JPH0767375B2 - ▲麺▼類の保存方法 - Google Patents

▲麺▼類の保存方法

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JPH0767375B2
JPH0767375B2 JP2109709A JP10970990A JPH0767375B2 JP H0767375 B2 JPH0767375 B2 JP H0767375B2 JP 2109709 A JP2109709 A JP 2109709A JP 10970990 A JP10970990 A JP 10970990A JP H0767375 B2 JPH0767375 B2 JP H0767375B2
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carbon dioxide
noodles
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bag
raw
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栄治 北風
隼人 橿渕
康廣 木内
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明星食品株式会社
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は麺類の保存方法に関する。更に詳細には、本発
明は炭酸ガスを利用する生麺類の保存方法に関する。
[従来の技術] 従来より、麺類の保存性を向上させる目的で、窒素およ
び/または炭酸ガスによるガス置換包装や脱酸素剤の利
用による嫌気包装が行われてきた。
例えば、特開昭52−143238号公報には、容器に食品を収
容したのち内部を真空にし、その後一定圧力の炭酸ガス
を所定時間放射して容器内に炭酸ガスを充満し、食品表
面にガス膜を形成することからなる食品の腐敗防止方法
が開示されている。
また、特開昭54−104996号公報には、水分活性の高い食
品をガスバイアー性の低い袋に炭酸ガスまたは炭酸ガス
と窒素との混合ガス袋内の空気と置換包装した個袋の多
数個をガスバリアー性の高い袋または気密容器に入れ、
その中の空気を窒素または窒素と炭酸ガスとの混合ガス
と置換密封する包装方法が開示されている。
更に、特開昭61−21077号公報には、食品類を脱酸素
剤、脱酸素剤と炭酸ガス吸収剤あるいは脱酸素剤とアル
コール発生剤とともに非通気性容器内に密封し、容器内
の酸素濃度を10ppm以下に保持することからなる食品の
保存方法が開示されている。
[発明が解決しようとする課題] しかし、前記の特開昭52−143238号公報および特開昭54
−104996号公報に開示された方法は、生麺類の長期保存
には不適当であり、また、特開昭61−21077号公報に開
示された方法は脱酸素剤を使用するのでコスト的に高く
なる欠点があった。
従って、本発明の目的は、コストが安く、保存効果の高
い麺類の保存方法を提供することである。
[課題を解決するための手段] 前記目的を達成するために、本発明では、常法により製
造した生麺を、該麺の水分活性値が0.70〜0.90の範囲内
になるまで予備乾燥し、その後、この予備乾燥麺を炭酸
ガスを透過しにくい包装袋に入れ、炭酸ガスを充填して
から密封することを特徴とする麺類の保存方法を提供す
る。
水分活性値は0.70〜0.90、好ましくは、0.73〜0.88、最
も好ましくは、0.78〜0.85の範囲内であることが望まし
い。
密封された状態の包装袋内における炭酸ガス濃度は60v/
v%以上、望ましくは、90v/v%以上であることが好まし
い。
[作用] 前記のように、本発明の方法によれば、生麺を一旦、0.
