JP2526619B2 - ゲルコ―ト付きフェノ―ルフォ―ム複合体 - Google Patents

ゲルコ―ト付きフェノ―ルフォ―ム複合体

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JP2526619B2 JP63010598A JP1059888A JP2526619B2 JP 2526619 B2 JP2526619 B2 JP 2526619B2 JP 63010598 A JP63010598 A JP 63010598A JP 1059888 A JP1059888 A JP 1059888A JP 2526619 B2 JP2526619 B2 JP 2526619B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、外観に優れ、表面加工性の良好なゲルコー
ト付きフェノールフォーム複合体に関する。
<従来の技術> フェノールフォームは、その難燃性、低発煙性、低毒
性、耐熱性、寸法安定性等の優れた性能を有するにも拘
ずウレタンフォームやイソシアヌレートフォームに比
べ、FRP板や鋼板等の表面材との接着性が劣るため、接
着剤なしで表面材と一体発泡成形したフェノールフォー
ム複合体は、実用化されていないのが現状である。
FRP業界で多用されている表面加工法であるゲルコー
ト法は、通常の塗装法の様に被塗物に後から塗料を塗布
するのではなくて、型に塗料の働きをするゲルコート用
樹脂を塗布し硬化させた後、被塗物を成形するため、型
表面さえ適当に処理しておけば、通常の塗装作業の様な
被塗物の下地処理が一切不要な簡便かつ優れた表面加工
法である。しかしながら、FRP業界で使用されるゲルコ
ート用樹脂としては、ゲルコート層と次のFRP層との密
着性を向上させるため、空気乾燥性を有しない不飽和ポ
リエステル樹脂やビニルエステル樹脂を用いるのが常識
である。
この様なゲルコート層にフェノールフォーム用樹脂に
発泡剤、界面活性剤、及び酸性硬化剤、必要に応じて充
填材より成るフォーム用コンパウンドを一体発泡成形し
ようとしても、ゲルコート層表面がフェノール樹脂によ
り硬化阻害を受け、殆んど一体化しないつまり接着しな
いといった欠点を有する。
<発明が解決しようとする問題点> 本発明は、フェノールフォームの長所である難燃性、
低発煙性、低毒性、耐熱性、寸法安定性を生かし、フェ
ノールフォームの欠点である接着性、外観、表面加工
性、及び機械的特性を改良きたゲルコート付きフェノー
ルフォーム複合体を提供することを目的とする。
<問題を解決するための手段及び作用> すなわち、本発明は、レゾール型フェノール樹脂と発
泡剤、界面活性剤及び酸性硬化剤、必要に応じて充填材
より成るフェノールフォームを芯材とする複合体におい
て、該フォームを被覆する表面材がゲルコート又はゲル
コート付きFRPから成り、かつ少なくともフォームに接
する面が空気乾燥性不飽和ポリエステル樹脂又は空気乾
燥性ビニルエステル樹脂硬化皮膜から成る事を特徴とす
るゲルコート付きフェノールフォーム複合体を提供する
ものである。
(構成) 本発明に用いるレゾール型フェノール樹脂は、特に限
定されるものではなく、フェノール類とホルムアルデヒ
ドのごときアルデヒド類とをアルカリ性触媒存在下に、
アルデヒド類を当モル比以上反応させることにより製造
される。
フェノール類としては、例えばフェノール、クレゾー
ル、キシレノール、エチルフェノール、プロピルフェノ
ール、ブチルフェノール、オクチルフェノール、ノニル
フェノール、フェニルフェノール、ビスフェノールA、
ビスフェノールF、ビスフェノールS等が挙げられ、ア
ルデヒド類としては、ホルマリン、パラホルム、アセト
アルデヒド、ブチルアルデヒド、フルフラール、アクロ
レイン、クロトンアルデヒド等が挙げられる。又アルカ
リ性触媒としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、水酸化パ
リウム、水酸化マグネシウム、アンモニア、トリエチル
アミン、ヘキサメチレンテトラミン等が挙げられる。
本発明に用いる発泡剤としては、例えば低沸点ハロゲ
ン化炭化水素であるフロロトリクロロメタン(フレオン
11)、トリフロロトリクロロエタン(フレオン113)、
塩化メチレン等、石油エーテル、ペンタンなどの揮発性
石油類が挙げられる。発泡剤の添加量は、フェノールフ
ォームの比重によるが通常レゾール型フェノール樹脂10
0重量部に対して3〜20重量部である。
本発明に用いる界面活性剤としては、例えばポリオキ
シエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレ
ンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソル
ビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタ
ンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタント
リステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオ
レエート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエー
ト、ポリオキシエチレンラウリルエーテル等のノニオン
系活性剤の単独あるいは併用、さらにラウリルサルフェ
ートナトリウム塩、ドデシルベンゼンスルホネートナト
リウム塩、ジオクチルスルホサクシネートナトリウム
塩、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルサルフ
ェートナトリウム塩等のアニオン系界面活性剤の単独あ
るいは上記ノニオン系活性剤の併用、シリコーン系のSH
−193(トーレ・シリコーン(株))F−305、F−30
6、F−317(信越化学(株))等の単独あるいは上記ノ
ニオン系活性剤の併用が挙げられる。界面活性剤の使用
量は、レゾール型フェノール樹脂100重量部に対して1
〜20重量部が適当である。
本発明に用いる酸性硬化剤としては、例えばベンゼン
スルホン酸、トルエンスルホン酸、キシレンスルホン
酸、フェノールスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ス
ルホン化ノボラック等の芳香族スルホン酸類の単独又は
併用、更にはリン酸、アルキルリン酸モノおよびジエス
テル類、或いはベンゼンホスフォン酸、ベンゼンホスフ
ォン酸のモノアルキルエスエルの単独又は上記芳香族ス
ルホン酸類との併用が挙げられる。酸性硬化剤の使用量
は、フェノール樹脂100重量部に対し3〜20重量部が適
当である。
本発明に必要に応じて使用される充填材としては、例
えば水酸化アルミニウム、硼酸、三酸化アンチモン、モ
リブデン酸アンモン等の難燃剤、炭酸カルシウム、石
膏、シリカ、クレイ、ガラスバウダー、磁器粉、更に必
要に応じてガラス繊維、炭素繊維、ビニロン繊維、アラ
ミド繊維、ボロン繊維等の併用が挙げられる。フェノー
ル樹脂と充填剤とは100:0〜30:70(重量比)で混合され
るのが好ましい。
本発明に用いるフェノールフォームを被覆する表面材
としてのゲルコート又はゲルコート付きFRPとは、次の
様なものである。
ゲルコートは、不飽和ポリエステル樹脂やビニルエス
テル樹脂に必要に応じて着色剤、チキソ剤あるいは難燃
剤を添加し硬化促進剤としてナフテン酸コバルトやオク
テン酸コバルト、硬化触媒としてメチルエチルケトンパ
ーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、ベン
ゾイルパーオキサイドのごとき有機過酸化物を使用時添
加し、賦形したい形状の型にスプレー、はけ、ローラー
などを用いて通常は0.3〜0.5mmの膜厚に塗布し硬化皮膜
を形成することにより得られる。
通常、FRP業界の常識としては、裏打ちのFRP層との接
着性を得るため、ゲルコート樹脂としては空気乾燥性を
有さない不飽和ポリエステル樹脂又はビニルエステル樹
脂を用いる。一方、本発明の特徴とするところは、フェ
ノールフォームとの接着性を高めるために、空気乾燥性
不飽和ポリエステル樹脂又は空気乾燥性ビニルエステル
樹脂を用いるか、あるいは通常のゲルコートの上に、プ
ライマーとして上記空気乾燥性不飽和ポリエステル樹脂
又は空気乾燥性ビニルエステル樹脂を用い空気乾燥性の
プライマー処理をすることである。ゲルコート付きフェ
ノールフォーム複合体を構造材料として用いる場合に
は、機械的強度が要求されるため表面材としてゲルコー
ト付きFRPが好適であるが、この場合には通常の空気乾
燥性を有しない不飽和ポリエステル樹脂又はビニルエス
テル樹脂を用いてゲルコート層を形成後、裏打ちのFRP
層のフェノールフォームと接する面は、空気乾燥性不飽
和ポリエステル樹脂又は空気乾燥性ビニルエステル樹脂
にて積層するか、空気乾燥性を有しない樹脂で積層した
場合には、プライマーとしてフェノールフォームと接す
る面を、空気乾燥性不飽和ポリエステル樹脂又は空気乾
燥性ビニルエステルでプライマー処理することによって
高い接着性がえられる。
FRP層の繊維強化材としては、特に限定されるもので
はなく、ガラス繊維、炭素繊維、ビニロン繊維、ケブラ
ー繊維、ボロン繊維等単独又は任意の組合せで必要な積
層数又は厚みに成形される。
本発明に用いる空気乾燥性不飽和ポリエステル樹脂と
しては、ワックスを含有しなくても表面乾燥性を有す
る、所謂ノンワックス型不飽和ポリエスエル樹脂とワッ
