JPH07642B2 - オレフイン重合用触媒成分 - Google Patents

オレフイン重合用触媒成分

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JPH07642B2
JPH07642B2 JP26802884A JP26802884A JPH07642B2 JP H07642 B2 JPH07642 B2 JP H07642B2 JP 26802884 A JP26802884 A JP 26802884A JP 26802884 A JP26802884 A JP 26802884A JP H07642 B2 JPH07642 B2 JP H07642B2
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満幸 松浦
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  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 技術分野 本発明は、いわゆるチーグラー型触媒の遷移金属成分に
関する。本発明によれば、高活性でしかも比較的大きな
粒径のポリマーを製造できるオレフィン重合用触媒成分
を得ることができる。
従来、マグネシウム化合物、たとえばハロゲン化マグネ
シウム、マグネシウムアルコキシド、ヒドロキシマグネ
シウムクロライド、ジアルキルマグネシウム、などを担
体成分として使用すると、高活性触媒が得られることが
知られている。
ところで、このような担持触媒成分(固体触媒成分)を
使用するチーグラー型触媒によってオレフィンと重合さ
せる場合には生成するオレフィン重合体は粒子状で得ら
れるが、このオレフィン重合体の粒径および粒径分布は
使用固体触媒成分の粒子の状態に左右される。一方、生
成オレフィン重合体粒子が比較的小粒径でしかも粒径が
揃っていることは、生成ポリマースラリーのポリマー濃
度の向上ならびにポリマースラリー取扱いの容易化によ
る生産性向上につながるので好ましいことである。
しかしながら、上記の高活性触媒では触媒成分の粒径を
制御することが難しく、多くの場合は平均粒径が5〜10
ミクロン程度であり、触媒の粒径分布も巾が広く、不充
分である。
したがって、触媒の平均粒径が10ミクロン以上と比較的
大きく、その粒径分布が制御できる触媒の製造方法の開
発が望まれているのが現状である。
先行技術 先行技術としては、特開昭49−65999号、特開昭54−419
85号、特開昭55−2951号、特開昭55−135102号、特開昭
55−135103号、特開昭56−67311号各公報等があげられ
る。
これら先行技術では、担体成分であるMg化合物を微粒子
化ないし溶融化し、噴霧乾燥造粒ないし急速冷却固化し
ている。
しかし、本発明者らの知る限りでは、これらの方法で触
媒粒径を大きくするためには多大な設備投資が必要であ
り、また生成する触媒粒子の分布が広いという難点があ
ると思われる。
発明の概要 要旨 本発明は上記の点に解決を与えることを目的とし、特定
の態様で作った担体遷移金属触媒成分によってこの目的
を達成しようとするものである。
すなわち、本発明によるオレフィン重合体用触媒成分
は、下記の成分(A1)、成分(A2)および成分(A3)の
接触生成物からなり、その平均粒径が10〜100ミクロン
の範囲内にあるものであること、を特徴とするものであ
る。
成分(A1) マグネシウムハロゲン化合物と周期律表第I〜IV族金属
のアルコキシ基含有化合物との接触物の粒子表面薄層に
アルコール化合物を接触させた固体成分。
成分(A2) 有機酸エステル。
成分(A3) 液状の四価のチタンハロゲン化合物。
効果 本発明による固体触媒成分をチーグラー触媒の遷移金属
を触媒成分として使用してオレフィンの重合を行なう
と、高活性でしかも比較的大きな粒径を持ち、粒径分布
の制御されたポリマーが得られる。本発明触媒成分を使
用すると上記のように高活性でしかもポリマー粒子が制
御されたポリマーが得られる理由は必ずしも明らかでな
いが、成分(A1)の製造においてマグネシウムハロゲン
