JPH0770489B2 - 堆積膜形成法 - Google Patents

堆積膜形成法

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JPH0770489B2
JPH0770489B2 JP61071975A JP7197586A JPH0770489B2 JP H0770489 B2 JPH0770489 B2 JP H0770489B2 JP 61071975 A JP61071975 A JP 61071975A JP 7197586 A JP7197586 A JP 7197586A JP H0770489 B2 JPH0770489 B2 JP H0770489B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、機能性膜、殊に半導体デバイス、電子写真用
の感光デバイス、光学的画像入力装置用の光入力センサ
ーデバイス等の電子デバイスの用途に有用な機能性堆積
膜の形成法に関する。
〔従来の技術〕
従来、半導体膜、絶縁膜、光導電膜、磁性膜或いは金属
膜等の非晶質乃至多結晶質の機能性膜は、所望される物
理的特性や用途等の観点から個々に適した成膜方法が採
用されている。
例えば、必要に応じて、水素原子(H)ハロゲン原子
(X)等の補償剤で不対電子が補償された非晶質や多結
晶質の非単結晶シリコン(以後「NON−Si(H,X)」と略
記し、その中でも殊に非晶質シリコンを示す場合には
「A−Si(H,X)」、多結晶質シリコンを示す場合には
「poly−Si(H,X)」と記す)膜等のシリコン堆積膜
(尚、俗に言う微結晶シリコンは、A−Si(H,X)の範
疇にはいることを断るまでもない)の形成には、真空蒸
着法、プラズマCVD法、熱CVD法、反応スパツタリング
法、イオンプレーテイング法、光CVD法などが試みられ
ており、一般的には、プラズマCVD法が広く用いられ、
企業化されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
而乍ら、従来から一般化されているプラズマCVD法によ
るシリコン堆積膜の形成に於ての反応プロセスは、従来
のCVD法に比較してかなり複雑であり、その反応機構も
不明な点が少なくない。又、その堆積膜の形成パラメー
タも多く(例えば、基体温度、導入ガスの流量と比、形
成時の圧力、高周波電力、電極構造、反応容器の構造、
排気の速度、プラズマ発生方式など)これらの多くのパ
ラメータの組み合せによるため、時にはプラズマが不安
定な状態になり、形成された堆積膜に著しい悪影響を与
えることが少なくなかった。そのうえ、装置特有のパラ
メータを装置ごとに選定しなければならず、したがって
製造条件を一般化することがむずかしいというのが実状
であった。
他方、シリコン堆積膜として、電気的、光学的特性を各
用途毎に十分に満足させ得るものを発現させるために
は、現状ではプラズマCVD法によって形成することが最
良とされている。
而乍ら、シリコン堆積膜の応用用途によっては、大面積
化、膜厚均一性、膜品質の均一性を十分満足させて再現
性のある量産化を図らねばならないため、プラズマCVD
法によるシリコン堆積膜の形成においては、量産装置に
多大な設備投資が必要となり、またその量産の為の管理
項目も複雑になり、管理許容幅も狭く、装置の調整も微
妙であることから、これらのことが、今後改善すべき問
題点として指摘されている。
又、プラズマCVD法の場合には、成膜される基体の配さ
れている成膜空間に於いて高周波或いはマイクロ波等に
よって直接プラズマを生成している為に、発生する電子
や多数のイオン種が成膜過程に於いて膜にダメージを与
え膜品質の低下、膜品質の不均一化の要因となってい
る。
この点の改良として提案されている方法には、間接プラ
ズマCVD法がある。
該間接プラズマCVD法は、成膜空間から離された上流位
