JPH0765653B2 - 歯車変速装置 - Google Patents

歯車変速装置

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JPH0765653B2
JPH0765653B2 JP1047797A JP4779789A JPH0765653B2 JP H0765653 B2 JPH0765653 B2 JP H0765653B2 JP 1047797 A JP1047797 A JP 1047797A JP 4779789 A JP4779789 A JP 4779789A JP H0765653 B2 JPH0765653 B2 JP H0765653B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、自動変速機の歯車変速装置等として適応され
る歯車変速装置に関する。
(従来の技術) 従来の歯車変速装置としては、例えば、特開昭50−6466
0号公報に示されている。
この歯車変速装置には、第11図に示すように、シングル
プラネタリ型遊星歯車を3組用いた遊星歯車列が適用さ
れていて、この遊星歯車列は、第2サンギヤと第3サン
ギヤとを一体に結合して回転メンバが構成され、第3
キャリヤにより回転メンバが構成され、第1リングギ
ヤ,第2キャリヤ,第3リングギヤを一体に結合して回
転メンバが構成され、第2リングギヤ,第1キャリヤ
を一体に結合して回転メンバが構成され、第1サンギ
ヤにより回転メンバが構成されている。
そして、この遊星歯車列の5つの回転メンバに入力軸,
出力軸,ケースを加えた8つのメンバを直結または締結
要素を介して結合することで歯車変速装置が構成され
る。
即ち、回転メンバ,,をクラッチC1,C2,C3を介し
てそれぞれ入力軸に結合し、また、回転メンバ,,
をブレーキB1,B2,B3を介してそれぞれケースに固定
し、また、回転メンバを出力軸に直結して構成され
る。
その結果、第12図の共線図に示すように、締結要素を2
組締結し、2つの拘束条件を与えることにより1つの変
速段を構成し、第13図の締結論理表に示すように、直結
変速段を含む前進6速,後退2速を達成している。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、この従来の遊星歯車装置にあっては、締
結要素の数を6個用いながら前進6速,後退2速の多段
化要求に応えているものの、5つの回転メンバを構成す
るのに3組のシングルプラネタリ型遊星歯車を用いたも
のである為、構成要素数が多くなりコスト面で不利であ
るし、また軸方向に長大化してサイズ面でも不利であ
る。
(発明の目的) 本発明は、上述のような課題に着目してなされたもの
で、変速段の多段化,小型,軽量,端部出力等の要求性
能を全て満足する遊星歯車装置を提供することを目的と
する。
(課題を解決するための手段) 上記課題を解決するために本願発明の歯車変速装置で
は、第1リングギヤ,第1サンギヤ,第1キャリヤを有
する第1遊星歯車と、 第2リングギヤ,第2サンギヤ,第2キャリヤを有する
第2遊星歯車と、 前記第1リングギヤ及び第2サンギヤとにそれぞれ噛み
合う第1ショートピニオン及び第2ショートピニオン
と、 前記第1遊星歯車側では第1ショートピニオンと第1サ
ンギヤとに噛み合い、第2遊星歯車側では第2リングギ
ヤと第2ショートピニオンとに噛み合うロングピニオン
と、 前記第1キャリヤと第2キャリヤを一体化すると共に、
前記両ショートピニオン及びロングピニオンを回転可能
に支承する共通キャリヤと、 前記第1リングギヤと第2リングギヤと共通キャリヤに
より、第1リングギヤ歯数と第2リングギヤ歯数と第1,
第2遊星歯車に噛み合うそれぞれのロングピニオン歯数
の設定により決まる歯数比が変速比の決定に関与する第
3の等価遊星歯車を成立させ、前記第1,第2遊星歯車に
第3の等価遊星歯車を加えた3組の遊星歯車の存在に基
づき、前記第1サンギヤ,第1リングギヤ,共通キャリ