クス類を0.01〜0.2重量%含有するワックスタイプ不飽
和ポリエステル樹脂が挙げられる。
ノンワックス型不飽和ポリエステル樹脂は、酸成分と
グリコール(アルコール)成分とから得られ、例えば
(無水)マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコ
ン酸のごとき不飽和二塩基酸の1種又は2種以上と、テ
トラヒドロ(無水)フタル酸、エンドメチレンテトラヒ
ドロ(無水)フタル酸、メチルテトラヒドロ(無水)フ
タル酸、PMMA(ピペリレン/無水マレイン酸付加体)等
の空気乾燥性付与飽和二塩基酸1種又は2以上から成る
不飽和二塩基酸/空気乾燥性付与飽和二塩基酸の適当な
比率の二塩基酸成分で(必要に応じて空気乾燥性付与飽
和二塩基酸の一部を(無水)フタル酸、イソフタル酸、
テレフタル酸、テトラクロロ(無水)フタル酸、ヘット
酸、テトラブロモ(無水)フタル酸、ジブロモ(無水)
フタル酸、アジピン酸、セバシン酸のごとき飽和二塩基
酸で置き換えることが出来る)、グリコール成分として
は、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタ
ンジオール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリ
コール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリ
コール、ネオペンチルグリコール、水素化ビスフェノー
ルA、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加グリ
コール、ビスフェノールAのプロピレングリコール付加
グリコールの1種又は2種以上の組合せの他に、空気乾
燥性付与アルコール類としては、アリルグリコール、ト
リメチロールプロパンジアリルエーテル、トリメチロー
ルプロパンモノアリルエーテル、ペンタエリスリトール
ジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエ
ーテル、グリセリンモノアリルエーテル、グリセリンジ
アリルエーテル、アリルグリシジルエーテルの1種又は
2種以上から成るグリコール/空気乾燥性付与アルコー
ル類の適当な比率のアルコール成分(必要に応じてグリ
コール類の1部をグリセリン、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトール等のポリオールで置き換える
ことが出来る)とから成る組成物を加熱ポリエステル化
して得られる不飽和アルキド(不飽和ポリエステル)を
スチレン、ビニルトルエン、クロロスチレン、メタクリ
ル酸メチル、アクリル酸メチル、ジアリルフタレート、
トリアリルシアヌレートのごとき重合性ビニルモノマー
に溶解して得られる不飽和ポリエステル樹脂である。必
要に応じてハイドロキノン、t−ブチルカテコールのご
とき重合禁止剤やジメチルアニリン、ジエチルアニリン
のごとき硬化促進剤、ヒュームドシリカのごときチキソ
剤、各種着色剤を添加することが出来る。
ワックスタイプ不飽和ポリエステル樹脂は酸成分とグ
リコール(アルコール)成分とから得られ、例えば(無
水)マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸
のごとき不飽和二塩基酸の1種又は2種以上と、(無
水)フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラク
ロロ(無水)フタル酸、テトラブロモ(無水)フタル
酸、ジブロモ(無水)フタル酸、ヘット酸、アジピン
酸、セバシン酸等の飽和二塩基酸の1種又は2種以上か
ら成る不飽和二塩基酸/飽和二塩基酸の適当な比率の二
塩基酸成分と、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、ポリエ
チレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール、ネオペンチルグリコール、水素化ビ
スフェノールA、ビスフェノールAのエチレンオキサイ
ド付加グリコール、ビスフェノールAのプロピレンオキ
サイド付加グリコールの1種又は2種以上の組合せから
成るグリコール成分とから成る組成物を加熱ポリエステ
ル化して得られる不飽和アルキドをスチレン、ビニルト
ルエン、クロロスチレン、メタクリル酸メチル、アクリ
ル酸メチル、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレ
ート、のごとき重合性ビニルモノマーに溶解して得られ
る不飽和ポリエステル樹脂にパラフィンワックス、カル
ナバワックス、モンタンワックス等の常温で固形のワッ
クス類を、不飽和ポリエステル樹脂に対し好ましくは0.
