JPH076745B2 - 熱間静水圧加圧処理装置 - Google Patents

熱間静水圧加圧処理装置

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JPH076745B2
JPH076745B2 JP60130903A JP13090385A JPH076745B2 JP H076745 B2 JPH076745 B2 JP H076745B2 JP 60130903 A JP60130903 A JP 60130903A JP 13090385 A JP13090385 A JP 13090385A JP H076745 B2 JPH076745 B2 JP H076745B2
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insulating layer
heat insulating
heating furnace
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哲雄 市来崎
保 山根
孝樹 正木
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Toray Industries Inc
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Toray Industries Inc
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    • B30PRESSES
    • B30BPRESSES IN GENERAL
    • B30B11/00Presses specially adapted for forming shaped articles from material in particulate or plastic state, e.g. briquetting presses, tabletting presses
    • B30B11/001Presses specially adapted for forming shaped articles from material in particulate or plastic state, e.g. briquetting presses, tabletting presses using a flexible element, e.g. diaphragm, urged by fluid pressure; Isostatic presses
    • B30B11/002Isostatic press chambers; Press stands therefor

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、酸素濃度100ppmから50Vol%の酸化性ガス雰
囲気下で、高い濃度と高いガス圧力とを同時に作用させ
て、セラミックス粉末、金属粉末等の加圧成形焼結を行
ったり、セラミックス製部品等の緻密化処理を行う熱間
静水圧加圧処理装置に関するものである。
(従来の技術) 熱間静水圧加圧処理装置は、すでに超硬工具の緻密化処
理に使われて実績を挙げているが、近年、セラミック
ス、サーメツトなど新素材の開発が進むにつれて、その
適用範囲が拡がりつつある。
従来の熱間静水圧加圧処理装置を第5、6、7図により
説明すると、(10)が熱間静水圧加圧処理装置本体で、
同本体(10)は、高圧円筒体(2)とその上下両端部に
嵌合する上蓋(3)及び下蓋(4)とこれらの部材によ
り囲まれた加圧室(13)内に圧力媒体ガスを圧送したと
きに同上下蓋(3)(4)に作用する上下方向の軸力を
支持するヨークフレーム(1)とよりなる高圧容器と、
同加圧室(13)内に着脱可能に収納された加熱炉(9)
と、架台(5)とにより構成されている。
(6)が高圧容器移動シリンダ、(7)が高圧配管、
(8)が加熱炉(9)への給電配線、(11)が上蓋用ガ
スシール、(12)が下蓋用ガスシール、(14)が加熱炉
(9)内の処理室(二点鎖線参照)、(15)が加熱炉
(9)内のヒータ(加熱装置)、(16)が加熱炉(9)
