JPH0770428B2 - コンデンサ - Google Patents

コンデンサ

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JPH0770428B2
JPH0770428B2 JP62235202A JP23520287A JPH0770428B2 JP H0770428 B2 JPH0770428 B2 JP H0770428B2 JP 62235202 A JP62235202 A JP 62235202A JP 23520287 A JP23520287 A JP 23520287A JP H0770428 B2 JPH0770428 B2 JP H0770428B2
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capacitor element
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重成 山村
正志 森脇
孝文 鹿嶋
康夫 小林
邦雄 大嶋
健治 桑田
賢治 石田
紀行 杉浦
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は電子機器,電気機器に用いられるコンデンサ、
なかでもフィルムチップコンデンサに関するものであ
る。
従来の技術 近年、電子機器,電気機器は多機能化,小型化の取組み
がさかんであり、これに用いる電子部品は軽薄短小にな
ってきている。その代表がチップ化である。したがって
回路を構成するプリント基板への部品実装方法も従来と
は異なる面実装工法が急速に進んできた。この工法は基
板片面、あるいは両面に部品を接着剤、もしくはクリー
ムはんだで固定し、はんだ浴槽内,高熱炉内を通過させ
ることにより、はんだ付けを行っている。したがって部
品本体が直接高温に晒され、部品本体に加わる温度は従
来のリード付き部品のリード線のみはんだ浴槽に浸漬さ
せるものに比べ非常に高くなる。例えばフィルムコンデ
ンサの場合、従来のリード付きタイプでリード線のはん
だ付けを行った時のコンデンサ内部温度は100〜130℃で
あるのに対し、チップフィルムコンデンサの内部温度は
210〜240℃であり、約100℃も高くなっている。さらに
機器を小型化するために機器内の空間部を削減し基板構
成密度を高くする方法を用いていることから、使用に際
しては能動電子部品(IC,トランジスター,ダイオード
等)による発熱は機器内に篭り、温度は上昇する。
以上のようにチップ部品は、従来のリード付き部品に比
べ温度的に厳しくなっている。フィルムコンデンサは、
従来誘電体としてポリエチレンテレフタレート(以下PE
Tと略す),ポリプロピレン(以下PPと略す)等を用い
ていたが、耐熱正の面で難があり新たな耐熱性に優れた
プラスチック材料が望まれていた。
昨今、耐熱性誘電体材料としてポリフェニレンサルファ
イド(以下PPSと略す)及びポリフェニレンオキサイド
(以下PPOと略す)が開発された。PPS及びPPOは、PET,P
Pに比べ耐熱性が優れ、しかもフィルムコンデンサの大
きな特徴の1つである電気特性にも優れている。
従来、積層タイプのフィルムチップコンデンサは、ポリ
フェニレンサルフィイドからなる誘電体フィルムの両面
にアルミニウムからなる蒸着電極を形成し、さらにその
上の両面上にポリフェニレンオキサイドからなる薄いコ
ーティング誘電体を作り、得られた細長い両面蒸着,両
面コーティングフィルムを数百枚積層し、蒸着電極から
電気的接続を得るために下層にアルミニウムブロンズと
上層に錫・鉛合金からなるメタリコン層を形成した後、
一定の寸法で切断して積層フィルムコンデンサ素子とな
し、外部電極を溶接し一定寸法の金型にエポキシ樹脂を
流し込み加熱硬化することによりモールド外装を行な
い、そして外部電極を加工し積層フィルムチップコンデ
ンサを得ていた。
発明が解決しようとする問題点 積層フィルムチップコンデンサの特徴は静電容量の温度
変化と周波数変化が小さく、損失角が小さい点である
が、高寸法精度が要求されるため、素子は直方体であり
ながらモールド外装を行なう必要があり、形状の増加と
コストの増加という欠点を有していた。改善方法として
は積層フィルムコンデンサ素子に直接エポキシ樹脂を薄
く塗布し加熱硬化する方法があるが、エポキシ樹脂の高
い表面張力あるいは高温時の低粘度化のために厚みばら
つきが非常に大きく寸法精度が著しく低下するため実用
にならなかった。
本発明は上記問題点を克服し、小形で高耐熱性のフィル
ムコンデンサを提供することを目的とする。
問題点を解決するための手段 この目的を達成するために本発明は、架橋した誘電体膜
で蒸着電極をコーティングしたフィルムから成る容量部
分と、この上下に配設さる架橋した樹脂膜でコーティン
グされた保護層とを有するフィルムコンデンサ素子の切
断面である二面に、外装部材であるシートを貼りつけ、
かつそのシートを、フィルムコンデンサ素子の容量部分
の端面を全て覆い、かつ保護層の端面の全ての領域また
は一部の領域に亘るように貼りつけたものである。
作用 この構成により、フィルムコンデンサ素子の性能に影響
の大きい容量部分が保護層と外装部材によって保護され
ることとなり、少ない外装で、耐湿性,耐熱性,耐溶剤
性が向上することとなる。
実 施 例 以下本発明の内容の実施例に基づき、さらに詳細に説明
する。
第1図は本発明の一実施例による積層フィルムチップコ
ンデンサの一部を断面で示す斜視図である。2μmの厚
さを有する5mm幅のPPSフィルムからなる誘電体フィルム
1の両面に厚みが約400Åのアルミニウムからなる蒸着
電極2,3を設け、さらにその上にPPOからなる厚みが約1
μmのコーティング誘電体膜4,5を形成して両面蒸着,
両面コーティングのフィルムを作り、次にその両面蒸
着,両面コーティングのフィルムを500枚積層し、その
蒸着電極2,3から電極を引出すために、電極引出部6,7を
形成し、寸法の長い条コンデンサを得た。その幅が4
約.6mmで切断し、個別の単位コンデンサとした後に、こ
の切断面である二面に、第2図に示すように厚み25〜75
μmのポリイミドフィルム8a上に厚み15〜50μmのエポ
キシ樹脂層8bを形成した、プリプレグシートと呼ばれる
熱硬化性のシートを貼付けた後、加熱硬化して外装部材
8を形成し静電容量が0.10μFで高さ2mm,幅6mm,長さ5m
mの積層フィルムチップコンデンサを得た。
ここで、第1図および第3図に示すように、両面蒸着,
両面コーティングのフィルムを積層した容量部分の上下
には、容量部分の保護と全体の補強のために保護層9,10
が設けられている。この保護層9,10は容量部分を構成す
るフィルムと同様PPSフィルム等の樹脂フィルム11の両
面にPPOからなる樹脂膜12を形成したフィルムを積層す
ることにより構成されている。そして、前記外装部材8
は、容量部分の端面を全て覆い、かつ保護層9,10の端面
の全ての領域または一部の領域に亘って配置される程度
の幅を有している。一例としては、0.15mmの厚さの保護
層9,10を設け、そして外装部材8の幅を保護層9,10を設
けた全体の厚さに対し、上下各々0.10mm短い幅としてい
る。また、この外装部材8は、電極引出部6,7の切断両
側の端面の全ての領域または一部の領域に亘って配置さ
れる程度の長さも有している。
さらに、保護層9,10および容量部分のコーティング誘電
体膜4,5と樹脂膜12は、構成材料であるPPO等の樹脂を架
橋させることにより、茶色〜黒褐色の黒色系に着色して
いる。また外装部材8についても、表層部を茶色〜黒褐
色の黒色系に着色している。さらにまた、電極引出部6,
7は銅−亜鉛合金を0.15mmの厚さで溶射してなる第1層6
a,7aと、はんだを0.25mmの厚さで溶射してなる第2層6
b,7bとにより構成されている。この電極引出部6,7の第
1層6a,7a、第2層6b,7bにおいて、第1層6a,7aとして
は、厚みが0.10mm〜0.20mmで、亜鉛の成分比が5重量%
〜60重量%の銅−亜鉛合金を用いるのがよく、また第2
層6b,7bとしては、厚みが0.20mm〜0.40mmで、液相点温
度が195℃〜215℃、固相点温度が189℃のはんだ(Sb−P
b−Sn合金)を用いるのがよい。
第4図,第5図に本実施例による積層フィルムチップコ
ンデンサをプリント基板に実装する場合の状態を示して
いる。第4図,第5図に示すように、配線パターン13を
有するプリント基板14上に、チップコンデンサ15を配置
し、はんだ浴へ浸漬するはんだ付けや、リフロー方式に
よるはんだ付けを行うことによりチップコンデンサ15の
電極引出部6,7が配線パターン13にははんだ16により接
続される。この時、チップコンデンサ15の底面中央部15
aを内側に湾曲した形状とすることにより、チップコン
デンサ15をプリント基板14上に配置した時、チップコン
デンサ15の底面中央部15aとプリント基板14との間に間
隙が形成されることとなり、チップコンデンサ15をプリ
ント基板14上に配置し、仮固定するための接着剤17が横
にはみ出してしまうことがなくなり、配線パターン13と
電極引出部6,7との接続に支障をきたすことがない。
このような本実施例により得た積層フィルムチップコン
デンサは従来のモールド外装を施した積層フィルムチッ
プコンデンサ(高さ3mm,幅7mm,長さ5mm)と比較する
と、体積が約43%小型化され、寸法精度は同等であっ
た。またこの積層フィルムチップコンデンサを100個プ
リント配線板に接着し、温度260℃、時間5秒間ではん
だ付けした結果は外装の割れ不良率が0%、静電容量の
変化が±1%以内となり良好であった。
発明の効果 以上のように本発明によれば、次にような効果を得るこ
とができる。すなわち、本発明のコンデンサによれば、
フィルムコンデンサ素子の少なくとも切断面である二面
に、外装部材を配設し、かつその外装部材をフィルムコ
ンデンサ素子の容量部分の端面を全て覆うとともに、保
護層の端面の全ての領域または一部の領域に亘るように
配設しており、必要最小限の外装により保護することが
できるため、小形化を図ることができ、しかも容量部分
だけでなく、保護層の領域に亘って外装部材を配設し、
かつ架橋した誘電体膜および樹脂膜で蒸着電極および保
護層をコーティングしているので、結露等を起して蒸着
電極を消失させ、容量低下をきたすことがなく、さらに
溶剤によって誘電体,蒸着電極に損傷を受けることがな
く、しかも実装時の急激な加熱により容量部分の層間に
クラックが発生することもないという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例による積層フィルムチップコ
ンデンサの一部を断面で示す斜視図、第2図は同コンデ
ンサに用いるシートを示す斜視図、第3図は同コンデン
サの概略構成を一部を切欠いて示す斜視図、第4図,第
5図は同コンデンサをプリント基板に実装した状態を示
す斜視図および側面図である。 1……誘電体フィルム、2,3……蒸着電極、4,5……コー
ティング誘電体膜、6,7……電極引出部、6a,7a……第1
層、6b,7b……第2層、8……外装部材、8a……ポリイ
ミドフィルム、8b……エポキシ樹脂層、9,10……保護
層、11……樹脂フィルム、12……樹脂膜、13……配線パ
ターン、14……プリント基板、15……チップコンデン
サ、15a……底面中央部、16……はんだ、17……接着
剤。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 康夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 大嶋 邦雄 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 桑田 健治 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 石田 賢治 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 杉浦 紀行 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭64−17419(JP,A) 特開 昭54−42645(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】架橋した誘電体膜で蒸着電極をコーティン
    グしたフィルムから成る容量部分と、この上下に配設さ
    れる架橋した樹脂膜でコーティングされた保護層とを有
    するフィルムコンデンサ素子の切断面である二面に、外
    装部材であるシートを貼りつけ、かつそのシートを、フ
    ィルムコンデンサ素子の容量部分の端面を全て覆い、か
    つ前記保護層の端面の全ての領域または一部の領域に亘
    るように貼りつけたコンデンサ。
JP62235202A 1987-09-18 1987-09-18 コンデンサ Expired - Lifetime JPH0770428B2 (ja)

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