JPH077012Y2 - 金型用ガス抜き装置 - Google Patents

金型用ガス抜き装置

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JPH077012Y2
JPH077012Y2 JP8099189U JP8099189U JPH077012Y2 JP H077012 Y2 JPH077012 Y2 JP H077012Y2 JP 8099189 U JP8099189 U JP 8099189U JP 8099189 U JP8099189 U JP 8099189U JP H077012 Y2 JPH077012 Y2 JP H077012Y2
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valve
mold
core
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cavity
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拓典 吉津
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Ube Industries Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はダイカストマシンなどの射出成形機による射出
成形時に、金型のキャビティ内からガスを抜き取る金型
用ガス抜き装置に関するものである。
〔従来の技術〕
この種の金型用ガス抜き装置としては、例えば本出願人
会社が出願して特開昭63-115662号公報等に開示されて
いるものが知られている。
この金型用ガス抜き装置は、例えば横型締横鋳込型のダ
イカストマシンに付設されるものであって、主に上下方
向のキャビティ面と水平方向の軸線とを有する固定金型
の上端面に、ブラケットを介し下向きの垂直状に支持さ
れており、上方へ向けて弁閉し得るように構成されてい
る。すなわち、このダイカストマシンは、固定金型と、
型締シリンダにより固定金型に対する水平遠近方向へ移
動して型締,型開される可動金型とを備えており、これ
ら両金型の型締対向面には、射出装置の射出スリーブと
の間をゲートを介し連通されたキャビティが形成されて
いる。そして固定金型の上端面に支持された金型用ガス
抜き装置は、その弁ガイドの下端部を、両金型の接合部
に形成されたスプール孔に挿入されてキャビティとの間
をガス抜き溝を介し連通されており、ガス抜き装置全体
はエアシリンダ等により金型に対し挿抜されるように構
成されている。前記弁ガイドには、その下部開口端の弁
座を昇降によって開閉する弁が嵌合支持されており、ま
た弁ガイドには排出孔が開口されている。弁にはその開
閉を制御する例えばエア圧装置が設けられているが、そ
の説明を省略する。
このように構成されていることにより、金型を型締した
のちエアシリンダがガス抜き装置全体が下降されて金型
と連結され、エア圧装置により弁が開かれる。この状態
で射出装置の射出スリーブ内へ溶湯を供給してプランジ
ャを射出スリーブ内で前進させると、溶湯がキャビティ
内へ射出されて充填される。このとき弁座が開いている
ので、キャビティ内のガスは、ガス抜き溝と弁座とを経
て弁ガイドの排出孔から外部へ排出される。キャビティ
内に溶湯が充填されてこの質量の大きい溶湯が弁の弁体
に当接すると、エア圧装置との協働により所定のタイミ
ングで弁体が上昇し、弁座が閉じる。このあと、キャビ
ティ内の溶湯が固化すると、ガス抜き装置全体が流体圧
シリンダで上昇して金型のスリーブ孔から抜かれたの
ち、可動金型が移動して型開され、かつ中子がガス抜き
装置を伴って水平方向へ開くので、固化した製品がキャ
ビティから押出されて機外へ取出される。
さらに、この金型用ガス抜き装置を水平状に設けたもの
が、例えば本出願人会社が提案して特開昭63-140747号
公報に開示された竪型射出装置に付設されている。この
竪型射出装置は例えば自動車用のアルミホイルの成形に
用いられるものであって、この射出装置はキャビティ面
を上方へ向けた固定金型と、型締シリンダにより固定金
型に対する上下遠近方向へ移動して型締,型開される可
動金型と、可動金型の周囲にあって円周方向へ例えば4
分割され可動金型と一体的に昇降しかつ型開時に水平方
