JPH0768147A - 水分散剤及び水分散体 - Google Patents
水分散剤及び水分散体Info
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- JPH0768147A JPH0768147A JP5221128A JP22112893A JPH0768147A JP H0768147 A JPH0768147 A JP H0768147A JP 5221128 A JP5221128 A JP 5221128A JP 22112893 A JP22112893 A JP 22112893A JP H0768147 A JPH0768147 A JP H0768147A
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Abstract
を高め、また塗料として塗布したときに耐水性の高い塗
膜が形成できるようにする。 【構成】 水分散体は、アルキド樹脂等の疎水性材料と
水分散剤とを含んでいる。水分散剤は、酸性硫酸エステ
ル基、酸性硫酸エステルの中和塩、酸性リン酸エステル
基及びリン酸エステルの中和塩からなる群から選ばれた
親水基を含む親水性分岐鎖と、不飽和結合を有する炭素
鎖を含む疎水性分岐鎖とを含むアクリル系樹脂からな
る。
Description
体、特に、アクリル系樹脂からなる水分散剤及びそれを
用いた水分散体に関する。
インダーとしての樹脂を含んでいる。ところで、環境汚
染防止の見地から、有機溶剤の使用が抑制されつつあ
る。このため、塗料に関しても、水性塗料への転換が進
行しつつある。水性塗料としては、樹脂や顔料等の疎水
性材料を水分散剤を用いて水中に分散させたエマルジョ
ンタイプのものが知られている。このようなエマルジョ
ンタイプの水性塗料を実現するための水分散剤は、一般
に、分子中に親水基と疎水基の双方を有するものであ
る。たとえば、特開平1−203031号には、疎水性
モノマーとカルボキシル基含有モノマーとスルホ基含有
モノマーとの共重合体からなる乳化分散剤が示されてい
る。また、特開平4−198257号には、ビニル部分
に親水基を有するビニル変性アルキド樹脂からなる水分
散剤が示されている。
1号に示された乳化分散剤は、疎水性材料との相溶性が
不十分なため分散安定性が小さい。このため、この分散
剤を用いたエマルジョン塗料は、層分離しやすい。ま
た、特開平4−198257号に示された水分散剤は、
ビニル変性しているためアルキド樹脂骨格部分の炭素−
炭素不飽和結合数が少なく、これが塗膜形成時に塗膜の
乾燥性を低下させる原因となってる。このため、得られ
た塗膜の耐水性が低い。
性を改善し、またエマルジョン塗料からなる塗膜の耐水
性を高めることにある。
性硫酸エステル基、酸性硫酸エステルの中和塩、酸性リ
ン酸エステル基及び酸性リン酸エステルの中和塩からな
る群から選ばれた親水基を含む親水性分岐鎖と、不飽和
結合を有する炭素鎖を有する疎水性分岐鎖とを含むアク
リル系樹脂からなる。
(6)で示される単量体2〜50重量%と、下記の一般
式(7)で示される単量体30〜70重量%と、下記の
一般式(8)で示される単量体30重量%以下と、前記
一般式(6)、(7)及び(8)で示される単量体以外
のアクリル樹脂形成性単量体50重量%以下とをラジカ
ル重合することにより得られた、数平均分子量が2,0
00〜200,000のアクリル系樹脂である。
としての水と、疎水性材料と、上述の水分散剤とを含ん
でいる。 *******水分散剤 本発明の水分散剤は、親水性分岐鎖と疎水性分岐鎖とを
含むアクリル系樹脂からなる。すなわち、この水分散剤
は、アクリル系の主鎖に親水性分岐鎖と疎水性分岐鎖と
が結合したアクリル系グラフトポリマーである。このグ
ラフトポリマーの親水性分岐鎖に含まれる親水基は、下
記の一般式(11)、(12)で示される酸性硫酸エス
テル基、酸性硫酸エステルの中和塩、酸性リン酸エステ
ル基及び酸性リン酸エステルの中和塩からなる群から選
ばれた少なくとも1種の親水基である。
不飽和結合を有している。このような不飽和結合を有す
る炭素鎖は、たとえば乾性油または半乾性油に由来する
脂肪酸残基、例えば、炭素数が14〜18でありかつ炭
素−炭素間の不飽和結合数が1〜3の脂肪酸残基であ
る。このようなアクリル系樹脂は、親水性分岐鎖と疎水
性分岐鎖との双方を含むため、水分散剤として機能す
る。この水分散剤は、疎水性分岐鎖が疎水性材料との良
好な相溶性及びぬれ性を示し、疎水性材料を水中に分散
させると層分離しにくい分散体を形成し得る。また、こ
の疎水性分岐鎖は、不飽和結合を有する炭素鎖のために
酸化重合可能である。したがって、本発明の水分散剤を
たとえばエマルジョン塗料に用いると、その塗料からな
る塗膜の乾燥時に当該炭素鎖が酸化重合して塗膜の硬化
を促進するので、塗膜の耐水性を高めることができる。水分散剤の製造方法 上述の水分散剤は、下記の一般式(6)、(7)、
(8)で示される単量体と、これらの一般式で示される
単量体以外のアクリル樹脂形成性単量体とをラジカル重
合することにより合成される。
基R21は、たとえば次の一般式(9)で示される。
例は、たとえば次の通りである。
繰り返し単位は、ランダム状、ブロック状または交互状
のいずれに配列されていてもよい。上述の一般式(6)
で示される単量体の具体例としては、第一工業製薬株式
会社製の“アクアロンHS−20”及び“アクアロンH
S−10”、旭電化工業株式会社製の“アデカリアソー
プSE−30N”,“同SE−20N”及び“同SE−
10N”、日本乳化剤株式会社製の“Antox−MS
−60”及びユニケミカル株式会社製の“ホスマーP
E”が挙げられる。なお、これらの単量体の構造式は次
の通りである。 アクアロンHS−20:
示される単量体が2種以上併用されてもよい。上述の一
般式(7)で示される単量体において、基R24は、たと
えば下記の一般式(10)で示される炭素鎖である。
は、たとえばグリシジルメタクリレート、アリルグリシ
ジルエーテルまたはダイセル化学工業株式会社製の“サ
イクロマーM−100”等のエポキシ基含有モノマーに
オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸あるいはこれら
を主成分とする大豆油脂肪酸、脱水ヒマシ油脂肪酸、サ
フラワー油脂肪酸、アマニ油脂肪酸、トール油脂肪酸の
ような乾性油脂肪酸または半乾性油脂肪酸を付加させる
と得られる。なお、“サイクロマーM−100”の化学
構造は次の通りである。
る単量体が2種以上併用されてもよい。上述の一般式
(8)で示される単量体において、基R27は、たとえば
次の有機残基である。
り返し単位はブロック状、ランダム状または交互状のい
ずれに配列されていてもよい。このような一般式(8)
で示される単量体としては、基R27がカルボキシル基を
有するものとしてアクリル酸、メタクリル酸、クロトン
酸、マレイン酸が例示できる。一方、基R27としてポリ
オキシエチレン鎖を含むものとしては、新中村化学株式
会社製の“NKエステルM−90G(エチレンオキシド
9モル)”及び“NKエステルM−230G(同23モ
ル)”、日本油脂株式会社製の“PME−4000(エ
チレンオキシド98モル)”が例示できる。
される単量体以外のアクリル樹脂形成性単量体として
は、アクリル系樹脂を形成するために通常用いられるも
のであればあらゆる種類のものが利用できる。具体的に
は、メチルアクリレート,エチルアクリレート,プロピ
ルアクリレート,ブチルアクリレート,ヘキシルアクリ
レート,2−エチルヘキシルアクリレート,ラウリルア
クリレート,ステアリルアクリレート等のアクリル酸エ
ステル類、メチルメタクリレート,エチルメタクリレー
ト,プロピルメタクリレート,ブチルメタクリレート,
ヘキシルメタクリレート,2−エチルヘキシルメタクリ
レート,ラウリルメタクリレート,ステアリルメタクリ
レート等のメタクリル酸エステル類、酢酸ビニルやプロ
ピオン酸ビニル等のカルボン酸のビニルエステル類、ス
チレン,α−メチルスチレン,ビニルナフタレン,ブタ
ジエン,イソプレン等の不飽和炭化水素類、無水マレイ
ン酸,無水イタコン酸等の酸無水物類、2−アクリルア
ミド−2−メチルプロパンスルホン酸,スルホエチルメ
タクリレート,スチレンスルホン酸等のスルホン酸類及
びそれらの塩、アクリロニトリル,メタクリロニトリル
等のニトリル類、アクリルアミド,メタクリルアミド,
N−メチロールアクリルアミド,N,N−ジメチルアク
リルアミド,ジアセトンアクリルアミド等のアミド類、
ヒドロキシエチルアクリレート,ヒドロキシエチルメタ
クリレート,ヒドロキシプロピルメタクリレート,ヒド
ロキシブチルアクリレート等のアルコール類が例示でき
る。これらの単量体は、2種以上併用されてもよい。
れる単量体を2〜50重量%、一般式(7)で示される
単量体を30〜70重量%、一般式(8)で示される単
量体を30重量%以下、前記一般式で示される単量体以
外のアクリル系樹脂形成性単量体を50重量%以下混合
してラジカル重合すると得られる。ここで、一般式
(6)で示される単量体の混合割合が2重量%未満の場
合は、分散剤の分子中に含まれる親水基が少なくなり、
分散剤としての機能が期待できない。逆に、割合が50
重量%を超えると、分散剤の親水性が大きくなり過ぎ、
塗膜形成時に塗膜の耐水性が低下する。また、一般式
(7)で示される単量体の混合割合が30重量%未満の
場合は、塗膜形成後に水分散剤が酸化重合しにくくなる
ので、塗膜の耐水性を高めるのが困難になる。逆に、7
0重量%を超えると、水分散剤の分子中に含まれる疎水
基の割合が大きくなり、水分散剤として機能にくくな
る。一般式(8)で示される単量体の混合割合が30重
量%を超えると、分散剤の親水性が大きくなり過ぎ、塗
膜形成時に塗膜の耐水性が低下する。さらに、上述の一
般式(6)、(7)及び(8)で示される単量体以外の
アクリル樹脂形成性単量体の混合割合が50重量%を超
えると、親水性及び疎水性の分岐鎖が減少し、分散剤と
しての機能が低くなる。
採用され得る。具体的には、アルコール類、グリコール
エーテル類、グリコールエステル類等の親水性の有機溶
媒中に上述の単量体を加え、さらにアゾビスイソブチロ
ニトリルやアゾビスイソ酪酸ジメチル等のアゾ系の重合
開始剤を加えて50〜150℃で1〜10時間加熱する
と、本発明の水分散剤が得られる。
れる本発明の水分散剤は、下記の一般式(1)、(2)
及び(3)で示される繰り返し単位、及び上述のその他
のアクリル樹脂形成性単量体由来の繰り返し単位を単量
体の混合量に対応して含むアクリル系樹脂である。
含まれる基R1 、R2 、R3 、R4、R5 、R6 、
R7 、R8 及びR9 は、それぞれ上述の一般式(6)、
(7)及び(8)でそれぞれ示される単量体に含まれる
基R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25、R26及
びR27と同じである。上述のアクリル系樹脂の数平均分
子量は、2,000〜200,000が好ましい。分子
量が2,000未満の場合は、一般式(1)で示される
繰り返し単位が含まれないものの割合が増すので好まし
くない。逆に、分子量が200,000を超えると、粘
度が高くなり過ぎて水分散剤としての機能が損なわれ
る。水分散体 本発明の水分散体は、アルキド樹脂、エポキシエステル
樹脂、油変性ポリウレタン樹脂等の事実上水に不溶の樹
脂やカーボンブラック、クロムイエロー、フタロシアニ
ンブルー等の顔料等の疎水性材料を上述の水分散剤を用
いて水中に安定に分散させたものである。
述の水分散剤と、その0.1〜10重量倍の疎水性材料
とを充分に混合する。なお、水分散剤は、予めアンモニ
ア、アルカノールアミン類等の親水性アミンを用いて中
和しておいてもよい。次に、水分散剤と疎水性材料との
混合物に必要に応じて親水性有機溶剤を追加し、室温〜
沸点以下の温度で攪拌しながら10分〜10時間にわた
って水を添加する。これにより、水分散体が得られる。
なお、水の添加量は、水分散体の固形分が20〜70重
量%となるよう調整するのが好ましい。
して用いることができる。この場合、水分散体中に含ま
れる水分散剤は、疎水性材料、即ち疎水性樹脂とともに
塗膜を形成する。塗膜に含まれた水分散剤は、上述の一
般式(2)で示される繰り返し単位に含まれる基R6 が
酸化重合し、塗膜の耐水性を高める。ここで、疎水性樹
脂がアルキド樹脂等の酸化重合性の水不溶性樹脂の場
合、塗膜形成時に水分散剤と水不溶性樹脂とが架橋して
一体化し、塗膜の耐水性がより向上する。
ト、ナフテン酸鉛、ナフテン酸ジルコニウム、ナフテン
酸カルシウム等のドライヤー成分を1種または2種以上
添加すると、基R6 の酸化重合が促進されるので、塗膜
の初期耐水性が高まる。
導入管を備えたフラスコに大豆油脂肪酸631.6部、
ペンタエリスリトール177.9部、無水フタル酸16
8.9部、テトラヒドロ無水フタル酸12.7部、無水
トリメリット酸8.9部及び還流用キシレン50部を仕
込んだ。これを窒素気流下で220℃に昇温し、220
℃を維持しながら樹脂酸価が5.0になるまで反応させ
て酸化重合性アルキド樹脂ワニスを得た。得られたアル
キド樹脂ワニスは、不揮発分が96重量%で数平均分子
量が5,000であった。製造例2(エポキシエステル樹脂の合成) 製造例1で使用したものと同一の装置に“エポトートY
D−014U”(東都化成株式会社製エポキシ樹脂:エ
ポキシ当量900〜1,000)437.5部、大豆油
脂肪酸562.5部及び還流用キシレン30部を仕込ん
だ。これを窒素気流下において230℃に昇温し、23
0℃を維持しながら樹脂酸価が4.0になるまで反応さ
せて酸化重合性エポキシエステル樹脂ワニスを得た。得
られたエポキシエステル樹脂ワニスは、不揮発分が96
重量%であり、数平均分子量が6,000であった。製造例3(脂肪酸変性アクリルモノマーの合成) 攪拌機、還流冷却器、温度制御装置及び空気導入管を備
えたフラスコに大豆油脂肪酸296部、グリシジルメタ
クリルレート142部、“PFG”(日本乳化剤株式会
社製のプロピレングリコールモノプロピルエーテル)4
7.8部、テトラブチルアンモニウムクロライド0.1
4部及びパラメトキシフェノール0.7部を仕込んだ。
これに空気を吹き込みながら200℃で20分間反応さ
せ、大豆油脂肪酸変性アクリルモノマーを得た。このア
クリルモノマーの有効成分は90重量%であった。実施例1(水分散剤の合成) 攪拌機、還流冷却器、滴下漏斗、温度制御装置及び窒素
導入管を備えたフラスコに上述の“PFG”48部を仕
込み、これを窒素気流下で100℃に加熱した。これ
に、製造例3で得られた脂肪酸変性モノマー66.7
部、上述の“Antox−MS−60”22.2部、メ
タクリル酸7.7部、スチレン20部、メタクリル酸メ
チル12.3部及び“V−601”(和光純薬株式会社
製の2,2′−アゾビスイソ酪酸ジメチル)2.5部の
混合物を滴下漏斗から3時間かけて滴下した。1時間同
温度で攪拌を継続した後、“V−601”のPFG10
%溶液5部をさらに加えて1時間保持し、反応を終了し
た。得られたワニスは、不揮発分65重量%で数平均分
子量が4,000であった。実施例2(水分散剤の製造) 実施例1で用いたものと同じ装置を使用し、フラスコに
“PFG”を50部仕込んだ。また、滴下漏斗に製造例
3で得られた脂肪酸変性モノマー66.7部、上述の
“HS−10”5部、上述の“PME−4000”15
部、スチレン20部、メタクリル酸メチル20部及び上
述の“V−601”2.5部からなる混合物を仕込み、
実施例1と同様に重合を行った。得られたワニスは、不
揮発分65重量%であり、数平均分子量が6,300で
あった。比較例1(水分散剤の合成) フラスコに仕込む“PFG”を50部に、滴下漏斗に仕
込む“Antox−MS−60”22.2部を第一工業
製薬株式会社製の“アクアロンRN−20”20部に変
更した点を除き実施例1と同様に重合を行い、ワニスを
得た。得られたワニスは、揮発分が65重量%であり、
数平均分子量が4,100であった。
構造式は次の通りである。
に仕込む混合物を“Antox−MS−60”22.2
部、メタクリル酸7.7部、スチレン30部、メタクリ
ル酸メチル27.6部、アクリル酸2−エチルヘキシル
34.8部及び“V−601”2.5部からなる混合物
に変更する点を除き実施例1と同様に重合を行いワニス
を得た。得られたワニスは、不揮発分が65重量%であ
り、数平均分子量が6,400であった。実施例3〜6、比較例3,4(水分散体の製造) 攪拌機、還流冷却器、滴下漏斗、温度制御装置、窒素導
入管を備えたフラスコに、表1に示す各成分を表1に示
す割合で加えて攪拌し均一化させた。次に、製造例1ま
たは製造例2で得られた疎水性樹脂を表1に示す割合で
加え、窒素雰囲気下において50℃でさらに30分間攪
