JPH076935B2 - 多種燃料内燃エンジンの燃料混合率検出方法 - Google Patents

多種燃料内燃エンジンの燃料混合率検出方法

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JPH076935B2
JPH076935B2 JP1324693A JP32469389A JPH076935B2 JP H076935 B2 JPH076935 B2 JP H076935B2 JP 1324693 A JP1324693 A JP 1324693A JP 32469389 A JP32469389 A JP 32469389A JP H076935 B2 JPH076935 B2 JP H076935B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、多種燃料内燃エンジンの燃料混合率検出方法
に関し、特に、ガソリン燃料とアルコール燃料等、燃料
性状がそれぞれ既知の2種の燃料を、これらの何れか一
方の燃料単独、または任意の混合率で混合した燃料によ
り作動可能な内燃エンジンに供給される燃料の混合率を
検出する方法に関する。
(従来の技術及び発明が解決しようとする課題) 近年、石化燃料の枯渇と云った燃料事情や、排気ガス特
性の向上の要請等により、アルコール燃料の使用が本格
的に検討され始めている。内燃エンジンの燃料としてア
ルコールを用いると、排気ガス中の窒素酸化物が低減す
る等のメリットがある一方で、始動特性がガソリンより
劣るという問題がある。
そこで、始動時にはガソリン燃料を使用し、始動後には
燃料タンクを切り換えてアルコール燃料を使用する案
や、ガソリン燃料とアルコール燃料とを適宜な混合率
(ブレンド率)で混合し、この混合燃料を使用する案等
が提案されている。
ガソリン燃料とアルコール燃料では、その性状の相違か
ら理論空燃比やオクタン価が異なり、ガソリン燃料及び
アルコール燃料をいずれか単独で、あるいは適宜の混合
率で混合した燃料をエンジンに供給する場合、供給され
る燃料の混合率を正確に検出して、燃料供給量や点火時
期を供給燃料の性状に応じて最適値に調整する必要があ
る。
内燃エンジンに供給される、2種の燃料の混合物である
燃料の混合率を検出する方法として、燃料通路に燃料セ
ンサを取り付け、この燃料センサにより混合率を直接推
定する方法やO2センサを利用する方法が知られている。
前者の方法では、燃料センサにより燃料の特定の物性
値、例えば、燃料の誘電率、光学屈折率、音速等を検出
し、この燃料センサが検出する特定の物性値から燃料の
混合率を推定している。この燃料センサによる方法は、
燃料給油時等において混合率が急変する場合にも、瞬時
に検出することができて好都合であるが、検出精度が劣
るという問題点がある。
後者の方法は、O2センサにより排気ガス中の酸素濃度を
検出し、エンジンに供給する燃料量を検出した酸素濃度
に応じて補正し、空燃比を所定値(理論空燃比)近傍に
フィードバック制御すると共に、このフィードバック制
御中の酸素濃度に応じた燃料補正量の時間平均を求め、
この平均値から混合率を推定するものである。この方法
は、混合率を精度よく検出することができるが、フィー
ドバック制御が実行されていなければ混合率を検出する
ことが出来ない。特に、冷間始動直後ではO2センサが活
性化しておらず、暖機中は検出不能となる。又、燃料性
状が急変する可能性が最も高い給油直後のエンジン始動
時に、O2センサが活性化していない場合、始動性の悪
化、ないしは始動不能の虞がある。更に、O2センサによ
る混合率の検出が可能状態にあっても、検出時間遅れが
大きく、フィードバック制御時の制御ゲインを大に設定
しないと、燃料混合率の変化に追従してこれを検出する
ことができない。又、制御ゲインが小に設定されている
場合には、燃料供給量が不適量に設定される期間が長く
なり、排気ガス特性等が悪化するといった種々の問題が
ある。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたも
ので、燃料性状がそれぞれ既知である2種の燃料の混合
物である燃料の混合率を正確に検出することが出来ると
共に、給油時等において燃料の混合率が急変しても、そ
の混合率の急変を即座に検出することが出来るように図
った多種燃料内燃エンジンの燃料混合率検出方法を提供
することを目的としている。
(課題を解決するための手段) 上述の目的を達成するために本発明に依れば、燃料性状
がそれぞれ既知である2種の燃料の何れによっても作動
可能な内燃エンジンに、これらの燃料を混合し、あるい
は単独で供給される燃料の、前記2種の燃料の混合率を
検出する方法において、前記内燃エンジンに燃料を供給
する燃料通路を流れる燃料の特定の物性値を検出して、
前記2種の燃料の混合率を検出する一方、前記内燃エン
ジンの排気ガス中の酸素濃度を検出して、検出した酸素
濃度に応じて前記内燃エンジンに供給する燃料量を補正
して空燃比を所定値近傍にフィードバック制御すると共
に、このフィードバック制御中の、酸素濃度に応じた燃
料補正量の平均値を求め、該平均値に応じて、前記特定
