JPH0764651B2 - 炭素含有塩基性耐火物 - Google Patents
炭素含有塩基性耐火物Info
- Publication number
- JPH0764651B2 JPH0764651B2 JP3166485A JP16648591A JPH0764651B2 JP H0764651 B2 JPH0764651 B2 JP H0764651B2 JP 3166485 A JP3166485 A JP 3166485A JP 16648591 A JP16648591 A JP 16648591A JP H0764651 B2 JPH0764651 B2 JP H0764651B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- weight
- parts
- resistance
- carbon
- metal powder
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Description
ッシュ、RHなどの各種製鋼用容器に使用される耐酸化
性および熱間強度を向上させた炭素含有塩基性耐火物に
関するものである。
器に使用される耐火物としては、MgO−Cれんがが広
く使用されている。しかし、最近はこれら容器で各種の
溶鋼処理を行うようになったため、超高温下における一
層の耐食性、耐スポ−リング性および耐摩耗性が要求さ
れている。
耐酸化性を付与する手段としては種々の方法が提案され
てはいるが、アルミニウムやマグネシウムなどの金属粉
末を添加する方法が広く一般に採用されている(例えば
特開昭55−107749号公報など)。
化カルシウムを添加し、その酸化によって生成した酸化
硼素が炭素材料を被覆することにより酸化を防止する方
法が提唱された(特開平3−45553号公報)。
末を添加する方法では、耐酸化性、熱間強度、組織安定
性は向上したが、応力緩和機能が減少するため耐スポ−
リング性に問題が生じている。さらに高温下における耐
酸化性のいま一層の向上が望まれている。
ついて詳細に検討したところ、確かに耐酸化性はあるけ
れども、耐食性がかなり低下することが判明した。従っ
て、六硼化カルシウムの添加ではれんがの耐食性を損な
うことなく耐酸化性を得る方法が要求される。
めになされたもので、超高温下において耐食性、熱間強
度、組織安定性、耐酸化性および耐スポーリング性に共
に優れた炭素含有塩基性耐火物を提供することを目的と
する。
用のMgO−Cれんがの諸性能について検討し、鋭意研
究の末、金属粉末と六硼化カルシウムとを併用すること
によって、両添加物の単独添加では見られなかった相乗
的効果を見出して、この発明を完成したものである。
重量部、炭素材料3〜40重量部、アルミニウムまたは/
およびマグネシウム0.5〜5重量部、六硼化カルシウム
0.5〜5重量部よりなる炭素含有塩基性耐火物である。
ては、電融マグネシア、焼結マグネシア、カルシア、ド
ロマイト、マグカルシアなどのクリンカ−を主体として
使用する。また、必要に応じて他の耐火材料も併用可能
である。塩基性耐火材料の使用量は60〜97重量部であ
る。
電極屑、石油コ−クス、カ−ボンブラックなどの既知の
炭素材料が使用できるが、高温における耐食性の点から
黒鉛の高純度のものが適する。この炭素材料の使用量は
3〜40重量部である。塩基性耐火材料が60重量部未満お
よび炭素材料が40重量部を越えるとれんがの強度が低下
し、炭素材料が3重量部未満および塩基性耐火材料が97
重量部より多いと耐スポ−リング性に劣り、いずれも好
ましくない。
ては、アルミニウムあるいはマグネシウムの単独粉末
か、両者の混合粉末または合金粉末を用いる。
カルシウムは、粒径44μm以下の微粉末、好ましくは粒
径10μm以下の超微粉末を使用する。微粉末を使用する
ことにより、以下述べる熱間強度の向上に寄与する。
〜5重量部とする。金属粉末が0.5重量部未満ではその
添加効果が発揮されず、5重量部を越えると応力緩和機
能の減少により耐スポーリング性が低下するためであ
る。
5重量部とする。六硼化カルシウムが0.5 重量部未満で
はその添加効果が発揮されず、5重量部を越えると耐食
性が低下するためである。
の両者の含量は1〜6重量部とすることが好ましい。そ
して、それぞれの添加量はれんがの使用部位の要求され
る性能により加減して各種性能を調整し、全体の損耗を
一様にすることができる。例えば、耐酸化性をより要求
される部位では六硼化カルシウムの使用量を増し、熱間
強度の要求される湯当り部では金属粉末および六硼化カ
ルシウムを共に多めに使用し、耐食性の必要なスラグラ
イン部では六硼化カルシウムを少なくする。また、耐ス
ポ−リング性が重要視される際は、金属粉末を少なくし
て六硼化カルシウムを多くするなどである。
法は、粒度調整された各材料に結合剤を加え、混練後加
圧成形し、熱処理した不焼成耐火物として使用されるの
が一般的である。結合剤は通常のもので、例えばタ−
ル、ピッチ、フェノ−ル樹脂等が用いられる。
ので、炭素材料や結合剤から生ずる炭素質物質の酸化を
防止すると同時に、生成した酸化アルミニウムが塩基性
材料のマグネシアと反応してスピネル(MgO・Al2
O3 )を生成する際の体積膨張により気孔を閉塞し、組
織の緻密化によりさらに耐酸化性が増し、同時に熱間強
度も向上する。この系に六硼化カルシウムが共存すると
その硼素がスピネル生成を促進する結果、さらに著しい
耐酸化性と熱間強度の向上が見られる。
ムを添加した場合、酸化により生成した酸化硼素とマグ
ネシアが反応して3MgO・B2 O3 となり、これが炭
素材料の被膜となり酸化防止効果を発揮する。さらに、
金属粉末と六硼化カルシウムを併用すると、六硼化カル
シウムが金属粉末により還元状態になると炭素材料と反
