JPH0764553B2 - 大粒硫安の製造方法 - Google Patents

大粒硫安の製造方法

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JPH0764553B2
JPH0764553B2 JP1287785A JP28778589A JPH0764553B2 JP H0764553 B2 JPH0764553 B2 JP H0764553B2 JP 1287785 A JP1287785 A JP 1287785A JP 28778589 A JP28778589 A JP 28778589A JP H0764553 B2 JPH0764553 B2 JP H0764553B2
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龍彦 杉山
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    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B17/00Sulfur; Compounds thereof
    • C01B17/96Methods for the preparation of sulfates in general
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C303/00Preparation of esters or amides of sulfuric acids; Preparation of sulfonic acids or of their esters, halides, anhydrides or amides

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、ラクタムの製造時に副生されるオキシム硫
安液および/または転位硫安液を硫安結晶缶において濃
縮して結晶硫安を析出させて回収するに際して、前記硫
安結晶缶内を流動している硫安結晶の粒度分布を見なが
ら、前記硫安結晶缶の缶液の抜出量を増減させることに
よって、また、必要に応じてさらに前記硫安結晶缶から
抜き出された缶液をスクリーン等の分離装置に供給し
て、缶液中の硫安結晶を大粒品と小粒品とに分離した
後、小粒品は分離母液と共に前記硫安結晶缶に再供給す
ることによって、硫安結晶缶における硫安結晶の滞留量
と滞留時間とを制御することにより大粒硫安を工業的に
製造する方法に関する。
この発明の製造方法においては、密度計により測定され
る缶液密度の変化を、電流計により測定される撹拌機の
電流値と結晶界面計により測定される缶液中の硫安結晶
保有量とにより補正して、硫安結晶缶の底部からの缶液
抜出量を自動的に増減させることによって、自動運転が
可能となり、安定した大粒硫安を連続的に製造すること
ができるのである。
また、この発明で得られる大粒硫安は、例えば、複合肥
料を製造するためのバルクブレンド用肥料として好適に
使用することができる。
〔従来技術の説明〕
近年、直接施肥に向けられる『窒素、リンおよびカリの
3要素成分を含有する複合肥料』を製造するために、例
えば、硫安、塩安、塩化カリウム、過燐酸石灰等の粒状
肥料原料の2種類以上を、バラ状のまま任意の配合比で
物理的に配合した、いわゆるバルクブレンド肥料が要求
されるようになったが、バルクブレンド用の粒状硫安
は、生産量が少なく、常に不足している状況にある。
このバルクブレンド用の粒状硫安としては、粒度2〜5m
m程度の粒の揃ったサイコロ状、球状、米粒状のものが
要望されている。
従来、カプロラクタムの製造において副生する硫安液、
すなわち、オキシム硫安液または転位硫安液から晶析装
置を経て粒状硫安を製造する方法においては、一般的に
成長型蒸発晶析装置、特にDTB(ドラフト・チューブ・
バッフル)型結晶缶が使用されており、該結晶缶に濃度
約40重量%の前記硫安液を供給し蒸発・濃縮して、硫安
結晶を析出せしめることにより、粒状硫安を製造してい
る。すなわち、該結晶缶において、硫安液が準安定に保
たれる程度の過飽和度以上には、硫安液の濃度を上げず
に新しい結晶核の発生を制御しながら、結晶流動床と接
触させて硫安結晶の正常な成長を行わせる一方、結晶流
動床に対して一定の上昇流を与え、硫安結晶の分級を行
わせることにより、粒状硫安を得ているのである。
しかしながら、この方法によれば、硫安結晶缶の底部か
らの缶液抜出量等を常時一定にして運転するために、割
合に粒の揃った粒状硫安結晶を安定して得ることはでき
るが、粒度が高々1mm前後と小さく、前記のバルクブレ
ンド用の粒状硫安としては適さないという問題があった
のである。
そこで、硫安溶液からバルクブレンド肥料用に適した粗
大の硫安結晶を得る方法として、真空結晶器中で硫安溶
液を蒸発させることにより成長する結晶粒子を高温工程
から次の低温工程へと順次導き、多数の工程を経て粗大
な硫安結晶を得る方法、また、より新たな方法としての
低温工程で生成する粉末結晶を高温工程に導き、該粉末
結晶を蒸発中の硫安溶液と混合することにより低温の該
粉末結晶が蒸発により過飽和となった硫安溶液から結晶
が生成するための核として働くことによって粗大な硫安
結晶を得る向流結晶法などが提案されている。これらの
方法によれば、得られる硫安結晶は、丸くてほぼ球形を
しており、配合肥料の混合用として消費者により好んで
使用されるものの、溶解工程および再結晶工程における
燃料費および維持費が比較的高くつき、そのため該粗大
結晶の製造費も高くなるという問題がある。
一方、粗大硫安結晶を得る方法として、硫安母液から晶
析装置を経て粒状硫安を製造する工程において、硫安母
液に、硝酸、硝酸アンモニウム、スルファミン酸、スル
ファミン酸アンモニウム等の媒晶剤を添加して晶析する
方法(特開昭56−109814号公報、特開昭56−109815号公
報、特開昭56−109816号公報等)、アルミニウム塩、第
二鉄塩等の粒状化助剤を使用しての粒状硫安の製造方法
(特公昭57−20245号公報)等の提案も行われている
が、硫安溶液中に多量の媒晶剤もしくは粒状化助剤を直
接添加するために、得られる硫安結晶中に不純物(例え
ば、スルファミン酸、硝酸性窒素等)が含まれたり、粒
状硫安結晶の製造過程で媒晶剤もしくは粒状化助剤が変
質分解したりするなど、品質上まは経済上の問題より工
業的な実施が困難であるという欠点がある。
以上のような従来の大粒硫安の製造方法における種々の
問題点に鑑み、媒晶剤や粒状化助剤などを使用しない大
粒硫安の製法、すなわち、硫安結晶缶において硫安液を
蒸発・濃縮して硫安結晶を析出・回収する従来法の改良
によって、缶液中の硫安結晶をさらに大きく成長させ、
バルクブレンド肥料用に適した大粒硫安を製造する方法
が強く求められていたのである。
〔本発明の解決すべき課題〕
この発明の目的は、ラクタム製造工程を副生する硫安液
から硫安結晶缶で硫安結晶を析出する際に、該硫安結晶
缶内での余剰硫安結晶核の発生を抑えると共に、硫安結
晶の滞留時間を長くすることができ、その結果、硫安結
晶を大きく成長させ、バルクブレンド肥料用に適した粒
度2〜5m程度の粒の揃った粒状硫安結晶を容易に得るこ
とができ、さらに、その粒状硫安結晶の製造工程の操作
が自動的に行われ、かつ、容易であるような、工業的に
好適な大粒硫安の製造方法を提供することである。
〔課題を解決する手段〕
本発明者らは、硫安結晶缶において硫安液を蒸発・濃縮
して硫安結晶を析出・回収する従来法の改良によって大
粒硫安を製造すべく鋭意研究を重ねた結果、大粒硫安を
製造するには、硫安結晶缶からの缶液抜出量を減じて小
粒硫安結晶の硫安結晶缶内での滞留時間を長くする必要
があり、その間の硫安結晶缶内の缶液スラリー濃度が上
昇する点に着目し、硫安結晶缶からの缶液抜出量を増減
させて、その間の缶液スラリー濃度、缶液密度、撹拌機
の電流値等の変化と硫安結晶粒径の変化との関係を調べ
たところ、これらの間にほぼ一定の相関関係があること
が判り、硫安結晶缶内の硫安結晶保有量を密度計と結晶
界面計の2点で検出し、それに応じて硫安結晶缶からの
缶液抜出量を適当に増減することによって、硫安結晶缶
内の硫安結晶滞留量を制御すれば、粗大な硫安結晶を得
ることができることを見い出し、この発明を完成させる
に至った。
すなわち、この発明は、ラクタムを製造するに際して副
生する硫安液を硫安結晶缶に供給して、硫安結晶缶内で
濃縮し、硫安結晶を析出させ、そして、硫安結晶缶の底
部から結晶硫安スラリー缶液を抜き出して、分離装置に
よってそのスラリー缶液から前記硫安結晶を回収するに
当たり、 硫安結晶缶が、該結晶缶内の結晶硫安スラリー缶液(缶
液)を撹拌するための撹拌機、該撹拌機の電流値を測定
するための電流計、缶液のスラリー濃度を測定するため