置にてマイクロ波等によってプラズマを生成し、該プラ
ズマを成膜空間まで輸送することで、成膜に有効な科学
種を選択的に使用出来る様に計ったものである。
而乍ら、斯かるプラズマCVD法でも、プラズマの輸送が
必須であることから、成膜に有効な化学種の寿命が長く
なければならず、自ずと、使用するガス種が制限され、
種々の堆積膜が得られないこと、及びプラズマを発生す
る為に多大なエネルギーを要すること、成膜に有効な化
学種の生成及び量が簡便な管理下に本質的に置かれない
こと等の問題点は残積している。
プラズマCVD法に対して、光CVD法は、成膜時と膜品質に
ダメージを与えるイオン種や電子が発生しないという点
で有利ではあるが、光源にそれ程多くの種類がないこ
と、光源の波長も紫外に片寄っていること、工業化する
場合には大型の光源とその電源を要すること、光源から
の光を成膜空間に導入する窓が成膜時に被膜されて仕舞
う為に成膜中に光量の低下、ひいては、光源からの光が
成膜空間に入射されなくなるという問題点がある。
上述の如く、シリコン堆積膜の形成に於ては、解決され
るべき点は、まだまだ残っており、その実用可能な特
性,均一性を維持させながら低コストな装置で省エネル
ギー化を計って量産化できる形成方法を開発することが
切望されている。これ等のことは、他の機能性膜、例え
ば窒化シリコン膜,炭化シリコン膜,酸化シリコン膜に
於ても各々同様の解決されるべき問題として挙げること
が出来る。
〔目的〕
本発明の目的は、上述した堆積膜形成法の欠点を除去す
ると同時に、従来の形成方法によらない新規な堆積膜形
成法を提供するものである。
本発明の他の目的は、省エネルギー化を計ると同時に膜
品質の管理が容易で大面積に亘って均一特性の堆積膜が
得られる堆積膜形成法を提供するものである。
本発明の更に別の目的は、生産性,量産性に優れ,高品
質で電気的,光学的,半導体的等の物理特性に優れた膜
が簡便に得られる堆積膜形成法を提供することでもあ
る。
〔問題点を解決するための手段〕
上述した目的は、堆積膜形成用の気体状原料物質である
SiH2X2(但し、Xはハロゲン原子)と、該原料物質に酸
化作用をする性質を有する気体状ハロゲンガスと、を1/
100〜100/1の流量比で導入し分子の滞留時間と反応空間
内圧との積が0.001〜10(Torr・sec)なる範囲で、反応
空間内に導入して接触させることで成膜空間内に室温〜
650℃に保持された基体上に堆積膜を形成することによ
って達成する。
〔作用〕
上記の本発明の堆積膜形成法によれば、省エネルギー化
と同時に大面積化,膜厚均一性,膜品質の均一性を十分
満足させて管理を簡素化と量産化を図り、量産装置に多
大な設備投資も必要とせず、またその量産の為の管理項
目も明確となり、管理許容幅も広く、装置の調整も簡単
になる。
本発明の堆積膜形成法に於いて、使用される堆積膜形成
用の気体状原料物質は、気体状ハロゲン系酸化剤との化
学的接触により酸化作用をうけるものであり、目的とす
る堆積膜の種類、特性、用途等によって所望に従って適
宜選択される。本発明に於いては、上記の気体状原料物
質及び気体状ハロゲン系酸化剤は、化学的接触をする際
に気体状とされるものであれば良く、通常の場合は、気
体でも液体でも固体であっても差支えない。通常気体の
ハロゲン系酸化物は、Ar,He,N2,H2等で希釈して使用し
ても良い。
堆積膜形成用の原料物質あるいはハロゲン系酸化剤が液
体又は固体である場合には、Ar,He,N2,H2等のキヤリア
ーガスを使用し、必要に応じては熱も加えながらバブリ
ングを行なって反応空間に堆積膜形成用の原料物質及び
ハロゲン系酸化剤を気体状として導入する。
この際、上記気体状原料物質及び気体状ハロゲン系酸化
剤の分圧及び混合比は、キヤリアーガスの流量あるいは
堆積膜形成用の原料物質及び気体状ハロゲン系酸化剤の