の物性値から求めた混合率を補正することを特徴とする
多種燃料内燃エンジンの燃料混合率検出方法が提供され
る。
(作用) 燃料通路を流れる燃料の特定の物性値、例えば、誘電
率、光学屈折率、音速等を検出すれば、燃料混合率の急
変にも対応できる。一方、フィードバック制御中の酸素
濃度に応じた燃料補正量の平均値は、燃料性状の変化に
起因するものが含まれており、この平均値に応じて、上
述の特定の物性値から求めた混合率を補正することによ
り、より正確な混合率の検出を可能にする。
このように求めた燃料の混合率は、内燃エンジンに供給
される燃料供給量や点火時期の設定に好適に使用するこ
とが出来る。
(実施例) 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
燃料供給制御装置の構成 第1図は本発明方法が適用される内燃エンジンの燃料供
給制御装置の概略構成を示し、この制御装置は例えば4
気筒ガソリンエンジン(以下単に「エンジン」という)
12に適用したものである。
このエンジン12はガソリン燃料単独でも、アルコール燃
料単独でも作動可能であり、更に、これらの2種の燃料
を任意の割合(混合率)で混合した燃料でも作動可能で
ある。
エンジン12の各気筒につながる吸気マニホルド14のそれ
ぞれに、各吸気ポートに隣接して電磁式燃料噴射弁16が
配設されている。吸気マニホルド14にはサージタンク18
を介して吸気管20の一端が接続されており、吸気管20の
他端(大気開放端)にはエアクリーナ22が取り付けられ
ている。そして、吸気管20の途中にはスロットル弁24が
配設されている。各燃料噴射弁16へは図示しない燃料ポ
ンプから燃料管(燃料通路)25を介し、燃圧レギュレー
タ26によって燃料圧が一定に調整された燃料が供給され
るようになっている。
燃料管25の途中には、燃料センサ60が配設されている。
この燃料センサ60は、燃料噴射弁16に供給される混合燃
料の混合率を検出するためのもので、燃料の特定の物性
値、例えば、誘電率、光学屈折率、音速等を測定するこ
とにより、ガソリン燃料とアルコール燃料の混合率を検
出する。実際には、この特定の物性値を対応して燃料セ
ンサ60から電圧値VBが出力され、この電圧値VBから燃
料の混合率が推定される。ここで、混合率0%はガソリ
ン燃料のみを含有し、100%はアルコール燃料のみを含
有することを意味する。燃料センサ60は、電子制御装置
(ECU)40の入力側に電気的に接続され、上述した燃料
混合率に対応した電圧信号VBを電子制御装置40に供給
する。
一方、エンジン12の各気筒の排気側には排気マニホルド
30がそれぞれ接続されており、排気マニホルド30の大気
側端は排気管34に接続されている。排気管34の途中には
三元触媒型の触媒コンバータ36が配設されている。そし
て、排気マニホルド30に、排気中の酸素量を検出するO2
センサ44が取り付けられており、センサ44には検出部を
高温に保つヒータが備えられている。O2センサ44は電子
制御装置40の入力側に電気的に接続されており、電子制
御装置40に酸素濃度検出信号を供給している。
電子制御装置40は、図示しない中央演算装置、燃料供給
量を演算するための制御プログラムや種々のプログラム
変数等を記憶する記憶装置、入出力装置等により構成さ
れ、上述の記憶装置には、ROMやRAMの他に、後述する燃
料混合率補正係数値KB等を、エンジン12の停止後も記
憶する不揮発性のバッテリバックアップRAMが含まれ
る。
前述した各燃料噴射弁16は電子制御装置40の出力側に電
気的に接続され、この電子制御装置40からの駆動信号に
より開弁され、詳細は後述するように所要量の燃料を各
気筒に噴射供給する。電子制御装置40の入力側にはエン
ジン12の運転状態を検出する種々のセンサ、例えば前述
したO2センサ44や燃料センサ60の他に、吸気管20の大気
開放端近傍に取り付けられ、カルマン渦を検出すること
により吸入空気量に比例した周波数パルスfを出力する
エアフローセンサ42、エアクリーナ22内に設けられ、吸
入空気温度Taを検出する吸気温センサ46、スロットル弁
24の弁開度を検出するスロットル開度センサ48、カムシ
ャフトに接続されるディストリビュータ38に設けられ、
上死点あるいはその少し前の所定クランク角度位置を検
出する毎にパルス信号(TDC信号)を出力するクランク
角センサ50、これもディストリビュータ38に設けられ、
特定の気筒(例えば、第1気筒)が所定のクランク角度
位置(例えば、圧縮上死点あるいはその少し前の角度位
置)にあることを検出する気筒判別センサ52、エンジン
12の冷却水温を検出する水温センサ54、スロットル弁24
の全閉位置を検出するアイドルスイッチ56、大気圧を検
出する大気圧センサ58、更に、図示しないがエアコンの
作動状態を検出するエアコンスイッチ、バッテリ電圧を
検出するバッテリセンサ等の各種センサが接続されてお
り、これらのセンサは検出信号を電子制御装置40に供給
する。
電子制御装置40の出力側には、点火時期を電子的に制御
する点火時期制御装置70が接続されると共に、後述する
ように燃料センサ60の故障を警報するアラームランプ62