の密度計および缶液中の硫安結晶保有量を測定するため
の結晶界面計を少なくとも備えており、 そして、缶液中における余剰硫安結晶核の発生を抑えな
がら小粒硫安結晶の缶内滞留時間を延ばすことによっ
て、缶液中の硫安結晶が成長して最大径になる時点の缶
内結晶滞留量を缶内硫安結晶保有量の上限値とする一
方、過飽和状態となった缶液から新たな硫安結晶核が異
常発生する直前の時点における缶内結晶滞留量を缶内硫
安結晶保有量の下限値とし、 該硫安結晶缶において、少なくとも前記撹拌機の電流
値、前記缶液のスラリー濃度、前記缶液中の硫安結晶保
有量および底部から抜き出される缶液中の硫安結晶の粒
度分布を監視することにより底部からの缶液の抜出量を
増減させて、缶内に残留する硫安結晶量を、前記の缶内
硫安結晶保有量の上下限値の範囲内で繰り返して増減さ
せることを特徴とする大粒硫安の製造方法に関する。
〔本発明の各要件の詳しい説明〕
以下、この発明の大粒硫安の製造方法について、図面も
参考にして、詳しく説明する。
この発明の製造方法においては、第1図に示すように、
概略、 (A)〔硫安晶析工程〕 前記オキシム硫安液または転位硫安液(硫安液)を硫安
結晶缶1および/または2へ供給して、各硫安結晶缶内
で高温および減圧下に水蒸気を蒸発させ除去することに
よって、前記硫安液を濃縮して結晶硫安を析出させ、そ
して、硫安結晶缶1および/または2の底部から結晶硫
安スラリー缶液を抜き出すに際して、 結晶硫安スラリー缶液が準安定に保たれる程度の過飽和
度以上には該缶液スラリー濃度が上昇しないように、前
記硫安液の蒸発・濃縮を行い、余剰結晶核の発生を抑え
ながら、該缶液の抜出量を減じた状態に維持し、小粒硫
安結晶の前記各硫安結晶缶内滞留時間を延ばして該硫安
結晶を限界まで成長させ、次いで、該缶液の抜出量を増
加して前記の『限界まで成長した硫安結晶』を抜き出す
ことにより缶内結晶保有量を少なくし、そして、前記各
硫安結晶缶内の残留硫安結晶が、缶液に生じた過飽和度
を吸収し得る限度ぎりぎりまでこの状態を維持した後、
再び該缶液の抜出量を減じることにより、新たな結晶核
の異常発生を起こさずに次の小粒硫安結晶の成長を行っ
ていく、いわゆるサイクル制御操作を繰り返しながら、 (B)〔硫安結晶分離工程〕 硫安結晶缶1および/または2の底部から抜き出され
た、『限界まで成長した硫安結晶』を含む結晶硫安スラ
リー缶液を供給槽3および/または4を経て遠心分離機
5および/または6に供給し、これら分離装置にて、
『限界まで成長した硫安結晶』、すなわち、大粒硫安結
晶を前記結晶硫安スラリー缶液から分離・回収すると共
に、小粒硫安結晶を含む分離母液を、前記硫安結晶缶1
および/または2へ再び供給して、前記各硫安結晶缶内
の濃縮されつつある缶液を希釈しながら硫安の晶析を行
うのである。
以下に、この発明の製造方法における前記各工程の操作
をさらに詳しく説明する。
〔硫安晶析工程について〕
この発明において、硫安晶析工程は、第1図に示すよう
に、例えば、第一結晶缶1および第二結晶缶2とを連結
して有する硫安晶析工程であることが熱エネルギー的に
好ましく、その硫安晶析工程の詳しい操作は、例えば、 (A−1)シクロヘキサノンとヒドロキシルアミン硫酸
塩とをアンモニアの存在下で反応させ、シクロヘキサノ
ンオキシムを製造する工程、すなわちオキシム化工程か
らオキシム硫安液を、および/または、シクロヘキサノ
ンオキシムを硫酸の存在下でベックマン転位反応させ、
アンモニアで中和してカプロラクタムを製造する工程、
すなわちラクタム転位工程から転位硫安液をライン9お
よび加熱器10を経由して第一結晶缶1へ供給して、第一
結晶缶1の内部で高温および減圧下にオキシム硫安液お
よび/または転位硫安液を濃縮して、一部硫安結晶を析
出させながら、 (a)前記第一結晶缶1の底部から結晶硫安スラリー缶
液をライン17経由で抜き出し、次の硫安結晶分離工程へ
供給し、 (b)第一結晶缶1の上部からオーバーフローさせて循
環ライン14に抜き出される『結晶硫安の少ない第一缶
液』(以下、「第一缶液」という。)(非スラリー缶
液)の一部をライン11経由で第二結晶缶2へ供給し、そ
して、 (c)前記第一結晶缶1の頂部から排出される高温の気
体(水蒸気など)を、ライン12経由で、第二結晶缶の上
部からオーバーフローさせて循環ライン15に抜き出され
る『結晶硫安の少ない第二缶液』(以下、「第二缶液」
という。)(非スラリー缶液)の熱交換器(効用缶)13
