JPH0767690A - クロマン誘導体の製造法 - Google Patents
クロマン誘導体の製造法Info
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- JPH0767690A JPH0767690A JP24391493A JP24391493A JPH0767690A JP H0767690 A JPH0767690 A JP H0767690A JP 24391493 A JP24391493 A JP 24391493A JP 24391493 A JP24391493 A JP 24391493A JP H0767690 A JPH0767690 A JP H0767690A
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- Japan
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- enzyme
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Abstract
(57)【要約】
【目的】光学活性なクロマン誘導体を合成する方法を提
供する。 【構成】ラセミ体のクロマン誘導体に酵素を作用させ、
2位の立体構造に対して不斉加水分解を行い光学活性体
を得る。本発明により光学純度、収率共に満足できる光
学活性クロマン誘導体を得ることができ、当該光学活性
体より光学活性なα−トコフェロール(ビタミンE)を
効率よく合成することができる。
供する。 【構成】ラセミ体のクロマン誘導体に酵素を作用させ、
2位の立体構造に対して不斉加水分解を行い光学活性体
を得る。本発明により光学純度、収率共に満足できる光
学活性クロマン誘導体を得ることができ、当該光学活性
体より光学活性なα−トコフェロール(ビタミンE)を
効率よく合成することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】α−トコフェロール(ビタミン
E)は、強い抗酸化作用を有していて、人体への害、特
に発癌を引き起こす原因の一つとされている活性酸素種
のスカベンジャーとして有用であることが見いだされて
いる。
E)は、強い抗酸化作用を有していて、人体への害、特
に発癌を引き起こす原因の一つとされている活性酸素種
のスカベンジャーとして有用であることが見いだされて
いる。
【0002】
【従来の技術】現在使用されているα−トコフェロール
のほとんどは合成品で3ヶの不斉炭素原子がすべてラセ
ミ体の8種類の異性体の混合物である。
のほとんどは合成品で3ヶの不斉炭素原子がすべてラセ
ミ体の8種類の異性体の混合物である。
【0003】ビタミンEの活性はクロマン環の2位の立
体が重要である。2位の光学活性体の合成はRobeson等
のピペラジン塩にしての分割[J. Am. Chem. Soc.,84,3
196(1962)]やKarrer等による3-Bromo-campher-8-sulfo
nateにしての分割[Helv. Chem. Acta.,46,333(1963)]
が報告されている。
体が重要である。2位の光学活性体の合成はRobeson等
のピペラジン塩にしての分割[J. Am. Chem. Soc.,84,3
196(1962)]やKarrer等による3-Bromo-campher-8-sulfo
nateにしての分割[Helv. Chem. Acta.,46,333(1963)]
が報告されている。
【0004】又、コレステロールエステラーゼを用い
て、胆汁の存在下にα−トコフェロールのアセテートを
不斉加水分解する方法[J. Am. Chem. Soc.,113,2797(1
991)]が報告されている。しかし、この方法においては
2位の不斉加水分解について、反応速度の違いを示して
いるのみで、実際に得られたものの光学純度等は記載さ
れていない。又、胆汁などの両親媒性物質を含むために
後処理が困難となり、工業的方法とは言えない。
て、胆汁の存在下にα−トコフェロールのアセテートを
不斉加水分解する方法[J. Am. Chem. Soc.,113,2797(1
991)]が報告されている。しかし、この方法においては
2位の不斉加水分解について、反応速度の違いを示して
いるのみで、実際に得られたものの光学純度等は記載さ
れていない。又、胆汁などの両親媒性物質を含むために
後処理が困難となり、工業的方法とは言えない。
【0005】
【課題が解決しようとする課題】しかしながら、上記に
述べた従来の方法は操作は繁雑で収率も悪く、かつ光学
純度においても満足できるものではなく、より収率の良
い方法の開発が望まれていた。本発明者は鋭意検討した
結果、酵素を用いる不斉加水分解反応により、極めて高
い純度で光学活性体を得ることができる有用な方法を見
いだした。
述べた従来の方法は操作は繁雑で収率も悪く、かつ光学
純度においても満足できるものではなく、より収率の良
い方法の開発が望まれていた。本発明者は鋭意検討した
結果、酵素を用いる不斉加水分解反応により、極めて高
い純度で光学活性体を得ることができる有用な方法を見
いだした。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明はより実用的な方
法を検討した結果、一般式[IV]
法を検討した結果、一般式[IV]
【0007】
【化10】
【0008】においてR3、R4、R5が水素の場合
(R1、R2は一般式[I]と同じ)を基質として酵素に
よる不斉加水分解を行うことにより、高い光学純度の光
学活性体を得ることができ、本方法は工業的にも有用な
方法であることを見い出し、ここに本発明を完成した。
(R1、R2は一般式[I]と同じ)を基質として酵素に
よる不斉加水分解を行うことにより、高い光学純度の光
学活性体を得ることができ、本方法は工業的にも有用な
方法であることを見い出し、ここに本発明を完成した。
【0009】即ち、加水分解酵素による不斉分割の基質
に適するクロマン化合物としては、一般式[I]
に適するクロマン化合物としては、一般式[I]
【0010】
【化11】
【0011】[式中、R1はアシル基、アルコキシオキ
ザリル基又はアミノオキザリル基、R2はメチル基以外
のアルキル基又は置換基を有するアルキル基、Xは酸素
原子又は2ヶの水素原子を示す。]で表されるクロマン
化合物を用いて、立体選択的に加水分解して、一般式
[II]
ザリル基又はアミノオキザリル基、R2はメチル基以外
のアルキル基又は置換基を有するアルキル基、Xは酸素