拌混合した。さらに、フラスコ内を50℃に保ちながら
脱イオン水118.4部を滴下漏斗から5時間かけて滴
下し、そのまま更に30分間攪拌した。得られた水分散
体について、貯蔵安定性、並びに塗料として用いた場合
に形成された塗膜の耐水性及び鉛筆硬度を調べた。試験
方法は次の通りである。結果を表1に示す。 〔貯蔵安定性〕50℃で2週間貯蔵した後の状態変化を
調べた。評価の基準は次の通りである。 ○:粘度変化±20%未満で外観変化なし。 ×:外観変化(ゲル化または層分離)あり。 〔耐水性〕水分散体にドライヤーとして“Dicnat
e3111”(大日本インキ化学工業株式会社製のエマ
ルジョン型コバルト系ドライヤー:不揮発分35重量
%)を0.2重量%添加した。この水分散体をバーコー
ターを用いて磨き鋼板に乾燥塗膜の厚さが約30μmに
なるよう塗布した。これを室温で3日間乾燥した後に塗
装板を水に浸漬し、室温で3日間さらに放置した後の状
態を観察した。評価の基準は次の通りである。 ○:外観変化なし。 △:やや白化。 ×:白化。 〔鉛筆硬度〕耐水性試験の場合と同様にして作成された
塗装板の塗膜硬度をJIS−K5400にしたがって引
っかき試験により調べた。
鎖と、不飽和結合を有する炭素鎖を含む疎水性分岐とを
含むアクリル系樹脂からなるので、疎水性材料を安定に
水分散でき、しかも乾燥時には高い耐水性を示す塗膜を
形成することができる。本発明の水分散体は、上述の水
分散剤を含むため、疎水性材料が安定に水分散化されて
おり、また、塗料として用いたときに耐水性の高い塗膜
が形成できる。
Claims (15)
- 【請求項1】酸性硫酸エステル基、酸性硫酸エステルの
中和塩、酸性リン酸エステル基及び酸性リン酸エステル
の中和塩からなる群から選ばれた親水基を含む親水性分
岐鎖と、不飽和結合を有する炭素鎖を含む疎水性分岐鎖
とを含むアクリル系樹脂からなる水分散剤。 - 【請求項2】前記酸性硫酸エステルの中和塩及び前記酸
性リン酸エステルの中和塩は、アンモニア、アミン及び
アルカリ金属からなる群から選ばれた塩基による中和塩
である、請求項1に記載の水分散剤。 - 【請求項3】前記不飽和結合を有する炭素鎖は、乾性油
または半乾性油に由来する脂肪酸残基である、請求項1
または2に記載の水分散剤。 - 【請求項4】下記の一般式(1)で示される繰り返し単
位2〜50重量%と、下記の一般式(2)で示される繰
り返し単位30〜70重量%と、下記の一般式(3)で
示される繰り返し単位30重量%以下と、前記一般式
(1)、(2)及び(3)で示される繰り返し単位以外
のアクリル樹脂形成性単量体由来の繰り返し単位50重
量%以下とを含む、数平均分子量が2,000〜20
0,000のアクリル系樹脂からなる水分散剤。 【化1】 【化2】 【化3】 - 【請求項5】前記一般式(1)に含まれる基R3 、前記
一般式(2)に含まれる基R6 、及び前記一般式(3)
に含まれる基R9 が、それぞれ下記の通りである、請求
項4に記載の水分散剤。 【化4】 【化5】 【化6】 - 【請求項6】前記アクリル樹脂形成性単量体由来の繰り
返し単位がアクリル酸エステル類、メタクリル酸エステ
ル類、フマル酸ジアルキルエステル類、スチレン、スチ
レン誘導体、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、
ビニルアセテートからなる群から選ばれた少なくとも1
種に由来する繰り返し単位である、請求項4または5に
記載の水分散剤。 - 【請求項7】下記の一般式(6)で示される単量体2〜
50重量%と、下記の一般式(7)で示される単量体3
0〜70重量%と、下記の一般式(8)で示される単量
体30重量%以下と、前記一般式(6)、(7)及び
(8)で示される単量体以外のアクリル樹脂形成性単量
体50重量%以下とをラジカル重合して合成された、数
平均分子量が2,000〜200,000のアクリル系
樹脂からなる水分散剤。 【化7】 【化8】 【化9】 - 【請求項8】前記一般式(6)に含まれる基R21、前記
一般式(7)に含まれる基R24、及び前記一般式(8)
に含まれる基R27が、それぞれ下記の通りである、請求
