JPH0647734B2 - 堆積膜形成法 - Google Patents

堆積膜形成法

Info

Publication number
JPH0647734B2
JPH0647734B2 JP61040333A JP4033386A JPH0647734B2 JP H0647734 B2 JPH0647734 B2 JP H0647734B2 JP 61040333 A JP61040333 A JP 61040333A JP 4033386 A JP4033386 A JP 4033386A JP H0647734 B2 JPH0647734 B2 JP H0647734B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
deposited film
gas
film
gaseous
film forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP61040333A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS62199771A (ja
Inventor
俊一 石原
純一 半那
勇 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP61040333A priority Critical patent/JPH0647734B2/ja
Publication of JPS62199771A publication Critical patent/JPS62199771A/ja
Publication of JPH0647734B2 publication Critical patent/JPH0647734B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L31/00Semiconductor devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof
    • H01L31/18Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment of these devices or of parts thereof
    • H01L31/20Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment of these devices or of parts thereof such devices or parts thereof comprising amorphous semiconductor materials
    • H01L31/202Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment of these devices or of parts thereof such devices or parts thereof comprising amorphous semiconductor materials including only elements of Group IV of the Periodic Table
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G5/00Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
    • G03G5/02Charge-receiving layers
    • G03G5/04Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor
    • G03G5/08Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor characterised by the photoconductive material being inorganic
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Photovoltaic Devices (AREA)
  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の属する技術分野〕 本発明は、機能性膜、殊に半導体デバイス、電子写真用
の感光デバイス、光学的画像入力装置の光入力センサー
デバイス等の電子デバイスの用途に有用な機能性堆積膜
の形成法に関する。
〔従来技術の説明〕
従来、半導体膜、絶縁膜、光導電膜、磁性膜或いは金属
膜等の非晶質乃至多結晶質の機能性膜は、所望される物
理的特性や用途等の観点から個々に適した成膜方法が採
用されている。
例えば、必要に応じて、水素原子(H)やハロゲン原子
(X)等の補償剤で不対電子が補償された非晶質や多結
晶質の非単結晶シリコン(以後「NON−Si(H,
X)」と略記し、その中でも殊に非晶質シリコンを示す
場合には「A−Si(H,X)」、多結晶質シリコンを示
す場合には「poly−Si(H,X)」と記す。)膜等のシ
リコン堆積膜(尚、俗に言う微結晶シリコンは、A−Si
(H,X)の範疇のものであることは云うまでもな
い。)の形成には、真空蒸着法、プラズマCVD法、熱CVD
法、反応スパッタリング法、イオンプレーテイング法、
光CVD法などが試みられており、一般的には、プラズ
マCVD法が広く用いられ、企業化もされている。
而乍ら、従来から一般化されているプラズマCVD法に
よるシリコン堆積膜の形成に於ての反応プロセスは、従
来のCVD法に比較してからなり複雑であり、その反応
機構も不明な点が少なくない。又、その堆積膜の形成に
ついてのパラメーターは多く、例えば、基体温度、導入
ガスの流量と比、形成時の圧力、高周波電力、電極構
造、反応容器の構造、排気の速度、プラズマ発生方式な
どがあり、そしてこれらの多くのパラメータの組み合わ
せによつているため、時にはプラズマが不安定な状態に
なり、形成された堆積膜に著しい悪影響を与えることが
少なくなかった。そのうえ、装置特有のパラメータを装
置ごとに選定しなければならず、したがって製造条件を
一般化することがむずかしいというのが実状であつた。
他方、シリコン堆積膜として、電気的、光学特性を各用
途毎に十分に満足させ得るものを発現させるためには、