原子又は2ヶの水素原子を示す。]で表されるクロマン
化合物を用いて、立体選択的に加水分解して、一般式
[II]
【0012】
【化12】
【0013】及び一般式[III]
【0014】
【化13】
【0015】[式中、R1はアシル基、アルコキシオキ
ザリル基又はアミノオキザリル基、R2はメチル基以外
のアルキル基又は置換基を有するアルキル基、Xは酸素
原子又は2ヶの水素原子を示し、*は光学活性点を示
す。]で表されるクロマン化合物を生成し、その不斉収
率、反応効率共に満足する結果を得ることができた。
ザリル基又はアミノオキザリル基、R2はメチル基以外
のアルキル基又は置換基を有するアルキル基、Xは酸素
原子又は2ヶの水素原子を示し、*は光学活性点を示
す。]で表されるクロマン化合物を生成し、その不斉収
率、反応効率共に満足する結果を得ることができた。
【0016】以下に、本発明を詳細に説明する。前記一
般式[I]、[II]及び[III]で表される化合物にお
いて、R1はアシル基(例えばアセチル基、プロピル基
等)、アルコキシオキザリル基(例えばメトキシ−オキ
ザリル基、エトキシ−オキザリル基、t−ブトキシ−オ
キザリル基等)及びアミノアキザリル基(例えばジメチ
ル−アミノオキザリル基やジエチル−アミノオキザリル
基等)であり、R2はメチル基以外のアルキル基(例え
ば4,8,12−トリメチルトリデシル基、4,8−ジメチルノ
ニル基、4−メチルペンチル基等)であり、Xは酸素原
子又は2ヶの水素原子を示す。
般式[I]、[II]及び[III]で表される化合物にお
いて、R1はアシル基(例えばアセチル基、プロピル基
等)、アルコキシオキザリル基(例えばメトキシ−オキ
ザリル基、エトキシ−オキザリル基、t−ブトキシ−オ
キザリル基等)及びアミノアキザリル基(例えばジメチ
ル−アミノオキザリル基やジエチル−アミノオキザリル
基等)であり、R2はメチル基以外のアルキル基(例え
ば4,8,12−トリメチルトリデシル基、4,8−ジメチルノ
ニル基、4−メチルペンチル基等)であり、Xは酸素原
子又は2ヶの水素原子を示す。
【0017】本発明に用いる酵素としては、上記一般式
[I]で表されるプロキラルなクロマン化合物から上記
一般式[II]、[III]で表される光学活性クロマン化
合物を生成させる活性を有する酵素ならいかなるもので
もよいが、具体的にはカンジダ(Candida)属に属する
微生物由来のリパーゼ、例えばリパーゼAY(商品名:天
野製薬社製,Candida rugosa由来)、リパーゼOF(商品
名:名糖産業製,Candida cylindracea)、リパーゼMY
(商品名:名糖産業製、Candida cylindracea)等やム
コール(Mucor)属に属する微生物由来のリパーゼ、例
えばリパーゼM(商品名:天野製薬製、Mucor javanicu
s由来)等が利用できる。この用いられる酵素は粗製品
であっても、精製されたものであってもよい。又、これ
らの酵素を生産する菌体も利用できる。
[I]で表されるプロキラルなクロマン化合物から上記
一般式[II]、[III]で表される光学活性クロマン化
合物を生成させる活性を有する酵素ならいかなるもので
もよいが、具体的にはカンジダ(Candida)属に属する
微生物由来のリパーゼ、例えばリパーゼAY(商品名:天
野製薬社製,Candida rugosa由来)、リパーゼOF(商品
名:名糖産業製,Candida cylindracea)、リパーゼMY
(商品名:名糖産業製、Candida cylindracea)等やム
コール(Mucor)属に属する微生物由来のリパーゼ、例
えばリパーゼM(商品名:天野製薬製、Mucor javanicu
s由来)等が利用できる。この用いられる酵素は粗製品
であっても、精製されたものであってもよい。又、これ
らの酵素を生産する菌体も利用できる。
【0018】本発明の反応は通常、0〜40℃で1〜120
時間で行い、反応系に酵素が分散するように行うのが好
ましい。又、このようなリパーゼはそのまま用いてもよ
いが、適当な担体に固定して固定化リアクターとして使
用してもよい。
時間で行い、反応系に酵素が分散するように行うのが好
ましい。又、このようなリパーゼはそのまま用いてもよ
いが、適当な担体に固定して固定化リアクターとして使
用してもよい。
【0019】本発明の反応は、通常は水を含む有機溶媒
中で行われる。使用する有機溶媒としては、特に制限さ
れたものではないが、例えばクロロホルム、ベンゼン、
アセトン、アセトニトリル等を挙げることができる。反
応終了後に酵素は、常法に従って、例えばろ紙を用いた
ろ過等で簡単に除くことができる。反応生成物は、例え
ば水を多く含む場合にはクロロホルム、ベンゼン、ジエ
チルエーテル等で抽出、分離できる。更に反応生成物は
例えばシリカゲルカラムクロマトグラフィー等を用いて
容易に精製できる。
中で行われる。使用する有機溶媒としては、特に制限さ
れたものではないが、例えばクロロホルム、ベンゼン、
アセトン、アセトニトリル等を挙げることができる。反
応終了後に酵素は、常法に従って、例えばろ紙を用いた
ろ過等で簡単に除くことができる。反応生成物は、例え
ば水を多く含む場合にはクロロホルム、ベンゼン、ジエ
チルエーテル等で抽出、分離できる。更に反応生成物は
例えばシリカゲルカラムクロマトグラフィー等を用いて
容易に精製できる。
【0020】また、酵素による不斉加水分解反応によっ
て生成した一般式[II]
て生成した一般式[II]
【0021】
【化14】
【0022】は再び反応系に用いることができる。即
ち、Xが2個の水素原子の場合にはアセチル化した後、
さらに酸化し一般式[V]
ち、Xが2個の水素原子の場合にはアセチル化した後、
さらに酸化し一般式[V]
【0023】
【化15】
【0024】とし、次いでラセミ化と還元して酵素反応
の基質として再度利用することができ、Xが酸素原子の
場合にはそのままラセミ化して再利用することができ
る。
の基質として再度利用することができ、Xが酸素原子の
場合にはそのままラセミ化して再利用することができ
る。
【0025】以下、実施例により本発明をより具体的に
詳述するが、本発明はこれに限定されたものではない。
詳述するが、本発明はこれに限定されたものではない。
【0026】
実施例1 実施例1における反応式において各化合物に番号を割り
当てて表示した。
当てて表示した。
【0027】
【化16】
【0028】 (6R,10R)-phyton(3)の合成 (7R,11R)-phytol(2)[αD 20+0.12°(neat)]の180mg(0.
