JPH076603Y2 - 電力ヒューズ - Google Patents

電力ヒューズ

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JPH076603Y2
JPH076603Y2 JP5356089U JP5356089U JPH076603Y2 JP H076603 Y2 JPH076603 Y2 JP H076603Y2 JP 5356089 U JP5356089 U JP 5356089U JP 5356089 U JP5356089 U JP 5356089U JP H076603 Y2 JPH076603 Y2 JP H076603Y2
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fuse
inner tube
cap
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tube
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浩昭 藤沢
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Fuji Electric Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、内管の機械的支持を強化して耐振性を高めた
電力ヒューズに関する。
〔従来の技術〕
この種の電力ヒューズ2aの従来例を第4図ないし第6図
によって説明する。第4図は従来例の電力ヒューズ2aの
断面図、第5図は第4図の一点鎖線のだ円Dで囲った部
分の詳細を示す図で、(a)は第4図を矢印E−Eから
見た平面図,(b)は後記する(c)のF−F断面図,
(c)は(b)のG−G片側断面図、第6図は第4図と
第5図とに示した止め金具を示す図で、(a)は後記す
る(c)のH−H部分断面を含む平面図,(b)は側面
図,(c)は正面図である。
まず、第6図において、止め金具18は、円板20と、この
円板20に垂直に固着される、第4図および第5図に示す
内管8の内径部8aに係合する、弓状断面の1対の係合片
22,22とから構成されている。一方、ヒューズ筒4の両
端部に外挿されるキャップ14には、前記1対の係合片2
2,22が挿入される1対の弧状の挿入穴が設けられてい
る。
第4図ないし第6図に示される電力ヒューズ2aは、円筒
状絶縁物のヒューズ筒4内に、所望の絶縁空間6が保持
される星形断面の管状絶縁物の内管8が備えられてい
る。この内管8の両端には止め輪10が外挿され、この1
対の止め輪10,10間に複数条のリボン状の可溶体12がら
せん状に巻付けられるとともに、可溶体12の端部は止め
輪10に接続されている。前記内管8の止め輪10は接続片
10aが備えられて構成されているが、第5図に示すよう
に、止め輪10はまず短冊状の金属板の一端部に細長い接
続片10aが形成され、他端部にはこの接続片10aが貫挿さ
れる四角穴10bが設けられている。これを輪の形状に丸
め、接続片10aを内方から四角穴10bに貫挿して外方へ引
出し、この接続片10aを折曲げて図に示すように成形
し、その先端部を内方に折曲げて後記する組立手順によ
ってキャップ14に接続するように作られている。一方前
記ヒューズ筒4の両端には導体のキャップ14が外挿され
ている。このキャップ14に前記接続片10aがろう付けな
どによって接続されている。
さて、実際にこの従来例の電力ヒューズ2aを組立てるに
は、おおよそ下記の組立手順によって行なう。
(イ)内管8の両端に止め輪10を外挿する。
(ロ)星形をした内管8の外面の1対の止め輪10,10間
にらせん状に複数条の可溶体12を巻付け、その両端を止
め輪10,10にろう付けなどによって接続する。一方キャ
ップ14には止め金具18が挿入,接続される。ただし止め
金具18の挿入,接続は電力ヒューズ2aの組立ての最終段
階で行なっても差支えない。以下の説明は止め金具18が
挿入,接続されたものとして記述する。
(ハ)キャップ14に挿入,接続された止め金具18を、そ
