JPH0770550A - 二成分系ポリウレタン発泡型シーリング材組成物、シーリング方法及び灯具 - Google Patents
二成分系ポリウレタン発泡型シーリング材組成物、シーリング方法及び灯具Info
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- JPH0770550A JPH0770550A JP5218927A JP21892793A JPH0770550A JP H0770550 A JPH0770550 A JP H0770550A JP 5218927 A JP5218927 A JP 5218927A JP 21892793 A JP21892793 A JP 21892793A JP H0770550 A JPH0770550 A JP H0770550A
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Abstract
し、混合吐出時から完全発泡硬化までの間に、液ダレを
生じることがなく、かつポリカーボネートまたはアクリ
ルなどの透明素材に対する汚染性がない二成分系ポリウ
レタン発泡型シーリング材組成物を実際に使用する上で
安定性が確保されたものとして提供する。 【構成】 総和重量平均ヒドロキシル価が10〜250
mgKOH/gの範囲としたポリオール、触媒、発泡剤
として水、シリコーン系またはフッ素系の整泡剤、揺変
性付与剤から成る事を必須とする主剤液と、ポリイソシ
アネート及びまたは少なくとも2ケ以上の末端イソシア
ネート基を有する変性ポリイソシアネートから成る硬化
剤液とを、混合して成る二成分系ポリウレタン発泡型シ
ーリング材組成物に於いて、主剤液の揺変性付与剤を多
価メルカプト化合物とする。
Description
樹脂や透明アクリル樹脂に対する汚染性が無く、かつ液
ダレ防止性に優れた二成分系ポリウレタン発泡型シーリ
ング材組成物とその利用分野に関する。より詳しくは、
車輌等の各種シール材、冷蔵庫用シール材等に供され
る、耐熱性や耐薬品性に富む二成分系ポリウレタン発泡
型シーリング材組成物に関する。
ら成る主剤液と、ポリイソシアネート及び又は少なくと
も2ケ以上の末端イソシアネート基を有する変性ポリイ
ソシアネートから成る硬化剤液との混合によって、発泡
させたシーリング材を形成せしめる事で得られる二成分
系ポリウレタン発泡体は、弾性、耐久性、耐磨耗性が優
れることから、シーリング材として有用な事が広く知ら
れている。二成分系ウレタン型シーリング材について
は、特公昭60−49239、特公昭59−3703
6、特公平1−38152、特開平2−298574、
特公平3−33756、特開平4−185657、特公
平4−63912に開示されている。
ては、予め成形した物では適さず、直接シーリング面に
吐出、注形、発泡させて硬化及び成形させる場合があ
る。その例として、自動車用灯具に用いられる屈曲した
ランプハウジングとそれに嵌められるレンズのシール部
位、車輌のフェンダーシール部位、車輌の窓ガラスのは
め込みシール部位、建材用アルミサッシの壁はめ込み部
位の気密シール部位、その他数多くの建材分野での止水
または漏水防止目的のシール部位等のシーリングがあげ
られる。また、一般に二成分系ポリウレタン系シーリン
グ材組成物は、混合注入機を用いて所定の部位に注入ま
たは吐出され、比較的短時間の内に、物体の表面で適宜
発泡、硬化させて、直接シーリング機能を発揮できるこ
とが知られている。
型シーリング材組成物を、凹凸の激しい面、斜面または
垂直面を持つシーリング面に注入機で吐出した場合、シ
ーリング材が発泡硬化するまでの間に液ダレを発生し、
所定の厚さや所定の量が確保されない欠点をもってい
た。すなわち、従来の二成分系ポリウレタン発泡型シー
リング材組成物に関しては主要な課題として、傾斜面等
での液ダレ発生の課題があげられる。液ダレが発生する
と吐出上部は肉痩せし、吐出下部程厚くなることにより
シーリング機能が全体で信頼性に欠ける原因となってい
た。
系ポリウレタン発泡型シーリング材に、コロイド状シリ
カ、ベントナイト、カルボン酸またはアルコール処理さ
れた炭酸カルシウムなどを揺変性付与改良剤として添加
することが知られている。しかし、これらの揺変性付与
改良剤では、一般的にその効果を十分発揮させるために
極めて大量の添加を必要とするために、見かけの系の粘
度が著しく増大し、混合不良による硬化不良、注入機の
ノズル詰り、貯蔵時の不安定性などの問題がある。
ーリング材組成物では、ポリカーボネートやアクリル素
材に対する汚染性の問題がある。近年、自動車の軽量化
及び機能性アップのために、重いガラスに代わって、軽
量、透明なポリカーボネートやアクリル樹脂が多用され
るようになった。しかし、従来の二成分系ポリウレタン
型シーリング材組成物では、その硬化中または硬化後
に、シーリング材から何等かの成分が気散またはブリー
ドし、これが対象素材表面に付着・含浸して、曇り、ひ
び割れ、あるいは変形破壊を呈する等の問題を発生して
いる。前記二つの課題を合わせて解決した二成分系ポリ
ウレタン発泡型シーリング材組成物がまだ見当らない。
生しない二成分系ポリウレタン発泡型シーリング材組成
物を得るために、揺変性付与剤として脂肪族モノアミン
や脂肪族ジアミンを使用することが、特開平5ー127
3に開示されている。しかしその技術に従えば、傾斜面
への液ダレ性はある程度解決できるが、第2の主要な課
題であるポリカーボネートやアクリル素材への汚染性の
課題を残していることが判明した。すなわち、当該開示
技術の揺変性付与剤は一般に室温で比較的高い蒸気圧を
示すため、硬化までの間や硬化発熱に伴い前記アミン化
合物が周囲に気散して素材を汚染するものと推定され
た。特に当該開示技術の組成物の耐熱シール信頼性の限
界値は、永久歪の発現状態から高くとも70℃未満と低
く、問題であった。
鑑み、シーリング市場において要求の強い以下の2つの
重要な課題を合わせて解決し、貯蔵安定性に優れ、かつ
また均一混合性に富む等の注入作業適性に優れた二成分
系ポリウレタン発泡型シーリング材組成物を提供しよう
とするものである。すなわち、本発明の目的は、 1.吐出、塗布時から発泡、硬化までの間に液ダレを発
生せず吐出機の作業安定性が良く、 2.ポリカーボネートまたはアクリルなどの透明素材に
対する汚染性のない二成分系ポリウレタン発泡型シーリ