61mmol)をアセトン5mlに溶かし、過マンガン酸カリウ
ム350mgを水10mlとアセトン10mlに溶かしたものを室温
下ゆっくり加えた後、オイルバスにて50℃に加熱する。
1時間攪拌し室温に戻した後、エーテル30mlを加え濾過
し、さらに水50mlで2回洗浄し、無水硫酸マグネシウム
にて脱水する。濃縮した後、シリカゲルクロマトグラフ
ィー(メチレンクロライド)にて精製し、淡黄色液体(6
R、10R)-phytone(3)を得た。
61mmol)をアセトン5mlに溶かし、過マンガン酸カリウ
ム350mgを水10mlとアセトン10mlに溶かしたものを室温
下ゆっくり加えた後、オイルバスにて50℃に加熱する。
1時間攪拌し室温に戻した後、エーテル30mlを加え濾過
し、さらに水50mlで2回洗浄し、無水硫酸マグネシウム
にて脱水する。濃縮した後、シリカゲルクロマトグラフ
ィー(メチレンクロライド)にて精製し、淡黄色液体(6
R、10R)-phytone(3)を得た。
【0029】収量 :122mg(75%) MSm/z :268(M+)1 H-NMR(CDCl3) δ:0.83-0.88(12H,m,2×CH3),1.05-
1.70(19H,m,8×CH2,3×CH),2.13(3H,s,αCH3),2.40(2H,
t,J=10Hz,αCH2) IR(neat)cm-1 :2900(C−H),1720(C=O)
1.70(19H,m,8×CH2,3×CH),2.13(3H,s,αCH3),2.40(2H,
t,J=10Hz,αCH2) IR(neat)cm-1 :2900(C−H),1720(C=O)
【0030】 (7R,11R)-isophytol(4)の合成 エーテル5mlをアセトンバスにて−50〜60℃に冷やし、
ビニルブロマイド160mg(1.5mmol)を加える。その温度
でt−BuLi(1.5mol)2.6mlをゆっくり加えた後、0℃
まで昇温し3時間攪拌する。0℃にてで得られた(6R,
10R)-phytone(3)の130mg(0.49mmol)をエーテル10mlの
溶液を加え、さらに1時間攪拌する。その後50%水、メ
タノール20mlをゆっくり加え、室温に戻しエーテル30ml
と水30mlを加えエーテル層を分液し、さらに水30mlで2
回洗浄する。無水硫酸マグネシウムで脱水し、濃縮残渣
の淡黄色液体(7R,11R)-isophytol(4)を得た。
ビニルブロマイド160mg(1.5mmol)を加える。その温度
でt−BuLi(1.5mol)2.6mlをゆっくり加えた後、0℃
まで昇温し3時間攪拌する。0℃にてで得られた(6R,
10R)-phytone(3)の130mg(0.49mmol)をエーテル10mlの
溶液を加え、さらに1時間攪拌する。その後50%水、メ
タノール20mlをゆっくり加え、室温に戻しエーテル30ml
と水30mlを加えエーテル層を分液し、さらに水30mlで2
回洗浄する。無水硫酸マグネシウムで脱水し、濃縮残渣
の淡黄色液体(7R,11R)-isophytol(4)を得た。
【0031】収量 :135mg(94%) MSm/z :296(M+)1 H-NMR(CDCl3) δ:0.83−0.88(12H,m,4×CH3),1.04
−1.55(24H,m,9×CH2,3×CH,=C−CH3),5.03(1H,d,J=4.2
Hz,cis),5.20(1H,d,J=7Hz,trans),5.91(1H,dd,J=4.2,7
Hz,vinylH)
−1.55(24H,m,9×CH2,3×CH,=C−CH3),5.03(1H,d,J=4.2
Hz,cis),5.20(1H,d,J=7Hz,trans),5.91(1H,dd,J=4.2,7
Hz,vinylH)
【0032】 (2RS,4'R,8'R)-tocol(RS-6)の合成 hydroquinone(5) 3.7g(34mmol)と、で得られた(7R,
11R)-isophytol(4) 5g(17mmol)をエーテル10mlに溶
かし、室温で三フッ化ホウ素エーテラート10mlを加え
る。そのまま10時間攪拌した後、水10mlで3回洗浄し、
無水硫酸マグネシウムで脱水し濃縮後、シリカゲルクロ
マトグラフィー(メチレンクロライド)で精製し、淡黄
色粘稠液の(2RS,4'R,8'R)-tocol(RS-6)を得た。
11R)-isophytol(4) 5g(17mmol)をエーテル10mlに溶
かし、室温で三フッ化ホウ素エーテラート10mlを加え
る。そのまま10時間攪拌した後、水10mlで3回洗浄し、
無水硫酸マグネシウムで脱水し濃縮後、シリカゲルクロ
マトグラフィー(メチレンクロライド)で精製し、淡黄
色粘稠液の(2RS,4'R,8'R)-tocol(RS-6)を得た。
【0033】収量 :4.6g(70%) MSm/z :388(M+)1 H-NMR(CDCl3 δ:0.08-0.88(12H,m,4×CH3),1.04-
1.65(24H,m,9×CH2,3×CH,2位CH3),1.65-1.90(2H,m,3位
CH2),2.69(2H,t,J=4.4Hz,4位CH2),4.53(1H,s,OH),6.53-
6.66(3H,m,Ar-H)
1.65(24H,m,9×CH2,3×CH,2位CH3),1.65-1.90(2H,m,3位
CH2),2.69(2H,t,J=4.4Hz,4位CH2),4.53(1H,s,OH),6.53-
6.66(3H,m,Ar-H)
【0034】 (2RS,4'R,8'R)-tocol acetate(RS-7)
の合成 で得られた(2RS,4'R,8'R)-tocol(RS-6) 100mg(0.26m
mol)をTHF5mlに溶かし、アセチルクロライド30mg(0.