01〜0.2重量%添加溶解し、空気乾燥性を付与したワッ
クスタイプ樹脂である。
本発明に用いる空気乾燥性ビニルエステル樹脂は、ビ
スフェノールAのグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、
ビスフェノールFのグリシジルエーテル型エポキシ樹
脂、フェノールノボラックのグリシジルエーテル型エポ
キシ樹脂、オルソクレゾールノボラックグリシジルエー
テル型エポキシ樹脂等の1種又は2種以上のエポキシ樹
脂をアクリル酸、メタクリル酸のごとき酸と通常ジメチ
ルベンジルアミノのごとき開環触媒下にエポキシ基を
(メタ)アクリレート化したエポキシ(メタ)アクリレ
ート樹脂を、スチレン、ビニルトルエン、クロルスチレ
ン、メタクリル酸メチル、アクリル酸メチル、ジアリル
フタレート、トリアリルシアヌレートのごとき重合性ビ
ニルモノマーに溶解して得られるビニルエステル樹脂
に、パラフィンワックス、カルナバワックス、モンタン
ワックス等の常温で固形のワックス類をビニルエステル
樹脂に対し好ましくは0.01〜0.2重量%添加溶解し、空
気乾燥性を付与したワックスタイプ樹脂である。必要に
応じてハイドロキノン、t−ブチルカテコール、のごと
き重合禁止剤やジメチルアニリン、ジエチルアニリンの
ごとき硬化促進剤、ヒュームドシリカ(アイロジル)の
ごときチキソ剤、各種着色剤を添加することが出来る。
次に本発明のゲルコート付きフェノールフォーム複合
体の一般的製法を述べる。離型剤を塗布した平型に必要
量の硬化促進剤(例えば6重量%ナフテン酸コバル
ト)、触媒(例えば55重量%メチルエチルケトンパーオ
キサイド)、着色剤(例えばトナー、顔料)、難燃剤
(例えばデカブロモジフェニルエーテル)を配合したノ
ンワックス型不飽和ポリエステルゲルコート樹脂をスプ
レーガンで150〜600g/m2の塗布量となる様スプレー塗布
した。次いで20〜50℃の硬化炉で15〜40分硬化後、約0.
15〜0.55mmの膜厚の硬化したゲルコート皮膜が得られ
る。
ゲルコート皮膜の上に、10〜100mm程の厚みを有する
適当な型枠をおき、その内に、フェノールフォーム用樹
脂、発泡剤(例えばフレオン 113)、酸性硬化剤(例
えば67%フェノールスルホン酸水溶液)を適正比率で三
液ミキシングヘッドを有するフェノール注入発泡機によ
り1〜5kg/m2となる様均一に注入する。ついで、型枠の
上面にクラフト紙及び3mm厚ステンレス平板をかぶせ、6
0〜80℃の加温プレスで15〜40分×0.1〜2kg/cm2の条件
で発泡成長すればよい。
プレスより取り出すと、片面に綺麗なゲルコート面、
片面にクラフト紙面を有する、比重0.04〜0.5のゲルコ
ート付きフェノールフォーム複合体を得られる。
次に、構造材料用のゲルコート付きFRP表面を有する
フェノールフォーム複合体を得るための、一般的ゲルコ
ート付FRP/フェノールフォーム/ゲルコート付FRPの製
法について説明する。
離型剤を塗布したクロムメッキ平金型2枚に、必要量
の硬化促進剤(例えば6%ナフテン酸コバルト)、触媒
(例えば55%MEKPO)、着色剤(例えばトナー)、難燃
剤(例えばデカブロモジフェニルエーテル)を配合した
空気乾燥性を有しないビニルエステルゲルコート樹脂を
スプレーガンで150〜600g/m2の塗布量となる様スプレー
塗布した。次いで20〜50℃の硬化炉で15〜40分間硬化し
た。約0.15〜0.55mmの膜厚の硬化したゲルコート皮膜を
得た。ゲルコート皮膜の上に30g/m2のサーフェイスマッ
ト及び300〜600g/m2のチョップドストランドマット各1
〜2枚、必要量の硬化促進剤(例えば6重量%ナフテン
酸コバルト)、触媒(例えば55重量%MEKPO)、難燃剤
(例えばデカブロモジフェニルエーテル)を配合した0.
