JP2637397B2 - 堆積膜形成法 - Google Patents

堆積膜形成法

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JP2637397B2 JP60238496A JP23849685A JP2637397B2 JP 2637397 B2 JP2637397 B2 JP 2637397B2 JP 60238496 A JP60238496 A JP 60238496A JP 23849685 A JP23849685 A JP 23849685A JP 2637397 B2 JP2637397 B2 JP 2637397B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、機能性膜、殊に半導体デバイス、電子写真
用の感光デバイス、光学的画像入力装置用の光入力セン
サーデバイス等の電子デバイスの用途に有用な半導体性
堆積膜の形成法に関する。
〔従来の技術〕 従来、機能性膜、殊に非晶質乃至多結晶質の半導体体
膜は、所望される物理的特性や用途等の観点から個々に
適した成膜方法が採用されている。
例えば、必要に応じて、水素原子(H)やハロゲン電
子(X)等の補償剤で不対電子が補償された非晶質や多
結晶質の非単結晶シリコン(以後「NON−Si(H,X)」と
略記し、その中でも殊に非晶質シリコンを示す場合には
「A−Si(H,X)」、多結晶質シリコンを示す場合には
「poly−Si(H,X)」と記す)膜等のシリコン系堆積膜
(尚、俗に言う微結晶シリコンは、A−Si(H,X)の範
疇にはいることは断るまでもない)の形成には、真空蒸
着法,プラズマCVD法,熱CVD法,反応スパッタリング
法,イオンプレーティング法,光CVD法などが試みられ
ており、一般的には、プラズマCVD法が広く用いられ、
企業化されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
而乍ら、従来から一般化されているプラズマCVD法に
よるシリコン系堆積膜の形成に於ての反応プロセスは、
従来のCVD法に比較してかなり複雑であり、その反応機
構も不明な点が少なくない。又、その堆積膜の形成パラ
メーターも多く(例えば、基体温度,導入ガスの流量と
比,形成時の圧力,高周波電力,電極構造,反応容器の
構造,排気の速度,プラズマ発生方式など)これら多く
のパラメータの組み合わせによるため、時にはプラズマ
が不安定な状態になり、形成された堆積膜に著しい悪影
響を与えることが少なくなかった。そのうえ、装置特有
のパラメータを装置ごとに選定しなければならず、した
がって製造条件を一般化することがむずかしいというの
が実状であった。
他方、シリコン系堆積膜として電気的,光学的特性を
各用途毎に十分に満足させ得るものを発現させるために
は、現状ではプラズマCVD法によって形成することが最
良とされている。
而乍ら、シリコン系堆積膜の応用用途によっては、大
面積化,膜厚均一性,膜品質の均一性を十分満足させて
再現性のある量産化を図らねばならないため、プラズマ
CVD法によるシリコン系堆積膜の形成においては、量産
装置に多大な設備投資が必要となり、またその量産の為
の管理項目も複雑になり、管理許容幅も狭く、装置の調
整も微妙であることから、これらのことが、今後改善す
べき問題点として指摘されている。
又、プラズマCVD法の場合には、成膜される基体の配
されている成膜空間に於いて高周波或いはマイクロ波等
によって直接プラズマを生成している為に、発生する電
子や多数のイオン種が成膜過程に於いて膜にダメージを
与え膜品質の低下、膜品質の不均一化の要因となってい
る。
この点の改良として提案されている方法には、間接プ
ラズマCVD法がある。
該間接プラズマCVD法は、成膜空間から離れた上流位
置にてマイクロ波等によってプラズマを生成し、該プラ
ズマを成膜空間まで輸送することで、成膜に有効な化学
種を選択的に使用出来る様に計ったものである。
而乍ら、斯かるプラズマCVD法でも、プラズマの輸送
が必須であることから、成膜に有効な化学種の寿命が長
