JPH076693Y2 - 回転電機の整流子取付構造 - Google Patents

回転電機の整流子取付構造

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JPH076693Y2
JPH076693Y2 JP1985151997U JP15199785U JPH076693Y2 JP H076693 Y2 JPH076693 Y2 JP H076693Y2 JP 1985151997 U JP1985151997 U JP 1985151997U JP 15199785 U JP15199785 U JP 15199785U JP H076693 Y2 JPH076693 Y2 JP H076693Y2
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commutator
press
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祀男 石川
栄二 津山
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日本電装株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、回転軸上に整流子が圧入固定された回転電
機、例えば車両の送風ファン駆動用の小型電動機等に用
いられる回転電機の整流子取付構造に関し、特には、回
転軸と整流子との固着構造を改良し、騒音の発生を少な
くするものである。
〔従来技術〕
従来の整流子の問題点を第4図に基づいて説明する。第
4図は従来の整流子を正面から見て図示したものであ
り、これは本考案の実施例を図示した第3図において右
側面に相当するものである。このような従来の整流子に
おいては、円筒状の整流子の外周面をブラシが摺動する
が、ブラシが摺接する整流子の外周面に段差9が生じる
ことがある。すなわち、段差9が生じて、円筒状の整流
子の整流子片表面に凹凸が生じ、ブラシが異常に摩耗し
たり、騒音を発生することがあった。
この原因は、次のように説明される。この種の整流子
は、通常モールド型コンミテーターと呼ばれる樹脂成形
で作られる絶縁部を有するものである。そして、このよ
うな整流子を回転電機、例えば電動機のアーマチャコ
ア、並びに回転軸に固着するためには整流子の貫通孔に
回転軸を圧入する方法が取られる。そしてこの場合、回
転軸の外周部にはローレット加工部を設け、このローレ
ット加工部による圧入保持作用で整流子の絶縁部を固着
している。このような固着構造では、整流子の樹脂部に
回転軸圧入時の応力が加わったまま固着作業が終了する
ので、回転電機を長時間作動させると、使用中の温度上
昇、経年変化、遠心力等で、整流子の整流子片(セグメ
ント)相互間の寸法が変化し、前述した第4図の段差9
が大きくなるのである。
〔従来技術の問題点〕
すなわち、従来の整流子取付構造においては、圧入時の
応力が整流子に残存しており、この応力によって、寸法
が変化し、段差が発生し、ブラシ騒音が増加したり、整
流が悪化し、ブラシ寿命が低下する等の問題点が生じた
のである。
よって本考案は、回転軸と整流子との固着時に発生する
応力によって、段差が生じることがなく、かつ、回転軸
と整流子とが確実強固に固着され、しかも、回転軸上で
整流子が振動するようなことが発生しない回転電機の整
流子取付構造を提供し、もって騒音が少なく、整流の良
好な構造にすることを目的とするものである。
〔本考案の構成〕
上記問題点を解消するために、本考案においては、まず
回転軸には整流子が圧入され、外周面にローレット加工
されたローレット加工部を形成する。このローレット加
工部は、整流子と回転軸との圧入を強固にする構造であ
れば、どのような形状のものであってもよく、筋状のい
わゆるローレットを含むことはもちろん、その他種々の
突起形状、或いは数本の例えば二本程度の溝や凹部であ
っても良い。そしてこのようなローレット加工部を設
け、かつこのローレット加工部よりも、外径が小さく、
前記整流子がその外周に挿入される整流子挿入部を回転
軸上に形成する。すなわち、回転軸上には、ローレット
加工部と整流子挿入部とが形成され、ローレット加工部
の方が整流子挿入部よりも直径が大きくなるように形成
されている。一方、整流子には、導体よりなる整流子片
が外周部に固着された絶縁物製の円筒状の整流子本体部
を有する。この整流子本体部は、通常の整流子に設けら
れているものであるが、この整流子本体部と一体的に回
転軸の軸方向に突出した筒状の突起部を有している。そ
して、この突起部の内周部が前記ローレット加工部に圧
入されるようになっている。また、この突起部が設けら
れた側面とは反対側の整流子本体部の側面の内周部に
は、回転軸の外周面に対して、非圧入状態で嵌合される
非圧入部が形成されている。しかも、この非圧入部と突
起部との間の整流子本体部内周には、非圧入部より大き
なクリアランスを有する空隙部が形成されている。すな
わち、整流子本体部は回転軸に対して、少なくとも2個
所の部分で接触状態を保持している。その一つは、突起
部の内周部であり、他方はこの突起部が設けられた側と
