JP2645341B2 - 光学活性な置換−4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノンの製造法 - Google Patents

光学活性な置換−4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノンの製造法

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JP2645341B2 JP61256602A JP25660286A JP2645341B2 JP 2645341 B2 JP2645341 B2 JP 2645341B2 JP 61256602 A JP61256602 A JP 61256602A JP 25660286 A JP25660286 A JP 25660286A JP 2645341 B2 JP2645341 B2 JP 2645341B2
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    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は一般式(I) (式中、Rは水素原子もしくは水酸基の保護基を有し、
nは4〜8の整数を示す。) で示される光学活性な置換−4−ヒドロキシ−2−シク
ロペンテノンの製造法に関する。
<従来の技術> 上記一般式(I)で示される光学活性な置換−4−ヒ
ドロキシ−2−シクロペンテノンは農薬、香料あるいは
医薬品の中間体として有用であり、たとえばプロスタグ
ランデイン誘導体の重要中間体として用いることができ
る。
さらに又、これらの光学活性体はたとえばパラトルエ
ンスルホン酸やメタンスルホン酸などによりスルホン酸
エステルに導いたのち、塩基と反応させるか、あるいは
又酢酸ソーダ、ジクロル酢酸ソーダ、トリクロル酢酸ソ
ーダなどと反応させて対応するエステルとしたのち加水
分解することによって、もとの配位とは逆の立体配位を
有する置換−4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノンに
導いて利用することもできる。
従来、かかる一般式(I)で示される光学活性な置換
−4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノンの製造法につ
いてはたとえば以下に示されるような方法が知られてい
る。
<発明が解決しようとする問題点> しかし、この方法については原料であるトリケトン体
の合成が容易でなく、その後の工程数も多く、収率も低
いものであって、決して工業的に有利な製造法とは言え
なかった。
このようなことから、本発明者らは製造工程数も短か
く、工業的にも容易に、好収率で一般式(I)で示され
る光学活性な置換−4−ヒドロキシ−2−シクロペンテ
ノンを製造すべく検討の結果、本発明に至った。
<問題点を解決するための手段> 本発明は、一般式(VI) (式中、Rおよびnは前記と同じ意味を有する。) で示される光学活性な置換ヒドロキシシクロペンテノン
を、立体を保持して異性化することを特徴とする前記一
般式(I)で示される光学活性な置換−4−ヒドロキシ
−2−シクロペンテノンの製造法である。
ここで、一般式(VI)で示される光学活性な置換ヒド
ロキシシクロペンテノンは、一般式(V) (式中、R1はアシルオキシル基を、R′は水酸基の保護
基を示し、nは前記と導じ意味を有する) で示されるdl−シクロペンテノンエステル類を、微生物
が生産するエステラーゼあるいは動植物由来のエステラ
ーゼを用いて不斉加水分解することにより得ることがで
きる。
この反応原料である一般式(V)で示されるdl−シク
ロペンテノンエステル類は、一般式(III) (式中、nは前記と同じ意味を有する) で示される3−ヒドロキシ−4シクロペンテノン誘導体
の側鎖水酸基を保護して、一般式(IV) (式中、R′は水酸基の保護基を示し、nは前記と同じ
意味を有する) で示されるシクロペンテノン誘導体を得、これを脂肪族
カルボン酸類と反応させることにより得ることができ
る。
また、この反応に用いられる一般式(III)で示され
る3−ヒドロキシ−4−シクロペンテノン誘導体は、一
般式(II) で示されるフルフリルアルコール誘導体を、水を主溶媒
とする溶媒中、pHを3.5〜6の範囲に維持しながら転位
させることによって得ることができる。
このような反応をフルフリルアルコール誘導体を出発
材料として表わせば次式のようになる。
(上記式において、Aは−(CH2)nCH2−であり、n,R,
R′およびR1は前記のとおりである) 以下、本発明を詳細に説明する。