化合物と周期律表第I〜IV族金属アルコキシ基含有化合
物の触媒生成物に対してアルコールを薄層に反応させる
ことが重要な要件のひとつであると思われる。
発明の具体的説明 触媒成分/組成 本発明の触媒成分は、成分(A1)〜(A3)の接触生成物
からなるものである。
成分(A1) 成分(A1)は、マグルシウムハロゲン化合物と周期律表
第I〜IV族金属アルコキシ基含有化合物との触媒生成物
の粒子表面の薄層にアルコールを接触させてなる成分で
ある。
(イ)成分 マグネシウムハロゲン化合物の具体例としては、MgF2、M
gCl2、MgBr2、MgI2、Mg(OC2H5)Cl、 Mg(OC6H5)Cl、Mg(OH)Cl、などがある。
周期律表第I〜IV族金属アルコキシ基含有化合物の具体
例としては、Li(OC2H5)、 Ca(OC2H5)2、Zn(OC2H5)2、 Mg(OC2H5)2、Mg(OiC3H7)2、 Si(OC2H5)4、 Si(O-nC4H9)4、 Ti(OC2H5)4、Ti(OiC3H7)4、 Ti(O-nC4H9)4、 Ti(OC6H5)4、Zr(OC2H5)4、 Sn(OC2H5)4、 Si(OC2H5)3Cl、 Si(OC2H5)2Cl2、 Al(OC2H5)2Cl、 Ti(OC4H9)3Cl、 Ti(OC2H5)2Cl2、 VO(O-nC4H9)3、 Ti(OiC3H7)2Br2、等がある。これらの中で、チタンおよ
びケイ素のアルコキシ基含有化合物が好ましく、特にテ
トラアルコキシチタン、テトラアルコキシシランが好ま
しい。
アルコール化合物の具体例としては、炭素数1〜20程度
の、好ましくは1〜10の、一価アルコールまたは多価ア
ルコール、および炭素数1〜20程度のシラノールがあげ
られる。具体的には、たとえば、メタノール、エタノー
ル、イソプロパノール、n−プロパノール、イソブタノ
ール、n−ブタノール、ヘキサノール、n−オクタノー
ル、2−エチルヘキサノール、エチレングリコール、エ
チレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコ
ールモノアセテート、グリセリン、トリメチルシラノー
ル、ジメチルシランジオール、ジフェニルシランジオー
ル、フェニルシラントリオール、等があげられる。
各成分の使用量は、本発明の効果が認められるかぎり、
任意のものであるうるが、一般的には次の範囲内が好ま
しい。
周期律表第I〜IV族金属アルコキシド化合物の使用量
は、マグネシウムのハロゲン化合物に対してモル比で1
×10-3〜50の範囲内でよく、さらに好ましくは0.1〜10
の範囲内である。
アルコールの使用量は、マグネシウムのハロゲン化合物
に対してモル比で1×10-4〜1の範囲内でよく、さらに
好ましくは0.1〜0.8の範囲内である。
成分(A1)は上記三成分を必須成分とするものである
が、成分(A1)は必要に応じて無機金属ハロゲン化合物
を含むこともできる。そのような無機金属ハロゲン化合
物としては、たとえば、LiCl、NaCl、KCl、NaBr、BeC
l、CaCl2、SrCl2、BaCl2、 ZrCl4、MoCl3、MoCl5、 CrCl3、MnCl2、FeCl2、 FeCl3、FeBr2、FeBr3、 CoCl2、CoBr2、NiCl2、 CuCl2、CuCl、ZnCl2、AlCl3、 AlBr3、AlI3、BCl3、GeCl2、 GeCl4、SiCl4、SnCl2、 SnCl4、PtCl4、InCl3、WCl6、 TiCl3、TiCl4、等があげられる。これら無機ハロゲン化
合物のうちでは、AlCl3、ZrCl4、TiCl4、が好ましい。無
機ハロゲン化合物の使用量は、マグネシウムハロゲン化
合物に対してモル比で1×10-4〜1.0の範囲内でよく、
さらに好ましくは、1×10-3〜1×10-1の範囲内であ
る。
調製 本発明で重要な要件の一つは、成分(A1)の調製態様で
ある。
マグネシウムのハロゲン化合物と周期律表第I〜IV族金
属のアルコキシ基含有化合物の接触生成物にアルコール
を薄層に接触させる方法は、下記の通りである。
先ず、マグネシウムのハロゲン化合物と周期律表第I〜
IV族金属のアルコキシ基含有化合物(と場合によっては