は反対側で空隙部を隔てた整流子本体部の内周部であ
る。そして、この整流子本体の内周部は、一部が回転軸
に対し、圧入されることはなく、非常に僅かなクリアラ
ンスを介して、嵌合されており、残部がこのクリアラン
スより大きなクリアランスを有しているものである。
〔作用〕
上記構成においては、整流子本体部は回転軸に対して2
個所で接触する。一方の圧入部、すなわち突起部の内周
部においては、強固に固着されるため、回転軸に対し、
整流子を強固に取付けることができる。回転軸の回転力
は整流子に確実に伝達される。また、他方の接触部、す
なわち、非圧入部においては、整流子の振動を抑制し、
回転軸に対して、整流子全体が振動することなく取付け
得る作用をなし、信頼性を高めている。
すなわち、筒状の整流子は回転軸の軸方向に沿った両側
面部において、2箇所で回転軸に接触し、一方では圧入
され、他方では非圧入状態で嵌合されている。よって、
これら2個所の接触部の間の整流子本体部に、応力変形
防止の効果を高める空隙部として、大きなクリアランス
が設定されているにもかかわらず、整流子は回転軸に対
して振動することなく確実に固着され得るものである。
また、圧入時の応力は突起部に作用し、長い間回転電機
を使用している間に、突起部が前記応力によって変形す
るが、この変形は整流子外周面に設けられた整流子片に
は何ら影響を及ぼさない。すなわち、整流子片は突起部
の外周部に設けられているのではなく、突起部とは離れ
た整流子本体部の外周面に設けられているので、突起部
が変形しても、整流子片相互間に段差が形成されること
はない。
よって、整流子片上を摺動するブラシが異常摩耗を起こ
したり、騒音を発生したりすることがなく、またブラシ
の異常摩耗によって、整流が悪化したりすることがない
ので、電動機の特性が良くなり、またブラシ寿命も長く
なる。
〔効果〕
以上述べたように本考案においては、整流子本体部の合
成樹脂の成形形状を変え、突起部を形成し、かつその反
対側の側面にクリアランスの大きな空隙部を介して非圧
入部を形成するといった簡単な形状によって応力変形を
効果的に防止し、ブラシの寿命を長くし、かつブラシ騒
音を低減できるという格別な効果を奏するものである。
また、突起部を形成することによって、整流子は整流子
の一方の側面においてのみ、回転軸と圧入されることに
なるが、このような片持ち構造になっても、他方の面に
おいて、非圧入部が回転軸に対してクリアランスの少な
い状態で、すなわち非圧入状態で嵌合されているので、
整流子が回転子に対して振動することもなく、このこと
は整流子の信頼性を一層高めている。
〔実施例〕
以下、本考案回転電機の一実施例を車両の送風ファン駆
動用の小型電動機を例にとって説明する。第1図は、上
記一実施例の整流子を示し、第2図は回転子全体図を示
し、第3図は第2図のIII-III断面に沿う整流子部分図
である。
第2図において、1は回転軸であり、鉄製の円柱状のも
のである。2は整流子であり、回転軸1に固着され、外
周面を図示しないブラシが周接するようになっている。
第1図は回転軸と整流子との結合部の断面を示すもので
あり、3は回転軸1の表面に加工されたローレット加工
部であり、この場合は多数の筋状の溝からなる。4は回
転軸の整流子挿入部であり、この整流子挿入部の外径D1
はローレット加工部3の外径D2よりも小さく設定されて
いる。5は銅製の電気良導体よりなる整流子片(コンミ
テータセグメント)であり、樹脂成形品よりなる整流子
本体部6に固着されている。
7は円筒状の突起部であり、整流子本体部と一体に樹脂
成形されているものであり、この突起部7の内周面はロ
ーレット加工部3の外周に圧入されている。8は非圧入
部であり、回転軸1の整流子挿入部4の外周面に対し
て、極めて小さなクリアランスを介して嵌合されてい
る。10は空隙部であり、この一実施例においては、空隙
部10が相当大きなクリアランスとして形成されており、
前述の非圧入部8と、回転軸1との間のクリアランスよ
りも大きなクリアランス部分を空隙部10が形成してい
る。
11は回転軸1の先端部であり、整流子挿入部4よりも更
に外径が小さく設定されている。突起部7とローレット
加工部3との圧入は、回転軸1に対して整流子2が充分
に固着される程度の寸法で圧入されているが、圧入時に
突起部が破損されることのない圧入力、すなわち突起部
7を形成する合成樹脂の許容応力内で圧入されている。
一方、非圧入部8は、回転軸1の外周面に対して、クリ
アランス(隙間)が極力小さくなるように、すなわち、
加工限界内での非常に小さな隙間をもって嵌合されてい
る。
第3図は、整流子2の部分のみを示した断面図であり、
さらに詳細な形状を説明する。突起部7と整流子本体部
6との間には、曲面部11が形成されている。また、突起
部7の内径寸法D3は第1図のローレット加工部3の外径
D2よりも小さな内径としてある。一方、非圧入部8の内
径部寸法D4は、第1図の回転軸1の整流子挿入部4の外
径寸法D1に対してごく僅か大きく設定され、整流子2を
回転軸1上に挿入可能なようにしている。
5の整流子片は、一方に回転子のアーマチャ巻線が接続