ヤ,第2リングギヤ,第2サンギヤにそれぞれ連結され
る第1回転メンバ,第2回転メンバ,第3回転メンバ,
第4回転メンバ,第5回転メンバと、 前記5つの回転メンバの他に設けられるメンバとしての
入力軸,出力軸,ケースと、 前記入力軸と第3回転メンバ,第4回転メンバ,第5回
転メンバとがそれぞれクラッチを介して結合され、前記
ケースと第1回転メンバ,第3回転メンバ,第5回転メ
ンバとがそれぞれブレーキを介して結合され、前記出力
軸が第2回転メンバに直結されたメンバ結合構造と、 前記クラッチ及びブレーキのうち2つの締結により前後
進の1つの変速段を構成する様に締結・非締結を制御
し、複数の変速段を得る締結要素制御手段と、 を備えている事を特徴とする手段とした。
(作 用) 本発明の歯車変速装置では、第1キャリヤと第2キャリ
ヤを一体化すると共に、第1遊星歯車側では第1サンギ
ヤ及び第1ショートピニオンに噛み合い第2遊星歯車側
では第2リングギヤ及び第2ショートピニオンに噛み合
うロングピニオンと、第1,第2ショートピニオンを回転
可能に支承する共通キャリヤが設けられ、第1リングギ
ヤと第2リングギヤと共通キャリヤにより、第1リング
ギヤ歯数と第2リングギヤ歯数と第1,第2遊星歯車に噛
み合うそれぞれのロングピニオン歯数の設定により決ま
る歯数比が変速比の決定に関与する第3の等価遊星歯車
を成立させている。
第1,第2遊星歯車に第3の等価遊星歯車を加えた3組の
遊星歯車の存在に基づき、第1サンギヤ,第1リングギ
ヤ,共通キャリヤ,第2リングギヤ,第2サンギヤにそ
れぞれ連結される第1回転メンバ,第2回転メンバ,第
3回転メンバ,第4回転メンバ,第5回転メンバが構成
される。
そして、メンバ結合構造により、入力軸と第3回転メン
バ,第4回転メンバ,第5回転メンバとがそれぞれクラ
ッチを介して結合され、ケースと第1回転メンバ,第3
回転メンバ,第5回転メンバとがそれぞれブレーキを介
して結合され、出力軸が第2回転メンバに直結される。
そして、締結要素制御手段において、クラッチ及びブレ
ーキのうち2つの締結により前後進の1つの変速段を構
成する様に締結・非締結を制御することで、複数の変速
段が得られる。
従って、外観的には第1遊星歯車と第2遊星歯車との2
組の遊星歯車により構成される歯車列であるため、歯車
変速装置としての小型,軽量,低コスト化を達成され
る。
また、外観的には2組の遊星歯車であるが、実質的には
第3の等価遊星歯車が加わった3組の遊星歯車に基づく
5つの回転メンバが構成されているため、従来の遊星歯
車では3列を必要とした共線図が描けることにより、最
適な変速比設定と容易に変速品質を確保しながら変速段
の多段化要求に応えることができる。
また、第1,第2遊星歯車それぞれの動力伝達に関与する
ピニオンの数がいずれも2個であるため、コスト,ギヤ
ノイズ,フリクションの点で有利である。
さらに、メンバ結合構造が、入力軸から入力させる駆動
力を、入力回転軸と同軸方向にケース端部から出力軸を
介して取り出せる端部出力メンバ結合構造であるため、
車両の駆動形式対応自由度が高く、FR車,FF車等の様々
な駆動形式の車両に搭載することができる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は自動変速機の歯車変速装置として適用された実
施例の歯車変速装置のスケルトン図である。
遊星歯車列としては、第1リングギヤR1,第1サンギヤS
1,第1キャリヤを有する第1遊星歯車PG1と、第2リン
グギヤR2,第2サンギヤS2,第2キャリヤを有する第2遊
星歯車PG2と、前記第1リングギヤR1に噛み合う第1シ
ョートピニオンPS1と、第2サンギヤS2に噛み合う第2
ショートピニオンPS2と、第1遊星歯車PG1側では第1シ
ョートピニオンPS1と第1サンギヤS1とに噛み合い、第
2遊星歯車PG2側では第2リングギヤR2と第2ショート
ピニオンPS2とに噛み合う同径のロングピニオンPLと、
これらのピニオンPS1,PS2,PLを回転可能に支承する共通
