JPH077207B2 - 耐久性パタ−ン形成用部材 - Google Patents

耐久性パタ−ン形成用部材

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JPH077207B2
JPH077207B2 JP19963687A JP19963687A JPH077207B2 JP H077207 B2 JPH077207 B2 JP H077207B2 JP 19963687 A JP19963687 A JP 19963687A JP 19963687 A JP19963687 A JP 19963687A JP H077207 B2 JPH077207 B2 JP H077207B2
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は新規な耐久性パターン形成用部材に関するもの
である。さらに詳しくいえば、本発明は、IC、プリント
回路、ハイブリッドICなどを製造する際のパターン形成
露光において好適に用いられる、機械的、光学的、化学
的性質などに優れた保護膜を設けてなる耐久性の良好な
フォトマスクやリソフイルムに関するものである。
[従来の技術] 近年、LSI、超LSIなどの半導体産業の進展はめざまし
く、半導体素子における集積度もメガビットの時代に突
入しており、これに伴ってサブミクロンオーダーの微細
加工が要求されるようになってきた。
このような半導体素子などの製造においては、通常、シ
リコンウェハー、プリント回路などの基板上に、フォト
レジスト層を設け、次いで、このフォトレジスト層に、
所望形状のパターンを設けたフォトマスクやリソフイル
ムなどを介して、活性光線を照射したのち、現像処理を
行い、さらにエッチング処理して、該シリコンウェハ
ー、プリント回路上にパターンを形成させるという、い
わゆるリソグラフィー技術が用いられる。前記フォトレ
ジストには、活性光線を照射した部分のみが硬化し、現
像処理において、未露光部分が溶出するネガ型と、これ
とは反対に活性光線を照射した部分のみが、現像処理で
溶出するポジ型の2種類がある。
ところで、前記のフォトマスクやリソフイルムなどパタ
ーン形成用部材においては、通常パターンの損傷を防止
し、耐久性をもたせるために、保護膜が用いられる。保
護膜を設けたリソフイルムとしては、たとえば所望形状
のパターンが設けられポリエステルフイルムなどの基材
上に、接着剤を介してポリエステルなどの有機系フイル
ムをラミネートしたものが知られている。しかしなが
ら、このような保護膜を設けたリソフイルムにおいて
は、保護膜自体が傷付きやすいなど、耐久性に劣る上、
その膜圧が約10〜20μmと厚いためにこのリソフイルム
を介して活性光線をフォトレジスト層に照射する際に、
該活性光線の屈折や散乱などによって、パターン線幅が
変化し、解像度が低下するのを免れない、などの欠点が
ある。なお、フォトマスク、リソフイルムに関して、ラ
ミネート処理を施してないものもあるが、このものはパ
ターンがむき出しになっているので、操作時の摩耗によ
って、パターンが容易に損傷するので好ましくない。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明は、このような従来の保護膜を設けたフォトマス
クやリソフイルムなどのパターン形成用部材が有する欠
点を改良し、解像度を低下させることなく、簡単な手段
によって、機械的、化学的、光学的性質に優れた保護膜
を設けてなる、良好な耐久性をもつパターン形成用部材
を提供することを目的としてなされたものである。
[問題点を解決するための手段] 本発明者らは、前記の優れた特徴を有する保護膜を設け
てなるフォトマスクやリソフイルムなどのパターン形成
用部材を開発するために鋭意研究を重ねた結果、硬化性
ホスファゼン化合物を、保護膜の材料とし用いることに
より、フォトマスク基板やリソフイルム基材上、なんら
解像度を低下させることなく、極めて簡単な手段でその
硬化物からなる保護膜を形成させることができ、しかも
該保護膜は機械的、光学的、化学的性質などに優れてい
て、良好な耐久性を有するパターン形成用部材が得られ
ることを見い出し、この知見に基づいて本発明を完成す
るに至った。
すなわち、本発明は、所望形状のパターンが設けられた
フォトマスク基板またはリソフイルム基材上に、硬化性
ホスファゼン化合物の硬化保護膜を形成させたことを特
徴とする耐久性パターン形成用部材を提供するものであ
る。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のパターン形成用部材において用いられるフォト