39mmol)を加え、氷冷下トリエチルアミン40mg(0.4mmo
l)をゆっくり加える。直ちに塩酸塩が析出してくる。
室温に戻し、1時間攪拌した後、エーテル20mlと水30ml
を加え、分液しエーテル層を水30mlで3回洗浄する。無
水硫酸マグネシウムで脱水し濃縮残渣として淡赤褐色粘
稠液の(2RS,4R',8'R)-tocol acetate(RS-7)を得た。
の合成 で得られた(2RS,4'R,8'R)-tocol(RS-6) 100mg(0.26m
mol)をTHF5mlに溶かし、アセチルクロライド30mg(0.
39mmol)を加え、氷冷下トリエチルアミン40mg(0.4mmo
l)をゆっくり加える。直ちに塩酸塩が析出してくる。
室温に戻し、1時間攪拌した後、エーテル20mlと水30ml
を加え、分液しエーテル層を水30mlで3回洗浄する。無
水硫酸マグネシウムで脱水し濃縮残渣として淡赤褐色粘
稠液の(2RS,4R',8'R)-tocol acetate(RS-7)を得た。
【0035】収量 :110mg(99%) MSm/z :430(M+) HPLCで(R-7),(S-7)の分離を行った。
【0036】<HPLC条件> カラム:Chiralcel OD−H 溶媒 :ヘキサン/2−プロパノール=800/1 流速 :1.0ml/min 検出 :290nm(UV) (2R,4'R,8'R)-tocol acetate(R-7)のRt 14.6分 (2S,4'R,8'R)-tocol acetate(S-7)のRt 16.3分
【0037】 (2R,4'R,8'R)-tocol acetate(R-7)及
び(2S,4'R,8'R)-tocol(S-6)の酵素による不斉加水分解
による製造
び(2S,4'R,8'R)-tocol(S-6)の酵素による不斉加水分解
による製造
【0038】で得られた(2RS,4'R,8'R)-tocol acetat
e(RS-7) 100mg(0.23mmol)を水飽和イソプロピルエー
テル10mlに溶かし、リパーゼAY(商品名:天野製薬製)
100mgを加える。室温で1時間攪拌した後、濾過し酵素
を除き濾液を濃縮しR-7とS-6のまじりを得る。シリカゲ
ルクロマトグラフィー(メチレンクロライド)にて精製
分離し光学活性な(R-7)と(S-6)を得た。
e(RS-7) 100mg(0.23mmol)を水飽和イソプロピルエー
テル10mlに溶かし、リパーゼAY(商品名:天野製薬製)
100mgを加える。室温で1時間攪拌した後、濾過し酵素
を除き濾液を濃縮しR-7とS-6のまじりを得る。シリカゲ
ルクロマトグラフィー(メチレンクロライド)にて精製
分離し光学活性な(R-7)と(S-6)を得た。
【0039】(2R,4'R,8'R)-tocol acetate(S-7)の収率
及び光学純度 収率 :32mg(32%) 光学純度 :>99%ee
及び光学純度 収率 :32mg(32%) 光学純度 :>99%ee
【0040】(2S,4'R,8'R)-tocol(S-6)の収率及び光学
純度 収率 :54mg(60%) 光学純度 :38%ee 尚、光学純度は、HPLCで求め、(R-7)は直接、(S-6)はア
セチル化した後に測定した。
純度 収率 :54mg(60%) 光学純度 :38%ee 尚、光学純度は、HPLCで求め、(R-7)は直接、(S-6)はア
セチル化した後に測定した。
【0041】 d-α-tocopherol(R-1)の製造 で得られた(2R,4'R,8'R)-tocol acetate(R-7) 100mg
(0.23mmol)をホウ酸トリメチル5mlに溶かし、パラホ
ルムアルデヒド 100mg、ホウ酸 100mg、パラジウムカー
ボン 50mgを加え、オートクレーブにて水素圧 50kg/cm
2をかけ、190〜200℃に加熱する。2日後、目的物の生
成は僅かだったので、さらにパラホルムアルデヒド100m
g、ホウ酸100mgを加え反応を続けた。3日後、さらに10
0mgずつ追加し反応を続け、4日後はほぼ目的物へ変換
されていた。反応液にエーテル30mlを加え、水30mlで3
回洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、濃縮しカ
ラムクロマトグラフィー(メチレンクロライド)で生成
し、d-α-tocopherol(R-1)を得た。
(0.23mmol)をホウ酸トリメチル5mlに溶かし、パラホ
ルムアルデヒド 100mg、ホウ酸 100mg、パラジウムカー
ボン 50mgを加え、オートクレーブにて水素圧 50kg/cm
2をかけ、190〜200℃に加熱する。2日後、目的物の生
成は僅かだったので、さらにパラホルムアルデヒド100m
g、ホウ酸100mgを加え反応を続けた。3日後、さらに10