へ供給し、該第二缶液(非スラリー缶液)を加熱し、次
いで、 (A−2)第二結晶缶2において、第一結晶缶1から供
給された第一缶液(非スラリー缶液)を高温および減圧
下に、濃縮して結晶硫安を析出させながら、 (a)前記第二結晶缶2の底部から結晶硫安スラリー缶
液をライン18経由で抜き出し、第一結晶缶の場合と同様
に、次の硫安結晶分離工程へ供給し、そして、 (b)前記第二結晶缶2の第二缶液(非スラリー缶液)
の一部を循環ライン15からライン29経由で系外へ抜き出
すと共に、 (c)前記第二結晶缶2の上部から導出される高温の気
体(水蒸気など)をライン16経由で真空装置(図示せ
ず)に排出することが好ましい。
この発明では、前記のオキシム化工程からのオキシム硫
安液および/または転位工程からの転位硫安液は、加熱
器10を経由して、30〜150℃、好ましくは50〜120℃、特
に好ましくは70〜100℃に加熱されて第一結晶缶1へ供
給されることが好ましい。
また、前記第一結晶缶1は、缶液の温度が50〜120℃、
特に70〜100℃程度であり、内部圧力が10〜700torr、特
に50〜500torr程度であることが好ましく、そして、第
二結晶缶2は、缶液の温度が30〜120℃、特に40〜80℃
程度であり、内部圧力が10〜300torr、特に20〜100torr
程度であることが好ましい。
前記の各結晶缶内の缶液に与える熱量の調節は、各缶液
をオーバーフローさせて循環ライン14および15に抜き出
し、循環ポンプ(図示せず)によって各結晶缶へ循環し
ながら、加熱器10および熱交換器13などによって、各缶
液に熱が供給され、一方、各結晶缶内で水蒸気などが多
量に蒸発する際に蒸発潜熱が奪われるので、両者を適当
にコントロールすることによってなされる。
前記硫安晶析工程において、硫安結晶缶にて濃縮される
缶液は、約40〜60重量%、特に45〜55重量%程度である
ことが好ましい。
また、この発明において、前述したように、第二缶液
(非スラリー缶液)の一部を循環ライン15からライン29
経由で系外へ抜き出すのは、第一結晶缶1や第二結晶缶
2などの缶液中に有機物などの不純物が蓄積・濃縮され
るのを防止するためのものであり、前記第二缶液の一部
は、硫安廃液として抜き出され、例えば、湿式酸化処理
設備が活性汚泥処理設備などで適宜処理されるのが好ま
しい。
さらに、この発明は、前述したように、各結晶缶の底部
からの結晶硫安スラリー缶液の抜出量を、缶液のスラリ
ー濃度(容量%)〔即ち、スラリー濃度(X)は下記の
式から缶液の密度(Y)の値を用いて算出される。〕の
変化に応じて一定のサイクルで増減し、各結晶缶におい
て、新しい結晶核の異常発生を抑えながら、小粒結晶の
缶内滞留時間を延ばして、限界の大きさまで成長させる
『サイクル制御方法』、言い換えれば、各結晶缶内の硫
安結晶保有量の増減をその上下限の安全範囲内で繰り返
す『ピストンフロー方式』に特徴があるのである。
Y=結晶粒子の真密度×0.01×X +飽和溶液の密度×(1−0.01×X) 従って、この発明においては、各結晶缶底部からの結晶
硫安スラリー缶液の抜出量のコントロールが生命であ
り、この抜出量の増減の幅をサイクルに合わせて大きく
する程、大粒硫安結晶の収率は上がるが、缶液中の硫安
濃度が過飽和溶解度線を越え不安定な状態となるため
に、運転のバランスを崩し易くなる。だからと言って、
前記抜出量の増減の幅を小さくすると、安全運転にはな
るが、大粒硫安結晶の収率が下がってしまうという問題
がある。そこで、一定のサイクルに合わせて運転バラン
スの取れる範囲で前記抜出量の増減の幅を大きくコント
ロールすることによって、大粒硫安結晶の収率を上げる
ように運転することが肝要であり、そのためには前述し
たように、各結晶缶内に残留する硫安結晶量を、缶内硫
安結晶保有量の上下限値の範囲内で繰り返して増減させ
るのが好ましい。
前記各結晶缶底部からの結晶硫安スラリー缶液の抜出量
の増減は、前記各結晶缶と後記する各供給槽とを連結す
る缶液抜出しラインの途中に設けられ、そして開閉操作
が交互に繰り返される『自動開閉バルブ』(図示せず)
の開閉時間を調節することによって行うのが好ましい。
もちろん、この結晶硫安スラリー缶液の抜出量の増減
は、『自動開閉バルブ』の開閉創始の間隔を調整する操
作に限定されるものではなく、例えば、前記『自動開閉
バルブ』の代わりに調節弁を取り付け、その開度を適当
