JPH0771841B2 - 繊維強化フェノール樹脂成形物の製造方法 - Google Patents

繊維強化フェノール樹脂成形物の製造方法

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JPH0771841B2
JPH0771841B2 JP62264068A JP26406887A JPH0771841B2 JP H0771841 B2 JPH0771841 B2 JP H0771841B2 JP 62264068 A JP62264068 A JP 62264068A JP 26406887 A JP26406887 A JP 26406887A JP H0771841 B2 JPH0771841 B2 JP H0771841B2
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義郎 沖野
武 真清
喬 橋場
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Showa Highpolymer Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、高度に難燃化させた繊維強化フェノール樹脂
成形物(以下、フェノールFRPという)の製造方法に関
し、特にダクト、スクラバー、耐食パイプ、壁、天井、
航空機部品、車輌部品、シェルター等の各種用途に有用
なものである。
(従来の技術) 従来の不飽和ポリエステルゲルコート付フェノールFRP
を難燃化するにさいして、ゲルコートには水酸化アルミ
ニウム、フェノールFRPには焼石膏、クレー、水酸化ア
ルミニウム等の無機充填剤、更に三酸化アンチモン、塩
化パラフィンを添加する方法及びデカブロモジフェニル
を添加する方法がある。しかしこれらの組合せでは、フ
ェノール樹脂層からの熱によるガス発生のため、表面の
フクレ、ハジキによる変形、着火等が起り運輸省の鉄道
車両用材料燃焼試験(以下運輸省法とする)の「不燃
性」規格に合格する処方を見出すことができなかった。
(発明が解決しようとする問題点) そこで本発明者らはフェノールFRPの上記の欠点を削除
し運輸省法「不燃性」規格に合格するため、鋭意研究し
た結果、特定のプライマーを使用することによって燃焼
試験において、着火、着炎、炭化、変形がなく、運輸省
法「不燃性」規格に合格する繊維強化フェノール樹脂成
形物の製造方法を完成した。
(問題点を解決するための手段) 即ち、本発明は通常0.3mm〜0.8mm程度の厚さを有するゲ
ルコート層として不飽和ポリエステル樹脂100重量部に
対し、水酸化アルミニウム50〜100重量部を配合したも
のを使用する。又本発明で使用するプライマー層とは、
通常0.2〜1mm程度の厚さを有し、フエノールFRPとの密
着と燃焼時の熱拡散と熱伝導を加味し、ビニルエステル
樹脂100重量部に水酸化アルミニウム50〜100重量部添加
し更にアルミ粉末、アルミ粒、アルミ繊維、又はアルミ
コートガラス繊維の何れか1種以上を成形物全量に対し
10〜40重量%配合したものを使用する。又裏打ち層のフ
ェノール樹脂層には、ガラス繊維基材にフェノール樹脂
100重量部に対してクレーを10〜30重量部と半水石膏を2
0〜60重量部添加したものを使用する。厚さは通常1mm程
度以上である。かくして前記各ゲルコート層、プライマ
ー層及び裏打ち層を型面上に順次積層硬化させた後、脱
型することによって高度に難燃化された繊維強化フェノ
ール樹脂成形物が得られ、運輸省法「不燃性」規格に合
格した。
(作 用) 本発明において使用されるフェノール樹脂は、フェノー
ル類1モルとアルデヒド類0.3〜3.0モルをアルカリ性触
媒の存在下で反応して得られるレゾール型フェノール樹
脂初期縮合物である。この縮合物は酸で部分中和されて
もよい。又脱水し水を適当な溶剤で置換してもよい。フ
ェノール類としてはフェノールおよび、その同族体のク
レゾール、キシレノール、アルキルフェノール等があげ
られる。アルデヒド類としてホルムアルデヒド、アセト
アルデヒドおよびフルフラール等があげられる。
本発明に使用されるビニルエステル樹脂は、エポキシ樹
脂と不飽和モノカルボン酸との反応によって得られるも
の、又は不飽和モノカルボン酸の1部を飽和カルボン酸
若しくはその誘導体で置換反応させた変性物などであ
り、一般に市販されている。そのなかでノンワックス空
気硬化型のものが塗膜が硬く、接着がよく、特にフェノ
ール樹脂との密着がよいので好適である。AC−21(昭和
高分子製)等がある。
また、本発明で用いられる不飽和ポリエステル樹脂は、
不飽和多塩基酸および必要に応じて飽和多塩基酸と多価
アルコールとを反応させて得られるものであり、広く市
販されている。そのなかで飽和多塩基酸としてイソフタ
ル酸を用いた所謂イソ系のものがゲルコートとして特に
好適である。
プライマー層には、燃焼時の熱の拡散がよく、熱伝導が
良いアルミ粉末、アルミ粒、更に表面のフクレ、ハジキ
現象を防止するためアルミ繊維、アルミコートガラス繊
維が配合される。
本発明で用いられるアルミ粉末は粒径100μm以下のも
の、アルミ粒はアルミ地金を溶融吹きつけて製造した粒
