JPH0768404B2 - 金属系充填材含有延伸樹脂材料 - Google Patents

金属系充填材含有延伸樹脂材料

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JPH0768404B2
JPH0768404B2 JP18314887A JP18314887A JPH0768404B2 JP H0768404 B2 JPH0768404 B2 JP H0768404B2 JP 18314887 A JP18314887 A JP 18314887A JP 18314887 A JP18314887 A JP 18314887A JP H0768404 B2 JPH0768404 B2 JP H0768404B2
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弘法 中村
隆宥 平井
隆 橋本
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は新規な金属系充填材含有延伸樹脂材料に関する
ものである。さらに詳しくいえば、本発明は、良好な延
伸性を有する金属系充填材含有熱可塑性樹脂組成物を延
伸させてなる漁網、ロープ、ノリ網などの漁具類、ある
いは衣類、インテリア雑貨などの用途に好適な、強度に
優れかつ高比重の成形品も提供しうる金属系充填材含有
延伸樹脂材料に関するものである。
[従来の技術] 熱可塑性樹脂は、金属材料に比べて加工が容易で、耐食
性に優れ、かつ軽量である上に、比較的安価であること
から、近年機械部品、精密部品、一般工業部品、家具、
日用雑貨などの素材や、構造材料などとして、多くの分
野において幅広く用いられている。
しかしながら、熱可塑性樹脂は、一般に金属材料に比べ
て、引張り強さ、耐衝撃性、硬さなどの機械的性質に劣
る上、耐熱性や寸法安定性などについても必ずしも満足
しうるものではなく、また、その特徴である軽量のため
に、商品としてのイメージを損なったり、用途が制限さ
れたりするなどの問題を有している。
したがって、このような問題を解決するために、これま
で熱可塑性樹脂に金属系充填材を配合した種々の複合樹
脂組成物が選択されている。例えばポリプロピレン、ポ
リエレン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、
ポリブチレンテレフタレートなどの熱可塑性樹脂に、例
えば亜鉛、酸化亜鉛、銅、鉄などの金属系充填材の粒子
を配合した複合樹脂組成物が知られている。
ところで、漁網、ロープ、ノリ網などの漁具類は比較的
高比重が要求されるために、その材料の糸やテープは、
従来、合成樹脂に多量のフィラーを配合する方法や、合
成樹脂製糸と金属糸とを混撚糸化する方法などによって
得られたものが用いられている。
しかしながら、前者の多量のフィラーを配合する方法に
おいては、フィラーを配合した樹脂組成物の延伸性が悪
くて、連続延伸が困難である上に、得られた製品の強度
が低いなどの欠点がある。後者の金属糸との混撚糸化方
法においては、工程が煩雑であってコスト高になるのを
免れない上に、撚糸などの出来上り品の太さの調整、特
に細い撚糸品の製造が困難であるなどの欠点を有してい
る。
一方、衣類やインテリア用の織物、編物などの材料であ
る糸やテープは、さほど高比重のものは要求されない
が、フィラーを配合したものや、金属糸との混撚糸など
も多く用いられており、これらについては、やはり前記
と同様な欠点がある。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明は、このような従来のフィラーを配合した糸やテ
ープ、あるいは金属糸との混撚糸などにおける欠点を克
服し、良好な延伸性を有する金属系充填材含有樹脂組成
物を成形し、延伸させることにより、強度に優れた、新
規な金属系充填材含有延伸樹脂材料を経済的有利に提供
することを目的としてなされたものである。
[問題点を解決するための手段] 本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重
ねた結果、熱可塑性樹脂に、特定の粒径を有する金属系
粉末と、変性ポリオレフィンとカップリング剤とをそれ
ぞれ所定の割合で配合して成る樹脂組成物を成形し延伸
させたものが、その目的に適合しうることを見い出し、
その知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、(A)熱可塑性樹脂30〜95重量部
と、(B)平均粒径0.3〜10μmの金属系粉末70〜5重
量部とを含有し、かつこれらの合計量100重量部当り、
(C)変性ポリオレフィン0.5〜7重量部及び(D)カ
ップリング剤0.1〜2重量部を含有する樹脂組成物を成
形し、延伸させて成る金属系充填剤含有延伸樹脂材料を
提供するものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明材料に用いられる樹脂組成物において、(A)成
分として用いられる熱可塑性樹脂については特に制限は
なく、従来成形材料として慣用されているものの中から
任意のものを選択して用いることができる。この熱可塑
性樹脂としては、例えばポリオレフィン系樹脂、ポリ塩
化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹
脂、ポリエステル系樹脂、ポイアセタール系樹脂、ポリ
カーボネート系樹脂、ポリ芳香族エーテル又はチオエー
テル系樹脂、ポリ芳香族エステル系樹脂、ポリスルホン
系樹脂、スチレン系樹脂、アクリレート系樹脂、フッ素
系樹脂などが挙げられる。
該ポリオレフィン系樹脂としては、例えばエチレン、プ
ロピン、ブテン−1、3−メチルブテン−1、3−メチ
ルペンテン−1、4−メチルペンテン−1などのα−オ
レフィンの単独重合体やこれらの共重合体、あるいはこ
れらと他の共重合可能な不飽和単量体との共重合体など
が挙げられる。代表例としては、高密度、中密度、底密
度ポリエチレンや、直鎖状ポリエチレン、超高分子量ポ
リエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン
−アクリル酸エチレン共重合体などのポリエチレン類、
アタクチック、シンジオタクチック、アイソタクチック
ポリプロピレンや、プロピレン−エチレンブロック共重
合体又はランダム共重合体などのポリプロピレン類、ポ
リ4−メチルペンテン−1などを挙げることができる。
ポリ塩化ビニル系樹脂としては、例えば塩化ビニル単独
重合体や塩化ビニルと共重合可能な不飽和単量体との共
重合体などが挙げられる。該共重合体としては、例えば
塩化ビニル−アクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル
−メタクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル−エチレ
ン共重合体、塩化ビニル−プロピレン共重合体、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデ
ン共重合体などが挙げられる。さらにこれらのポリ塩化
ビニル系樹脂を後塩素化して、塩素含量を高めたものも
用いることができる。
ポリアミド系樹脂としては、例えば6−ナイロンや12−
ナイロンなど、環状脂肪族ラクタムを開環重合したも
の、6,6−ナイロン、6,10−ナイロン、6,12−ナイロン
など、脂肪族ジアミンと脂肪族ジカルボン酸とを縮重合
させたもの、m−キシレンジアミンとアジピン酸との縮
重合物など、芳香族ジアミンと脂肪族ジカルボン酸とを
縮重合させたもの、p−フェニレンジアミンとテレフタ
ル酸との縮重合物やm−フェニレンジアミンとイソフタ
ル酸との縮重合物など、芳香族ジアミンと芳香族ジカル
ボン酸とを縮重合させたもの、11−ナイロンなど、アミ
ノ酸を縮重合させたものなどを挙げることができる。
ポリイミド系樹脂としては、ポリイミド類及びポリアミ
ドイミド類があり、ポリイミド類の具体例としては、無
水ピロメリット酸とジアミノジフェニルエーテル、3,4,
3′,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物とジ
アミノジフェニルエーテル、ビスマレイミドとジアミノ
ジフェニルメタンなどの組合せから得られたものが挙げ
られ、一方、ポリアミドイミド類の具体例としては、無
水トリメリット酸とジアミノジフェニルエーテルとの組
合せなどから得られたものを挙げることができる。
ポリエステル系樹脂としては、芳香族ジカルボン酸とア
ルキレングリコールとを縮重合させたものが挙げられ、
具体例としてはポリエチレンテレフタレートやポリブチ
レンテレフタレートなどがある。
ポリアセタール系樹脂としては、例えば単独重合体のポ
リオキシメテレン及びトリオキサンとエチレンオキシド
から得られるホルムアルデヒド−エチレンオキシド共重
合体などが挙げられる。
ポリカーボネート系樹脂としては、4,4′−ジヒドロキ
シジアリールアルカン系ポリカーボネート、特にビスフ
ェノールAとホスゲンとを反応させるホスゲン法や、ビ
スフェノールAとジフェニルカーボネートなどの炭酸ジ
エステルとを反応させるエステル交換法などにより得ら
れるビスフェノールA系ポリカーボネートが好ましく用
いられる。また、ビスフェノールAの一部を2,2−ビス
(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン
や、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニ
ル)プロパンなどで置換した変性ビスフェノールA系ポ
リカーボネートや難燃化ビスフェノールA系ポリカーボ
ネートなども用いることができる。
ポリ芳香族エーテル又はチオエーテル系樹脂は、分子鎖
中にエーテル結合又はチオエーテル結合を有するもの
で、このような樹脂としては、例えばポリフェニレンオ
キサイド、スチレンでグラフト化されたポリフェニレン
オキサイド、ポリエーテルエーテルケン、ポリフェニレ
ンサルファイドなどが挙げられる。
ポリ芳香族エステル系樹脂としては、例えばp−ヒドロ
キシ安息香の縮重合で得られるポリオキシベンゾイル、
ビスフェノールAとテレフタル酸やイソフタル酸などの
芳香族ジカルボン酸との縮重合で得られるポリアリレー
トなどが挙げられる。
ポリスルホン系樹脂は、分子鎖中にスルホン基を有する
もので、このようなものとしては、例えばビスフェノー
ルAと、4,4′−ジクロロジフェニルスルホンとの縮重
合で得られるポリスルホン、フェニレン基がエーテル基
とスルホン基を介してp−位に連結された構造のポリエ
ーテルスルホン、ジフェニレン基とジフェニレンエーテ
ル基とがスルホン基を介して交互に連結した構造のポリ
アリスルホンなどを挙げることができる。
スチレン系樹脂としては、例えばスチレン、α−メチル
スチレンなどの単独重合体やこれらの共重合体、あるい
はこれらと共重合可能な不飽和単量体との共重合体が挙
げられる。代表例としては、一般用ポリスチレン、耐衝
撃用ポリスチレン、耐熱用ポリスチレン(α−メチルス
チレン重合体)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチ
レン共重合体(ABS)、アクリロニトリル−スチレン共
重合体(AS)、アクリロニトリル−塩素化ポリエチレン
−スチレン共重合体(ACS)、アクリロニトリル−エチ
レンプロピレンゴム−スチレン共重合体(AES)、アク
リルゴム−アクリロニトリル−スチレン共重合体(AA
S)などが挙げられる。
アクリレート系樹脂としては、例えばメタクリル酸エス
テル重合体やアクリル酸エステル重合体などが挙げら
れ、これらの単量体としては、メタクリル酸及びアクリ
ル酸のメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、
ブチルエステルなどが用いられるが、工業的成形材料と
してはメチルメタクリレート樹脂を代表的なものとして
挙げることができる。
フッ素系樹脂としては、例えばテトラフルオロエチレ
ン、ヘキサフルオロプロピレン、フッ化ビニリデン、フ
ッ化ビニルなどの単独重合体やこれらの共重合体、ある
いはこれらと他の共重合可能な不飽和重合体との共重合
体などを挙げることができる。具体的には、ポリテトラ
フルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化
ビニル、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、
エトラフルオロエチレン−フッ化ビニリデン共重合体、
ヘキサフルオロプロピレン−フッ化ビニリデン共重合
体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレ
ン−フッ化ビニリデン共重合体などを挙げることができ
る。
これらの熱可塑性樹脂の中で、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリ塩
化ビニルなどが好適である。
本発明においては、これらの熱可塑性樹脂は1種用いて
もよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明材料に用いられる樹脂組成物において(B)成分
として用いられる金属系粉末としては、例えば亜鉛、
鉄、銅、ニッケル、コバルト、クロム、マンガン、ス
ズ、鉛、アルミニウムなどの金属元素やこれらの金属の
酸化物、あるいはステンレス銅、ハンダ、真蝓などの合
金の粉末を挙げることができる。
これらの金属系粉末の中で、亜鉛、鉄、鉛、酸化亜鉛、
フェライト(酸化鉄)、ステンレス銅、ハンダなどの粉
末が好適である。これらの金属系粉末は、1種用いても
よいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの金属系粉末はその平均粒径が0.3〜10μmの範
囲にあることが必要である。この平均粒子径が前記範囲
を逸脱すると延伸性及び引張強度が低下する傾向があ
る。
本発明材料に用いられる樹脂組成物においては、(C)
成分として変性ポリオレフィンが配合される。この変性
ポリオレフィンは、ポリオレフィンに過酸化物又は他の
反応剤を作用させるポリマー反応によりカルボキシル基
などの極性基を付加したポリオレフィンであり、例えば
不飽和有機酸又はその誘導体、例えばアクリル酸、メタ
クリル酸、マレイン酸、イタコン酸などの不飽和有機
酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン
酸などの不飽和有機酸の無水物、アクリル酸メチル、マ
レイン酸モノメチルなどの不飽和有機酸のエステル、ア
クリル酸アミド、フマル酸モノアミドなどの不飽和有機
酸のアミド、イタコン酸イミドなどの不飽和有機酸のイ
ミドなどをエチレンやプロピレン系重合体100重量部に
対して、通常0.05〜20重量部添加してグラフト法により
変性したものが挙げられる。この変性に際しては、変性
重合を促進させるために、ベンゾイルパーオキシド、ラ
ウロイルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、t−ブ
チルヒドロパーオキシドなどの有機過酸化物が用いられ
る。
また、前記以外に、エチレンやプロピレン系重合体など
をグリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレー
ト、ビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエー
テルなどの不飽和エポキシドなどでグラフト変性したも
のや、このようなグラフト変性の際に、末端ヒドロキシ
ル化ポリブタジエンなどの液状ゴムを添加したものも用
いることができる。
さらに、本発明組成物において、(C)成分として酸化
型低分子量ポリプロピレンを用いることができる。これ
は、例えばアイソタクチックポリプロピレンを固相、溶
液相又は溶液相で過酸化物等の酸化剤により酸化分解す
ることによって得られ、酸素はその分子内にカルボキシ
ル基などの形で存在するものである。したがって、この
ような酸化型低分子量ポリプロピレンは、分子内に若干
のカルボキシル基を有しているので、非酸化型低分子量
ポリプロピレンに比べて、極性を有する熱可塑性樹脂、
例えばポリアミドなどに対して相溶性に優れている。該
酸化型低分子量ポリプロピレンは、その平均分子量が15
00〜20000の範囲にあるものが好ましい。このような酸
化型低分子量ポリプロピレンを適当量配合することによ
り、組成物の成形性や、成形品の機械的強度、導電性能
などが向上する。
これらの変性ポリオレフィンは1種用いてもよいし、2
種以上を組み合わせて用いてもよい。この変性ポリオレ
フィンを配合することにより、(A)成分の熱可塑性樹
脂と(B)成分の金属系粉末とのなじみ性を向上させ
て、延伸性や引張強度を増大させることができる。
本発明材料に用いられる樹脂組成物において、(D)成
分として用いられるカップリング剤としては、例えばシ
ラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、
シリコーン系カップリング剤、アルミニウム系カップリ
ング剤、ジルコアルミネート系カップリング剤、クロム
系カップリング剤などが挙げられるが、これらの中で、
特にシラン系カップリング剤、チタネート系カップリン
グ剤、シリコーン系カップリング剤が好適である。
前記シラン系カップリング剤にうちては特に制限はな
く、従来公知のものの中から任意のものを選択して用い
ることができる。具体例としては、ビニルトリエトキシ
シラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラ
ン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−
(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシ
シラン、N−β−(アミノエチル)γ−アミノプロピル
トリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)γ−ア
ミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロ
ピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルト
リメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシ
ランなどが挙げられる。これらの中でもγ−アミノプロ
ピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)γ
−アミノプロピルトリメトキシシランが好適である。
前記チタネート系カップリング剤についても特に制限は
なく、従来公知のものの中から任意のものを選択して用
いることができる。具体例としては、イソプロピルトリ
イソステアロイルチタネート、イソプロピルトリドデシ
ルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルトリス
(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、テトラ
イソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネー
ト、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)
チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1
−ブチル)ビス(ジ−トリデシル)ホスファイトチタネ
ート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシア
セテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェ
ート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタイ
ルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロ
イルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアク
リルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフ
ェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニル
チタネート、イソプロピルトリ(N−アミドエチル・ア
ミノエチル)チタネート、ジクミルフェニルオキシアセ
テートチタネート、ジイソステアロイルエチレンチタネ
ートなどが挙げられる。これらの中でもイソプロピルト
リイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリ(N
−アミドエチル・アミノエチル)チタネートが好適であ
る。
シリコーン系カップリング剤としては、例えばジメチル
シリコーン、メチルフェニルシリコーン、ポリエーテル
変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、メチルハイ
ドロジエンポリシロキサンなどが挙げられ、特にジメチ
ルシリコーン、メチルハイドロジエンポリシロキサンが
好適である。
これらのカップリング剤はそれぞれ単独で用いてもよい
し、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明材料に用いられる樹脂組成物における各成分の配
合割合については、(A)成分の熱可塑性樹脂と(B)
成分の金属系粉末は、重量比30:70ないし95:5の割合で
用いられる。金属系粉末の量がこの範囲より少ないと高
比重のものが得られず、また剛性などが低く、一方、こ
の範囲を超えると延伸性及び引張強度が低下する。
また(C)成分の変性ポリオレフィンは、前記の(A)
成分と(B)成分との合計量100重量部に対し、0.5〜7
重量部の割合で配合させることが必要である。この配合
量が前記範囲を逸脱すると延伸性及び引張強度が低下す
る。
さらに、(D)成分のカップリング剤は、前記の(A)
成分と(B)成分との合計量100重量部に対して、0.1〜
2重量部の割合で配合させることが必要である。この量
が前記範囲を逸脱すると延伸性及び引張強度が低下す
る。
本発明材料に用いられる樹脂組成物においては、所望に
応じ、本発明の目的を損なわない範囲で、他の無機質充
填材や有機質充填材を配合することができる。これらの
所望に応じて配合される充填材の形状については、粉
状、粒状、繊維状のいずれであってもよい。
該無機質充填材としては、例えば、シリカ、ケイ藻土、
軽石、軽石バルーン、アルミナ繊維などの酸化物、水酸
化アルミニウム、水酸化マグネシウム、塩基性炭酸マグ
ネシウムなどの水酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネ
シウム、ドロマイト、ドーソナイトなどの炭酸塩、硫酸
カルシウム、硫酸バリウム、硫酸アンモニウム、亜硫酸
カルシウムなどの硫酸塩又は亜硫酸塩、タルク、クレ
ー、マイカ、アスベスト、ガラス繊維、ガラスバルー
ン、ガラスビース、ケイ酸カルシウム、モノモリロナイ
ト、ベントナイトなどのケイ酸塩、カーボンブラック、
グラファイト、炭素繊維、炭素中空球などの炭素類や、
硫化モリブデン、ボロン繊維、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸
バリウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸ナトリウム、炭化
ケイ素繊維、黄銅繊維、ステンレス繊維、単結晶チタン
酸カリウム、チタン酸ジルコン酸鉛などを挙げることが
できる。これらの無機質充填材は1種用いてもよいし、
2種以上を組み合わせて用いてもよい。
一方、有機質充填材としては、例えばモミ殻などの殻繊
維、木粉、木綿、ジュート、紙細片、セロハン片、芳香
族ポリアミド繊維、セルロース繊維、ナイロン繊維、ポ
リエステル繊維、ポリプロピレン繊維などを挙げること
ができる。これらの有機質充填材は1種用いてもよい
し、2種以上を組み合わせて用いてもよく、また前記無
機質充填材と併用してもよい。
さらに、本発明材料に用いられる樹脂組成物には、所望
に応じ、樹脂組成物に通常用いられている各種添加剤、
例えば滑剤、着色剤、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、帯電防止剤、難燃剤、可塑剤、発泡剤などを配合す
ることができる。
該樹脂組成物は、所要量の前記(A)成分、(B)成
分、(C)成分、(D)成分及び所望に応じて用いられ
る各種充填材や添加剤を、常法に従って溶融混練し複合
化することによって調製することができる。溶融混練
は、例えばヘンシェルミキサー、単軸又は二軸押出機、
バンバリーミキサー、ロールなどを用いる方法や、その