上記方法において、原料として用いられる一般式(I
I)で示されるフルフリルアルコール誘導体は、たとえ
ば以下に示す方法によりフランから容易に製造すること
ができる。
(上式中、R2は低級アルキル基であり、nは前記と同じ
意味を有する) 一般式(II)で示されるフルフリルアルコール誘導体
から一般式(III)で示される3−ヒドロキシ−4−シ
クロペンテノン誘導体への異性化反応は、水を主溶媒と
する溶媒中、反応液中のpHを3.5〜6に維持しながら、
触媒の存在もしくは非存在下に処理することにより行わ
れる。
この反応において用いられる溶媒は水を主溶媒とする
ものであって、水単独あるいは水に他の有機溶媒が少量
混入した水を主成分とする混合溶媒である。ここで他の
有機溶媒としては、たとえばエチレングリコール、1,3
−プロパンジオール、メタノール、エタノール、ジオキ
サン、テトラヒドロフラン、DMF、DMSO、酢酸エチル、
酢酸、ジクロルメタン、トルエン、ジメチルエーテル等
の脂肪族もしくは芳香族炭化水素、アルコール、脂肪
酸、エーテル、エステル、ハロゲン化炭化水素等の反応
に不活性な溶媒があげられる。しかしながら、一般には
水にこれらの有機溶媒を共存させる有利さは特にみられ
ない。
この反応は触媒を必ずしも必要としないが、触媒を添
加することにより反応速度が向上し、反応率が増大する
のでその使用は有効である。
この反応で触媒を用いる場合、その触媒としては例え
ば各種金属塩、有機第4級アンモニウム塩、界面活性
剤、アルコール等があげられる。
各種金属塩としては、例えばナトリウム、カリウム、
マグネシウム、亜鉛、鉄、カルシウム、マンガン、コバ
ルト、アルミニウム等のリン酸塩、硫酸塩、塩化物、臭
化物、酸化物、有機脂肪酸塩、有機スルホン酸塩等があ
げられ、有機第4級アンモニウム塩の例としては、テト
ラブチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリメチルア
ンモニウムクロリド、トリカプリルメチルアンモニウム
クロリド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド、
カプリルベンジルジメチルアンモニウムクロリド等があ
げられ、界面活性剤としては、高級脂肪酸塩、ポリオキ
シエチレンアルキルフェノールエーテル、高級脂脂肪ア
ルコール等があげられ、アルコールとしては先に溶媒と
して例示したメタノール、エタノール、エチレングリコ
ールなどが触媒としても使用され、これらは単独または
混合物として使用される。
触媒を用いる場合、その使用量は通常一般式(II)で
示されるフルフリルアルコール誘導体に対して1/200〜
5倍重量の範囲であるが、この範囲外でも適用可能であ
る。
ここで用いた触媒は、反応終了後回収して再使用する
ことができる。
反応pHは3.5〜6の範囲が好ましいが、更に好ましく
は3.5〜5.5の範囲である。
かかるpHを維持するために使用される酸としては、た
とえば塩酸、硫酸、リン酸、ホウ酸、酢酸、プロピオン
酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸等の通常の
無機酸、有機酸があげられ、アルカリとしてはたとえば
苛性ソーダ、炭酸カリ、炭酸水素ナトリウム、リン酸/
水素カリ、有機アミン類等の通常の無機塩基、有機塩基
があげられる。
あるいはまた、上記酸−塩基の組合せによる緩衝溶液
があげられ、たとえばリン酸/水素カリーリン酸、酢酸
ソーダー酢酸、酢酸ソーダーリン酸、フタル酸−炭酸カ
リ、リン酸/水素カリー塩酸、リン酸2水素カリ−炭酸
水素カリ、コハク酸−炭酸水素ナトリウム等が例示され
る。
一般には、pH調整用に使用する酸あるいはアルカリは
塩酸、臭化水素酸等の強酸や苛性ソーダ、苛性カリ等の
強アルカリを避けるほうがより好ましい。
反応温度は0〜200℃で任意であるが、好ましくは20
〜160℃である。
この転位反応の反応方法としては反応原料を一括して
反応容器に仕込んだのち加熱する方法、水を主溶媒とす
る溶媒中にフルフリルアルコール誘導体を反応に要する
時間をかけて極めてゆっくりと滴下する方法など任意の
方法が採られるが、後者の方法による場合には収率面で
有利となる。
なお、この転位反応では、一般式(III)で示される
3−ヒドロキシ−4−シクロペンテノン誘導体以外に、
更に異性化した一般式(VII) で示される4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノン誘導
体が副生するため、できるだけ(VII)式化合物の副生
を抑えることが好ましく、このためには反応中のpHを3.