向に開く中子とを備えており、両金型と中子との接合部
には、円板状のディスク相当部とその外周部に形成され
たほゞ円筒状のリム相当部からなるキャビティが形成さ
れている。また、射出スリーブは固定金型の中心部に下
方から着脱自在に接合されている。そして、ガス抜き装
置は中子の上端部に位置して水平状に設けられており、
上記リム相当部の上端と連通する固定状の弁座部と、こ
の弁座部と同芯で流体圧シリンダによってブッシュの内
孔内を水平方向に進退するシリンダ部とを備えている。
シリンダの内孔には説明を省略するエア圧装置によって
進退する弁が設けられており、また、弁座部には、弁の
進退と溶湯の慣性力とで開閉する弁座が設けられてい
る。
このように構成されていることにより、金型が型締され
たのち、エアシリンダによってガス抜き装置のシリンダ
部が水平方向に前進し、エア圧装置により弁が開かれ
る。この状態で射出装置の射出シリンダ内へ溶湯を供給
してプランジャを射出スリーブ内で前進させると、溶湯
がキャビティ内へ射出されて充填される。このとき弁座
が開いているので、キャビティ内のガスは、ガス抜き溝
と弁座とを経て弁ガイドの排出孔から外部へ排出され
る。キャビティ内に溶湯が充填されてこの質量の大きい
溶湯が弁の弁体に当接すると、エア圧装置との協働によ
り所定のタイミングで弁座が閉じる。このあと、キャビ
ティ内の溶湯が固化すると、可動金型が固化した成形品
を伴い移動して型開され、引続き中子が開くので、固化
した製品がキャビティから押出されて機外へ取出され
る。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかしながら、このような従来の金型用ガス抜き装置の
うち、弁の弁体を下方へ向けた前者においては、弁座を
閉じる弁の移動方向が弁の重力に逆らう方向であるため
に弁閉作動がその分だけ遅く、弁の閉鎖が完全に行われ
ないこともあり得る。また、装置全体を水平状態にした
後者においては、装置の主要部が、上下方向と水平方向
とに移動する中子側に設けられていて、弁を進退させる
ための流体圧装置の配管や電気配線が移動するので、構
造が複雑になるとともに、装置の移動部がブッシュ等の
内孔に沿って水平方向に移動するものであるために、こ
じれたり、小さなごみ等が入って移動が不確実になり易
い。
本考案は以上のような点に鑑みなされたもので、構造が
簡単で動作が確実な金型用ガス抜き装置を提供すること
を目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
このような目的を達成するために本考案では、固定,可
動両金型と、可動金型の側方に円周方向に並列して可動
金型と一体的に昇降駆動され上昇位置において水平方向
に進退駆動される複数個の中子とを備えた竪型締型射出
成形機に付設される金型用ガス抜き装置に、隣接する中
子の境界部に形成されてキャビティの上端外周部の一部
と連通するガス抜き溝と、このガス抜き溝と連通し中子
の境界部の下端側に位置する半割り穴とを設け、上下動
する中子に設けた半割り穴内に弁頭部を下側から上向き
に係入させ下方向に弁閉し得るように弁体を支持するガ
ス抜き装置本体を前記固定金型に上向きに取付けた。
〔作用〕
中子が閉じてられガス抜き装置のガス抜き溝が確保さ
れ、2個の半割り穴が円形穴となった状態で型締される
と、固定金型に上向きに取付けられている装置本体側の
弁頭部が互いに合わさった半割り穴に係入される。この
状態で射出スリーブに溶湯を供給してプランジャを射出
スリーブ内で前進させると、溶湯がキャビティ内へ射出
されて充填される。このとき弁座が開いているので、キ
ャビティ内のガスは、ガス抜き溝と開いている弁座とを
経て排出孔から外部へ排出される。キャビティ内に溶湯
が充填されてこの質量の大きい溶湯が弁の弁体に当接す
ると、弁体が下方向に押されて弁座が閉じる。このあ
と、キャビティ内の溶湯が固化すると、可動金型が固化
した成形品を伴って型開され、引続き中子が開くので、
固化した製品がキャビティから押出されて機外へ取出さ
れる。このように動作する竪型射出装置においては、金
型用ガス抜き装置の本体が固定金型に取付けられている
ので移動せず、また、弁の閉じる方向が弁の重力方向で
あるから弁が確実に閉じる。
〔実施例〕
第1図ないし第4図は本考案に係る金型用ガス抜き装置