ング材組成物を提供することである。
解決するために鋭意検討した結果、ポリオール、触媒、
発泡剤、整泡剤、揺変性付与剤及び永久歪改良剤とから
成る主剤液(a)と、ポリイソシアネート及びまたは少
なくとも2ケ以上の末端イソシアネート基を有する変性
ポリイソシアネートから成る硬化剤液(b)とから成る
二成分系ポリウレタン発泡型シーリング材組成物におい
て、主剤液(a)中に揺変性付与剤として多価メルカプ
ト化合物を所定量含有させることにより上記課題を解決
できることを見出し、本発明を完成したものである。
シル価が10〜250mgKOH/gの範囲のポリオー
ル、触媒、発泡剤、整泡剤および揺変性付与剤等から成
る主剤液(a)と、ポリイソシアネート及び又は少なく
とも2ケ以上の末端イソシアネート基を有する変性ポリ
イソシアネートから成る硬化剤液(b)とを、混合比
(b)/(a)=10〜300重量部/100重量部、
且つモル当量比(b)/(a)=0.9〜1.1モル/
1モルとなるように混合使用して成る二成分系ポリウレ
タン発泡型シーリング材組成物において、主剤液(a)
中の揺変性付与剤が多価メルカプト化合物を含有するこ
とを特徴とする二成分系ポリウレタン発泡型シーリング
材組成物に関するものである。
(C)のいずれかの1種または2種以上とからなり、そ
のポリオールの総和重量平均ヒドロキシル価が20〜8
0mgKOH/gの範囲である。 (A)ポリエーテルポリオール類 (B)ポリマーポリオール類 (C)ポリエステルポリオール類
10〜2000ppmの有機金属化合物及び0.05〜
1重量%の常温で非揮発性の第3級アミンを使用し、発
泡剤として0.2〜1重量%の水を使用することがより
好ましい。
化合物が、脂肪族ジメルカプト化合物、脂肪族トリメル
カプト化合物、脂肪族テトラメルカプト化合物から選ば
れた1種または2種以上の混合物であり、主剤液(a)
100重量部に対し0.001グラム当量〜0.20グ
ラム当量の範囲で使用することが更に好ましい。
ンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネー
ト多核体、トリレンジイソシアネート、トリレンジイソ
シアネート多核体、オルトトリジンジイソシアネート、
1,5−ナフタレンジイソシアネート、それらのポリイ
ソシアネートとポリオールとから誘導された1分子中に
2ケ以上のイソシアネート基を有する変性ポリイソシア
ネート、及びそれらの混合物の群より選ばれた化合物で
あり、硬化剤液(b)の粘度が135℃で20,000
cps以下であることが好ましい。
ェニル基を表し、R’は2価の有機基を、nは2〜4の
整数を、x,y,zはそれぞれ1以上の整数を表す)で
表される、オルガノシリコン−末端水酸基型アルキレン
オキサイド共重合体、または、一般式(2) (ただし式中Rは炭素数1〜4のアルキル基、またはフ
ェニル基を表し、R’は2価の有機基を、R”は炭素数
1〜4のアルキル基を、nは2〜4の整数を、x,y,
zはそれぞれ1以上整数を表す。)で表される、オルガ
ノシリコン−末端アルコキシ変成型アルキレンオキサイ
ド共重合体、または一般式(3) (ただし式中Rは炭素数1〜4のアルキル基、またはフ
ェニル基を表し、R’は2価の有機基を、R''' は炭素
数7〜35のイソ型アルキル基または炭素数1〜4のア
ルキル基を、nは2〜4の整数を、x,y,zはそれぞ
れ1以上の整数を表す。)で表される、オルガノシリコ
ン−末端エステル変成型アルキレンオキサイド共重合
体、のいずれかを、主剤液(a)中に0.5〜3重量%
の範囲で含有させて使用することが好ましい。
方または両方に、常温で液状及びまたは結晶性可塑剤を
10重量%以内、無機顔料を多くとも3重量%以内で、
それぞれ添加含有させて、グレー色又は黒色に調色され
てなることおよびその完全硬化後のゴム硬度がJIS−
A硬度計測定値で室温で20以下の軟質発泡シーリング
材としての特性を示すことを特徴とする二成分系ポリウ
レタン発泡型シーリング材組成物を、車輌等の灯具用ハ
ウジング部材に予め吐出機で混合吐出・発泡硬化等の一
体賦形処理を行なった後、アクリル製レンズ部材または
ポリカーボネート製レンズ部材等と一体化して灯具とし
て供することができる。
シーリング材組成物に於いて主剤液(a)とは、基本的
にポリオールをベース樹脂とした組成物であり、作業適
性からは本発明を特に制約するものでは無いが、好まし
くは主剤液(a)の静的粘度は25℃〜100℃の粘度
で高くとも20,000cps以下が良く、特に好まし
くは100〜10,000cpsの範囲、より最も好ま
しくは100〜5,000の範囲が良く、特に前記特性
と合わせて非チクソトロピックな粘性挙動流体液である
方が大いに好ましい。ここで、非チクソトロピックな粘
性流体とは、チクソインデックスがB型回転粘度計によ
る、6回転粘度値/60回転粘度値で表される粘度比が
1.2以下のものを言う。
中に活性イソシアネート基を2ケ以上含有するイソシア
ネート及び、又は変成ポリイソシアネートであり、13
5℃で粘度が20,000cps以下、好ましくは1
0,000cps以下、イソシアネート含有量が3〜3
8重量%の範囲のものが好ましい。代表的なイソシアネ
ートとしては、例えばトリレンジイソシアネート、トリ
レンジイソシアネート多核体、水添トリレンジイソシア
ネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、クルード
MDIと言われるポリメリックポリイソシアネート、水
添ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタ
レンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、
α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシ
アネート、イソホロンジイソシアネート、オルトトリジ
ンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート
等のイソシアネートあるいはそれ等の混合物があげられ
る。また変成ポリイソシアネートとは前記したポリイソ
シアネートと下記のポリオールとから誘導された1分子
中に2ケ以上のイソシアネート基を含有するいわゆるウ
レタンプレポリマーである。
ルメタンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシ
アネート多核体、オルトトリジンジイソシアネート、
1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリレンジイソ
シアネート、トリレンジイソシアネート多核体の如き芳
香族ポリイソシアネート、又より好ましい変成ポリイソ
シアネートはこれらの芳香族ポリイソシアネートとポリ
オールとから誘導された末端官能基が2ケ以上のイソシ
アネート基から成るウレタンプレポリマーが挙げられ
る。好ましくは常温〜50℃の範囲で高くとも20,0
00cps以下の粘性挙動を示すものが使用される。
ルは、総和重量平均ヒドロキシル価が10〜250mg
KOH/gの範囲、好ましくは20〜80mgKOH/
gの範囲とすることが肝要である。ポリオールの総和重
量平均ヒドロキシル価が250mgKOH/g以上であ
る場合は、硬くて脆い硬質発泡シーリング材しか得られ
ず、耐クラック性、伸びシール特性に著しく欠ける問題
を生じ、10mgKOH/g以下では耐熱剛性が欠ける
問題を生じる。
が、前記ポリオールとしては以下の(I) 〜(XIV) で示さ
れる物が代表的であり、通常、それらの1種または2種
以上を、その総和重量平均ヒドロキシル価を前記した値
の範囲として使用する。 (I) エチレングリコール、ジエチレングリコール、ト
リエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレ
ングリコール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、
ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ソル
ビトール、シュクロース等の多価アルコール類。 (II) 前記(I) の多価アルコール類に対して、エチレン
オキサイドやプロピレンオキサイド等のアルキレンオキ
サイド付加物で、ヒドロキシル価が10〜560mgK
OH/gの範囲にあるポリエーテルポリオール類。
F、フェノールとホルマリンとから得られたレゾール型
フェノール樹脂、レゾール型キシレン樹脂、テルペン−
ビスフェノール共重合樹脂等で代表される公知の多価フ
ェノール類に対し、エチレンオキサイドやプロピレンオ
キサイドで代表されるいわゆるアルキレンオキサイドを
付加してなる、ヒドロキシル価が10〜560mgKO
H/gの範囲で適宜調製されたポリエーテルポリオール
類。
肪族または芳香属のジ、トリ、テトラカルボン酸化合物
類およびその酸無水物類あるいはそのメチル、エチル、
プロピル、ブチル等の各低級アルキルエステル類とから
誘導された少なくとも2ケ以上のヒドロキシル基末端を
含有するポリエステルポリオール類、またはカプロラク
トン開環付加物から誘導されたポリエステルポリオール
類。 (V) 脂肪族ヒドロキシカルボン酸または芳香族ヒドロ
キシカルボン酸と多価アルコール類とから脱水重縮合し
て調製されたポリエステルポリオール類。 (VI) 前記(IV)〜(V) のポリエステルポリオールの重量
平均分子量3,000以下の低分子化合物に対し、更に
エチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等のアルキ
レンオキサイドを付加してなるヒドロキシル価が10〜
560mgKOH/gの範囲にあるポリエステルポリエ
ーテルブロックポリオール類。
ル基とヒドロキシル基とを有する不飽和単量体(i)、
イソプロペニル基またはビニル基とヒドロキシフェニル
基を有する不飽和単量体(ii)、重量平均分子量が3,
000〜25,000でかつ軟化点温度が80℃以上の
いわゆるマクロモノマー類(iii)、の前記(i)及び
または(ii)及び必要に応じて更に(iii)を単量体成
分中10重量%以内で含む単量体と、それらの不飽和単
量体と共重合可能な他のアクリル系不飽和単量体(ii
i)と重合開始剤、必要に応じて連鎖移動剤等を用いて
調製された、GPC測定のポリスチレン換算値で表され
る重量平均分子量が1,000〜50,000の範囲、
1分子中に平均2ケ以上のヒドロキシル基が導入されて
成り、かつ主鎖のガラス転移温度が0℃以下のアクリル
ポリオール類。
名;水酸化ポリブタジエン)及びまたはその水添して成
る飽和ポリオレフィンポリオール類。 (IX) ポリイソプレン系ポリオール(別名;水酸化ポリ
イソプレン)及びまたはその水添して成る飽和ポリオレ
フィンポリオール類。 (X) メチル及びまたはフェニルポリシロキサン系ポリ
オール類。 (XI) ダイマー酸変性ポリオール類。 (XII) ヒマシ油変性ポリオール類。 (XIII)前記ポリエーテルポリオールの存在下にアクリロ
ニトリル、スチレン、アクリル酸メチル類で代表される
エチレン性不飽和単量体を130〜230℃の温度下で
アゾ系ラジカル開始剤または過酸化物とともに添加しグ
ラフト重合してアクリル系熱可塑性樹脂を析出分散安定
化させて存在させた改質されたポリマーグラフト化ポリ
エーテルポリオール類。 (XIV) ポリカーボネートポリオール類。
を2種以上併用使用する際は、その相互の相溶性を考慮
し、室温で層分離しない範囲内で任意に混合使用して良
く、総ポリオールのヒドロキシル価を前記発明の範囲で
使用する事は、言うまでも無い。
〜(C)とは、(A)ポリエーテルポリオール類は前記
(II)〜(III) を、(B)ポリマーポリオール類は前記(X
III)を、(C)ポリエステルポリオール類は、(IV)〜(V
I)を意味する。本発明のポリオールでは、また、前記
(I) 〜(XIV)記載の重量平均分子量が1,000未満
のポリオールを使用する場合は、最終発泡ウレタンシー
リング材の硬度があまりに高く成らない範囲で、(I) 〜
(XIV)記載の重量平均分子量が1,000以上の他の
ポリオールと併用使用することが肝要であり、一般的に
は総ポリオール中に低分子量ポリオールは10重量%以
内、好ましくは5重量%以内とすることが好ましい。1
0重量%以上の併用では発泡体が硬質となる傾向があ
り、伸び特性や曲げ特性に欠ける傾向が見られ好ましく
無い。より好ましくは単独または2種以上からなる総ポ
リオールの総和重量平均分子量はおおよそ3,000〜
100,000の範囲、最も最も好ましくは3,000
〜10,000の範囲で使用される。
与剤として使用する多価メルカプト化合物とは、脂肪族