5〜4.5等の比較的低い値に設定するか、あるいは反応添
加率を抑えること等により、その副生を抑えることがで
きる。
(VII)式化合物が副生した場合、(III)式化合物と
(VII)式化合物の分離はクロマトグラフィーによる方
法、あるいは次工程以降の水酸基の保護基の導入段階、
エステエステル化段階などで行うことができる。
上記転位反応による反応混合物から、抽出、分液、濃
縮、クロマトグラフィー等の操作により、一般式(II
I)で示される3−ヒドロキシ−4−シクロペンテノン
誘導体が得られる。
かかる一般式(III)で示される3−ヒドロキシ−4
−シクロペンテノン誘導体の側鎖水酸基を保護すること
により、一般式(IV)で示されるシクロペンテノン誘導
体が得られる。
ここで用いられる水酸基の保護基としては、水酸基の
保護基として通常用いられるものが利用され、かかる例
としては、たとえばトリアルキルシリル基、ジフェニル
アルキルシリル基等のシリル基、ジヒドロピラニル基、
エトキシエチル基、メトキシエチル基、メトキシメチル
基、メトキシエトキシメチル基等のエーテル基、アセチ
ル基、プロピオニル基、ブチリル基等のアシル基が挙げ
られる。
かかる保護基を与える具体的な原料化合物として、た
とえばトリメチルシリルクロリド、t−ブチルジメチル
シリルクロリド、ジフェニルメチルシリルクロリドのご
ときシリル化剤、ジヒドロピラン、エチルビニルエーテ
ルのごときビニルエーテル類、メトキシエチルクロリ
ド、メトキシメチルクロリド、メトキシエトキシメチル
クロリドのごときアルコキシアルキルハライド類、無水
酢酸、酢酸クロリド、無水プロピオン酸、プロピオン酸
クロリド、ブチリルクロイド、クロルアセチルクロリド
のごとき脂肪族カルボン酸等が例示される。
保護基の導入方法は、導入すべき保護基によって異な
り、以下、保護基別に保護基を導入するための一般的方
法を説明する。
保護基を与える化合物としてシリル化剤もしくはアル
コキシアルキルハライド類等を用いる場合には、通常、
溶媒の存在下に塩基触媒を用いて反応させることにより
行われる。
この反応において溶媒を使用する場合、その溶媒とし
てはたとえばテトラヒドロフラン、エチルエーテル、ア
セトン、メチルエチルケトン、トルエン、ベンゼン、ク
ロルベンゼン、ジクロルメタン、ジクロルエタン、クロ
ロホルム、四塩化炭素、ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルスルホキシド、ヘキサン等の脂肪酸もしくは芳香族炭
化水素、エーテル、ハロゲン化炭化水素等の反応に不活
性な溶媒の単独または混合物があげられ、その使用量に
ついては特に制限なく使用することができる。
シリル化剤もしくはアルコキシアルキルハライド類の
使用量は原料である3−ヒドロキシ−4−シクロペンテ
ノン誘導体に対して通常0.8〜1.3当量倍、好ましくは0.
85〜1.1当量倍であり、過剰量の使用はシクロペンテノ
ン骨格の2級水酸基と反応するため好ましくない。
触媒としては、たとえばトリエチルアミン、エチルジ
イソプロピルアミン、トリn−ブチルアミン、ピリジ
ン、ジメチルアミノピリジン、ピコリン、炭酸ナトリウ
ム、水酸化カルシウム、炭酸水素カリウム等の有機ある
いは無機塩基触媒があげられ、その使用量は特に制限さ
れないが、通常3−ヒドロキシ−4−シクロペンテノン
誘導体に対して0.8〜3当量倍である。
溶媒として有機アミンを使用する場合には、該アミン
が触媒としても作用する。
反応温度は通常−40℃〜100℃であるが、好ましくは
−30〜90℃の範囲である。
反応時間については特に制限はない。
保護基を与える化合物としてビニルエーテル類を用い
る場合には、通常溶媒の存在下、酸触媒を用いて反応さ
せることにより行われる。
溶媒は先のシリル化剤と同様のものが単独または混合
物として用いられ、その使用量についても特に制限はな
い。
ビニルエーテル類の使用量は原料である3−ヒドロキ
シ−4−シクロペンテノン誘導体に対して0.8〜1.3当量
倍、好ましくは0.85〜1.1当量倍であり、過剰量の使用
は、シクロペンテノン骨格の2級水酸基と反応するため
好ましくない。
触媒としては、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホ
ン酸、メタンスルホン酸、硫酸、リン酸、3フッ化ホウ
素等の有機あるいは無機酸があげられ、その使用量は、
ビニルエーテル類に対して通常0.002〜0.3当量倍であ
る。
反応温度は通常−20℃〜120℃であるが、好ましくは
−10℃〜110℃の範囲である。
反応時間については特に制限はない。
保護基を与える化合物として有機カルボン酸類を用い
る場合には、通常のエステル化の条件が適用され、溶媒
の存在下に触媒を用いて反応させることにより行われ
る。
溶媒を使用する場合、その溶媒としては先と同じもの
が単独または混合物として用いられ、その使用量につい
ても特に制限はない。
