JP4051803B2 - 二色樹脂成形品およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、互いに異なる第1の樹脂と第2の樹脂とからなる樹脂成形品である二色樹脂成形品、およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
二色樹脂成形品の一種類として、溶融した第1の樹脂を冷却固化した本体部と、溶融した第2の樹脂を冷却固化して該本体部の外周を被覆する付加部とからなる二色樹脂成形品がある。当該二色樹脂成形品は、通常、溶融した第1の樹脂をキャビティー内にて冷却固化して本体部を形成し、次いで、溶融した第2の樹脂を該キャビティー内にて該本体部の外周を被覆した状態で冷却固化して付加部を形成する方法で製造されるもので、例えば、コアバックタイプとサンドイッチタイプとがある。
【0003】
当該二色樹脂成形品において、例えばコアバックタイプの場合には、溶融した各樹脂を成形型の異なる注入孔から注入して形成されるもので、成形型には異なる2つの注入孔を開閉するランナーが必要であり、成形型の費用が高くなるとともに、歩留まり、製造効率がよくないという問題がある。
【0004】
また、当該二色樹脂成形品において、例えばサンドイッチタイプの場合には、付加部であるスキン層の形成用樹脂が高価であっても本体部であるコア部の全周を被覆することとなって、高価な樹脂を必要以上に使用することになり、また、コア部に高い剛性を付与する場合には、コア部の形成用樹脂の充填率を高めて厚肉に形成することとなって、樹脂を剛性の付与に必要とする量以上に使用することになり、いずれの場合にも材料のコストアップは避けられない。
【0005】
従って、本発明の目的は、当該二色樹脂成形品において、これらの問題に対処することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は二色樹脂成形品に関し、当該二色樹脂成形品は、溶融した第1の樹脂を所定の注入孔から注入してキャビティー内にて冷却固化してなる該注入孔上方に形成された薄いシート状物を持つ本体部と、溶融した第2の樹脂を該第1の樹脂と同一の注入孔から該第1の樹脂からなる該薄いシート状物を破って注入して冷却固化して該本体部の少なくとも一部表面を被覆してなる付加部とを有することを特徴とするものである。
【0007】
また、本発明は当該二色樹脂成形品の製造方法であり、溶融した第1の樹脂を所定の注入孔からキャビティー内に注入して該注入孔上方に形成された薄いシート状物を持つ本体部を形成した後、該キャビテイー内に所定の空間部を形成して、溶融した第2の樹脂を該第1の樹脂と同一の注入孔から該第1の樹脂からなる該薄いシート状物を破って該空間部に注入して該本体部の少なくとも一部表面を被覆する付加部を形成することを特徴とするものである。
【0008】
本発明に係る二色樹脂成形品においては、本体部と付加部とが、溶融した互いに異なる樹脂を時間差をもって同一の注入孔からキャビティーに注入して形成されているものであるから、製造に要する成形型には異なる2つの注入孔を開閉するランナーは不要であって、成形型の費用を低減することができるとともに、歩留まりおよび製造効率を向上させることができる。
【0009】
また、本発明に係る二色樹脂成形品においては、付加部の形成用樹脂が高価な場合には、当該樹脂の使用量を容易に調整し得るとともに、本体部の剛性を高める場合にも、本体部の形成用樹脂の使用量を必要とする剛性に応じた最小限に容易に調整することができて、コストダウンを図ることができる。
このような二色樹脂成形品は、溶融した第1の樹脂を所定の注入孔からキャビティー内に注入して本体部を形成した後、該キャビテイー内に所定の空間部を形成して、溶融した第2の樹脂を該第1の樹脂と同一の注入孔から該空間部に注入して該本体部の少なくとも一部表面を被覆する付加部を形成する方法により容易に製造することができる。
【0010】
当該製造方法において、本体部を形成した後にキャビテイー内に所定の空間部を形成する手段としては、成形型に可動部を設けてこの可動部を可動させてキャビテイーを増大して所定の空間部を形成する手段、成型型の一部または全部を変換して本体部に対応する部位に所定の空間部を有するキャビティーを新たに形成する手段、本体部の形成用樹脂として収縮率の高い樹脂を使用する場合には、本体部の形成時に生じる収縮(引け)によりキャビティー内に形成される空間部を利用する手段等がある。
【0011】
