JPH0765275B2 - 芳香族ポリエステル繊維の製造法 - Google Patents

芳香族ポリエステル繊維の製造法

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JPH0765275B2 JP13572185A JP13572185A JPH0765275B2 JP H0765275 B2 JPH0765275 B2 JP H0765275B2 JP 13572185 A JP13572185 A JP 13572185A JP 13572185 A JP13572185 A JP 13572185A JP H0765275 B2 JPH0765275 B2 JP H0765275B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は高強度、高弾性率を有する芳香族ポリエステル
繊維の製造法に関するものである。
(従来の技術) 近年、芳香族ポリエステルの中で溶融時に異方性を有す
るものを、溶融紡糸することにより、高強度、高弾性率
繊維を製造し得ることが明らかになってきた。溶剤を使
用しない点や、既知の紡糸装置を使用できるなど様々な
利点を有している。かかる繊維は、溶融紡糸するのみで
高配向、高結晶性の繊維を形成し高物性を発現するが、
これを更に軟化温度付近で熱処理することにより、強
度、弾性率共に一層向上させることができる。ところ
が、熱処理時において単糸間の融着を発生し易く、融着
があると繊維軸方向の応力が繊維軸に垂直な方向の応力
に一部変換されるため、繊維軸方向に対しては高強度を
示すものの、結局繊維軸に垂直な方向に対しては分子の
凝集力が弱いこともあって非常に脆いという芳香族ポリ
エステル繊維特有の欠陥が増幅されることとなる。
(発明が解決しようとする問題点) 従って、かかる熱処理時における融着発生の問題を克服
する手段が切望されているが、未だ実用的手段は見出さ
れていない。
本発明の目的は、熱処理時における単糸間の融着発生を
抑制し、最終的に高強度、高弾性率を有する芳香族ポリ
エステル繊維の実用的製造方法を提供することである。
(問題点を解決するための手段) 上述した本発明の目的は、溶融時に異方性を示す芳香族
ポリエステルを溶融紡糸することにより得られた繊維に
熱処理温度以上の融点又は軟化温度を有する粉末状有機
ポリマーを付着させた後、熱処理し次いで該付着ポリマ
ーを除去することにより達成される。
本発明における溶融時に異方性を示すポリエステルとは
90゜直交した2枚の偏光板の間にある加熱試料台上にポ
リエステル試料粉末を置いて昇温していった時に流動可
能な温度域において、光を透過しうる性質を有するもの
を意味している。このような芳香族ポリエステルとして
は特公昭56−18016号や同55−20008号等に示される芳香
族ジカルボン酸、芳香族ジオール及び/又は芳香族ヒド
ロキシカルボン酸やこれらの誘導体から成るもので、場
合によりこれらと脂肪族ジカルボン酸、脂環族ジオー
ル、脂肪族ジオールやこれらの誘導体との共重合体も含
まれる。
ここで芳香族ジカルボン酸としてはテレフタル酸、イソ
フタル酸、4,4′−ジカルボキシジフェニル、2,6−ジカ
ルボキシナフタレン、1,2−ビス(4−カルボキシフェ
ノキシ)エタン等やこれらのアルキル、アリール、アル
コキシ、ハロゲン基の核置換体があげられる。芳香族ジ
オールとしてはヒドロキノン、レゾルシン、4,4′−ジ
ヒドロキシジフェニル、4,4′−ジヒドロキシベンゾフ
ェノン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4′
−ジヒドロキシジフェニルエタン、2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン、4,4′−ジヒドロキシジ
フェニルエーテル、4,4′−ジヒドロキシジフェニルス
ルホン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、
2,6−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒドロキシナフ
タレン等やこれらのアルキル、アリール、アルコキシ、
ハロゲン基の核置換体があげられる。芳香族ヒドロキシ
カルボン酸としてはp−ヒドロキシ安息香酸、m−ヒド
ロキシ安息香酸、2−ヒドロキシナフタレン−6−カル
ボン酸、1−ヒドロキシナフタレン−5−カルボン酸等
やこれらのアルキル、アリール、アルコキシ、ハロゲン
基の核置換体があげられる。脂環族ジカルボン酸として
はtrans−1,4−ジカルボキシシクロヘキサン、cis−1,4
−ジカルボキシシクロヘキサン等やこれらのアルキル、
アリール、ハロゲン基の置換体があげられる。脂環族及