の断熱層、(17)が加熱炉(9)のケーシング、(18)
はヒータ(15)に着脱自在に接続したヒータ給電電極、
(28)がヒータ(15)に固定されたヒータ給電コンタク
タ、(30)は炉床架台(21)に設けた炉体架台部給電コ
ンタクタで、同コンタクタ(30)は上記コンタクタ(2
8)に接離可能である。
(29)が炉体架台、(19)が加熱炉(9)内の炉床、
(20)が高圧ガス配管(7)に接続したガス給排気管路
である。
いま加熱炉(9)が高圧円筒体(2)外にあるときに、
同加熱炉(9)内の処理室(14)の炉床(19)上に被処
理品を置き、次いで同加熱炉(9)が第6図の二点鎖線
に示すようにホイスト等により高圧円筒体(2)内に収
納されて、同高圧円筒体(2)の上端開口部が上蓋
(3)により気密的に閉じられ、次いで同高圧円筒体
(2)を含む高圧容器が高圧容器移動用シリンダ(6)
によりヨークフレーム(1)内へ送り込まれ、次いで圧
力媒体ガスが増圧機(図示せず)から高圧ガス配管
(7)及び給排気管路(20)を経て高圧円筒体(2)内
の加圧室(13)及び処理室(14)へ圧送されて、これら
の室が加圧される。
一方、電力が給電配線(8)からヒータ給電電極(1
8)、コンタクタ(28)(30)を経てヒータ(15)へ供
給され、同ヒータ(15)が発熱して、ヒータ(15)に囲
まれた処理室(14)が加熱される。
上記処理室(14)のガス圧力及び温度及び温度が所定処
理条件に到達したら、その状態が一定時間保持されて、
その間に被処理物の熱間静水圧加圧処理が行われる。そ
して熱間静水圧加圧処理が完了したら、給電配線(8)
及びヒータ給電電極(18)、コンタクタ(28)(30)を
介したヒータ(15)への給電が停止されて、加熱炉
(9)ガ冷却され、また加圧室(13)及び処理室(14)
の圧力媒体ガスがガス給排気管路(20)と高圧ガス配管
(7)とを介して大気中に排出されて、これらの室(1
3)(14)が降圧され、次いで高圧円筒体(2)を含む
高圧容器が高圧容器移動用シリンダ(6)によりヨーク
フレーム(1)外へ送り出され、次いで上蓋(3)で取
り外され、次いで加熱炉(9)が処理室(14)内の被処
理品とともにホイスト等により高圧円筒体(2)外へ取
り出される。
なお(40)は高圧円筒体(2)の内壁に設けた冷却ジヤ
ケツトで、熱間静水圧加圧処理中に冷却水を同冷却ジヤ
ケツト(40)に通水することにより、高圧円筒体(2)
を冷却するようになっている。
(発明が解決しようとする課題) 前記第5、6、7図に示す従来の熱間静水圧加圧処理装
置は、処理対象物が主に金属材料であることから、処理
温度が1250℃前後(金属材料ではないが超硬(WC系)工
具の場合には1450℃前後)であり、加熱炉(9)を構成
する部材に、モリブデン、超耐熱合金(Ni基合金)が使
われている。これらの材料は500℃前後で酸化、炭化が
はじまるとともに劣化がはじまるが、処理対象物の金属
材料も加熱炉(9)と同様の特性を持つため、圧力媒体
ガスに不活性ガス(Ar、Heなど)を使用し、且つ、運転
前に加圧室(13)内に残留する大気を真空ポンプにより
排出して、真空度を〜10-3Torr程度に保持し、その後、
運転に入るようにして、被処理品の品質低下、及び加熱
炉(9)を構成する構成部材の劣化を防止していた。
また最近になって非酸化物系セラミックス材料(窒化け
い素、炭化けい素など)を熱間静水圧加圧処理して商品
質化する要求が強まり、常用2000℃の超高温型熱間静水
圧加圧処理装置が開発されている。
この超高温型熱間静水圧加圧処理装置では、モリブデ
ン、超耐熱合金などの金属材料を高純度・高密度グラフ
アイト材料に置きかえた加熱炉(9)を採用している
が、この場合、金属材料と同様に耐酸化性には欠けるも
のの、非酸化物系セラミックス材料の処理には充分であ
った。
なお窒化けい素系セラミックスの処理にはN2ガスが、炭
化けい素系セラミックスの処理にはArガスが、それぞれ
使用されている。
またごく最近になって酸化物系セラミックス〔ベリリア
(BeO)、ジルコニア(ZrO2)、アルミナ(Al2O3)、マ
グネシア(MgO)、、ムライト(SiO2・Al2O3)、ジルコ
ニア−アルミナなどの複合セラミックス、ペロブスカイ