無機金属ハロゲン化合物と)の接触は、各化合物そのま
ゝあるいはその分散液ないし溶液を一時にあるいは段階
的に接触させ、必要に応じて撹拌、ボールミルや振動ミ
ルによる機械的粉砕を行なえばよい。更に具体的には、
後記の成分(A1)〜(A3)の接触の項を参照されたい。
そして、本発明ではこのような接触生成物とアルコール
との接触を、前者の粒子の表面薄層に後者が接触するよ
うに行なう。従って、アルコール化合物浴中に上記接触
生成物粒子を浸漬する方法は、浸漬が短時間でアルコー
ル化合物が粒子中心まで浸透しない場合を除けば、好ま
しいものではない。
好ましい方法は、アルコール化合物を10ミクロン〜1000
ミクロン程度の液滴として上記接触生成物粒子に噴霧し
て粒子表面に付着させることからなるものである。接触
ないし噴霧時間としては、比較的短かいほうが好まし
く、1秒〜5分程度がよい。
成分(A2) 一般的に有機酸エステルとして知られているものであれ
ば、任意のものが成分(A2)として使用できる。
有機酸エステルとしてはカルボン酸エステルが好まし
く、具体的には脂肪族カルボン酸エステルと芳香族カル
ボン酸エステルとがある。
(イ)脂肪族カルボン酸エステル 脂肪族カルボン酸エステルとして通常使用されるもの
は、例えば炭素数1〜12程度の飽和もしくは不飽和脂肪
族カルボン酸と炭素数1〜12程度の1価アルコールとか
ら誘導されるカルボン酸エステルである。具体的には、
酢酸エチル、酢酸ビニル、アクリル酸メチル、メタクリ
ル酸メチル、ラウリル酸オクチル、マレイン酸ジブチ
ル、マロン酸ジエチル、ブチルマロン酸ジエチル、等が
あげられる。
(ロ)芳香族カルボン酸エステル 芳香族カルボン酸エステルとして通常使用されるもの
は、例えば炭素数7〜12の芳香族モノないしジカルボン
酸と炭素数1〜12程度の1価アルコールとから誘導され
るカルボン酸エステルである。具体的には、安息香酸メ
チル、安息香酸エチル、トルイル酸メチル、トルイル酸
エチル、アニス酸エチル、フタル酸ジエチル、フタル酸
ジ−nブチル、フタル酸ジ−n−ヘプチル、テレフタル
酸ジ−n−ブチル、テレフタル酸ジエチル、フタル酸ジ
イソブチル、等があげられる。
成分(A3) 成分(A3)は液状の四価のチタンハロゲン化合物である
が、ここで「液状の」というのは、それ自体が液状であ
るもの(錯化させて液状となっているものを包含する)
の外に、溶液として液状であるものを包含するものであ
る。
代表的な化合物としては、一般式 Ti(OR)4-nXn(ここでRは、炭化水素残基であり、好ま
しくは、炭素数1〜10程度のものであり、Xはハロゲン
を示し、nは0<n≦4の数を示す。)で表わされる化
合物があげられる。
具体例としては、TiCl4、TiBr4、 Ti(OC2H5)Cl3、 Ti(OC2H5)2Cl2、 Ti(OC2H5)3Cl、 Ti(O-iC3H7)Cl3、 Ti(O-nC4H9)Cl3、 Ti(O-nC4H9)2Cl2、 Ti(OC2H5)Br3、 Ti(OC2H5)(OC4H9)2Cl、 Ti(O-nC2H9)3Cl、 Ti(O-C6H5)Cl3、等がある。これらの中で好ましいの
は、TiCl4である。
また、成分(A3)としてのチタン化合物は、TiX′4(こ
こでX′は、ハロゲンを示す)に電子供与体を反応させ
た分子化合物でもよい。具体例としては、TiCl4・CH3CO
C2H5、 TiCl4・CH3CO2C2H5、 TiCl4・C6H5NO2、 TiCl4・CH3COCl、 TiCl4・C6H5COCl、 TiCl4・C6H5CO2C2H5、 TiCl4・ClCO2C2H5、 TiCl4・C4H4O、等があげられる。
また必要に応じてケイ素のハロゲン化合物を併用するこ
とができる。たとえば、一般式 R′4-nSiXn(ここでR′は、水素、炭化水素残基、ま
たはアルコキシ基を表わし、Xは、ハロゲン、nは1
n4の数である。)で表わされる化合物が使用でき
る。この化合物の具体例としては、SiCl4、HSiCl3、CH3Si
Cl3、SiBr4、 (C2H5)2SiCl2、 (CH3)3SiCl、Si(OH3)Cl3、 Si(OC2H5)Cl3、 Si(OC2H5)2Cl2、等がある。これらの中で好ましくは、S
