JPS6131475Y2 - - Google Patents

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JPS6131475Y2
JPS6131475Y2 JP5035981U JP5035981U JPS6131475Y2 JP S6131475 Y2 JPS6131475 Y2 JP S6131475Y2 JP 5035981 U JP5035981 U JP 5035981U JP 5035981 U JP5035981 U JP 5035981U JP S6131475 Y2 JPS6131475 Y2 JP S6131475Y2
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【考案の詳細な説明】 技術分野 この考案は電線ヒユーズに関するものである。
従来技術 従来、絶縁筒の両端にリード線接続端子を嵌着
し両接続端子間に大電流遮断部と小電流遮断部を
直列状に接続した電線ヒユーズにおいて、小電流
遮断部が第4図のように大電流遮断部21の端部
にハンダ等の低融点金属22により接合されると
ともに、引張りバネ等の付勢手段により開極方向
へ付勢される板状の可動体23から構成されたも
のがあつた。そのような電線ヒユーズは定格電流
を超える低倍率電流(以下小電流という)が流れ
た場合には前記可動体23と大電流遮断部21と
の接合部の低融点金属22が溶融し、同部で溶断
されると同時に引張りバネにより可動体23を移
動させ溶断後の絶縁距離を大きくとるタイプのも
のであつた。また、第5図のように前記板状の可
動体23の代わりに管状の可動体24にしてその
中に大電流遮断部21の端部が挿入され、その周
囲に低融点金属22を充填して接合されるタイプ
のもので前記と同様に作用するものも提案されて
いる。
ところが、前者は可動体23を付勢している引
張りバネの張力に耐え得るように大電流遮断部2
1と可動体23とが低融点金属22により接合さ
れてはいるが、第4図のように大電流遮断部21
は断面円形であり可動体23は板状であるために
両者21と23とが低融点金属22を介して接触
する面積は小さい。従つて、前記のような小さな
接触面積に引張りバネの張力が集中するのみなら
ず許容電流による前記結合部付近の発熱に基づく
温度上昇のため、長期間使用した場合には接合部
における低融点金属22にクリープ現象が起こり
劣化が生じる虞れがある。
また、大電流遮断部21と可動体23とが直接
接合されているため大電流遮断部21で発熱した
熱が直に接合部に伝わるため規定の溶断特性(タ
イムラグ特性)が得られにくい欠点もあつた。
また、後者は接合部の引張りバネによる張力の
影響は前者と同じであり、しかも使用する低融点
金属の量が多いため小電流遮断時に発生する金属
蒸気が多量になり遮断後の絶縁回復性が悪くなる
虞れがあつた。
目 的 この考案の目的は前記のような欠点を解消し
て、大電流遮断部と可動体間の接合に使用される
低融点金属を少量にして小電流遮断時の金属蒸気
の発生量を抑えて遮断後の絶縁回復性を向上させ
るとともに、長期間に亘る使用の際にも大電流遮
断部と可動体との接合部にクリープが生じるのを
防止し、さらに、大電流遮断部で発熱した熱が前
記接合部に直に伝わることを防止して、同接合部
の溶断特性を保持し得るようにした電線ヒユーズ
を提供することにある。
以下、この考案を具体化した一実施例を第1図
〜第3図に従つて説明すると、1はポリカーボネ
ート等の耐熱性を有する透明な合成樹脂からなる
絶縁筒であつて、一端部内周には段差部2を形成
し、他端部内周には合成樹脂製の支持筒3が嵌合
接着されている。
4,5は前記絶縁筒1の段差部2及び支持筒3
に対して基端部がそれぞれ挿入固着されたリード
線接続端子であつて、それぞれ絶縁筒1からの突
出部外端面からリード線接続用の接続孔4a,5
aが凹設されている。
6aは絶縁筒1の一方の端面に係止し得るよう
に接続端子4の直径方向に挿入固着されたピン、
6bは支持筒3の外端面に係止し得るように接続
端子5の直径方向に挿入固着されたピンである。
7は絶縁筒1の両端外周及び前記各接続端子4,
5の外周の一部に対してそれぞれ嵌合して接着さ
れた一対の保護カバーであつて、前記絶縁筒1を
密封している。同保護カバー7は内周に設けられ
た係止段部7aにて前記ピン6a,6bを係止し
て接続端子4,5の抜けを防止している。
8はほぼ円筒状に形成された合成樹脂製の端子
カバーであつて、その基端係合部8aを各保護カ
バー7の先端外周に設けた係合溝に対して係合す
ることにより取着され、接続端子4,5外周を保
護している。
9は一方の接続端子4の内端に当接するように
絶縁筒1内段差部2に係止された石綿等からなる