70〜0.90の範囲内の水分活性値に予備乾燥してから、炭
酸ガスと共に袋に密封包装することにより、長期間にわ
たって優れた保存性が得られる。
[実施例] 本発明の方法により保存できる麺類は、小麦粉の主原料
とする、例えば、饂飩、蕎麦中華麺などの麺類であり、
煮沸または蒸煮などの加熱加工処理を受ていない、いわ
ゆる「生」の状態のものである。従って、例えば、茹で
麺類などは本発明の保存方法の対象外である。これらの
生麺類の製造自体は当業者に周知であり、本明細書にお
いて特に詳細に説明する必要はないと思われるので省略
する。
本発明の方法によれば、常法通りに製造された生麺類を
熱風、マイクロ波などの慣用手段を用いて、麺類の水分
活性値が0.70〜0.90の範囲内になるまで予備乾燥する。
予備乾燥生麺類の水分活性値が0.70未満の場合、特に炭
酸ガス充填をしなくても十分な保存性を有する。しか
し、この場合、予備乾燥に長い時間を必要とするので、
製造コストが上昇するばかりか、単位時間当たりの製造
収量も低下する。更に、乾燥の度合いが強くなり、生麺
類本来の外観が失われ、調理にも時間を要するようにな
る。
一方、予備乾燥生麺類の水分活性値が0.90超の場合、炭
酸ガスを充填しても、麺の水分活性値が高いため、微生
物の増殖が激しく、炭酸ガスの抗菌力は劣ってしまう。
また、充填された炭酸ガスが麺の水分に溶解あるいは吸
着されてしまい、急激な体積減少により包装袋が真空包
装様の外観を呈するようになり、食感にも悪い影響を及
ぼす。
水分活性値が0.70〜0.90の生麺類をそのまま包装袋に密
封しても、保存性は全くない。数日の内に、腐敗および
/または、黴発生が生じる。炭酸ガスの代わりに窒素ガ
スを充填しても保存性は向上されない。窒素ガス自体に
は抗菌力がないからである。0.70〜0.90の範囲内の水分
活性値を有する生麺類を炭酸ガスと共に、包装袋中に密
封すると、一定量の炭酸ガスは麺中の水や油脂類に溶解
したり、タンパク質に吸着されるが、その量は包装袋が
真空包装様の外観を呈する程の量でもなく、しかも、食
感に悪影響を及ぼす程でもない。
予備乾燥生麺類の水分活性値は0.70〜0.90の範囲内であ
るが、好ましい範囲は、0.73〜0.88であり、最も好まし
い範囲は、0.78〜0.85である。
包装袋内に充填する炭酸ガスの量自体は特に限定されな
い。密封後に、充填された炭酸ガスの一部が麺中に溶解
または吸着されることもあるので、ガス容積は若干減少
する。従って、このガス容積の減少量を見込んで、包装
袋が真空包装様の外観を呈さないような必要十分な量の
炭酸ガスを充填すればよい。
本発明にとって必要なことは、密封された包装袋内にお
いて、麺を取り巻く周囲の雰囲気中の炭酸ガス濃度が60
v/v%以上であることである。炭酸ガス濃度が60v/v%未
満では、麺類内部に生存する微生物の繁殖を抑性し難
く、好気性および通性嫌気性菌ならびに真菌類の繁殖に
より腐敗を早める結果となる。一層好ましい炭酸ガス濃
度は90v/v%以上である。90v/v%以上の炭酸ガス濃度で
は、常温で2週間以上の保存性が得られる。
炭酸ガスは100v/v%濃度のものを単独で使用することが
好ましい。窒素ガスと混合して使用しても、単独使用の
場合を上回る保存性向上効果は得られない。しかし、混
合ガスの使用が絶対に禁止されるわけではない。炭酸ガ
ス量に換算して、本発明で規定された濃度範囲内の炭酸
ガスを包装袋内に存在させることができる混合ガスであ
れば使用することも可能である。
生麺類の包装に使用する袋は炭酸ガス不透過性または低
透過性のフィルム素材からなるものを使用することが好
ましい。このフィルムは単層または多層のいずれであっ
てもよい。多層フィルムの場合、各構成フィルムとフィ
ルムの間に接着剤などの適当な貼り合わせ手段を介在さ
せることもできる。
前記のようなフィルムからなる袋に生麺類を充填し、包
装袋の内部を一旦、真空にしてから炭酸ガスを充填する
ことが好ましい。充填された炭酸ガスの一部は麺の水
分、デンプン、タンパク質などに溶解あるいは吸着され
るため、袋が若干萎んでしまうが溶解・吸着が一定量を
超えると、それ以上は進行しなくなり、商品価値が保た
れることになる。これは前記のような炭酸ガス不透過性
のフィルムを使用することにより、包装袋内に炭酸ガス
が残留しているためである。その結果、包装袋がぺしゃ
んこにならず、商品として外観性が良好な状態に保た
れ、また、麺類の周囲が完全に十分な量の炭酸ガス雰囲
気に覆われるので、優れた保存性が得られる。
以下、具体例により本発明を例証する。
実施例1 小麦粉100kgに食塩4kgと水40を加え、常用の混練機で
混練し、常法により麺帯を作り出し、これを#12の切刃
で切り出し、生饂飩を得た。これを常用の温度50℃程度
の熱風乾燥炉を通過させることにより予備乾燥し、水分
活性値を0.80にした。これを200gずつ小分けし、包装袋
に充填した。この袋は、厚さ17μmの塩化ビニリデンコ
ート延伸ナイロンと、厚さ50μmのポリエチレンとから
なる2層フィルムから作製したものである。袋内の空気
を真空吸引により排除し、その後、炭酸ガスを袋内に充
填し、開口部をヒートシールすることにより袋を密封し
た。密封された袋内における雰囲気中の炭酸ガス、濃度
は90v/v%以上であった。
比較例1 実施例1に述べた通りの小分け包装した袋内に、窒素ガ
スを充填し、更に、脱酸素剤を添加した後、開口部をヒ
ートシールすることにより密封した。密封された袋内に
おける雰囲気中の窒素ガス濃度は90v/v%以上であっ
た。
比較例2 実施例1に述べた通り小分け包装した袋内に、脱酸素剤
だけを添加した後、開口部をヒートシールすることによ
り密封した。
比較例3 実施例1における製麺作業で、予備乾燥を省略して生饂
飩を作製したこと以外は、実施例1と同じ条件で袋内に
密封包装した。
比較例4 比較例3において、脱酸素剤を添加したこと以外は比較
例3と同じ条件で密封包装生饂飩を作製した。
前記の実施例および比較例で得られた各密封包装生饂飩
を温度25℃の環境下に放置し、保存性を評価した。評価
は包装初日、3日目、7日目、14日目、21日目および28
日目に、麺の外観を目視により観察し、発黴または腐敗
の兆候の有無を調べることにより行った。結果を下記に
表1に示す。下記の表1において、○は発黴または腐敗
の兆候が全くない状態であり、△は兆候が判然とはしな
いが、有るように思われる状態であり、×は発黴または
腐敗の兆候が明確に認められる状態を意味する。
前記の結果から明らかなように、本発明の方法によれ
ば、約1ケ月以上の保存性が得られる。窒素ガスと脱酸
素剤を併用した比較例2は約3週間目で腐敗の兆候が現
れ、脱酸素材のみからなる比較例2は2週間目で腐敗の
兆候が現れ、予備乾燥を行わない比較例3および4は1
週間目で腐敗の兆候が現れている。これらの結果から、
脱酸素剤を使用するよりも、水分活性値を所定範囲内に
調整したのち、炭酸ガスを充填する方が保存性の向上効
果の大きいことが理解できる。
実施例2 実施例1に述べた方法と同じ方法で予備乾燥生饂飩を作
り、実施例1で使用された包装袋と同じ袋に詰め、炭酸
ガスの濃度を様々に変えて密封包装生饂飩を作製した。
これらについて、前記と同様な保存性試験を行った。結
果を下記の表2に示す。炭酸ガス濃度はv/v基準であ
る。
前記の結果から明らかなように、水分活性値を0.80に調
整した予備乾燥生饂飩は、密封された包装袋内における
炭酸ガス濃度が60v/v%以上であれば、従来から使用さ
れてきた脱酸素剤による保存性と同等あるいは、それ以
上の保存性を発揮する。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明の麺類保存方法によれば、
従来から使用されてきた脱酸素剤による保存に比べて、
安価なコストで、脱酸素剤以上の保存性を得ることがで
きる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】常法により製造した生麺を、該麺の水分活
    性値が0.78〜0.85の範囲内になるまで予備乾燥し、その
    後、この予備乾燥麺を、炭酸ガスを透過しにくい包装袋
    に入れ、密封された包装袋内における炭酸ガス濃度が90
    v/v%以上となるように、炭酸ガスを充填してから密封
    することを特徴とする麺類の保存方法。
JP2109709A 1990-04-25 1990-04-25 ▲麺▼類の保存方法 Expired - Lifetime JPH0767375B2 (ja)

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