の係合片22,22を内管8の一方の内径部に係合させると
ともに、これと同じ側の一方の止め輪10の接続片10aに
キャップ14を、ろう付けなどによって接続し、内管8ま
わりの組立てを終わる。
(ニ)ヒューズ筒4の一方の端部外面に接着剤などを塗
布しておき、この端部を下方にして垂直に保持する。
(ホ)このヒューズ筒4へ下方から、前記(ハ)で組立
てた内管8の組立品を、キャップ14を下方にして挿入
し、キャップ14をヒューズ筒4の端部に外挿すると、接
着剤の固化に伴なって固着(セメンティングとも呼ばれ
る)される。
(ヘ)このヒューズ筒4の上方端部はキャップ14が外挿
されずに開口している。ヒューズ筒4と内管8の組立品
との間の絶縁空間6に消弧砂16を充てんすると、可溶体
12の周囲には消弧砂16が詰められる。この消弧砂16は消
弧砂剤の一種で、可溶体12が溶断したときの電弧(アー
ク)を、高温における電気絶縁性に基づく消弧、ガス発
生による吸熱およびアーク圧縮などの因子によって消弧
する。
(ト)上方には内管8の他方の端部の接続片10aが露出
した状態になっている。この接続片10aの接続部と接続
されるキャップ14の接続部との双方またはいずれか一方
には、あらかじめろうが付けられている。
(チ)ヒューズ筒4の上方の端部外面に接着剤などを塗
布しておく。キャップ14に挿入,接続された止め金具18
を、その係合片22,22を内管8の他方の内径部に係合さ
せるとともに、接続片10aとキャップ14との接続部を接
触させ、キャップ14をヒューズ筒4のこの端部に外挿す
ると、接着剤の固化に伴なって固着される。前記接続片
10aとキャップ14との接触している接続部をキャップ14
の外方から加熱すると、あらかじめ付けられているろう
が融けて、これを冷却すればろうが固化して接続が終了
する。
前記の組立手順によって、止め輪10,接続片10aは電気的
接続のみに使用し、内管8はキャップ14に挿入,接続さ
れた止め金具18によって係合支持されるため、ヒューズ
筒4に対して内管8が機械的に強力に接続され、耐振性
が高められて、電力ヒューズに大きな振動が加わって
も、内管8の位置ずれがなく、必要な遮断性能が確保で
きる従来例の電力ヒューズ2aが構成されている。
〔考案が解決しようとする課題〕
一般にヒューズは、電気回路の短絡事故時ほかの遮断器
では得られない高速度遮断が可能で、小形で安価のため
多く使用されているが、小電流に対する遮断が困難であ
るという欠点がある。そこで電力ヒューズと負荷開閉器
とを組合わせた保護装置が多く用いられている。この際
に電力ヒューズを負荷開閉器に背負わせるなどして止付
けた場合、負荷開閉器の開閉により電力ヒューズには大
きな振動が加わる。この振動に対して内管の位置がず
れ、内管に巻付けられている可溶体とヒューズ筒内面と
の距離が短くなることは、遮断性能を確保できないこと
となるので、内管のずれ防止は必ず必要である。この対
策として、前記従来例においては、キャップに挿入,接
続された止め金具で、内管を強力に機械的に接続して、
耐振性をたかめた電力ヒューズを構成していた。
しかしながら、この止め金具は止め輪の接触片との配置
から形状が複雑であり、キャップにも止め金具の挿入穴
を設けて止め金具を挿入接続しなければならないので高
価なものとなり、また組立にも多くの工数を要するとい
う問題があった。
本考案は、前記の問題を解決するために、止め輪の形状
を変更して3本以上の接続片を備えた止め輪を使用し
て、従来例の止め金具を使用せずに構成した、内管の機
械的支持を強化して耐振性を高めた電力ヒューズを提供
することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
前記の課題を解決するために、本考案は、円筒状絶縁物
のヒューズ筒と、このヒューズ筒内に所望の絶縁空間を
おいて保持された筒状絶縁物の内管とを備え、この内管
の外周に複数条のリボン状の可溶体をらせん状に巻付け
その端部を前記内管の両端に外挿された止め輪に接続
し、前記内管の止め輪に設けた接続片を前記ヒューズ筒
の両端に外挿される導電性のキャップに接続し、前記ヒ
ューズ筒と内管との間の絶縁空間に消弧砂を充てんして