マスク基板については特に制限はなく、従来のフォトマ
スクに慣用されている基板、たとえば青板ガラス、白板
ガラス、低膨張ガラスなどのガラス基板や石英基板など
を用いることができる。またリソフイルム基材について
も特に制限はなく、従来のリソフイルムの基材として慣
用されているもの、たとえばポリエステル、ポリ塩化ビ
ニル、ポリビニルアルコールなどのプラスチックフイル
ムを用いることができるが、特にポリエステルフイルム
が好ましい。
本発明においては、公知の方法によって所望形状のパタ
ーンが設けられた、前記のフォトマスク基板またはリソ
フイルム基材上に、硬化性ホスファゼン化合物の硬化物
からなる保護膜が設けられる。
前記硬化性ホスファゼン化合物としては、一般式 NP(X)p(Y)qn ・・・(I) (式中のXおよびYは、それぞれ重合硬化性基または非
重合硬化性基であって、それらは同一であってもよい
し、たがいに異なっていてもよいが、少なくとも一方は
重合硬化性基であり、pおよびqはそれぞれ0以上の数
で、それらの合計は2であり、nは3以上の整数であ
る) で表わされる化合物を用いることができる。
前記一般式(I)において、XおよびYは、それぞれ重
合硬化性基または非重合硬化性基であり、それらは同一
であってもよいし、たがいに異なっていてもよいが、少
なくとも一方は重合硬化性基である。この重合硬化性基
については、加熱操作、あるいは紫外線や電子線などの
照射により重合する不飽和結合を有する基であればよ
く、特に制限はないが、たとえばアクリル基、メタクリ
ル基、ビニル基、アリル基などを含む基、特にアクリロ
イルオキシ基およびメタクリロイルオキシ基が好ましく
挙げられる。
一方、非重合硬化性基としては、たとえばフエノキシ
基、ハロゲン化フエノキシ基、アルコキシ基、ハロゲン
化アルコキシ基、アルキルアミノ基、ハロゲン化アルキ
ルアミノ基などが挙げられる。
本発明においては、前記XおよびYとしして、一般式 (式中のRは炭素数1〜12のアルキレン基、Zは水素原
子またはメチル基である) で表わされる基が好適である。前記一般式(II)におけ
るRは直鎖状アルキレン基であってもよいし、分枝鎖を
有するアルキレン基であってもよい。好ましいアルキレ
ン基としてはエチレン基を挙げることができる。
前記一般式(II)で表わされる基の具体例としては、2
−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプ
ロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリ
レート、3−ヒドロキシブチルメタクリレート、4−ヒ
ドロキシドブチルメタクリレート、5−ヒドロキシペン
チルメタクリレート、6−ヒドロキシ−3−メチルヘキ
シルメタクリレート、5−ヒドロキシヘキシルメタクリ
レート、3−ヒドロキシ−2−t−ブチルプロピルメタ
クリレート、3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルヘキシル
メタクリレート、3−ヒドロキシ−2−メチルエチルプ
ロピルメタクリレートおよび12−ヒドロキシドデシルメ
タクリレートなどのメタクリレート類中の水酸基から水
素原子を除いた残基、並びに2−ヒドロキシエチルアク
リレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−
ヒドロキシブチルアクリレート、3−ヒドロキシブチル
アクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、5
−ヒドロキシペンチルアクリレート、6−ヒドロキシ−
3−メチルヘキシルアクリレート、5−ヒドロキシヘキ
シルアクリレート、3−ヒドロキシ−2−t−ブチルプ
ロピルアクリレート、3−ヒドロキシ−2,2−ジメチル
ヘキシルアクリレート、3−ヒドロキシ−2−メチルエ
チルプロピルアクリレートおよび12−ヒドロキシドデシ
ルアクリレートなどのアクリレート類中の水酸基から水
素原子を除いた残基を挙げることができる。特に好まし
い基は、2−ヒドロキシエチルメタクリレート残基およ
び2−ヒドロキシエチルアクリレート残基である。
前記各種のヒドロキシアルキルメタクリレート残基とヒ
ドロキシアルキルアクリレート残基とを比較した場合、
架橋速度の大きい点からヒドロキシアルキルアクリレー
ト残基の方が好ましい。
前記一般式(I)で表わされる硬化性ホスファゼン化合
物はnが3以上の整数のものであるが、nが3〜18のも
のが好ましく、特に3および4の環状化合物、またはそ
の混合物が好適である。この硬化性ホスファゼン化合物