0mgずつ追加し反応を続け、4日後はほぼ目的物へ変換
されていた。反応液にエーテル30mlを加え、水30mlで3
回洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、濃縮しカ
ラムクロマトグラフィー(メチレンクロライド)で生成
し、d-α-tocopherol(R-1)を得た。
【0042】収率 :72mg(72%) MSm/z :430(M+)1 H-NMR(CDCl3 ) δ:0.82-0.88(12H,m,4×CH3),1.07-
1.60(24H,m,9×CH2,3×CH,2位CH3),1.72-1.85(2H,m,3位
CH2),2.10-2.18(9H,m,3×Ar-CH3),2.60(2H,t,J=7Hz,4位
CH2),4.175(1H,s,OH) また、HPLCで標準品のd-α-tocopherolと一致した。
1.60(24H,m,9×CH2,3×CH,2位CH3),1.72-1.85(2H,m,3位
CH2),2.10-2.18(9H,m,3×Ar-CH3),2.60(2H,t,J=7Hz,4位
CH2),4.175(1H,s,OH) また、HPLCで標準品のd-α-tocopherolと一致した。
【0043】<HPLC条件> カラム:Chiralcel OD−H 溶媒 :ヘキサン/2−プロパノール=2000/1 流速 :1.0ml/min 検出 :290nm(UV) d-α-tocopherolのRtは41.9分 l-α-tocopherolのRtは38.5分
【0044】 (2S,4'R,8'R)-4-oxotocol(S-10)の合
成 で得られた(2S,4'R,8'R)-tocol(S-6) 150mg(0.39mmo
l)をアセチルクロライド及び、トリエチルアミンによ
りアセチル化した後、得られたtocol acetateを酢酸10m
lに溶かし、重クロム酸ソーダ360mg(1.2mmol)を加え
る。オイルバスにて120℃に加熱し2時間還流し冷却
後、エーテル30mlと水30mlを加え分液し、エーテル層を
水30mlで3回洗浄する。無水硫酸マグネシウムで乾燥し
濃縮残渣として(2S,4'R,8'R)-4-oxotocol(S-10)を得
た。
成 で得られた(2S,4'R,8'R)-tocol(S-6) 150mg(0.39mmo
l)をアセチルクロライド及び、トリエチルアミンによ
りアセチル化した後、得られたtocol acetateを酢酸10m
lに溶かし、重クロム酸ソーダ360mg(1.2mmol)を加え
る。オイルバスにて120℃に加熱し2時間還流し冷却
後、エーテル30mlと水30mlを加え分液し、エーテル層を
水30mlで3回洗浄する。無水硫酸マグネシウムで乾燥し
濃縮残渣として(2S,4'R,8'R)-4-oxotocol(S-10)を得
た。
【0045】収率 :168mg(95%)1 H−NMR(CDCl3) δ:0.83-0.90(12H,m,4×CH3),1.00-
1.76(24H,m,9×CH2,3×CH,2位CH3),2.68(2H,dd,J=17Hz,
3位CH2),4.88(1H,s,OH),6.80-7.29(3H,m,Ar-H)
1.76(24H,m,9×CH2,3×CH,2位CH3),2.68(2H,dd,J=17Hz,
3位CH2),4.88(1H,s,OH),6.80-7.29(3H,m,Ar-H)
【0046】 (2S,4'R,8'R)-4-oxotocol(S-10)のラ
セミ化と還元 で得られた(2S,4'R,8'R)-4-oxotocol(S-10) 30mg(0.
068mmol)をエタノール5mlに溶かし、直前に調製して
おいた0.1Nナトリウムエトキシド3mlを加える。オイ
ルバスにて還流させ3時間攪拌し、冷却後、希塩酸で中
和させエーテル30mlで抽出し水30mlで3回洗浄する。無
水硫酸マグネシウムで乾燥し濃縮後、HPLCによりラセミ
化を確認した。そのままメタノール10mlに溶かし、氷冷
下ナトリウムボロハイドライド10mgをゆっくり加え、室
温に戻し17時間攪拌する。その後希塩酸で酸性にしエー
テル30mlで抽出し水30mlで3回洗浄する。無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥後濃縮し、そのままメタノール10mlに溶
かしパラジウムカーボン10mgを加え、常圧水素下、接触
還元を行った。室温3日攪拌後、濾過し濃縮した後、シ
リカゲルクロマトグラフィー(メチレンクロライド)で
精製し(2RS,4'R,8'R)-4-tocol(RS-6)を得た。
セミ化と還元 で得られた(2S,4'R,8'R)-4-oxotocol(S-10) 30mg(0.