キャリヤPCとを備えている。
そして、所定の拘束条件を与えることで互いに異なる回
転をすることが可能な5つの回転メンバは、前記第1サ
ンギヤS1に連結される第1回転メンバと、第1リング
ギヤR1に連結される第2回転メンバと、共通キャリヤ
PCに連結される第3回転メンバと、第2リングギヤR2
に連結される第4回転メンバと、第2サンギヤS2に連
結される第5回転メンバにより構成されている。
そして、この遊星歯車列の5つの回転メンバ,,
,,に入力軸,出力軸,ケースを加え、5
つの回転メンバ,,,,の全てを直結または
締結要素を介して入力軸,出力軸,ケースのうち
少なくとも1つに結合するメンバ結合構造を有して歯車
変速装置が構成される。
即ち、入力軸と第3回転メンバとがハイクラッチHi
/Cを介して結合され、入力軸と第4回転メンバとが
イーブンクラッチEVEN/Cを介して結合され、入力軸と
第5回転メンバとがローアンドリバースクラッチL&
R/Cを介して結合されている。
尚、ローアンドリバースクラッチL&R/Cに対し、ロー
アンドリバースワンウェイクラッチL&R/OWCが直列に
配置されている。
また、前記ケースと第1回転メンバとがアンダード
ライブブレーキUD/Bを介して結合され、ケースと第3
回転メンバとがリバースブレーキRev/Bを介して結合
され、ケースと第5回転メンバとがオーバドライブ
ブレーキOD/Bを介して結合されている。
尚、アンダードライブブレーキUD/Bに対しアンダードラ
イブワンウェイクラッチUD/OWCが直列に配置され、さら
に、両者UD/B,UD/OWCに対しもう1つのオーバランブレ
ーキOVR/Bが並列に配置されている。
また、前記出力軸は第2回転メンバに直結されてい
る。
これにより、出力軸と第2回転メンバとの直結が阻
害されなく、入力軸から入力される駆動力をケース
の端部から出力軸により軸方向に取出すことのできる
端部出力メンバ結合構造が構成される。
また、締結要素であるクラッチHi/C,EVEN/C,L&R/Cとブ
レーキUD/B,Rev/B,OD/Bには、ドライバーによるセレク
ト操作や所定の走行状態や車両状態により決定された変
速位置に対応して締結・非締結を制御する図外のA/Tコ
ントロールユニット(締結要素制御手段)からの制御油
路が接続される。
次に、実施例の作用を説明する。
実施例の歯車変速装置では、第2図の共線図に示すよう
に、A/Tコントロールユニットにより締結要素であるク
ラッチHi/C,EVEN/C,L&R/CとブレーキUD/B,Rev/B,OD/B
を2組締結し、2つの拘束条件を与えることにより1つ
の変速段が構成される。
即ち、横軸に設定歯数比に対応して割りふられる回転メ
ンバ,,,,の位置を取り、縦軸に回転速度
比(=各メンバー回転速度/インプット回転速度)をと
り、前記回転メンバ,,,,の位置を通り縦
方向に引かれる直線と、回転速度比0と回転速度比1に
対応して横方向に引かれる直線との交点にそれぞれブレ
ーキとクラッチの締結要素を表示し、締結される締結要
素を結ぶ線により共線図が描かれる。
この共線図では、出力軸に結合される第2回転メンバ
上で交わる交点が出力軸の変速比の逆数を示し、締
結要素を2組締結した場合、回転速度比が0を超え1以
下のアンダードライブ側に3つの変速段が得られ、回転
変速比が1を超えるオーバドライブ側に2つの変速段が
得られ、回転速度比がマイナスの逆転側に2つの変速段
(但し、実施例では適切なギヤ比や回転メンバの高速化
等を考慮して実線で示す1つの変速段のみを選択してい
る)が得られる。
従って、回転速度比1の直結変速段を含んだ場合には、
第3図の締結論理表に示すように、 各前進変速比からより高いまたはより低い変速比への変
速が、一つの締結要素の締結から非締結への変化と、他
の一つの締結要素の非締結への変化とによってなされ、
最小限の締結要素の変化によってなされるため、変速品
質を確保しやすく、下記に説明する様に、前進6速,後
退1速を達成できる。