メルカプトグリコール化合物、脂肪族ジメルカプト化合
物、トリメルカプト化合物およびテトラメルカプト化合
物から選ばれた1種または2種以上である。より詳しく
は、チオール基が1分子中少なくとも2ケ以上含有され
ているか、または、チオール基とイソシアネート基と反
応しうる他の活性水素官能基とを1ケ以上づつ同一分子
中に含有する脂肪族メルカプト化合物をそれぞれ意味
し、特に制約する物では無いが、以下の化合物が代表的
な例としてあげられる。
ケ以上含有されている例としては、トリグリコールジメ
ルカプタン、トリメチロールプロパントリス(チオグリ
コレート)、トリメチロールプロパントリス(β−チオ
プロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラ(チオ
グリコレート)、ペンタエリスリトールテトラ(β−チ
オプロピオネート)が挙げられる。その他、ジエチレン
グリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレン
グリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリ
コール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、グリセリン、ソルビトール、シュクロース等の多価
アルコール類の活性ヒドロキシル基に対し、その活性ヒ
ドロキシル基と同当量のメルカプト酢酸、メルカプトプ
ロピオン酸で代表される脂肪族メルカプトカルボン酸を
作用させて得られた、末端にチオール基が2ケ以上導入
された前記多価アルコール類から誘導された多価メルカ
プト化合物が挙げられる。また更に、コハク酸、無水コ
ハク酸、アジピン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フ
マル酸等のジカルボン酸、テトラ酢酸ペンタエリスリト
ール等の多価カルボン酸の低級アルキルエステル誘導体
の1種と、例えばメルカプトエタノール、メルカプトプ
ロパノール、メルカプトブタノール等のいわゆるメルカ
プトアルコール類の1種とから、脱水またはエステル交
換反応を行なって得た物等が包含される。
応しうる他の活性水素官能基とを1ケ以上づつ同一分子
中に含有する脂肪族メルカプト化合物の例としては、チ
オグリセリン等で代表される多価メルカプト化合物であ
る。その中でも特に好ましい例としては、比較的市場で
容易に入手しやすい点から、トリメチロールプロパンの
1モル当量に対し3モル当量のメルカプトプロピオン酸
またはメルカプト酢酸を作用させて得た付加縮合生成
物、ペンタエリスリトールの1モル当量に対し4モル当
量のメルカプトプロピオン酸またはメルカプト酢酸を作
用させて得た付加縮合生成物、チオグリセリン等が挙げ
られる。なお本発明の前記多価メルカプト化合物は、よ
り好ましくは50℃の飽和蒸気圧が10hpa以下を示
す様選定使用する事がポリカーボネートやアクリル等へ
の耐汚染性の点から大いに好ましい。
多価メルカプト化合物は、ポリオール100重量部に対
し、0.001グラム当量以上、好ましくは0.001
〜0.20グラム当量の範囲に相当する量を使用するの
が良い。多価メルカプト化合物を使用することにより、
本発明のシーリング材特性として必須要件である、注入
吐出時から発泡硬化の間の液ダレ防止性が、達成出来
る。0.001グラム当量未満では液ダレ性効果が得ら
れ難いからである。添加量の上限は多価メルカプト化合
物の種類により異なり、おおよそ0.2グラム当量以下
が好ましい。
(b)とを、 混合比(b)/(a)=10〜300重量部/100重
量部、且つ モル当量比(b)/(a)=0.9〜1.1モル/1モ
ル の比率で使用するとした理由は以下のようである。すな
わち、(a)の100重量部に対して(b)の10〜3
00重量部の混合比とは、一般的な混合吐出機の性能に
照し、本発明の二成分系ポリウレタン発泡型シーリング
材組成物が精度良くかつ完全均一混合できる範囲であ
る。また(a)の活性水素と、(b)の活性イソシアネ
ート基と反応比が、1:(0.9〜1.1)の当量比と
したのは、その範囲を超えると発泡シーリング材の耐薬
品性の欠如、耐候性の著しい欠如、耐熱剛性不良が生ず
るからである。
レタンの発泡体触媒として、例えば、ジブチル錫ジラウ
レート、ジオクチル錫ジマレート、オクチル酸第一錫、
ジブチル錫オキシドで代表される有機錫化合物や、テト
ラブチルチタネートで代表される有機チタネート化合
物、ナフテン酸鉛、オクチル酸鉛等の有機金属系硬化触
媒、また例えば、トリエチレンジアミン、N−メチルモ
ルフォリン、N,N’−ジメチルベンジルアミン、N,
N’−ジメチルエタノールアミン等の第3級アミン触
媒、1,8−ジアザ−ビシクロ[5,4,0]ウンデセ
ン−7(DBU)またはその芳香族スルフォン酸塩系触
媒、ジ−n−ブチルフォスフェート、リシノレイン酸で
代表される炭素数10〜28の直鎖または分岐高級脂肪
族飽和または同不飽和カルボン酸等の硬化調節助触媒を
単独または任意に組合せて使用することができる。本発
明の場合、特に好ましい(a)液の触媒としては、有機
金属触媒では、ジブチル錫ジラウレートを(a)液中に
10〜2000ppmの範囲で、及び常温で非揮発性の
第3級アミン触媒では、トリエチレンジアミンを(a)
液中に0.05〜1重量%の範囲で、使用することが好
ましい。
低沸点の炭化水素溶剤又は低沸点のハロゲン化炭化水素
を単独または組合せて使用できる。低沸点の炭化水素溶
剤として、n−ヘキサン、n−ヘプタン等が挙げられ
る。低沸点のハロゲン化炭化水素としては、トリクロロ
モノフルオロエタン、ジクロロフルオロメタン、モノク
ロロジフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタ
ン、メチレンクロライド、トリクロロトメフルオロエタ
ン、トリクロロエタン等が挙げられる。特に好ましい発
泡剤は水であり、水単独とすることが環境対策面から大
いに好ましい。発泡剤の水の量は(a)中に0.2〜1
重量%の割合で使用される。
剤であり、例えばシリコン系またはフッ素系界面活性剤
化合物が好ましく、それらを単独または組み合せて使用
する。シリコン系界面活性剤化合物として、 R3SiO−(SiR2O)x SiR3 のようなオルガノシリコン化合物が知られているが、ポ
リオールに対して相溶性が乏しく貯蔵安定性に欠けるの
で本発明には好ましくない。本発明の整泡剤として使用
可能な、シリコン系界面活性化合物とは、例えば、一般
式(1) (ただし式中Rは炭素数1〜4のアルキル基、またはフ
ェニル基を表し、R’は2価の有機基を、nは2〜4の
整数を、x,y,zはそれぞれ1以上の整数を表す)で
表される、オルガノシリコン−末端水酸基型アルキレン
オキサイド共重合体、または、一般式(2) (ただし式中Rは炭素数1〜4のアルキル基、またはフ
ェニル基を表し、R’は2価の有機基を、R”は炭素数
1〜4のアルキル基を、nは2〜4の整数を、x,y,
zはそれぞれ1以上整数を表す。)で表される、オルガ
ノシリコン−末端アルコキシ変性型アルキレンオキサイ
ド共重合体、または一般式(3) (ただし式中Rは炭素数1〜4のアルキル基、またはフ
ェニル基を表し、R’は2価の有機基を、R''' は炭素
数7〜35のイソ型アルキル基または炭素数1〜4のア
ルキル基を、nは2〜4の整数を、x,y,zはそれぞ
れ1以上の整数を表す。)で表される、オルガノシリコ
ン−末端エステル変性型アルキレンオキサイド共重合
体、のいずれかを、主剤液(a)中に0.5〜3重量%
の範囲で含有することが好ましい。
一般式(3)で表されるオルガノシロキサン−アルキレ
ンオキシド共重合体のイソ高級脂肪酸エステルである。
これらの整泡剤は、オルガノシロキサン−アルキレンオ
キシド共重合体のポリアルキレンオキサイド鎖末端ヒド
ロキシル基を、ヒドロキシル基と当量のイソヘプタン
酸、イソトリデカン酸、イソミリスチン酸、イソステア
リン酸、イソパルミチン酸、イソヘキサコ酸、イソアラ
キン酸、イソベヘン酸のごときイソ型高級脂肪酸を作用
させて得ることが出来る。
5〜3重量%の範囲で含有させて使用するのが良い。そ
の理由としては、独立およびまたは連通気泡性に富む発
泡体が得られると同時にフォーム自体の吸水性が軽減さ
れ、漏水防止特性に優れるシーリング材を得る事が出来
る等の点からである。
て、トーレシリコーン社製品のSH−190やSH−1
93等が、日本ユニカー社製品のL−5305、L−5
302、L−5350等のLタイプ、SZ−1605な
どのSZタイプ等が入手可能であり、適宜併用使用して
良い。
オロアルキレンオキサイド化合物やパーフルオロアルキ
レンオキサイド等で代表される。
リング材組成物を混合使用する際は特に制約条件は無い
が、好ましくは吐出及び混合作業時の各(a)、(b)
液の取扱温度は最高で130℃以下、好ましくは最高で
90℃以下、より好ましくは室温で取扱う。
リング材組成物は、ポリウレタン成形用注入機(市販の
低圧ないしは高圧注入機などを任意に使用できる)によ
り取り扱うことができる。両主剤は定量的に混合ミキシ
ングヘッドに供給され、混合されると瞬時に吐出されて
物体の被着体面にノズルを経てアプリケーションされ
る。したがって、混合吐出機は、このような構造のもの
が必要である。本発明の組成物は、混合されるとすぐ
に、(a)主剤液中の多価メルカプト化合物が瞬間的に
(b)成分と反応し、一部架橋構造体を形成することで
揺変効果が瞬時に発現することが極めて特徴的である。
その結果、吐出ノズル先端から出た組成物は全く液ダレ
を発生しない。その後(a)中の主成分であるポリオー
ルと(b)のポリイソシアネートが、及び、発泡剤を水
とした場合は、同時に水とイソシアネートがそれぞれ反
応して、発泡と硬化反応が始り、最終的に発泡シーリン
グ材の硬化物が形成される。
リング材組成物は、例えば自動車のウィンドガラスの組
みつけシール用、自動車のフェンダーミラーシール用、
自動車及び車輌のボディーシーラー用、ランプシーリン
グ用、信号器シーリング用、冷蔵庫シーリング用、建築
土木シール用、止水材、断熱保護材、消音または吸音
材、インモールド発泡材、インテグラルスキンフォーム
材などの幅広い用途にそれぞれ任意に展開可能であり、
その用途に特に制約は無い。
(a)または硬化剤液(b)のいずれか一方または両方
に、更に、液状及びまたは結晶性可塑剤を10重量%以
内、およびコロイダルシリカ、炭酸カルシウム、カーボ
ンブラック、チタンホワイトで代表される無機顔料及び
またはその高級脂肪酸による表面処理済み無機顔料から
選ばれた1種または2種以上を多くとも3重量%以内
で、それぞれ添加含有させ、グレー色または黒色に着色
されて成る、発泡体のゴム硬度が35以下、好ましくは
20以下の特性を発揮する本発明の二成分系ポリウレタ
ン発泡型シーリング材組成物が、車輌用各種シーリング
用途、特にランプシーリング用途にはリサイクル化適性
と耐熱シーリング特性の点で特に好ましい。本発明で
は、発泡体の完全硬化後のゴム硬度がJIS−A硬度計
測定値で室温で高くとも35以下、20以上を半硬質発
泡シーリング材と言い、20以下のゴム硬度を示す場合
を軟質発泡シーリング材と言う。前記した液状可塑剤と
は公知のものであって良く、特に限定されないが、例え
ばジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、トリア
セチン等がある。また前記結晶性可塑剤とは、同様に、
例えばジシクロヘキシルフタレート等があげられる。
様に、調色された本発明の該組成物を、車輌等の灯具用
のハウジング部材に対し、予め、ウレタン成形用注入機
にて混合吐出・発泡硬化等の一体賦形処理を行なって該
組成物を完全に硬化養生させ、その後、アクリル製レン
ズ部材またはポリカーボネート製レンズ部材等と一体化
(該シーリング材を介し相互部材を釘ピンやネジまたは
クリップ等の治具を併用して機械的に締結シールす
る。)して灯具(ヘッドランプやリヤーランプまたは信
号器)として使用される。本発明の二成分系ポリウレタ
ン発泡型シーリング材組成物を使用すると、灯具または
信号器の各部材のリサイクル時に容易かつ各部材の接合
シール部表面を何等汚染すること無く剥離回収でき、結
果として回収部材のリサイクル有効活用が可能であり、
100℃前後の耐熱シール信頼性がえられる。
イソシアネート反応末端を有するウレタンプレポリーマ
ーとは前記(I)〜(XIV)で示したポリオールに対し
大過剰のポリイソシアネートを添加(ポリオールのOH
基1当量に対し少なくとも−NCO基で2当量以上の割
合となる様にポリイソシアネートを加える)し、NCO
重量%で好ましくは少なくとも8重量%〜45重量%の
範囲とし、系の室温から130℃下での、B型回転粘度
