JPH0762873A - 屋根の構築方法及び装置 - Google Patents

屋根の構築方法及び装置

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JPH0762873A
JPH0762873A JP21253093A JP21253093A JPH0762873A JP H0762873 A JPH0762873 A JP H0762873A JP 21253093 A JP21253093 A JP 21253093A JP 21253093 A JP21253093 A JP 21253093A JP H0762873 A JPH0762873 A JP H0762873A
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Satoyuki Uchiumi
智行 内海
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 危険を伴う高所での手作業を不要とし、構
築、分解作業が簡易で短時間に終了し、また、他の屋根
への転用、再使用が容易な屋根の構築方法及び装置を提
供する。 【構成】 屋根構築用昇降装置1は、第1、第2の柱脚
部100、101と第1、第2の支持柱103、104
により4節機構をなし、第1の柱脚部101の端部11
2をベースプレート108側に引き寄せることで屋根材
2をリフトアップすることができる。よって、屋根構築
用昇降装置1を複数所望の位置に適宜配置して、各屋根
材2をリフトアップすることで、複数個の屋根材の組合
せで種々の形状の屋根を構築でき、また、逆の工程で分
解することができる。屋根材2は着脱式として種々の形
状のものに取替え可能であり、また、単一または複数枚
のシートを屋根材2とすることもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、運動競技場、音楽堂、
展示会場、仮設による屋外イベント会場などの無柱で比
較的大きな屋根下空間を有する屋根を構築するのに特に
好適な屋根の構築方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の屋根の構築には、従来、鉄骨造
その他の構造の屋根材支持用のフレームに屋根材を張る
ことにより行なっている。この構築作業においては鉄骨
などの部材の吊り上げのためにクレーンなどの大型作業
機械の使用を必要とする。また、各部材の接合のため作
業者の高所作業も必要とし、そのため作業者の足場の仮
設も必要としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の高所作
業を不要又は簡略化するため、従来、種々の手段が講じ
られてきたが、危険を伴う高所での手作業をまったく不
要とすることはできなかった。また、クレーンなどの大
型作業機械の使用や足場の仮設作業(及び屋根構築作業
終了後の分解作業)が必要とすると、屋根の構築は煩雑
で時間のかかるものとなる。
【0004】また、屋外イベント会場などとして仮設的
に構築される屋根の場合、使用後に分解する必要がある
が、この分解作業では、再び危険を伴う高所での手作業
を必要とし、クレーンなどの大型作業機械の使用や足場
の仮設作業(及び屋根分解作業終了後の足場の分解作
業)も必要となる。さらに、分解後の各部材を転用、再
使用して、他の仮設屋根を構築するに際しては、その場
合場合により構築せんとする屋根の形状や大きさなどの
条件が異なるため、この種々異なる条件にあわせて分解
後の部材で別の異なる仮設屋根を構築するのは容易では
ない。
【0005】本発明は、危険を伴う高所での手作業を不
要とし、構築作業や使用後の分解作業が簡易で短時間に
終了し、また、使用後に分解して条件の異なる他の屋根
に転用、再使用することが容易な屋根の構築方法及び装
置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めの本発明は次のようなものである。まず、昇降装置を
屋根を構築せんとする所望の位置に複数個配置する。こ
の昇降装置は、屋根材を有し、この屋根材を支持して昇
降するものか、あるいは、屋根材を支える屋根材支持部