現状ではプラズマCVD法によつて形成することが最良
とされている。
ところで、シリコン堆積膜の応用乃至用途によつては、
大面積化、膜厚均一性、膜品質の均一性を十分満足させ
て再現性のある量産化が望まれるところ、従来のプラズ
マCVD法によるシリコン堆積膜の形成においては、量
産装置に多大な設備投資が必要となり、またその量産の
為の管理項目も複雑になり、管理許容幅も狭く、装置の
調整も微妙であることから、これらのことが、今後改善
すべき問題点として指摘されている。
又、プラズマCVD法の場合には、成膜される基体の配
されている成膜空間に於いて高周波或いはマイクロ波等
によって直接プラズマを生成している為に、発生する電
子や多数のイオン種が成膜過程に於いて膜にダメージを
与え膜品質の低下、膜品質の不均一化の要因となってい
る。
この点の改良として提案されている方法には、間接プラ
ズマCVD法がある。
該間接プラズマCVD法は、成膜空間から離れた上流位
置にてマイクロ波等によつてプラズマを生成し、該プラ
ズマを成膜空間まで輸送することで、成膜に有効な化学
種に選択的に使用出来る様に計ったものである。
而乍ら、斯かるプラズマCVD法でも、プラズマの輸送
が必須であることから、成膜に有効な化学種の寿命が長
くなければならず、したがつて、使用できるガス種には
制限があり、したがって種々の堆積膜が得られないこ
と、また、プラズマを発生する為に多大なエネルギーを
要すること、更には、成膜に有効な化学種の生成及び量
が簡便な管理下に本質的に置かれないこと等の問題点が
残存している。
プラズマCVD法に対して、光CVD法は、成膜時と膜
品質にダメージを与えるイオン種や電子が発生しないと
いう点で有利ではあるが、光源にそれ程多くの種類がな
いこと、光源の波長も紫外に片寄つていること、工業化
する場合には大型の光源とその電源を要すること、光源
からの光を成膜空間に導入する窓が成膜時に被膜されて
しまう為に成膜中に光量の低下、強いては、光源からの
光の成膜空間に入射されなくなるという問題点がある。
上述の如く、シリコン堆積膜の形成に於ては、幾多の問
題点が未解決のまま残存しているところ、一方では、そ
の実用機能な特性、均一性を維持させながら低コストな
装置で省エネルギー化を計つて量産化できる形成方法を
開発することが切望されている。
これ等のことは、他の機能性膜、例えば窒化シリコン
膜、炭化シリコン膜、酸化シリコン膜においても各々同
様のことが云える。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、上述した従来の堆積膜形成法に於ける
問題点を排除すると同時に、従来の形成方法によらない
新規な滞積膜形成法を提供することにある。
本発明の他の目的は、省エネルギー化を計ると同時に膜
品質の管理が容易で大面積に亘つて均一特性の滞積膜が
得られる滞積膜形成法を提供することにある。
本発明の更に別の目的は、生産性、量産性に優れ、高品
質で電気的、光学的、半導体的等の物理特性に優れた膜
が簡便にして効率的に得られる堆積膜形成法を提供する
ことにある。
〔発明の構成〕
本発明者らは、先に、堆積膜形成用の原料物質と、該原
料物質に酸化作用する性質を有する気体状ハロゲン系酸
化剤を、反応空間に導入して化学的に接触せしめて励起
状態の前駆体を生成し、該前駆体を堆積膜構成要素の供
給源として基体上に堆積膜を形成せしめる方法を提供
し、該方法は従来の堆積膜形成法の各種問題点を排除す
るものであって、従来の堆積膜形成法に於けるように各
種パラメーターを厳密に制御することなくして、且つま
たエネルギーを多くは必要とせずして簡便にして効率的
に所望の堆積膜の形成を可能にするものであるが、本発
明者らは、該方法をより有効なものにすべく更に研究を
重ねた結果以下のところが判明した。
即ち、先づ、前記方法にあつて、反応空間に、堆積膜形
成用の気体状原料物質と該原料物質に酸化作用する性質
を有する気体状ハロゲン系酸化剤に加えて、水素ガスを
接触的に導入してそれらを化学的に接触させた場合、前
駆体と共に原子状水素及び原子状ハロゲンが生成し、こ
れら原子上水素及び原子状ハロゲンが形成される堆積膜
の特性に影響を与えること。
成膜空間における基本近傍では、前駆体の衝突により形
成される堆積膜の表面は、その際原子状水素が存在する
と、それが作用して再配列され、それにより堆積膜の特
性が改善されること。
ただし、原子状ハロゲンが多く存在すると形成される堆
積膜の特性にはむしろ悪影響を与えてしまうこと。
こうした知見を基にして本発明者らが研究を勧めた結
果、前記の反応空間に於て生成する原子状水素と原子状
ハロゲンについては以下のような反応上の関係が存在す
ることがわかつた。
即ち、 H2+X→HX+・X+・H H2+・X→HX+・H・ H+X→HX+・X 〔正し、Xはハロゲン原子を示す。〕 そして、上記反応は発熱反応であつて、成膜空間では進
行するものであるところ、導入する水素ガスの量を調節
して、生成する原子状ハロゲンの量をコントロールして
やると、上述した原子状水素による堆積膜の特性の改善
が顕著になされることがわかつた。
本発明は、こうした本発明者らが見い出した事実に基い
て完成した、前述した従来の堆積膜形成法における各種
問題点を排除して上述の本発明の目的を達成するもので
あつて、堆積膜形成用の気体状原料物質と、水素ガスと
該原料物質に酸化作用をする性質を有する気体状ハロゲ
ン系酸化剤と、を反応空間内に導入して化学的に接触さ
せることで前駆体及び原子状水素を生成し、該前駆体を
堆積膜構成要素の供給源として成膜空間内にある基体上
に堆積膜を形成することを特徴とするものである。
そして、前記水素ガスの量は、使用される気体状原料物
質の量及び気体状ハロゲン系酸化剤の量により、そして
また実用性の観点及び経済性の観点にも考慮をはらつて
適宜決められるものであるが、一般には容量比で、使用
される気体状のハロゲン系酸化剤の量1に対し好ましく
は0.01以上、より好ましくは0.1以上とされる。
なお、その上限はやはり容量比で、使用される気体状ハ
ロゲン系酸化剤1に対し100である。
前記構成の本発明の堆積膜形成法によれば、省エネルギ
ー化と同時に大面積化、膜厚均一性、膜品質の均一性を
十分満足させて管理の簡素化と量産化を図り、量産装置
に多大な設備投資も必要とせず、またその量産の為の管
理項目も明確になり、管理許容幅も広く、装置の調整も
簡単になる。
本発明の堆積膜形成法に於いて、使用される堆積膜形成