緩衝用パツキンである。10は前記絶縁筒1との
間に僅かな隙間が形成されるように内装された耐
熱性の透明ガラスからなる内筒であつて、一端を
前記緩衝用パツキン9に、他端を支持筒3に当接
させている。
11は内筒10の一端側において前記緩衝用パ
ツキン9と重なるように内装した石綿等からなる
パツキンである。
12は前記内筒10に対し摺動可能に収容され
た石綿等の耐熱性絶縁材からなる仕切板であつ
て、その中央部に挿通孔12aを有している。
13は前記接続端子4の内端にかしめ着された
断面円形状の大電流遮断部としての大電流遮断用
エレメントであつて、先端は前記パツキン9,1
1を貫通して突出している。同大電流遮断用エレ
メント13は銀等の高温可溶体から形成されると
ともに、複数のくびれ部13aを有している。1
4は接続端子5の内端に銅管14aを介して基端
がかしめ着された棒状の導体であつて、その先端
は前記仕切板12の挿通孔12aを貫通して大電
流遮断用エレメント13先端と一定の絶縁距離を
有するように対向している。
15は第3図に示すように大電流遮断用エレメ
ント13及び導体14の両先端にそれぞれ銅管を
遊挿した後に潰して断面俵形状に圧着された蓄熱
体としての一対の接続部材であつて、互いに対応
する一側部に平面部15aがそれぞれ形成されて
いる。16は両接続部材15間に接続された高抵
抗線であつて、一端が第3図に示すように一方の
接続部材15と大電流遮断用エレメント13とに
挾着され、他端が他方の接続部材15と導体14
とに挾着されている。
17は銅管を潰して断面俵形状に形成された可
動体であつて、第3図に示すようにその両端部の
平面部17aを前記各接続部材15の平面部15
aに重ね合わせハンダ等の所定の溶断特性を有す
る少量の低融点金属にて接合18され、その右端
に前記仕切板12を係止している。そして、前記
接合18部の低融点金属が小電流通過時に溶融
し、その後高抵抗線16が溶断するようになつて
いる。
前記接続部材15と同接続部材15に低融点金
属に接合18された可動体とから小電流遮断部が
構成されている。
19は前記可動体17と前記導体14基端の銅
管14a間に連結された引張りバネであつて、第
3図に示すように一端が前記可動体17内に挿入
されて圧着され、他端が銅管14a内に引掛けら
れて銅管14aと接続端子5との間で圧着されて
いる。同引張りバネにより前記可動体17を常に
接続端子5側に付勢している。
以上のように構成された電流ヒユーズの作用に
ついて説明する。
さて、接続端子4,5間に過負荷等により定格
電流を超える小電流が所定時間流れると、大電流
遮断用エレメント13及び導体14に発熱が起こ
る。大電流遮断用エレメント13及び導体14の
熱は蓄熱体としての接続部材15により蓄熱され
るため、その熱により接合18部の低融点金属は
溶融されると同時に可動体17は引張りバネ19
により接続端子5側に移動する。この時仕切板1
2も可動体17に押されながら同方向に移動す
る。
前記可動体17が大電流遮断用エレメント13
と導体14からそれぞれ離間した後は大電流遮断
用エレメント13と導体14間は高抵抗線16に
より接続されているが、その直後に溶断し両者1
3,14間は所定の絶縁距離が保持される。
なお、前記両接合18部のうち一方が早く溶断
した場合には高抵抗線16により大電流遮断用エ
レメント13と導体14との通電が確保されて同
高抵抗線16に高熱が発生し、その熱が他方の接
合18部に伝熱されて同接合18部が溶断され
る。そして高抵抗線16も溶断される。
この溶断状態は透明の絶縁筒1及び内筒10を
透して容易に確認することができる。
また、リード線接続端子4,5間に短絡等の大
電流が流れると、大電流遮断用エレメント13が
溶断し、遮断ガスが発生する。そして遮断ガス内
の金属蒸気が内筒10の内周面に蒸着することに
より、大電流遮断用エレメント13の遮断状態を
絶縁筒1及び内筒10を透して容易に確認し得
る。
そして更に、前記遮断ガスの圧力は仕切板12
を接続端子5側に押圧することにより緩和され
る。
また、この実施例においては大電流遮断用エレ
メント13に複数のくびれ部13aを設けたので
この部分で電流密度が高くなるためそれに伴なう
発熱量が大きくなり溶断は容易に行なわれる。
なお、この考案は前記実施例に限定されるもの
ではなく、導体の代わりに大電流遮断用エレメン
トを設けて一対の大電流遮断部にしたり、蓄熱体
を円弧状に潰して大電流遮断部等に圧着したり、
また可動体を円弧状に圧着したりする等この考案
の趣旨から逸脱しない範囲で任意に変更すること
も可能である。
効 果 以上詳述したようにこの考案は絶縁筒の両端に
支持筒を介して一対のリード線接続端子を挿入固