系測定の粘度が高くとも20,000cps以下、特に
好ましくは5,000cps以下となる様に調製された
ものが良い。その理由は、取扱に際しイソシアネートの
蒸気圧がポリイソシアネート単独使用時よりも低くで
き、混合作業性に富むからである。
ン発泡型シーリング材組成物には、また各種有機酸類で
代表される保存安定助剤やその他の安定付与剤を本発明
の組成物に対しその作用効果をあまり妨げない範囲で適
宜使用することができる。更に必要に応じて、主剤のい
ずれか一方ないし両方の主剤に対し、熱安定剤、老化防
止剤、シランカップリング剤、紫外線吸収剤、紫外線安
定剤等の各種添加剤を少量添加して使用してよい。また
主剤(a)には本発明の特徴である多価メルカプト化合
物に加えて、公知の揺変性付与剤を本発明の目的をそこ
なわない範囲で併用使用して良い。例えば、分子量が5
00〜1,000のモノアミン類やアルカノールアミン
類や芳香族または脂肪族の各ジアミン類が併用できる。
各主剤液の(調製後)製品保存形態として、一般的に外
気が容易に侵入出来ない状態、例えば金属製丸缶や角缶
に充填後、窒素置換して、直射日光が当らない場所で保
管・輸送する事が肝要である。
が、実施例は本発明を特定または限定するものでは無
い。なお、実施例中特に断らない限り、部とは重量部
を、%とは重量%をそれぞれ意味する。
また、表1記載のポリオール(j)〜(n)、触媒X〜
Z、発泡剤、整泡剤イ〜ハ、揺変性付与剤A〜E、硬化
剤成分である(b−1)〜(b−4)は以下の物であ
る。 ポリオール(j):ポリオキシアルキレン型ポリエーテ
ルポリオールとして三井東圧化学株式会社製ポリオール
EP−240(OH価;24mgKOH/g,3官能性
ポリエーテルポリオール)の49%と、熱可塑性ポリマ
ーグラフト化型ポリエーテルポリオールとして三井東圧
化学株式会社製ポリマーポリオールPOP−34/28
(OH価;28mgKOH/g)の49%、及び1,4
−ブタンジオールの2%からなる混合ポリオール(総和
重量平均のOH価=50.4mgKOH/g)。 ポリオール(k):ポリオキシアルキレン型ポリエーテ
ルポリオールとして三井東圧化学株式会社製ポリオール
EP−3033(OH価;34mgKOH/g,4官能
性ポリエーテルポリオール)の96%と、三井東圧化学
株式会社製トリオールMN−400(OH価;420m
gKOH/g)の4%からなる混合ポリオール(総和重
量平均のOH価=52.2mgKOH/g)。
型ポリエーテルポリオールとして三井東圧化学株式会社
製品・トリオールMN−3050(OH価;56mgK
OH/g,4官能性ポリエーテルポリオール)の85%
と、予め別個に調製した以下のアクリルポリオールの1
5%とからなる混合ポリオール(総和重量平均のOH価
=56.5mgKOH/g)。アクリルポリオールが、
メタクリル酸メチルの6部、アクリル酸n−ブチルの8
3部、ヒドロキシエチルアクリレートの12部とラウリ
ルメルカプタンの7.64部、アゾビスバレロニトリル
の0.2部から成る割合で調製されたモノマー液500
部を沸騰状態の酢酸エチルの250部溶剤中に2時間か
けて滴下し、その後2時間重合し、脱溶剤を行なって得
たOH価が56mgKOH/gのアクリルポリオール。 ポリオール(m);ポリマーグラフト型ポリエーテルポ
リオールとして三井東圧化学株式会社製品・ポリマーポ
リオールPOP−34/45(OH価;43mgKOH
/g,4官能性ポリエーテルポリオール)の単独。 ポリオール(n);ポリエステルポリオールとしてアジ
ピン酸とプロピレングリコールとから誘導された2官能
性の重量平均分子量が約3,000のポリエステルトリ
オール(OH価;38mgKOH/g)の10%と、重
量平均分子量が約2,000の脂肪族のポリカーボネー
トジオール(OH価;54mgKOH/g)の20部と
ポリエーテルポリオールとして三井東圧化学株式会社製
品のEP−828(OH価;28mgKOH/g)の7
0部とから成る混合ポリオール(総和重量平均のOH価
=34.2mgKOH/g)。
%ジオクチルフタレート溶液(三共エアプロダクツ社製
品のDABCO−L−1202) 触媒(Y);ジブチル錫ジラウレート 発泡剤:蒸留水 整泡剤(イ);以下の構造の物。 (ただし、iso-PAはイソパルミチル基を表す) 整泡剤(ロ);以下の構造の物。 (ただし、iso-Stはイソステアリル基を表す) 整泡剤(ハ);パーフルオロアルキリカルボン酸系界面
活性剤
ル社製アエロジル#300)。 揺変性付与剤(C);トリメチロールプロパントリス
(チオグリコレート)。 揺変性付与剤(D);ペンタエリスリトールテトラ(β
−チオプロピオネート)。 揺変性付与剤(E);チオグリセロール。
ソシアネート及びその多核体として、三井東圧化学株式
会社製品;MDI−PHの80%と同MDI−LKの2
0%からなるポリイソシアネート型硬化剤液(NCO含
有量=32%)。 硬化剤(b−2);三井東圧化学株式会社製品であるク
ルードMDI−CR−200。 硬化剤(b−3);トリジンジイソシアネートとトリレ
ンジイソシアネートの5:1の混合ジイソシアネート
と、三井東圧化学株式会社製品のポリオールEP−24
0とから誘導された末端イソシアネート基(NCOが1
8%)のウレタンプレポリマー型硬化剤。なお、この硬
化剤を用いる際は45℃の加温状態とした。 硬化剤(b−4);1,6−ナフタレンジイソシアネー
トとポリオールとして三井東圧化学株式会社製品EP−
505Sとから誘導された末端イソシアネート基の(N
COが9.8%)のウレタンプレポリマーとクルードM
DI−CR−200の1:1の混合物(総和重量平均N
CO含有量が20.4%)。この硬化剤を使用する際は
70℃に加温状態とした。
の各組成物は、アルミカップ内で所定の温度ですばやく
2秒間(タービン羽形状の攪拌機、3,000rpmの
回転)で攪拌混合し、揺変性発現時間、クリームタイ
ム、発泡状態、硬化状態を観察した結果を表1に記入し
た。またその硬化発泡の際には同時にポリカーボネート
透明板またはアクリル板に対する汚染性の有無試験も同
時に実施し、表1に記載した。市販注入機を使用してお
こなった場合、実施例1〜7では、45゜傾斜面に対す
る3mm幅のビード状吐出液は塗布時から完全発泡硬化
時の間の液ダレ防止性観察結果は良好であり、同時に該
組成物の注入機作業性は極めて良好でありノズル詰り、