ト構造(ABO3、例えばA;Ba、Pb、Li、B;Ti、Zr、Sr、L
a、Nb、Sn)を有する酸化物、フエライト(ZnFe2O4、Sr
O・6Fe2O3、Mn−Znフエライト、Ni−フエライトな
ど)、スピネル(Al2O3・MgOなど)、半導体セラミック
ス(ZnO、B−Al2O3、ZrO2、SnO2、ZnO・Bi2O3、VO2、B
aO、LaCrO3など)〕を熱間静水圧加圧処理して高品質化
する要求が強まっている。
しかしこの場合に前記従来の熱間静水圧加圧処理装置を
使用すると、被処理品に変質、変色、割れなどが生じる
ので、被処理品を原料粉末に埋め込んで処理する埋粉方
式の熱間静水圧加圧装置を採用する必要が生じている
が、それにも多くの問題がある。
即ち、前記酸化物系セラミックスを従来の熱間静水圧加
圧処理装置により処理した場合に生ずる各種トラブル
(変質、変色、割れなど)の原因は、同処理がCOなどの
還元性ガスの雰囲気下で行なわれ、セラミックス材料に
微量含まれている遷移金属酸化物(例えば鉄、ニツケ
ル、コバルトなど)が還元するため、及び焼結体中に微
量に混入している炭素が高温下で蒸発し、その結果、焼
結体中に空洞(キヤビテイ)が形成されるためと考えら
れる。
本件出願人が経験した事例では、2〜5モル%Y2O3を含
むジルコニアセラミックス(ZrO2)及びグラフアイトを
ヒータエレメントとする加熱炉を使用して、1400℃、20
00kg/cm2(Arガス)の条件で被処理品を処理したこと
ろ、処理前に白色を呈していた被処理品が濃い灰色から
黒色に変色した。またこの被処理品を1000℃以下の温度
に保持して、4〜10時間、大気中で焼成したところ、被
処理品の中心部までが完全に元の白色に戻った。この変
化は、被処理品中に混入していた炭素が炭酸ガスとして
蒸発したため、及び被処理品中に含まれていた遷移金属
酸化物が化学量論比例な元の安定した酸化物の状態に戻
ったためと考えられる。
このような変化があると、焼結体の曲げ強度、破壊靱性
などの機械的強度が大幅に低下するので、被処理品を原
料粉末中に埋め込んで処理する埋粉方式の熱間静水圧加
圧処理装置を採用する必要が生じているが、この装置で
は、埋粉(粉末)が処理中の加熱炉内に飛散して、装置
トラブルの原因になり易い。またエンジン部品の翼車、
ブレードなどの複雑な形状をもつ焼結体を作成するのが
難しい上に、処理コストを高めるという問題がある。
前記酸化物系セラミックスの用途は、電子機能部材(磁
気ヘッド、絶縁体、半導体など)、構造部材(摺動部
品、機械要素部品など)、医療機器(検査器、メスな
ど)、OA、事務機器用部品、その他(センサ、レジヤー
用品、人工宝石など)というように多方面にわたってい
るが、これらの熱間静水圧加圧処理時には、処理室内を
酸素濃度100ppmから50Vol%の酸化性ガス雰囲気にし、
この処理室内を高い処理温度と高いガス圧力とに保持し
て、被処理品に高い処理温度と高いガス圧力とを同時に
作用させて、品質の安定化、高機能化、高強度化を図る
必要がある。
本発明は前記の問題点に鑑み提案するものであり、その
目的とする処は、酸素濃度100ppmから50Vol%の酸化性
ガス雰囲気下の処理室内を高い処理温度と高いガス圧力
とに保持できる、また断熱層の耐久性を向上できる熱間
静水圧加圧処理装置を提供しようとする点にある。
(課題を解決するための手段) 上記の目的を達成するために、本発明は、酸素濃度100p
pmから50Vol%の酸化性ガス雰囲気下で被処理品を加
圧、加熱する熱間静水圧加圧処理装置において、上端が
閉じられた筒形であっって通気性、耐熱性、耐酸化性を
有する多孔質セラミックス製内層シエルの外側に、上端
が閉じられた緻密質材製内層シエルを嵌合して、断熱層
を構成し、この断熱層を加熱炉内に設けている。
また本発明は、酸素濃度100ppmから50Vol%の酸化性ガ
ス雰囲気下で被処理品を加圧、加熱する熱間静水圧加圧
処理装置において、上端が閉じられた筒形であって通気
性、耐熱性、耐酸化性を有する多孔質セラミックス製内
層シエルの外側に、上端が閉じられた緻密質材製内層シ
エルを嵌合して、内側断熱層を構成し、上端が閉じられ
た筒形多層のセラミックスフアイバー製断熱材の間に、