有機カルボン酸類の使用量は原料である3−ヒドロキ
シ−4−シクロペンテノン誘導体に対して0.8〜1.3当量
倍、好ましくは0.85〜1.1当量倍である。
尚、有機カルボン酸類を使用する場合には、次工程の
シクロペンテノン骨格の2級水酸基をエステル化する反
応も同時に行うことができ、この場合には有機カルボン
酸類の使用量は2当量倍以上必要であって、好ましくは
2〜8当量倍である。
触媒としては、たとえばトリエチルアミン、エチルジ
イソプロピルアミン、トリn−ブチルアミン、ピリジ
ン、ジメチルアミノピリジン、ピコリン、炭酸ナトリウ
ム、水酸化カルシウム、炭酸水素カリウム等の有機ある
いは無機塩酸があげられ、その使用量は特に制限されな
いが、通常3−ヒドロキシ−4−シクロペンテノン誘導
体に対して1〜5当量倍であり、シクロペンテノン骨格
の2級水酸基も同時にエステル化する場合には2〜10当
量倍である。
溶媒として有機アミンを使用する場合には、該アミン
が触媒として作用することもある。
又、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、硫酸等
の有機あるいは無機酸等を触媒として使用することがで
きる。
反応温度は通常−20℃〜150℃であるが、好ましくは
−10℃〜120℃の範囲である。
反応時間については特に制限はない。
このような反応により、一般式(IV)で示されるシク
ロペンテノン誘導体が容易に得られ、これらは通常の分
離手段、たとえば抽出、分液、濃縮、クロマトグラフィ
ー等により反応混合物から単離することができる。
かかるシクロペンテノン誘導体(IV)から一般式
(V)で示されるdl−シクロペンテノンエステル類へは
一般的な脂肪族、カルボン酸類とのエステル化の条件が
適用され、溶媒の存在もしくは非存在下に触媒を用いて
反応させることにより行われる。
この反応において、溶媒を使用する場合、その溶媒と
してはたとえばテトラヒドロフラン、エチルエーテル、
アセトン、メチルエチルケトン、トルエン、ベンゼン、
クロルベンゼン、ジクロルメタン、ジクロルエタン、ク
ロロホルム、四塩化炭素、ジメチルホルムアミド、ヘキ
サン等の脂肪族もしくは芳香族炭化水素、エーテル、ハ
ロゲン化炭化水素等の反応に不活性な溶媒の単独または
混合物があげられる。その使用量については特に制限な
く使用することができる。
ここで使用される脂肪族カルボン酸類としては、飽和
または不飽和の脂肪族カルボン酸無水物、脂肪族カルボ
ン酸ハライドがあげられ、たとえば無水酢酸、酢酸クロ
リドまたはブロミド、プロピオン酸クロリドまたはブロ
ミド、無水プロピオン酸、ブチリルクロリドまたはブロ
ミド、カプロイルクロリドまたはブロミド、カプリル酸
クロリドまたはブロミド、ステアリン類クロリドまたは
ブロミドカプリノイルクロリドまたはブロミド、ドデカ
ノインクロドまたはブロミド、パルミトイルクロリドま
たはブロミド、クロルアセチルクロリドまたはブロミ
ド、ジクロルアセチルクロリドまたはブロミドなどが例
示される。
反応に用いる脂肪族カルボン酸類は原料であるシクロ
ペンテノン誘導体に対して1当量以上必要であり、上限
については特に制限されないが、好ましくは4当量であ
る。
触媒としては、たとえばトリエチルアミン、トリn−
ブチルアミン、ピリジン、ピコリン、炭酸ナトリウム、
ナトリウムメチラート、炭酸水素カリウム等の有機ある
いは無機塩基性物質があげられる。その使用量は特に制
限されないが、通常シクロペンテノン誘導体に対して1
〜5当量である。
溶媒として有機アミンを使用する場合は、該アミンが
触媒として作用することもある。
又、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、硫酸等
の酸類を触媒として用いることもできる。
反応温度は通常−20℃〜150℃であるが、好ましくは
−10℃〜120℃の範囲である。
反応時間については特に制限はない。
このような反応により、一般式(V)で示されるdl−
シクロペンテノンエステル類が容易に、好収率で得ら
れ、これらは通常の分離手段、たとえば抽出、分液、濃
縮、クロマトグラフィー等により反応混合物から容易に
単離することができる。
尚、一般式(V)における置換基R1がアシルオキシル
基であり、R′がアシル基である化合物を所望する場合
は、一般式(III)で示される3−ヒドロキシ−4−シ
クロペンテノン誘導体の2つの水酸基を同時にエステル
化すればよく、この場合には、上記脂肪族カルボン酸類
および触媒の使用量を2倍にすればよく、これにより一
般式(III)で示される3−ヒドロキシ−4−シクロペ
ンテノン誘導体から一般式(V)で示されるdl−シクロ
ペンテノンエステル類を一段の反応で製造することがで
きる。
一般式(VI)で示される光学活性な置換ヒドロキシシ
クロペンンテノンは、一般式(V)で示されるdl−シク
ロペンテノンエステル類を加水分解する能力を有する微
生物エステラーゼもしくは動植物エステラーゼを用い
て、該エステル流の光学活性体の一方を加水分解するこ
とにより行われる。
この反応で用いられるエステラーゼを生産する微生物
としては、dl−シクロペンテノンエステル類を不斉加水
分解する能力を有するエステラーゼを生産する微生物で
あればよく、特に限定されるものではない(本発明にお
けるエステラーゼとはリパーゼを含む広義のエステラー
ゼを意味する。) このような微生物の具体例としては、たとえば以下の
属に属する微生物が挙げられる。
エンテロバクター属、アルスロバクター属、ブレビバ
クテリウム属、シュードモナス属、アルカリゲネス属、
ミクロコッカス属、クロモバクテリウム属、ミクロバク
テリウム属、コリネバクテリウム属、バシルス属、ラク
トバシルス属、トリコデルマ属、キャンディダ属、サッ
カロミセス属、ロドトルラ属、クリプトコッカス属、ト
ルロプシス属、ピヒア属、ペニシリウム属、アスペルギ
ルス属、リゾプス属、ムコール属、オーレオバシディウ
ム属、アクチノムコール属、ノカルディア属、ストレプ
トミセス属、ハンゼヌラ属、アクロモバクター属に属す
る微生物 これらの各属に属する微生物としては、たとえば以下
のものがあげられる。
Rhodotorula minuta,Rhodotorula rubra,Rhodotolula
minuta var texensis,Trichoderma Iongibrachiatum,C
andida krusei,Candida cylindracea,Candida tropical
is,Candida utilus,Pseudomonas fragi,Pseudomonas pu
tida,Pseudomonas fluorescens,Pseudomonas aeruginos
a aeruginosa,Bacillus cereus,Bacillus subtilis,Bac
illus pulmilus,Bacillus subtilis var niger,Nocardi
a uniformis subtsuyanarenus,Nocardia uniformis,Ohr
omobacterium chocolatum,Chromobacterium iodinum,Fl
avobacterinm arbonescens, Flavobacterinm heparinu
m,Rizopuschinensis,Mucor javanicus,Aspergillus nig
er,Alcaligenes faecalis,Torulopsis candida,Coryneb
acterium sepedonicum,Saccaromyces rouxii,Arthrobac
ter simplex,Streptomyces grisens,Brevibacterium am
moniagenes,Brevibacterium divaricatum,Micrococcus
varians,Mrcrococcus Inteus,Enterobacter cloacae,Co
nynebacterium ezui,Lacto bacillus casei,Cryptococc
us albidus,Pihia polimorpha,penicillium frezuentan
s,Aureobasidium pullulans,Actinomucor elegans,Hans
enula anomala var ciferrii out,Hansenula anomala,A
chromobacter parvulus,Achromobaoter sinplex., 上記微生物の培養は、通常常法に従って液体培養を行
なうことにより培養液を得る。たとえば滅菌した液体培
地〔かび類、酵母類用には麦芽エキス・酵母エキス培地
(水1にペプトン5g、グルコース10g、麦芽エキス3
g、酵母エキス3gを溶解し、pH6.5とする)、細菌用には
加糖ブイヨン培地(水1にグルコース10g、ペプトン5
g、肉エキス5g、Nacl3gを溶解し、pH7.2とする)〕に微
生物を接種し、通常20〜40℃で1〜3日間往復振盪培養
を行なう。また必要に応じて固体培養を行なってもよ
い。
また、これらの微生物起源のエステラーゼのなかには
市販されているものがあり、容易に入手することができ
る。市販エステラーゼの具体例としては、たとえば以下
のものが挙げられる。シュードモナス属のリパーゼ(天
野製薬社製)アスペルギルス属のリパーゼ〔リパーゼAP
(天野製薬社製)〕、ムコール属のリパーゼM−Ap(天
野製薬社製),キャンディダ・シリンドラッセのリパー
ゼ〔リパーゼMY(名糖産業社製)〕、アルカリゲネス属
のリパーゼ〔リパーゼPL(名糖産業社製)〕、アクロモ
バクター属のリパーゼ〔リパーゼAL(名糖産業社
製)〕、アルスロバクター属のリパーゼ(新日本化学
製)、クロモバクテリウム属のリパーゼ(東洋醸造社
製)、リゾプス・デレマーのリパーゼ〔タリパーゼ(田
辺製薬社製)〕、リゾプス属のリパーゼ〔リパーゼサイ
ケン(大阪細菌研究所製)〕 また、動物・植物エステラーゼを用いることもでき、
これらの具体的なエステラーゼとしては、以下のものを
挙げることができる。
ステアプシン、バンクレアチン、ブタ肝臓エステラー
ゼ、Wheat Germエステラーゼ。
この反応で用いられるエステラーゼ(加水分解酵
素)、動物、植物、微生物から得られた酵素の使用形態
としては、精製酵素、粗酵素、酵素含有物、微生物培養
液、培養物、菌体、培養口液及びそれらを処理した物な
ど種々の形態で必要に応じて用いることができ、酵素と
微生物を組合せて用いることもできる。あるいはまた、
樹脂等に固定化した固定化酵素、固定化菌体として用い
ることもできる。
この加水分解反応は、dl−シクロペンテノンエステル
類と上記酵素もしくは微生物を通常緩衝液中で激しく撹
拌することによって行なわれる。
緩衝液としては、通常用いられるリン酸ナトリウム、
リン酸カルシウムのごとき無機酸塩の緩衝液、酢酸ナト
リウム、クエン酸ナトリウムの如き有機酸塩の緩衝液等
が用いられ、そのpHは、好アルカリ性菌の培養液やアル
カリ性エステラーゼではpH8〜11、好アルカリ性でない
微生物の培養液や耐アルカリ性を有しないエステラーゼ
ではpH5〜8が好ましい。
濃度は通常0.05〜2M、好ましくは0.05〜0.5Mの範囲で
ある。
反応温度は通常10〜60℃であり、反応時間は一般的に
は10〜70時間であるが、これに限定されることはない。
尚、加水分解の際、緩衝液に加えてトルエン、クロロ
ホルム、メチルイソブチルケトン、ジクロルメタン等の
反応に不活性な有機溶媒を使用することもでき、これら
を使用することによって不斉水解を有利に行うことがで
きる。
このような加水分解反応終了後、反応液から加水分解
生成物および加水分解残を分離するためには、加水分解
反応液たとえばメチルイソブチルケトン、酢酸エチル、
エチルエーテル等の溶媒により抽出処理し、有機層から
溶媒を留去したのち濃縮残渣をカラムクロマトグラフィ
ーで処理する等の方法により一般式(VII)で示される
光学活性な置換ヒドロキシシクロペンテノンと加水分解
残である光学活性な置換アシルオキシシクロペンテノン
をそれぞれ分離することができる。
ここで回収された光学活性な置換アシルオキシシクロ
ペンテノンは、これを更に加水分解し、対称体製造の原
料として用いることができる。
一般式(I)で示される置換4−ヒドロキシ−2−シ
クロペンテノンは、一般式(VI)で示される光学活性な
置換ヒドロキシシクロペンテノンを塩基もしくは触媒の
存在下に立体を保持したまま異性化することにより製造
される。
尚、この反応工程の原料である一般式(VI)で示され
る光学活性な置換ヒドロキシシクロペンテノンについて
は従来全く知られておらず、本発明者らによって初めて
合成された新規化合物であって、光学活性およびその分
離などについてはその可能性すら知られておらず、分離
された光学活性体が立体を保持したまま異性化して得ら
れる置換−4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノンに関
する立体配位については全く知られていない。
かかる光学活性な置換ヒドロキシシクロペンテノンを
立体を保持したまま異性化させるにあたっては、できる
だけ光学純度を高く保持したまま、すなわち極力ラセミ
化を少くして異性化させることが必要であり、そのため
には使用する塩基もしくは触媒、温度等について適切な
条件下に実施することが好ましい。
この異性化反応で使用される溶媒としては、たとえ
ば、水、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトン、
ベンゼン、トルエン、酢酸エチル、クロルベンゼン、ペ
プタン、ジクロルメタン、ジクロルエタン、ジエチルエ
ーテル、シクロヘキサン等の脂肪族もしくは芳香族炭化
水素、エーテル、ケトン、エステル、ハロゲン化炭化水
素のごとき反応に不活性な溶媒の単独または混合物が使
用される。
この反応で使用される塩基もしくは触媒としては、た
とえばトリエチルアミン、N−メチルモルホリン、N−
メチルピペリジン、N,N′−ジメチルピペラジン、ピリ
ジン、ルチジンなどの有機第3級アミン、アルミナ、シ
リカゲルなどの金属酸化物、苛性ソーダ、苛性カリ、炭
酸ソーダ、炭酸カリ、炭酸水素ナトリウム、リン酸1水
素カリウムなどの無機塩基類あるいは炭酸塩緩衝液など
の塩基性緩衝液などが適当であり、これらは単独または
2種以上で用いられる。
かかる塩基もしくは触媒の使用量は特に制限されない
が、通常は原料である光学活性な置換ヒドロキシシクロ
ペンテノンに対して0.005〜60倍モルであり、有機第3
級アミンや塩基性緩衝液は溶媒を兼ねて用いることもで
きる。
反応温度は−20〜130℃の範囲であり、使用する溶