着し、互いに対向する両接続端子内端間には短絡
等の大電流が流れると溶断する大電流遮断用エレ
メントと、前記大電流遮断用エレメントに対し蓄
熱体を介して一端が接続される高抵抗線と、同高
抵抗線に対し蓄熱体を介して一端が接続される導
体とからなる直列回路を配置し、前記高抵抗線の
両端間には前記蓄熱体と、各蓄熱体に対し両端が
それぞれ面接触してハンダ等の低融点金属にて接
合されるとともに絶縁筒等の固定側に係着された
引張りバネにより前記低融点金属の溶融時に両蓄
熱体から離間する可動体とからなる小電流遮断部
を構成するとともに、前記小電流遮断部の引張り
バネ側には前記可動体に追従動作し、前記絶縁筒
内を摺動する仕切板を配したことにより、可動体
の接合に使用される低融点金属を少量にすること
ができ、その結果小電流溶断時の金属蒸気の発生
量を抑えることができるとともに、遮断後の絶縁
回復性を向上させ、また、可動体は大きな面積で
蓄熱体と結合されているため可動体に付勢された
バネの付勢力が従来のように狭い面積に集中しな
いため、接合部付近の発熱による温度上昇があつ
てもクリープが生じるのを防止し、また、大電流
遮断部で発熱した熱が蓄熱体により直に伝わるこ
とを防止して、同接合部の溶断特性を保持し得る
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案を具体化した一実施例を示す
断面図、第2図は小電流溶断時の断面図、第3図
はこの考案の要部の拡大横断面図、第4図,第5
図は従来例を示す要部断面図である。 絶縁筒1、リード線接続端子4,5、大電流遮
断用エレメント13、導体14、接続部材15
(蓄熱体)、平面部15a、可動体17、平面部1
7a、接合18、引張りバネ19。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 絶縁筒の両端に支持筒を介して一対のリード
    線接続端子4,5を挿入固着し、互いに対向す
    る両接続端子4,5内端間には短絡等の大電流
    が流れると溶断する大電流遮断用エレメント1
    3と、前記大電流遮断用エレメント13に対し
    蓄熱体15を介して一端が接続される高抵抗線
    16と、同高抵抗線16に対し蓄熱体15′を
    介して一端が接続される導体14とからなる直
    列回路を配置し、前記高抵抗線16の両端間に
    は前記蓄熱体15,15′と、各蓄熱体に対し
    両端がそれぞれ面接触してハンダ等の低融点金
    属にて接合18されるとともに絶縁筒1等の固
    定側に係着された引張りバネ19により前記低
    融点金属の溶融時に両蓄熱体15,15′から
    離間する可動体17とからなる小電流遮断部を
    構成するとともに、前記小電流遮断部の引張り
    バネ19側には前記可動体17に追従動作し、
    前記絶縁筒内を摺動する仕切板12を配したこ
    とを特徴とする電線ヒユーズ。 2 導体は短絡等の大電流が流れると溶断する大
    電流遮断用エレメントである実用新案登録請求
    の範囲第1項記載の電線ヒユーズ。 3 蓄熱体15は大電流遮断用エレメント13に
    対し銅管を断面俵形状に圧着したものである実
    用新案登録請求の範囲第1項又は第2項に記載
    の電線ヒユーズ。 4 蓄熱体15は大電流遮断用エレメント13に
    対し銅管を断面円弧状に圧着したものである実
    用新案登録請求の範囲第1項又は第2項に記載
    の電線ヒユーズ。 5 可動体17は銅管を断面俵形状に圧着したも
    のである実用新案登録請求の範囲第1項ないし
    第4項のうちいずれか1項に記載の電線ヒユー
    ズ。 6 可動体17は銅管を断面円弧状に圧着したも
    のである実用新案登録請求の範囲第1項ないし
    第4項のうちいずれか1項に記載の電線ヒユー
    ズ。 7 引張りバネ19の一端は可動体17の一端に
    挿入圧着し他端はリード線接続端子5に係着し
    たものである実用新案登録請求の範囲第1項な
    いし第6項記載のうちいずれか1項に記載の電
    線ヒユーズ。 8 絶縁筒1は耐熱性の透明の合成樹脂から形成
    され、銅絶縁筒1内に前記直列回路と小電流遮
    断部とを収納するように耐熱性透明ガラス管が
    配置されたことを特徴とする実用新案登録請求
    の範囲第1項ないし第5項に記載のうちいずれ
    か1項に記載の電線ヒユーズ。
JP5035981U 1981-04-08 1981-04-08 Expired JPS6131475Y2 (ja)

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