JPH0767718B2 - 合成樹脂成形品の射出成形法並びにそれで用いる射出成形用金型 - Google Patents

合成樹脂成形品の射出成形法並びにそれで用いる射出成形用金型

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JPH0767718B2
JPH0767718B2 JP3246579A JP24657991A JPH0767718B2 JP H0767718 B2 JPH0767718 B2 JP H0767718B2 JP 3246579 A JP3246579 A JP 3246579A JP 24657991 A JP24657991 A JP 24657991A JP H0767718 B2 JPH0767718 B2 JP H0767718B2
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    • B29L2031/00Other particular articles
    • B29L2031/42Brushes
    • B29L2031/425Toothbrush

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一対の固定金型と移動
金型から構成される射出成形用金型を型閉めして、その
合成樹脂成形品の成形空間となるキャビティにランナ
ー、ゲートを通じて溶融状態の原料樹脂を充填するとき
に、これがキャビティで細長い糸状になって金型壁と接
触して冷却され、後続する原料樹脂と融着しないこと、
所謂ジェッティング現象によって、成形された成形品が
表面光沢のないものであったり、所定の強度を有しない
ものになったりすることを防止できる合成樹脂成形品の
射出成形法並びにそれで用いる射出成形用金型に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、合成樹脂成形品を射出成形する場
合、一対の固定金型と移動金型から構成される射出成形
用金型を用いている。そして、図10にはこれらの一例と
して、歯ブラシ本体を成形する射出成形用金型を示して
いる。図中aは固定金型、bは移動金型を示している。
そして、この移動金型bは固定金型aに対して図中上方
に移動可能に構成されている。又、cはこれらを型閉め
したとき、その間に形成される成形品である歯ブラシ本
体の成形空間となる長尺なキャビティ、d、eはこのキ
ャビティcに溶融状態の原料樹脂を充填するキャビティ
cの長さ方向の一方の端部側に設けられたランナーとゲ
ートで、このゲートeはキャビティcの長さ方向の一方
の端部にのぞませて設けられている。更に、fは離型ピ
ンを示している。尚、この金型には、成形品である歯ブ
ラシ本体の植毛部に植毛を植込むための有底孔を成形す
る成形ピンが固定金型a側に設けられるが、ここでは図
示を省略している。
【0003】そして、こうした金型を図示したように型
閉めして、そのキャビティcにランナ−d、ゲ−トeを
通じて溶融状態の原料樹脂を充填し、成形品である歯ブ
ラシ本体を成形するものである。その後、移動金型bを
成形品である歯ブラシ本体を固定金型aに残して図中上
方に移動させて、金型の型開きを行い、固定金型aに残
る成形品である歯ブラシ本体を離型ピンf、fの作動で
取出すのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】こうした成形空間とな
るキャビティcの長さ方向と直交する面の断面積が小さ
い場合、成形された成形品である歯ブラシ本体は表面光
沢があり、所定の強度を有するものとなる。
【0005】しかし、成形空間となるキャビティcの長
さ方向と直交する面の断面積が大きい場合、キャビティ
cにランナーd、ゲートeを通じて溶融状態の原料樹脂
を充填したときに、これがキャビティcで図10に示すよ
うに細長い糸状になって金型壁と接触して冷却され、後
続する原料樹脂と融着しないこと、所謂ジェッティング
現象によって、成形された成形品である歯ブラシ本体が
表面光沢のないものであったり、所定の強度を有しない