上端が閉じられた筒形の緻密質材製内層シエルを介装し
て、外側断熱層を構成し、同外側断熱層の内側に上記内
側断熱層を嵌合して、断熱層を構成し、この断熱層を加
熱炉内に設けている。
(作用) (1)特許請求範囲第1項の熱間静水圧加熱装置の加熱
炉には、次の作用がある。即ち、 同加熱炉は、酸素濃度100ppmから50Vol%の酸化性ガ
ス雰囲気下で高温に曝されるため、耐熱性、耐酸化性を
必要とする最内層に、通気性、耐酸化性を有する多孔質
セラミックスを使用した点に特徴があり、従ってグラフ
アィトキャップのように酸化(燃焼)しやすい材を使用
することは不可能である。使用可能な材質を、明細書中
の表1示しているが、これらのセラミックスは、脆性材
料であるため、緻密質であると、非常に割れやすく、熱
応力等によりクラックが発生すると、これが短時間(場
合によっては瞬間)に進展し、これが引き金になって加
熱炉全体が破損に至る。
しかし、熱間静水圧加熱装置の加熱炉は、高圧容器部を
なるべく小さくするため、加熱炉を構成する断熱層をで
きるだけ薄くする必要があり、このため、断熱層を構成
するシエルには、大きな温度勾配が生じて、その結果、
大きな熱応力が作用する。
このため、内層シエル(23)には、熱応力等で割れにく
いものを使用することが不可欠であり、本発明では、耐
破損性の高い多孔質セラミックスを使用している。この
多孔質セラミックスは、クラックが生じても、内在する
孔(ポア)でクラックが止まるので、全面破損に至るこ
とがなくて、耐久性が向上する。
本来、この内層シエルは、通気性を有しない気密質に
して、圧力媒体ガスの透過を抑止し、対流による熱の流
出を最小限にすることが望ましく、この点では、本発明
の多孔質セラミックス製内層シエル(23)は、不利であ
る。このため、本発明では、多孔質セラミックス製内層
シエル(23)の外側に、断熱材を入れるスペースを設け
ることをせず、多孔質セラミックス製内層シエル(23)
に直接、緻密質材製内層シエル(24)を被せることによ
り、シエル(23)(24)間のスペースを最小に抑える構
造にしている。これにより、内層シエル(23)を圧力媒
体ガスが透過しても、気密性を有する緻密質材製内層シ
エル(23)があるため、透過した圧力媒体ガスは、シエ
ル(23)(24)の間の狭い流路に閉じ込められ、大きな
対流にならなくて、対流による熱の流出(損失)を最小
限に抑えることができる。これが通気性を有する多孔質
セラミックス製内層シエル(23)と緻密質材性内層シエ
ル(24)とを組み合わせた理由である。
また多孔質セラミックス製内層シエル(23)と組み合
わせて使用する緻密質材製内層シエル(24)に、セラミ
ックスに比べて耐破損性は充分に高いが、融点、耐酸化
性の低い金属材料、或いは耐破損性、耐酸化性は高い
が、結晶化温度が1100℃程度と低い石英ガラスが使用で
きる理由を説明する。
セラミックス製内層シエル(23)は、多孔質であるた
め、前述のように圧力媒体ガスが透過して、対流を完全
に抑止できないので、断熱効果が低いのが問題である
が、高温域における伝熱は輻射伝熱が主体であるため、
断熱効果としては炉内温度が1600℃でも緻密質材製内層
シエル(24)の内面での温度を1100℃以下にすることが
できる。即ち、多孔質セラミックス製内層シエル(23)
の具備すべき最も重要な機能は、耐熱性があって、割れ
ない点である。これが満足されれば、内層シエル(23)
が多孔質であっても、上記の断熱効果を得られ、その結
果、耐熱性が低くて最内層には使用できなかった気密性
を有する材料(前記金属材料或いは石英ガラス等)が緻
密質材製内層シエル(24)として使用できるようにな
る。
(2)特許請求範囲第2項の熱間静水圧加熱装置の加熱
炉には、次の作用がある。即ち、 上記多孔質セラミックス製内層シエル(23)と緻密質材
製内層シエル(24)との組み合わせで構成される内側断
熱層(16)の破損を起こり難くするためには、これに発
生する熱応力をなるべく低くする必要がある。このため
には、多孔質セラミックス製内層シエル(26)の内面温
度(T1)に対して、緻密質材製内層シエル(24)の外表
面温度(T2)を、これの耐熱温度に近い上限温度とし、