*リバース位置セレクト時 コントロールレバーをリバース位置にセレクトして後退
走行をする時には、ローアンドリバースクラッチL&R/
Cの締結により第5回転メンバ及び第2サンギヤS2か
らの入力となり、リバースブレーキRev/Bの締結により
第3回転メンバ及び共通キャリヤPCがケースに固定
される。
従って、リバース位置セレクト時であって、入力軸側
から駆動力が入力されるドライブ時には、ローアンドリ
バースワンウェイクラッチL&R/OWCの作用を伴ない、
第4図に示すように、入力軸から太い実線及びハッチ
ングで示す部分を経過して出力軸に至る動力伝達とな
る。
また、リバース位置セレクト時であって、出力軸側か
ら駆動力が入力されるコースト時には、入力軸側への
逆駆動力の入力によるエンジンブレーキ作動を防止する
べくローアンドリバースワンウェイクラッチL&R/OWC
が空転する。
そして、このリバース位置セレクト時には、変速比とし
て−k/αが得られる。
尚、第4図〜第10図に示す変速比の式で、 α1;第1リングギヤR1と第1サンギヤS1のギヤ比(α
=ZB/ZA)。
α2;第2リングギヤR2と第2サンギヤS2のギヤ比(α
=ZE/ZD)。
k;第1リングギヤR1と第2リングギヤR2についての係数
(第3の等価遊星歯車の歯数比)で、k=ZA・ZP2/ZD
ZP1で定義される。
但し、ZA;第1リングギヤ歯数、ZB;第1サンギヤ歯数、
ZD;第2リングギヤ歯数、ZE;第2サンギヤ歯数、ZP1;第
1遊星歯車と噛み合うロングピニオン歯数、ZP2;第2遊
星歯車と噛み合うロングピニオン歯数である。
*ニュートラル位置セレクト時 ニュートラル位置は、ブレーキUD/B,Rev/B,OD/Bのうち
少なくとも1つを締結することで得られるものである
が、ここでは、リバース位置とニュートラル位置との相
互セレクト時やドライブ位置等とニュートラル位置との
相互セレクト時に変速要素の締結解放の数を少なく抑え
る為、ローアンドリバースクラッチL&R/Cの締結によ
り得ている。
尚、このニュートラル位置セレクト時であって、出力軸
側から駆動力が入力されるコースト時には、エンジン
ブレーキの作動を防止するためにローアンドリバースワ
ンウェイクラッチL&R/OWCが空転する。
*前進走行位置セレクト時 Dレンジ(1速〜6速の自動変速),4速固定レンジ(1
速〜4速の自動変速),3固定レンジ(1速〜3速の自動
変速),2速固定レンジ(1速,2速の自動変速)のいずれ
かによる前進走行位置セレクト時には、各変速位置にお
いて下記の様な作動となる。
<前進1速> 前進1速時には、ローアンドリバースクラッチL&R/C
の締結により第5回転メンバ及び第2サンギヤS2から
の入力となり、アンダードライブブレーキUD/Bの締結に
より第1回転メンバ及び第1サンギヤS1がケースに
固定される。
従って、前進1速時であって、入力軸側から駆動力が
入力されるドライブ時には、ローアンドリバースワンウ
ェイクラッチL&R/OWC及びアンダードライブワンウェ
イクラッチUD/OWCの作用を伴ない、第5図に示すよう
に、入力軸から太い実線及びハッチングで示す部分を
経過して出力軸に至る動力伝達となる。
また、前進1速時であって、出力軸側から駆動力が入
力されるコースト時には、入力軸側への逆駆動力の入
力によるエンジンブレーキ作動を防止するべくローアン
ドリバースワンウェイクラッチL&R/OWC及びアンダー
ドライブワンウェイクラッチUD/OWCが空転する。
尚、4速固定レンジ及び3速固定レンジの1速時には、
スロットル開度TVOが1/16以下でオーバーランブレーキO
VR/Bが締結するが、エンジンブレーキは作動しない。
また、2速固定レンジの1速時には、スロットル開度に
かかわらずオーバーランブレーキOVR/Bが締結するが、
エンジンブレーキは作動しない。
そして、この前進1速時には、変速比として、 が得られる。
<前進2速> 前進2速時には、イーブンクラッチEVEN/Cの締結により
第4回転メンバ及び第2リングギヤR2からの入力とな