の硬化被膜は優れた機械的、光学的、化学的性質を有し
ており、またガラス基板や石英基板などのフォトマスク
基板、ポリエステルフイルムなどのリソフイルム基材に
対して極めて良好な接着性を有している。特に、前記一
般式(I)におけるXおよびYがヒドロキシアルキルメ
タクリレートおよびヒドロキシアルキルアクリレートか
ら誘導される基であるホスファゼン化合物が良好な接着
性を示す。
前記の硬化性ホスファゼン化合物は、公知の方法に従っ
て製造することができる。
たとえば、ヘキサクロロシクロトリホスファゼンと2−
ヒドロキシエチルメタクリレートとを反応させることに
より、ヘキサクロロトリホスファゼンの塩素の一部ある
いは全部が2−ヒドロキシエチルメタクリレート残基で
置換されたホスファゼン化合物を得ることができる。な
お、ここで、塩素は全部置換されているのが好ましい
が、一部の塩素が残留していてもよい。
この反応の際に、第三級アミンを用いるのが、脱塩化水
素反応を促進する上で、有利である。この第三級アミン
としては、たとえば、トリエチルアミン、トリエチルア
ミン、トリイソプロピルアミン、トリ−n−プロピルア
ミン、トリ−n−ブチルアミン、ピリジンおよびN,N,N
−テトラエチレンジアミンなどを挙げることができ、こ
の中でもピリジンが好適である。
また、この反応は通常は水を含まない有機溶媒中で行わ
れる。用いる有機溶媒の例としては、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、クロロホルム、シクロヘキサン、塩化メ
チレンおよびテトラヒドロフランなどを挙げることがで
き、これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合
わせて用いてもよい。
なお、本発明では、ホスファゼン化合物を製造する際の
出発物質であるクロロホスファゼン化合物として、ジク
ロロホスファゼンの三量体(ヘキサクロロシクロトリホ
スファゼン)、四量体あるいは、オリゴマーを用いるの
が好ましい。これは、このようなテロマーあるいはオリ
ゴマーを用いて得られたホスファゼン化合物は、被膜
(ホスファゼン化合物の硬化体)中の架橋密度を、容易
に制御することができるからである。
本発明のパターン形成用部材は、所望形状のパターンが
設けられたフォトマスク基板またはリソフイルム基材上
に、前記の硬化性ホスファゼン化合物の硬化保護膜を形
成させたものであり、この硬化保護膜は、該硬化性ホス
ファゼン化合物をそのまま使用して形成させる場合もあ
るし、所望により、有機溶剤に硬化性ホスファゼン化合
物を溶解または分散させて組成物を調製したのち、この
組成物をフォトマスク基板またはリソフイルム基材上に
塗布して塗膜を設け、硬化させることにより形成させて
もよい。
前記有機溶剤としては、たとえばメチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケト
ン類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化
水素、クロロホルム、塩化メチレンなどのハロゲン化炭
化水素、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタ
ノールなどのアルコール類、テトラヒドロフラン、ジオ
キサンなどのエーテル類などが挙げられ、これらはそれ
ぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いて
もよい。
この発明においては、ケトン類とアルコール類との混合
溶剤が好ましく、特にメチルイソブチルケトンとイソプ
ロピルアルコールまたはイソブチルアルコールとの混合
溶剤が好適であり、また、これらの有機溶剤と前記硬化
性ホスファゼン化合物との混合割合については特に制限
はないが、通常重量比で1:9ないし9:1の範囲で選ばれ
る。特に有機溶剤とホスファゼン化合物とを9:1ないし
5:5の割合で混合した組成物は、その粘度が良好な範囲
にあり、作業性の点から好適である。
この発明においては、所望に応じて前記組成物に光重合
開始剤や熱重合開始剤などの硬化促進剤を添加すること
ができる。たとえば、紫外線、あるいは可視光線を用い
た硬化方法を利用する場合、光重合開始剤として、1−
ヒドロキシシクロヘキシルフエニルケトン、ジベンゾイ
ル、ベンゾイルメチルエーテル、ベンゾインエチルエー
テル、p−クロロベンゾフエノン、p−メトキシベンゾ
フエノン、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−tert−ブチ
ルパーオキサイドおよびカンファキノンなどを添加する