される接続爪5aを有し、この接続爪5aは従来、すなわち
第4図と同様に放射状に多数設けられている。また、整
流子片5には一体に係合爪5b、5cが形成され、この係合
爪5b、5cは合成樹脂よりなる整流子本体部6内にくいこ
み、整流子片5、整流子本体部6に対して強固に固着す
るようにしている。なお、この係合爪5b、5c並びに接続
爪5aは、従来周知のものである。なお、突起部7の軸方
向長さLは、整流子と回転軸との間の必要な固着力に応
じて任意に設定される。また第2図において、12はアー
マチャ巻線、13はアーマチャコアである。また、ローレ
ット加工部3は第1図のような回転軸方向に沿った筋状
のものでなくてもよく、例えば網目状、或いは回転軸方
向と直角方向の縦縞状の筋と回転軸の方向に沿った横縞
状の筋とを組み合わせた網目状のものを使用することが
できる。その他、ローレット加工部としては、一般的な
ローレット以外の形状、すなわち、例えば回転軸上に形
成した凹部や凸部、或いはキーの如き数本の筋状の係合
部で構成することもでき、このような形状も本考案にい
うローレット加工部に含まれるものである。すなわち、
要はローレット加工部で、突起部7内周面に回転軸1が
強固に固着され得る形状であれば良いものである。
以上のように構成したので、ローレット加工部3で整流
子2を強固に固着することができ、かつ整流子の回転軸
1に対する振動は非圧入部8と回転軸1の整流子挿入部
4との間の嵌合によって阻止することができる。特に、
上述のような空隙部10を形成することによって、より一
層突起部7に作用する応力変形で整流子片に段差が生じ
るのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案構造の一実施例の要部を示す第2図のII
I-III一部断面図、第2図は前記一実施例の回転子部分
を示す正面図、第3図は第1図および第2図に示した整
流子の拡大断面図、第4図は従来構造における整流子の
問題点を示す整流子側面図である。 1……回転軸,2……整流子,3……ローレット加工部,4…
…整流子挿入部,5……整流子片,6……整流子本体部,7…
…突起部,8……非圧入部,10……空隙部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭60−99868(JP,U) 実公 昭30−11919(JP,Y1) 実公 昭59−8457(JP,Y2)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転軸(1)上に整流子(2)を圧入した
    ものにおいて、 前記回転軸には、前記整流子が圧入され外周面にローレ
    ット加工されたローレット加工部(3)と、該ローレッ
    ト加工部よりも外形が小さく前記整流子が挿入される整
    流子挿入部(4)とを少なくとも有し、 前記整流子には、導体よりなる整流子片(5)が外周部
    に固着された絶縁物製の円筒状の整流子本体部(6)
    と、該整流子本体部と一体化されて前記回転軸の軸方向
    に突出した筒状、かつ絶縁物製の突起部(7)とを有
    し、 かつ、該突起部の内周部が前記回転軸の前記ローレット
    加工部(3)の外周に圧入されていると共に、前記突起
    部(7)と反対側の前記整流子本体部(6)内周の絶縁
    物の一部が前記回転軸の前記整流子挿入部の外周方向に
    突出することにより非圧入状態で前記一部が前記整流子
    挿入部の外周に嵌合されて、前記回転軸上に前記整流子
    を振動なく固定する非圧入部(8)を形成し、かつ、前
    記非圧入部(8)と前記突起部(7)との間の前記整流
    子本体部(6)内周には、前記非圧入部と前記回転軸と
    の間の極少クリアランスよりはるかに大きなクリアラン
    スを有する空隙部(10)を有し、この空隙部(10)の内
    径(D3)は 前記ローレット加工部(3)の外形(D2)よりも小さく
    されており、前記非圧入部(8)と前記突起部(7)と
    で前記回転軸に前記整流子を回転軸軸方向に隔てて2ヶ
    所にて支持したことを特徴とする回転電機の整流子取付
    構造。
JP1985151997U 1985-10-03 1985-10-03 回転電機の整流子取付構造 Expired - Lifetime JPH076693Y2 (ja)

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JPS6261164U JPS6261164U (ja) 1987-04-16
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS598457U (ja) * 1982-07-07 1984-01-19 三協アルミニウム工業株式会社 フエンスのコ−ナ連結装置

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JPS6261164U (ja) 1987-04-16

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