び脂肪族ジオールとしてはtrans−1,4−ジヒドロキシシ
クロヘキサン、cis−1,4−ジヒドロキシシクロヘキサ
ン、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、キシ
リレンジオール等があげられる。
これらの組合せの内で本発明の対象として好ましい芳香
族ポリエステルとしては例えば、 (1) p−ヒドロキシ安息香酸残基40〜70モル%と上
記芳香族ジカルボン酸残基15〜30モル%と芳香族ジオー
ル残基15〜30モル%から成るコポリエステル、 (2) テレフタル酸及び/又はイソフタル酸とクロル
ヒドロキノン、フェニルヒドロキノン及び/又はヒドロ
キノンから成るコポリエステル、 (3) p−ヒドロキシ安息香酸残基20〜80モル%と2
−ヒドロキシナフタレン−6−カルボン酸残基20〜80モ
ル%から成るコポリエステルなどがあげられる。
これらの出発原料を用い、本発明で用いるポリエステル
に至るにはそのままであるいは脂肪族もしくは芳香族モ
ノカルボン酸又はそれらの誘導体、脂肪族アルコールも
しくはフェノール類又はそれらの誘導体等によるエステ
ル化により、重縮合反応を行なう。
重縮合反応としては既知の塊状重合、溶液重合、懸濁重
合法等を採用することができ、150〜360℃で常圧又は10
〜0.1torrの減圧下に、Sb,Ti,Ge化合物等の重合触媒、
リン系化合物等の安定剤、TiO2,CaCO3,タルク等の充て
ん剤等を場合により添加して行なうことができる。得ら
れたポリマーはそのままであるいは粉体状で不活性気体
中、又は減圧下に熱処理して紡糸用試料とする。あるい
は一度押出機により造粒して用いることもできる。
本発明において用いる芳香族ポリエステルの溶融紡糸装
置としては、加熱制御機構を備えたプランジャー、スク
リュー等の溶融部、ギャポンプ等の計量部、紡糸口金を
含む紡糸頭部を備えたものであれば、どのようなもので
も使用することができる。
本発明において紡糸に適した温度は280〜420℃で、より
好ましくは300〜400℃である。この温度域より低いと装
置への負荷が大きくなったり、試料の溶融均一化が不十
分であったり、逆に高温であると分解発泡による糸切れ
がおこったりする。
紡糸口金としては、一般に用いられているものをそのま
ま使うことができる、好ましい紡糸口金としては孔径
(d)が0.3mm以下で且つ孔長(l)と孔径との比(l/
d)が0.8以上のものを挙げることができる。またノズル
部における吐出圧力を3Kg/cm2G以上に制御することによ
り、単糸切れや螺旋状吐出がなく、前記促進や繊維中の
気泡発生の抑制等の効果を発揮することができる。
上記のようにして溶融紡糸して得られた繊維は、そのま
まで、或は、油剤を付着させて巻取るなり、引落す。巻
取り又は引落しの速度は10〜10,000m/分であるが、生産
性や安定紡糸の観点から100〜2,000m/分が好ましい。得
られる繊維の太さや断面形状については用途に応じて適
宜選ばれるが、物性上1〜10デニールの太さのものが好
ましい。
本発明においては、このようにして得られた繊維に熱処
理温度以上の融点又は軟化温度を有する粉末状有機ポリ
マーを付着させた後、熱処理することが重要である。
本発明で用いることのできる有機ポリマーとしては、芳
香族ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミ
ドイミド、ポリケトン、ポリフェニレン、フェノール樹
脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂等をあげることができ
る。
本発明において重要な点は、繊維に付着させるこれら有
機ポリマーの融点は軟化温度の少なくとも1つが繊維の
熱処理温度より高いことである。熱処理温度より、融点
および軟化点が低い有機ポリマーを用いると、それら
が、繊維表面で連続相を形成する可能性が生れ、融着を
推進させてしまう場合がある。
用いる粉末状有機ポリマーの粒径としては処理する繊維
の直径より、小さいものが粉末の繊維間への分散から考
えて好ましい。
粉末状有機ポリマーを繊維に付着させる方法としては、
粉末状有機ポリマーの入った容器や管内を繊維を通過さ
せる方法や粉末状有機ポリマーの懸濁液を用いて付着さ
せる方法がある。
懸濁液を用いる方法において、粉末状有機ポリマーを懸
濁させる媒体としては、水あるいは、メチルアルコー
ル、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルア
ルコール、アミルアルコール、アセトン、メチルエチル
ケトン、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キ
シレン、四塩化炭素といった有機ポリマーの溶解度の小
さい有機溶剤を用いることができる。そして必要に応じ