蒸気圧を調節することにより設定される。
本発明に於いて使用される堆積膜形成用の原料物質とし
ては、例えば、半導体性或いは電気的絶縁性のシリコン
堆積膜やゲルマニウム堆積膜等のテトラヘドラル系の堆
積膜を得るのであれば、直鎖状、及び分岐状の鎖状ハロ
ゲン化シラン化合物、環状ハロゲン化シラン化合物、鎖
状ハロゲン化ゲルマニウム化合物等が有効なものとして
挙げることが出来る。
具体的には、直鎖状ハロゲン化シラン化合物としてはSi
aHbXc(但し、a,b,cは0でない整数、Xはハロゲン元
素)、分岐状鎖状シラン化合物としては、SiH3SiF(SiH
3)SiH2SiH3,鎖状ゲルマン化合物としては、GeaHbXc
(但し、a,b,cは0でない整数、Xはハロゲン元素)等
が挙げられる。
勿論、これ等の原料物質は1種のみならず2種以上混合
して使用することも出来る。
本発明に於いて使用されるハロゲン系酸化剤は、反応空
間内に導入される際気体状とされ、同時に反応空間内に
導入される堆積膜形成用の気体状原料物質に化学的接触
だけで効果的に酸化作用をする性質を有するもので、
F2,Cl2,Br2,I2等のハロゲンガス、発生期状態の弗素、
塩素、臭素等が有効なものとして挙げることが出来る。
これ等のハロゲン系酸化剤は気体状で、前記の堆積膜形
成用の原料物質の気体と共に所望の流量と供給圧を与え
られて反応空間内に導入されて前記原料物質と混合衝突
することで化学的接触をし、前記原料物質に酸化作用を
して励起状態の前駆体を含む複数種の前駆体を効率的に
生成する。生成される励起状態の前駆体及び他の前駆体
は、少なくともそのいずれか1つが形成される堆積膜の
構成要素の供給源として働く。
生成される前駆体は分解して又は反応して別の励起状態
の前駆体又は別の励起状態にある前駆体になって、或い
は必要に応じてエネルギーを放出はするがそのままの形
態で成膜空間に配設された基体表面に触れることで三次
元ネツトワーク構造の堆積膜が作成される。
励起されるエネルギーレベルとしては、前記励起状態の
前駆体がより低いエネルギーレベルにエネルギー遷移す
る。又は別の化学種に変化する過程に於いて発光を伴う
エネルギーレベルであることが好ましい。斯かるエネル
ギーの遷移に発光を伴なう励起状態の前駆体を含め活性
化された前駆体が形成されることで本発明の堆積膜形成
プロセスは、より効率良く、より省エネルギーで進行
し、膜全面に亘って均一でより良好な物理特性を有する
堆積膜が形成される。
本発明に於いては、堆積膜形成プロセスが円滑に進行
し、高品質で所望の物理特性を有する膜が形成される可
く、成膜因子としての、原料物質及びハロゲン系酸化剤
の種類と組み合せ、これ等の混合比、混合時の圧力,流
量,成膜空間内圧,ガスの流型,成膜温度(基体温度及
び雰囲気温度)が所望に応じて適宜選択される。これ等
の成膜因子は有機的に関連し、単独で決定されるもので
なく相互関連の下に夫々に応じて決定される。本発明に
於いて、反応空間に導入される堆積膜形成用の気体状原
料物質と気体状ハロゲン系酸化剤との量の割合は、上記
成膜因子の中関連する成膜因子との関係に於いて適宜所
望に従って決められるが、導入流量比で、好ましくは1/
100〜100/1が適当であり、より好ましくは1/50〜50/1と
されるのが好ましい。
反応空間に導入される際の混合時の圧力としては前記気
体状原料物質と前記気体状ハロゲン系酸化剤との化学的
触媒を確率的により高める為には、より高い方が良い
が、反応性を考慮して適宜所望に応じて最適値を決定す
るのが良い。前記混合時の圧力としては、上記の様にし
て決められるが、夫々の導入時の圧力として、好ましく
は1×10-7気圧〜10気圧、より好ましくは1×10-6気圧
〜3気圧とされるのが望ましい。
次に反応空間内圧および滞留時間について述べる。
前記気体状原料物質と前記気体状ハロゲン系酸化剤との
接触により励起状態の前駆体(E)が生成し反応空間内