応し易くなり、CaB2 C2 からさらにCaC2 となっ
て炭素材料間に新たな結合を生じ、マトリックス部の結
合を強化すると共に炭素材料の反応し易い末端基を閉塞
する。これは強度および耐酸化性の向上の働きをする。
この炭化物の生成は金属粉末が存在しないと起こらない
か、また起こってもその速度と量がわずかでしかない。
この六硼化カルシウムの炭化による結合の生成は表面反
応であり、六硼化カルシウムの粒径が小さくなるとより
顕著となる。
酸化硼素に起因する被膜による炭素材料の酸化防止の効
果としては、炭化硼素あるいは酸化硼素そのものの添加
でも同様の効果は見られるが、耐食性の低下が見られ
る。これは六硼化カルシウムは、同時に酸化して生成す
る酸化カルシウムがスラグの粘性を高めてれんが内部へ
のスラグ侵入を防ぐ作用が、逆に炭化硼素や酸化硼素の
添加ではスラグ中へ溶融してしまい組織劣化につながる
ためである。
アクリンカ−および鱗状黒鉛に粒径0.5mm 以下の金属粉
末と粒径10μm以下の六硼化カルシウム超微粉末を加え
フェノ−ル樹脂 2.5重量部と共に混練成形後300 ℃で3
時間熱処理した。物性の測定値および各種のテスト結果
を同じく表1に示す。耐酸化性指数は1400℃10時間空気
中で加熱した後の脱炭面積を従来の金属アルミニウム添
加の標準品(比較例1)を100とする指数で表したもの
である。耐食性指数は転炉スラグ(C/S=3.4)を用いて1
750℃、5時間処理後の溶損量をやはり比較例1を100
とする指数で表した。耐スポ−リング性指数は1650℃の
溶銑に浸漬する操作を3回繰り返して、前後の弾性率の
比を同じく比較例1を100 とする指数で表した。総合評
価については比較例1を標準(C)として各種特性を総
合的に判断してよいものから順にA〜Eの5段階で評価
した。
れているMgO−Cれんがに相当するものであり、金属
粉末が単独で使用されている。この比較例1を標準
(C)として評価すると、実施例1〜11ではいずれも
(A)または(B)の高い評価が得られた。
それぞれ0.5 〜5.0 重量部の範囲で併用した実施例1〜
4,6,8〜11では、いずれも耐食性もまずまずの結
果か或いは向上がみられると共に、耐酸化性、耐スポー
リング性および熱間強度の面では共に著しい効果が発揮
されていることが判る。特に、実施例1,2において
は、アルミニウムと六硼化カルシウムの使用量がそれぞ
れ少なくても両者を併用することによって耐酸化性が良
く、しかも熱間強度と耐スポーリング性が向上している
点で優れている。
それぞれ0.5 〜5重量部の範囲で併用した実施例5で
は、耐食性、耐酸化性、耐スポーリング性および熱間強
度の面で共に著しい向上がみられる。さらに、アルミニ
ウム−マグネシウム合金と六硼化カルシウムを併用した
実施例7においても、耐食性などがより一層優れている
ことが判る。
ムの併用により相乗効果が得られ、この発明の優秀性が
証明されている。
使用する比較例2では、耐酸化性および耐スポーリング
性はそこそこではあるが、熱間強度と耐食性は低下す
る。また、金属粉末と六硼化カルシウムを上記実施例1
〜11以外の範囲、即ち0.5 〜5.0 重量部以外の範囲で
併用した比較例3〜6では、耐酸化性、耐食性、耐スポ
ーリング性および熱間強度の少なくともいずれか1つに
著しい低下がみられる。また、マグネシウムと炭化硼素
を併用した比較例7では、耐食性の低下がみられる。
ば、金属粉末により炭素材料や結合剤から生ずる炭素質
物質の酸化を防止すると同時に、生成した酸化アルミニ
ウムが塩基性材料のマグネシアと反応してスピネルを生
成する際の体積膨張により気孔を閉塞し、組織の緻密化
によりさらに耐酸化性が増し同時に熱間強度も向上す
る。また、六硼化カルシウムを添加することによって、
金属粉末との相互作用でマトリックス部の結合強化と炭
素材料の酸化を防止する。このように金属粉末と六硼化
カルシウムの併用により、一層の耐酸化性と熱間強度が
向上するという格別の効果を奏する。
Claims (1)
- 【請求項1】 塩基性耐火材料60〜97重量部、炭素材料
3〜40重量部、アルミニウムまたは/およびマグネシウ
ム0.5 〜5重量部、六硼化カルシウム0.5 〜5重量部よ
りなることを特徴とする炭素含有塩基性耐火物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3166485A JPH0764651B2 (ja) | 1991-06-10 | 1991-06-10 | 炭素含有塩基性耐火物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3166485A JPH0764651B2 (ja) | 1991-06-10 | 1991-06-10 | 炭素含有塩基性耐火物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04362067A JPH04362067A (ja) | 1992-12-15 |
JPH0764651B2 true JPH0764651B2 (ja) | 1995-07-12 |
Family
ID=15832270
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3166485A Expired - Lifetime JPH0764651B2 (ja) | 1991-06-10 | 1991-06-10 | 炭素含有塩基性耐火物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0764651B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110668833A (zh) * | 2019-10-28 | 2020-01-10 | 刘晓慧 | 一种镁钙碳复合材料的制备方法 |