を有し、この屋根材支持部を支持して昇降するものであ
る。昇降装置が後者の場合は前記の配置後に、各屋根材
支持部上に屋根材を載置する。昇降装置が前者の場合
は、この屋根材は複数個組み合わせることで単一の屋根
をなすもので、各昇降装置この各屋根材を有する。昇降
装置が後者の場合は、この屋根材は単一でまたは複数個
組み合わせることで単一の屋根をなすものである。よっ
て、単一の屋根をなす単一の屋根材を複数の屋根材支持
部材で支持させるように載置してもよいし、複数個組み
合わせることで単一の屋根をなす各屋根材を、昇降装置
の前記の配置後に、それぞれ1つまたは複数の屋根材支
持部材に支持させるように載置してもよい。このよう
に、屋根材が支持された状態で昇降装置に、この屋根材
の持ち上げ動作を行なわせれば、1つまたは複数個の屋
根材は単一の屋根を構成する。
【0007】また、第1の柱脚部と、第2の柱脚部と、
第1の支持柱と、第2の支持柱と、第1の柱脚部と第1
の支持柱とをそれぞれの一端部で回動自在に連結する第
1の連結部と、第2の柱脚部と第2の支持柱とをそれぞ
れの一端部で回動自在に連結する第2の連結部と、第1
の柱脚部と第2の柱脚部とのそれぞれの軸部分を回動自
在に連結する第3の連結部と、第1及び第2の支持柱の
各端部のうち第1及び第2の連結部による連結をされて
いない端部同士を回動自在に連結する第4の連結部とを
備え、第3の連結部から第2の連結部までの長さと第2
の連結部から第4の連結部までの長さとの合計は第3の
連結部から第1の連結部までの長さと第1の連結部から
第4の連結部までの長さとの合計より大きい屋根構築用
昇降装置も本発明とする。
【0008】
【作用】昇降装置により屋根材を持ち上げることで、作
業者が高所に上らなくても屋根の構築ができる。また、
屋根材支持部材上に屋根材を載置する場合に、この屋根
材が屋根材の持ち上げ後に落下しないように、屋根材支
持部材に固定したり、地上とロープなどで繋いだりなど
の作業を行なう場合も、すべて地上で行なうことができ
る。したがって危険を伴う高所での手作業を完全に不要
とすることができる。
【0009】また、従来の屋根材支持用のフレームとし
ての機能を有し、複数の昇降装置を所望の位置に運び込
むことで、従来の屋根材支持用のフレーム構築に対応す
る作業は終了する。この後、屋根材の持ち上げは昇降装
置により行われて屋根の構築ができる。よって、作業用
足場を築くことなく、クレーンなどの大型作業機械を用
いることなく、屋根の構築ができ、屋根の構築作業は簡
易で短時間に終了する。分解作業は、この工程を逆にし
て行えばよく、やはり、作業用足場を築くことなく、ク
レーンなどの大型作業機械を用いることなくできるか
ら、作業は同様に簡易で短時間に終了する。
【0010】さらに、分解後に、分解後の各部材を再利
用して再度屋根を構築するにおいても、複数の昇降装置
の配置や数を変え、用いる屋根材の形状を取り替える
か、複数の屋根材を使用した場合には屋根材の配置や数
を変えてそのまま用いるかなどして、使用後に分解して
形状や大きさの異なる他の屋根を構築することが容易に
できる。よって、分解後の転用、再使用が容易となる。
【0011】昇降装置としては上述の屋根構築用昇降装
置を用いることができる。この屋根構築用昇降装置は、
第1及び第2の柱脚部、第1及び第2の支持柱並びに4
つの連結部により4節機構をなす。この屋根構築用昇降
装置の第1の柱脚部と第2の柱脚部との第1及び第2の
連結部を設けていない側の一端部を接地部として所望の
位置にたてる。第2の柱脚部をその位置で固定して、第
1の柱脚部の接地部を第2の柱脚部の接地部側に近づけ
ていくと、第3及び第1連結部間と第3及び第2連結部
間のなす角と第1及び第4連結部間と第2及び第4連結
部間のなす角とは次第に小さくなり、第1及び第3連結
部間と第1及び第4連結部間のなす角と第2及び第3連
結部間と第2及び第4連結部間のなす角とは次第に大き
くなる。したがって第4の連結部は次第に上昇する。ま
た、逆に第1の柱脚部の接地部と第2の柱脚部の接地部
とを離していけば、第4の連結部は次第に下降する。よ
って、第1の支持柱で屋根材を支持させれば、この屋根
構築用昇降装置を複数個用意して上述の昇降装置として