に調節することによっても可能であることは言うまでも
ない。
この缶内硫安結晶保有量の上限値は、各結晶缶におい
て、結晶硫安スラリー缶液の抜出量を減じて、缶液中に
おける余剰硫安結晶核の発生を抑えながら小粒硫安結晶
の缶内滞留時間の延ばすことによって、缶液中の硫安結
晶が成長して最大径になる時点の缶内結晶滞留量であ
り、缶液中の硫安結晶が、前記第一缶液(非スラリー缶
液)および第二缶液(非スラリー缶液)がそれぞれ循環
ライン14および15に抜き出されるオーバーフローレベル
より少し下方の位置に達する時点であることが望まし
い。この位置の確認は、例えば、音叉式、フロート式、
電磁式などの結晶界面計、好ましくは音叉式結晶界面計
による計測や覗窓からの目視によって行うのが望まし
い。
また、缶内硫安結晶保有量の下限値は、缶液中の硫安濃
度がその過飽和溶解度曲線を越え、缶液が不安定の状態
となり、過飽和度破裂によって缶液から新たな硫安結晶
核が異常発生する直前の時点における缶内結晶滞留量で
あり、缶液スラリー濃度(即ち、缶液密度)、撹拌器の
電流値等の変化と、缶液中の硫安結晶の粒度分布の変化
との相関関係を予め求めておくことにより、例えば差圧
式密度計などの密度計によって測定される缶液密度(即
ち、缶液スラリー濃度)の変化の状態から決定するのが
望ましい。
しかしながら、この缶内硫安結晶保有量の下限値を決定
するのはなかなか難しく、実際には、この缶内硫安結晶
保有量の下限値付近での運転操作は、例えば、次のよう
にして行うのが好ましい。すなわち、結晶缶からの缶液
抜出量を増やして、缶内の『限界まで成長した硫安結
晶』を段々少なくして行き、次に結晶缶からの缶液抜出
量を減じて、缶内に残留する大粒硫安結晶の中から小さ
い硫安結晶が出てくるのを待つわけであるが、その操作
のタイミングが最も重要であり、それが遅れると、結晶
表面積が不足してきて微結晶の急激な発生、すなわち新
たな結晶核の異常発生が起こるので、それに備えて、硫
安結晶缶1および2の上部からオーバフーローし、それ
ぞれ、循環ライン14、加熱器10および循環ポンプ(図示
せず)、および、循環ライン15、熱交換器13および循環
ポンプ(図示せず)を経て再び硫安結晶缶1および2の
下部へ戻される缶液の外部循環量を減じ、加熱器10およ
び熱交換器13の前後の温度差を結晶缶からの缶液抜出量
を減じる前に比べて1〜5℃、好ましくは2〜3℃程度
上げて、余剰結晶核を消去させながら、硫安結晶缶1お
よび2の運転を行うのである。
なお、缶内硫安結晶保有量が前記の上限値を越え、多量
の硫安結晶を含む缶液が前記結晶缶の上部より循環ライ
ン14や15にオーバーフローすると、例えば、加熱器10や
熱交換器13などによる缶液への熱の供給と、結晶缶内で
水蒸気などが多量に蒸発する際に蒸発潜熱が奪われるこ
とによる缶液からの熱の除去とによる結晶缶廻りの熱バ
ランスが崩れたり、硫安結晶により循環ポンプ(図示せ
ず)の負荷が異常に上昇したり、循環ライン14や15に繋
がる移送配管やpH検出配管等が閉塞したりするなどのト
ラブルの発生により、安定した運転ができなくなるし、
一方、缶内硫安結晶保有量が前記の下限値を下回ると、
上記の如く、缶液中で結晶核の異常発生が起こり、この
時点で結晶缶からの缶液抜出量を減じ、硫安結晶の缶内
滞留時間を延ばす操作を行っても、硫安結晶は最早十分
には成長せず、結局、結晶缶からの缶液抜出量を増やし
て異常発生した硫安結晶を缶液と共に結晶缶外へ抜き出
し、缶内に残留する硫安結晶の量を少なくする操作が必
要とするなど、いずれの場合も好ましくない。
また、この発明では、前述の如く、前記オキシム硫安液
および/または転位硫安液をライン30および熱交換器13
を経由で第二結晶缶2へ供給することもできる。
〔硫安結晶分離工程について〕
この工程においては、第1図に示すように、各硫安結晶
缶の底部から抜き出された、『限界まで成長した硫安結
晶』を含む結晶硫安スラリー缶液を、供給槽と次の遠心
分離機との2段からなる分離装置に供給し、この分離装
置において、スクリーンにより『限界まで成長した硫安
結晶』、すなわち、大粒硫安結晶と小粒硫安結晶とを分
離し、該大粒硫安結晶を前記結晶硫安スラリー缶液から
回収する一方、小粒硫安結晶は、再度種結晶として、分
離母液と共に前記各硫安結晶缶へ返送し、大粒へ成長さ
せることが好ましく、その詳しい操作は、例えば、 (a)第一結晶缶1(又は第二結晶缶2)の底部からラ
イン17(又はライン18)を経由して抜き出された、『限