ものになったりすることがある。即ち、こうした金型で
は、厚肉の歯ブラシ本体を表面光沢があり、所定の強度
を有して成形するのは困難である。このとき、使用する
原料樹脂がゲートeを出たときに膨張しないアクリロニ
トリルスチレン系樹脂、その他のスチレン系樹脂、AB
S系樹脂では、こうした現象が顕著である。
【0006】そして、こうした現象は、ゲートeの断面
積を大きくしたり、ゲートeをキャビティcの長さ方向
に沿った側面にのぞませて設けたり、ゲートeをそのキ
ャビティc側の断面積を小さくした扇形ゲート、所謂フ
ァンゲートに形成したり、ゲートeとランナーdの連接
部に原料樹脂の溜り部を設けることで解決できる。
【0007】しかし、ゲートeの断面積を大きくするに
は、原料樹脂の充填圧を高める必要があって、金型の大
型化につながる。又、ゲートeをキャビティcの長さ方
向に沿った側面にのぞませて設けるには、成形品を多数
個取りする場合、ランナーd、ゲートeがキャビティc
間に設けられることになって、同じく金型の大型化につ
ながる。更に、ゲートeをファンゲートに形成したり、
ゲートeとランナーdの連接部に原料樹脂の溜り部を形
成する場合、それらの加工が特殊なものであるから、金
型が高価になる傾向がある。
【0008】ところで、ハンドル部の端部に掛け穴を有
する歯ブラシ本体の成形を行う場合、固定金型aと移動
金型bの間に図11に示すようにこの掛け穴を成形する成
形ピンgを架設させている。こうした金型では、キャビ
ティcの長さ方向と直交する面の断面積が大きい場合で
あっても、ジェッティング現象が生じない。しかし、成
形された成形品である歯ブラシ本体は掛け穴があること
から、この部分に汚れ等が付着して衛生面で問題があっ
たり、デザイン処理に制約を受けたりする。
【0009】こうした従来の問題点に鑑みて、本発明者
らは図11に示すような金型を用いた場合には、ジェッテ
ィング現象が生じないことに着目して鋭意検討を繰返し
た。その結果、本発明がなされたもので、一対の固定金
型と移動金型から構成される射出成形用金型を型閉めし
たとき、両金型間に形成される合成樹脂成形品の成形空
間となるキャビティの断面積が大きく、しかも長尺で、
その長さ方向の一方の端部にこれにのぞませて断面積が
小さく、しかも特殊な加工を施していないゲ−トがラン
ナ−に連続させて設けられている場合でも、ジェッティ
ング現象が生じることなく、厚肉に成形された成形品は
表面光沢があり、所定の強度を有することを目的として
いる。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るため、本発明者は鋭意検討を行った結果、キャビティ
内におけるゲートの開口端に対面する位置に原料樹脂充
填時に存在し、充填後は存在しないようにしたジェッテ
ィング現象防止ピンを設けることを着想した。また、原
料樹脂充填時に存在し、充填後は存在しないというジェ
ッティング現象防止ピンのキャビティ内の出没態様の特
徴を利用して、ジェッティング現象防止ピンに成形品突
き出し用の離型ピンとしての機能を兼ねさせることも着
想した。本発明の請求項1では、一対の固定金型と移動
金型から構成される射出成形用金型を型閉めして、その
合成樹詣成形品の成形空間となるキャビティにランナ
ー、ゲートを通じて溶融状態の原料樹脂を充填するに際
して、キャビティ内におけるゲートの開口端と対面する
位置にゲート開口端と間隔をあけてジェッティング現象
防止ピンを伸長させ、この状態でキャビティに原料樹脂
を充填し、充填した原料樹脂の先端面がジェッティング
現象防止ピンにあたってから、キャビティに原料樹脂が
完全に充填される直前までの間に、キャビティからジェ
ッティング現象防止ピンを後退させて成形を行い、その
のち射出成形用金型の型開きを行うとともに前記ジェッ
ティング現象防止ピンを再度キャビティ内に伸長させて
固化した合成樹脂成形品を離型させる合成樹脂成形品の
射出成形法を提案した。又、請求項2では、原料樹脂
が、アクリロニトリルスチレン系樹脂、その他のスチレ
ン系樹脂、ABS系樹脂であることを例示した。そし
て、請求項3では、こうした射出成形法を具体化するた