くなければならず、自ずと、使用するガス種が制限さ
れ、種々の堆積膜が得られないこと、及びプラズマを発
生する為に多大なエネルギーを要すること、成膜に有効
な化学種の生成及び量が簡便な管理下に本質的に置かれ
ないこと等の問題点は残積している。
プラズマCVD法に対して、光CVD法は、成膜時と膜品質
にダメージを与えるイオン種や電子が発生しないという
点で有利ではあるが、光源にそれ程多くの種類がないこ
と、光源の波長も紫外に片寄っていること、工業化する
場合には大型の光源とその電源を要すること、光源から
の光を成膜空間に導入する窓が成膜時に被膜されて仕舞
う為に成膜中に光量の低下、強いては、光源からの光が
成膜空間に入射されなくなるという問題点がある。
上述の如く、シリコン堆積膜の形成に於いは、解決さ
れるべき点は、まだ残っており、その実用可能な特性,
均一性を維持させながら低コストな装置で省エネルギー
化を計って量産化できる形成方法を開発することが切望
されている。殊にp型,n型,i型の伝導型の半導体膜をド
ーピング率を高めながら成膜する場合に、上記要求の度
合は高い。これ等のことは、他の機能性膜、例えば半導
体性の、窒化シリコン膜,炭化シリコン膜,酸化シリコ
ン膜等のシリコン系膜やゲルマニウム系の膜に於ても各
々同様の解決されるべき問題として挙げることが出来
る。
〔目的〕
本発明の目的は、上述した堆積膜形成法の欠点を除去
すると同時に、従来の形成方法によらない新規な堆積膜
形成法を提供するものである。
本発明の他の目的は、省エネルギー化を計ると同時に
膜品質の管理が容易で大面積に亘って均一特性の価電子
制御剤がドーピングされた半導体性の堆積膜が得られる
堆積膜形成法を提供するものである。
本発明の更に別の目的は、生産性,量産性に優れ、高
品質で電気的,光学的,半導体的等の物理特性に優れた
膜が簡便に得られる堆積膜形成法を提供することでもあ
る。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的を達成する本発明の堆積膜形成法は、ゲルマ
ニウムを含む気体、価電子制御剤を含む気体、及び気体
状酸化剤を真空チャンバー内で混合することによって酸
化ゲルマニウム膜を形成することを特徴とする。
〔作用〕
上記の本発明の堆積膜形成法によれば、省エネルギー
化と同時に大面積化,膜厚均一性,膜品質の均一性を十
分満足させて管理の簡素化と量産化を図り、量産装置に
多大な設備投資も必要とせず、またその量産の為の管理
項目も明確になり、管理許容幅も広く、装置の調整も簡
単になる。
本発明の堆積膜形成法に於いて、使用される堆積膜形
成用の気体状原料物質及び価電子制御剤となる成分を構
成要素として含む気体状物質(D)は、気体状酸化剤と
の化学的接触により酸化作用をうけるものであり、目的
とする堆積膜の種類,特性,用途等によって所望に従っ
て適宜選択される。本発明に於いては、上記の気体状原
料物質、気体状物質(D)及び気体状酸化剤は、化学的
接触をする際に気体状とされるものであれば良く、通常
の場合は、気体でも溶体でも固体であっても差支えな
い。
堆積膜形成用の原料物質、物質(D)あるいは酸化剤
が通常状態の場合に液体又は固体である場合には、Ar,H
e,N2,H2等のキャリアーガスを使用し、必要に応じては
熱も加えながらバブリングを行って反応空間に堆積膜形
成用の原料物質、物質(D)及び酸化剤を気体状として
導入する。
この際、上記気体状原料物質、気体状物質(D)及び
気体状酸化剤の分圧及び混合比は、キャリアーガスの流
量あるいは堆積膜形成用の原料物質及び気体状酸化剤の
蒸気圧を調節することにより設定される。
本発明に於いて使用される堆積膜形成用の原料物質と
して、例えば、半導体性或いは電気的絶縁性のゲルマニ
ウム堆積膜等のテトラヘドラル系の堆積膜を得るもので
あれば、鎖状ゲルマニウム化合物等が有効なものとして
挙げることが出来る。
鎖状ゲルマン化合物としては、GemH2m+2(m=1,2,3,
4,5)等が挙げられる。これ等の化合物に加えて、例え
ばSnH4等の水素化スズを堆積膜形成用の原料物質として
一緒に使用することも出来る。
勿論、これ等のゲルマニウム系化合物は1種のみなら
ず2種以上混合して使用することも出来る。
本発明に於いて使用される酸化剤は、反応空間内に導
入される際気体状とされ、同時に反応空間内に導入され
る堆積膜形成用の気体状原料物質に化合的接触だけで効
果的に酸化作用をする性質を有するもので、空気,酸
素,オゾン等の酸素類、N2O4,N2O3,N2O,NO等の酸素の或
いは窒素の化合物、H2O2等の過酸化物等が有効なものと
して挙げることが出来る。
これ等の酸化剤は気体状で、前記の堆積膜形成用の材
料物質の気体及び前記の物質(D)の気体と共に所望の
流量と供給圧を与えられて反応空間内に導入されて前記
原料物質及び前記物質(D)と混合衝突することで化学
的接触をし、前記原料物質及び前記の物質(D)に酸化
作用をして励起状態の前駆体を含む複数種の前駆体を効
率的に生成する。生成される励起状態の前駆体及び他の
前駆体は、少なくともそのいずれか1つが形成される堆
積膜の構成要素の供給源として働く。
生成される前駆体は分解して又は反応して別の励起状
態の前駆体又は別の励起状態にある前駆体になって、或
いは必要に応じてエネルギーを放出はするがそのままの
形態で成膜空間に配設された基体表面に触れることが三
次元ネットワーク構造の堆積膜が作成される。
励起されるエネルギーレベルとしては、前記励起状態
の前駆体がより低いエネルギーレベルにエネルギー遷移
する、又は別の化学種に変化する過程に於いて発光を伴
うエネルギーレベルであることが好ましい。斯かるエネ
ルギーの遷移に発光を伴う励起状態の前駆体を含め活性
化された前駆体が形成されることで本発明の堆積膜形成
プロセスは、より効率良く、より省エネルギーで進行
し、膜全面に亘って均一でより良好な物理特性を有する
堆積膜が形成される。
本発明の方法に於いて、価電子制御剤となる成分を構
成要素として含む物質(D)としては、常温常圧でガス
状態であるか、あるいは少なくとも堆積膜形成条件下で
気体であり、適宜の気化装置で容易に気化し得る化合物
を選択するのが好ましい。
本発明に於いて使用される物質(D)としては、ゲル
マニウム系半導体膜の場合には、p型の価電子制御剤、
所謂p型不純物として働く周期率表第III族Aの元素、
例えばB,Al,Ga,In,Tl等を含む化合物、及びn型の価電
子制御剤、所謂n型不純物として働く周期率表第V族A
の元素、例えばN,P,As,Sb,Bi等を含む化合物を挙げるこ
とが出来る。
具体的には、NH3,HN3,N2H5N3,N2H4,NH4N3,PH3,P2H4,A
sH3,SbH3,BiH3,B2H6,B4H10,B5H9,B5H11,B6H10,B6H12,Al
(CH33,Al(C2H53,Ga(CH33,In(CH3等を有
効なものとして挙げることが出来る。
上記物質(D)の気体を反応空間内に導入するには、
予め前記堆積膜形成用の原料物質と混合して導入する
か、あるいは独立した複数のガス供給源より導入するこ
とができる。
本発明に於いては、堆積膜形成プロセスが円滑に進行
し、高品質で所望の物理特性を有するが膜が形成される
可く、成膜因子としての堆積膜形成用の、原料物質、物
質(D)及び酸化剤の種類と組み合わせ、これ等の混合
比、混合時の圧力,流量,成膜空間内圧,ガスの流型,
成膜温度(基体温度及び雰囲気温度)が所望に応じて適
宜選択される。これ等の成膜因子は有機的に関連し、単
独で決定されるものではなく相互関連の下に夫々に応じ
て決定される。本発明に於いて、反応空間に導入される
堆積膜形成用の気体状原料物質と気体状酸化剤との量の
割合は、上記成膜因子の中関連する成膜因子との関係に
於いて適宜所望に従って決められるが、導入流量比で、
好ましくは、1/100〜100/1が適当であり、より好ましく
は1/50〜50/1とされるのが望ましい。
又、気体状物質(D)の導入量の割合は、前記気体状
原料物質の種類及び作成される堆積膜の所望される半導
体特性に応じて適宜所望に従って設定されるが、前記気
体状原料物質に対して、好ましくは1/100000〜1/10,よ
り好ましくは1/100000〜1/20、最適には1/100000〜1/50