068mmol)をエタノール5mlに溶かし、直前に調製して
おいた0.1Nナトリウムエトキシド3mlを加える。オイ
ルバスにて還流させ3時間攪拌し、冷却後、希塩酸で中
和させエーテル30mlで抽出し水30mlで3回洗浄する。無
水硫酸マグネシウムで乾燥し濃縮後、HPLCによりラセミ
化を確認した。そのままメタノール10mlに溶かし、氷冷
下ナトリウムボロハイドライド10mgをゆっくり加え、室
温に戻し17時間攪拌する。その後希塩酸で酸性にしエー
テル30mlで抽出し水30mlで3回洗浄する。無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥後濃縮し、そのままメタノール10mlに溶
かしパラジウムカーボン10mgを加え、常圧水素下、接触
還元を行った。室温3日攪拌後、濾過し濃縮した後、シ
リカゲルクロマトグラフィー(メチレンクロライド)で
精製し(2RS,4'R,8'R)-4-tocol(RS-6)を得た。
【0047】収率 :18mg(72%) MSm/z :388(M+)1 H−NMR(CDCl3) δ:0.08-0.88(12H,m,4×CH3),1.04-
1.65(24H,m,9×CH2,3×CH,2位CH3),1.65-1.90(2H,dd,J=
17Hz,3位CH2),2.69(2H,J=4.4Hz,4位CH2),4.53(1H,s,O
H),6.53-6.66(3H,m,Ar-H)
1.65(24H,m,9×CH2,3×CH,2位CH3),1.65-1.90(2H,dd,J=
17Hz,3位CH2),2.69(2H,J=4.4Hz,4位CH2),4.53(1H,s,O
H),6.53-6.66(3H,m,Ar-H)
【0048】 で得られたラセミ体を用いてから
の工程によりd-α-tocopherolを製造した。
の工程によりd-α-tocopherolを製造した。
【0049】実施例2 実施例2における反応式において各化合物に番号を割り
当てて表示した。
当てて表示した。
【0050】
【化17】
【0051】 (2RS,4'R,8'R)-4-oxotocol(RS-8)の合
成 2,5-dihydroxyacetophenone(9) 100mg(0.66mmol)をト
ルエン10mlに溶かし、(7R,11'R)-phytone(3) 182mg(0.
68mmol)とピロリジン75mg(1.06mmol)を加え室温で45
分攪拌する。その後オイルバスにて130℃に加熱し3時
間還流させる。冷却後、エーテル30mlを追加し、希塩酸
で洗浄しさらに水洗する。無水硫酸マグネシウムで乾燥
後濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(メチレンク
ロライド)で精製し赤褐色粘稠液体の(2RS,4'R,8'R)-4-
oxotocol(RS-8)を得た。
成 2,5-dihydroxyacetophenone(9) 100mg(0.66mmol)をト
ルエン10mlに溶かし、(7R,11'R)-phytone(3) 182mg(0.
68mmol)とピロリジン75mg(1.06mmol)を加え室温で45
分攪拌する。その後オイルバスにて130℃に加熱し3時
間還流させる。冷却後、エーテル30mlを追加し、希塩酸
で洗浄しさらに水洗する。無水硫酸マグネシウムで乾燥
後濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(メチレンク
ロライド)で精製し赤褐色粘稠液体の(2RS,4'R,8'R)-4-
oxotocol(RS-8)を得た。
【0052】収率 :190mg(72%) MSm/z :402(M+)1 H−NMR(CDCl3) δ:0.83−0.88(12H,m,4×CH3),1.00-
1.75(24H,m,9×CH2,3×CH,2位CH3),2.68(2H,dd,J=17Hz,
3位CH2),4.90(1H,s,OH),6.82-7.29(3H,m,Ar-H)
1.75(24H,m,9×CH2,3×CH,2位CH3),2.68(2H,dd,J=17Hz,
3位CH2),4.90(1H,s,OH),6.82-7.29(3H,m,Ar-H)
【0053】 (2RS,4'R,8'R)-4-oxotocol acetate(R
S-10)の合成 で得られた(2RS,4'R,8'R)-4-oxotocol(RS-8) 140mg
(0.35mmol)をエーテル5mlに溶かし、アセチルクロラ
イド33mg(0.42mmol)を加え、氷冷下トリエチルアミン
42mg(0.42mmol)をゆっくり滴下する。直ちに塩酸塩が
析出してくる。その後室温に戻し、1時間攪拌する。エ
ーテル20mlを追加し水30mlで3回洗浄し無水硫酸マグネ
シウムで乾燥後、濃縮し(2RS,4R',8'R)-4-oxotocol ace
tate(RS-10)を得た。
S-10)の合成 で得られた(2RS,4'R,8'R)-4-oxotocol(RS-8) 140mg
(0.35mmol)をエーテル5mlに溶かし、アセチルクロラ
イド33mg(0.42mmol)を加え、氷冷下トリエチルアミン
42mg(0.42mmol)をゆっくり滴下する。直ちに塩酸塩が
析出してくる。その後室温に戻し、1時間攪拌する。エ
ーテル20mlを追加し水30mlで3回洗浄し無水硫酸マグネ
シウムで乾燥後、濃縮し(2RS,4R',8'R)-4-oxotocol ace
tate(RS-10)を得た。
【0054】収率 :150mg(97%) MSm/z :444(M+) IR(neat)cm-1 :1760,1695(C=O) HPLCで(R-10),(S-10)の分離を行った。
【0055】<HPLC条件> カラム:Chiralcel OD 溶媒 :ヘキサン/2−プロパノール=200/1 流速 :1.0ml/min 検出 :254nm(UV) (R-10)のRtは12.5分,(S-10)のRtは14.1分
【0056】 (2S,4'R,8'R)-4-oxotocol(S-8)及び(2
R,4'R,8'R)-4-oxotocol acetate(R-10)の酵素による不
斉加水分解による製造
R,4'R,8'R)-4-oxotocol acetate(R-10)の酵素による不
斉加水分解による製造