ことが好ましい。これらの光重合開始剤は単独で用いて
もよいし、2種以上組み合わせて用いてもよく、その使
用量は、通常、硬化性ホスファゼン化合物100重量部に
対して、0.05〜5.0重量部の範囲で選ばれる。
また、加熱硬化方法や常温硬化方法を利用する場合に
は、重合開始剤として過酸化物系の化合物、アミン系の
化合物を単独又は組み合わせて使用することが好まし
い、過酸化物系の化合物の例としては、ベンゾイルパー
オキサイド、p−クロロベンゾイルパーオキサイド、2,
4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルヒ
ドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド・
ジクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセチ
ート、シアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエー
トなどを挙げることができる。また、アミン系の化合物
の例としては、N,N−ジエタノール−p−トルイジン、
ジメチル−p−トルイジン、p−トルイジン、メチルア
ミン、t−ブチルアミン、メチルエチルアミン、ジフェ
ニルアミン、4,4′−ジニトロジフェニルアミン、o−
ニトロアニリン、p−ブロモアニリン、2,4,6−トリブ
ロモアニリンなどを挙げることができる。
この場合、過酸化物系の化合物およびアミン系の化合物
の合計の使用量は、硬化性ホスファゼン化合物100重量
部に対して通常0.05〜5.0重量部の範囲で選ばれる。
さらに、該組成物には、所望に応じ、前記硬化性ホスフ
ァゼン化合物と共に、酢酸ビニル、ステアリン酸ビニル
などのカルボン酸のビニルエステル類や、フマル酸、マ
レイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン
酸などのエチレン性二重結合を有する不飽和ジカルボン
酸などの硬化性ホスファゼン化合物を併用することもで
きる。
また、該組成物には、所望に応じシリカ、ガラス、金
属、セラミックス、有機繊維などの粉体状または繊維状
の無機または有機充填材を添加することができるし、さ
らに酸化防止剤や紫外線吸収剤などを添加することもで
きる。無機または有機充填材としては、活性光線の透過
を妨害しないような充填材、たとえばコロイダルシリカ
などの無機充填材やポリメチルメタクリレートなどの有
機充填材が好ましい。
本発明においては、このようにして調製された硬化性ホ
スファゼン化合物を含有する組成物を、所望形状のパタ
ーンが設けられたフォトマスク基板またはリソフイルム
基材上に、従来公知の方法、たとえばスピンナー法、ス
プレー法、ロールコーター法などの塗布方法により塗布
したのち、溶剤を除去し、次いで常温加熱、あるいは紫
外線、電子線、X線、γ線などを照射して、該硬化性ホ
スファゼン化合物を硬化させて、保護膜を形成させる。
これらの硬化方法の中で、紫外線を照射して硬化させる
場合には、波長が200〜550nmの範囲内にある紫外線を1
秒間以上、好ましくは3〜300秒間照射することが望ま
しい。
この際の照射光線の積算光量は、通常1000〜5000mJ/cm2
である。また加熱硬化法を採用する場合には、通常は、
100℃以上の温度で完全に硬化させるのがよい。
このようにして形成された硬化性ホスファゼン化合物の
硬化保護膜は、機械的、光学的、化学的性質などに優れ
ており、この保護膜が設けられた本発明のパターン形成
用部材は耐久性の優れたものとなる。該保護膜の厚さ
は、0.01〜500μmの範囲にあることが好ましい。この
厚さが0.01μm未満では保護膜としての効果が十分に発
揮されず、一方500μmを超えるとパターン解像度など
の光学的性質が低下する。
[発明の効果] 本発明の耐久性パターン形成用部材は、所望形状のパタ
ーンが設けられたフォトマスク基板またはリソフイルム
基材上に、解像度の低下をもたらすことなく、機械的、
光学的、化学的性質などに優れた硬化性ホスファゼン化
合物の硬化物からなる保護膜を形成させたものであっ
て、良好な耐久性を有しており、IC、プリント回路、ハ
イブリッドICなどの製造におけるパターンの形成に好適
に用いられる。
[実施例] 次の実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本
発明はこれらの例によってなんら限定されるものではな
い。
なお、保護膜は次のようにして評価した。
(1)初期密着性 クロスカット(1mm間隔)を付け、セロテープ剥離試験