混合吐出ミスなどの問題を生じなかった。しかし、市販
注入機を使用しておこなった場合、比較例3では吐出が
全く不可能であり、比較例2では吐出作業性は良好であ
ったが、45゜傾斜面に対する3mm幅のビード状吐出
液は塗布時から完全発泡硬化時の間、液ダレ防止性が不
十分であり、比較例1は液ダレ防止性は実施例6並みの
結果であったが、ポット式発泡試験で、ポリカーボネー
トに対する汚染性が観察された点が重要な問題点であっ
た。
カプト化合物の添加量にほとんど関係なく、揺変性付与
発現時間は混合後遅くとも5秒以内とほぼ瞬間的にその
効果が発現される事が観察された。一方、アミン系揺変
付与剤では主剤100部に対し、モノアミンブタン(揺
変付与剤A)の0.02グラム当量未満では5秒以上で
あり、吐出時の初期にはまだフロー流動性が観察され、
従って5秒以内の作用効果を期待する為には(a)主剤
100部に対しアミン系揺変付与剤の使用量は0.1グ
ラム当量以上を必要としている。
す。表2記載のポリオール(o)〜(s)、触媒X〜
Y、発泡剤、整泡剤(ニ)〜(ホ)、揺変性付与剤E、
硬化剤成分である(b−2)、(b−5)〜(b−6)
とは以下の物である。 ポリオール(o):ポリオキシアルキレン型ポリエーテ
ルポリオールとして三井東圧化学株式会社製ポリオール
EP−240(OH価;24mgKOH/g,3官能性
ポリエーテルポリオール)(従って総和重量平均のOH
価=24mgKOH/g)。 ポリオール(p):ポリオキシアルキレン型ポリエーテ
ルポリオールとして三井東圧化学株式会社製トリオール
MN−1000(OH価;170mgKOH/g,4官
能性ポリエーテルポリオール)の単独。その25℃の粘
度は255cpsであった。
型ポリエーテルポリオールとして三井東圧化学株式会社
製トリオールMN−5000の100部の存在下に、9
5℃、窒素気流中、イソピロペニル−α,α’ジメチル
ベンジルイソシアネートの0.25部とアクリロニトリ
ルの30部とスチレンの10部及びベンゾイルパーオキ
サイドの0.55部とから成るモノマーを1時間かけて
滴下し、更に2時間重合を続け、ポリアクリルポリマー
グラフト改質して成るポリエーテルポリオール(総和重
量平均のOH価=24.1mgKOH/g)を得た。そ
の系の粘度は室温で46,400cpsを示した。 ポリオール(r):メタクリル酸メチルの6部、アクリ
ル酸n−ブチルの85部、ヒドロキシエチルアクリレー
トの10部とラウリルメルカプタンの7.64部、アゾ
ビスバレロニトリルの0.2部から成る割合で調製され
たモノマー液500部を沸騰状態の酢酸エチルの250
部溶剤中に2時間かけて滴下し、その後2時間重合し、
脱溶剤を行なってアクリルポリオールを得た。その物は
OH価が48mgKOH/gのアクリルポリオールであ
り、粘度は30℃で7,650cpsであった。 ポリオール(s):ポリマーポリオールとして、三井東
圧化学株式会社製POP−38/20の単独であり、あ
らかじめ無機系揺変性付与剤としてエアロジル#300
の10%と炭酸カルシウム100%を添加混合されたチ
クソ性に富んだ改質ポリオール。(OH価が10mgK
OH/g,25℃の粘度が53,100cps、チクソ
インデックスが2を超えている。)
%ジオクチルフタレート溶液(三共エアプロダクツ社製
DABCO−L−1202) 触媒(Y);ジブチル錫ジラウレート 発泡剤:蒸留水 整泡剤(ニ);以下の構造の物。 (ただしiso-Stとはイソステアリル基を表す。) 整泡剤(ホ);トーレシリコン社製SH−200
DI CR−200。硬化剤(b−5);トリジンジイ
ソシアネートとトリレンジイソシアネートの5:1の混
合ジイソシアネートと、三井東圧化学株式会社製ポリオ
ールEP−240及びエアロジル#300とから誘導さ
れた末端イソシアネート基(NCOが2.4%)の12
0℃の系の粘度が22,000cpsのウレタンプレポ
リマー型硬化剤。 硬化剤(b−7);ジフェニルメタンジイソシアネート
として大過剰のMDI−LKを使用し、ポリエーテルポ
リオールのEP−828とから末端イソシアネート基と
したウレタンプレポリマー型硬化剤(NCO含有量11
%)を調製した。
9の各主剤液と硬化剤液の粘度および取扱温度を表3に
記載した。窒素置換された2ケの常圧タンクのそれぞれ
に主剤と硬化剤を充填し、市販のプランジャーポンプ連
動駆動型・連続・混合吐出注入機にて表3記載の温度で
傾斜角度45゜にセットした鋼板に幅5mmで水平方向
に10〜30秒間連続吐出させた。混合ヘッドからノズ
ル先端までの滞留時間は平均2秒以内とした。
施例8及び実施例9では、連続吐出試験で作業安定性
(フォーム物性の吐出安定性)の影響を見たが経時毎の
発泡体の物性は全く安定しており、作業性は良好であっ
た。また、実施例8、実施例10では、それぞれ触媒量
の影響を見たが好ましい作用硬化領域であることが確認
された。実施例11では水系発泡剤が主剤液中の添加量
1%の場合であるが、問題なく本発明の好ましい発泡ウ
レタンシーリング剤がえられた。比較例4〜9では、第
3級アミン無添加では組成物が発泡体とならないし、揺
変性付与剤の作用効果が発現しないこと(比較例5)、
必要以上の第3級アミンの存在はライズタイムの時間が
極めて短く、作業性が欠け、セル荒れか激しく問題であ
る事(比較例4)、硬化剤量が、主剤の活性水素1当量
に対し、1/2当量に相当する量とした場合であるが、
フォームの耐熱剛性が不足する事(比較例7)、触媒使
用量が少ないと硬化時間が極めて長く著しい硬化収縮や
耐熱剛性不足などの不都合を呈した事(比較例6)など
が明らかとなった。比較例8および9では主剤、硬化剤
の粘度が20,000を越す場合の作業適性を検討した
が、全く吐出安定性が得られないことが判明した。
100部に対し、更にジシクロヘキシルフタレートの5
部、及びカーボンブラックの0.1部、チタンホワイト
(MR−930)の5部からなるグレー顔料10.1
部を添加し45℃で加温・混合し、グレー色に調色して
なる主剤と、硬化剤(b−3)も同様に45℃加温状態
を維持しつつを、窒素置換された2ケの常圧タンクのそ
れぞれに主剤タンクと硬化剤タンクに投入し、市販のプ
ランジャーポンプ連動駆動型・連続・混合吐出注入機に
て主剤100部に対し硬化剤が36.9部の混合比率と
なる様にして、45℃混合吐出温度で、ポリプロピレン
製ハウジング部材の幅5mm、高さ10mmのコの字型