媒、塩基もしくは触媒によって適当に選択される。
たとえば、溶媒として水非存在下に反応を実施する場
合にはラセミ化が起こりにくいため−10〜90℃の範囲で
反応を行うことができる。また、有機第3級アミン−水
混合系の場合には−10〜50℃の範囲が好ましく、水のみ
であるいは強塩基性下における転位反応では−20〜80℃
の範囲が好ましい。
尚、この異性化反応において、触媒としてクロラール
を用いることもでき、この反応で溶媒を用いる場合に、
その溶媒としては水を除く前記例示溶媒が同様に使用さ
れる。
クロラールの使用量は、原料である置換ヒドロキシシ
クロペンテノンに対して通常0.005〜1倍モルである
が、高立体保持率で、より効果的に異性化反応を行わし
めるためには0.005〜0.5モルの範囲である。
助触媒として塩基を使用することもでき、その種類お
よび使用量については前記したものと同様である。
反応温度は−10〜100℃、好ましくは0〜90℃の範囲
である。
反応時間については特に制限されない。
このようにして得られた反応混合物から、抽出、分
液、濃縮、蒸留等の一般的な操作によって目的とする一
般式(I)で示される光学活性な置換−4−ヒドロキシ
−2−シクロペンテノンが光学純度よく、かつ収率よく
得ることができる。
<発明の効果> かくして、本発明の方法によれば一般式(I)で示さ
れる光学活性な置換−4−ヒドロキシ−2−シクロペン
テノンを好収率で、容易に得ることができ、このものは
医薬であるプロスタグランディン誘導体の中間体として
極めて有用である。
<実施例> 以下、実施例により本発明を説明する。
原料製造例1 フラスコに水1000mlおよびリン酸2水素カリウム0.2g
を仕込み、5%リン酸にてpHを4.2に調整する。
これにα−(ω−ヒドロキシヘプチル)−フルフリル
アルコール21.2gを加え、12時間加熱撹拌する。
反応終了後、トルエン200mlにて2回抽出処理する。
有機層を減圧下に濃縮し、濃縮残渣20.5gを得る。
この濃縮残渣をジクロルメタン100mlに溶解し、ピリ
ジン30mlを加える。内温0〜10℃に保ちながら塩化アセ
チル23.5gを2時間を要して加える。同温度で1時間保
温後、25〜30℃にて3時間反応させる。
反応終了後、水、1%希塩酸、1%重曹水および水で
順次洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、
減圧下に濃縮して濃縮残渣28.6gを得る。
これを、トルエン:酢酸エチル(5:1)混合液を用い
てシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、3−
アセトキシ−2−(7−アセトキシヘプチル)−4−シ
クロペンテノン10.86gを得た。
▲n20 D▼=1.4787 実施例1 撹拌装置、温度計を装着したフラスコに0.3Mリン酸バ
ッファー(pH7.5)100ml、3−アセトキシ−2−(7−
アセトキシヘプチル)−4−シクロペンテノン4.0g、ジ
クロルメタン2mlおよびシュードモナス属リパーゼ(ア
マノリパーゼ「P」)240mgを仕込み、30℃にて、15時
間激しく撹拌する。
反応終了後、反応液をトルエン40mlにて2回抽出す
る。有機層を合わせて減圧下に濃縮し、濃縮残渣3.91g
を得た。
濃縮残渣をトルエン:酢酸エチル(5:3)を用いてカ
ラムクロマト精製してl−3−ヒドロキシ−2−(7−
ヒドロキシヘプチル)−4−シクロペンテノン1.12gを
得た。
▲〔α〕20 D▼−46.5゜(c=1、CHCl3) ここで得たl−3−ヒドロキシ−2−(7−ヒドロキ
シヘプチル)−4−シクロペンテノン0.5gをアルミナ10
gとともにトルエン25ml中、30℃で24時間撹拌する。
反応終了後、アルミナを別し、液を濃縮する。
濃縮残渣をさらにトルエン−酢酸エチル(5:8)にて
シリカゲルカラムクロマト精製してd−4−ヒドロキシ
−2−(7−ヒドロキシヘプチル)−3−シクロペンテ
ノン0.45gを得た。
▲〔α〕20 D▼+11.8゜(c=1、クロロホルム) m.p.61〜62℃ 実施例2 実施例1で得たl−3−ヒドロキシ−2−(7−ヒド
ロキシヘプチル)−4−シクロペンテノン0.5gをジクロ
ルメタン20mlに溶かし、これにクロラール0.035g(10モ
ル%)およびトリエチルアミン0.012g(5モル%)を添
加し、25℃で5時間撹拌する。
反応終了後、反応混合物を1%希塩酸、水および3%
重曹水の順に洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで
乾燥させ、減圧下に溶媒を留去する。
濃縮残渣をさらにトルエン−酢酸エチル(5:3)にて
シリカゲルカラムクロマト精製してd−4−ヒドロキシ
−2−(7−ヒドロキシヘプチル)−2−シクロペンテ
ノン0.48gを得た。
▲〔α〕20 D▼+12.1゜(c=1、クロロホルム) m.p.62℃