を行う。同じ場所で5回繰り返し実施した。
(2)耐摩耗性 400番の紙やすりでこすったのちの状態を観察した。
(3)寸法安定性 マスター基板に、幅50.0μmのネガ(透明部分)のパタ
ーンを設けておき、別のリソフイルムに転写することに
より、得られたポジ(黒色部分)パターン線幅の基のパ
ターンに対する増加割合を求めた。
(4)鉛筆硬度 5H:5Hで傷が付かず、6Hで傷が付く 4H:4Hで傷が付かず、5Hで傷が付く H:Hで傷が付かず、Fで傷が付く (5)フイルムのそり 保護膜作成後の寸法250×300mmのフイルムを、水平な円
滑面に置いた際に生じるフイルム角の平滑面からの最大
高さを測定した。
(製造例1) 硬化性ホスファゼン化合物(A)の製造 2のフラスコ内でヘキサクロロシクロトリホスファゼ
ン86.8gを脱水したベンゼン338gに溶解した。このベン
ゼン溶液に310gのピリジンおよび0.23gのヒドロキノン
を加えて攪拌した。
別に2−ヒドロキシエチルメタクリレート200mlを237ml
のベンゼンに溶解し、この溶液を上記のフラスコ中に滴
下し、60℃で30時間かけて反応させた。反応後、ろ過し
て、ピリジンの塩酸塩を除去した。
ろ液を水洗し次いで芒硝を用いて乾燥させ、減圧蒸留に
より溶剤を除去して、粘稠性の1,1,3,3,5,5−ヘキサ
(メタクリロイルエチレンジオキシ)シクロトリホスフ
ァゼン200gを得た。
(製造例2) 硬化性ホスファゼン化合物(B)の製造 温度計、攪拌装置、滴下ロートおよびコンデンサーを取
り付けた2のフラスコにテトラヒドロフラン300mlお
よび金属ナトリウム25.5gを投入したのち、これにフエ
ノール104.3g(1.11モル)を滴下し、滴下終了後3時間
還流して、フェノラートを得た。
次にヘキサクロロシクロトリホスファゼン193g(0.555
モル)をベンゼン400mlに溶解した溶液を、上記フェノ
ラートを含むテトラヒドロフラン溶液中に滴下したの
ち、還流下に4時間反応を進行させた。
次いで反応液の温度を室温にまで戻し、ピリジン352g
(4.45モル)を加え、さらに2−ヒドロキシエチルメタ
クリレート381g(2.45モル)を滴下ロートから徐々に滴
下したのち、60℃で16時間反応させた。次いで析出した
固体をろ別し、得られたろ液中の溶剤を減圧蒸留により
除去し、残査を十分乾燥させて、黄色液状物452gを得
た。
(実施例1) エチルイソブチルケトン中に、製造例1で得られた硬化
性ホスファゼン化合物(A)を溶解した粘度10センチポ
イズの溶液に、光重合開始剤として、1−ヒドロキシシ
クロヘキシルフェニルケトン(チバガイギー社製)を、
該ホスファゼン化合物100重量部に対して3重量部添加
し、塗布液を調製した。
次に、回路パターンが設けられた青板ガラスフオトマス
ク基板上に、前記塗布液をスプレー法により塗布し、積
算光量が2940mJ/cm2になるように、照射距離15cmで、80
Wの紫外線光源から紫外線を照射し、膜厚4μmの保護
膜(A)を形成した。
(実施例2) 実施例1における硬化性ホスファゼン化合物(A)の代
りに、製造例2で得られた硬化性ホスファゼン化合物
(B)を用いた以外は、実施例1と同様な操作を行い、
保護膜(B)を形成した。
保護膜(A)、(B)の評価結果を第1表に示す。
(実施例3) 実施例1における青板ガラスフォトマスク基板の代り
に、回路パターンが設けられたポリエステル製リソフイ
ルム基材を用いた以外は、実施例1と同様な操作を行
い、保護膜(C)を形成した。
(実施例4) 実施例2における青板ガラスフォトマスク基板の代わり
に、回路パターンが設けられたポリエステル製リソフイ
ルム基材を用いた以外は、実施例2と同様の操作を行
い、保護膜(D)を形成した。
(比較例1) 回路パターンが設けられたポリエステル製リソフイルム
基材上に、厚さ6μmのポリエステル製フイルムを厚さ
4μmの接着層を介して、室温にてラミネートした。得
られたラミネート層を保護膜(E)とする。
(比較例2) 回路パターンが設けられたポリエステル製リソフイルム
に、保護膜を設けずそのままの状態で表面性能を評価し
た。この表面をface−Aとする。保護膜(C)、
(D)、(E)およびface−Aの評価結果を第2表に示
す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所望形状のパターンが設けられたフォトマ
    スク基板またはリソフイルム基材上に、硬化性ホスファ
    ゼン化合物の硬化保護膜を形成させたことを特徴とする
    耐久性パターン形成用部材。
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