用いることができる。屋根材は第1の支持柱により直接
に、あるいは第1の支持柱に支持された屋根材支持部を
介して支持することができる。屋根材は屋根構築用昇降
装置と別体としても予め固定されていてもよい。
【0012】また、第2の柱脚部の接地部を固定したま
ま第1の柱脚部の接地部をこの第2の柱脚部の接地部に
近づけていくから、第4の連結部は上昇しつつも、第1
の柱脚部の接地部側から第2の柱脚部の接地部側へいく
らか寄っていくような動きをする。そして、第3の連結
部から第2の連結部までの長さと第2の連結部から第4
の連結部までの長さとの合計は第3の連結部から第1の
連結部までの長さと第1の連結部から第4の連結部まで
の長さとの合計より大きいから、第2及び第3連結部間
と第2及び第4連結部間がほぼ伸びきった状態となって
も、第1及び第3連結部間と第1及び第4連結部間は未
だ伸びきってはおらず、第4の連結部は第2の柱脚部の
接地部側から第1の柱脚部の接地部側へやや大きく突き
出されるような動きをとる。したがって、例えば、複数
個で単一の屋根をなす屋根材を第1の支持柱で支持し、
その屋根材の先端部が第1の連結部側から第2の連結部
側へと張り出すようにする。このようにした屋根構築用
昇降装置を例えば2台用意して2つの屋根材の先端部間
にいくらか隙間をとって配置する。両端にフランジ部が
張り出している例えば板状のスペーサを用意し、このス
ペーサを2つの屋根材の先端部間に渡して載せる。この
状態のまま2つの屋根構築用昇降装置で屋根材を持ち上
げると、屋根材の先端部間は次第に離れていき、スペー
サの底面部を滑って、ついにはスペーサは両端のフラン
ジ部で屋根材の両先端部に支持される。この後、第2及
び第3連結部間と第2及び第4連結部間との間ががほぼ
伸びきった状態となると、屋根材の両先端部間は互いに
接近するような動作をとり、スペーサを両端から挟持
し、スペーサは屋根材の両先端部に密着して固定され
る。
【0013】したがって、複数個の屋根材を組み合わせ
て単一の屋根を形成する場合であっても、屋根構築用昇
降装置を地上で操作するだけで、各屋根材間に生じる隙
間を簡易に埋めることができ、この点でも、危険な高所
作業や足場の構築作業(及びその分解作業)を不要とす
ることができる。
【0014】
【実施例】以下では本発明の実施例について説明する。
図1は本実施例の屋根構築用昇降装置の斜視図である。
同図を参照して、この屋根構築用昇降装置1は、第1の
柱脚部100と、第2の柱脚部101と、第1の支持柱
102と、第2の支持柱103とを備えている。第1の
柱脚部100と第1の支持柱102とは第1の連結部1
04でピン接合によりそれぞれの一端部が回動自在に連
結されている。同様に、第2の柱脚部101と第2の支
持柱103とをそれぞれの一端部で回動自在に連結する
第2の連結部105、第1の柱脚部100と第2の柱脚
部101とのそれぞれの軸部分を回動自在に連結する第
3の連結部106、第1及び第2の支持柱102、10
3の各端部のうち第1及び第2の連結部104、105
による連結をされていない端部同士を回動自在に連結す
る第4の連結部107を備えている。第3の連結部10
6から第2の連結部104までの長さと第2の連結部1
04から第4の連結部107までの長さとの合計は第3
の連結部106から第1の連結部104までの長さと第
1の連結部104から第4の連結部107までの長さと
の合計より大きく形成されている。
【0015】また、屋根構築用昇降装置1は、この屋根
構築用昇降装置1の台座となるベースプレート108、
109を備えている。このベースプレート108、10
9は図2に示すようにT字形に形成されている。第2の
柱脚部101の第2の連結部105が設けられていない
側の端部110は第5の連結部111によりベースプレ
ート108に回動自在に連結されている。ベースプレー
ト109には図示しないスライドレールが形成され、第
1の柱脚部100の第2の連結部104が設けられてい
ない側の端部112には、図示しないスライドレールを
摺動する図示しない車輪が設けられ、この端部112は
図示しないスライドレールにガイドされてベースプレー
ト109の軸方向に移動できる。また、ベースプレート
108には図示しない巻き上げウインチが設けられ、こ
のウインチのワイヤは端部112に設けられた図示しな
い車輪に連結され、このウインチを巻き上げることで端
部112をベースプレート108側に引き付けることが
できる。また、ベースプレート109の端部側には図示
しない油圧シリンダが設けられ、この油圧シリンダで端
部112に設けられた図示しない車輪をベースプレート
108側へ押圧することを可能とし、端部112の移動
時の初期応力に対応している。すなわち、端部112の
移動時の初期においては図示しない油圧シリンダの押圧
により端部112をベースプレート108側に移動させ
る。この移動の過程で倍力としての応力は減衰していく
ので図示しない油圧シリンダの可動範囲を超えてからは
図示しない巻き上げウインチにより端部112を牽引す
る。
【0016】第1の支持柱102には本発明の屋根材支
持部をなす片持ち梁113が固定されている。この片持
ち梁113は第1の支持柱102からベースプレート1
09の軸方向側へ延出している。片持ち梁113には屋
根材2が固定されている。
【0017】次に屋根構築用昇降装置1の動作について
説明する。図3〜図5は屋根構築用昇降装置1で屋根材
2をリフトアップする動作を段階的に示す斜視図であ
る。図3は屋根構築用昇降装置1が折りたたまれた状態
を示し、図5は屋根構築用昇降装置1で屋根材2を完全
にリフトアップした状態を示し、図4はこれらの中間的
な状態を示している。図6〜図8は屋根構築用昇降装置
1で屋根材2をリフトアップする動作を段階的に示す機
構立面図であり、図6、図7、図8は、それぞれ図3、
図4、図5に対応している。
【0018】まず、屋根構築用昇降装置1を所望の位置
に配置する。第1の柱脚部100の端部112をベース
プレート108側に近づけていくと、第3及び第1連結
部106、104間と第3及び第2連結部106、10
5間のなす角と第1及び第4連結部104、107間と
第2及び第4連結部105、107間のなす角とは次第
に小さくなり、第1及び第3連結部104、106間と
第1及び第4連結部104、107間のなす角と第2及
び第3連結部105、106間と第2及び第4連結部1
05、107間のなす角とは次第に大きくなり、屋根材
2は次第に上昇する。また、逆に端部112をベースプ
レート108から離していけば、屋根材2は次第に下降
する。図9は、屋根材2を屋根構築用昇降装置1でリフ
トアップする場合の軌跡を7段階に分けて示した機構立
面図である。図9においては第1の柱脚部100の端部
112の位置を(1)〜(7)の7段階で示し、この各
段階に対応して屋根材先端部20の軌跡も(1)〜
(7)の7段階で示している。
【0019】図9に明らかなように、第4の連結部10
7(よって、それに連なる先端部20)は、上昇しつつ
も、同図における端部20側から第5の連結部111側
へいくらか寄っていくような動きをする。すなわち、先
端部20の軌跡はやや弧を描くような軌跡となる
((1)段階〜(5)段階)。そして、第3の連結部1
06から第2の連結部105までの長さと第2の連結部
105から第4の連結部107までの長さとの合計は第
3の連結部106から第1の連結部104までの長さと
第1の連結部104から第4の連結部107までの長さ
との合計より大きいから、第2及び第3連結部105、
106間と第2及び第4連結部105、107間がほぼ
伸びきった状態となっても、第1及び第3連結部10
4、106間と第1及び第4連結部104、107間は
未だ伸びきってはおらず、先端部20第5の連結部11
1側から端部20側へやや大きく突き出されるような動
きをとる((5)段階〜(7)段階)。
【0020】本発明の一実施例である屋根の構築装置
は、上述の屋根構築用昇降装置1を複数個備えている。
以下では、この屋根の構築装置を用いて、例えば、カマ
ボコ型の仮設屋根を構築する場合について説明する。ま
ず、屋根構築用昇降装置1を屋根材2の先端部20間に
いくらか間隔をとった状態で向き合わせて、この一対の
屋根構築用昇降装置1を、例えば4列、所望の位置に設
置する。この後、所定のスペーサを一対の屋根構築用昇
降装置1の先端部20間に渡して載置する。この後、端
部112をベースプレート108側にひきつけて、屋根
材2のリフトアップを行なうが、このリフトアップ時の
一対の屋根材2の一対の端部20とスペーサ3との位置
関係を図10に示している。図10は屋根材2の先端部
20で向き合う一対の屋根構築用昇降装置1の先端部2
0とスペーサ3の立断面図である。図10(A)は図9
の段階(1)に、(B)は段階(1)〜段階(5)に、
(C)は段階(5)〜(7)に、(D)は段階(7)
に、それぞれ対応している。スペーサ3は、本実施例で
は細長い板状の部材であり、その長手側の両端部にはフ
ランジ部30が張り出している。フランジ部30はスペ
ーサ3の長手側両端部の一方の面側から、この面方向に
張り出しており、先端部20間に渡して載置するにあた
っては、このフランジ部30が張り出している面側を上
として載置する(図10(A)参照)。この状態のまま
屋根構築用昇降装置1で一対の屋根材2を高さをそろえ
てリフトアップしていく。このときの屋根材2の先端部
20の動きは、図10中に矢示で示した。この先端部2
0の動きは図9を参照して既述のとおりであり、かかる
説明から明らかなように、、屋根材2のリフトアップに
つれて、屋根材2の先端部20間は次第に離れていく
(図10(B)参照)。この先端部20はスペーサ3の
底面部を滑って移動し、ついにはスペーサ3は先端部2
0間に落ち込んで、両端のフランジ部30で屋根材2の
両先端部20に支持される(図10(C)参照)。この
後、屋根材2の両先端部20間は互いに接近するような
動作をとり、スペーサ3を両端から挟持し、スペーサ3
は屋根材2の両先端部20に密着して固定される(図1
0(D)参照)。
【0021】なお、スペーサ3を用いずに向いあう屋根
材2同士の隙間をなくすためには次のようにする。ま
ず、図10(A)とは異なり、屋根材2間に間隔をとる
のではなく、一方の屋根材2の先端20が他方の屋根材
2の先端20上にある程度覆いかぶさるようにして、向
いあう屋根構築用昇降装置1を配置する。そして、先端
20がかぶさっている側の屋根材2のリフトアップから
行ない、これにつづいて他方の屋根材2をリフトアップ
する。屋根材2の先端20は図9を参照して説明したよ
うな動きをとり、屋根構築用昇降装置1の配置時にその
位置を適切に定めておけば、両方の屋根材2の先端20
を密着させることができる。図9に示した段階(6)か
ら段階(7)までの動きは同図に示すように、斜め上方
から下がるような動きをするので、両先端20間の接触
もスムースであり、一方が他方の上に乗り上げてしまう
ようなことはない。
【0022】このようにして、完成したカマボコ型の仮
設屋根の完成した状態は図1に示す。図1は本実施例の
屋根の構築装置で構築したカマボコ型の仮設屋根の正面
図である。同図に示す仮設屋根は、図に示すように、一
対の屋根構築用昇降装置1a1と1b1、1a2と1b2
1a3と1b3、1a4と1b4を用いている。一対の屋根
構築用昇降装置1の屋根材2間の隙間はスペーサ3によ
り埋められているが、隣あう屋根構築用昇降装置1の屋
根材2間の隙間を埋めたい場合は、屋根構築用昇降装置
1を設置する段階で隙間が空かないように設置位置を考
慮してもよいし、リフトアップ前に屋根材2間を適宜接
合して、各屋根構築用昇降装置1に設けられた各屋根材
2の高さを一律に揃えるようにしてリフトアップしても
よい。なお、図1においては屋根構築用昇降装置1
2、1b2、1a3、1b3、1a4、1b4は、便宜上細
部を省略して示している。
【0023】本実施例の屋根構築装置を用いれば、図1
に示すカマボコ型の屋根のみならず、種々の形状の屋根
を構築することができる。図11はこのような屋根構築
装置を用いて構築する屋根の斜視図である。図11
(A)は、同図に斜線で示した屋根材2を設けた屋根構
築用昇降装置1を一列に並べて屋根を構築する例であ
り、図11(B)は、同様に同図に斜線で示した屋根材
2を屋根構築用昇降装置1を円環状に配列してドーム状
の屋根を構築する例を示している。後者の場合は、ドー
ム状の屋根の中心部分を上述したスペーサ3を円形に構
成して用いてもよい。なお、図11において、各屋根構
築用昇降装置1の細部は便宜上省略している。このよう
に、一種類の屋根構築用昇降装置1で各種の形状の屋根
を構築するため、屋根構築用昇降装置1に設ける屋根材
2は着脱式とし、構築せんとする屋根の形状に合わせて
適宜の形状の屋根材2を用いることができる。
【0024】また、上述の説明では、屋根材2は各屋根
構築用昇降装置1ごとに分割され、複数個寄せ集めるこ
とにより各種各様の形状の単一の屋根を構成するもので
あるが、柔軟な不燃性テフロン膜などの単一のシートを
屋根材2として用いてもよい。この場合は、屋根構築用
昇降装置1を所望の位置に配置した後、このシートを屋
根構築用昇降装置1間に渡して被せ、このシートを屋根
構築用昇降装置1の片持ち梁113などに固定するか、
ロープなどでこのシートの端部と地上とを連結して固定
して、しかる後、リフトアップすればよい。ロープなど
でシートの端部と地上とを連結して固定した場合は、ロ
ープなどの長さを適宜調節すれば、リフトアップするこ
とでロープなどがシートに張りを与え、風などを受けて
もずれたりしない。単一のシートではなく、複数枚のシ
ートを用いて単一の屋根を構築することももちろん可能
である。
【0025】上述のように構築した屋根を分解する場合
は、上述の作業を逆に辿ることで屋根材2を地上に降ろ
すことができる。上述のスペーサ2を用いた場合にも、
屋根材2の先端20は高い位置にあれば斜め上を向き、
低い位置にあれば斜め下を向くので(図9など参照)ス
ペーサ3の本体とフランジ部30との段差があっても図
10(D)の状態から図10(B)の状態に戻るのには
多くの場合支障はない。この段差が障害となる場合は、
屋根材2の先端部20にまるみを付けたりスペーサ3の
段差部分をややなだらかにするなどの手段を講じること
により解決することができる。
【0026】つづいて本実施例の作用について説明す
る。本実施例によれば、屋根構築用昇降装置1により屋
根材2をリフトアップすることで、上述のとおり、作業
者が高所に上らなくても屋根の構築ができる。したがっ
て危険を伴う高所での手作業を完全に不要とすることが
できる。
【0027】また、上述のとおり、作業用足場を築くこ
となく、クレーンなどの大型作業機械を用いることな
く、屋根の構築ができ、屋根の構築作業は簡易で短時間
に終了する。屋根の分解作業は、構築作業の工程を逆に
して行えばよく、やはり、作業用足場を築くことなく、
クレーンなどの大型作業機械を用いることなくできるか
ら、作業は簡易で短時間に終了する。
【0028】さらに、分解後に、分解後の各部材を再利
用して再度屋根を構築するにおいても、複数の屋根構築
用昇降装置1の配置や数を変え、用いる屋根材2の形状
を取り替えるか、屋根材2の配置や数を変えてそのまま
用いるかなどして、一度屋根を構築して使用した後に分
解して、形状や大きさの異なる他の屋根を構築すること
が容易にできる。よって、分解後の転用、再使用が容易
となる。
【0029】そのうえ、スペーサ3を用いあるいは用い
ずに、屋根構築用昇降装置1を地上で操作するだけで、
上述のとおり、各屋根材2間に生じる隙間を簡易に埋め
ることができ、この点でも、危険な高所作業や足場の構
築作業(及びその分解作業)を不要とすることができ
る。
【0030】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、屋根の構
築、分解作業において、危険を伴う高所での手作業を完
全に不要とすることができる。また、作業用足場を築く
ことなく、クレーンなどの大型作業機械を用いることな
く屋根の構築、分解ができるため、屋根の構築、分解作
業は簡易で短時間に終了する。さらに、一度屋根を構築
して使用した後に分解して、形状や大きさの異なる他の
屋根を構築することが容易にできて、分解後の転用、再
使用が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である屋根構築用昇降装置の
斜視図である。
【図2】本発明の一実施例である屋根の構築装置を用い
て構築した屋根の一例の正面図である。
【図3】本発明の一実施例である屋根構築用昇降装置の
斜視図である。
【図4】本発明の一実施例である屋根構築用昇降装置の
斜視図である。
【図5】本発明の一実施例である屋根構築用昇降装置の
斜視図である。
【図6】本発明の一実施例である屋根構築用昇降装置の
機構立面図である。
【図7】本発明の一実施例である屋根構築用昇降装置の
機構立面図である。
【図8】本発明の一実施例である屋根構築用昇降装置の
機構立面図である。
【図9】本発明の一実施例である屋根構築用昇降装置の
機構立面図である。
【図10】本発明の一実施例である屋根構築用昇降装置
に設けた屋根材の先端部とこの先端部間に載せたスペー
サとの立断面図であり、図10(A)〜(D)は何れも
屋根材をリフトアップする場合の状態を経時的に示すも
のである。
【図11】図11(A)、(B)の何れも本発明の一実
施例である屋根の構築装置を用いて構築した屋根の一例
の斜視図である。
【符号の説明】
1 屋根構築用昇降装置 100 第1の柱脚部 101 第2の柱脚部 102 第1の支持柱 103 第2の支持柱 104 第1の連結部 105 第2の連結部 106 第3の連結部 107 第4の連結部 113 片持ち梁 2 屋根材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屋根材を支える屋根材支持部を有しこの
    屋根材支持部を支持して昇降する昇降装置を所望の位置
    に複数個配置する工程と、この配置後に屋根材を前記各
    屋根材支持部上に載置してこの複数個の屋根材支持部全
    体で一又は複数の屋根材を支持させる工程と、この載置
    後に前記各昇降装置に前記屋根材の持ち上げ動作を行な
    わせ前記一又は複数の屋根材で単一の屋根を構築する工
    程とを含む屋根の構築方法。
  2. 【請求項2】 屋根材を有しこの屋根材を支持して昇降
    する昇降装置を所望の位置に複数個配置する工程と、こ
    の配置後に前記各昇降装置に前記屋根材の持ち上げ動作
    を行なわせ複数個の前記屋根材で単一の屋根を構築する
    工程とを含む屋根の構築方法。
  3. 【請求項3】 屋根材と、この屋根材を支持して昇降す
    る複数個の昇降装置とを備え、前記屋根材は1つ又は複
    数個で単一の屋根をなす屋根の構築装置。
  4. 【請求項4】 第1の柱脚部と、第2の柱脚部と、第1
    の支持柱と、第2の支持柱と、前記第1の柱脚部と第1
    の支持柱とをそれぞれの一端部で回動自在に連結する第
    1の連結部と、前記第2の柱脚部と第2の支持柱とをそ
    れぞれの一端部で回動自在に連結する第2の連結部と、
    前記第1の柱脚部と第2の柱脚部とのそれぞれの軸部分
    を回動自在に連結する第3の連結部と、前記第1及び第
    2の支持柱の各端部のうち前記第1及び第2の連結部に
    よる連結をされていない端部同士を回動自在に連結する
    第4の連結部とを備え、前記第3の連結部から第2の連
    結部までの長さと前記第2の連結部から第4の連結部ま
    での長さとの合計は前記第3の連結部から第1の連結部
    までの長さと前記第1の連結部から第4の連結部までの
    長さとの合計より大きい屋根構築用昇降装置。
  5. 【請求項5】 屋根材と、複数の請求項4項記載の屋根
    構築用昇降装置とを備え、前記屋根材は1つ又は複数個
    で単一の屋根をなす屋根の構築装置。
JP5212530A 1993-08-27 1993-08-27 屋根構築用昇降装置及び屋根の構築装置 Expired - Lifetime JPH0819776B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6654497B1 (en) 1999-01-18 2003-11-25 Canon Kabushiki Kaisha Image processing apparatus, method and storage medium

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0460061A (ja) * 1990-06-27 1992-02-26 Takenaka Komuten Co Ltd 屋根リフトアップ工法

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