項7に記載の水分散剤。 【化10】 【化11】 【化12】 - 【請求項9】前記アクリル樹脂形成性単量体がアクリル
酸エステル類、メタクリル酸エステル類、フマル酸ジア
ルキルエステル類、スチレン、スチレン誘導体、アクリ
ロニトリル、メタクリロニトリル、ビニルアセテートか
らなる群から選ばれた少なくとも1種の単量体である、
請求項7または8に記載の水分散剤。 - 【請求項10】分散媒としての水と、 疎水性材料と、 酸性硫酸エステル基、酸性硫酸エステルの中和塩、酸性
リン酸エステル基及び酸性リン酸エステルの中和塩から
なる群から選ばれた親水基を含む親水性分岐鎖と、不飽
和結合を有する炭素鎖を含む疎水性分岐鎖とを含むアク
リル系樹脂からなる水分散剤と、を含む水分散体。 - 【請求項11】前記水分散剤は、下記の一般式(1)で
示される繰り返し単位2〜50重量%と、下記の一般式
(2)で示される繰り返し単位30〜70重量%と、下
記の一般式(3)で示される繰り返し単位30重量%以
下と、前記一般式(1)、(2)及び(3)で示される
繰り返し単位以外のアクリル樹脂形成性単量体由来の繰
り返し単位50重量%以下とを含み、数平均分子量が
2,000〜200,000のアクリル系樹脂からな
る、請求項10に記載の水分散体。 【化13】 【化14】 【化15】 - 【請求項12】前記一般式(1)に含まれる基R3 、前
記一般式(2)に含まれる基R6 、及び前記一般式
(3)に含まれる基R9 が、それぞれ下記の通りであ
る、請求項11に記載の水分散体。 【化16】 【化17】 【化18】 - 【請求項13】前記アクリル樹脂形成性単量体由来の繰
り返し単位がアクリル酸エステル類、メタクリル酸エス
テル類、フマル酸ジアルキルエステル類、スチレン、ス
チレン誘導体、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、ビニルアセテートからなる群から選ばれた少なくと
も1種に由来する繰り返し単位である、請求項11また
は12に記載の水分散体。 - 【請求項14】前記疎水性材料がアルキド樹脂、エポキ
シエステル類及び油変性ポリウレタン樹脂からなる群か
ら選ばれた疎水性樹脂である、請求項10、11、12
または13に記載の水分散体。 - 【請求項15】前記疎水性樹脂(A)と前記水分散剤
(B)との重量比A:Bが2:8〜8:2である、請求
項14に記載の水分散体。
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JP (1) | JP3990738B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998004341A1 (fr) * | 1996-07-31 | 1998-02-05 | Nof Corporation | Agents solubilisants, emulsifiants et dispersants |
US6214957B1 (en) | 1996-07-31 | 2001-04-10 | Nof Corporation | Solubilizers, emulsifiers and dispersants |
-
1993
- 1993-09-06 JP JP22112893A patent/JP3990738B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998004341A1 (fr) * | 1996-07-31 | 1998-02-05 | Nof Corporation | Agents solubilisants, emulsifiants et dispersants |
US6214957B1 (en) | 1996-07-31 | 2001-04-10 | Nof Corporation | Solubilizers, emulsifiers and dispersants |
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JP3990738B2 (ja) | 2007-10-17 |
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