とされるのが望ましい。
反応空間に導入される際の混合時の圧力としては前記
気体状原料物質及び気体状物質(D)と前記気体状酸化
剤との化学的接触を確率的により高める為には、より高
い方が良いが、反応性を考慮して適宜所望に応じて最適
値を決定するのが良い。前記混合時の圧力としては、上
記の様にして決められるが、夫々の導入時の圧力とし
て、好ましくは1×10-7気圧〜10気圧、より好ましくは
1×10-6気圧〜3気圧されるのが望ましい。
成膜空間内の圧力、即ち、その表面に成膜される基体
が配設されている空間内の圧力は、反応空間に於いて生
成される励起状態の前駆体(E)及び場合によって該前
駆体(E)より派生的に生ずる前駆体(F)が成膜プロ
セスに効果的に寄与する様に適宜所望に応じて設定され
る。
成膜空間の内圧力は、成膜空間が反応空間と開放的に
連続している場合には、堆積膜形成用の気体状原料物質
と前記物質(D)と気体状酸化剤との反応空間での導入
圧及び流量との関連に於いて、例えば差動排気或いは、
大型の排気装置の使用等の工夫を加えて調整することが
出来る。
或いは、反応空間と成膜空間の連結部のコンダクタン
スが小さい場合には、成膜空間に適当な排気装置を設
け、該装置の排気量を制御することで成膜空間の圧力を
調整することが出来る。
又、反応空間と成膜空間が一体的になっていて、反応
位置と成膜位置が空間的に異なるだけの場合には、前述
の様に差動排気するか或いは、排気能力の充分ある大型
の排気装置を設けてやれば良い。
上記のようにして成膜空間内の圧力は、反応空間に導
入される気体状原料物質と気体状物質(D)と気体状酸
化剤の導入圧力との関係に於いて決められるが、好まし
くは0.001Torr〜100Torr,より好ましくは0.01Torr〜30T
orr,最適には0.05Torr〜10Torrとされるのが望ましい。
ガスの流型に就いては、反応空間への前記堆積膜形成
用の原料物質、物質(D)及び酸化剤の導入の際にこれ
等が均一に効率良く混合され、前記前駆体(E)が効率
的に生成され且つ成膜が支障なく適切になされる様に、
ガス導入口と基体とガス排気口との幾何学的配置を考慮
して設計される必要がある。この幾何学的な配置の好適
な例の1つが第1図に示される。
成膜時の気体温度(Ts)としては、使用されるガス種
及び形成される堆積膜の種数と要求される特性に応じ
て、個々に適宜所望に従って設定されるが、非晶質の膜
を得る場合には好ましくは室温から450℃、より好まし
くは50〜400℃とされるのが望ましい。殊に半導体性や
光導電性等の特性がより良好なシリコン系堆積膜を形成
する場合には、基体温度(Ts)は70〜350℃とされるの
が望ましい。また、多結晶の膜を得る場合には、好まし
くは200〜650℃、より好ましくは300〜600℃とされるの
が望ましい。
成膜空間の雰囲気温度(Tat)としては、生成される
前記前駆体(E)及び前記前駆体(F)が成膜に不適当
な化学種に変化せず、且つ効率良く前記前駆体(E)が
生成される様に基体温度(Ts)との関連で適宜所望に応
じて決められる。
本発明に於いて使用される基体としては、形成される
堆積膜の用途に応じて適宜所望に応じて選択されるので
あれば導電性でも電気絶縁性であっても良い。導電性基
体としては、例えば、NiCr、ステンレス、Al、Cr、Mo、
Au、Ir、Nb、Ta、V、Ti、Pt、Pd等の金属又はこれ等の
合金が挙げられる。
電気絶縁性基体としては、ポリエステル、ポリエチレ
ン、ポリカーボネート、セルローズアセテート、ポリプ
ロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ
スチレン、ポリアミド等の合成樹脂のフィルム又はシー
ト、ガラス、セラミック、紙等が通常使用される。これ
らの電気絶縁性基体は、好適には少なくともその一方の
表面が導電処理され、該導電処理された表面側に他の層
が設けられるのが望ましい。
例えばガラスであれば、その表面がNiCr、Al、Cr、M
o、Au、Ir、Nb、Ta、V、Ti、Pt、Pd、In2O3、SnO2、IT
O(In2O3+SnO2)等の薄膜を設ける事によって導電処理
され、或いはポリエステルフィルム等の合成樹脂フィル
ムであれば、NiCr、Al、Ag、Pb、Zn、Ni、Au、Cr、Mo、
Ir、Nb、Ta、V、Ti、Pt等の金属で真空蒸着、電子ビー
ム蒸着、スパッタリング等で処理し、又は前記金属でラ
ミネート処理して、その表面が導電処理される。支持体
の形状としては、円筒状、ベルト状、板状等、任意の形
状とし得、所望によって、その形状が決定される。
基体は、基体と膜との密着性及び反応性を考慮して上
記の中より選ぶのが好ましい。更に両者の熱膨張の差が
大きいと膜中に多量の歪が生じ、良品質の膜が得られな
い場合があるので、両者の熱膨張の差が近接している基
体を選択して使用するのが好ましい。
又、基体の表面状態は、膜の構造(配向)や錐状組織
の発生に直接関係するので、所望の特性が得られる様な
膜構造と膜組織となる様に基体の表面を処理するのが望
ましい。
第1図は本発明の堆積膜形成法を具現するに好適な装
置の1例を示すものである。
第1図に示す堆積膜形成装置は、装置本体、排気系及
びガス供給系の3つに大別される。
装置本体には、反応空間及び成膜空間が設けられてい
る。
101〜108は夫々、成膜する際に使用されるガスが充填
されているボンベ、101a〜108aは夫々ガス供給パイプ、
101b〜108bは夫々各ボンベからのガスの流量調整用のマ
スフローコントローラー、101c〜108cは夫々ガス圧力
計、101d〜108d及び101e〜108eは夫々バルブ、101f〜10
8fは夫々対応するガスボンベ内の圧力を示す圧力計であ
る。
120は真空チャンバーであって、上部にガス導入用の
配管が設けられ、配管の下流に反応空間が形成される構
造を有し、且つ該配管のガス排出口に対向して、基体11
8が設置される様に基体ホールダー112が設けられた成膜
空間が形成される構造を有する。ガス導入用の配管は、
三重同心円配置構造となっており、中よりガスボンベ10
1,102よりのガスが導入される第1のガス導入管109、ガ
スボンベ103〜105よりのガスが導入される第2のガス導
入管110、及びガスボンベ106〜108よりのガスが導入さ
れる第3のガス導入管111を有する。
各ガス導入管の反応空間へのガス排出には、その位置
が内側の管になる程基体の表面位置より遠い位置に配さ
れる設計とされている。即ち、外側の管になる程その内
側にある管を包囲する様に夫々のガス導入管が配設され
ている。
各導入管への管ボンベからのガスの供給は、ガス供給
パイプライン123〜125によって夫々なされる。
各ガス導入管、各ガス供給パイプライン及び真空チャ
ンバー120は、メイン真空バルブ119を介して不図示の真
空排気装置により真空排気される。
基体118は基体ホルダー112を上下に移動させることに
よって各ガス導入管の位置より適宜所望の距離に設置さ
れる。
本発明の場合、この基体とガス導入管のガス排出口の
距離は、形成される堆積膜の種類及びその所望される特
性,ガス流量,真空チャンバーの内圧等を考慮して適切
な状態になる様に決められるが、好ましくは、数mm〜20
cm、より好ましくは、5mm〜15cm程度とされるのが望ま
しい。
113は、基体118を成膜時に適当な温度に加熱したり、
或いは、成膜前に基体118を予備加熱したり、更には、
成膜後、膜をアニールする為に加熱する基体加熱ヒータ
である。
基体加熱ヒータ113は、導線114により電源115により
電力が供給される。
116は、基体温度(Ts)の温度を測定する為の熱電対
で温度表示装置117に電気的に接続されている。
以下、実施例に従って、本発明を具体的に説明する。
参考例1 第1図に示す成膜装置を用いて、次の様にし本発明の
方法による堆積膜を作成した。
ボンベ101に充填されているSiH4ガスを流量20sccmで
ガス導入管109より、ボンベ104に充填されているB2H6
ス(H2ガスで1%に希釈されている)を流量2sccmでガ
ス導入管110より、ボンベ106に充填されているO2ガスを
流量2sccm,ボンベ108に充填されているHeガスを流量40s