り、アンダードライブブレーキUD/Bの締結により第1回
転メンバ及び第1サンギヤS1がケースに固定され
る。
従って、前進2速時であって、入力軸側から駆動力が
入力されるドライブ時には、アンダードライブワンウェ
イクラッチUD/OWCの作用を伴ない、第6図に示すよう
に、入力軸から太い実線及びハッチングで示す部分を
経過して出力軸に至る動力伝達となる。
また、前進2速時であって、出力軸側から駆動力が入
力されるコースト時には、入力軸側への逆駆動力の入
力によるエンジンブレーキ作動を防止するべくアンダー
ドライブワンウェイクラッチUD/OWCが空転する。
尚、4速固定レンジ及び3速固定レンジの2速時には、
スロットル開度TVOが1/16以下でオーバーランブレーキO
VR/Bが締結し、エンジンブレーキが作動する。
また、2速固定レンジの2速時には、スロットル開度に
かかわらずオーバーランブレーキOVR/Bが締結し、エン
ジンブレーキが作動する。
そして、この前進2速時には、変速比として、 が得られる。
<前進3速> 前進3速時には、ハイクラッチHi/Cの締結により第3回
転メンバ及び共通キャリヤPCからの入力となり、アン
ダードライブブレーキUD/Bの締結により第1回転メンバ
及び第1サンギヤS1がケースに固定される。
従って、前進3速時であって、入力軸側から駆動力が
入力されるドライブ時には、アンダードライブワンウェ
イクラッチUD/OWCの作用を伴ない、第7図に示すよう
に、入力軸から太い実線及びハッチングで示す部分を
経過して出力軸に至る動力伝達となる。
また、前進3速時であって、出力軸側から駆動力が入
力されるコースト時には、入力軸側への逆駆動力の入
力によるエンジンブレーキ作動を防止するべくアンダー
ドライブワンウェイクラッチUD/OWCが空転する。
尚、4速固定レンジ及び3速固定レンジの3速時には、
スロットル開度TVOが1/16以下でオーバーランブレーキO
VR/Bが締結し、エンジンブレーキが作動する。
そして、この前進3速時には、変速比として、 が得られる。
<前進4速> 入力軸と出力軸とを直結して変速比1を得る前進4
速時は、クラッチHi/C,EVEN/C,L&R/Cのうちいずれか2
つのクラッチを選択して締結することで得られるが、こ
こでは3速⇔4速や4速⇔5速の時の締結要素の掛けか
えを考慮してハイクラッチHi/CとエーブンクラッチEVEN
/Cを締結することにより得ている。
従って、前進4速時には、第8図に示すように、入力軸
から太い実線及びハッチングで示す部分を経過して出
力軸に至る動力伝達となる。
<前進5速> 前進5速時には、ハイクラッチHi/Cの締結により第3回
転メンバ及び共通キャリヤPCからの入力となり、オー
バドライブブレーキOD/Bの締結により第5回転メンバ
及び第2サンギヤS2がケースに固定される。
従って、前進5速時には、第9図に示すように、入力軸
から太い実線及びハッチングで示す部分を経過して出
力軸に至る動力伝達となる。
そして、この前進5速時には、変速比として、 が得られる。
<前進6速> 前進6速時には、エーブンクラッチEVEN/Kの締結により
第4回転メンバ及び第2リングギヤR2からの入力とな
り、オーバドライブブレーキOD/Bの締結により第5回転
メンバ及び第2サンギヤS2がケースに固定される。
従って、前進6速時には、第10図に示すように、入力軸
から太い実線及びハッチングで示す部分を経過して出
力軸に至る動力伝達となる。
そして、この前進6速時には、変速比として、 が得られる。
以上説明してきたように、実施例の自動変速機の歯車変
速装置にあっては、下記に列挙する効果が得られる。
外観的には第1遊星歯車PG1と第2遊星歯車PG2とに
よる2組の遊星歯車により構成される歯車列である為、
歯車変速装置としての小型,軽量,低コスト化を達成で
きる。
特に、実軸方向長さの大幅な短縮化が図れる。
外観的に2組の遊星歯車であるが、実質的には第1
遊星歯車PG1側のギヤ,第2遊星歯車PG2側のギヤ,共通