界まで成長した硫安結晶』を含む結晶硫安スラリー缶液
を第一缶液抜出ポンプ7(又は第二缶液抜出ポンプ8)
によってライン19(又はライン20)経由で第一供給槽3
(又は第二供給槽4)に供給し、 (b)この第一供給槽3(又は第二供給槽4)の入口に
設けられた『下部に受皿が取り付けられたスクリーン』
によって、前記結晶硫安スラリー缶液中の大粒硫安結晶
と小粒硫安結晶とを分離し、そして、 (c)前記スクリーンを通過した小粒硫安結晶を、分離
母液と共に、前記受皿からライン21(又はライン22)経
由で第一結晶缶1(又は第二結晶缶2)に戻しながら、 (d)前記スクリーンを通過しない『少量の缶液を含む
大粒硫安結晶』を、前記スクリーンの周囲からオーバー
フローさせ、前記第一供給槽3(又は第二供給槽4)の
底部に流下させると共に、この底部に、ライン9及いラ
イン27(又はライン28)経由で、オキシム硫安液および
/または転位硫安液の一部を供給し、前記『少量の缶液
を含む大粒硫安結晶』を希釈してスラリー溶液と成し、
次いで、 (e)このスラリー溶液を第一供給槽3(又は第二供給
槽4)の底部から抜き出し、ライン23(又はライン24)
を経て、第一遠心分離機5(又は第二遠心分離機6)に
供給し、遠心分離によって大粒硫安結晶と小粒硫安結晶
とを分離し、 (f)小粒硫安結晶は、分離母液と共に、ライン25(又
はライン26)経由で、前記第一結晶缶1(又は第二結晶
缶2)に返送する一方、大粒硫安結晶は、製品として、
例えば、ベルトコンベヤー(図示せず)により製品倉庫
(図示せず)搬送することが好ましい。
この発明において、前記供給槽3および4の底部へ供給
されるオキシム硫安液および/または転位硫安液は、前
述の如く、前記『少量の缶液を含む大粒硫安結晶』を希
釈して、前記供給槽3および4の底部に溜まる大粒硫安
結晶を流動状態にし、例えば、前記各供給槽と前記各遠
心分離機とを連結するライン23(又はライン24)等の閉
塞を防止する役目を持つ。従って、前記供給槽3および
4の底部へのオキシム硫安液および/または転位硫安液
の供給量は、オキシム硫安液および/または転位硫安液
の全供給量の30〜70%、好ましくは40〜60%であること
が望ましい。
また、この発明においては、前記各供給槽および前記各
遠心分離機のスクリーンは、それぞれ、10〜14メッシュ
および12〜16メッシュのものが用いられるのが好まし
い。
ところで、前述したように、この発明において、硫安晶
析工程は、一定のサイク制御操作で運転されるため、各
結晶缶の底部から抜き出され、次の硫安結晶分離工程へ
供給される硫安結晶の粒度分布もこのサイクルに合わせ
て一定の幅をもって移行し、結晶の粒径が、全体的に小
さな時期から大きな時期まで時間の経過とともに揃って
変わっていき、また、大きな時期から小さな時期に変わ
る時は、大きな粒径の結晶の中に次のサイクルで生成し
た小さな粒径の結晶が混じって来、さらに大きい粒径の
結晶が少なくなるに従って、小さい粒径の結晶が次第に
増えてきて、やがて、小さな粒径の結晶が揃って大きく
なっていくという過程を繰り返すのである。
従って、前記の硫安結晶分離工程の操作により、前記各
遠心分離器から回収される製品硫安結晶の大粒化は、か
なり向上されるものの、製品硫安結晶が前記各遠心分離
機から製品倉庫は搬送され、製品倉庫内で混じってしま
うと、その粒度分布幅はかなり広くなるのである。
そこで、この発明では、バルクブレンド肥料用の大粒硫
安を製造する場合は、製品倉庫内の硫安を篩分けし、大
粒硫安結晶の揃ったものを回収することがより好まし
い。
さらにこの発明においては、前述したように、各結晶缶
における缶液密度、缶液スラリー濃度、撹拌機の電流値
等の変化と、缶液中の硫安結晶の粒度分布の変化との間
に一定の相関関係があることが判っており、その相関関
係を予め求めておくことにより、各結晶缶の缶液滞留部
に取り付けられた結晶界面計と密度計によって、それぞ
れ、缶液の結晶保有量および密度(即ち、缶液スラリー
濃度)の変化を自動的に測定し、測定された缶液の結晶
保有量および密度(即ち、缶液スラリー濃度)の変化状
況を演算機構で判断して、その結果に従い、演算機構
が、直ちに、缶液抜出しラインの途中に設けられた自動
開閉バルブのコントロール機構へ、自動開閉バルブの開
閉指令を電気信号で伝えて、該自動開閉バルブの開閉時
間の調整を行い、各結晶缶からの缶液抜出量を調節する