の実施例を示し、第1図はその縦断面図と空気回路図、
第2図は本考案を実施したダイカストマシンの金型と中
子との縦断面図、第3図はガス抜き装置本体の正面図、
第4図は第2図のIV-IV断面図である。図において、マ
シンベースに固定された固定金型1の上方には、図示し
ない型締シリンダで昇降駆動されて固定金型1に対し型
締,型開される可動金型2が配設されており、第2図で
は可動金型2が下降した型締状態を示している。可動金
型2の側方には、複数個の中子3が円周方向に並列して
設けられており、本実施例の場合、平面視を扇形に形成
された4個の中子3が垂直平面を対接させて配設されて
いる。そしてこの中子3は、可動金型2と一体的に昇降
し、可動金型の型開位置である上昇位置においては、図
示しないエアシリンダにより4個の中子3が同期して放
射方向へ移動するように構成されている。また、下降し
た中子3の側方には、テーパ加工された対接面4aを有す
るテーパリング4がマシンベース側に固定されて設けら
れており、下降した中子3は、テーパ加工された対接面
3aを対接面4aに対接させることにより、外方への移動を
規制されている。このように配設された型締状態の両金
型1,2と中子3との接合部には、キャビティ5が形成さ
れており、アルミホイルを成形する本実施例の場合、キ
ャビティ5は、円板状のディスク相当部5aとその外周部
に続く円筒状のリム相当部5bとで形成されている。中子
3と当接する可動金型2の水平面、すなわちリム相当部
5bの上端外周部には、環状のガス抜き溝5cが、リム相当
部5bから少し離れた位置に設けられており、リム相当部
5bとガス抜き溝5cとの間は、円周方向に適宜の間隔を設
けて配設された複数個の浅い通路5dによって連通されて
いる。また、中子3の下面と当接する固定金型1の水平
面、すなわちリム相当部5bの下端外周部にも、前記と同
様に、環状のガス抜き溝5eと複数個の浅い通路5fを設け
ておくこともできる。さらに固定金型1の下端中心部に
キャビティ5と連通して設けられた図示しない固定スリ
ーブには、射出スリーブが着脱自在に接合されており、
射出スリーブ内に供給された溶湯は、射出シリンダのプ
ランジャチップで押出され、射出スリーブと固定スリー
ブとを経てキャビティ5内へ射出,充填されるように構
成されている。
そこで、金型用ガス抜き装置について説明する。第2図
は隣接する中子3の境界部で破断して示すものであり、
したがって中子3は、隣接する中子3のうちの一方の中
子3の垂直平面3bを示している。そして、対向する垂直
平面3bに形成された凹部3cには、方形状の入れ子6が垂
直平面3bと同一平面をなして嵌着固定されていて、以下
説明するガス抜き溝7,8は、対向する垂直平面3bの両方
または片方に例えば台形断面の溝として形成されてお
り、また、ガス抜き溝7の上端部は、前記環状のガス抜
き溝5cの一部と連通されている。さらに、入れ子6の下
半分の位置に形成された半割り穴9は、対向する両垂直
平面3bに半円ずつ分かれて穿設されており、両垂直平面
3bが合わさったときに円形断面の穴になるように構成さ
れている。ガス抜き溝7,8のうちの縦溝部分は、4分割
されている中子3を第4図に示した矢印A方向、すなわ
ち垂直平面3bに対する45°方向に移動させて開く関係
上、キャビティ5中心側の縦壁面7a,8aを垂直平面3bに
対して45°以上傾斜させて設けた面とし、また。半割り
穴9の内周面の一部9fも、同様に中子3の開きを考慮し
傾斜させて設けた。半割り穴9は垂直平面に沿って段状
に形成されており、階段状に形成されたガス抜き溝7
は、キャビティ5のリム相当部5b上端と半割り穴9の天
井中央部とを連通させるように設けられている。さら
に、ガス抜き溝8は半割り穴9の上から1段目と2段目
とを迂回するように連結して設けられている。ガス抜き
溝8は半割り穴9の1段目の側面から始まっていったん
上に上がり、次に外側へ水平方向に向ったのち下方に向
い、最後に半割り穴9の側面の後述する弁座12aのすぐ
上に、水平方向から延びて通じている。
そこで第1図に詳細を示すガス抜き装置本体について説
明する。ガス抜き装置本体10は、互いに閉ざされた2個
の中子3の垂直平面3b部の下方において、その下半部を
固定金型1の一部である横断面コ字形凹部1aに垂直状態
で埋設固定されていて、中央外周部に横断面がコ字形の
鍔部11aを有する円筒状の弁ガイド11を備えており、こ
の弁ガイド11は、上部に円筒状部12aを有する上部スプ
ール12と、有底筒状の下部スプール13とで鍔部11aを挟
持されて一体化されている。固定金型1の横断面コ字形
凹部1aの内壁面中央部には、鍔部11aの形状と寸法に合
致した水平な嵌合溝1bが設けられており、第3図に示す
ように確実容易に位置決めして固定金型1に垂直に取付
けできるようにした。14は上端部外周に鍔部14aを有し
鍔部14aの下方外周面を下部スプールの内孔13aに摺動自
在に嵌合されたピストンであって、そのねじ孔には、弁
ガイド11の内孔11bに進退自在に嵌合された弁棒15aの下
端ねじ部15bが螺合されており、この弁棒15aの上端部に
は、上側中央部に凹穴15cを有する弁頭部15dが一体形成
されており、ピストン14,弁棒15a,弁頭部15dによって弁
体15が形成されている。一方、上部スプール12の上部開
口端には弁座12bが形成されており、この弁座12bは、第
1図に示す開状態から、ガス抜き溝7内を下降する溶湯
で押されて下降する弁頭部15dの下端外周部によって閉
じられるように構成されている。上部スプール12の外壁
にボルト16で固定された排気アダプタ17には、上部スプ
ール12の外壁に設けられた排気孔12cに続く排気孔17aが
設けられており、弁開状態のときにガス抜き溝7,半割り
穴9,ガス抜き溝8,弁頭部15dと弁座12bの間を通って上部
スプール12の弁室12dへ導かれるガスを外部へ排出する
ように構成されている。なお、排気孔17aは外気のみに
解放されていてもよいし、外気と真空発生装置とに選択
的に連通させ得るようにしてもよい。
ピストン14の下方に形成されたヘッド側室18には、ポー
ト19が開口されており、このポート19は、ソレノイドSO
L-Aを有する切替弁20と減圧弁21とを備えた配管22によ
ってエア源23に接続されている。また、ピストン14の上
部周辺に形成されたロッド側室24には、ポート25が開口
されており、このポート25は、ソレノイドSOL-Bを有す
る切替弁26と減圧弁27とを備えた配管28によってエア源
23に接続されている。29は弁ガイド11の下端外周部のO
リング取付け溝に嵌装されたOリングであり、ピストン
14が上昇限にあるときに、Oリング29の下面にピストン
14の上面外周部が押付けられていて、ピストン14の上面
側においてOリング29位置の内外間をシールし得るよう
に構成されている。さらに、弁ガイド11の鍔部11aに設
けられたポート30は、SOL-Cを有する切替弁31を備えた
配管32によってエア源23aに接続されており、ボート30
と、鍔部11aの反対側に設けられてプラグで閉鎖したポ
ート33とは、弁ガイド11に貫通して設けた孔34と、弁棒
15aに設けた孔35とによって連通されており、ポート33
の内部は下部スプール13内によって外気と連通されてお
り、ポート33の内部は下部スプール13内の一部に設けた
縦孔36によって外気と連結されている。37は配管32に取
付けられている圧力検知計である。そして弁棒15aの孔3
5は、弁開状態のときにポート30と縦孔36とを連通させ
るものであって、弁閉状態では孔35が下方にずれて弁棒
15で孔34を閉塞し、圧力が立って弁閉状態を確認できる
ように構成されている。
このように構成されて下半部を固定金型2に埋設固定さ
れたガス抜き装置本体10は、その弁頭部15dを前記中子
3の互いに閉じ合わされた2個の半割り穴9に係入させ
ており、型開時には、中子3はガス抜き装置本体10を残
して上昇するように構成されている。
なお、第1図に示すように、ガス抜き装置本体10の上部
スプール12の上部に設けた円筒状部12aの外周面は、上
方から順に、内側に弁座12bを有する第1の垂直面12e,
垂直面12eとその下端部外周の環状水平肩面12f、下方外
側方向に向って幾分傾斜しているテーパ加工面12gおよ
び第2の垂直面12hで形成されていて、垂直面12hの下端
部外周には、水平肩面12iが形成されており、第2の垂
直面12hの高さは、第1の垂直面12eの高さより若干高く
した。一方、中子3の垂直平面3b部に設けた半割り穴9
の下部は、上記円筒状部12aの外形に適合した形状と寸
法に形成されている。そして、半割り孔9には、上から
順に、1段目の穴部9a,2段目の穴部9b,テーパ加工面9c
とその下端部に垂直面9dを有する3段目の穴部9eが形成
されており、中子3が下降したときに、テーパ加工面9c
や垂直面9dが上部スプール12のテーパ加工面12gや垂直
面12hに係合し得るようにした。このようにテーパ加工
面12g,9cを設け、垂直面12hの高さを垂直面12eの高さよ
り若干高くしたのは、万一、半割り穴9の軸心がガス抜
き装置本体10の軸心と若干ずれていた場合に、型締時に
垂直面9dの下端内周の一部にテーパ加工面12gの一部に
一番先に当り、そのあと、テーパ加工面12gの作用で軸
心の若干の狂いが矯正されながら中子3が下降し、最終
的に円筒状部12aが半割り穴9に確実に入り得るように
したためと、前述したように、垂直面9dの下端内周の一
部がテーパ加工面12gの一部に当ったときに、この当る
位置をできるだけ下にもってきて、ガス抜き装置本体10
に作用する転倒モーメントができるだけ小さくなるよう
にし、各部に無理な力が発生したり、万が一にも各部が
破壊されないようにしたためである。なお、半開状態で
型開を行ったときには、半割り穴9の1段目の穴部9aの
下端内周が弁頭部15dの外周面の一部とほゞ接触した状
態にあり、溶湯が1段目の穴部9aから2段目の穴部9bへ
直接進行しないようにしている。
以上のように構成された金型用ガス抜き装置の動作を説
明する。可動金型2と閉じた状態の中子3とを下降させ
て型締すると、半割り穴9のテーパ加工面9cと上部スプ
ール12のテーパ加工面12gとが嵌合することにより、ガ
ス抜き装置本体10全体は、傾動しないように位置決めさ
れて強固に固定される。このときソレノイドSOL-Aが励
磁され、ソレノイドSOL-Bが消磁されてエアがヘッド側
室18へ送られることにより、ピストン14が上昇して弁ガ
イド11の下端面に押圧され、弁頭部15dと弁座12bとは弁
開状態を保持する。また、弁開により弁棒15aの孔35が
ポート30と一端側を外気に解放されている縦孔36を連通
させているので、ソレノイドSOL-Cの励磁によりポート3
0へ送られているエアは、反対側の縦孔36を経て外部へ
吹き抜けている。このときは、圧力検知器37には圧が立
たず弁開状態にあることを知ることができる。
つぎに、ソレノイドSOL-Bが励磁され、SOL-Aが消磁され
てロッド側室24にのみ圧力が作用すると、ピストン14の
鍔部14aに作用する比較的に小さい圧力によって弁開状
態が保持される。
この状態で射出スリーブへ注湯して固定金型1の固定ス
リーブへ接合したのち、射出シリンダのプランジャチッ
プを前進させると、溶湯はキャビティ5内へ射出,充填
される。これに伴いキャビティ5内のガスは、ガス抜き
溝7を経て弁頭部15dに当り、半割り穴9の1段目の穴
部9a,ガス抜き溝8,弁座12bと弁頭部15dとの間の弁開状
態の通路,弁室12dを経て排出孔17aから排出される。溶
湯がキャビティ5内に充填され終ってこの溶湯がガス抜
き溝7に入り、やがて弁頭部15に激突し、弁体15を大き
な質量を有する溶湯の慣性力で押すことにより、ピスト
ン14も下降する。このとき、ピストン14が少しでも下降
し、ピストン14の上面がOリング29から少しでも離れれ
ば、ロッド側室24内の圧力エアはピストン14の鍔部14a
の下面だけでなく、ピストン14の上面全面に作用する。
このとき、ピストン14の上面の面積が鍔部14aの下面の
面積よりもはるかに大きいので、ピストン14には、エア
による下降方向の力が作用する。このようにロッド側室
24内のエアが弁ガイド11とピストン14とのすき間へ入っ
てピストン14を押し下げるので、これが溶湯の慣性力の
作用による弁閉動作に加勢をし、かつこれに弁体15の自
重が加えられて弁体15がすばやく下降する。弁体15の下
降により弁頭部15dが弁12bを閉じてこの弁閉状態を確実
に保持する。また、このとき、弁棒15aの孔35が下降し
てポート30,33の連通が解かれ、配管32内の圧力が上昇
し、それを圧力検知器37で検知して例えばランプ等でこ
れを報知するので、弁座12bが閉じたことを確認するこ
とができる。弁座12bの閉鎖により、ガス抜き溝8を通
ってきた溶湯の移動が弁座12b部分で遮断される。
このような弁閉状態で溶湯が所定時間加圧されて固化冷
却されたのち、型締シリンダにより可動金型2が中子3
を伴って上昇すると、キャビティ5内で固化した成形品
は可動金型2に保持されて上昇する。このときガス抜き
溝7,8と半割り穴9内の溶湯固化物は、中子3とともに
上昇し、ガス抜き装置本体10は固定金型1に保持されて
残される。上昇した中子3は、図示しないエア圧シリン
ダにより放射方向へ開かれる。このとき、例えば4個の
中子3は、開き始めでは垂直平面3b同士が対接されてお
り、開きが進むにしたがって垂直平面3bが互いに離れて
行くが、ガス抜き溝7,8の縦壁面7a,8aと半割り穴9の一
部9fが垂直平面3bに対して45°以上傾斜して形成されて
いることにより、ガス抜き溝7,8や半割り穴9内の固化
物が開き始め時における中子3の移動を妨げることがな
く、開き終りにおいては、ガス抜き溝7,8や半割り穴9
内の固化物が可動金型2内の固化物である成形品に付属
する。そこで、図示しない押出シリンダで前進する押出
ピンによって成形品を下方に押出すと、成形品がキャビ
ティ5から押出されるので、これを機外へ取出すことに
より1回のサイクルが完了する。1回のサイクルが終れ
ば、前記したことと同様に、ソレノイドSOL-Bを消磁
し、ソレノイドSOL-Aを励磁して、ピストン14を再び上
昇させ、弁開状態に戻しておく。
〔考案の効果〕
以上の説明により明らかなように本考案によれば、固
定,可動両金型と、可動金型の側方に円周方向に並列し
て可動金型と一体的に昇降駆動され上昇位置において水
平方向に進退駆動される複数個の中子とを備えた竪型締
型射出成形機において、隣接する中子の境界部に形成さ
れてキャビティの上端外周部の一部と連通されたガス抜
き溝と、このガス抜き溝と連通して中子の境界部の下端
側に設けられた半割り穴とを設け、この半割り穴内に弁
頭部を下側から上向きに係入させ、下方向に弁閉し得る
ように、全体を支持するガス抜き装置本体を固定金型に
上向きに取付けたことにより、型締,型開にかかわらず
常に金型用ガス抜き装置の本体が固定金型に保持されて
いて移動させられることがないので、ガス抜き装置本体
自体の取付けが簡単で、ガス抜き装置本体へのエア圧配
管や配線が容易になり、構造が簡素化されるとともに、
弁体が垂直方向に移動しその自重が弁閉方向に作用する
ので、弁体の移動が円滑になり、かつ、確実に閉じら
れ、ガス抜き装置としての性能が向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第4図は本考案に係る金型用ガス抜き装置
の実施例を示し、第1図はその縦断面図と空気回路図、
第2図は本考案を実施したダイカストマシンの金型と中
子との縦断面図、第3図はガス抜き装置本体の正面図、
第4図は第2図のIV-IV断面図である。 1……固定金型、2……可動金型、3……中子、5……
キャビティ、7,8……ガス抜き溝、9……半割り穴、10
……ガス抜き装置本体、11……弁ガイド、12b……弁
座、14……ピストン、15……弁体、15d……弁頭部。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定金型と、この固定金型の上方にあって
    上下方向へ進退駆動される可動金型と、この可動金型の
    側方において円周方向に並列しこの可動金型と一体的に
    昇降駆動されて上昇位置で水平方向に進退駆動される複
    数個の中子とを備えた竪型締型射出成形機に付設される
    金型用ガス抜き装置であって、隣接する前記中子の境界
    部に形成されてキャビティの上端外周部の一部と連通す
    るガス抜き溝と、このガス抜き溝と連通し前記中子の境
    界部の下端側に設けられた半割り穴とを備え、前記上下
    動する中子に設けた半割り穴内に弁頭部を下側から上向
    きに係入させ下方向に弁閉し得るように弁体を支持する
    ガス抜き装置本体を前記固定金型に上向きに取付けたこ
    とを特徴とする金型用ガス抜き装置。
JP8099189U 1989-07-10 1989-07-10 金型用ガス抜き装置 Expired - Lifetime JPH077012Y2 (ja)

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JPH0324356U JPH0324356U (ja) 1991-03-13
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