キャリヤPCを有する等価遊星歯車(請求項に記載の第3
の等価遊星歯車)が加わり、変速に関与する5つの回転
メンバを構成できる遊星歯車列に、特定のメンバ結合構
造及び締結要素制御手段を組合わせている為、前進6
速,後退2速が可能であり、充分に変速段の多段化要求
に応えることができる。
尚、実施例の様に前進6速,後退1速を選択した場合に
は、変速段の多段化要求に応えながら、同時に、回転メ
ンバ耐久性を向上させることができる。
第1遊星歯車PG1及び第2遊星歯車PG2のそれぞれの
動力伝達に関与するピニオンが2個である為、ピニオン
回転数を低く抑えることができ、これによりギヤノイズ
の低減と耐久性の向上を達成できる。
メンバ結合構造が、入力軸から入力される駆動力
をケースの端部から入力回転軸と同軸方向に出力軸
から取出可能な端部出力メンバ結合構造である為、車両
の駆動形式対応自由度が高く、FR車,FF車等の様々な駆
動形式の車両に搭載できる。
ローアンドリバースクラッチL&R/Cに対し、ロー
アンドリバースワンウェイクラッチL&R/OWCを直列に
配置した為、リバース時や前進1速時においてエンジン
ブレーキが作動することによる運転性の低下を防止でき
る。
アンダードライブブレーキUD/Bに対しアンダードラ
イブワンウェイクラッチUD/OWCを直列に配置し、さら
に、両者LD/B,UD/OWCに対しもう1つのオーバーランブ
レーキOVR/Bを並列に配置した為、伝達トルクの大きな
1速⇔2速変速時等において変速タイミングが円滑なワ
ンウェイクラッチ変速となり、変速品質を向上できる。
締結要素であるクラッチHi/C,EVEN/C,L&R/Cとブレ
ーキUD/B,Rev/B,OD/Bを2組締結し、2つの拘束条件を
与えることにより1つの変速段を構成し、且つ、少なく
とも隣り合う変速段への変速において締結要素の二重掛
けかえを行なうことない締結論理に設定している為、A/
Tコントロールユニットでの変速ショック対策等、変速
品質を向上させるための手段を簡略化できる。
以上、実施例を図面に基づいて説明してきたが、具体的
な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の
要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても本
発明に含まれる。
例えば、実施例では、変速段を前進6速に設定した例を
示したが、ギヤ比や締結要素の掛けかえの適切なものを
選び前進5速等の様に段数を減らすことは妨げない。
(発明の効果) 以上説明してきたように、本発明の歯車変速装置にあっ
ては、請求項1に記載の通り、外観的には第1,第2遊星
歯車による2組の遊星歯車でありながら実質的には3組
の遊星歯車に基づく5つの回転メンバが構成される新規
な遊星歯車列と、特定のメンバ結合構造及び締結要素制
御手段とを備えた装置としたため、下記に列挙する効果
が併せて得られる。
外観的には第1遊星歯車と第2遊星歯車との2組の遊
星歯車により構成される歯車列であるため、歯車変速装
置としての小型,軽量,低コスト化を達成することがで
きる。
外観的には2組の遊星歯車であるが、実質的には第3
の等価遊星歯車が加わった3組の遊星歯車に基づく5つ
の回転メンバが構成されているため、従来の遊星歯車で
は3列を必要とした共線図が描けることにより、最適な
変速比設定と容易に変速品質を確保しながら変速段の多
段化要求に応えることができる。
第1,第2遊星歯車それぞれの動力伝達に関与するピニ
オンの数がいずれも2個であるため、コスト,ギヤノイ
ズ,フリクションの点で有利である。
メンバ結合構造が、入力軸から入力される駆動力を、
入力回転軸と同軸方向にケース端部から出力軸を介して
取り出せる端部出力メンバ結合構造であるため、車両の
駆動形式対応自由度が高く、FR車,FF車等の様々な駆動
形式の車両に搭載することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明実施例の歯車変速装置を示すスケルトン