ことによって、自動運転による安定した大粒硫安の製造
が可能である。
〔実施例〕 次に、実施例および比較例を挙げて、この発明の方法を
具体的に説明するが、これらは、この発明の方法を何ら
限定するものではない。
実施例1 この実施例においては、第1図に示すように、主として (a) 循環ライン14と加熱器10と缶液抜き出しライン
17とを備えた第一結晶缶1(及び循環ライン15と熱交換
器13と缶液抜き出しライン18とを備えた第二結晶缶
2)、 (b) 第一供給槽3(及び第二供給槽4)、並びに、 (c) 第一遠心分離機5(及び第二遠心分離機6) が、その他の配管、ポンプ等によって連結されている硫
安結晶の製造工程を使用した。
前記の第一結晶缶1(及び第二結晶缶2)は、予め決め
られた『缶内硫安結晶保有量』の上限値及び下限値の間
に結晶界面を維持するように監視するために、循環ライ
ン14(及び循環ライン15)の抜き出し部(オーバーフロ
ー部)より少し下方の位置に『結晶界面計(又、覗き窓
も併設)』が設けられている。
そして、前記の第一結晶缶1(及び第二結晶缶2)は、
図示されていないけれども、循環ライン14(及び循環ラ
イン15)の抜き出し部(オーバーフロー部)より適当な
下方部と該結晶缶底部とに一定間隔で圧力を測定する2
箇所を有する『差圧式密度計』が備えられており、その
差圧式密度計によって結晶缶内のスラリー液に基づく差
圧を測定し、そして、その差圧から結晶缶内の缶液密度
を算出すると共に、硫安結晶のスラリー濃度を算出する
ことができるようになっている。該差圧に基づく『スラ
リー濃度(容量%)』を第2図に示す。
また、前記の第一結晶缶1(及び第二結晶缶2)は、図
示されていないけれども、撹拌機を内蔵しており、その
撹拌機の電流を測定できるようになっており、その結果
を第2図に示す。
さらに、前記の循環ライン14(及び循環ライン15)の加
熱器10(及び熱交換器13)には、加熱側と被加熱側との
温度差を測定することができるようになっており、その
温度差を算出することができ、その結果を第2図に示
す。
最後に、前記の缶液抜き出しライン17(及び缶液抜き出
しライン18)には、自動開閉バルブを備えており、その
弁閉−時間を90秒と一定にすると共に、弁開−時間
(秒)の変化を第2図に示すように変化させて、缶液の
抜き出し量を調整した。
前述のように第1図に示すような硫安結晶の製造工程を
使用し、 i)第1表に示す一定の量及び硫安濃度のオキシム硫安
液を第一結晶缶1(及び第二結晶缶2)へ供給して、 ii)予め決められた上限値及び下限値の間を『缶内硫安
結晶保有量』が繰り返すように結晶界面を監視すると共
に、前記の撹拌機の電流値、スラリー濃度(缶液密
度)、加熱機の温度差及び缶液中の硫安結晶の粒度分布
の各変化(第2図に示す)を監視しながら、缶液の抜出
量を第2図のように調整するという『前述のサイクル制
御操作』を繰り返しながら、オキシム硫安液を濃縮して
硫安結晶の析出を行い、 iii)次いで、第一結晶缶1(及び第二結晶缶2)の底
部から抜き出された結晶硫安スラリー缶液を、第一供給
槽3(及び第二供給槽4)を経て第一遠心分離機5(及
び第二遠心分離機6)に供給して大粒硫安結晶と小粒硫
安結晶とに分離することにより、大粒硫安結晶を回収す
ると共に、 iv)小粒硫安結晶を含む分離母液を前記の第一結晶缶1
(及び第二結晶缶2)へ再び循環して供給することによ
って、硫安の晶析を行い、 v)12メッシュ篩上が80%重量%以上の大粒硫安を約42
00t/月(詳しくは、第1表を参照)の生産量で連続的に
製造した。
なお、第一結晶缶1(及び第二結晶缶2)の運転サイク
ル、即ち、第一遠心分離機5(及び第二遠心分離機6)
から回収される製品硫安結晶の粒径がピークに達した時
点から次のピークに達した時点までの時間は、約24時間
であった。
また、前記サイクル制御操作における結晶缶内密度(す
なわち、缶液スラリー濃度)、結晶缶撹拌機の電流値、
加熱器温度差、結晶缶からの缶液抜出量(即ち、自動開
閉バルブの開閉時間)および遠心分離機から回収される
製品硫安の粒度分布の変化の状況を第2図に、そして、
1サイクル毎の製品硫安結晶の平均粒度分布を第1表に
示す。
比較例1 第1図に示す工程において、第1表に示す量および硫安
濃度のオキシム硫安液を第一結晶缶1(及び第二結晶缶
2)へ供給して、オキシム硫安液を濃縮して硫安結晶の
析出を行い、次いで、第一結晶缶1(及び第二結晶缶