径100〜1000μmのもの、共に純度99%以上のものが好
適である。また、アルミ繊維は、溶融アルミから直接紡
糸を行ったもので繊維径70〜250μm程度であり、マッ
ト状、(不)連続繊維、短繊維、不織布の形状で市販さ
れている。さらに、アルミコートガラス繊維とはEガラ
ス(15μ径)にアルミを40重量%溶融付着させた比重2.
6程度のものである。量としては全成形物中10〜40重量
%を占める必要がある。10%より少量であると熱拡散が
不十分であり、40%より多量ではプライマーの密着性が
劣り、作業性も悪くなる。また重量も増加するので好ま
しくない。プライマー層及びゲルコート層には、難燃性
を向上させるため水酸化アルミニウムが樹脂100重量部
当りそれぞれ50〜100重量部配合される。50重量部より
少量では難燃効果が充分でなく、100重量部より多量で
は表面強度が低下し、密着が悪くなる。
フェノールFRPの裏打ち層にはフィラーとしてクレー、
半水石膏の組合せで使用するのが望ましく、特に半水石
膏を使用するとフェノール樹脂中の水と反応し燃焼時の
ハジキ防止になる。燃焼時のハジキ、作業性等からフェ
ノール樹脂100重量部に対してクレーを10〜30重量部、
半水石膏を20〜60重量部組み合わせるのが望ましい。
本発明の成形物はハンドレイアップ法、スプレイアップ
法、マッチドダイ法、真空バック法の公知の成形方法で
成形可能である。
成形温度は、硬化剤量、硬化サイクル、成形方法によっ
て相違はあるが、常温から90℃の範囲で任意に選択でき
必要によっては60〜120℃で後硬化を行うこともでき
る。
本発明において使用する繊維補強材としては、先に述べ
たアルミ粉末、アルミ粒、アルミ繊維、アルミコートガ
ラス繊維と下記に示す補強材とを組み合わせて使用す
る。補強材としては、ガラスチョップドストランドマッ
ト、ガラスクロス、ガラスロービング、コンティニュア
スマット、サーフェイスマット等のガラス繊維、炭素繊
維、ウィスカー等の無機繊維、アラミド繊維のごとき有
機繊維があげられる。
(実施例) 以下実施例により本発明をさらに詳しく説明する。
実施例1〜4、比較例1〜3 〔実施例1〕 ゲルコート層として第1表記載の処方で不飽和ポリエス
テル樹脂を塗布し、硬化させた。プライマー層としてビ
ニルエステル樹脂100部、水酸化アルミニウム60部、ア
ルミ粒168部(全成形物に対し17.2%)を混合し、ゲル
コート層の上に塗布硬化させ、その上にフェノール樹脂
200部、クレー67部、半水石コウ100部、硬化剤30部を混
合し、ガラスマット(450g/cm2)250×250mm2層(100
部)を積層し、加熱硬化させ、厚さ5mmの平板を成形し
燃焼試験を実施した。結果を第1表に示す。第1表中の
熱伝導率とは、ゲルコート表面の熱伝導率である。
〔実施例2〜6〕 実施例1と同よう積層成形し、燃焼試験を実施した。
配合、燃焼試験結果を第1表に示す。
〔比較例1〕 不飽和ポリエステル樹脂100部に対して水酸化アルミニ
ウム30部を添加したゲルコートをガラス板の上に塗布し
硬化させた。その上にフェノール樹脂200部にクレーを2
0部、無水石コウ40部、硬化剤30部からなる混合物を含
浸したガラスマット(450g/m2)250×250mm2層を積層
し、加熱硬化させ、厚さ5mmの平板を成形し、燃焼試験
を実施した。結果を第1表に示す。
〔比較例2〜3〕 比較例1と同様の方法で、但し第1表記載の処方で、不
飽和ポリエステル樹脂のゲルコート及びプライマー層を
ガラス板の上にそれぞれ塗布し硬化させた。次いで、裏
打ち層としてフェノールFRP層を第1表記載の処方で実
施した。結果を第1表に示す。
(発明の効果) 第1表の結果から明らかな如く、本発明に係る配合処方
によれば、運輸省法「不燃性」規格に合格するものが得
られた。用途としては鉄道車両関係、特に新幹線の洗面
ユニット、トイレユニットに使用可能である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】型面に、 (A)不飽和ポリエステル樹脂100重量部に対し水酸化
    アルミニウム50〜100重量部を配合したゲルコート層、 (B)エポキシ樹脂と不飽和モノカルボン酸との反応に
    よって得られるビニルエステル樹脂100重量部に水酸化
    アルミニウム50〜100重量部及びアルミ粉末、アルミ
    粒、アルミ繊維又はアルミコートガラス繊維の何れか1
    種以上を成形物全量に対し10〜40重量%配合したプライ
    マー層、及び (C)ガラス繊維基材に、フェノール樹脂100重量部、
    クレー10〜30重量部及び半水石膏を20〜60重量部からな
    るフェノール樹脂組成物を含浸させた裏打ち層 を型で順次積層硬化させた後脱型することを特徴とする
    繊維強化フェノール樹脂成形物の製造方法。
JP62264068A 1987-10-20 1987-10-20 繊維強化フェノール樹脂成形物の製造方法 Expired - Lifetime JPH0771841B2 (ja)

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