01〜0.2%の130゜Fパラフィンワックスを含むワックス
型ビニルエステル系樹脂で積層し、約0.8〜3.0mmの厚み
を有するゲルコート付きFRP表面材が得られる。得られ
た2枚のゲルコート付きFRP表面材(平金型のまゝ)の
間に10〜100mmの厚みの型枠を挾み、その中に予めレゾ
ール型フェノール樹脂と充填剤(例えば水酸化アルミニ
ウム)を100:0〜30:70(重量比)の比率に配合したフェ
ノールフォーム用フェノール樹脂,発泡剤(例えばフレ
オン113)、酸性硬化剤(例えば67%P−トルエンスル
ホン酸水溶液)を適正比率となる様、三液ミキシングヘ
ッドを有するフェノール注入発泡機より、1〜50kg/m2
となる様均一に注入する。2枚のFRP表面材(平金型ご
と)を型枠ごと、60〜80℃のプレスで15〜40分×0.1〜2
kg/cm2の条件で発泡成形することにより、両面綺麗なゲ
ルコート面を有する難燃性、低発煙性、寸法精度にすぐ
れたFRP/フェノールフォーム/FRP複合パネルが得られ
る。比重は約0.04〜0.5である。
(効果) 本発明のゲルコート付きフェノールフォーム複合体
は、難燃性、低発煙性、低毒性、耐熱性、寸法安定性、
断熱性等の従来のフェノールフォームの特徴を保持し、
更に、接着性、外観、表面加工性及び機械的特性が優れ
るため壁材、ドア材、間仕切り、天井材等の建材用断熱
材、構造材料のみならず車輛用、例えば列車のトイレユ
ニット、冷凍車のパネル、海上コンテナーのパネル、自
動車の天井材等に好適である。
<実施例> 以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明は
これらの実施例によって何ら限定されるものではない。
<実施例−1> 離型剤を塗布した30cm×30cm×2.5cmのステンレス製
箱型(平面部に脱型用空気吹き込み孔を有する)平面部
にアリルエーテル系ノンワックス樹脂であるポリライト
CN−493(大日本インキ化学工業(株)製 ノンワック
ス型不飽和ポリエステル樹脂)100重量部、難燃剤プラ
ネロンDB−102(三井東圧化学製)10重量部、促進剤
(6%ナフテン酸コバルト)0.5重量部、触媒パーメッ
クN(日本油脂製 55%メチルエチルケトンパーオキサ
イド)1重量部、着色剤(ポリトングリーンN−6224X
大日本インキ化学工業製トナー)10重量部からなるゲル
コール樹脂をハケで450g/m2となる様均一に塗布した。
次いで40℃の硬化炉で20分硬化することにより膜厚約
0.35mmの綺麗なゲルコート層を得た。このゲルコート膜
の上に、30g/m2のサーフェスマット(日東紡績(株))
を1枚置いた。このサーフェスマットの上に、セルフェ
ンOG−2000(大日本インキ化学工業(株)製品、発泡用
レゾール型フェノール樹脂)100重量部、酸性硬化剤F
−20(大日本インキ化学工業(株)製品、芳香族スルホ
ン酸系)8重量部、フレオン113(三井フロロケミカル
製)6重量部の割合の混合物をミキサー(ジフィミキサ
ー JIFFYミキサー社製)で回転数1300rpmで30秒間速や
かに撹拌混合したコンパウンド約120gを均一に注入しか
き拡げた。箱型の上面にクラフト紙及びステンレス製平
板をのせ、80℃のプレスで10分間、1kg/cm2の圧力下で
発泡硬化させた。脱型後、室温で72時間養生後、密度約
50kg/m3で綺麗なゲルコート表面を有する独立気泡率約5
0%、難燃性はJIS K7201による酸素指数36、ゲルコー
ト層とフェノールフォーム層との接着性良好な(JIS A
5547に準拠し、平面引張り試験を4×4cmの試験片でn
=3で実施。いずれもフォーム部の材料破壊を示した)
ゲルコート付きフェノールフォーム複合体を得た。
<実施例−2〜3、比較例−1> ゲルコート樹脂の配合及びフェノールフォーム用樹脂
の配合注入量及び発泡硬化条件を変える以外は、実施例
−1と同様に行なった結果を表−1に示す。
<実施例−4> 実施例−1と同様なステンレス製箱型の底内面に、ポ
リライトGC−501(大日本インキ化学工業(株)製ビス
系ノンパラフィン系不飽和ポリエステル樹脂)100重量
部、難燃剤ハイジライトH−320(昭和軽金属製 水酸
化アルミニウム)50重量部、着色剤ポリトンホワイトX
−170(大日本インキ化学製 トナー)、促進剤(6%