用の気体状原料物質は、気体状ハロゲン系酸化剤との化
学的接触により酸化作用をうけるものであり、目的とす
る堆積膜の種類、特性、用途等によつて所望に従つて適
宜選択される。本発明に於いては、上記の気体状原料物
質及び気体状ハロゲン系酸化剤は、化学的接触をする際
に気体状とされるものであれば良く、通常の場合は、気
体でも液体でも固体であつても差支えない。
堆積膜形成用の原料物質あるいはハロゲン系酸化剤が液
体又は固体である場合には、Ar、He、N2等のキヤリアー
ガスを使用し、必要に応じては熱も加えながらバブリン
グを行なつて反応空間に堆積膜形成用の原料物質及びハ
ロゲン系酸化剤を気体状として導入する。
この際、上記気体状原料物質及び気体状ハロゲ系酸化剤
の分圧及び混合比は、キヤリアーガスの流量あるいは堆
積膜形成用の原料物質及び気体状ハロゲン系酸化剤の蒸
気圧を調節することにより設定される。
本発明において使用される堆積膜形成用の原料物質とし
ては、例えば、半導体性或いは電気的絶縁性のシリコン
堆積膜やゲルマニウム堆積膜等のテトラヘドラル系の堆
積膜を得るのであれば、直鎖状、及び分岐状の鎖状シラ
ン化合物、環状シラン化合物、鎖状ゲルマニウム化合物
等が有効なものとして挙げることができる。
具体的には、直鎖状シラン化合物としてはSiH2n+2(n
=1,2,3,4,5,6,7,8)、分岐状鎖状シラ
ン化合物としては、SiH3SiH(SiH3)SiH2SiH3、鎖状ゲ
ルマン化合物としては、GemH2m+2(m=1,2,3,
4,5)等が挙げられる。この他、例えばスズの堆積膜
を作成するのであればSnH4等の水素化スズを有効な原料
物質として挙げることが出来る。
勿論、これ等の原料物質は1種のみならず2種以上混合
して使用することも出来る。
本発明に於いて使用されるハロゲン系酸化剤は、反応空
間内に導入される際気体状とされ、同時に反応空間内に
導入される堆積膜形成用の気体状原料物質に化学的接触
だけで効果点に酸化作用をする性質を有するもので、
F2、Cl2、Br2、I2等のハロゲンガス、発生期状態の弗
素、塩素、臭素等が有効なものとして挙げることが出来
る。
これ等のハロゲン系酸化剤は気体状で、前記の堆積膜形
成用の原料物質の気体と共に所望の流量と供給圧を与え
られて反応空間内に導入されて前記原料物質と混合衝突
することで化学的接触をし、前記原料物質に酸化作用を
して励起状態の前駆体を含む複数種の前駆体を効率的に
生成する。生成される励起状態の前駆体及び他の前駆体
は、少なくともそのいずれか1つが形成される堆積膜の
構成要素の供給源として働く。
生成される前駆体は分解して又は反応して別の励起状態
の前駆体又は別の励起状態にある前駆体になつて、或い
は必要に応じてエネルギーを放出はするがそのままの形
態で成膜空間に配設された基体表面に触れることで三次
元ネツトワーク構造の堆積膜が作成される。
励起されるエネルギーレベルとしては、前記励起状態の
前駆体がより低いエネルギーレベルにエネルギー遷移す
る、又は別の化学種に変化する過程に於いて発光を伴う
エネルギーレベルであることが好ましい。斯かるエネル
ギーの遷移に発光を伴なう励起状態の前駆体を含め活性
化された前駆体が形成されることで本発明の堆積膜形成
プロセスは、より効率的に、そしてより省エネルギーで
進行し、膜全面に亘つて均一でより良好な物理特性を有
する堆積膜が形成される。
本発明に於いては、堆積膜形成プロセスが円滑に進行
し、高品質で所望の物理特性を有する膜が形成される可
く、成膜因子としての、原料物質及びハロゲン系酸化剤
の種類と組み合せ、これ等の混合比、水素ガスの流量、
混合時の圧力、流量、成膜空間内圧、ガスの流型、成膜
温度(基体温度及び雰囲気温度)が所望に応じて適宜選
択される。これ等の成膜因子は有機的に関連し、単独で
決定されるものではなく相互関連の下に夫々に応じて決
定される。本発明に於いて、反応空間に導入される体積
膜形成用の気体状原料物質と気体状ハロゲン系酸化剤と
の量の割合は、上記成膜因子の中関連する成膜因子との
関係に於いて適宜所望に従つて決められるが、導入流量
比で、好ましくは、1/20〜100/1が適当であ
り、より好ましくは1/5〜50/1とされるのが望ま
しい。
反応空間に導入される際の混合時の圧力としては前記気
体状原料物質及び前記水素ガスと前記気体状ハロゲン系
酸化剤との科学的接触を確立的により高める為には、よ
り高い方が良いが、反応性を考慮して適宜所望に応じて
最適値を決定するのが良い。前記混合時の圧力として
は、上記の様にして決められるが、夫々の導入時の圧力
として、好ましくは1×10-7気圧〜10気圧より、よ
り好ましくは1×10-6気圧〜3気圧とされるのが望ま
しい。
成膜空間内の圧力、即ち、その表面に成膜される基体が
配設されている空間内の圧力は、反応空間に於いて生成
される励起状態の前駆体(以下、前駆体Eという。)及
び場合によつて該前駆体より派生的に生ずる前駆体(以
下、前駆体Dという。)が成膜に効果的に寄与する様に
適宜所望に応じて設定される。
成膜空間の内圧力は、成膜空間が反応空間と開放的に連
続している場合には、堆積膜形成用の基体原料物質及び
水素ガスと気体状ハロゲン系酸化剤との反応空間での導
入圧及び流量との関連に於いて、例えば差動排気或い
は、大型の排気装置の使用等の工夫を加えて調整するこ
とが出来る。
或いは、反応空間と成膜空間の連結部のコンダクタンス
が小さい場合には、成膜空間に適当な排気装置を設け、
該装置の排気量を制御することで成膜空間の圧力を調整
することが出来る。
又、反応空間と成膜空間が一体的になつていて、反応位
置と成膜位置が空間的に異なるだけの場合には、前述の
用に差動排気するか或いは、排気能力の充分ある大型の
排気装置を設けてやれば良い。
上記のようにして成膜空間内の圧力は、反応空間に導入
される気体状原料物質と気体状ハロゲン酸化剤の導入圧
力との関係に於いて決められるが、好ましくは0.00
1Torr〜100Torr、より好ましくは0.01Torr〜3
0Torr、最適には0.05〜10Torrとされるのが望ま
しい。
ガスの流型に就いては、反応空間への前記堆積膜形成用
の原料物質、水素ガス及びハロゲン系酸化剤の導入の際
にこれ等が均一に効率良く混合され、前記前駆体Eが効
率的に生成され且つ成膜が支障なく適切になされる様
に、ガス導入口と基体とガス排気口との幾何学的配置を
考慮して設計される必要がある。この幾何学的な配置の
好適な例の1つが第1図に示される。
成膜時の基体温度(Ts)としては、使用されるガス種及
び形成される堆積膜の種数と要求される特性に応じて、
個々に適宜所望に従つて設定されるが、非晶質の膜を得
る場合には好ましくは室温から450℃、より好ましくは5
0〜400℃とされるのが望ましい。殊に半導体性や光導電
性の特性がより良好なシリコン堆積膜を形成する場合に
は、基体温度(Ts)は70〜350℃とされるのが望まし
い。また、多結晶の膜を得る場合には、好ましくは200
〜650℃、より好ましくは300〜600℃とされるのが望ま
しい。
成膜空間の雰囲気温度(Tat)としては、生成される前
駆体E及び原子状水素(H)及び前駆体Dが成膜に不適
当な化学種に変化せず、且つ効率良く前駆体Eが生成さ
れる様に基体温度(Ts)との関連で適宜所望に応じて決め
られる。
本発明に於いて使用される基体としては、形成される堆
積膜の用途に応じて適宜所望に応じて選択されるのであ
れば導電性でも電気絶縁性であつても良い。導電性基体
としては、例えば、NiCr、ステンレス、Al、Cr、Mo、A
u、Nb、Ta、V、Ti、Pt、Pd等の金属又はこれ等の合金
が挙げられる。
電気絶縁性基板としては、ポリエステル、ポリエチレ
ン、ポリカーボネート、セルロース、アセテート、ポリ
プロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポ
リスチレン、ポリアミド等の合成樹脂のフイルム又はシ
ート、ガラス、セラミツク、紙等が通常使用される。こ
れらの電気絶縁性基体は、好適には少なくともその一方
の表面が導電処理され、該導電処理された表面側に他の
層が設けられるのが望ましい。
例えばガラスであれば、その表面がNiCr、Al、Cr、Mo、
Au、Ir、Nb、Ta、V、Ti、Pt、Pd、In2O3、SnO2、ITO
(In2O3+SnO2)等の薄膜を設ける事によつて導電処理
され、或いはポリエステルフイルム等の合成樹脂フイル
ムであれば、NiCr、Al、Ag、Pb、Zn、Ni、Au、Cr、Mo、
Ir、Nb、Ta、V、Ti、Pt等の金属で真空蒸着、電子ビー
ム蒸着、スパツタリング等で処理し、又は前記金属でラ
ミネート処理して、その表面が導電処理される。支持体
の形状としては、円筒状、ベルト状、板状等、任意の形
状とし得、所望によつて、その形状が決定される。
基体は、基体と膜との密着性及び反応性を考慮して上記
の中より選ぶのが好ましい。更に両者の熱膨張の差が大
きいと膜中に多量の歪が生じ、良品質の膜が得られない
場合があるので、両者の熱膨張の差が近接している基本
を選択して使用するのが好ましい。
又、基体の表面状態は、膜の構造(配向)や錐状組織の
発生に直接関係するので、所望の特性が得られる様な膜
構造と膜組織となる様に基体の表面を処理するのが望ま
しい。
第1図は本発明の堆積膜形成法を実施するに好適な装置
の1例を示すものである。
第1図に示す堆積膜形成装置は、装置本体、排気系及び
ガス供給系の3つに大別される。
装置本体には、反応空間及び成膜空間が設けられてい
る。
101〜108は夫々、成膜する際に使用されるガスが充填さ
れているボンベ、101a〜108aは夫々ガス供給パイプ、
101b〜108bは夫夫各ボンベからのガスの流量調整用の
マスフロ−コントローラー、101c〜108cはそれぞれガ
ス圧力計、101d〜108d及び101e〜108eは夫々バル
ブ、101f〜108fは夫々対応するガスボンベ内の圧力を
示す圧力計である。
120は真空チヤンバーであつて、上部にガス導入用配管
が設けられ、配管の下流に反応空間が形成される構造を
有し、且つ該配管のガス排出口に対向して、基体118が
設置される様に基体ホールダー112が設けられた成膜空
間が形成される構造を有する。ガス導入用の配管は、三
重同心円配置構造となつており、中よりガスボンベ10
1、102よりのガスが導入される第1のガス導入管10
9、ガスボンベ103〜105よりのガスの導入される第2の
ガス導入管110、及びガスボンベ106〜108よりのガスが
導入される第3のガス導入管111を有する。
各ガス導入管の反応空間へのガス排出には、その位置が
内側の管になる程基体の表面位置より遠い位置に配され
る設計とされている。即ち、外側の管になる程その内側
にある管を包囲する様に夫々のガス導入管が配設されて
いる。
各導入管への管ボンベからのガスの供給は、ガス供給パ
イプライン123〜125によつて夫々なされる。
各ガス導入管、各ガス供給パイプライン及び真空チヤン
バー120は、メイン真空バルブ119を介して不図示の真空
排気装置により真空排気される。
基体118は基体ホルダー112を上下に移動させることによ
つて各ガス導入管の位置より適宜所望の距離に設置され
る。
本発明の場合、この基体とガス導入管のガス排出口の距
離は、形成される堆積膜の種類及びその所望される特
性、ガス流量、真空チヤンバーの内圧等を考慮して適切
な状態になる様に決められるが、好ましくは、数mm〜2
0cm、より好ましくは、5mm〜15cm程度とされるのが
望ましい。
113は、基本118を成膜時に適当な温度に加熱したり、或
いは、成膜前に基体118を予備加熱したり、更には、成
膜後、膜をアニールする為に加熱する基体加熱ヒータで
ある。
基体加熱ヒータ113は、導線114により導源115により電
力が供給される。
116は、基体温度(Ts)の温度を測定する為の熱電対で
温度表示装置117に電気的に接続されている。
以下、実施例に従つて、本発明をより具体的に説明する
が、本発明はそれら実施例により限定されるものではな
い。
実施例1 第1図に示す成膜装置を用いて、次の様にし本発明の方
法による堆積膜を作成した。
ボンベ101に充填されているSiH4ガスを流量20sccmで
ガス導入管109より、ボンベ103に充填されているHeで1
0%に希釈したF2ガスを流量200sccmでガス導入管110よ
り、ボンベ107に充填されているH2ガスを流量40sccmで
ガス導入管111より真空チヤンバー102内に導入した。
このとき、真空チヤンバー120内の圧力を真空バルブ119
の開閉度を調整して400mTorrにした。基体に石英ガラス
(15cm×15cm)を用いガス導入口111と基体との距
離は5cmに設定した。SiH4ガスとH2ガスの混合域で青白
い発光が強くみられた。なお、基体の位置は発光部よ2
cm離れている。基体温度(Ts)は各試料に対して表1に示
す様に室温から400℃までの間に設定した。
この状態で30分間ガスを流すと、表1に示す様な膜厚
のSi:H:F膜が基体上に堆積した。
又膜厚の分布むらは±5%以内におさまつた。成膜した
Si:H:F膜はいずれの試料も電子線回折によつて非晶
質であることが確認された。
各試料の非晶質Si:H:F膜上にAlのくし形電極(ギヤ
ツプ長200μm)を蒸着し、導電率測定用の試料を作成
した。各試料を真空クライオスタツト中にいれ電圧10
0Vを印加し、微少電流計(YHP4140B)で電流を測定
し、暗導電率(σd)を求めた。又600nm,0.3mw/cm2
光を照射し、光導電率(σp)を求めた。更に光の吸収
より光学的バンドギヤツプ(Egopt)を求めた。これ
らの結果は表1に示した。
次に基体温度を300℃に固定し、SiH4の流量を種々かえ
て作成したときの各試料の膜厚、σd、σp、Egopt
結果を表2に示す。
この際ガスを流した時間はいずれの試料も30分間であ
る。又、いずれの試料もF2ガス流量2sccm、Heガス流量
40sccm、内圧400mTorrとした。
次に、基体温度を300℃、SiH4ガス流量20sccm、F2ガス
流量200sccm、内厚400mTorrとし、H2ガス流量を種々に
変化させて30分間各ガスを流した後に得られた各試料の
膜の膜厚、σd,σp,Egoptの値を表3に示す。
次に、基体温度を300℃、SiH4ガス流量20sccm、F2ガス
流量200sccm、H2ガス流量40sccmとし、内圧を種々に変
化させて作成した各試料の膜厚、σd,σp,Egopt
値を表4に示す。
表1〜表4に示す各試料の膜厚の分布むらはガス導入管
111と基体との距離、ガス導入管109と110及び111に流す
ガス流量、内圧に依存した。各成膜において、ガス導入
管と基体との距離を調整することによつて膜厚の分布む
らは15cm×15cmの基体において、±5%以内におさめる
ことができた。この位置はほとんどの場合発光強度の最
大の位置に対応していた。また成膜したSi:H:F膜は
いずれの試料のも、電子線回折の結果によると非晶質で
あることを確認した。
実施例2 実施例1においてHeで10%に希釈したF2ガスを導入する
と共に104ボンベよりCl2ガス(Heガスで10%に希釈)を
導入し、成膜を行なつた。(試料2) このときの成膜条件は次のとおりである。
SiH4 20sccm F2 100sccm Cl2 100sccm H2 40sccm 内圧 400mTorr 基体温度 300℃ ガス吹き出し口と基体との距離 5cm 実施例1と同様、SiH4ガスと(F2+Cl2)ガスとH2ガス
が合流する領域で強い青白い発光がみられた。30分間の
ガス吹き出し後、石英ガラス基体上に約2.0μmのA
−Si:H:F:Cl膜が堆積した。
この膜が非晶質であることは電子線回折で確認した。
該A−Si:H:F:Cl膜上にAlのくし形電極(ギヤツプ
長200μm)を真空蒸着した後、試料を真空クライオス
タツト中にいれ、暗導電率(σd)、600nm、0.3mw/cm2
の光照射時の導電率(σp)、及び光学吸収の測定より
光学的バンドギヤツプ(Egopt)を夫々測定した。
得られた値は σd=5×10-11s/cm σp=1×10-6s/cm Egopt=1.70eV であつた。
実施例3 実施例1においてSiH4ガスを導入するかわりに102ボン
ベよりSi2H6ガスを導入し、成膜を行なつた(試例
3)。
このときの成膜条件は次のとおりである。
Si2H6 20 sccm F2(10%He希釈) 200 sccm H2 40 sccm 内圧 400 mTorr 基体温度 300 ℃ ガス吹き出し口と基体との距離 5 cm Si2H6ガスF2ガス及びH2ガスが合流する領域で強い青白
い発光がみられた。10分間のガス吹き出し後、石英ガラ
ス基板上に約1.2μmのA−Si:H:F膜が堆積した。
この膜が非晶質であることは電子線回折で確認した。
A−Si:H:F膜上にAlのくし形電極(ギヤツプ長200
μm)を真空蒸着した後、真空クライオスタツト中にい
れ、暗導電率(σd)、600nm、0.3mw/cm2の光照射時の
導電率(σp)、及び光学吸収の測定より光学的バンド
ギヤツプ(Egopt)を夫々測定した。
得られた値は σd=2×10-10s/cm σp=3×10-6s/cm Egopt=1.65eV であつた。
実施例4 実施例1においてはSiH4ガスを導入するかわりに102ボ
ンベよりGeH4ガスを導入し、成膜を行なつた(試料
4)。
このときの成膜条件は次のとおりである。
GeH4 20 sccm F2(10%He希釈) 200 sccm H2 40 sccm 内圧 400 mTorr 基体温度 300 ℃ ガス吹き出し口と基体との距離 5 cm このときGeH4ガスとF2ガス及びH2ガスの合流点で青白い
強い発光がみられた。35分間のガス吹き出し後、石英ガ
ラス基板上に約0.8umのA−Ge:H:F膜が堆積し
た。この膜が非晶質であることは電子線回折で確認し
た。
該A−Ge:H:F膜上にAlのくし形電極(ギヤツプ長20
0μm)を真空蒸着した後、真空クライオスタツト中に
いれ、暗導電率(σd)、600nm、0.3mw/cm2の光照射時
の導電率(σp)、及び光学吸収の測定より光学的バン
ドギヤツプ(Egopt)を夫々測定した。
得られた値は σd=7×10-7s/cm σp=5×10-6s/cm Egopt=1.1 eV であつた。
実施例5 実施例1においてはSiH4ガスを導入すると共に、102ボ
ンベよりGeH4ガスを導入し、成膜を行なつた(試料
5)。
このときの成膜条件は次のとおりである。
SiH4 20 sccm GeH4 5 sccm F2(10%He希釈) 250 sccm H2 50 sccm 内圧 500 mTorr 基体温度 300 ℃ ガス吹き出し口と基体との距離 5 cm このときガス吹き出し管の出口近傍において青い強い発
光がみられた。20分間のガス吹き出し後、石英ガラス基
板上に約1.8μmのA−SiGe:H:F膜が堆積した。
非晶質であることは電子線回折で確認した。
該A−SiGe:H・F膜上にAlのくし形電極(ギヤツプ長
200μm)を真空蒸着した後、試料5を真空クライオス
タツト中にいれ、暗導電率(σd)、600nm、0.3mw/cm2
の光照射時の導電率(σp)、及び光学吸収の測定より
光学的バンドギヤツプ(Egopt)を夫々測定した。
得られた値は σd=4×10-9s/cm σp=8×10-6s/cm Egopt=1.4 eV であつた。