め、一対の固定金型と移動金型から構成される射出成形
用金型を型閉めしたとき、両金型間に合成樹脂成形品の
成形空間となるキャビティが形成されるとともに、その
キャビティに溶融状態の原料樹脂を充填するランナーと
ゲートをこのゲートをキャビティにのぞませて設け、更
にはキャビティ内におけるゲートの開口端と対面する位
置にゲート開口端と間隔をあけて合成樹脂成形品突出し
用の離型ピンを兼ねたジェッティング現象防止ピンを伸
退可能に設けた射出成形用金型を開示した。又、請求項
4では、キャビティが長尺で、その長さ方向の一方の端
部にのぞませてゲートが設けられたことを例示した。
【0011】
【作用】而して、前記したような射出成形用金型を用い
て、合成樹脂成形品を成形するには、次のようにする。
先ず、金型を型閉めして、その成形品の成形空間となる
キャビティにランナー、ゲートを通じて溶融状態の原料
樹脂を充填するのに先立って、キャビティにゲートの開
口端と対面するようにジェッティング現象防止ピンを伸
長させる。次に、この状態でキャビティに原料樹脂を充
填する。そして、充填した原料樹脂の先端面がゲートの
開口端の前方にあるジェッティング現象防止ピンにあた
って、キャビティのゲートの開口端に直交する面全体に
横断的に広がってから、キャビティに原料樹脂が完全に
充填される直前までの間に、キャビティからジェッティ
ング現象防止ピンをその先端面がキャビティ内面とほぼ
面一になるまで後退させる。こうして、キャビティに原
料樹脂を完全に充填して成形を行う。この後、移動金型
を成形品を固定金型に残してそれと反対側に移動させ
て、金型の型開きを行う。次に、固定金型に残る成形品
を離型ピンの作動で取出すのであるが、ジェッティング
現象防止ピンはキャビティ内に再び伸長することによ
り、成形品突出し用の離型ピンとしても働くことにな
る。
【0012】
【実施例】本発明に係る合成樹脂成形品の射出成形法並
びにそれで用いる射出成形用金型の詳細を更に添付の図
面に基づき説明する。
【0013】従来、合成樹脂成形品を射出成形する場
合、一対の固定金型と移動金型から構成される射出成形
用金型を用いている。そして、図1にはこれらの一例と
して、歯ブラシ本体を成形する射出成形用金型を示して
いる。図中1は固定金型、2は移動金型を示している。
そして、この移動金型2は固定金型1に対して図中上方
に移動可能に構成されている。又、3はこれらを型閉め
したとき、その間に形成される成形品である歯ブラシ本
体の成形空間となる長尺なキャビティ、4、5はこのキ
ャビティ3に溶融状態の原料樹脂を充填するキャビティ
3の長さ方向の一方の端部側に設けられたランナ−とゲ
−トで、このゲ−ト5はキャビティ3の長さ方向の一方
の端部にのぞませて設けられている。更に、6は離型ピ
ン、7はこの離型ピン6の取付型板をそれぞれ示してい
る。又、8は成形品である歯ブラシ本体の植毛部に植毛
を植込むための有底口を成形する成形ピン、9はこの成
形ピン8の取付型板をそれぞれ示している。そして、こ
れら取付型板7、9は図中下方に移動可能に構成されて
いる。
【0014】そして、こうした金型を図示したように型
閉めして、そのキャビティ3にランナ−4、ゲ−ト5を
通じて溶融状態の原料樹脂を充填した場合、キャビティ
3の長さ方向と直交する面の断面積が、例えば5mm×10
mmの55mm2 以下程度の小さい場合、成形された成形品で
ある歯ブラシ本体は表面光沢があり、所定の強度を有す
るものとなる。しかし、成形空間となるキャビティ3の
長さ方向と直交する面の断面積が、これより大きい場
合、前記したように所謂ジェッティング現象によって、
成形された成形品である歯ブラシ本体が表面光沢のない
ものであったり、所定の強度を有しないものになったり
することがある。とりわけ、キャビティ3の長さ方向と
直交する面の断面積が、例えば12mm×15mmの180 mm2
上の場合、こうした現象はより顕著になる。又、使用す
る原料樹脂がゲ−ト5を出たときに膨張しないアクリロ
ニトリルスチレン系樹脂、その他のスチレン系樹脂、A
BS系樹脂では、こうした現象が顕著である。
【0015】そこで、本発明では、金型の大型化につな