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12P 41/00 C12P 41/00 G C // B01J 31/02 102 B01J 31/02 102Z C07M 7:00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (式中、Rは、水素原子もしくは水酸基の保護基を有
    し、nは4〜8の整数を示す。) で示される光学活性な置換ヒドロキシシクロペンテノン
    を、水、脂肪族もしくは芳香族炭化水素、エーテル、ケ
    トン、エステル、ハロゲン化炭化水素溶媒中、有機第3
    級アミン、金属酸化物、無機塩基類、塩基性緩衝液また
    はクロラールを用い、反応温度−20〜130℃の範囲で、
    立体を保持して異性化することを特徴とする一般式 (式中、Rおよびnは前記と同じ意味を有する。) で示される光学活性な置換−4−ヒドロキシ−2−シク
    ロペンテノンの製造法。
  2. 【請求項2】一般式 (式中、R1はアシルオキシル基を、R′は水酸基の保護
    基を、nは4〜8の整数を示す。) で示されるdl−シクロペンテノンエステル類を、シュー
    ドモナス属リパーゼを用いて不斉加水分解して一般式 (式中、Rは、水素原子もしくは水酸基の保護基を有
    し、nは前記と同じ意味を有する。) で示される光学活性な置換ヒドロキシシクロペンテノン
    を得、次いでこれを水、脂肪族もしくは芳香族炭化水
    素、エーテル、ケトン、エステル、ハロゲン化炭化水素
    溶媒中、有機第3級アミン、金属酸化物、無機塩基類、
    塩基性緩衝液またはクロラールを用い、反応温度−20〜
    130℃の範囲で、立体を保持して異性化することを特徴
    とする一般式 (式中、Rおよびnは前記と同じ意味を有する。) で示される光学活性な置換−4−ヒドロキシ−2−シク
    ロペンテノンの製造法。
  3. 【請求項3】一般式 (式中、nは4〜8の整数を示す。) で示される3−ヒドロキシ−4−シクロペンテノン誘導
    体の側鎖水酸基を保護して、一般式 (式中、R′は水酸基の保護基を、nは前記と同じ意味
    を有する。) で示されるシクロペンテノン誘導体を得、これを脂肪族
    カルボン酸類と反応させて一般式 (式中、R1はアシルオキシル基を、R′およびnは前記
    と同じ意味を有する。) で示されるdl−シクロペンテノンエステル類の混合物を
    得、これをシュードモナス属リパーゼを用いて不斉加水
    分解して一般式 (式中、Rは、水素原子もしくは水酸基の保護基を有
    し、nは前記と同じ意味を有する。) で示される光学活性な置換ヒドロキシシクロペンテノン
    を得、次いでこれを水、脂肪族もしくは芳香族炭化水
    素、エーテル、ケトン、エステル、ハロゲン化炭化水素
    溶媒中、有機第3級アミン、金属酸化物、無機塩基類、
    塩基性緩衝液またはクロラールを用い、反応温度−20〜
    130℃の範囲で、立体を保持して異性化することを特徴
    とする一般式 (式中、Rおよびnは前記と同じ意味を有する。) で示される光学活性な置換−4−ヒドロキシ−2−シク
    ロペンテノンの製造法。
  4. 【請求項4】一般式 (式中、nは4〜8の整数を示す。) で示されるフルフリルアルコール誘導体を、水を主溶媒
    とする溶媒中、pHを3.5〜6の範囲に維持しながら転移
    させて一般式 (式中、nは前記と同じ意味を有する。) で示される3−ヒドロキシ−4−シクロペンテノン誘導
    体を得、次いでこれを側鎖の水酸基を保護して一般式 (式中、R′は水酸基の保護基を、nは前記と同じ意味
    を有する。) で示されるシクロペンテノン誘導体を得、次いでこれを
    脂肪族カルボン酸類と反応させて一般式 (式中、R1はアシルオキシル基を示し、R′およびnは
    前記と同じ意味を有する。) で示されるdl−シクロペンテノンエステル類の混合物を
    得たのち、これをシュードモナス属リパーゼを用いて不
    斉加水分解して一般式 (式中、Rは、水素原子もしくは水酸基の保護基を有
    し、nは前記と同じ意味を有する。) で示される光学活性な置換ヒドロキシシクロペンテノン
    を得、次いでこれを水、脂肪族もしくは芳香族炭化水
    素、エーテル、ケトン、エステル、ハロゲン化炭化水素
    溶媒中、有機第3級アミン、金属酸化物、無機塩基類、
    塩基性緩衝液またはクロラールを用い、反応温度−20〜
    130℃の範囲で、立体を保持して異性化することを特徴
    とする一般式 (式中、Rおよびnは前記と同じ意味を有する。) で示される光学活性な置換−4−ヒドロキシ−2−シク
    ロペンテノンの製造法。
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