構成された電力ヒューズにおいて、前記止め輪を導体板
から成形された環状部とこの環状部の一方端側へ突出さ
せた少なくとも3本の接続片とにより構成し、前記接続
片の端部を前記導電性のキャップに固着する。
〔作用〕
3本以上の接続片を突出させた止め輪を、内管の両端に
外挿し、この接続片をキャップに接続して内管を支持す
るため、ヒューズ筒に対して内管が機械的に強力に接続
支持され、耐振性を高めた電力ヒューズが得られる。
〔実施例〕
本考案の電力ヒューズの実施例を第1図ないし第3図に
よって説明する。第1図は本考案の電力ヒューズの実施
例の断面図、第2図は第1図の一点鎖線のだ円Aで囲っ
た部分の詳細を示す図で、(a)は第1図と同じ方向か
ら拡大して示した内管の左端部の詳細図、(b)は
(a)のB−B断面図、(c)は(b)のC−C片側断
面図である。第3図は前記第1図および第2図に示した
止め輪を示す図で、(a)は正面図、(b)は側面図、
(c)は前記(a),(b)に示す形状に成形する寸前
の展開図である。
前記の従来例の電力ヒューズ2aと、本考案実施例の電力
ヒューズ2との相異点は、止め輪の形状を変更して、3
本以上の接続片を備えた止め輪を使用して、従来例の止
め金具を使用せずに電力ヒューズ2を構成した点である
から、この部分を重点的に説明し、その他の相異しない
点は同じ符号を付して前記の説明を適用し、重複説明を
省略する。
本考案実施例の止め輪9は、前記第5図に示す従来例の
止め輪10が1本の接続片10aだけを備えているのに対し
て、さらに同形状の複数本の接続片を付加した形状に構
成されている。すなわち、第3図(a),(b)に示す
ように、導体板から成形され環状部9aと、第3図(b)
に示す環状部9aの左側の一方の端面側へ少なくとも3本
の接続片9b,9c,9dを突出させた形状の止め輪9としたも
のである。
第3図(c)の展開図に示すように、まず短冊状の導体
板の9aの一端部に、細長い接続片9bが形成され、他端部
にはこの接続片9bが貫挿される四角穴9eが設けられ、さ
らに9aの左端面側へ細長い接続片9c,9dが形成されてい
る。この形状は前記従来例の接続片10と対比させると、
接続片9c,9dを付加した形状になっている。第3図
(c)の形状のものを、9aを輪の形状に丸め、接続片9b
を内方から四角穴9eに貫挿して外方へ引出し、この接続
片9bを90°折曲げて図に示すように成形し、この接続片
9bと接続片9c,9dとをその先端部を内方に折曲げて後記
するキャップに接続するように作られている。前記説明
では、一体に形成された導体板から止め輪9を成形する
ようにしたが、このほかに、導体板から成形された環状
部とこの環状部の一方の端面側へ、別途導体板からL字
形に成形された接続片をろう付けなどで接続して第3図
に示す形状の止め輪としても差支えない。さらに接続片
は3本以上としても差支えない。
実際に本考案実施例の電力ヒューズを組立てるには、前
記従来例の電力ヒューズ2aの組立てと同様に、第1図お
よび第2図に示すように、おおよそ下記の組立手順によ
って行なう。
(a)内管8の両端に止め輪9,9を外挿し、前記(ロ)
と同様に内管8まわりが組立てられ、コップ状で前記従
来例のような挿入穴のないキャップ13を、一方の止め輪
9の各接続片9b,9c,9dにろう付けなどによって接続し、
内管8まわりの組立てを終わる。
(b)前記(ニ),(ホ),(ヘ)に相当する工程であ
り、ヒューズ筒4の一方の端部外面に接着剤などを塗布
しておき、この端部を下方に垂直に保持する。このヒュ
ーズ筒4へ下方から、前記(a)で組立てた内管8の組
立品を、キャップ14を下方に挿入し、キャップ13をヒュ
ーズ筒4の端部に外挿すると、接着剤の固化に伴なって
固着される。ヒューズ筒4の上方端部はキャップ13が未
装置で開口しているから、この開口側からヒューズ筒4
と内管8の組立品との間の絶縁空間6に消弧砂16を充て
んする。
(c)前記(ト),(チ)に相当する工程であり、消弧
砂16の充てん完了状態で上方には内管8の他方の端部の
接続片9b,9c,9dが露出した状態となっている。この接続
片9b,9c,9dの接続部と接続されるキャップ13の接続部と