がらず、しかも特殊な加工を施す必要のない断面積の小
さな、例えば内径が2〜3mm程度のゲ−ト5をそのまま
利用して、こうしたジェッティング現象を生じないよう
にするため、図中10として示すキャビティ3にこれにの
ぞんだゲ−ト5の開口端と間隔をあけて対面するジェッ
ティング現象防止ピン10を伸退可能に設けている。そし
て、このジェッティング現象防止ピン10は、これやこれ
と対面した移動金型2が損傷することがないようにキャ
ビティ3に最大限突出した場合であっても、その先端面
と移動金型3の間に間隔又は図示していないがわずかに
間隔があく構成にされている。尚、図中11はジェッティ
ング現象防止ピン10の取付型板を示している。又、この
ジェッティング現象防止ピン10は成形品である歯ブラシ
本体の離型時に離型ピン6の取付型板7とその取付型板
11が連動して、離型ピンの作用と兼用させることができ
るようになっている。
【0016】而して、こうした射出成形用金型を用い
て、合成樹脂成形品である歯ブラシ本体を成形するに
は、図2〜図6に示すようにする。ここでは、歯ブラシ
本体の植毛部に植毛を植込むための有底口を成形する前
記成形ピン8の図示を省略している。先ず、図2に示す
ように金型を型閉めして、その成形品の成形空間となる
キャビティ3にランナ−4、ゲ−ト5を通じて溶融状態
の原料樹脂を充填するのに先立って、キャビティ3にゲ
−ト5の開口端と対面するようにジェッティング現象防
止ピン10をその取付型板11を図中一点鎖線で示すように
固定金型1と移動金型2に向けて押出すことで、伸長さ
せる。次に、この状態でキャビティ3に原料樹脂を充填
する。そして、充填した原料樹脂の先端面がゲ−ト5の
開口端の前方にあるジェッティング現象防止ピン10にあ
たって、キャビティ3のゲ−ト5の開口端に直交する面
全体に横断的に広がったわずかに後において、図3に示
すようにキャビティ3からジェッティング現象防止ピン
10を取付型板11を作動させることで、その先端面がキャ
ビティ3内面とほぼ面一になるまで後退させる。このジ
ェッティング現象防止ピン10の後退のタイミングは、必
ずしもこれに限定されず、キャビティ3に充填した原料
樹脂の先端面がジェッティング現象防止ピン10にあたっ
てから、キャビティ3に原料樹脂が完全に充填される直
前までの間なら、何時でもよい。こうして、図4に示す
ようにキャビティ3に原料樹脂を完全に充填して成形を
行う。尚、図中12は成形品である歯ブラシ本体を示して
いる。この後、図5に示すように移動金型2を成形品で
ある歯ブラシ本体12を固定金型1に残してそれと反対側
の図中上方に移動させて、金型の型開きを行う。次に、
図6に示すように固定金型1に残る成形品である歯ブラ
シ本体12を離型ピン6、6並びに離型ピンの作用と兼用
させたジェッティング現象防止ピン10をそれらの取付型
板7、11を作動させることで取出すのである。ここで、
成形ピン8の成形品である歯ブラシ本体12からの離型
は、それの取付型板9を作動させて、図4に示す成形
後、又は図5に示す移動金型2の移動前又は後に行った
り、更には取付型板9を作動させずに、図6に示す固定
金型1からの離型と同時に行うものである。
【0017】このキャビティ3にゲ−ト5を通じて原料
樹脂の充填当初には、図7(イ)(ロ)に示すようにゲ
−ト5から原料樹脂が塊状になって押出されてくる。そ
して、ゲ−ト5の開口端の前方にはジェッティング現象
防止ピン10があるから、ここまで進んだ原料樹脂の先端
は図8(イ)(ロ)に示すようにこれの両側と金型壁並
びにこれの先端面と金型壁の間に分岐される。この状態
又はこれより原料樹脂の先端面が更に進んだ状態で、図
9(イ)(ロ)に示すようにジェッティング現象防止ピ
ン10をキャビティ3から後退させると、後続する原料樹
脂はこのジェッティング現象防止ピン10の抜けた後の先
行する原料樹脂の金型壁と接触して冷却された周囲より
高温状態の内部に進入して、これらと一体化して融着す
ることになる。このため、成形された成形品が表面光沢
のないものであったり、所定の強度を有しないものにな
ったりすることがないのである。
【0018】このようにジェッティング現象防止のため
には、ジェッティング現象防止ピン10の外径Aは、キャ
ビティ3の長さ方向と直交する面で、ジェッティング現
象防止ピン10の伸退方向と直交した幅Bに対して、ほぼ
1/4〜1/3の範囲内にあるのが好ましいと言える。
又、ジェッティング現象防止ピン10の外径Aは、ゲ−ト
5から原料樹脂は広がって出てくるから、ゲ−ト5のジ
ェッティング現象防止ピン10の伸退方向と直交した開口
幅より大きく、例えばほぼ1〜3倍程度にすることが考
慮される。そして、図示した実施例では、ゲ−ト5とジ
ェッティング現象防止ピン10の軸心はそれぞれ直交方向
に交差しているが、これらは対面したとき、位置が多少
ずれて、ゲ−ト5の一部がジェッティング現象防止ピン
10と対面するような態様でも、本発明の目的とする効果
を達成することができる。更に、ゲ−ト5の開口端とジ
ェッティング現象防止ピン10の間隔Cは、この場合ほぼ
2mm〜5mm程度あけるのが好適である。そして、この間
隔Cは、ゲ−ト5の断面積が大きいときには長く、又そ
れが小さいときには短くすることが考慮される。
【0019】次に、キャビティ3へのジェッティング現
象防止ピン10の伸長長さDは、この伸退方向のキャビテ
ィ3の幅Eに対してどの程度が好適であるかを、又それ
にともなう成形品表面のピン跡の変化並びに原料樹脂の
流動挙動変化をショ−トショット法によって調べるとと
もに、ジェッティング現象防止ピン10をキャビティ3か
ら後退させるタイミングによるピン跡への影響について
も調べた。このとき、ジェッティング現象防止ピン10の
伸退方向のキャビティ3の幅Eを10mmにしたのに対し
て、これの伸長長さDを4mm、6mm、8mmの三種類設定
して、実験した。この結果、ジェッティング現象防止ピ
ン10の伸長長さDが短い程、ピン跡が美麗になり、又原
料樹脂のかなりの部分がジェッティング現象防止ピン10
の先端面と金型壁の間を通って、ここにフロ−マ−クが
現れることがわかった。逆に、ジェッティング現象防止
ピン10の伸長長さが長い程、ピン跡がわずかに残るが、
原料樹脂のかなりの部分がジェッティング現象防止ピン
10の両側と金型壁の間を通って、フロ−マ−クが現れに
くいこともわかった。こうしたことから、総合的に判断
すれば、ジェッティング現象防止ピン10の伸長長さDは
フロ−マ−クが現れにくいという面から、長い方が好ま
しいと言える。又、キャビティ3からジェッティング現
象防止ピン10を後退させるタイミングについては、キャ
ビティ3に原料樹脂が完全に充填される直前が、ピン跡
への影響が小さくなる上で、好ましいことがわかった。
【0020】図示した実施例にかかわらず、こうした射
出成形用金型は、歯ブラシ本体以外の各種成形品を成形
する場合に採用することができる。
【0021】又、原料樹脂もアクリロニトリルスチレン
系樹脂、その他のスチレン系樹脂、ABS系樹脂の他、
各種熱可塑性樹脂、各種熱硬化性樹脂も使用可能であ
る。
【0022】そして、ジェッティング現象防止ピン10の
外径Aと、キャビティ3の長さ方向と直交する面で、ジ
ェッティング現象防止ピン10の伸退方向と直交した幅
B、又ゲ−ト5の開口端とジェッティング現象防止ピン
10の間隔C、更にはキャビティ3へのジェッティング現
象防止ピン10の伸長長さDについても、前記具体例に限
定されるものではなく、金型構造や各種部材の大きさ関
係、位置関係、使用する原料樹脂、又は他の各種条件に
応じて、実験の結果から、最適な数値を選定するのが好
ましいと言える。
【0023】
【発明の効果】以上のような本発明に係る合成樹脂成形
品の射出成形法では、一対の固定金型と移動金型から構
成される射出成形用金型を型閉めしたとき、両金型間に
形成される合成樹脂成形品の成形空間となるキャビティ
の断面積が大きく、しかも長尺で、その長さ方向の一方
の端部にこれにのぞませて断面積が小さく、しかも特殊
な加工を施していないゲートがランナーに連続させて設
けられている場合でも、ジェッティング現象が生じるこ
となく、厚肉に成形された成形品は表面光沢があり、所
定の強度を有するものとなる。又、ここで用いられる射