iCl4である。
さらに必要に応じて、下記の一般式で示されるポリマー
ケイ素化合物を使用することができる。
(Rは、炭素数1〜10程度、特に1〜6程度の炭化水素
残基である。) このような構造単位を有するポリマーケイ素化合物の具
体例としては、メチルヒドロポリシロキサン、エチルヒ
ドロポリシロキサン、フェニルヒドロポリシロキサン、
シクロヘキシルヒドロポリシロキサン等があげられる。
それらの重合度は、特に限定されるものではないが、取
り扱いを考えれば、粘度が10センチストークスから100
センチストークス程度となるものが好ましい。また、ヒ
ドロポリシロキサンの末端構造は、大きな影響をおよぼ
さないが、不活性基たとえばトリアルキルシリル基で封
鎖されることが好ましい。
触媒成分/製造 成分(A1)〜(A3)の接触 (1)量比 各成分の使用量は、本発明の効果が認められるかぎり任
意のものでありうるが、一般的には、次の範囲内が好ま
しい。
成分(A2)の有機酸エステルの使用量は、成分(A1)を
構成するマグネシウムあのハロゲン化合物に対してモル
比で1×10-3〜10の範囲内がよく、さらに好ましくは0.
05〜1.0の範囲内である。
成分(A3)の使用量は、成分(A1)を構成るマグネシウ
ムのハロゲン化合物に対してモル比で1×10-3〜50の範
囲内がよく、好ましくは1〜10の範囲内である。また、
ポリマーケイ素化合物と併用するときは、5×10-2〜4
×10-1の範囲内が好ましい。
(2)各成分の接触 各成分の接触は、本発明の効果が認められるかぎり任意
のものでありうる。接触温度としては、−50℃〜200℃
の範囲が適当である。各成分の接触は、撹拌下に行なう
ことが好ましく、ボールミル、振動ミル等による機械的
な粉砕を行なうことによって各成分の接触をより完全に
することもできる。
各成分の接触は、分散媒の存在下に行なうこともでき
る。その場合の分散媒としては、炭化水素、ハロゲン化
炭化水素、ジアルキルポリシロキサン、等があげられ
る。炭化水素の具体例としてはヘキサン、ヘプタン、ト
ルエン、シクロヘキサン、等があり、ハロゲン化炭化水
素の具体例としては塩化n−ブチル、1,2ジクロロエチ
レン、四塩化炭素クロルベンゼン、等があり、ジアルキ
ルポリシロキサンの具体例としてはジメチルポリシロキ
サン、メチル−フェニルポリシロキサン、等がある。
オレフィンの重合 触媒の形成 本発明の触媒成分は、共触媒である有機金属化合物と組
合せて、オレフィンの重合に使用することができる。
共触媒として知られている周期律表第I〜IV族の金属の
有機金属化合物は、いずれでも使用できる。特に、有機
アルミニウム化合物が好ましい。
有機アルミニウム化合物の具体例としては、一般式▲R
3 3-n▼AlXnまたは、 ▲R4 3-m▼Al(OR5)m(ここでR3、R4R5は同一または異
ってもよい炭素数1〜20程度の炭化水素残基または水
素、Xはハロゲン、nおよびmはそれぞれOn2、
Om1の数である。)で表わされるものがある。具
体例には、(イ)トリメチルアルミニウム、トリエチル
アルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキ
シルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリデ
ソリアルミニウム、等のトリアルキルアルミニウム、
(ロ)ジエチルアルミニウムモノクロライド、ジイソブ
チルアルミニウムモノクロライド、エチルアルミニウム
セスキクロライド、エチルアルミニウムジクロライド、
等のアルキルアルミニウムハライド、(ハ)ジエチルア
ルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハ
イドライド等のジアルキルアルミニウムハイドライド、
(ニ)ジエチルアルミニウムエトキシド、ジエチルアル
ミニウムブトキシド、ジエチルアルミニウムフェノキシ
ド等のアルキルアルミニウムアルコキシド等があげられ
る。
これら(イ)〜(ハ)の有機アルミニウム化合物に他の