2)の底部から結晶硫安スラリー缶液を、常時、一定の
量および硫安濃度で抜き出し、該缶液を、第一供給槽3
(及び第二供給槽4)を経て第一遠心分離機5(及び第
二遠心分離機6)に供給して大粒硫安結晶と小粒硫安結
晶とに分離することにより、大粒硫安結晶を回収すると
共に、小粒硫安結晶を含む分離母液を前記第一結晶缶1
(及び第二結晶缶2)へ再び循環して供給することによ
って、硫安の晶析を行い、12メッシュ篩上が10〜40重量
%程度の硫安結晶を約4000t/月(詳しくは、第1表を参
照)の生産量で連続的に製造した。
なお、結晶缶撹拌機の電流値および遠心分離機から回収
される製品硫安結晶の平均粒度分布を第1表に示す。
〔本発明の作用効果〕 この発明の製法においては、硫安液を硫安結晶缶に供給
して濃縮し、硫安結晶を析出・回収するに際し、缶液の
スラリー濃度が過飽和溶解曲線以上には上昇しないよう
にして、前記硫安液の蒸発・濃縮を行い、余剰結晶核の
発生を抑えながら、缶液の硫安結晶缶からの抜出量を減
じた状態に維持し、硫安結晶の前記硫安結晶缶内滞留時
間を延ばして小粒硫安結晶を限界まで成長させ、次い
で、缶液の抜出量を増加して缶内結晶保有量を少なく
し、そして、前記硫安結晶缶内の残留硫安結晶が、缶液
に生じた過飽和度を吸収し得る限度ぎりぎりまでこの状
態を維持した後、再び缶液の抜出量を減じることによ
り、新たな結晶核の異常発生を起こさずに次の小粒硫安
結晶の成長を行っていく、いわゆるサイクル制御操作を
繰り返すことによって、バルクブレンド肥料用に適した
粒度2〜5mm程度の揃った大粒結晶硫安を容易に得るこ
とができるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の大粒硫安の製造方法を実施するた
めの工程の概略を示すフロー図、第2図は、実施例1に
おける差圧密度計による結晶缶内密度(即ち、缶液スラ
リー濃度:容量%)、結晶缶撹拌機の電流値、加熱器温
度差、結晶缶からの缶液抜出量および遠心分離機から回
収される製品硫安結晶の粒度分布の経時変化を示す線図
である。 1:第一結晶缶、2:第二結晶缶、3:第一供給槽、4:第二供
給槽、5:第一遠心分離機、6:第二遠心分離機、7:第一缶
液抜出ポンプ、8:第二缶液抜出ポンプ、10:加熱器、13:
熱交換器。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ラクタムを製造するに際して副生する硫安
    液を硫安結晶缶に供給して、硫安結晶缶内で濃縮し、硫
    安結晶を析出させ、そして、硫安結晶缶の底部から結晶
    硫安スラリー缶液を抜き出して、分離装置によってその
    スラリー缶液から前記硫安結晶を回収するに当たり、 硫安結晶缶が、該結晶缶内の結晶硫安スラリー缶液(缶
    液)を撹拌するための撹拌機、該撹拌機の電流値を測定
    するための電流計、缶液のスラリー濃度を測定するため
    の密度計および缶液中の硫安結晶保有量を測定するため
    の結晶界面計を少なくとも備えており、 そして、缶液中における余剰硫安結晶核の発生を抑えな
    がら小粒硫安結晶の缶内滞留時間を延ばすことによっ
    て、缶液中の硫安結晶が成長して最大径になる時点の缶
    内結晶滞留量を缶内硫安結晶保有量の上限値とする一
    方、過飽和状態となった缶液から新たな硫安結晶核が異
    常発生する直前の時点における缶内結晶滞留量を缶内硫
    安結晶保有量の下限値とし、 該硫安結晶缶において、少なくとも前記撹拌機の電流
    値、前記缶液のスラリー濃度、前記缶液中の硫安結晶保
    有量および底部から抜き出される缶液中の硫安結晶の粒
    度分布を監視することにより底部からの缶液の抜出量を
    増減させて、缶内に残留する硫安結晶量を、前記の缶内
    硫安結晶保有量の上下限値の範囲内で繰り返して増減さ
    せることを特徴とする大粒硫安の製造方法。
  2. 【請求項2】分離装置によって、硫安結晶缶の底部から
    抜き出された缶液中の大粒硫安結晶と小粒硫安結晶とを
    分離し、大粒硫安結晶を回収すると共に、小粒硫安結晶
    は、分離母液と共に硫安結晶缶に戻して、更に結晶を成
    長させることを特徴とする特許請求の範囲第(1)項に
    記載の方法。
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