出成形用金型は、従来の離型ピンと同態様のジェッティ
ング現象防止ピンを設けたものであるから、構成が複雑
になることもないうえに、例えば歯ブラシのような長尺
成形品を取り出す場合などには、既存の離型ピンに加え
てゲートに対面する成形品の長手方向一端側に設置した
ジェッティング現象防止ピンが離型ピンとしても機能す
るため、ジェッティング現象の防止がはかれると同時に
成形品に偏った応力を作用させない離型動作やより確実
な離型動作を新たな専用離型ピンを設けることなく実現
することができる。またこのことは、長尺製品等で離型
ピンが複数本必要な金型の場合、複数本の離型ピンのう
ちゲートに近い位置に設けられる離型ピンをジェッティ
ング現象防止ピンと兼用できることを意味し、離型ピン
が成形品に与えるピン痕跡個数を少なくして成形品の外
観を向上できるとともに金型の複雑化も最小限に止めつ
つジェッティング現象の防止と離型を共に実現すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る射出成形用金型の一例を示す断面
説明図
【図2】この射出成形用金型の成形工程を示す断面説明
【図3】この射出成形用金型の成形工程を示す断面説明
【図4】この射出成形用金型の成形工程を示す断面説明
【図5】この射出成形用金型の成形工程を示す断面説明
【図6】この射出成形用金型の成形工程を示す断面説明
【図7】(イ)(ロ)キャビティに原料樹脂を充填した
ときの流動状態を示す説明図
【図8】(イ)(ロ)キャビティに原料樹脂を充填した
ときの流動状態を示す説明図
【図9】(イ)(ロ)キャビティに原料樹脂を充填した
ときの流動状態を示す説明図
【図10】従来の射出成形用金型を示す断面説明図
【図11】従来の他の射出成形用金型を示す断面説明図
【符号の説明】
1 固定金型 2 移動金型 3 キャビティ 4 ランナ− 5 ゲ−ト 6 離型ピン 7 取付型板 8 成形ピン 9 取付型板 10 ジェッティング現象防止ピン 11 取付型板 12 成形品である歯ブラシ本体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の固定金型と移動金型から構成され
    る射出成形用金型を型閉めして、その合成樹脂成形品の
    成形空間となるキャビティにランナー、ゲートを通じて
    溶融状態の原料樹脂を充填するに際して、キャビティ
    におけるゲートの開口端と対面する位置にゲート開口端
    と間隔をあけてジェッティング現象防止ピンを伸長さ
    せ、この状態でキャビティに原料樹脂を充填し、充填し
    た原料樹脂の先端面がジェッティング現象防止ピンにあ
    たってから、キャビティに原料樹脂が完全に充填される
    直前までの間に、キャビティからジェッティング現象防
    止ピンを後退させて成形を行い、そののち射出成形用金
    型の型開きを行うとともに前記ジェッティング現象防止
    ピンを再度キャビティ内に伸長させて固化した合成樹脂
    成形品を離型させてなる合成樹脂成形品の射出成形法。
  2. 【請求項2】 原料樹脂が、アクリロニトリルスチレン
    系樹脂、その他のスチレン系樹脂、ABS系樹脂である
    請求項1記載の合成樹脂成形品の射出成形法。
  3. 【請求項3】 一対の固定金型と移動金型から構成され
    る射出成形用金型を型閉めしたとき、両金型間に合成樹
    脂成形品の成形空間となるキャビティが形成されるとと
    もに、そのキャビティに溶融状態の原料樹脂を充填する
    ランナーとゲートをこのゲートをキャビティにのぞませ
    て設け、更にはキャビティ内におけるゲートの開口端と
    対面する位置にゲート開口端と間隔をあけて合成樹脂成
    形品突出し用の離型ピンを兼ねたジェッティング現象防
    止ピンを伸退可能に設けた射出成形用金型。
  4. 【請求項4】 キャビティが長尺で、その長さ方向の一
    方の端部にのぞませてゲートが設けられた請求項3記載
    の射出成形用金型。
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