内側断熱層(16)に発生する温度差ΔT=(=T1−T2
を小さくしてやる必要がある。このためには、内側断熱
層(16)の外側に外側断熱層を構成し、これにより、上
記温度(T2)を耐熱温度に近い上限温度にする。
(実施例) 次に本発明の熱間静水圧加圧処理装置の加熱炉を第1図
乃至第3図に示す一実施例により説明すると、第1図の
(9)が酸素濃度100ppmから50Vol%の酸化性ガス雰囲
気下で使用するのに適した熱間静水圧加圧処理装置の加
熱炉で、同加熱炉(9)がヒータ(15)と、これを取り
囲むように組込んだ多孔質セラミックス内層シエル(2
3)と、緻密質材(金属)製内層シエル(24)と、外層
金属シエル(26)と、これらシエル(24)(26)の間に
充填した内層セラミックスフアイバー製断熱材(25)
と、加熱炉ケーシング(17)と、同加熱炉ケーシング
(17)と上記外層金属シエル(26)との間に充填した外
層セラミックスフアイバー製断熱材(27)と、炉床架台
(21)と、ヒータ(15)への給電を行う給電コンタクタ
(28)(30)と、炉床(19)とにより構成されている。
なお(16)は多孔質セラミックス内層とシエル(23)と
緻密質材製内層内層シエル(24)とよりなる断熱層で、
これが特許請求範囲第1項記載の断熱層に相当してい
る。
上記加熱炉(9)の高圧容器への搬入、搬出は、第6図
に示すようにホイスト等で行われる。また同加熱炉
(9)内に形成された処理室(14)への被処理品の出し
入れは、セツトネジ(31)を外し、炉床(19)が乗った
炉床架台(21)と、ヒータ(15)及び断熱層(16)を組
み込んだ加熱炉ケーシング(17)とを切り離して行われ
る。
また同加熱炉(9)のうち、熱間静水圧加圧処理運転時
に最も高い温度に曝される内層セラミックスシエル(2
3)には、表1に示す耐熱性、耐酸化性を有し、しかも
気孔率が30〜80%で、厚みが5〜20mmの通気性を有する
多孔質セラミックスを使用している。この多孔質セラミ
ックスは、クラックが生じても、内在する孔(ポア)で
クラックが止まるため、全面破壊に至ることがなくて、
耐破損性が高い。また同内層セラミックスシエル(23)
を透過して発生しようとする対流を抑止するために、同
内層セラミックスシエル(23)の外側に内層金属シエル
(緻密質材製内層シエル(24)を嵌合し、その際、両層
間の隙間が内層シエル(23)の外径Dに対して0〜D/10
00mmになるように組み込み、両層を一体化して、断熱層
(16)を形成している。
なお表1中の※は複合材で、アルミナに石英ガラスを添
加した低熱膨張率焼結材料、フアイバー 強化材、コー
テイング材などである。また表1中の※※は、アルミ
ナ、ジルコニナ、マグネシウム、石英ガラスなどであ
る。
また上記のように内層金属シエル(24)を内層セラミッ
クスシエル(23)に外側から嵌合して、内層セラミック
スシエル(23)が万一、破損した場合にも、その破片が
脱落して、加熱炉(9)に大きなダメージを与えないよ
うにしている。
以上の加熱炉(1)をさらに具体的に説明する。加熱炉
(9)で断熱特性を満足させるためには、加熱炉(9)
の構造、形状が次の要件を満たしている必要がある。
断熱層(16)の厚さをできるだけ薄くして、高圧容器の
口径を小さくし、またシエルを上端が閉じた倒立コップ
状の円筒形に形成する一方、既に述べたように圧力媒体
ガスの透過しない材料により構成して、加熱炉(9)の
内部に生じる対流を防止する必要がある。即ち、 熱間静水圧加圧処理装置における加熱炉(9)の断熱層
(16)の厚さは、一般の加熱炉の断熱層の厚さに比べて
1/3〜1/5程度であるが、高圧の圧力媒体ガスの熱伝達係
数(kcal/m2Hr℃)の値が非常に高いので、高圧円筒体
(2)の内面に設けた冷却ジヤケット(40)に常時冷却
水を流し、加圧室(13)内の高圧の圧力媒体ガスを介し
て加熱炉ケーシング(17)の表面を充分に冷却して、冷
却ジヤケツト(40)の温度に近い温度にする(アルゴン
ガスの場合、2000kg/cm2の高圧時には、熱伝達係数値が
常圧時の数100倍になる)。
従って断熱層(16)には、内側から外側に向かって大き
な温度差が生じ、ヒータ(15)に近い内層シエル(23)
(24)が高温になり、外層シエル(26)が比較的低温に