に配設された基体に堆積し順次、膜を形成する堆積を効
率良く行ない良質の膜を得るためには成膜因子を好適に
管理することが必要条件である。本発明の堆積膜形成法
に於いて生成した前駆体が基体に輸送され基体から適当
な熱エネルギーを受け取って膜形成が行なわれるため、
この機構の各段階を好適に制御することが必要である。
前駆体を効率良く生成するためには前記原料物質と前記
酸化剤を接触し、滞留時間を長くすることが望ましく、
言い換えると反応空間内圧を高めることに相当する。し
かしながら、内圧を高め過ぎてきも目的とする反応が起
らなかったり、逆に反応が進行し過ぎて目的の前駆体が
堆積に寄与しないで他の前駆体に変化してしまうという
弊害が生じる。従って反応空間内圧は前駆体を生成する
ために好適な範囲を選ぶ必要がある。
一方生成された前駆体はその寿命が限られたものであり
反応空間内にとどまる時間が前駆体の寿命よりも短いと
前駆体は成膜に有効に使われなくなる。すなわち導入さ
れるガスの滞留時間は前駆体の寿命にかんがみて好適に
制御されるべきものである。さらには接触確率と滞留時
間とは相補的な関係をもち、例えば内圧が低く接触確率
が低い時は前駆体の生成確率が低くなり滞留時間を長く
する必要が生じる。したがって、内圧と滞留時間の積を
成膜の因子として管理することが本発明の堆積法では必
須である。具体的には(内圧)×(滞留時間)は0.001
〜10(Torr・sec)にあることが好ましく、より好まし
くは0.005〜5(Torr・sec)であるように決められる。
成膜空間の内圧力は、成膜空間が反応空間と開放的に連
続している場合には、堆積膜形成用の基体状原料物質と
基体状ハロゲン系酸化剤との反応空間での導入圧及び流
量との関連に於いて、例えば差動排気或いは、大型の排
気装置の使用等の工夫を加えて調整することが出来る。
或いは、反応空間と成膜空間の連結部のコンダクタンス
が小さい場合には、成膜空間に適当な排気装置を設け、
該装置の排気量を制御することで成膜空間の圧力を調整
することが出来る。
又、反応空間と成膜空間が一体的になっていて、反応位
置と成膜位置が空間的に異なるだけの場合には、前述の
様に差動排気するか或いは、排気能力の十分ある大型の
排気装置を設けてやれば良い。
成膜時の基体温度(Ts)としては、使用されるガス種及
び形成される堆積膜の種類と要求される特性に応じて、
個々に適宜所望に従って設定されるが、非晶質の膜を得
る場合には好ましくは室温から450℃、より好ましくは5
0〜400℃とされるのが望ましい。殊に半導体性や光導電
性等の特性がより良好なシリコン堆積膜を形成する場合
には、基体温度(Ts)は70〜350℃とされるのが望まし
い。また、多結晶の膜を得る場合には、好ましくは200
〜650℃、より好ましくは300〜600℃とされるのが望ま
しい。
成膜空間の雰囲気温度(Tat)としては、生成される前
記前駆体(E)及び前記前駆体(D)が成膜に不適当な
化学種に変化せず、且つ効率良く前記前駆体(E)が生
成される様に基体温度(Ts)との関連で適宜所望に応じ
て決められる。
ガスの流型に就いては、反応空間への前記堆積膜形成用
の原料物質及びハロゲン系酸化剤の導入の際にこれ等が
均一に効率良く混合され、前記前駆体(E)が効率的に
生成され且つ成膜が支障なく適切になされる様に、ガス
導入口と基体とガス排気口との幾何学的配置を考慮して
設計される必要がある。この幾何学的な配置の好適な例
の1つが第1図に示される。
本発明に於いて使用される基体としては、形成される堆
積膜の用途に応じて適宜所望に応じて選択されるのであ
れば導電性でも電気絶縁性であっても良い。導電性基体
としては、例えば、NiCr,ステンレス,Al,Cr,Mo,Au,Ir,N
b,Ta,V,Ti,Pt,Pd等の金属又はこれ等の合金が挙げられ
る。
電気絶縁性基体としては、ポリエステル,ポリエチレ