て、界面活性剤や表面処理剤等を添加することもでき
る。
繊維への懸濁液の付着手段については、溶融紡糸後繊維
が固化してから熱処理までの間で任意の態様を採用する
ことができ、特に限定されるものではない。例えば通常
の油剤処理法と同様、有機ポリマーの懸濁液で覆われた
回転ロールの表面に繊維を走行、接触させたり、一旦巻
き取った後、懸濁液の中を走行させたり、綛状又はチー
ズ状の繊維を液中に浸漬又は液をスプレーするなどの手
段を挙げることができる。
又、繊維が懸濁液中を走行する時に、懸濁液中の粉末状
有機ポリマーの繊維間への侵入と分散を助長するべく、
懸濁液を強制撹拌したり、超音波をかけてやると本方法
の効果が発揮しやすい。
繊維を粉末状有機ポリマー中や、又はその懸濁液中を走
行させる時に、繊維がマルチフィラメントであれば、拡
張ロール等により、モノフィラメント個々を拡げてやる
ことも、本発明の効果を得るのに適している。
懸濁液を用いる場合、粉末状有機ポリマーの懸濁液の濃
度としては0.1〜20重量%が好ましい。
また繊維に付着した粉末状有機ポリマーの量は、乾燥後
繊維に対して0.1〜100重量%、好ましくは0.5〜30重量
%の範囲に調整することが望ましい。かかる範囲の下限
を下まわる場合には、熱処理時における融着防止効果が
不十分となり、上限を越えると、付着が不十分であった
り、除去が困難となる場合もあり、経済的でない。
上記の様にして粉末状有機ポリマーを付着させた繊維
は、そのままで或は乾燥した後、好ましくは100mmHg以
下の真空度の真空下又は不活性ガス雰囲気下、200〜440
℃、好ましくは280〜360℃の温度で数分〜数十時間熱処
理することにより、融着発生の問題なく効果的に熱処理
を施すことができる。かくして熱処理された繊維は所望
により冷却後に、洗浄等により付着ポリマーを除去し乾
燥される。
上述した本発明の技術手段を採用することにより、芳香
族ポリエステル繊維にとって致命的欠陥となる融着の問
題を解決することができる。
(発明の効果) 本発明方法によれば、従来のポリマーとは著しく挙動が
異なり物性上致命的欠陥となる融着を発生し易い芳香族
ポリエステルからなる繊維を、かかる問題なく熱処理し
得、以て高物性の繊維を工業的に製造することができ
る。このようにして得られる繊維はタイヤコード、ロー
プ、ケーブル、FRP、FRTP、FRC、FRM、テンションメン
バー、スピーカーコーン、防弾チョッキ、宇宙服、海底
作業服等の幅広い用途分野に用いることができる。
(実施例) 以下に本発明の理解を容易にするため実施例を示すが、
これらはあくまで例示的なものであり、本発明の要旨
は、これらに限定されるものではない。なお、例中に示
される特性値は、以下の如くして測定、算出したもので
ある。
有機ポリマーの融点の測定は、理学電機製の示唆走査熱
量計Thermoflex DSC−8230を用い、昇温速度10℃/minで
測定した。
有機ポリマーの軟化温度は島津製作所製のフローテスタ
ーCFT−500を用い、径1mm、長さ10mmのノズルで圧力100
Kg/cm2の状態で有機ポリマー試料を4℃/minで昇温した
とき、試料がノズルを通って流動し、96000ポイズの見
掛け粘度を与える温度として定義した。また、流動温度
は前記の軟化温度の測定と同じ装置を用いて同様の条件
で昇温したとき、試料がノズルを通って流動し、48000
ポイズの見掛け粘度を与える温度として定義した。
また光学異方性は、加熱ステージ上に試料を置き、偏光
下、25℃/分で昇温して肉眼観察により行なった。
(1) 引張り試験 東洋ボールドウィン社製テンシロンII型を用い、試料間
隔20mm、引張り速度2mm/分で測定した。試料数は24本
で、最高と最低を除き、平均値を示す。なお、強度の分
散は標準偏差を平均値で除した値である。
(2) 融着度(f) 熱処理後繊維束を20mm長さに切断した試料を、ヤマト科
学社製プレンソニック220を用い、水中で20分間超音波
を当てて分散させ、水中に分散した単糸及び繊維片(2
〜数本の単糸が融着したもの)の合計数(n)を求め、
下式により算出した。なお、かかる値は、熱処理後チー
ズから無作為に10個採取した試料について測定した値の
平均値である。
参考例 p−アセトキシ安息香酸7.20Kg(40モル)、テレフタル
酸2.49Kg(15モル)、イソフタル酸0.83Kg(5モル)、
4,4′−ジアセトキシジフェニル5.45Kg(20.2モル)を
くし型撹拌翼をもつ重合槽に仕込み、窒素ガス雰囲気下
で撹拌しながら昇温し、330℃で3時間重合した。この
間、生成する酢酸を除去し、強力な撹拌で重合を行な
い、その後徐々に冷却し、200℃で重合体を系外へ取出
した。重合体の収量は10.88Kgで理論収量の97.8%であ
った。これを細川ミクロン社のハンマーミルで粉砕し2.