実施例6 実施例5においてGeH4ガスを導入するかわりに102ボン
ベよりC2H4ガスを導入し、成膜を行なつた(試料6)。
このときの成膜条件は次のとおりである。
SiH4 20 sccm CeH4 5 sccm F2(10%He希釈) 250 sccm H2 50 sccm 内圧 500 mTorr 基体温度 300 ℃ ガス吹き出し口と基体との距離 5 cm 30分間のガス吹き出し後、石英ガラス基体上に約1.0
μmのA−SiC:H:F膜が堆積した。この膜が非晶質
であることは電子線回折で確認した。
該A−SiC:H:F膜上にAlのくし形電極(ギヤツプ長2
00μm)を真空蒸着した後、試料6を真空クライオスタ
ツト中にいれ、暗導電率(σd)、600nm、0.3mw/cm2
光照射時の導電率(σp)、及び光学吸収の測定より光
学的バンドギヤツプ(Egopt)を夫々測定した。
得られた値は σd=7×10-13s/cm σp=2×10-8s/cm Egopt=1.9 eV であつた。
実施例7 実施例1においてSiH4ガスを導入すると共に、102ボン
ベよりSi2H6ガスを導入し、成膜を行なつた(試料
7)。
このときの成膜条件は次のとおりである。
SiH4 20 sccm Si2H6 5 sccm F2(10%He希釈) 250 sccm H2 50 sccm 内圧 500 mTorr 基体温度 300 ℃ ガス吹き出し口と基体との距離 5 cm このときガスの吹き出し口の近傍で青白い強い発光がみ
られた。15分間のガス吹き出し後、石英ガラス基板上に
約1.5μmのA−Si:H:F膜が堆積した。この膜が
非晶質であることは電子線回折で確認した。
該A−Si:H:F膜上にAlのくし形電極(ギヤツプ長20
0μm)を真空蒸着した後、試料7を真空クライオスタ
ツト中にいれ、暗導電率(σd)、600nm、0.3mw/cm2
光照射時の導電率(σp)、及び光学吸収の測定より光
学的バンドギヤツプ(Egopt)をそれぞれ測定した。
得られた値は σd=8×10-11s/cm σp=4×10-6s/cm Egopt=1.65eV であつた。
実施例8 実施例7においてF2ガスを導入すると共にCl2をボンベ1
04より導入し、成膜を行なつた(試料8)。
このときの成膜条件は次のとおりである。
SiH4 20 sccm Si2H6 5 sccm F2(10%He希釈) 150 sccm Cl2 (10%He希釈) 100 sccm H2 50 sccm 内圧 500 mTorr 基体温度 300 ℃ ガス吹き出し口と基体との距離 5 cm ガスを流したとき、ガスの合流点で青白い強い発光がみ
られた。15分間のガス吹き出し後、石英ガラス基板上に
約1.5μmのA−Si:H:F:Cl膜が堆積した。この
膜が非晶質であることは電子線回折で確認した。
該A−Si:H:F:Cl膜上にAlのくし形電極(ギヤツプ
長200μm)を真空蒸着した後、試料8を真空クライオ
スタツト中にいれ、暗導電率(σd)、600nm、0.3mw/c
m2の光照射時の導電率(σp)、及び光学吸収の測定よ
り光学的バンドギヤツプ(Egopt)を測定した。
得られた値は σd=7×10-11s/cm σp=8×10-6s/cm Egopt=1.65eV であつた。
実施例9 実施例1においてSiH4ガスを導入するかわりに102ボン
ベよりSnH4ガスを導入し、成膜を行なつた(試料9)。
SnH4 10 sccm F2(10%He希釈) 200 sccm He 40 sccm 内圧 400 mTorr 基体温度 300 ℃ ガス吹き出し口と基体との距離 5 cm この際、SnH4ガス、F2ガス、H2ガスの合流点で発光がみ
られた。30分間のガス吹き出し後、石英ガラス基体上に
約0.8μmのa−Sn:H:F膜が堆積した。電子線回
折で確認したところこの膜は非晶質であることがわかつ
た。
該a−Sn:H:F膜上にAlのくし形電極(ギヤツプ長20
0μm)を真空蒸着した後、実施例1と同様真空クライ
オスタツト中にいれ、暗導電率(σd)、及び光学吸収
の測定より光学的バンドギヤツプ(Egopt)を夫々測定
した。
得られた値は σd=2×10-6s/cm Egopt=0.80eV であつた。
実施例10 実施例1において基体温度を600℃に設定し、成膜を行
なつた(試料10)。
このときの成膜条件は次のとおりである。
SiH4 20 sccm F2(Heで10%に希釈) 200 sccm H2 100 sccm 内圧 400 mTorr ガス吹き出し口と基体との距離 5 cm 実施例1と同様、SiH4ガスとF2ガスとH2ガスの合流点で
青い強い発光がみられた。45分間のガス吹き出し後、石
英ガラス基板上に約0.9μmのSi:H:F膜が堆積し
た。堆積膜を電子線回析で測定したところSiの回折ピー
クがみられ、多結晶化していることがわかつた。
該Si:H:F膜上にAlのくし形電極(ギヤツプ長200μ
m)を真空蒸着した後、試料10を真空クライオスタツト
中に入れ、暗導電率(σd)、及び光学吸収の測定より
光学的バンドギヤツプ(Egopt)を夫々測定した。
得られた値は σd=2×10-3s/cm Egopt=1.95eV であつた。
実施例11 実施例1においてSiH4ガスを導入すると共に、102ボン
ベよりSnH4ガスを導入し、成膜を行なつた(試料11)。
このときの成膜条件は次のとおりである。
SiH4 20 sccm SnH4 5 sccm F2(10%He希釈) 250 sccm H2 40 sccm 内圧 500 mTorr 基体温度 300 ℃ ガス吹き出し口と基体との距離 5 cm このときガス吹き出し管の出口近傍において青い強い発
光がみられた。25分間のガス吹き出し後、石英ガラス基
体上に約1.2μmのa−SiSn:H:F膜が堆積した。
この膜は非晶質であることは電子線回折で確認した。
該a−SiSn:H:F膜上にAlのくし形電極(ギヤツプ長
200μm)を真空蒸着した後、試料11を真空クライオス
タツト中にいれ、暗導電率(σd)、600nm、0.3mw/cm2
の光照射時の導電率(σp)、及び光学吸収の測定より
光学的バンドギヤツプ(Egopt)を夫々測定した。
得られた値は σd=4×10-8s/cm σp=8×10-7s/cm Egopt=1.2eV であつた。
実施例12 実施例1においてSiH4ガスの代りに、Al2(CH3)6ガスが
充填されたボンベを102ガスボンベのつなぎ口、Al2(C