ccmでガス導入管111より真空チャンバー102内に導入し
た。
このとき、真空チャンバー120内の圧力を真空バルブ1
19の開閉度を調整して100mTorrにした。基体に石英ガラ
ス(15cm×15cm)を用いガス導入口111と基体との距離
は3cmに設定した。SiH4ガスとO2ガスの混合域で青白い
発光が強くみられた。基体温度(Ts)は各試料に対して
表1に示す様に室温から400℃までの間に設定した。
この状態で3時間ガスを流すと、表1に示す様な膜厚
のSi:O:H膜が基体上に堆積した。
次に基体温度を300℃に固定し、SiH4の流量を種々か
えて作成したときの各試料の膜厚を表2に示す。
この際ガスを流した時間はいずれの試料も3時間であ
る。又、いずれの試料もB2H6ガス(1%H2希釈)流量2s
ccm,O2ガス流量2sccm、Heガス流量40sccm、内圧100mTor
rとした。
次に、基体温度300℃、SiH4ガス流量20sccm、B2H6
ス(1%H2希釈)流量2sccm,O2ガス流量2sccm、内厚100
mTorrとし、Heガス流量を種々に変化させて3時間各ガ
スを流した後に得られた各試料の膜の膜厚値を表3に示
す。
次に、基体温度を300℃、SiH4ガス流量20sccm、B2H6
ガス(1%H2希釈)流量2sccm,O2ガス流量2sccm、Heガ
ス流量10sccmとし、内圧を種々に変化させて作成した各
試料の膜厚の値を表4に示す。
表1〜表4に示す各試料の膜厚の分析むらはガス導入
管111と基体との距離、ガス導入管109,110と111に流す
ガス流量、内圧に依存した。各成膜において、ガス導入
管と基体との距離を調整することによって膜厚の分布む
らは15cm×15cmの基体において、±5%以内におさめる
事ができた。この位置は殆どの場合発光強度の最大の位
置に対応していた。又成膜したSi:O:H:B膜は何れの試料
も、電子線回折の結果から非晶質である事を確認した。
又、各試料の非晶質Si:O:H:B膜上にAlのくし形電極
(ギャップ長200μm)を蒸着し、導電率測定用の試料
を作成した。各試料を真空クライオスタット中にいれ電
圧100Vを印加し、微少電流計(YHP4140B)で電流を測定
し、導電率(σd)を求めた。結果を表1〜表4に示
す。いずれの試料も熱起電力の測定ではP型伝導を示し
た。
実施例1 参考例1においてSiH4ガスを導入するかわりに105ボ
ンベよりGeH4ガスを導入し、成膜を行った(試料4)。
このときの成膜条件は次のとおりである。
GeH4 20sccm B2H6(1%H2希釈) 2sccm O2 5sccm He 40sccm 内圧 100mTorr 基体温度 300℃ ガス吹き出し口と基体との距離 3cm 3時間のガス吹き出し後、石英ガラス基体上に約3500
ÅのA−Ge:O:H:B膜が堆積した。この膜が非晶質である
ことは電子線回折で確認した。
該A−Ge:O:H:B膜上にAlのくし形電極(ギャップ長20
0μm)を真空蒸着した後、真空クライオスタット中に
いれ、暗導電率(σd)を測定したところσd=9×10
-11s/cmを得た。また熱起電力の測定結果よりP型伝導
であることがわかった。
参考例2 参考例1においてSiH4ガスを導入すると共に、105ボ
ンベよりGeH4ガスを導入し、成膜を行った(試料5)。
このときの成膜条件は次のとおりである。
SiH4 20sccm GeH4 5sccm B2H6(1%H2希釈) 3sccm O2 5sccm He 40sccm 内圧 100mTorr 基体温度 300℃ ガス吹き出し口と基体との距離 3cm 3時間のガス吹き出し後、石英ガラス基体上に約6000
ÅのA−SiGe:O:H:B膜が堆積した。この膜が非晶質であ
ることは電子線回折で確認した。
該A−SiGe:O:H:B膜上にAlのくし形電極(ギャップ長
200μm)を真空蒸着した後、試料5を真空クライオス
タット中にいれ、暗導電率(σd)を測定したところσ
d=3×10-10s/cmの値を得た。熱起電力の測定結果よ
りP型伝導であることがわかった。
参考例3 参考例2においてGeH4ガスを導入するかわりに105ボ