有機金属化合物、例えば ▲R7 3-a▼Al(OR8)a(1a3、R7およびR8は、同一
または異なってよい炭素数1〜20程度の炭化水素残基で
ある。)で表わされるアルキルアルミニウムアルコキシ
ドを併用することもできる。例えば、トリエチルアルミ
ニウムとジエチルアルミニウムエトキシドとの併用、ジ
エチルアルミニウムモノクロライドとジエチルアルミニ
ウムエトキシドとの併用、エチルアルミニウムジクロラ
イドとエチルアルミニウムジエトキシドとの併用、トリ
エチルアルミニウムとジエチルアルミニウムエトキシド
とジエチルアルミニウムクロライドとの併用があげられ
る。
これらの有機金属化合物の使用量は、特に制限はない
が、本発明の固体触媒成分に対して、重量比で0.5〜100
0の範囲内が好ましい。
炭素数3以上のオレフィン重合体の立体規則性改良のた
め、重合時にエーテル、エステル、アミンなどの電子供
与性化合物を添加共存させることが効用的である。この
ような目的で使用される電子供与性化合物の量は、有機
アルミニウム化合物1モルに対して、0.001〜2モル、
好ましくは0.01〜1モル、である。
オレフィン 本発明の触媒系で重合するオレフィンは、一般式R−CH
=CH2(ここで、Rは水素原子、または炭素数1〜10の
炭素水素残基であり、余枝基を有してもよい)で表わさ
れるものである。具体的には、エチレン、プロピレン、
ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチル
ペンテン−1などのオレフィン類である。好ましいの
は、エチレンおよびプロピレンである。これらの重合の
場合に、エチレンに対して50重量パーセント、好ましく
は20重量パーセント、までの上記オレフィンとの共重合
を行なうことができ、プロピレンに対して30重量パーセ
ントまでの上記オレフィン、特にエチレン、との共重合
を行なうことができる。その他の共重合性モノマー(た
とえば酢酸ビニル、ジオレフィン)との共重合を行なう
こともできる。
重合 この発明の触媒系は、通常のスラリー重合に適用される
のはもちろんであるが、実質的に溶媒を用いない液相無
溶媒重合、溶液重合、または気相重合法にも適用され
る。また、連続重合、回分式重合、または予備重合を行
なう方式にも適用される。スラリー重合の場合の重合溶
媒としては、ヘキサン、ヘプトン、ペンタン、シクロヘ
キサン、ベンゼン、トルエン等の飽和脂肪族または芳香
族炭化水素の単独あるいは混合物が用いられる。重合温
度は、室温から200℃程度、好ましくは50℃〜150℃であ
り、そのときの分子量調節剤として補助的に水素を用い
ることができる。
実験例 実施例−1 触媒成分の製造 充分に窒素置換えした1リットルのフラスコに充分に脱
気精製したn−ヘプタンを75ミリリットル入れ、次いで
無水のMgCl2(ボールミルにて24時間粉砕したもの)を1
0グラム、 AlCl3を0.5グラム、 Ti(O-nC4H9)4を10ミリリットル導入して、70℃で30分間
反応させた。次いで、n−ブタノール5.4ミリリットル
とn−ヘプタン5.4ミリリットルとの混合物を140ミクロ
ンの液滴となるようにスプレーノズルより5秒間で導入
し、70℃で1時間反応させた。反応終了後、n−ヘプタ
ンで充分洗浄した。次いで、SiCl4を11.6ミリリットル
導入して、70℃で1時間反応させた。反応終了後、n−
ヘプタンで充分に洗浄した。次いで、フタル酸ジヘプチ
ルを12ミリリットル導入して、70℃で2時間反応させ
た。反応終了後、n−ヘプタンで充分に洗浄した。次い
で、TiCl450ミリリットルを導入して、110℃で3時間反
応させた。反応終了後、n−ヘプタンで充分洗浄して触
媒成分とした。触媒成分中のTi含量は、3.9重量パーセ
ントであった。また、沈降法により触媒成分の平均粒径
を測定したところ、18.6ミクロンであった。
プロピレンの重合 撹拌および温度制御装置を有する内容積1.5リットルの
ステンレス鋼製オートクレーブに、真空−プロピレン置
換を数回くり返したのち、充分に脱水および脱酸素した
n−ヘプタンを500ミリリットル、トリエチルアルミニ
ウム250ミリリットル、ジフェニルジメトキシシラン53.