なり、温度の低い外層シエル(26)には、内層シエル
(23)(24)ほどの耐熱性及び高温耐酸化性を要求され
なくて、金属材料を使用できる。
一方、上記のように高圧の圧力媒体ガスは、加熱炉
(9)内において、高い熱伝達係数値を有し、あたかも
粘性の低い水のような挙動をすると考えられるので、一
般の加熱炉の垂直円筒炉のように、円筒状の断熱耐と、
その上部及び下部を閉じる断熱体とで処理室を形成する
だけの構造では、高圧の圧力媒体ガスが断熱体の隙間を
通り抜け、処理室で加熱され、冷却ジヤケットで冷却さ
れ、加熱炉全域で激しい対流が生じて、処理室の温度が
全く上がらないという状態になる。
このような対流を発生させないために、本熱間静水圧加
圧処理装置の加熱炉(9)では、シエルを、上端が閉じ
た倒立コップ状の円筒形に形成して、処理室内で加熱さ
れた圧力媒体ガスを上方へ抜け出さないようにしてい
る。またシエルを、ガス不透過質の多層構造にする一
方、シエルとシエルとの間(例えば第1図のシエル(2
6)とシエル(24)との間及びシエル(26)とケーシン
グ(17)との間)をなるべく狭くし、その部分にセラミ
ックスフアイバー製断熱材(25)(27)を介装して(充
填して)、断熱性能を高くしている。
次に前記条件を満足するシエルの構成の必要性を説明す
るため、条件を満足しない場合を例に問題点を説明す
る。
(例1)上端が閉じた倒立コップ状の円筒形シエルを緻
密質アルミナで作り、これに緻密質材製内層シエル(2
4)を嵌合することなく内層セラミックスシエル(23)
として加熱炉に組み込んで試験したところ、運転中にシ
エルの厚さ方向に生じる熱応力、及び昇温、降温過程に
受ける熱衝撃によりシエルの形状如何では、一定温度以
上で破損し、シエルとして使用するのに限界があった
(内層セラミックスシエル多孔質ではなく、緻密質であ
ることにより生じる問題点)。そこで内層セラミックス
シエル(23)としては耐破損性の高い多孔質セラミック
スを使用する必要があることが判った。
(例2)この経験から耐熱衝撃性が高く、熱応力を受け
て破損しても全面破損に至りにくい特性を有する多孔質
セラミックスを同じく緻密質材製内層シエル(24)を嵌
合することなく内層セラミックスシエル(23)を組み込
んで試験したところ、多孔質であるため、高圧の圧力媒
体ガスの対流を抑止する特性が低く、外層金属シエル、
加熱炉ケーシングなどの金属部の温度が過上昇するばか
りでなく、処理室の温度が上がらないなどの問題を生じ
て、やはりシエルとして使用するのに限界があった。
(緻密質材製内層シエルを使用しないことにより生じる
問題点)。そこで多孔質セラミックス内層シエル(23)
に緻密質材製内層シエル(24)を嵌合して、ガス不透過
膜機能を付け加えてやる必要があることが判った。
本発明は上記の点に着目して、既に述べたように上端が
閉じた円筒形シエル(内層シエル(23))を多孔質セラ
ミックス製とし、その外側に同形状の内層金属シエル
(緻密質材製内層シエル)(24)を嵌合し、その際、両
層間の隙間が最内層シエルの外径Dに対して0〜D/1000
mmになるように組み込み、互いを一体化して、内層金属
シエル(緻密質材製内層シエル)(24)によりガス不透
過性を持たせ、通気性を有する多孔質セラミックス製内
層シエル(23)を透過した圧力媒体ガスを多孔質セラミ
ックス製内層シエル(23)と内層金属シエル(緻密質材
製内層シエル)(24)との間の狭い流路に閉じ込めて、
大きな対流にせず、対流による熱の流出(損失)を最小
限に抑えて、処理室内を高い処理温度に保持する。また
多孔質セラミックス製内層シエル(23)は、クラックが
生じても、内在する孔(ポア)でクラックを止め、全面
破損を防止して、断熱層の耐久性を向上させるようにし
ている。
前記内層金属シエル(24)は、アルミナ、ジルコニア、
石英ガラスなどからなる緻密質材製内層シエルに替えて
も差し支えない。
なお本発明で処理の対象となる被処理品は、ガス不透過
膜を形成した予備焼結体に限られるものでなく、酸化物
系ガス不透過膜を形成した粉末成形体を酸化物を構成す
る金属を被膜処理してガス不透過膜を形成した粉末形成
体、所謂カプセル化処理した成形体等にも適用できる。