が接続されている。
電子制御装置40は、上述した種々のセンサの検出信号に
基づきエンジン運転状態に応じた燃料噴射量、即ち、燃
料噴射弁16の開弁時間TINJを演算し、演算した開弁時
間TINJに応じた駆動信号を各燃料噴射弁16に供給して
これを開弁し、所要の燃料量を各気筒に噴射供給させ
る。電子制御装置40は次式(1)により上述の開弁時間
TINJを演算する。
TINJ=TB*KAF*KB*K+TD ……(1) ここに、TBは吸入空気量A/Nに応じて設定される基本開
弁時間、KAFは空燃比補正係数であり、その値はO2セン
サ出力に応じて設定される。KBは本発明に係る燃料混
合率補正係数であり、その詳細は後述する。Kは、その
他の補正係数であり、その補正値は、例えば、冷却水温
TWに応じて設定される冷却水温補正係数値KTW、吸気
温度Taに応じて設定される吸気温補正係数値KTa、大
気圧Paに応じて設定される大気圧補正係数値KPa等に応
じて設定される。TDはバッテリ電圧に応じて設定され
る無効時間補正値である。これらの補正係数値及び補正
値の演算手順の詳細は後述する。
尚、電子制御装置40は、点火時期制御装置70にクランク
角信号、冷却水温TW、吸気温度Ta、大気圧Pa、燃料混
合率等の、最適点火時期を演算するに必要なエンジン運
転情報を供給するようになっている。又、電子制御装置
40はクランク角センサ50がクランク角で180゜毎にTDC信
号を出力することから、このTDC信号のパルス発生間隔
からエンジン回転数Neを検出することができる。更に、
電子制御装置40は気筒の点火順序、即ち、各気筒への燃
料供給順序を記憶しており、上述した気筒判別センサ52
が前述の特定の気筒の所定クランク角度位置を検出する
ことにより、次にどの気筒に燃料を噴射供給すればよい
か判別することが出来る。
次に、電子制御装置40による燃料供給制御手順を説明す
る。
メインルーチン 第2A図ないし第2D図はメインルーチンを示し、このルー
チンは図示しないイグニッションキースイッチがオンと
同時に実行が開始され、後述する割込ルーチンの実行が
行われない空き時間に常時繰り返し実行される。
電子制御装置40は、先ず、第2A図のステップS200におい
て、各種プログラム変数値、補正係数値等の初期化を行
う。このステップはイグニッションキースイッチがオン
にされた直後に一回だけ実行され、以後のループではエ
ントリポイントM1から後述するステップS202以降のステ
ップが繰り返し実行されることになる。尚、このステッ
プS200において、後述する燃料混合率学習補正係数KLS
は所定値1.0に、燃料混合率補正係数KB、及び空燃比学
習補正係数値KLは、前述した不揮発性RAMに記憶されて
いる値にそれぞれ設定される。
次に、ステップS202において、各種運転状態値を読み込
む。このステップで読み込まれる運転状態には、水温セ
ンサ54からの冷却水温信号TW、O2センサ44からの電圧
値V02、吸気温センサ46からの吸気温度信号Ta、大気圧
センサ58からの大気圧信号Pa、スロットル開度センサ48
からのスロットル開度信号θth等の他に、燃料センサ60
からの燃料物性値信号VBが含まれる。これらのセンサ
からの信号は、図示しない入力装置により増幅、フィル
タリング、A/D変換等が実行され、デジタル信号として
電子制御装置40に読み込まれる。
電子制御装置40は読み込んだ各種運転状態信号値から燃
料噴射量、即ち、燃料噴射弁16の開弁時間TINJを演算
するに必要な各種補正係数を演算する(ステップS20
4)。ここで演算される補正係数値としては、冷却水温
TWに応じて設定される水温補正係数値KTW、大気圧Pa
に応じて設定される大気圧補正係数値KPa、吸気温度Ta
に応じて設定される吸気温度補正係数値KTa、バッテリ
電圧に応じて設定される無効時間補正変数値TD等が含
まれる。これらの補正係数値及び補正変数値の設定の方
法は従来公知の種々の方法が適用することが出来る。
次に、電子制御装置40は燃料センサ60の出力値VBから
このセンサが正常か否かを判別する(ステップS206)。
この判別は、例えば、出力値VBが所定の正常値範囲内
にあるか否かによって判別される。燃料センサ60の出力
値VBが正常値範囲にない場合(ステップS206の判別結
果が否定(No)の場合)にはアラームランプ62を点灯し
て後述するステップS230に進む。アラームランプ62の点
灯により運転者は燃料センサ60の故障を認識することが
できる。一方、ステップS206の判別結果が肯定(Yes)
であり、燃料センサ60が正常の場合、ステップS210に進
み、後述する検査フラグFLEがセットされているか(FLE
=1であるか)否かを判別する。
この検査フラグFLEは、燃料センサ60の出力値VBが前回
値と比較して所定値以上変化した場合に設定され、燃料
混合率の検査を指令するためのプログラム制御変数であ
る。より詳細には、ステップS210の判別結果が否定のと
き、ステップS212において、燃料センサ60の出力値VBの
変化が所定値より大であるか否かが判別される。ステッ
プS212における所定値は、例えば、燃料補給により燃料
混合率が大きく変化した場合にこれを検出できればよ