H3)6をHeガスでバブリングして流し成膜を行なつた(試
料12)。バブリング温度は60℃とした。
このときの成膜条件は次のとおりである。
Al2(CH3)をバブリングしたときのHe流量 20 sccm F2(10%He希釈) 200 sccm H2流量 40 sccm 内圧 400 mTor
r 基体温度 室温 基体 石英基体 ガス吹き出し口と基体との距離 5 cm このとき、ガス吹き出し口の出口近傍から基体にかけて
発光がみられた。
10分間のガス吹き出し後、石英基体上に2000ÅのAlの膜
が堆積していた。
導電率は真空蒸着で作成したAlとほとんど変わらなかつ
た。また石英基体への密着性は、真空蒸着したAl膜に比
べ著しく良好であつた。
実施例13 実施例1において、SiH4ガスの代りにW(CO)6ボンベ
を102ガスボンベとした。そしてW(CO)6をHeガスでバ
ブリングして流し、成膜を行なつた。
(試料13)。バブリング温度は60℃とした。
このときの成膜条件は次のとおりである。
W(CO)6をバブリングしたときのHe流量 20sccm F2(10%希釈) 200 sccm H2流量 40 sccm 内圧 400 mTorr 基体温度 室温 基体 石英基体 ガス吹き出し口と基体との距離 5cm このときガス吹き出し口の出口近傍から基体にかけて発
光がみられた。
20分間のガス吹き出し後、石英基体上に3500ÅのW膜が
堆積していた。導電率は電子ビーム真空蒸着で作成した
W膜と殆ど変わらなかつた。又石英基体への密着性は、
電子ビーム蒸着で得たW膜に比べ著しく良好であつた。
実施例14 実施例1においてSiH4ガスを流す代りに、H2Seガスを流
して、成膜を行なつた(試料14)。
このときの成膜条件は次のとおりである。
H2Se 20 sccm F2(10%He希釈) 200 sccm H2 40 sccm 内圧 500 mTorr 基体温度 60 ℃ 基体 石英基体 ガス吹き出し口と基体との距離 5 cm ガスを流すと、ガス吹き出し管の出口近傍より基板にか
けて発光がみられた。
20分間のガス吹き出し後、石英基板上に約1.5μmの
Se膜が堆積していた。
得られたSe膜は電子線回折の結果、非晶質であることを
確認した。Se膜上に、真空蒸着法でくし形のAl電極を蒸
着して、実施例1に記載した方法で暗導電率(σd)、
600nm、0.3mw/cm2の光照射時の導電率(σp)、及び光
学吸収の測定より光学的バンドギヤツプ(Egopt)を測
定した。
得られた値は σd=6×10-13s/cm σp=4×10-8s/cm Egopt=1.8 eV であつた。
実施例15 実施例1においてF2を導入する代りに、104ボンベよりC
l2ガスを導入し、成膜を行なつた(試料15)。
このときの成膜条件は次のとおりであつた。
SiH4 20 sccm Cl2(He で10%に希釈) 200 sccm H2 40 sccm 内圧 400 mTorr 基体温度 300 ℃ ガス吹き出し口と基体との距離 5 cm この際、SiH4ガスとCl2ガスが合流する点で強い発光が
みられた。30分間のガス吹き出し後、石英ガラス基板上
に約1.3μm厚のa−Si:H:Cl膜が堆積した。この
膜が非晶質であることは電子線回折で確認した。
該a−Si:H:Cl膜上にAlのくし形電極(ギヤツプ長20
0μm)を真空蒸着した後、試料15を真空クライオスタ
ツト中にいれ、暗導電率(σd)、600nm、0.3mw/cm2
光照射時の導電率(σp)、及び光学吸収の測定より光
学的バンドギヤツプ(Egopt)を測定した。
得られた値は σd=3×10-11s/cm σp=2×10-7s/cm Egopt=1.65eV であつた。
〔発明の効果〕
以上の詳細な説明及び各実施例より、本発明の堆積膜形
成法によれば、省エネルギー化を計ると同時に膜品質の
管理が容易で大面積に亘つて均一物理特性の堆積膜が得
られる。又、生産性、量産性に優れ、高品質で電気的、
光学的、半導体的等の物理特性に優れた膜を簡便に得る
ことが出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例に用いた成膜装置の模式的概略
図である。 図において、 101〜108……ガスボンベ 101a〜108a……ガスの導入管 101b〜108b……マスフロメーター 101c〜108c……ガス圧力計 101d〜108d及び101e〜108e……バルブ 101f〜108f……圧力計 109、110、111……ガス導入管 112……基体ホルダー 113……基体加熱用ヒーター 116……基体温度モニター用熱電対 118……基体、119……真空排気バルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/205 31/04

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】堆積膜形成用の気体状原料物質と、水素ガ
    スと、該原料物質に酸化作用をする性質を有する気体状
    ハロゲン系酸化剤とを反応空間内に導入して化学的に接
    触させることで励起状態の前駆体原子状水素を含む複数
    の前駆体を生成し、これらの前駆体の内少なくとも1つ
    の前駆体を堆積膜構成要素の供給源として成膜空間内に
    ある基体上に堆積膜を形成することを特徴とする堆積膜
    形成法。
  2. 【請求項2】生成時に発光を伴う特許請求の範囲第1項
    に記載の堆積膜形成法。
  3. 【請求項3】前記気体状原料物質は、鎖状シラン化合物
    である特許請求の範囲第1項に記載の堆積膜形成法。
  4. 【請求項4】前記鎖状シラン化合物は、直鎖状シラン化
    合物である特許請求の範囲第3項に記載の堆積膜形成
    法。
  5. 【請求項5】前記直鎖状シラン化合物は、一般式SinH
    2n+2(nは1〜8の整数)で示される特許請求の範囲第
    4項に記載の堆積膜形成法。
  6. 【請求項6】前記鎖状シラン化合物は、分岐状鎖状シラ
    ン化合物である特許請求の範囲第3項に記載の堆積膜形
    成法。
  7. 【請求項7】前記気体状原料物質は、硅素の環状構造を
    有するシラン化合物である特許請求の範囲第1項に記載
    の堆積膜形成法。
  8. 【請求項8】前記気体状原料物質は、鎖状ゲルマン化合
    物である特許請求の範囲第1項に記載の堆積膜形成法。
