JPH07704A - 高圧下での溶融液からの結晶化によって物質を分離・精製する方法 - Google Patents

高圧下での溶融液からの結晶化によって物質を分離・精製する方法

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JPH07704A
JPH07704A JP6084904A JP8490494A JPH07704A JP H07704 A JPH07704 A JP H07704A JP 6084904 A JP6084904 A JP 6084904A JP 8490494 A JP8490494 A JP 8490494A JP H07704 A JPH07704 A JP H07704A
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pressure
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gas
crystals
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ルドルフ・シュタイナー
Axel Koenig
アクセル・ケーニヒ
Siegbert Rittner
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    • C07C7/14Purification; Separation; Use of additives by crystallisation; Purification or separation of the crystals
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
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    • B01D9/004Fractional crystallisation; Fractionating or rectifying columns
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高圧下での溶融液からの結晶化によって物質
を分離・精製する方法を提供する。 【構成】 高圧下での溶融液または高濃度溶液からの結
晶化によって物質を分離・精製する方法であって、結晶
化すべき溶融液中にガスを溶解し、次いで結晶化後に圧
力を減少させつつ再びガスを追い出す。これによって、
なおも付着又は取り込まれた不純物が除去される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高圧下での溶融液から
の結晶化によって物質を分離・精製する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】溶融液からの結晶化とは、1種以上の成
分が溶融液から結晶化・分離され、そして一方、他の成
分が溶融液の固化していない部分(いわゆる残留溶融
液)に留まる、という物質の分離・精製方法を意味して
いると理解される。
【0003】こうした溶融液からの結晶化は、分離すべ
き物質の混合物を溶融すればよいだけで、補助的な媒体
(溶媒)に溶解する必要がなく、そしてそこから再び結
晶化させればよい、という点において溶液からの結晶化
とは異なる。溶媒(水または有機媒体)なしで済ますと
きは、多くの場合において生態環境面での利点を有す
る。水が溶媒として使用されない場合は、流出水はな
く、また有機溶媒が必要とされない場合は、排出空気が
汚染されることがない。
【0004】溶融液からの結晶化についての種々の技術
的実施態様は、成分の分離の行う上で、適切な結晶化時
間にてできるだけ高い収率と純度を達成することを目的
としている。この目的に対しては、おおむね2つの変形
例がある。
【0005】− 結晶の凝集層が溶融液から冷却表面上
に付着し、この結果、残りの液体は、さらなる分離操作
を施すことなくそこから流れ去る(重力のみによって)
ことができる、というプロセスおよび − 冷却することによって溶融液が結晶の懸濁液に転化
され、この懸濁液が、さらなる工程において固体と残留
溶融液とに分離される(一般には、液体を機械的に分離
することによって)、というプロセス。
【0006】第1のグループのプロセスは一般には繰り
返し循環的であり、単純な装置を必要とし、操作が極め
て安全である。例えば、数十年にわたって使用されてい
るチューブ−バンドル・クリスタライザー(ヘキストA
G社)やトリックル−フィルム・クリスタライザー(ヅ
ルツァー−MWB社)などは、前記プロセスの一部を形
成する。第2のグループのプロセスはおおむね連続的に
操作される。いくつかの態様においては、結晶と溶融液
が向流にて流される。しかしながら、このためには可動
バッフルを有する複雑な装置が必要とされ、さらに操作
が実質的により一層難しくなる。このグループは、例え
ば、スクレープトサーフェイス冷却器(ブロディー・ピ
ュリファイアー)や形成される結晶の強制的な機械的移
送が行われる結晶化塔(フィリップス社、クレハ社)な
どを含む。
【0007】溶融液結晶化法においては、特に以下に記
載の工程を含むことを特徴とする操作方式が使用されれ
ば、極めて高い純度を達成することが可能である: す
なわち、先ず冷却によって溶融液の一部が結晶化され、
次いで残留溶融液が結晶から分離され、そしてなおも付
着しているか、あるいは結晶に取り込まれた残留溶融液
を分離するために、この結晶がゆっくりした温度上昇に
より再び一部溶融され、その後こうした仕方で精製され
た結晶が最終工程にて全体として再び溶融される。付着
もしくは取り込まれた不純物の除去を含むこの中間工程
は、当該分野では“スウェッティング(sweating)”また
は“ドリッピング(dripping)”と呼ばれている。
【0008】比較的低い溶媒含量の高濃度溶液も、この
方法の原理にしたがって精製することができる。なぜな
ら、これらの高濃度溶液は、その固化挙動が溶融液に似
ているからである。
【0009】通常、溶融液からの結晶化は、大気圧下に
て、溶融を生じさせるのに必要とされる圧力よりごくわ
ずかに高い圧力にて行われる。溶融液からの結晶化にお
ける分離効果を改良するために、より高い圧力を加える
という提案や実験は、現在までのところいくつか知られ
てきたにすぎない。
【0010】プロセスに対する提案は日本の研究者グル
ープが最初に行い(インダストリアル・クリスタリゼー
ション84,S.J.JancicとE.J.de Jongによる編集,エ
ルセビアー・サイエンス・パブリッシャーズ B.
V.,アムステルダム,1984)、実際の結晶化が高
圧下で行われ、結晶の精製が圧力の減少の結果としての
部分的再溶融によって行われる、という事実をベースに
している。類似のプロセスが、特開平1−115404
号公報、特開昭54−62977号公報および特開昭5
4−52678号公報に開示されている。
【0011】スウェッティング法(通常は、結晶化後に
ゆっくりした温度上昇を施すことによって行われる)
は、このプロセスの変形例においては圧力の減少によっ
て達成される。上記の文献は、プロセス中の圧力が、ラ
ムを結晶化容器中に押し込むことによって機械的に生成
される、ということを明らかにしている。1.5リット
ル容量のオートクレーブを装備した対応する実験プラン
トにおいて、例えば、p−クレゾールとm−クレゾール
の混合物が結晶化され(結晶化は約1,500バールの
圧力にて行われる)、そして分離され、このとき圧力
が、精製相において連続的に大気圧にまで減圧されてい
る。この方法の欠点は、液相を結晶質相から分離するた
めの濾過エレメントにある。急速な結晶化を行うと、小
さくて形成状態のよくない結晶が得られ、このような結
晶は、固体−液体の分離が極めて困難となることが知ら
れている。現時点においては、こうした問題を満足でき
る形で解決できていないので、これまでのところこの方
法は工業的に使用されていない。
【0012】フィンランドの研究チームがプロセスに関
する他の提案を行っている(Silventoinen, J.Crystal.G
rowth 66 (1984)179)。ここでは、出発組成が2つの圧
力段階に対する共融点の間にあるような溶融液が、より
高い圧力とより低い圧力にて交互に結晶化されるという
仕方で、圧力の増大と共に溶融液の共融点が置き換わる
という点が利用されている。理論的には、2種の物質で
構成された溶融液のそれぞれの成分を、こうした方法に
よって比較的高い純度で得ることができる。しかしなが
ら、このためには、共融組成物が圧力に大きく依存する
ことが必要であり、こうしたことはいくつかの系に対し
てのみ当てはまる。この提唱されたプロセスも、今のと
ころ工業化されてないようである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術に鑑み、
本発明は、工業的規模で実施し得る物質の分離・精製方
法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、溶融液
からの結晶化を行うための方法が開発され、この方法を
使用すれば、高圧を使用することによって特に良好な分
離・精製効果が得られる。
【0015】すなわち、本発明の方法は、高圧下での溶
融液からの結晶化によって物質を分離・精製する方法で
あって、このとき前記方法は、 a) 結晶化させるべき溶融液中に不活性ガスを溶解さ
せる工程; b) 前記溶融液を100〜5,000バールの圧力に
て結晶化させる工程;および c) 結晶化後に、圧力の減少と共に前記不活性ガスを
再び追い出す工程、この結果、なおも付着している不純
物もしくは取り込まれた不純物が除去される;を含んで
成る。
【0016】溶融液中へのガスの溶解は、機械的プロセ
スによって(例えば、溶融液を揺り動かしたり、撹拌し
たり、あるいはガス中に噴霧することによって)改良す
ることができる。結晶化後の圧力減少は徐々に行うこと
ができる。適切なガスは、特定の溶融液に溶解しうるガ
スである。ナフタレン/ビフェニル系やp−ジクロロベ
ンゼン/m−ジクロロベンゼン系に対しては、例えば窒
素、二酸化炭素、エタン、エテン、プロパン、またはこ
れらの混合物が適切である。より良好な溶解性を達成す
るため、ノズル等を介して溶融液を震盪させつつ溶融液
中にガスを分配させることができる。溶融液は、100
〜5,000バールの圧力にて(これに対応して温度が
低下する)結晶化させることができる。必要とされる圧
力は、物質系、および成分組成によって異なる。
【0017】本発明の方法の利点は、本質的に結晶のガ
ス抜きにあると理解すべきであり、これによって結晶が
ゆるめられ、したがってスウェッティング法が効果的に
改良される。圧力を徐々に解放することにより、異なっ