く、僅かなノイズレベルや物性値の変動により燃料混合
率の検査指令が出力されることのない適宜値に設定する
ことが望ましい。
例えば、燃料補給がなく、燃料の特定の物性値に大きな
変化がないと云うような場合、ステップS212の判別結果
が否定になり、このような場合には何もせずにステップ
S230に進む。一方、ステップS212の判別結果が肯定の場
合にはステップS214において検査フラグFLEを値1にセ
ットすると共に、後述するプログラムタイマ値TDL及びT
SEをそれぞれ所定値TA及びTBに設定した後、ステップS2
30に進む。
プログラムタイマTDLは、燃料センサ60によりエンジン
に供給される燃料の混合率が急変したことを検出した
後、この検出した燃料が燃料管25を流れて燃料噴射弁16
に到達するに要する時間を計時するためのダウンカウン
タであり、前述の所定値TAはこのような輸送遅れ期間に
対応する値に設定されている(第4図参照)。一方、プ
ログラムタイマTSEは、燃料センサ60による燃料混合率
の検査期間を計時するためのダウンカウンタであり、前
述の所定値TBは、前述の輸送遅れ期間と検査期間とを加
えた値に設定されている。この燃料混合率検査期間にお
いて燃料センサ60により連続して燃料混合率が検出さ
れ、検出した燃料混合率の平均値から、より正確な混合
率が検出される。所定値TBは実験的に設定されるが、
前述の所定値TAよりは大きい値に設定されることは勿論
のことである。
燃料センサ60により燃料の混合率の変化が所定値以上で
あることが検出され、検査フラグFLEが値1にセットさ
れると、次のループにおけるステップS210の判別結果が
肯定となり、ステップS216に進んでタイマ値TDLが0で
あるか否かを判別する。タイマ値が所定値TAに設定され
た直後ではこの判別結果は当然否定であり、この所定値
TAに対応する、前述した輸送遅れ期間が経過するまでス
テップS216が繰り返し実行され、その都度判別結果が否
定となり、後述する燃料混合率補正係数更新ステップを
実行することなく、第2C図のステップS230に進む。
輸送遅れ期間TAが経過してステップS216の判別結果が肯
定となると、第2B図のステップS220が実行される。ステ
ップS220では、プログラムタイマTSEにより所定期間TB
が経過したか否かが判別される。ステップS216の判別結
果が肯定となり、このステップS220が初めて実行される
場合には、タイマ値TSEは0ではなく、従って判別結果
が否定となり、ステップS222が実行されることになる。
ステップS222では、燃料センサ16の出力値VBに応じて
燃料混合率補正係数値KBを演算し、新しい値に更新す
る。第3図は燃料センサ出力VBと、この出力値VBに応
じて演算される燃料混合率補正係数KBnとの関係を示
む。この実施例では、燃料供給量の演算がガソリンベー
スで設定さており(即ち、ガソリン100%のとき、燃料
混合率補正係数値KBは値1.0に設定される)、又、燃料
センサ16の出力値は、燃料混合率がアルコールの割合が
より大となる程、大きい値となり、補正係数値KBも、
出力値VBの増加に伴って、即ち、アルコール燃料の増
加に伴って増加し、値1.0より大きい値に設定される。
今回ループで演算された補正係数値KBnを用いて、次
式(A1)により補正係数値KBを更新する。
KB=C1×KBn−1+(1−C1)×KBn ……(A1) ここに、KBn−1は燃料混合率補正係数値の前回更新
値であり、C1は1より小さい正の定数である。
このようにして、タイマ値TSEが値0になるまで繰り返
しステップS222が実行され、この期間に燃料混合率補正
係数値KBが順次更新されていく。そして、燃料センサ
による検査期間が経過してステップS220の判別結果が否
定になると、ステップS224において検査フラグFLEが値
0にリセットされると共に、ステップS226において第3
のプログラムタイマ値TSE2を所定値TCに設定する。この
プラグラムタイマTSE2は、後述するO2センサ44による燃
料混合率学習補正係数KLSの演算期間(O2センサによる
補正期間)を計時するためのダウンカウンタであり(第
4図参照)、所定値TCは実験的に適宜値に設定されてい
る。タイマ値TSE2の設定が終わると第2C図のステップS2
30に進む。
ステップS230では、エンジン12が、O2フィードバック制
御を行ってもよい運転状態にあるか否かを判別する。O2
フィードバック制御を開始するには、例えば、O2センサ
44が充分に活性化していること、エンジン12が暖機状態
にあること、エンジン12の始動後所定時間が経過してい
ること等の条件が同時に成立していることが必要であ
る。
電子制御装置40はこれらの条件の成立を判別して、その
答えが否定の場合にはステプS232〜S236を実行してオー
プンループ制御における空燃比補正係数値KAFの演算を
行なう。
より詳細には、先ず、ステップS232においてフィードバ
ック制御時に使用する積分ゲイン項値Iを値0にリセッ
トしておく。次に、吸入空気流量A/Nとエンジン回転数N
eとに応じて空燃比補正係数値KFA2を演算する。吸入
空気流量A/Nは、後述のクランクパルス割込ルーチンに