【0057】で得られた(2RS,4'R,8'R)-4-oxotocol a
cetate(RS-10) 100mg(0.23mmol)を水飽和イソプロピ
ルエーテル10mlに溶かし、リパーゼM(商品名:天野製
薬製)100mgを加える。室温で24時間攪拌した後、濾過
して酵素を除き濃縮する。シリカゲルクロマトグラフィ
ー(メチレンクロライド)にて分離精製し、光学活性の
(2S,4'R,8'R)-4-oxotocol acetate(S-8)と(2R,4'R,8'R)
-4-oxotocol acetate(R-10)を得た。
cetate(RS-10) 100mg(0.23mmol)を水飽和イソプロピ
ルエーテル10mlに溶かし、リパーゼM(商品名:天野製
薬製)100mgを加える。室温で24時間攪拌した後、濾過
して酵素を除き濃縮する。シリカゲルクロマトグラフィ
ー(メチレンクロライド)にて分離精製し、光学活性の
(2S,4'R,8'R)-4-oxotocol acetate(S-8)と(2R,4'R,8'R)
-4-oxotocol acetate(R-10)を得た。
【0058】(2R,4'R,8'R)-4-oxotocol acetate(R-10)
の収率及び光学純度 収率 :40mg(40%) 光学純度 :74%ee
の収率及び光学純度 収率 :40mg(40%) 光学純度 :74%ee
【0059】(2S,4'R,8'R)-4-oxotocol(S-8)の収率及び
光学純度 収率 :50mg(55%) 光学純度 :40%ee 尚、光学純度は、HPLCで求め(S-8)はアセチル化し(S-1
0)とした後、測定した。
光学純度 収率 :50mg(55%) 光学純度 :40%ee 尚、光学純度は、HPLCで求め(S-8)はアセチル化し(S-1
0)とした後、測定した。
【0060】 d-α-tocopherol(1)の製造 で得られた(2R,4'R,8'R)-4-oxotocol acetate(R-10)
80mg(0.18mmol)をメタノール10mlに溶かし、氷冷下ナ
トリウムボロハイドライド20mg(3eq)を少しずつ加え
る。室温に戻し、17時間攪拌した後、希塩酸で中和しエ
ーテル30mlで抽出する。水30mlで3回洗浄した後、無水
硫酸マグネシウムで乾燥し濃縮する。残渣をメタノール
10mlに溶かし、パラジウムカーボン10mgを加え、常圧水
素で3日接触還元する。濾過後濃縮し得られたトコール
アセテート[収率:58mg(75%)]を、トリメチルホウ酸
10mlに溶かし、パラホルムアルデヒド60mg,ホウ酸60mg,
パラジウムカーボン10mgを加え、オートクレーブで水素
圧50kg/cm2、200℃にて反応させる。4日後エーテル30
mlを加えて水洗した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し
濃縮する。シリカゲルクロマトグラフィー(メチレンク
ロライド)で精製しd-α-tocopherol(1)を得た。
80mg(0.18mmol)をメタノール10mlに溶かし、氷冷下ナ
トリウムボロハイドライド20mg(3eq)を少しずつ加え
る。室温に戻し、17時間攪拌した後、希塩酸で中和しエ
ーテル30mlで抽出する。水30mlで3回洗浄した後、無水
硫酸マグネシウムで乾燥し濃縮する。残渣をメタノール
10mlに溶かし、パラジウムカーボン10mgを加え、常圧水
素で3日接触還元する。濾過後濃縮し得られたトコール
アセテート[収率:58mg(75%)]を、トリメチルホウ酸
10mlに溶かし、パラホルムアルデヒド60mg,ホウ酸60mg,
パラジウムカーボン10mgを加え、オートクレーブで水素
圧50kg/cm2、200℃にて反応させる。4日後エーテル30
mlを加えて水洗した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し
濃縮する。シリカゲルクロマトグラフィー(メチレンク
ロライド)で精製しd-α-tocopherol(1)を得た。
【0061】収率 :43mg(tot,56%) HPLCにてラセミ化していないことを確認した。 MSm/z :430(M+)1 H−NMR(CDCl3) δ:0.80-0.87(12H,m,4×CH3),1.06-
1.60(24H,m,9×CH2,3×CH,2位CH3),1.72-1.86(2H,m,3位
CH2),2.11-2.18(9H,m,3×Ar-CH3),2.61(2H,t,J=7Hz,4位
CH2),4.178(1H,s,OH)
1.60(24H,m,9×CH2,3×CH,2位CH3),1.72-1.86(2H,m,3位
CH2),2.11-2.18(9H,m,3×Ar-CH3),2.61(2H,t,J=7Hz,4位
CH2),4.178(1H,s,OH)
【0062】 (2S,4'R,8'R)-4-oxotocol(S-8)のラセ
ミ化 で得られた(2S,4'R,8'R)-4-oxotocol(S-8) 30mg(0.0
8mmol,40%ee)をエタノール5mlに溶かし、直前に調製
しておいた0.1Nナトリウムエトキシド5mlを加えた後
3時間還流する。冷却後希塩酸で中和しエーテル20mlで
抽出する。水洗した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し
濃縮して(RS-8)を得た。
ミ化 で得られた(2S,4'R,8'R)-4-oxotocol(S-8) 30mg(0.0
8mmol,40%ee)をエタノール5mlに溶かし、直前に調製
しておいた0.1Nナトリウムエトキシド5mlを加えた後
3時間還流する。冷却後希塩酸で中和しエーテル20mlで
抽出する。水洗した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し
濃縮して(RS-8)を得た。
【0063】収率 :29.6mg(99%) HPLCにてラセミ化したことを確認した。 MSm/z :388(M+)
【0064】 で得られた(RS-8)を用いてから
と同様にして反応しd-α-tocopherol(1)を製造した。
と同様にして反応しd-α-tocopherol(1)を製造した。
【0065】比較例1 一般式[IV]
【0066】
【化18】
【0067】において、R3,R4,R5がメチル基の場
合として、実施例1と同様にして操作して光学活性体を