のシール形成部に、該組成物を混合吐出させ、幅5m
m、高さ10mmで発泡体を形成させた。翌日まで室温
で養生させ、[その時のゴム硬度(JIS−A)は8〜
9であった。]透明ポリカーボネート製レンズ部材をシ
ール部位の発泡体が50%圧縮される形でクリップで相
互部材を締結した。電球を装添して点灯させつつ、シー
ル部位の温度が80〜90℃に長時間加熱される状態
(1時間)→シャワーリング(5分)→室温での毎分5
00ヘルツの横振動負荷(5分)→初期試験に戻るの、
100サイクル試験で何等水洩れは発生しなかった。試
験終了後、クリップを外すと、レンズ素材は曇りやシー
ル材汚染が全く無い状態で回収された。またハウジング
部材も同様であった。
ーリング材組成物は混合注入機による作業適性が優れ、
かつ液ダレ防止性(揺変性付与効果)が十分発揮され、
傾斜面でも良好にシーリング材を賦形できる。しかもガ
ラスの代替として軽量のポリカーボネートやアクリル樹
脂等のエンジニアリング樹脂に何等影響を与えずに使用
することができる。従って、車輌用シーリング用途や建
築土木用シーリング用途に、好ましく使用でき、特にリ
サイクル化可能な車輌用灯具の発泡型シーリング材組成
物として優れている。
Claims (10)
- 【請求項1】 総和重量平均ヒドロキシル価が10〜2
50mgKOH/gの範囲のポリオール、触媒、発泡
剤、整泡剤および揺変性付与剤等から成る主剤液(a)
と、ポリイソシアネート及び又は少なくとも2ケ以上の
末端イソシアネート基を有する変性ポリイソシアネート
から成る硬化剤液(b)とを、 混合比(b)/(a)=10〜300重量部/100重
量部、且つ モル当量比(b)/(a)=0.9〜1.1モル/1モ
ル となるように混合使用して成る二成分系ポリウレタン発
泡型シーリング材組成物において、主剤液(a)中の揺
変性付与剤が多価メルカプト化合物を含有することを特
徴とする二成分系ポリウレタン発泡型シーリング材組成
物。 - 【請求項2】 多価メルカプト化合物が、脂肪族メルカ
プトグリコール化合物、脂肪族ジメルカプト化合物、脂
肪族トリメルカプト化合物、脂肪族テトラメルカプト化
合物およびそれらの混合物から選ばれたものである請求
項1記載の二成分系ポリウレタン発泡型シーリング材組
成物。 - 【請求項3】 多価メルカプト化合物の添加量が、主剤
液(a)100重量部に対し0.001グラム当量〜
0.20グラム当量の範囲である請求項2記載の二成分
系ポリウレタン発泡型シーリング材組成物。 - 【請求項4】 ポリオールが以下の(A)〜(C)のい
ずれかの1種または2種以上からなり、そのポリオール
の総和重量平均ヒドロキシル価が20〜80mgKOH
/gの範囲である請求項1記載の二成分系ポリウレタン
発泡型シーリング材組成物。 (A)ポリエーテルポリオール類 (B)ポリマーポリオール類 (C)ポリエステルポリオール類 - 【請求項5】 主剤液(a)中の触媒が、有機金属化合
物の10〜2000ppm及び常温で非揮発性の第3級
アミンの0.05〜1重量%であり、発泡剤が水の0.
2〜1重量%である請求項1記載の二成分系ポリウレタ
ン発泡型シーリング材組成物。 - 【請求項6】 硬化剤液(b)が、ジフェニルメタンジ
イソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート多
核体、トリレンジイソシアネート、トリレンジイソシア
ネート多核体、オルトトリジンジイソシアネート、1,
5−ナフタレンジイソシアネート、それらのポリイソシ
アネートとポリオールとから誘導された1分子中に2ケ
以上のイソシアネート基を有する変性ポリイソシアネー
ト、及びそれらの混合物の群より選ばれた化合物であ
り、硬化剤液(b)の粘度が135℃で20,000c
ps以下である請求項1記載の二成分系ポリウレタン発
泡型シーリング材組成物。 - 【請求項7】 整泡剤として、一般式(1) (ただし式中Rは炭素数1〜4のアルキル基、またはフ
ェニル基を表し、R’は2価の有機基を、nは2〜4の
整数を、x,y,zはそれぞれ1以上の整数を表す)で
表される、オルガノシリコン−末端水酸基型アルキレン
オキサイド共重合体、または、一般式(2) (ただし式中Rは炭素数1〜4のアルキル基、またはフ
ェニル基を表し、R’は2価の有機基を、R”は炭素数
1〜4のアルキル基を、nは2〜4の整数を、x,y,
zはそれぞれ1以上整数を表す。)で表される、オルガ
ノシリコン−末端アルコキシ変性型アルキレンオキサイ
ド共重合体、または一般式(3) (ただし式中Rは炭素数1〜4のアルキル基、またはフ
ェニル基を表し、R’は2価の有機基を、R''' は炭素
数7〜35のイソ型アルキル基または炭素数1〜4のア
ルキル基を、nは2〜4の整数を、x,y,zはそれぞ
れ1以上の整数を表す。)で表される、オルガノシリコ
ン−末端エステル変性型アルキレンオキサイド共重合
体、のいずれかを、主剤液(a)中に0.5〜3重量%
の範囲で含有する請求項1記載の二成分系ポリウレタン
発泡型シーリング材組成物。 - 【請求項8】 主剤液(a)または硬化剤液(b)のい
ずれか一方または両方に、液状及びまたは結晶性可塑剤
を10重量%以内で、無機顔料を多くとも3重量%以内
で、それぞれ添加含有させ、その完全硬化後のゴム硬度
がJIS−A硬度計測定値で室温で20以下の軟質発泡
シーリング材としての特性を示す事を特徴とする請求項
1記載の二成分系ポリウレタン発泡型シーリング材組成
物 - 【請求項9】 請求項1記載の主剤液(a)または硬化
剤液(b)のいずれか一方または両方を混合吐出機で混
合したものを部材上に吐出し、発泡硬化させた後、他の
部材と一体化させることを特徴とする部材間のシーリン
グ方法。 - 【請求項10】 請求項1記載の主剤液(a)または硬
化剤液(b)のいずれか一方または両方を混合吐出機で
混合したものを灯具用ハウジング部材上に吐出し、発泡
硬化させた後、樹脂製レンズ部材と一体化させて得られ
た灯具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21892793A JP3600625B2 (ja) | 1993-09-02 | 1993-09-02 | 二成分系ポリウレタン発泡型シーリング材組成物、シーリング方法及び灯具 |
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