た汚染度を有するスウェットオイル(sweat oil)を分離
することが可能となる。
【0018】上記の日本の研究グループが提唱したプロ
セスにおいては、圧力の増大と残留溶融液の押し出し
は、ラムを結晶化装置中に押し込むことによって(すな
わち機械的に)行われているが、ガスを強制的に導入し
て圧力を発生させるか、あるいは加圧状態に保持された
クリスタライザー中に溶融液をポンプ送りするほうがは
るかに有利であることが明らかとなっている。物質系の
種類によっては、最終圧力になるまで圧力を徐々に、す
なわち段階的に増大させるほうが、結晶化に有利な場合
もある。適切な方策によって、できるだけ多くのガスを
溶融液中に確実に溶解させなくてはならない。引き続き
圧力を解放すると、結晶が表面において再び溶融するだ
けでなく、結晶系全体がガス抜きによってゆるめられ、
これによって取り込まれた不純物の除去が可能となる。
【0019】ガスの選択においては、その溶融液に対す
る溶解性が決定的に重要である。本明細書において提唱
されている方法では、例えば、窒素や二酸化炭素だけで
なく低級炭化水素類(例えばエタン、エテン、およびプ
ロパン等)も、それらの物理的特性が好ましいことから
一般的には適切である。ガス成分が互いに反応しなけれ
ば、当然のことながらガス混合物も使用することができ
る。加える圧力は最大5,000バールまでの圧力であ
り、物質系および成分組成によって異なる。所望の生成
物の融点が大気圧にて低い(すなわち0℃未満)とき、
あるいは共融点の位置が、精製すべき生成物に対して不
利であって、変えなければならないときには、高圧が特
に有利である。
【0020】結晶化と残留溶融液の除去後に、1つ以上
の段階にて圧力の減少を行うことができ、この段階的な
圧力解放により、異なった汚染レベルを有する残留溶融
液の減少が可能となり、また必要であれば、比較的高純
度のフラクションをプロセス中に再循環することも可能
である。
【0021】本発明にしたがって溶融液からの結晶化を
行うことのできる装置には、種々の設計デザインのもの
がある。したがって最も簡単なケースでは、溶融液は、
冷却する場合もしない場合も、圧力オートクレーブまた
は対応する不活性ガスで加圧状態に保持されているプレ
ートタイプもしくは管状の熱交換器にて結晶化させるこ
とができる。例えば、Sulzer,Winterthurによる前述の
トリックル−フィルム・クリスタライザーも適切であ
る。このような装置においては、ガスの取り込み量が多
くて、かつ圧力解放時に効果的な結晶スウェッティング
プロセスを受けるような、結晶の多孔質層がしばしば形
成される。
【0022】一般に、ガス抜きプロセスの結果、こうし
た溶融液からの結晶化方法により驚くほど良好な精製効
果が得られ、したがって高純度物質の製造に関して大き
な進歩をもたらす。
【0023】
【実施例】本発明において提唱されたプロセスの有効性
を実証するために、2つの異なる装置中に存在する2種
の物質系に関して、不活性ガスを加えて加圧状態にて溶
融液結晶化実験を行った。
【0024】1つの装置は約1.5リットルの容量を有
するオートクレーブであって、2つの対向したスロット
状のぞき窓が取り付けられており、300バールの最大
使用圧力と250℃の使用温度となるよう設計されてい
る。出発混合物を入れた試験管をオートクレーブ中に吊
るす。温度は、試験すべきサンプルのに近くに配置した
熱電対によって測定する。温度制御は、液体サーモスタ
ットによってオートクレーブを加熱することによって行
われる。
【0025】もう1つの装置は、0.2リットルの容量
を有するオートクレーブと内部に配置された熱交換器プ
レートからなる。オートクレーブが実験時にスタンド軸
の周りに回転できるように、オートクレーブをスタンド
に据え付ける。オートクレーブは加熱ジャケットによっ
て電気的に加熱し、熱交換器プレートは液体サーモスタ
ットに接続する。結晶化の場所において、プレートはよ
り低い部分に位置し、溶融液によって取り囲まれる。結
晶化が終わった後、プレートが上部に入るようにオート
クレーブを傾け、そして残留溶融液とその後の(圧力減