6クリグラム、および上記で合成した触媒成分を15ミリ
グラム導入した。次いで、H2を60ミリリットル導入し、
昇温昇圧し、重合圧力=5Kg/cmG、重合温度=70℃、重
合時間=2時間の条件で重合させた。
重合終了後、得られたポリマースラリーを過により分
離し、ポリマーを乾燥した。141グラムのポリマーが得
られた。一方の過液から1.4グラムのポリマーが得ら
れた。沸騰ヘプタン抽出試験より、全製品I.I(以下、
T−I.Iという)は、96.5重量パーセントであった。
MFR=6.8(g/10分)、ポリマー嵩比重=0.38(g/cc)で
あった。ポリマー平均粒径=423ミクロンであった。
実施例−2 触媒成分の製造 実施例−1の触媒成分の製造において、 Ti(O-nC4H9)4のかわりに Ti(O-iC3H8)4を使用し、AlCl3を使用しなかった以外
は、全く同様に触媒成分の製造を行なった。Ti含量は4.
6重量パーセントであり、平均粒径は、17.4ミクロンで
あった。
プロピレンの重合 実施例−1の重合条件において、重合温度を80℃にした
以外は、全く同様に重合を行なった。110グラムのポリ
マーが得られ、T−I.I=98.1重量パーセントであり、M
FR=8.7(g/10分)、ポリマー嵩比重=0.36(g/cc)、
ポリマー平均粒径=406ミクロンであった。
実施例−3 触媒成分の製造 実施例−1の触媒成分の製造において、 Ti(O-nC4H9)4のかわりに Si(OEt)4を使用し、フタル酸ジヘプチルのかわりにn−
ブチルマロン酸ジエチル4.5ミリリットルを使用した以
外は、全く同様に触媒成分の製造を行なった。Ti含量
は、4.8重量パーセントであり、平均粒径は18.4ミクロ
ンであった。
プロピレンの重合 実施例−1の重合条件において、ジフェニルジメトキシ
シランのかわりに、フェニルトリエトキシシラン52.5ミ
リグラムを使用した以外は、全く同様に重合を行なっ
た。87グラムのポリマーが得られた。T−I.I=95.7重
量パーセント、MFR=8.8(g/10分)、ポリマー嵩比重=
0.37(g/cc)、ポリマー平均粒径=330ミクロンであっ
た。
実施例−4 特開昭57−73011号公報実施例−1に開示されている気
相重合用装置を使用して気相重合を行なった。装置内に
充分に精製したポリプロピレン粉末を装入し、続いてト
リエチルアルミニウムを500ミリグラム、ジフェニルメ
トキシシランを235ミリグラム、実施例−1で製造した
触媒成分を100ミリグラム、それぞれ導入した。続いてH
2を500ミリリットル導入し、さらにプロピレンを導入
し、全圧5Kg/cm2Gとし、70℃で3時間重合した。460グ
ラムのポリマーが得られた。T−I.I=97.3重量パーセ
ント、MFR=7.5(g/10分)、ポリマー嵩比重=0.41(g/
cc)、ポリマー平均粒径=402ミクロンであった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、チーグラー触媒に関する本発明の技術内容の
理解を助けるためのものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の成分(A1)、成分(A2)および成分
    (A3)の接触生成物からなり、その平均粒径が10〜100
    ミクロンの範囲内にあるものであることを特徴とする、
    オレフィン重合用触媒成分。 成分(A1) マグネシウムハロゲン化合物と周期律表第I〜IV族金属
    のアルコキシ基含有化合物との接触物の粒子表面薄層に
    アルコール化合物を接触させた固体成分。 成分(A2) 有機酸エステル。 成分(A3) 液状の四価のチタンハロゲン化合物。
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