  9. 【請求項9】前記鎖状ゲルマン化合物は、一般式GemH
    2m+2(mは1〜5の整数)で示される特許請求の範囲第
    8項に記載の堆積膜形成法。
  10. 【請求項10】前記気体状原料物質は、水素化スズ化合
    物である特許請求の範囲第1項に記載の堆積膜形成法。
  11. 【請求項11】前記気体状原料物質は、テトラヘドラル
    系化合物である特許請求の範囲第1項に記載の堆積膜形
    成法。
  12. 【請求項12】前記気体状ハロゲン系酸化剤は、ハロゲ
    ンガスを含む特許請求の範囲第1項に記載の堆積膜形成
    法。
  13. 【請求項13】前記気体状ハロゲン系酸化剤は、弗素ガ
    スを含む特許請求の範囲第1項に記載の堆積膜形成法。
  14. 【請求項14】前記気体状ハロゲン系酸化剤は、塩素ガ
    スを含む特許請求の範囲第1項に記載の堆積膜形成法。
  15. 【請求項15】前記気体状ハロゲン系酸化剤は、弗素原
    子を構成成分として含むガスである特許請求の範囲第1
    項に記載の堆積膜形成法。
  16. 【請求項16】前記気体状ハロゲン系酸化剤は、発生期
    状態のハロゲンを含む特許請求の範囲第1項に記載の堆
    積膜形成法。
  17. 【請求項17】前記基体は、前記気体状原料物質と水素
    ガスと前記気体状ハロゲン系酸化剤の前記反応空間への
    導入方向に対して対向する位置に配設される特許請求の
    範囲第1項に記載の堆積膜形成法。
  18. 【請求項18】前記気体状原料物質と水素ガスと前記気
    体状ハロゲン系酸化剤は前記反応空間へ、多重管構造の
    輸送管から導入される特許請求の範囲第1項に記載の堆
    積膜形成法。
JP61040333A 1986-02-27 1986-02-27 堆積膜形成法 Expired - Lifetime JPH0647734B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61040333A JPH0647734B2 (ja) 1986-02-27 1986-02-27 堆積膜形成法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61040333A JPH0647734B2 (ja) 1986-02-27 1986-02-27 堆積膜形成法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62199771A JPS62199771A (ja) 1987-09-03
JPH0647734B2 true JPH0647734B2 (ja) 1994-06-22

Family

ID=12577695

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61040333A Expired - Lifetime JPH0647734B2 (ja) 1986-02-27 1986-02-27 堆積膜形成法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0647734B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7678420B2 (en) * 2005-06-22 2010-03-16 Sandisk 3D Llc Method of depositing germanium films
JP4990594B2 (ja) * 2006-10-12 2012-08-01 東京エレクトロン株式会社 ガス供給装置、ガス供給方法、薄膜形成装置の洗浄方法、薄膜形成方法及び薄膜形成装置
US20090074962A1 (en) * 2007-09-14 2009-03-19 Asml Netherlands B.V. Method for the protection of an optical element of a lithographic apparatus and device manufacturing method
KR101641194B1 (ko) * 2009-10-14 2016-07-20 타이요 닛폰 산소 가부시키가이샤 태양 전지용 셀렌화 수소 혼합가스의 공급방법 및 공급장치

Also Published As

Publication number Publication date
JPS62199771A (ja) 1987-09-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0651909B2 (ja) 薄膜多層構造の形成方法
JPH0746729B2 (ja) 薄膜トランジスタの製造方法
JPH0647727B2 (ja) 堆積膜形成法
US5322568A (en) Apparatus for forming deposited film
US4812328A (en) Method for forming deposited film
US4822636A (en) Method for forming deposited film
JPH084070B2 (ja) 薄膜半導体素子及びその形成法
JPH0647734B2 (ja) 堆積膜形成法
JPH0645882B2 (ja) 堆積膜形成法
JPH0645883B2 (ja) 堆積膜形成法
JPH0645885B2 (ja) 堆積膜形成法
JPH0651908B2 (ja) 薄膜多層構造の形成方法
JP2637396B2 (ja) 堆積膜形成法
JPH0645884B2 (ja) 堆積膜形成法
JP2637397B2 (ja) 堆積膜形成法
JPH0647729B2 (ja) 堆積膜形成法
JPH0647731B2 (ja) 堆積膜形成法
JPH0645892B2 (ja) 堆積膜形成法
JPH0770489B2 (ja) 堆積膜形成法
JPH0651907B2 (ja) 薄膜多層構造の形成方法
JPH0645895B2 (ja) 堆積膜形成装置
JP2547728B2 (ja) 堆積膜形成装置
JP2704986B2 (ja) 薄膜半導体素子及びその形成方法
JPH0645894B2 (ja) 堆積膜形成装置
JPH0834182B2 (ja) 堆積膜形成法

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term