(発明の効果) 本発明の熱間静水圧加圧処理装置は前記のように上端が
閉じられた筒形であって通気性、耐熱性、耐酸化性を有
する多孔質セラミックス製内層シエルの外側に、上端が
閉じられた緻密質材製内層シエルを嵌合して、断熱層を
構成し、この断熱層を加熱炉内に設けており、この断熱
層では、通気性を有する多孔質セラミックス製内層シエ
ルを透過した圧力媒体ガスを多孔質セラミックス製内層
シエルと緻密質材製内層シエルとの間の狭い流路に閉じ
込めて、大きな対流にせず、対流による熱の流出(損
失)を最小限に抑えることができて、酸素濃度100ppmか
ら50Vol%の酸化性ガス雰囲気下の処理室内を高い処理
温度と高いガス圧力とに保持できる。また多孔質セラミ
ックス製内層シエルは、クラックが生じても、内在する
孔(ポア)でクラックが止まるので、全面破損に至るこ
とがなくて、断熱層の耐久性を向上できる。
また本発明の熱間静水圧加圧処理装置は前記のように上
端が閉じられた筒形であって通気性、耐熱性、耐酸化性
を有する多孔質セラミックス性内層シエルの外側に、上
端が閉じられた緻密質材製内層シエルを嵌合して、内側
断熱層を構成し、上端が閉じられた筒形多層のセラミッ
クスフアイバー製断熱材の間に、上端が閉じられた筒形
の緻密質材製内層シエルを介装して、外側断熱層を構成
し、同外側断熱層の内側に上記内側断熱層を嵌合して、
断熱層を構成し、この断熱層を加熱炉内に設けて、内側
断熱層を外側断熱層により取り囲んでおり、内層断熱層
の外表面温度を高温に維持して、内側断熱層に生じる温
度差を小さくし、これにより熱応力を低くし、内側断熱
層の破損を抑えることができて、処理室内を高い処理温
度に保持できる上に、内側断熱層及び外側断熱層断熱層
の耐久性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の熱間静水圧加圧処理装置の一実施例を
示す縦断側面図、第2図は他の実施例を示す一部縦断側
面図、第3図はその一部を拡大して示す縦断側面図、第
4図は断熱層間の隙間に流れの生じる例を示す縦断側面
図、第5図は従来の熱間静水圧加圧処理装置を示す縦断
側面図、第6図はその全体を示す側面図、第7図はその
全体を示す正面図である。 (9)……加熱炉 (16)……内側断熱層 (17)……加熱炉ケーシング (23)……多孔質セラミックス製内層シエル (24)……緻密質材製内層シエル (25)(27)……セラミックスフアイバー製断熱材 (26)……緻密質材製外層シエル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 正木 孝樹 滋賀県大津市園山1丁目1番1号 東レ株 式会社滋賀事業場内 (56)参考文献 特開 昭56−6736(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸素濃度100ppmから50Vol%の酸化性ガス
    雰囲気下で被処理品を加圧、加熱する熱間静水圧加圧処
    理装置において、上端が閉じられた筒形であっって通気
    性、耐熱性、耐酸化性を有する多孔質セラミックス製内
    層シエルの外側に、上端が閉じられた緻密質材製内層シ
    エルを嵌合して、断熱層を構成し、この断熱層を加熱炉
    内に設けたことを特徴とする熱間静水圧加圧処理装置。
  2. 【請求項2】酸素濃度100ppmから50Vol%の酸化性ガス
    雰囲気下で被処理品を加圧、加熱する熱間静水圧加圧処
    理装置において、上端が閉じられた筒形であっって通気
    性、耐熱性、耐酸化性を有する多孔質セラミックス製内
    層シエルの外側に、上端が閉じられた緻密質材製内層シ
    エルを嵌合して、内側断熱層を構成し、上端が閉じられ
    た筒形多層のセラミックスフアイバー製断熱材の間に、
    上端が閉じられた筒形の緻密質材製内層シエルを介装し
    て、外側断熱層を構成し、同外側断熱層の内側に上記内
    側断熱層を嵌合して、断熱層を構成し、この断熱層を加
    熱炉内に設けたことを特徴とする熱間静水圧加圧処理装
    置。
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