他常法により行うことができるが、特にヘンシェルミキ
サー、押出機、バンバリーミキサーを用いて行うことが
好ましい。
また、(B)成分の金属系粉末は、(D)成分のカップ
リング剤によって、あらかじめ表面処理したのち、用い
てもよい。
本発明材料は、このようにして調製された樹脂組成物
を、通常押出機を用いてノズルより押出し、これを延伸
することにより、糸状又テープ状として得られる。延伸
方法については特に制限はなく、従来合成樹脂製糸の製
造の際に慣用されている方法を用いることができる。
[発明の効果] 本発明材料は、熱可塑性樹脂に、金属系粉末と変性ポリ
オレフィンとカップリング剤とを配合して成る延伸性に
優れた組成物を糸状又はテープ状に成形し、延伸したも
のであって、延伸状態が良好でかつ引張強度などの機械
的性質に優れており、例えば比較的高い比重が要求され
る漁網、ロープ、ノリ網などの漁具類や、あるいは衣類
やインテリア雑貨などの織物、編物などの材料として好
適に用いられる。
[実施例] 次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、
本発明はこれらの例によってなんら限定されるものでは
ない。
なお、限界延伸倍率は糸切れを起こさず、連続して延伸
できる最高延伸倍率を表わし、引張強度は引張荷重
(g)/糸の太さデニール(d)=g/dで表わした。
また、熱可塑性樹脂は次のものを用いた。
PP:ポリプロピレン(出光石油化学製、E−100G) PE:ポリエチレン(出光石油化学製、440M) 6−PA:6−ナイロン(東レ製、CM−1021TMXF) 66−PA:6,6−ナイロン(旭化成製、1500) 12PA:12−ナイロン(三菱化成製、L−25) MXDA:ポリアミド(三菱ガス化学製、6002) PET:ポリエチレンテレフタレート(ユニチカ製、MA−21
01) PBT:ポリブチレンテレフタレート(三菱化成製、5008) PC:ポリカーボネート(出光石油化学製、N−3000) PVC:ポリ塩化ビニル(信越化学製、TK−1000) さらに、各添加剤は次のものを用いた。
亜鉛、酸化亜鉛:堺化学製 ハンダ、鉛:千住金属製 鉄、酸化鉄(Fe2O3):同和鉄粉製 ステンレス鋼:大同特殊鋼製 シラン系カップリング剤:γ−アミノプロピルトリエト
キシシラン(日本ユニカ製) チタネート系カップリング剤:イソプロピルトリイソス
テアロイルチタネート(味の素製) シリコーン系カップリング剤:ジメチルシリコーン(信
越化学製) 製造例 変性ポリプロピレンの製造 撹拌翼と還流装置を備えた内容積5の三つ口セパラブ
ルフラスコにポリプロピレン(メルトインデックス(M
I)8g/10分、密度0.91g/cm3、商品名:J700G、出光石油
化学(株)製)100重量部に対して末端ヒドロキシル化
1,4−ポリブタジエン(数平均分子量3000、商品名:Poly
bd R45HT、ARCO Chem.Div.製)5重量部、無水マレイ
ン酸20重量部、ジクミルパーオキサイド1.72重量部及び
キシレン600重量部を装入し、油浴にて投げ込みヒータ
ーを用いて加熱し、撹拌下で120℃、1時間反応させ、
その後140℃で3時間反応を継続した。反応終了後、冷
却し、大過剰のアセトン中に沈澱させ、吸引ろ過、さら
に乾燥(70℃にて50時間)して白色の粉末を得た。続い
てこの粉末をソックスレー抽出装置に入れ、アセトンに
よって16時間抽出して、未反応ポリブタジエン及び無水
マレイン酸を除去して変性ポリオレフィンを得た。
実施例1〜49、比較例1〜14 第1表に示す配合組成物を、20のヘンシェルミキサー
にて、150〜250℃で約10分間混練後、二軸押出機(ナカ
タニ機械製、NAS−50)を用い、200〜280℃で押出し、
ペレットを作製した。
次いで、このペレットを35mmφの単軸押出機(中部化学
機械製)にて、ノズル径2.0mm、温度190〜250℃の条件
で押出し、電気加熱炉にて連続延伸した。これらについ
て、その限界延伸倍率及び引張強度を求めた。結果を第
1表に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 筑紫 昌邦 埼玉県富士見市鶴瀬西3丁目19番25−204 号 (72)発明者 船山 真二 埼玉県東松山市五領町2丁目26番 コーポ 関根302号室 (56)参考文献 特開 昭61−197650(JP,A) 特開 昭61−200159(JP,A) 特開 昭59−152940(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)熱可塑性樹脂30〜95重量部と、 (B)平均粒子径0.3〜10μmの金属系粉末70〜5重量
    部とを含有し、かつこれらの合計量100重量部当り、
    (C)変性ポリオレフィン0.5〜7重量部及び(D)カ
    ップリング剤0.1〜2重量部を含有する樹脂組成物を成
    形し、延伸させて成る金属系充填材含有延伸樹脂材料。
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