製造したときの光学活性収率は20〜40%eeと低かった。
合として、実施例1と同様にして操作して光学活性体を
製造したときの光学活性収率は20〜40%eeと低かった。
【0068】比較例2 一般式[IV]
【0069】
【化19】
【0070】において、R3,R4,R5がメチル基の場
合として、実施例2と同様にして操作して光学活性体を
製造したときの光学活性収率は20〜40%eeと低かった。
合として、実施例2と同様にして操作して光学活性体を
製造したときの光学活性収率は20〜40%eeと低かった。
【0071】
【発明の効果】本発明により、従来ラセミ体として開
発、医薬品として利用されている多くのビタミンEが光
学活性体として開発、医療に供する新規方法を見い出し
た。
発、医薬品として利用されている多くのビタミンEが光
学活性体として開発、医療に供する新規方法を見い出し
た。
【化5】
【化5】
Claims (3)
- 【請求項1】一般式[I] 【化1】 [式中、R1はアシル基、アルコキシオキザリル基又は
アミノオキザリル基、R2はメチル基以外のアルキル基
又は置換基を有するアルキル基、Xは酸素原子又は2ヶ
の水素原子を示す。]で表されるクロマン化合物に酵素
を作用させ、一般式[II] 【化2】 及び一般式[III] 【化3】 [式中、R1はアシル基、アルコキシオキザリル基又は
アミノオキザリル基、R2はメチル基以外のアルキル基
又は置換基を有するアルキル基、Xは酸素原子又は2ヶ
の水素原子を示し、*は光学活性点を示す。]で表され
るクロマン化合物を製造する方法。 - 【請求項2】一般式[I] 【化4】 [式中、R1はアシル基、アルコキシオキザリル基又は
アミノオキザリル基、R2はメチル基以外のアルキル基
又は置換基を有するアルキル基、Xは酸素原子又は2ヶ
の水素原子を示す。]で表されるクロマン化合物に酵素
を作用させ、一般式[II] 【化5】及び一般式[III] 【化6】 [式中、R1はアシル基、アルコキシオキザリル基又は
アミノオキザリル基、R2はメチル基以外のアルキル基
又は置換基を有するアルキル基、Xは酸素原子又は2ヶ
の水素原子を示し、*は光学活性点を示す。]で表され
るクロマン化合物を製造する方法において、一般式
[I]においてXが2つの水素原子の時に酵素としてカ
ンジダ属由来のリパーゼを用いることを特徴とするクロ
マン化合物の製造法。 - 【請求項3】一般式[I] 【化7】 [式中、R1はアシル基、アルコキシオキザリル基又は
アミノオキザリル基、R2はメチル基以外のアルキル基
又は置換基を有するアルキル基、Xは酸素原子又は2ヶ
の水素原子を示す。]で表されるクロマン化合物に酵素
を作用させ、一般式[II] 【化8】 及び一般式[III] 【化9】 [式中、R1はアシル基、アルコキシオキザリル基又は
アミノオキザリル基、R2はメチル基以外のアルキル基
又は置換基を有するアルキル基、Xは酸素原子又は2ヶ
の水素原子を示し、*は光学活性点を示す。]で表され
るクロマン化合物を製造する方法において、一般式
[I]においてXが酸素原子の時に酵素としてムコール
属由来のリパーゼを用いることを特徴とするクロマン化
合物の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24391493A JPH0767690A (ja) | 1993-09-03 | 1993-09-03 | クロマン誘導体の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24391493A JPH0767690A (ja) | 1993-09-03 | 1993-09-03 | クロマン誘導体の製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0767690A true JPH0767690A (ja) | 1995-03-14 |
Family
ID=17110892
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24391493A Pending JPH0767690A (ja) | 1993-09-03 | 1993-09-03 | クロマン誘導体の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0767690A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999055898A1 (en) * | 1998-04-28 | 1999-11-04 | Novo Nordisk A/S | Enzymatic resolvation for obtaining a (-)-3,4-trans-diarylchroman |
KR20140021664A (ko) * | 2011-05-10 | 2014-02-20 | 디에스엠 아이피 어셋츠 비.브이. | 크로만 화합물 및 이의 유도체 및 전구체의 키랄 이성질체 분리 방법 |
-
1993
- 1993-09-03 JP JP24391493A patent/JPH0767690A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999055898A1 (en) * | 1998-04-28 | 1999-11-04 | Novo Nordisk A/S | Enzymatic resolvation for obtaining a (-)-3,4-trans-diarylchroman |
KR20140021664A (ko) * | 2011-05-10 | 2014-02-20 | 디에스엠 아이피 어셋츠 비.브이. | 크로만 화합물 및 이의 유도체 및 전구체의 키랄 이성질체 분리 방법 |
JP2014520074A (ja) * | 2011-05-10 | 2014-08-21 | ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. | クロマン化合物並びにその誘導体及び前駆体のキラル異性体の分離方法 |
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