ンベよりC2H4ガスを導入し、成膜を行った(試料6)。
このときの成膜条件は次のとおりである。
SiH4 20sccm C2H4 5sccm B2H6(1%H2希釈) 3sccm O2 5sccm He 40sccm 内圧 100mTorr 基体温度 300℃ ガス吹き出し口と基体との距離 3cm 3時間のガス吹き出し後、石英ガラス基体上に約1.1
μmのA−Si:C:O:H:B膜が堆積した。この膜が非晶質で
あることは電子線回折で確認した。
該A−Si:C:O:H:B膜上にAlのくし形電極(ギャップ長
200μm)を真空蒸着した後、試料6を真空クライオス
タット中にいれ、暗導電率(σd)を測定したところ4
×10-12s/cmの値を得た。また熱起電力の測定結果P型
伝導を示していた。
〔効果〕
以上の詳細な説明及び各実施例より、本発明の堆積膜
形成法によれば、省エネルギー化を計ると同時に膜品質
の管理が容易で大面積に亘って均一物理特性の堆積膜が
得られる。又、生産性、量産性に優れ、高品質で電気
的、光学的、半導体的等の物理特性に優れた膜を簡便に
得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の実施例に用いた成膜装置の模式的概略
図である。 101〜108……ガスボンベ 101a〜108a……ガスの導入管 101b〜108b……マスフロメーター 101c〜108c……ガス圧力計 101d〜108d及び101e〜108e……バルブ 101f〜108f……圧力計 109,110,111……ガス導入管 112……基体ホルダー 113……基体加熱用ヒーター 116……基体温度モニター用熱電対 118……基体 119……真空排気バルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−83916(JP,A) 特開 昭59−76870(JP,A) 特開 昭59−41842(JP,A) 特公 昭39−2426(JP,B2)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鎖状ゲルマン化合物ガス、酸素含有ガス、
    及び価電子制御剤含有ガスを混合衝突することで化学的
    接触をし、前記鎖上ゲルマン化合物に酸化作用をして励
    起状態の前駆体を生成することにより酸化ゲルマニウム
    膜を形成することを特徴とする堆積膜形成法。
  2. 【請求項2】前記鎖状ゲルマン化合物ガスは、GeH4,Ge2
    H6,Ge3H8,Ge4H10,Ge5H12から選ばれる一種であることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載の堆積膜形成法。
  3. 【請求項3】前記酸素含有ガスは、空気、酸素、又はオ
    ゾンから選ばれる一種であることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項記載の堆積膜形成法。
  4. 【請求項4】前記酸素含有ガスは窒素酸化物であること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項記載の堆積膜形成
    法。
  5. 【請求項5】前記酸素含有ガスは過酸化物であることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載の堆積膜形成法。
  6. 【請求項6】前記価電子制御剤は少なくともB,Al,Ga,I
    n,Tlから選ばれる一種であることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項記載の堆積膜形成法。
  7. 【請求項7】前記価電子制御剤はN,P,As,Sn,Biから選ば
    れる一種であることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    記載の堆積膜形成法。
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