以下、本発明を図面に基づいて説明すると、図1および図2には、本発明に係る二色樹脂成形品の製造方法の一例が示されている。当該製造方法は、コアバックタイプの成形例であって、溶融した第1の樹脂を所定の注入孔からキャビティー内に注入して本体部を形成した後、キャビテイー内に所定の空間部を形成して、溶融した第2の樹脂を第1の樹脂と同一の注入孔から空間部に注入して本体部の少なくとも一部表面を被覆する付加部を形成するものである。
【0012】
成形型10は、下型11、上型12、およびゲートスライド13を有するもので、下型11は溶融樹脂の注入孔11aを備えている。上型12は、ゲートスライド13とともに上下動可能であり、上型12の上動により、両型11,12が形成するキャビティーを増大させる。ゲートスライド13は、両型11,12が形成するキャビティー内に臨んで注入孔11aの直上に位置していて、上型12の移動により注入孔11aに対して進退可能である。
【0013】
図において、符号20は二色樹脂成形品を示しており、二色樹脂成形品20は、第1の樹脂21aからなる本体部21と、第2の樹脂22aからなる付加部22にて構成されていて、本発明に係る製造法により製造される。
製造に当たっては、先ず上型12を下死点に位置させて、両型11,12間に上下の幅寸法がt1のキャビティー14aを形成するとともに、ゲートスライド13を注入孔11aに最接近させておく。この状態で、溶融した第1の樹脂21aを注入孔11aからキャビティー14aに注入し、注入された第1の樹脂21aを冷却固化して本体部21を形成する。
【0014】
次いで、上型12をゲートスライド13とともに上死点まで移動して、両型11,12間に上下の幅寸法がt2のキャビティー14bを形成するとともに、ゲートスライド13を注入孔11aから最大限後退させる。この状態で、溶融した第2の樹脂22aを注入孔11aからキャビティー14bに注入し、キャビティー14b内の本体部21の上方に形成された空間部14cを第2の樹脂22aで充填する。第2の樹脂22aを注入する際には、注入孔11aの上方には第1の樹脂21aからなる薄いシート状物が形成されているが、第2の樹脂22aはその注入圧によりこのシート状物を破り、本体部21の谷部を通って上方の空間部14cに至って空間部14cを満たす。これにより、本体部21の表面に付加部22が形成され、付加部22が本体部21の表面を被覆してなる二色樹脂成形品20が製造される。
【0015】
このように、当該二色樹脂成形品20は本体部21と付加部22とからなるもので、本体部21と付加部22は、溶融した互いに異なる樹脂を時間差をもって同一の注入孔11aからキャビティー14a,14bに注入して形成されるものであるから、製造に要する成形型10には異なる2つの注入部を開閉するランナーは不要であって、成形型10の費用を低減することができるとともに、歩留まりおよび製造効率を向上させることができる。
【0016】
また、当該二色樹脂成形品20においては、第2の樹脂22aが高価な場合にはその使用量を容易に調整し得るとともに、本体部21の剛性を高める場合にも、第1の樹脂21aの使用量を必要とする剛性に応じた最小限に容易に調整することができて、コストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る二色樹脂成形品における本体部の製造方法を説明するための成形型の一部を示す部分断面図である。
【図2】本発明に係る二色樹脂成形品における付加部の製造方法を説明するための成形型の一部を示す部分断面図である。
【符号の説明】
10…成形型、11…下型、11a…注入孔、12…上型、13…ゲートスライド、14a,14b…キャビティー、14c…空間部、20…二色樹脂成形品、21…本体部、21a…第1の樹脂、22…付加部、22a…第2の樹脂。
Claims (2)
- 溶融した第1の樹脂を所定の注入孔から注入してキャビティー内にて冷却固化してなる該注入孔上方に形成された薄いシート状物を持つ本体部と、溶融した第2の樹脂を該第1の樹脂と同一の注入孔から該第1の樹脂からなる該薄いシート状物を破って注入して冷却固化して該本体部の少なくとも一部表面を被覆してなる付加部とを有することを特徴とする二色樹脂成形品。
- 請求項1に記載の二色樹脂成形品の製造方法であり、溶融した第1の樹脂を所定の注入孔からキャビティー内に注入して該注入孔上方に形成された薄いシート状物を持つ本体部を形成した後、該キャビテイー内に所定の空間部を形成して、溶融した第2の樹脂を該第1の樹脂と同一の注入孔から該第1の樹脂からなる該薄いシート状物を破って該空間部に注入して該本体部の少なくとも一部表面を被覆する付加部を形成することを特徴とする二色樹脂成形品の製造方法。
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