図、第2図は実施例装置での変速関係を示す共線図、第
3図は実施例装置での変速論理表を示す図である。 第4図はリバース位置セレクト時における動力伝達を示
す作動説明図。 第5図は前進1速時における動力伝達を示す作動説明
図。 第6図は前進2速時における動力伝達を示す作動説明
図。 第7図は前進3速時における動力伝達を示す作動説明
図。 第8図は前進4速時における動力伝達を示す作動説明
図。 第9図は前進5速時における動力伝達を示す作動説明
図。 第10図は前進6速時における動力伝達を示す作動説明
図。 第11図は従来の歯車変速装置を示すスケルトン図、第12
図は従来の歯車変速装置での変速関係を示す共線図、第
13図は従来の歯車変速装置での変速論理表を示す図であ
る。 PG1……第1遊星歯車 R1……第1リングギヤ S1……第1サンギヤ PG2……第2遊星歯車 R1……第2リングギヤ S1……第2サンギヤ PS1……第1ショートピニオン PS2……第2ショートピニオン PL……ロングピニオン PC……共通キャリヤ ,,,,……回転メンバ ……入力軸 ……出力軸 ……ケース

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1リングギヤ,第1サンギヤ,第1キャ
    リヤを有する第1遊星歯車と、 第2リングギヤ,第2サンギヤ,第2キャリヤを有する
    第2遊星歯車と、 前記第1リングギヤ及び第2サンギヤとにそれぞれ噛み
    合う第1ショートピニオン及び第2ショートピニオン
    と、 前記第1遊星歯車側では第1ショートピニオンと第1サ
    ンギヤとに噛み合い、第2遊星歯車側では第2リングギ
    ヤと第2ショートピニオンとに噛み合うロングピニオン
    と、 前記第1キャリヤと第2キャリヤを一体化すると共に、
    前記両ショートピニオン及びロングピニオンを回転可能
    に支承する共通キャリヤと、 前記第1リングギヤと第2リングギヤと共通キャリヤに
    より、第1リングギヤ歯数と第2リングギヤ歯数と第1,
    第2遊星歯車に噛み合うそれぞれのロングピニオン歯数
    の設定により決まる歯数比が変速比の決定に関与する第
    3の等価遊星歯車を成立させ、前記第1,第2遊星歯車に
    第3の等価遊星歯車を加えた3組の遊星歯車の存在に基
    づき、前記第1サンギヤ,第1リングギヤ,共通キャリ
    ヤ,第2リングギヤ,第2サンギヤにそれぞれ連結され
    る第1回転メンバ,第2回転メンバ,第3回転メンバ,
    第4回転メンバ,第5回転メンバと、 前記5つの回転メンバの他に設けられるメンバとしての
    入力軸,出力軸,ケースと、 前記入力軸と第3回転メンバ,第4回転メンバ,第5回
    転メンバとがそれぞれクラッチを介して結合され、前記
    ケースと第1回転メンバ,第3回転メンバ,第5回転メ
    ンバとがそれぞれブレーキを介して結合され、前記出力
    軸が第2回転メンバに直結されたメンバ結合構造と、 前記クラッチ及びブレーキのうち2つの締結により前後
    進の1つの変速段を構成する様に締結・非締結を制御
    し、複数の変速段を得る締結要素制御手段と、 を備えている事を特徴とする歯車変速装置。
  2. 【請求項2】前記メンバ結合構造のうち、入力軸と第5
    回転メンバとの間に設けられるクラッチに対しワンウェ
    イクラッチを直列に配置した請求項1記載の歯車変速装
    置。
  3. 【請求項3】前記メンバ結合構造のうち、ケースと第1
    回転メンバとの間に設けられるブレーキに対しワンウェ
    イクラッチを直列に配置し、さらに、これらのブレーキ
    及びワンウェイクラッチに対し並列のもう1つのブレー
    キを配置した請求項1または請求項2記載の歯車変速装
    置。
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