の双方またはいずれかの一方には、あらかじめろうが付
けられている。ヒューズ筒4の上方の端部外面に接着剤
などを塗布しておく。接続片9b,9c,9dとキャップ13との
接続部を接触させ、キャップ13をヒューズ筒4のこの端
部に外挿すると接着剤の固化に伴なって固着される。前
記接続片9b,9c,9dとキャップ13との接続している接続部
をキャップ13の外方から加熱すると、あらかじめ付けら
れているろうが融けて、これを冷却すればろうが固化し
て接続が終了する。
前記のようにして、ヒューズ筒4の一方のキャップ13,
内管8の端部に外挿された接続片9b,9c,9dを備えた一方
の止め輪9,可溶体12,他方の止め輪9とその接続片9b,9
c,9d,他方のキャップ13と、電気的に接続されるととも
に、少なくとも3本の接続片9b,9c,9dによる接続支持に
より、内管8とキャップ13との間の機械的接続支持を強
化して、耐振性を高めた電力ヒューズ2が得られる。
〔考案の効果〕
本考案は、3本以上の接続片を突出させた止め輪を、内
管の両端に外挿し、この接続片をキャップに接続して内
管を支持するため、従来例の止め金具が不要となり、キ
ャップも止め金具の挿入穴を設けないので、部品製作コ
ストが低減できるとともに、組立ても容易となる。ま
た、電力ヒューズに大きな振動が加わっても、3本以上
の接続片が内管を支持しているため、内管の機械的支持
が強化されて内管の位置がずれることがなく、必要な遮
断性能を確保して耐振性を高めた電力ヒューズを提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の電力ヒューズの実施例の断面図、第2
図は第1図の一点鎖線のだ円Aで囲った部分の詳細を示
す図で,(a)は第1図と同じ方向から拡大して示した
内管の左端部の詳細図,(b)は(a)のB−B断面
図,(c)は(b)のC−C片側断面図、第3図は前記
第1図および第2図に示した止め輪を示す図で,(a)
は正面図,(b)は側面図,(c)は前記(a),
(b)に示す形状に成形する寸前の展開図、第4図は従
来例の電力ヒューズ2aの断面図、第5図は第4図の一点
鎖線のだ円Dで囲った部分の詳細を示す図で,(a)は
第4図を矢印E−Eから見た平面図,(b)は後記する
(c)のF−F断面図,(c)は(b)のG−G片側断
面図、第6図は第4図と第5図とに示した止め金具を示
す図で,(a)は後記する(c)のH−H部分断面を含
む平面図、(b)は側面図,(c)は正面図である。 2,2a:電力ヒューズ、4:ヒューズ筒、6:絶縁空間、8:内
管、9,10:止め輪、9a:環状部、9b,9c,9d,10a:接続片、1
2:可溶体、13,14:キャップ、16:消弧砂、18:止め金具。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】円筒状絶縁物のヒューズ筒と、このヒュー
    ズ筒内に所望の絶縁空間をおいて保持された筒状絶縁物
    の内管とを備え、この内管の外周に複数条のリボン状の
    可溶体をらせん状に巻付けその端部を前記内管の両端に
    外挿された止め輪に接続し、前記内管の止め輪に設けた
    接続片を前記ヒューズ筒の両端に外挿される導電性のキ
    ャップに接続し、前記ヒューズ筒と内管との間の絶縁空
    間に消弧砂を充てんして構成された電力ヒューズにおい
    て、前記止め輪を導体板から成形された環状部とこの環
    状部の一方端側へ突出させた少なくとも3本の接続片と
    により構成し、前記接続片の端部を前記導電性のキャッ
    プに固着することを特徴とする電力ヒューズ。
JP5356089U 1989-05-10 1989-05-10 電力ヒューズ Expired - Lifetime JPH076603Y2 (ja)

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JPH02143757U JPH02143757U (ja) 1990-12-06
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