ン,ポリカーボネート,セルローズアセテート,ポリプ
ロピレン,ポリ塩化ビニル,ポリ塩化ビニリデン,ポリ
スチレン,ポリアミド等の合成樹脂のフイルム又はシー
ト,ガラス,セラミツク,紙等が通常使用される。これ
らの電気絶縁性基体は、好適には少なくともその一方の
表面が導電処理され、該導電処理される表面側に他の層
が設けられるのが望ましい。
例えば、ガラスであれば、その表面がNiCr,Al,Cr,Mo,A
u,Ir,Nb,Ta,V,Ti,Pt,Pd,In2O3,SnO2,ITO(In2O3+Sn
O2)等の薄膜を設ける事によって導電処理され、或いは
ポリエステルフイルム等の合成樹脂フイルムであれば、
NiCr,Al,Ag,Pb,Zn,Ni,Au,Cr,Mo,Ir,Nb,Ta,V,Ti,Pt等の
金属で真空蒸着、電子ビーム蒸着、スパツタリング等で
処理し、又は前記金属でラミネート処理して、その表面
が導電処理される。支持体の形状としては、円筒状,ベ
ルト状,板状等、任意の形状とし得、所望によって、そ
の形状が決定される。
基体は、基体と膜との密着性及び反応性を考慮して上記
の中より選ぶのが好ましい。更に両者の熱膨張の差が大
きいと膜中に多量の歪が生じ、良品質の膜が得られない
場合があるので、両者の熱膨張の差が近接している基体
を選択して使用するのが好ましい。
又、基体の表面状態は、膜の構造(配向)や錐状組織の
発生に直接関係するので、所望の特性が得られる様な膜
構造と膜組織となる様に基体の表面を処理するのが望ま
しい。
第1図は本発明の堆積膜形成法を具現するに好適な装置
の1例を示すものである。
第1図に示す堆積膜形成装置は、装置本体、排気系及び
ガス供給系の3つに大別される。
装置本体には、反応空間及び成膜空間が設けられてい
る。
101〜108は夫々、成膜する際に使用されるガスが充填さ
れているボンベ、101a〜108aは夫々ガス供給パイプ、10
1b〜108bは夫々各ボンベからのガスの流量調整用のマス
フローコントローラー、101c〜108cはそれぞれガス圧力
計、101d〜108d及び101e〜108eは夫々バルブ、101f〜10
8fは夫々対応するガスボンベ内の圧力を示す圧力計であ
る。
120は真空チヤンバーであって、上部にガス導入用の配
管が設けられ、配管の下流に反応空間が形成される構造
を有し、且つ該配管のガス排出口に対向して、基体118
が配置される様に基体ホールダー112が設けられた成膜
空間が形成される構造を有する。ガス導入用の配管は、
三重同心円配置構造となっており、中よりガスボンベ10
1,102よりのガスが導入される第1のガス導入管109、ガ
スボンベ103〜105よりのガスが導入される第2のガス導
入管110、及びガスボンベ106〜108よりのガスが導入さ
れる第3のガス導入管111を有する。
各ガス導入管の反応空間へのガス排出には、その位置が
内側の管になる程基体の表面位置より遠い位置に配され
る設計とされている。即ち、外側の管になる程その内側
にある管を包囲する様に夫々のガス導入管が配設されて
いる。
各導入管への管ボンベからのガスの供給は、ガス供給パ
イプライン123〜125によって夫々なされる。
各ガス導入管、各ガス供給パイプライン及び真空チヤン
バー120は、メイン真空バルブ119を介して不図示の真空
排気装置により真空排気される。
基体118には基体ホルダー112を上下に移動させることに
よって各ガス導入管の位置より適宜所望の距離に設置さ
れる。
本発明の場合、この基体とガス導入管のガス排出口の距
離は、形成される堆積膜の種類及びその所望される特
性、ガス流量、真空チヤンバーの内圧等を考慮して適切
な状態になる様に決められるが、好ましくは数mm〜20c
m、より好ましくは5mm〜15cm程度されるのが望ましい。
113は、基体118を成膜時に適当な温度に加熱したり、或
いは、成膜前に基体118を予備加熱したり、更には、成
膜後、膜をアニールする為に加熱する基体加熱ヒータで
ある。
基体加熱ヒータ113は、導線114により電源115により電
力が供給される。
116は、基体温度(Ts)の温度を測定する為の熱電対で
温度表示装置117に電気的に接続されている。
以下、実施例に従って、本発明を具体的に説明する。
実施例1 第1図に示す成膜装置を用いて、次の様にし本発明の方
法による堆積膜を作成した。
ボンベ101に充填されているSiH2F2ガスを流量20sccmで
ガス導入管109より、ボンベ106に充填されているF2ガス
を流量20sccm、ボンベ107に充填されているHeガスを流
量400sccmでガス導入管111より真空チヤンバー102内に
導入した。
このとき、真空チヤンバー120内の圧力を真空バルブ119
の開閉度を調整して種々変化した。基体に石英ガラス
(15cm×15cm)を用いガス導入口111と基体との距離は3
cmに設定した。SiH2F2ガスとF2ガスの混合域で青白い発
光が強くみられた。基体温度(Ts)は300℃に固定し
た。
また滞留時間は0.1secとした。
この状態で3時間ガスを流すと、表1に示す様な膜厚の
Si:H:F膜が基体上に堆積した。
又膜厚の分布むらは±5%以内におさまった。成膜した
Si:H:F膜はいずれの試料も電子線回折によって非晶質で
あることが確認された。
各試料の非晶質Si:H:F膜上にAlのくし形電極(ギヤツプ
長200μm)を蒸着し、導電率測定用の試料を作成し
た。各試料を真空クライオスタツト中にいれ電圧100Vを
印加し、微小電流計(YHP4140B)で電流を測定し、暗導
電率(σd)を求めた。又600nm,0.3mw/cm2の光を照射
し、光導電率(σd)を求めた。更に光の吸収より光学
的バンドギヤツプ(Egopt)を求めた。これらの結果は
表1に示した。
次に内圧を0.1Torrに固定して滞留時間を種々かえて作
成したときの各試料の膜厚、σd,σp,Egoprの結果を表
2に示す。
この際ガスを流した時間はいずれの試料も3時間であ
る。又、いずれの試料もSiH2F2ガス流量20sccm、F2ガス
流量20sccm、Heガス流量400sccm、基体温度300℃とし
た。
次にSiH2F2ガス流量20sccm、F2ガス流量20sscm、Heガス
流量400sccm、内圧300mTorr、滞留時間0.5secとし、基
体温度を種々に変化させて3時間各ガスを流した後に得
られた各試料の膜厚、σd,σp,Egoptの値を表3に示
す。
表1〜表3に示す各試料の膜厚の分布むらはガス導入管
111と基体との距離、ガス導入管109と111に流すガス流
量、内圧に依存した。各成膜において、ガス導入管と基
体との距離を調整することによって膜厚の分布むらは15
cm×15cmの基体において、±5%以内におさめることが
できた。この位置はほとんどの場合発光強度の最大の位
置に対応していた。また成膜したSi:H:F膜はいずれの試
料も、電子線回折の結果によると非晶質であることを確
認した。
実施例2 実施例1においてF2ガスを導入すると共に107ボンベよ
りCl2ガスを導入し、成膜を行なった。(試料2)。
このときの成膜条件は次のおとりである。
SiH2F2 20sccm F2 10sccm Cl2 10sccm He 400sccm 内圧 300mTorr 基体温度 300℃ ガス吹き出し口と基体との距離 3cm 実施例1と同様、ガスと(F2+Cl2)ガスが合流する領
域で強い青い発光がみられた。3時間のガス吹き出し
後、石英ガラス基体上に約2.5μmのA−Si:H:F:Cl膜が
堆積した。
この膜が非晶質であることは電子線回折で確認した。
該A−Si:H:F:Cl膜上にAlのしく形電極(ギヤツプ長200
μm)を真空蒸着した後、試料を真空クライオスタツト
中にいれ、暗導電率(σd)、600nm、0.3mw/cm2の光照
射時の導電率(σd)、及び光学吸収の測定より光学的
バンドギヤツプ(Egopt)を夫々測定した。
得られた値は σd=3×10-11s/cm σp=2×10-7s/cm Egopt=1.69eV であった。
実施例3 実施例1においてSiH2F2ガスを導入するかわりに103ボ
ンベよりガスを導入し、成膜を行なった(試料3)。
このときの成膜条件は次のとおりである。
200sccm F2 20sccm He 400sccm 内圧 300mTorr 基体温度 300℃ ガス吹き出し口と基体との距離 3cm ガスとF2ガスが合流する領域で強い青い発光がみられ
た。1時間のガス吹き出し後、石英ガラス基体上に約1.
5μmのA−Si:H:F膜が堆積した。
この膜が非晶質であることは電子線回折で確認した。
A−Si:H:F膜上にAlのくし形電極(ギヤツプ長200μ
m)を真空蒸着した後、真空クライオスタツト中にい
れ、暗導電率(σd)、600nm、0.3mw/cm2の光照射時の
導電率(σp)、及び光学吸収の測定より光学的バンド
ギヤツプ(Egopt)を夫々測定した。
得られた値は σd=8×10-11s/cm σp=6×10-6s/cm Egopt=1.7leV であった。
〔効果〕 以上の詳細な説明及び各実施例より、本発明の堆積膜形
成法によれば、省エネルギー化を計ると同時に膜品質の
管理が容易で大面積に亘って均一物理特性の堆積膜が得
られる。又、生産性,量産性に優れ、高品質で電気的,
光学的,半導体的等の物理特性に優れた膜を簡便に得る
ことが出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例に用いた成膜装置の模式的概略
図である。 101〜108……ガスボンベ、 101a〜108a……ガスの導入管、 101b〜108b……マスフロメーター、 101c〜108c……ガス圧力計、 101d〜108d及び101e〜108e……バルブ、 101f〜108f……圧力計、 109,110,111……ガス導入管、 112……基体ホルダー、 113……基体加熱用ヒーター、 116……基体温度モニター用熱電対、 118……基体、 119……真空排気バルブ、 を夫々表わしている。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】堆積膜形成用の気体状原料物質であるSiH2
    X2(但し、Xはハロゲン原子)と、該原料物質に酸化作
    用をする性質を有する気体状ハロゲンガスと、を1/100
    〜100/1の流量比で導入し分子の滞留時間と反応空間内
    圧との積が0.001〜10(Torr・sec)なる範囲で、反応空
    間内に導入して接触させることで成膜空間内に室温〜65
    0℃に保持された基体上に堆積膜を形成することを特徴
    とする堆積膜形成法。
  2. 【請求項2】前記ハロゲンガスはフッ素ガスであること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の堆積膜形成
    法。
  3. 【請求項3】前記ハロゲンガスは塩素ガスであることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の堆積膜形成
    法。
  4. 【請求項4】前記基体は前記気体状原料物質と前記気体
    状ハロゲンガスの前記反応空間への導入方向に対して対
    向する位置に配置される特許請求の範囲第1項に記載の
    堆積膜形成法。
  5. 【請求項5】前記気体状原料物質と前記気体状ハロゲン
    ガスは前記反応空間へ、多重管構造の輸送管から導入さ
    れる特許請求の範囲第1項に記載の堆積膜形成法。
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