CN113860890B (zh) * | 2021-09-03 | 2023-01-10 | 山东柯信新材料有限公司 | 一种精炼炉用CaC2-C耐火材料及制备工艺 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS55107749A (en) * | 1979-02-09 | 1980-08-19 | Kyushu Refract Co Ltd | Carbon-containing fire brick |
JPH0345553A (ja) * | 1989-07-14 | 1991-02-27 | Kawasaki Refract Co Ltd | 炭素含有耐火物 |
JPH0545546A (ja) * | 1991-08-12 | 1993-02-23 | Corning Inc | 密着緩衝光導波路フアイバおよびその作成方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0622087B2 (ja) * | 1987-05-25 | 1994-03-23 | 松下電工株式会社 | 封止接点装置 |
-
1991
- 1991-06-10 JP JP3166485A patent/JPH0764651B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS55107749A (en) * | 1979-02-09 | 1980-08-19 | Kyushu Refract Co Ltd | Carbon-containing fire brick |
JPH0345553A (ja) * | 1989-07-14 | 1991-02-27 | Kawasaki Refract Co Ltd | 炭素含有耐火物 |
JPH0545546A (ja) * | 1991-08-12 | 1993-02-23 | Corning Inc | 密着緩衝光導波路フアイバおよびその作成方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04362067A (ja) | 1992-12-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4681456B2 (ja) | 低カーボン質マグネシアカーボンれんが | |
GB2040911A (en) | Carbon-containing refractory bricks | |
JPH0764651B2 (ja) | 炭素含有塩基性耐火物 | |
EP0116194B1 (en) | A carbon-containing refractory | |
JPS6119584B2 (ja) | ||
JP3638081B2 (ja) | 低カーボン質炭素含有耐火物及びその製造方法 | |
JPH09295857A (ja) | アルミニウムオキシカ−バイドを含むカ−ボン含有れんが | |
JPH0733513A (ja) | マグネシア・カーボン質れんがおよびその製造方法 | |
JPH01305849A (ja) | マグネシア・カーボンれんが | |
JPH0585805A (ja) | 炭素含有耐火物 | |
JP3002296B2 (ja) | 粗骨材ブレンドマグネシア・カーボン質耐火物の製造方法 | |
JPS61266345A (ja) | 炭素含有塩基性耐火煉瓦 | |
JPH10251055A (ja) | 電気炉炉床用アルミナ−マグネシア−カーボン系耐火物 | |
JPH0578180A (ja) | カーボンフアイバー含有耐火物 | |
JPH06305844A (ja) | MgO−レジン系不定形耐火物 | |
JP3878244B2 (ja) | 炭素含有耐火物の製造方法 | |
JPS59107961A (ja) | 炭素含有耐火物 | |
JP3025511B2 (ja) | 高耐スポーリング性炭素含有耐火物 | |
JPH10226563A (ja) | スライディングノズルプレートの製造方法 | |
JPH0632649A (ja) | 炭素含有耐火物 | |
JPH05319902A (ja) | 炭素含有塩基性耐火物 | |
JPS59131563A (ja) | 炭素含有耐火物 | |
JP2000086334A (ja) | スライディングノズル装置用れんが | |
JPH05170514A (ja) | 硼化マグネシウム添加高耐酸化性カーボン含有耐火物 | |
JPH03205347A (ja) | マグネシア・カーボンれんが |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19980113 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080712 Year of fee payment: 13 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090712 Year of fee payment: 14 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100712 Year of fee payment: 15 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110712 Year of fee payment: 16 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |