JPH0763985B2 - 射出成形用難燃樹脂ペレット - Google Patents

射出成形用難燃樹脂ペレット

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JPH0763985B2
JPH0763985B2 JP1215490A JP1215490A JPH0763985B2 JP H0763985 B2 JPH0763985 B2 JP H0763985B2 JP 1215490 A JP1215490 A JP 1215490A JP 1215490 A JP1215490 A JP 1215490A JP H0763985 B2 JPH0763985 B2 JP H0763985B2
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stabilizer
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育宏 三島
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Kaneka Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、射出成形における加工性が著しく優れた射出
成形用難燃樹脂ペレットに関するものである。詳しく
は、低分子量スチレン系樹脂と低重合度塩化ビニル系樹
脂からなる難燃性樹脂(A)のペレットに、融点が100
℃以上の安定剤または滑剤と融点が100℃未満の安定
剤、滑剤または可塑剤からなる変性剤(B)を必須成分
として少量付着させた新規な射出成形用難燃樹脂ペレッ
トに関するものである。
[従来技術および発明が解決しようとする課題] 低分子スチレン系樹脂と低重合度塩化ビニル系樹脂から
なる射出成形用難燃樹脂は、その機械的性質と経済性の
点から優れた材料であり、近年、OA機器等のハウジング
材としての使用が増加している。しかしながら、この材
料は、成形品にヤケ、フラッシュがでやすく、成形加工
が難しいという難点を持っている。この原因として、特
に塩化ビニル系樹脂を含むため、射出成形時の樹脂の溶
融粘度が高く、その結果、スクリューやシリンダー、金
型等の金属と樹脂の剪断発熱が大きくなり、熱分解を起
こし成形品にヤケ、フラッシュ等を引起こす事が考えら
れる。これらの改良方法として、安定剤や滑剤を多量に
添加する事が一般に行われているが、衝撃強度等機械的
物性の低下を引起こし、品質的に望ましい方法でない。
また、安定剤、滑剤を効率的に添加する方法として、ペ
レットに少量付着させる方法が知られている。しかし、
この方法では、射出成形機のブロワー、ホッパー、スク
リューに安定剤、滑剤が残存したり、ペレット同士が融
着して、定常的に計量できないため、逆に成形品にフラ
ッシュやヤケが出たりする欠点があった。
[課題を解決するための手段および作用効果] 安定剤、滑剤を効率的に添加する方法を鋭意検討した結
果、驚くべき事に、難燃性樹脂ペレットに、融点が100
℃以上の安定剤または滑剤と、融点が100℃未満の安定
剤、滑剤または可塑剤からなる変性剤(B)を用いると
ブロワー、ホッパー、スクリューへの残存が無く、定常
的に計量でき、難燃樹脂の加工性も著しく向上できる事
を見出だした。
すなわち、本発明によれば、メチルエチルケトン可溶部
の還元粘度が、0.20〜0.55dl/g(N,N−ジメチルホルム
アミド溶液、30℃、C=0.3)であるスチレン系樹脂30
〜80重量%と平均重合度が400〜800の塩化ビニル系樹脂
20〜70重量%からなる難燃性樹脂(A)を80重量%以上
含有する射出成形用樹脂ペレット100重量部に対し、融
点100℃以上の安定剤または滑剤の少なくとも1種60〜9
5重量%と融点100℃未満の安定剤、滑剤または可塑剤の
少なくとも1種5〜40重量%からなる変性剤(B)0.00
5〜1.0重量部をペレットに付着させた射出成形用難燃樹
脂ペレットが提供される。本発明においては、衝撃強度
の低下がなく、優れた加工性を持つ射出成形用難燃樹脂
ペレットが得られる。
スチレン系樹脂は、塩化ビニル系樹脂と共に必須成分で
ある。いずれが欠けても、本発明の変性剤(B)が与え
る効果、すなわち、衝撃強度、難燃性の低下等を起こさ
ずに、加工性を改良するという効果を同時に満たす事は
出来ない。
本発明における上記(A)成分におけるスチレン系樹脂
は、メチレンエチルケトン可溶部の還元粘度が、N,N−
ジメチルホルムアミド溶液中、C=0.3、30℃で0.20〜
0.55dl/gであり、(A)成分中30〜80重量%、より好ま
しくは、35〜75重量%である。スチレン系樹脂として
は、ABS樹脂、AS樹脂、MBS樹脂、MABS樹脂、アクリロニ
トリル−ブタジエン−スチレン−α−メチルスチレン共
重合体、アクリロニトリル−メチルメタクリレート−ブ
タジエン−スチレン−α−メチルスチレン共重合体、ア
クリロニトリル−ブタジエン−スチレン−α−メチルス
チレン−マレインミド共重合体、AAS樹脂、ASE樹脂、ス
チレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン
イミド共重合体等の塩化ビニル系樹脂と相溶性の良い通
常のスチレン系樹脂の全てを含む。メチルエチルケトン
可熔部の還元粘度が0.20dl/g未満では衝撃強度が低下
し、0.55dl/gを越えると、流動性の低下をきたし、加工
性が悪くなる。又、(A)成分中スチレン系樹脂が80重
量%を越えると、衝撃強度の低下が著しい。反対に30重
量%未満では相対的に塩化ビニル系樹脂の比率が多くな
る事になり、加工性の低下をきたし、好ましくない。
一方、(A)成分における塩化ビニル系樹脂は、平均重
合度が400〜800、より好ましくは450〜750であり、かつ
少なくとも80重量%以上が塩化ビニルである単独重合体
および/または共重合体、後塩素ポリ塩化ビニルが含ま
れる。共重合体には、エチレン、酢酸ビニル、メチルメ
タクリレート、ブチルアクリレート等の不飽和化合物の
20重量%以下が共重合成分として含まれていてもよい。
(A)成分における塩化ビニル系樹脂の量は、スチレン
系樹脂で述べた理由により、20〜70重量%が良く、更に
好ましくは、25〜65重量%である。平均重合度が400未
満になると衝撃強度が低下し、800を越えると加工性が
著しく低下する。
上記(A)成分からなるペレットに付着させて、衝撃強
度を低下させず、優れた加工性を持たせる変性剤(B)
は、融点が100℃以上の安定剤または滑剤の少なくとも
1種を60〜95重量%と融点が100℃未満、好ましくは90
℃未満の安定剤、滑剤または可塑剤の少なくとも1種を
5〜40重量%とからなる変性剤である。
変性剤(B)が、融点100℃未満の安定剤、滑剤または
可塑剤を5〜40重量%含有する事が、難燃樹脂の加工性
において著しい改良効果を発現するための必須条件であ
る。融点が100℃未満の安定剤、滑剤または可塑剤が5
重量%を下回ると、計量が不安定になったり、加工性が
極端に低下する。40重量%を越えると、ペレット同士の
癒着が起こったり、加工性が低下する。
本発明の(B)成分を構成する融点100℃以上の安定剤
または滑剤としては、ジオクチルスズマレート、ジブチ
ルスズマレート、ジブチルスズβ−メルカプトプロピオ
ネート、BHT、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロ
キシ−5−タ−シャリーブチルフェニル)ブタン、ステ
アリル1−(3,5−ジターシャリーブチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート等のスズ安定剤、フェノ
ール系抗酸化剤類、ポリエチレンワックス、ポリプロピ
レンワックス、ポリエステルワックス、ポリアミドワッ
クス、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステ
アリン酸カルシウム、エチレンビスステアリルアミド等
のオレフィンワックス類、脂肪酸、脂肪酸金属塩類、脂
肪酸アミド等が挙げられ、通常ABS樹脂、PVC樹脂に用い
られる安定剤、滑剤であればよい。
本発明の(B)成分を構成する融点が100℃未満の安定
剤、滑剤または可塑剤としては、ジメチルスズビス(オ
クチルメルカプトアセテート)、ジブチルスズビス(オ
クチルメルカプトアセテート)、ジブチルスズビス(イ
ソオクチルメルカプトアセテート)、ジブチルスズビス
(2−エチルヘキシルβ−メルカプトプロピオネー
ト)、ジブチルスズビス(ノニルβ−メルカプトプロピ
オネート)、ジブチルスズラウレート、ジブチルスズビ
ス(ラウリルマレート)等のスズ安定剤、モノステアリ
ルグリセリド、トリスステアリルグリセリド、ブチルス
テアレート、パルミチルパルミテート、ステアリルステ
アレート、ベヘニルベヘネート、ステアリルモンタネー
ト、ステアリルアミド、パルミチン酸、ステアリン酸等
の滑剤、ジオクチルフタレート名の可塑剤が挙げられ
る。
本発明の(B)成分の融点100℃未満の安定剤、滑剤ま
たは可塑剤は、(B)成分中5〜40重量%、好ましく
は、10〜35重量%である。この範囲外であると加工性改
良効果が見られない。
本発明の(B)成分の使用量は、樹脂ペレット100重量
部に対し、0.005〜1.0重量%、好ましくは0.005〜0.5重
量部である。0.005重量部未満では十分に効果が発現出
来ず、又1重量部を越えると加工性の低下が大きい。
本発明の射出成形用難燃樹脂ペレットは、通常良く知ら
れてた酸化防止剤、熱安定剤、滑剤はもとより、必要に
応じて適宜UV吸収剤、顔料、帯電防止剤および更に難燃
剤、難燃助剤、例えばハロゲン系難燃剤、アンチモン化
合物をあわせて含有する事もできる。特にスチレン系樹
脂に用いられるフェノール系酸化防止剤、ホスファイト
系安定剤、塩化ビニル系樹脂に配合される錫系安定剤、
鉛系安定剤、および各種脂肪酸エステル、金属石鹸、ワ
ックス類等の内外滑剤、等は本発明のペレットを射出成
形用樹脂として、より高性能なものにするために用いる
のが通常である。
以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明する。実施
例、比較例および表中の『部』は『重量部』を示す。
実施例1 a)スチレン系樹脂IIの合成 公知の乳化重合法により重合し、アクリロニトリル20
部、スチレン60部、ブタジエン20部よりなり、還元粘度
(ηsp/c)が0.35のスチレン系樹脂IIを得た。
なお、スチレン系樹脂の還元粘度は以下の様にして測定
した。スチレン系樹脂のメチルエチルケトン可溶分をN,
N−ジメチルホルムアミドに濃度が0.3g/dlとなるように
溶解して高分子溶液とし、JIS−K6721に従って、30℃で
ウベローデ型粘度系(柴山科学機器製作所(株)製の毛
細管粘度自動計測装置)を用い、通過時間(t)を測定
した。一方、溶媒のN−ジメチルホルムアミドについて
も、同装置を用い、30℃で通過時間(t0)を測定し、次
式により、還元粘度(ηsp/c)を算出した。
ηsp/c=(t/t0−1)/C [式中、Cは高分子溶液の濃度を意味する。] b)塩化ビニル系樹脂IIの合成 公知の懸濁重合法により重合し、塩化ビニル100部より
なり、平均重合度が600の塩化ビニル系樹脂IIを得た。
c)変性剤B1を含む射出成形用難燃樹脂ペレットの作製 a)、b)で合成したスチレン系樹脂IIを50部、塩化ビ
ニル系樹脂IIを50部、および錫安定剤として、ジブチル
スズマレート2部、ジブチルスズメルカプト1部、滑剤
として、ポリエチワックス1部、トリグリセリド1部の
混合物をスーパーミキサーでブレンドした後、40mm押出
し機にてペレット化を行った。作製したペレット100重
量部を0.2重量部を表2に示す変性剤B1とブレンドし、
変性剤B1を付着させた射出成形用難燃樹脂のペレットを
得た。
実施例2〜19および比較例1〜16 表1に示すスチレン系樹脂および塩化ビニル系樹脂なら
びに表2に示す変性剤(B)を含む表3の射出成形用難
燃樹脂ペレットを実施例1と同様の方法で作製した。
但し、塩化ビニル系樹脂IV、Vは、実施例1で得た塩化
ビニル系樹脂IIを公知の塩素化法により、おのおの塩素
含量が60%、63%になるまで塩素化して得た。
試験例 作製したペレットから、5オンス射出成形機にて、スク
リュー回転数80rpm、ノズル設定温度200℃の条件で加工
性を測定あるいは試験片を成形した。
加工性は、厚み1.5mm×長さ100mm×幅150mmの平板を成
形した際のフラッシュおよびヤケを5点法で評価した。
5点法の評価基準は表5に示す。
衝撃強度は、ASTM D−256によるアイゾット衝撃試験
で評価した。
難燃性はUL規格に基づいて評価した。
衝撃強度、加工性および難燃性の結果を表4に示す。表
4から、本発明の組成物が、成形加工性に著しく優れ、
衝撃強度、難燃性が保持されている事がわかる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】メチルエチルケトン可溶部の還元粘度が、
    0.20〜0.55dl/g(N,N−ジメチルホルムアミド溶液、30
    ℃、C=0.3)であるスチレン系樹脂30〜80重量%と平
    均重合度が400〜800の塩化ビニル系樹脂20〜70重量%か
    らなる難燃性樹脂(A)を80重量%以上含有する射出成
    形溶用樹脂ペレット100重量部に対し、融点100℃以上の
    安定剤または滑剤の少なくとも1種60〜95重量%と融点
    100℃未満に安定剤、滑剤または可塑剤の少なくとも1
    種5〜40重量%からなる変性剤(B)0.005〜1.0重量部
    をペレットに付着させた射出成形用難燃樹脂ペレット。
JP1215490A 1990-01-22 1990-01-22 射出成形用難燃樹脂ペレット Expired - Lifetime JPH0763985B2 (ja)

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CN107793588B (zh) * 2016-09-01 2019-05-21 常州轻工职业技术学院 一种制备芳香酸盐-mbs复合增韧改性剂的方法

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