5mm以下の粒子とした、これをロータリーキルン中で窒
素雰囲気下に280℃で5時間処理したところ「流動温
度」が326℃となった。350℃以上で光学異方性が観察さ
れた。
上記ポリマーを、シリコープラ工業社製30mmエクストル
ーダーを用いて溶融紡糸した。紡糸口金は、孔径0.07m
m、孔長0.14mm、孔数100のものを用い、紡糸頭部での紡
糸温度は355℃であった。
巻き取り速度300m/分で繊維径17μmの繊維をボビンに
巻き取った。
実施例1 参考例の繊維を用い、5%の芳香族ポリエステル粉末の
エチルアルコール懸濁液中を通過させ、ボビンに巻取っ
た。芳香族ポリエステルとしては、住友化学工業のエコ
ノールE−101(平均粒径4μm)を用いた。このポリ
エステルは400℃まで融点も軟化温度も持たない。繊維
の該懸濁液中の走行時間は20秒で、懸濁液は、超音波で
振動させていた。処理した繊維を乾燥し、芳香族ポリエ
ステル粉末の繊維への付着量を調べると3.9%であっ
た。この繊維をボビン形態で、窒素中、320℃で6時間
熱処理した。融着度(f)は1.00であり、繊維間に融着
は認められず繊維強度28.8g/dで、強度の分散は12.6%
であった。又、繊維の伸度は2.5%、弾性率は1.160g/d
であった。
比較例1 参考例の繊維を用い、実施例1の手法で、エチルアルコ
ール中を走行させて、乾燥後、実施例1と同様320℃で
6時間熱処理した。融着度(f)は2.63で、融着が認め
られた。繊維強度は20.3g/dで、強度の分散は19.7%と
大きかった。試料採取時に繊維が損傷を受けるためと考
えられる。
実施例2 参考例の繊維を用い、実施例1と同様にして繊維を5%
のポリイミド粉末のエチルアルコール懸濁液中を通過さ
せ、ボビンに巻取った。このポリイミドは4,4′−ジア
ミノジフェニルエーテルと無水ピロメリット酸から合成
したもので、400℃まで融点も軟化温度も持たない。こ
のポリイミドの平均粒径は8μmである。処理した繊維
へのポリイミドの付着量は3.7%であった。この繊維を
窒素中で320℃で6時間処理したところ、融着度(f)
は1.02であった。この繊維強度は27.2g/d、強度の分散
は12.8%であり、比較例1に比べ、大きく優れていた。
実施例3 有機ポリマーとして、4,4′−ジアミノジフェニルエー
テルと無水トリメリット酸からのポリアミドイミドを用
いた。平均粒径5μmで、400℃まで融点も、軟化温度
ももたない。参考例の繊維を用い、実施例1と同様にし
て、繊維表面にポリアミドイミド粉末を付着させた。付
着量は4.0%であった。
この繊維を窒素中、320℃で6時間処理したところ、融
着度(f)は1.06であり、強度27.0g/d、強度の分散は1
3.2%と比較例1に比べ、大きく優れていた。
比較例2 ポリマーとしてナイロン6,6を用いた。溶解、再沈法で
粉末を得た。平均粒径9μm、融点258℃である。この
粉末をエチルアルコール中に5%濃度で懸濁させ、実施
例1と同様にして、繊維に付着させた。乾燥後の粉末の
付着量は4.3%であった。これを窒素中、320℃で6時間
処理したところ、繊維の融着度(f)は4.76と、比較例
1に比べても悪くなった。
実施例4 参考例の繊維を用い、実施例1と同じ芳香族ポリエステ
ル粉末をプラスチック容器に入れ、粉末の中を100cm/分
の速度で、繊維を走行させた。プラスチック容器の入口
に、シリコンゴム製のエキスパンジョンロールを付け、
マルチフィラメントを開繊し、繊維と粉末の接触を良く
するようにした。繊維への粉末の付着量は9.1%であっ
た。これを実施例1と同じ方法で窒素中、320℃で6時
間熱処理した。繊維の融着度(f)は1.02であり、繊維
の強度27.6g/d、強度の分散は12.8%であった。
フロントページの続き (72)発明者 小橋 利行 岡山県岡山市金岡東町3丁目3番1号 日 本エクスラン工業株式会社内 (72)発明者 高尾 精二 岡山県岡山市金岡東町3丁目3番1号 日 本エクスラン工業株式会社内 (72)発明者 高木 潤 岡山県岡山市金岡東町3丁目3番1号 日 本エクスラン工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−49783(JP,A) 特公 昭55−20008(JP,B2)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶融時に異方性を示す芳香族ポリエステル
    を溶融紡糸して得られた繊維に熱処理温度以上の融点又
    は軟化温度を有する粉末状有機ポリマーを付着させた
    後、熱処理し次いで該付着ポリマーを除去することを特
    徴とする芳香族ポリエステル繊維の製造法。
  2. 【請求項2】0.1〜20重量%の粉末状有機ポリマーの懸
    濁液を使用して付着させる特許請求の範囲第1項記載の
    製造法。
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