少時の)スウェットオイルフラクションが取り除かれ
る。
【0026】使用した物質系は、ナフタレン/ビフェニ
ル系とp−ジクロロベンゼン/m−ジクロロベンゼン系
であった。
【0027】実施例1 本実験は、のぞき窓を有するオートクレーブ中で行い、
66%のナフタレンと34%のビフェニルの混合物約1
0gを使用し、前記混合物を窒素雰囲気下、150バー
ルの圧力および61℃以上の温度にてオートクレーブ中
に存在させた。冷却すると、最初の結晶が60.4℃に
て生成し、結晶が59.8℃にて容積の約1/6を、5
8.3℃にて容積の約9/10を占め、そして54℃に
おいて全てが“固体”となった(すなわち、残留溶融液
はもはや検出されなかった)。圧力を段階的に減少させ
ていくと、約100バールにて最初の気泡が生成し、6
5バールにて結晶が不透明となり、30バールにて液相
が形成され(この間に温度は49.5℃に低下してい
る)、そして最後に1バール(および38.7℃)にて
液層が容積の約1/5を占めた。この残留溶融液は、さ
らに冷却を行うと、38℃未満になって徐々に結晶化し
始めた。
【0028】引き続き行われた分析により、2つの相の
組成の実質的な差が明らかとなった。すなわち、結晶は
約75%のナフタレンを含有し、分離された残留溶融液
は約46%のナフタレンを含有していた。
【0029】極めて単純な実験手順であることを考慮す
ると(溶融液中へのガスの溶解,単なる沈降による結晶
と残留溶融液の分離)、この分離効果は驚くほど高い。
【0030】大気圧にて行われた対照標準実験により、
出発溶融液の結晶化が57.0℃にて始まること、また
温度を50℃未満に低下させた後は、残留溶融液はもは
や分離することができない、ということがわかった。
【0031】実施例2 熱交換器プレートを有するオートクレーブ中にて本実験
を行った。70%のナフタレンと30%のビフェニルと
の混合物50gをオートクレーブ中に導入し、熱交換器
プレートが取り付けられた蓋を上にかぶせて堅くシール
し、プレートが低い部分に存在するようオートクレーブ
を回転させた。窒素を導入して100バールにした後、
オートクレーブ内容物を75℃に加熱し、熱交換器プレ
ートを同じ温度に調節した。これらの条件下にて、溶融
液をサーモスタットで1時間調温し、オートクレーブを
震盪しながらガスで飽和させた。次いで熱交換器の温度
を50℃に下げ、そして1時間後にオートクレーブの温
度もこの値に下げた。さらに1時間後、熱交換器プレー
トが今度は上部に位置するよう、そして残留溶融液が流
れ去ることができるよう、装置を再び回転させた。次い
で、残留溶融液とスウェットオイルの取り込まれた部分
を結晶質系から除去するために、10バール/5分の間
隔で圧力を大気圧になるまで減少させた。次いでオート
クレーブを室温に冷却してから開放した。
【0032】熱交換器プレートは、平均約83%のナフ
タレンを含んだ組成の結晶によって取り囲まれているこ
とが判明した。正確な検討により、結晶の内側層におけ
るナフタレン含量(最大89%)は外側層における含量
(約73%)より実質的に高い、ということがわかっ
た。この差は、残留溶融液が圧力解放時に結晶質系から
実際に吸い出されたとすれば説明することができる。こ
の場合、ナフタレン含量がより低いのは、おそらく残留
溶融液がまだ十分には取り出されていなかったからであ
ろう。約50%のナフタレンを含んだ組成の層が、オー
トクレーブの底部に集まった。
【0033】これとは対照的に、大気圧での標準実験で
は、圧力容器の底部には残留溶融液はまったく集まらな
かった。
【0034】したがって、このプロセスの変形例の優れ
た分離効果、および特に、分離プロセスに及ぼすガス抜
きの影響が、本実験によっても実証することができた。
【0035】実施例3 さらに他の実験においては(熱交換器プレートを有する
オートクレーブ中にて同様に行った)、88%のp−ジ
クロロベンゼンと12%のm−ジクロロベンゼンとの混
合物68gを使用した。100バールの窒素圧力の下で
本混合物を結晶化させた。初期温度は65℃であり(溶
融)、48℃にて結晶化が始まり、そして30℃にて結
晶化が終了した。引き続き圧力解放を行った後、99.