ナフテン酸コバルト)0.5重量部、触媒(パーメック
N)1重量部からなるゲルコート樹脂をハケで450g/m2
となる様均一に塗布した。
次いで40℃の硬化炉で20分硬化することにより膜厚約
0.35mmの綺麗なゲルコートが得られた。
次いで450g/m2チョップドストランドマット(日東紡
績製 MC−450)1プライをポリライトFW−231(大日本
インキ化学工業(株)製品、不飽和ポリエステル樹脂)
100重量部、プラネロンDB−102、10重量部、130゜Fパラ
フィンワックスの2%スチレン溶液、3重量部、6%ナ
フテン酸コバルト0.2重量部、パーナックN 1重量部から
なる不飽和ポリエステル樹脂配合物で積層し40℃で40分
間硬化し厚み約1mmのゲルコート裏打ちFRP層を形成し
た。
このFRP層の上に、セルフェンOG−2000(大日本イン
キ化学工業(株)製品、発泡用レゾール型フェノール樹
脂)100重量部、フレオン113 5重量部、酸性硬化剤F−
20 8重量部の割合の混合物をジフィミキサーで回転数13
00rpmで45秒間速やかに撹拌混合したコンパウンド約240
gを均一に注入した。箱型の上面にクラフト紙及びステ
ンレス製平板をのせ、80℃のプレスで20分間、0.5kg/cm
2の圧力下で発泡硬化させた。脱型後室温で72時間養生
後、密度100kg/m3で綺麗でかつ強靭なゲルコート付きFR
P表面を有する独立気泡率62%、圧縮強度21kg/cm2、酸
素指数41、ゲルコート付きFRPの接着性良好な(JISA554
7)に準拠し平面引張り試験を4×4cmの試験片でn=3
で実施。いずれもフォームの材料破壊を示した)ゲルコ
ート付きFRPフェノールフォーム複合体を得た。
<実施例−5〜6、比較例−2> ゲルコート樹脂の配合、裏打ちFRP層用不飽和ポリエ
ステル樹脂又はビニルエステル樹脂、及びフェノールフ
ォーム用樹脂の配合及び注入量、発泡硬化条件を変える
以外は、実施例−4と同様に行なった結果を表−1に示
す。
表−1より、本発明のゲルコート付きフェノールフォ
ーム複合体は、該フォームとの接着性にすぐれ、かつ綺
麗なゲルコート表面を有するフェノールフォーム複合体
であることが認められた。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レゾール型フェノール樹脂と発泡剤、界面
    活性剤、及び酸性硬化剤、必要に応じて充填材より成る
    フェノールフォームを心材とする複合体において、該フ
    ォームを被覆する表面材がゲルコート又はゲルコート付
    きFRPから成り、かつ少なくともフォームに接する面が
    空気乾燥性不飽和ポリエステル樹脂又は空気乾燥性ビニ
    ルエステル樹脂硬化皮膜から成ることを特徴とするゲル
    コート付きフェノールフォーム複合体。
  2. 【請求項2】空気乾燥性不飽和ポリエステル樹脂が、ワ
    ックスを含有しなくても表面乾燥性を有するノンワック
    ス型不飽和ポリエステル樹脂である事を特徴とする第1
    項記載のゲルコート付きフェノールフォーム複合体。
  3. 【請求項3】空気乾燥性不飽和ポリエステル樹脂が、パ
    ラフィンワックス類を0.01〜0.2重量%含有するワック
    スタイプ樹脂である事を特徴とする第1項記載のゲルコ
    ート付きフェノールフォーム複合体。
  4. 【請求項4】空気乾燥性ビニルエステル樹脂が、パラフ
    ィンワックス類を0.01〜0.2重量%含有するワックスタ
    イプ樹脂である事を特徴とする第1項記載のゲルコート
    付きフェノールフォーム複合体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2015122548A1 (ko) * 2014-02-11 2015-08-20 주식회사 동성화학 개방 셀 발포체용 조성물 및 이를 이용한 소수성 개방 셀 발포체와 그 제조 방법
KR20220055124A (ko) * 2020-10-26 2022-05-03 강남제비스코 주식회사 공기 건조형 겔코트 조성물 및 그의 제조방법

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