おいてエアフローセンサ42が検出するエルマン渦パルス
数fに基づいて演算される。電子制御装置40は、その記
憶装置に空燃比補正係数テーブルを記憶しており、この
テーブルから吸入空気流量A/Nとエンジン回転数Neとに
応じた空燃比補正係数KAF2が読み出される。そして、
この空燃比補正係数KAF2と、後述のようにして設定さ
れる学習補正係数KL、KLSとにより、次式(A2)から
空燃比補正係数KAFを演算する(ステップS236)。
KAF=KL×KAF2×KLS ……(A2) 尚、学習補正係数KL、KLSは、前述した不揮発性RAMに
記憶されている記憶値が使用される。
このようにオープンループ時の空燃比補正係数KAFの演
算が終了すると、ステップS202に戻って、再びメインル
ーチンの各ステップが繰り返される。
一方、前述のステップS230における判別結果が肯定、即
ち、エンジン12がO2フィードバック制御を行ってもよい
運転状態にあるとき、ステップS240に進み、前述のタイ
マ値TSE2が値0であるか否かを判別する。即ち、プログ
ラムタイマTSE2が所定期間TCをカウントダウンし終えて
いるか否かを判別する。この判別結果が肯定となる場合
(TSE2=0)としては、検査フラグFLEが設定されない
通常のO2フィードバック制御が実行される場合、及び検
査フラグFLEが設定されていても前述した輸送遅れ期間
や燃料センサによる検査期間が未だ経過していない間に
O2フィードバック制御が実行される場合である。このよ
うな場合、電子制御装置40はステップS242において、O2
フィードバック制御に使用する比例ゲイン項値P及び積
分ゲイン項増減値ΔIをそれぞれ第1の所定値P0及び所
定値ΔI0に設定して第2D図のステップS250に進む。
一方、O2センサによる補正期間が終了しておらず、タイ
マ値TSE2が0よりで大である場合には、ステップS244に
進み、この場合には、比例ゲイン項値P及び積分ゲイン
項増減値ΔIを、上述の第1の所定値P0及び所定値ΔI0
よりそれぞれ大きい、第2の所定値P1及び所定値ΔI1に
設定してステップS250に進む。O2センサによる補正期間
(第4図参照)が開始された場合には、フィードバック
制御ゲインを通常のフィードバック制御ゲインより大に
設定して、補正時間遅れを最小限に抑制しようとするも
のである。
ステップS250では、O2センサ44の出力電圧V02が所定基
準値Vsより大きいか否かを判別する。そして、判別結果
が否定であれば、即ち、エンジン12に供給される空燃比
が理論空燃比より燃料リーン側の値であれば、ステップ
S252に進み、フィードバック補正係数値KFBを次式(A
3)により演算する。
KFB=I+(P/2) ……(A3) ここに、積分ゲイン項値Iは、後述するタイマ割込ルー
チンにおいて演算され、記憶装置に記憶されている値が
用いられる。又、比例ゲイン項値Pは、前述のステップ
S242又はステップS244で設定した値が用いられる。
一方、ステップS250の判別結果が肯定であれば、即ち、
エンジン12に供給される空燃比が理論空燃比より燃料リ
ッチ側の値であれば、ステップS254に進み、フィードバ
ック補正係数値KFBを次式(A4)により演算する。
KFB=I−(P/2) ……(A4) フィードバック補正係数値KFBの演算が終わると、再び
前述のタイマ値TSE2が値0であるか否かを判別する。O2
センサによる補正期間でなく、この判別結果が肯定とな
る場合(TSE2=0)、電子制御装置40はステップS258に
おいて、空燃比補正係数値KAFを次式(A5)により演算
する。
KAF=KFB+KL ……(A5) ここに、空燃比学習補正係数値KLは前述した通り、不
揮発性RAMから読み出され、その係数値KLの演算方法は
後述する。
一方、O2センサによる補正期間中であり、タイマTSE2が
所定値TCをカウントダウンし終わっていない場合(TSE2
>0)には、ステップS259に進み、次式(A6)により空
燃比補正係数値KAFを演算する。
KAF=KL×(KFB+KLS) ……(A6) ここに、燃料混合率学習補正係数値KLSは前述した通
り、不揮発性RAMから読み出され、その係数値KLSの演
算方法も後述する。
空燃比補正係数KAFの演算が終了すると、ステップS202
に戻って、再びメインレーチンの各ステップが繰り返さ
れる。
このようにメインルーチンでは、燃料センサ60により、
常時燃料の混合率の変化を監視し、所定値を超える混合
率の変化が検出されたとき、検出時点から輸送遅れ期間
に対応する所定時間(TA)の経過を待って燃料センサ60
により燃料混合率を検査する。この検査は所定期間(T
B)に亘って行われ、この検査期間に検出された燃料混
合率からブレンド率係数値KBが演算される。そして、
燃料センサによる検査期間が終了して、O2センサによる
補正期間に入ると、この補正期間に設定されている演算
式(A6)により空燃比補正係数値KAFの演算がおこなわ
れることになる(第4図参照)。
尚、本実施例では、エンジン12がO2フィードバック制御
運転状態にあり、第4図に示すO2センサによる補正期間
にのみ、フィードバックゲインP及びΔIを通常のフィ
ードバック制御時に適用される値より大きい値P1、ΔI1
に設定したが、第2C図に対応する第5図に示すように、
ステップS240の前に、検査フラグ値FLEが値1にセット
されているか否かを判別するステップを介挿し、検査フ
ラグ値FLEが値1にセットされていれば、即ち、燃料セ
ンサ60により燃料混合率が所定値以上であることが検出
されれば、直ちにフィードバックゲインP及びΔ1を前
述の値P1、ΔI1に設定するようにしてもよい。この場
合、第4図の輸送遅れ期間の開始時点からフィードバッ
クゲインが大きい値に設定されることになり、燃料混合
率補正係数値KBの補正が早期に行なうことができる。
尚、ステップS238の追加に伴って、第2D図に対応する第
6図に示すように、ステップS256の前に、検査フラグ値
FLEが値1にセットされているか否かを判別するステッ
プS255を介挿する必要があり、この場合、前述の輸送遅
れ期間の開始時点からステップS259において空燃比補正
係数値KAFの演算が行なわれることになる。
タイマ割込ルーチン 次に、所定時間毎に割り込み実行されるタイマ割込ルー
チンの説明を行なう。このルーチンは、所定のクロック
パルス信号が発生すると、上述したメインルーチンの実
行に優先して実行され、O2フィードバック制御に使用す
る積分ゲイン項値Iが演算されると共に、燃料混合率学
習補正係数値KLS及び空燃比学習補正係数値KLが演算
される。
先ず、電子制御装置40は、エンジン12がO2フィードバッ
ク制御を行ってもよい運転状態にあるか否かを判別する
(ステップS300)。この判別結果が否定の場合には、ス
テップS302においてプログラムタイマのタイマ値Tを値
0にリセットして後述するステップS350に進む。
一方、ステップS300においてエンジン12がO2フィードバ
ック制御を行ってもよい運転状態にあると判別される
と、ステップS304に進み、O2センサ44の出力電圧V02が
所定基準値Vsより大きいか否かを判別する。そして、判
別結果が否定であれば、即ち、エンジン12に供給される
空燃比が理論空燃比より燃料リーン側の値であれば、ス
テップS306に進み、フィードバック制御ゲインの積分項
値Iを次式(T1)により演算する。
I=I+ΔI ……(T1) ここに、積分ゲイン項増減値ΔIは、前述したメインル
ーチンのステップS242またはS244で設定された値が用い
られる。
一方、ステップS304の判別結果が肯定であれば、即ち、
エンジン12に供給される空燃比が理論空燃比より燃料リ
ッチ側の値であれば、ステップS308に進み、フィードバ
ック制御ゲインの積分項値Iを次式(T2)により演算す
る。
I=I−ΔI ……(T2) 積分ゲイン項値Iの演算が終わると、ステップS310に進
み、エンジン12が前述したO2フィードバック制御運転状
態にあり、且つ、エンジン12が充分に安定して、学習補
正係数KL及びKLSを演算してもよい運転状態(学習可
能状態)にあるか否かを判別する。実際には、例えば、
エンジン12が、吸入空気量A/Nとエンジン回転数Neとで
判別される、所定運転領域内で運転されていること、冷
却水温Twが所定値以上であること、O2フィードバック制
御が開始されて所定時間が経過していること等の各条件
が成立しているか否かによって学習可能状態が判別され
る。
学習可能状態になければ、前述したステップS302におい
てプログラムタイマのタイマ値Tを値0にリセットして
後述するステップS350に進む。一方、学習可能状態が検
出されると、ステップS312に進み、タイマ値Tが所定値
TLに等しいか否かを判別する。このタイマは所定時間
TLを計時するプログラムタイマであり、学習補正係数
KL及びKLSはこの所定時間TL毎に新たな値に更新され
るようになっている。
タイマ値Tが所定値TLに到達していなければ、ステッ
プS314において、このタイマ値Tを値1だけインクリメ
ントして後述のステップS350に進む。この場合、学習補
正係数KL及びKLSは新たな値に更新されない。
タイマ値Tが所定値TLに到達してステップS312の判別
結果が肯定であると、ステップS320に進み、メインルー
チンで使用したプログラムタイマのタイマ値TSE2が値0
であるか否かを判別する。即ち、タイマTSE2によりO2セ
ンサによる補正期間中であるか否かを判別する。この判
別結果が肯定(TSE2=0)となるのは、前述した通り、
検査フラグFLEが設定されない通常のO2フィードバック
制御が実行される場合、及び検査フラグFLEが設定され
ていても検査フラグが設定された時点から前述した輸送
遅れ期間や燃料センサによる検査期間が未だ経過してい
ない間にO2フィードバック制御が実行されている場合で
ある。このような場合、電子制御装置40はステップS322
ないしS328を実行し、空燃比学習補正係数KLの演算と
その更新を行なう。
即ち、ステップS322では、積分ゲイン項値Iが0より大
であるか否かを判別し、0より大であれば、不揮発性RA
Mに記憶されている学習補正係数KLに所定値ΔKを加
え、これを新たな学習補正係数KLとして記憶する。一
方、ステップS322の判別結果が否定の場合にはステップ
S326において積分ゲイン項値Iが0より小であるか否か
を判別し、0より小であれば、学習補正係数KLから所定
値ΔKを減算して、これを新たな学習補正係数KLとし
て記憶する。そして、ステップS326の判別結果が否定の
場合、即ち、積分ゲイン項値Iが値0である場合には空
燃比学習補正係数値KLに変更を加えず、記憶値をその
まま保持する。
空燃比学習補正係数KLの演算・更新ステップの実行が
終了すると、第7C図のステップS348に進み、タイマ値T
を0にリセットして、ステップS350に進む。
一方、O2センサによる補正期間中であり、ステップS320
の判別結果が否定の場合、電子制御装置40はステップS3
30ないしS336を実行し、燃料混合率学習補正係数KLSの
演算とその更新を行なう。
即ち、ステップS330では、積分ゲイン項値Iが0より大
であるか否かを判別し、0より大であれば、不揮発性RA
Mに記憶されている学習補正係数KLSに所定値ΔKSを加
え、これを新たな学習補正係数KLSとして記憶する。一
方、ステップS330の判別結果が否定の場合にはステップ
S334において積分ゲイン項値Iが0より小であるか否か
を判別し、0より小であれば、学習補正係数KLSから所
定値ΔKSを減算して、これを新たな学習補正係数KLS
として記憶する。そして、ステップS334の判別結果が否
定の場合、即ち、積分ゲイン項値Iが値0である場合に
は燃料混合率学習補正係数KLSの記憶値に変更を加えな
い。
燃料混合率学習補正係数KLSは、積分ゲイン項値Iが常
時値0近傍に収束するように、その値の正負に応じて微
小値ΔKSが加減される。従って、学習補正係数値KLS
は、結果として、酸素濃度に応じて設定される積分ゲイ
ン項値Iの時間平均値を意味し、積分ゲイン項値Iは、
エンジン12への燃料供給量の補正量に対応していると見
なせるので、結局、燃料混合率学習補正係数KLSは、酸
素濃度に応じた燃料補正量の時間平均値に対応すること
になる。
上述の学習補正係数KL及びKLSに加減算する所定値Δ
K及びΔKSは、より小さい値に設定される程ノイズ等
による一時的な変動に対して影響が少なくなる一方、燃
料混合率等の急変に対する応答性が悪くなるので、これ
らを考慮して実験的に適宜値に設定される。
燃料混合率学習補正係数KLSの演算・更新が終了する
と、ステップS340に進み、タイマ値TSE2を値1だけデク
リメントした後、この値が値0に等しいか否かを判別す
る(ステップS342)。タイマTSE2が値0までカウントダ
ウンしていない場合(判別結果が否定の場合)は、ステ
ップS348でタイマ値Tを0にリセットした後、後述のス
テップS350に進む。
一方、タイマTSE2が値0までカウントダウンをし終えた
場合、即ち、O2センサによる補正期間が終了した場合に
は、ステップS344に進み、次式(T3)により燃料混合率
補正係数値KBを燃料混合率学習補正係数KLSにより補
正し、補正された値を新たな燃料混合率補正係数値KB
として記憶する。
KB=KB×KLS ……(T3) そして、補正を行った後の燃料混合率学習補正係数KLS
は、その役目が終了して値1にリセットされ(ステップ
S346)、ステップS346においてタイマ値Tを0にリセッ
トした後、ステップS350に進む。斯くして、燃料混合率
補正係数値KBは、O2センサに応じて正確に補正され、
エンジン12に供給される燃料の混合率に正確に対応する
ことになる。
ステップS350では、輸送遅れ期間を計時するプログラム
タイマのタイマ値TDLが値0にカウントダウンし終えた
か否かを判別し、カウントダウンし終えていれば、その
ままステップS354に進むが、未だ値0に到達していなけ
れば、ステップS352においてタイマ値TDLを値1だけ減
算してステップS354に進む。
ステップS354では、燃料センサによる検査期間を計時す
るプログラムタイマのタイマ値TSEが値0にカウントダ
ウンし終えたか否かを判別し、カウントダウンし終えて
いれば、当該ルーチンを終了するが、未だ値0に到達し
ていなければ、ステップS356においてタイマ値TSEを値
1だけ減算して当該ルーチンを終了する。
尚、第7B図に対応する第8図に示すように、ステップS3
20の前に、検査フラグ値FLEが値1にセットされている
か否かを判別するステップS318を介挿してもよく、この
場合、検査フラグFLEが値1にセットされていれば、即
ち、燃料センサ60により燃料混合率が所定値以上である
ことが検出されれば、直ちに燃料混合率学習補正係数KL
Sを演算・更新するステップS330以降を実行することに
なる。
クランクパルス割込ルーチン 第9図は、クランク角センサ50からのクランクパルス信
号が入力される毎に実行されるクランクパルス割込ルー
チンのフローチャートを示し、この割込ルーチンは最優
先で実行される。
電子制御装置40は、先ず、ステップS400において吸入空
気量A/Nを演算する。吸入空気量A/Nは、前回のクランク
パルスと今回のクランクパルス間に発生したカルマン渦
パルス数f及びカルマン渦パルス間の周期データに基づ
いて演算され、このように演算される空気量は、クラン
ク角180゜当りの吸入空気量を表している。尚、前述し
たエンジン回転数Neの検出はこのステップで行なわれ
る。
次いで、電子制御装置40はステップS400で演算した吸入
空気量A/Nに応じて、燃料噴射弁16の基本開弁時間TBを
演算する(ステップS410)。このときの、基本開弁時間
TBは、ガソリン燃料をベースに設定されており、吸入
空気量A/Nに対して理論空燃比が得られる燃料量に対応
する開弁時間が演算される。
このようにして求められた基本開弁時間TBと、前述し
た種々の補正係数及び補正値とにより、前記式(1)に
基づき燃料噴射弁16の開弁時間TINJを演算し(ステッ
プS420)、演算した開弁時間TINJを噴射タイマにセッ
トする(ステップS440)。そして、クランクパルス信号
により当該ルーチンの実行が開始された時点から、即
ち、所定クランク角度位置を検出した時点から所定時間
の経過時に、上述の噴射タイマをトリガして、今回ルー
プ時に燃料を噴射すべき気筒に対応する燃料噴射弁16
に、開弁時間TINJに対応する時間に亘って駆動信号が
出力される(ステップS460)。かくして、上述のように
して演算された開弁時間TINJに対応する量の燃料がエ
ンジン12に噴射供給されることになる。
尚、上述の実施例の燃料供給制御装置は各気筒毎に配設
された燃料噴射弁から燃料を各気筒に噴射供給するもの
適用したが、スロットル弁上流に配設される1本の燃料
噴射弁からエンジンに燃料を供給する、いわゆるシング
ルポイント方式の燃料供給制御装置に適用してもよい
し、電子キャブレタ方式の燃料供給制御装置に適用して
もよい。
又、上述のようにして求めた燃料混合率補正係数値KB
は、点火時期制御装置70に供給して、エンジン12に供給
される燃料の混合率に最適な点火時期の設定に用いるよ
うにしてもよい。更に、この燃料混合率補正係数値KB
は、排気ガス再循環(EGR)やアイドルスピード制御等
の種々のエンジン運転制御に使用することが出来る。
更に、本発明の燃料混合率検出方法は、ガソリン燃料と
アルコール燃料との混合燃料の混合率検出に限定され
ず、燃料性状が既知の2種の燃料が混合された種々の燃
料の混合率の検出に適用できる。
(発明の効果) 以上詳述したように本発明の多種燃料内燃エンジンの燃
料混合率検出方法に依れば、内燃エンジンに燃料を供給
する燃料通路を流れる燃料の特定の物性値を検出して、
2種の燃料の混合率を検出するようにしたので、燃料補
給時等に燃料の混合率が急変しても、これに追従して短
時間に混合率を検出することができる一方、フィードバ
ック制御中の、酸素濃度に応じた燃料補正量の平均値に
応じて、前記特定の物性値から求めた混合率を補正する
ので、混合率の検出がより正確になるというすぐれた効
果がある。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示し、第1図は本発明方法が
実施される燃料供給制御装置の構成の概略を示すブロッ
ク図、第2A図乃至第2D図は燃料制御手順を示すメインル
ーチンのフローチャート、第3図は燃料センサ出力VB
と燃料混合率補正係数値KBnとの関係を示すグラフ、
第4図は燃料センサにより燃料混合率の変化が所定値以
上であることを検出した時点と、輸送遅れ期間、燃料セ
ンサによる検査期間、及びO2センサによる補正期間の各
期間との関係を示すタイミングチャート、第5図は、第
2C図に示す制御手順の変形例を示すフローチャート、第
6図は、第2D図に示す制御手順の変形例を示すフローチ
ャート、第7A図乃至第7D図は燃料制御手順を示すタイマ
割込ルーチンのフローチャート、第8図は、第7B図に示
す制御手順の変形例を示すフローチャート、第9図は燃
料制御手順を示すクランクパルス割込ルーチンのフロー
チャートである。 12……内燃エンジン、16……燃料噴射弁、24……スロッ
トル弁、25……燃料通路(燃料管)、40……電子制御装
置、42……エアフローセンサ、44……O2センサ、48……
スロットル開度センサ、50……クランク角度センサ、60
……燃料センサ、70……点火時期制御装置。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料性状がそれぞれ既知である2種の燃料
    の何れによっても作動可能な内燃エンジンに、これらの
    燃料を混合し、あるいは単独で供給される燃料の、前記
    2種の燃料の混合率を検出する方法において、前記内燃
    エンジンに燃料を供給する燃料通路を流れる燃料の特定
    の物性値を検出して、前記2種の燃料の混合率を検出す
    る一方、前記内燃エンジンの排気ガス中の酸素濃度を検
    出して、検出した酸素濃度に応じて前記内燃エンジンに
    供給する燃料量を補正して空燃比を所定値近傍にフィー
    ドバック制御すると共に、このフィードバック制御中
    の、酸素濃度に応じた燃料補正量の平均値を求め、該平
    均値に応じて、前記特定の物性値から求めた混合率を補
    正することを特徴とする多種燃料内燃エンジンの燃料混
    合率検出方法。
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