95%純度(p−ジクロロベンゼン)を有する結晶約4
8gが得られ、このとき残留溶融液は約62%のp−ジ
クロロベンゼンを含有していた。
【0036】大気圧での2つの標準実験の場合も、結晶
と残留溶融液に分離されたが、結晶の純度はそれぞれ9
9.41%と99.63%であり、加圧下での実験(引
き続きガス抜きを行う)より低い。不純物の量(ガス抜
きなしの場合は,それぞれ0.59%と0.37%;ガ
ス抜きを行った場合は,わずか0.05%)を比較する
と、最終生成物の品質の差はかなり大きいと言える。圧
力解放を伴った手順においては、純度は殆ど一桁高い。
【0037】実施例4 さらに他の実験においては(この場合は無機物質を使用
し、熱交換器プレートを有するオートクレーブ中にて同
様に行った)、94%の亜リン酸と6%の種々の直鎖脂
肪酸(C12〜C16の炭素鎖長を有する)からなる混合物
60gを使用した。窒素気流下で50バールにて本混合
物を結晶化させた。初期温度は69℃であり(溶融)、
60℃にて結晶化が始まり、そして40℃にて結晶化が
終了した。引き続き圧力解放を行った後、99.6%純
度(亜リン酸)を有する結晶約44gが得られた。大気
圧での標準実験の場合も結晶と残留溶融液に分離された
が、結晶の純度は97.7%であり、したがって加圧下
での実験(引き続きガス抜きを行う)のときよりかなり
低い。
【0038】この場合もまた、本発明のプロセスの有効
性が実証された。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a) 結晶化させるべき溶融液中に不活
    性ガスを溶解させる工程; b) 前記溶融液を100〜5,000バールの圧力に
    て結晶化させる工程;および c) 結晶化後に、圧力の減少と共に前記不活性ガスを
    再び追い出す工程、この結果、なおも付着している不純
    物もしくは取り込まれた不純物が除去される;を含んで
    成る、高圧下での溶融液または高濃度溶液からの結晶化
    によって物質を分離・精製する方法。
  2. 【請求項2】 窒素雰囲気、二酸化炭素雰囲気、エタン
    雰囲気、エテン雰囲気、もしくはプロパン雰囲気、また
    はこれらの混合物を含んだ雰囲気の下で、前記溶融液を
    圧力にて処理する、請求項1記載の方法。
JP6084904A 1993-04-22 1994-04-22 高圧下での溶融液からの結晶化によって物質を分離・精製する方法 Pending JPH07704A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE4313101:8 1993-04-22
DE4313101A DE4313101C1 (de) 1993-04-22 1993-04-22 Verfahren zur Trennung und Reinigung von Stoffen durch Schmelzkristallisation unter hohen Drücken

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07704A true JPH07704A (ja) 1995-01-06

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ID=6486057

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6084904A Pending JPH07704A (ja) 1993-04-22 1994-04-22 高圧下での溶融液からの結晶化によって物質を分離・精製する方法

Country Status (4)

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US (1) US5447541A (ja)
EP (1) EP0621065B1 (ja)
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