JPH0769111B2 - 焼成炉 - Google Patents

焼成炉

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JPH0769111B2
JPH0769111B2 JP1265919A JP26591989A JPH0769111B2 JP H0769111 B2 JPH0769111 B2 JP H0769111B2 JP 1265919 A JP1265919 A JP 1265919A JP 26591989 A JP26591989 A JP 26591989A JP H0769111 B2 JPH0769111 B2 JP H0769111B2
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明義 大西
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は主としてセラミックコンデンサやセラミックフ
ィルタ等のセラミック電子部品の製造に使用される焼成
炉に関する。
(従来の技術) 一般に、セラミックコンデンサのセラミック誘電体やセ
ラミックフィルタのセラミック圧電基板の焼成には、ト
ンネル式の連続焼成炉やバッチ式の焼成炉が使用され
る。
従来のこの種の焼成炉の一例を第3図に示す。
上記焼成炉1は炉床昇降式のもので、炉体2の下部開口
3に嵌合する炉床4が、炉体2の下部開口3に対して昇
降する。上記炉体2の外部は金属製のカバー5によって
覆われている。このカバー5は炉体2の上記下部開口3
の開口端から下方に延長され、この延長部分5aの先端は
上記炉床4の外周に固定されたシールホルダ6内に保持
された耐熱性のシール7に圧接される。これにより、炉
体2内がシールされる。
上記炉体2は、その側壁2aおよび2bに、上記炉体2の内
部の空間8内に雰囲気ガスを供給する雰囲気ガス供給管
11および上記炉体2内にて発生した排気ガスを排出する
ための排気ガス排出管12を備える。
上記炉体2内には、その側壁2aおよび2bの内側面に沿っ
て、炭化ケイ素(SiC)等の棒状のヒータ14,…,14およ
び上記炉体2内の温度を検出する熱電対TCが配置され
る。
上記炉体2の外部には、温度制御回路15とヒータ給電回
路16とを備える。
上記温度制御回路15は、熱電対TCによって検出された上
記炉対2内の温度信号を受け、予め定められた温度制御
プログラムに従って、ヒータ給電回路16からヒータ14へ
の給電を制御し、炉体2内の温度を制御する。
上記炉床4の上には、セラミックの被焼成物17が収容さ
れた匣18が多段に積み重ねられる。そして、上記セラミ
ックの被焼成物17は、上記雰囲気ガス供給管11から供給
される雰囲気ガス中で、炉体2内に配置されたヒータ1
4,…,14により加熱され、焼成される。
(発明が解決しようとする課題) ところで、上記従来の焼成炉1では、被焼成物17が匣18
に収容されて焼成されるので、被焼成物17の全体積に比
較して炉体2内の容積が大きくなる。このため、炉体2
内の温度分布を一定にすることが困難であり、また、炉
体2内に投入される雰囲気ガスを均一に制御することも
困難で、炉体2内の雰囲気ガスの置換にも長い時間を要
するという問題があった。
また、上記従来の焼成炉1では、炉体2内の温度分布が
一様となるように制御するため、例えば炉体2内部の中
央から上にあるヒータ14と下にあるヒータ14とを独立し
て発熱を制御しようとすると、炉体2内の上部と下部で
温度が互いに干渉し、正確に炉体2内の温度を制御する
ことができないという問題もあった。
本発明の目的は、炉体内の上下での温度干渉がなく、迅
速に炉体内部全域にわたって雰囲気ガスの置換を行なう
ことができ、かつ、すべての被焼成物に対して均一な温
度分布および雰囲気を精度よく与えることができる焼成
炉を提供することである。
(課題を解決するための手段) このため、本発明は、炉体内に被焼成物を収容するとと
もに、炉体内に雰囲気ガスを投入しつつ被焼成物を焼成
する焼成炉において、 各々が上記炉体の内側に上下方向に間隔をおいて配置さ
れてなる支持部材に支持され、上記炉体の内部空間を上
下方向に複数の焼成室に区分する棚板と、上記各焼成室
内に配置されたヒータと、上記各焼成室内の温度を検出
する温度センサと、上記各焼成室に雰囲気ガスを投入す
る雰囲気ガス供給管と、上記各焼成室にて発生した排気
ガスを排出する排気ガス排出管と、上記温度センサより
入力する温度信号と予め定められた温度制御プログラム
に基づいて設定された基準信号とを比較して各焼成室の
温度を上記温度制御プログラムに従って制御する温度制
御装置とを備えたことを特徴としている。
(作用) 上記棚板は炉体内の空間を複数の焼成室に区分する。温
度制御装置は温度センサより入力する各焼成室の温度信
号と基準信号とを比較し、両者が一致するように、各焼
成室内のヒータへの通電を制御する。これにより、各焼
成室の温度は温度制御プログラムに従って制御され、各
焼成室内の被焼成物が焼成される。この焼成の過程で上
記雰囲気ガス供給管より雰囲気ガスが被焼成物に供給さ
れるとともに、この焼成時に発生する排気ガスは排気ガ
ス排出管から排出される。
(発明の効果) 本発明によれば、炉体内の空間が独立して温度制御およ
び雰囲気制御される容積の小さい複数の焼成室に分割さ
れ、各焼成室で被焼成物が焼成されるので、各焼成室は
任意の焼成温度および焼成雰囲気に迅速かつ精度よく制
御され、すべての被焼成物について均一な焼成雰囲気と
温度分布のもとに品質のすぐれたセラミックの焼成物を
得ることができる。
また、本発明によれば、各焼成室が一つの匣として機能
するので、各焼成室の棚板の上に被焼成物を載置して被
焼成物を焼成することができ、匣なしで被焼成物を焼成
することができる。
(実施例) 以下に、添付の図面を参照して本発明の実施例を説明す
る。
本発明に係る焼成炉の一実施例の全体構成を第1図に、
また、第1の焼成炉のII−II線に沿う横断面図を第2図
に示す。
上記焼成炉21は扉開閉式のもので、第1図では、炉体22
の正面にヒンジ軸23aにより開閉自在にヒンジされた扉2
3の一部が破断されて、炉体22の内部構造が示されてい
る。
上記焼成炉21の炉体22の一つの側壁22aからは、棚板支
持部材24aが上下に一定の間隔をおいて、炉体22内に突
出する。また、上記棚板支持部材24aの各々に対向し
て、炉体22の上記一つの側壁24aに対向するいま一つの
側壁22bから棚板支持部材24bが突出する。そして、上記
焼成炉21の炉体22の内部にて、互いに対向する上記棚板
支持部材24a,24bにより、棚板25が上下方向に一定の間
隔をおいて、その各一端25aおよび各他端25bにて支持さ
れ、炉体22の内部空間26が上下方向に複数の焼成室27,
…,27に区分される。
上記各焼成室27内には、複数本の炭化珪素(SiC)製等
の棒状のヒータ28が上記各焼成室27を横断して配置され
る(第2図参照)とともに、上記各焼成室27内の温度を
検出するための温度センサ29が配置される。
上記焼成炉21はまた、各焼成室27に雰囲気ガスを投入す
るため、炉体22の上記一つの側壁22aを貫通して上記各
焼成室27に先端部が突出する雰囲気ガス供給管31を備え
るとともに、各焼成室27にて発生した排気ガスを排出す
るため、炉体22の上記いま一つの側壁22bを貫通して、
上記各焼成室27に先端部が突出する排気ガス排出管32を
備える。
一方、上記炉体22の外部には、第1図に示すように、上
記各温度センサ29より入力する温度信号と予め定められ
た温度制御プログラムに基づいて設定された基準信号と
を比較し、上記温度制御プログラムに従って各焼成室27
の温度制御信号を出力する温度制御回路33と、ヒータ給
電回路34とを備える。このヒータ給電回路34は、上記温
度制御回路33から温度制御信号を受けて、上記各ヒータ
28への給電を制御する。上記温度制御回路33およびヒー
タ給電回路34は、温度制御装置を構成する。
このような構成であれば、焼成炉21の炉体22内は、棚板
25により、複数の焼成室27に区分される。そして、温度
制御装置の温度制御回路33は、温度センサ29より入力す
る各焼成室27の温度信号と基準信号とを比較し、ヒータ
給電回路34に温度制御信号を出力する。ヒータ給電回路
34はこの温度制御信号を受けて、各ヒータ28への給電を
制御する。これにより、各焼成室27の温度は温度制御プ
ログラムに従って制御され、各焼成室27内にて棚板25上
に載置された被焼成物35が焼成される。
そして、この焼成の過程で上記雰囲気ガス供給管31よ
り、矢印A1で示すように、雰囲気ガスが被焼成物35に供
給されるとともに、この焼成時に発生する排気ガスは、
矢印A2で示すように、排気ガス排出管32から排出され
る。
上記実施例では、炉体22内の内部空間26が独立して温度
制御および雰囲気制御される容積の小さい複数の焼成室
27に分割され、各焼成室27で被焼成物35が焼成されるこ
とになる。従って、炉体22の各焼成室27での温度の干渉
が抑えられる。そして、各焼成室27が一つの匣として機
能する。このため、各焼成室27の棚板25の上に被焼成物
35を載置して被焼成物35を焼成することができ、匣なし
で被焼成物35を焼成することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る焼成炉の一実施例の全体構成を示
す説明図、 第2図は第1図の焼成炉のII−II線に沿う断面図、 第3図は従来の焼成炉の全体構成を示す説明図である。 21……焼成炉,22……炉体(22a……一つの側壁,22b……
いま一つの側壁), 24a,24b……棚板支持部材,25……棚板(25a……一端,25
b……他端),26……内部空間, 27……焼成室,28……ヒータ,29……温度センサ, 31……雰囲気ガス供給管, 32……排気ガス排出管, 33……温度制御回路,34……ヒータ給電回路, 35……被焼成物。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炉体内に被焼成物を収容するとともに、炉
    体内に雰囲気ガスを投入しつつ被焼成物を焼成する焼成
    炉において、 各々が上記炉体の内側に上下方向に間隔をおいて配置さ
    れてなる支持部材に支持され、上記炉体の内部空間を上
    下方向に複数の焼成室に区分する棚板と、上記各焼成室
    内に配置されたヒータと、上記各焼成室内の温度を検出
    する温度センサと、上記各焼成室に雰囲気ガスを投入す
    る雰囲気ガス供給管と、上記各焼成室にて発生した排気
    ガスを排出する排気ガス排出管と、上記温度センサより
    入力する温度信号と予め定められた温度制御プログラム
    に基づいて設定された基準信号とを比較して各焼成室の
    温度を上記温度制御プログラムに従って制御する温度制
    御装置とを備えたことを特徴とする焼成炉。
JP1265919A 1989-10-12 1989-10-12 焼成炉 Expired - Fee Related JPH0769111B2 (ja)

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