JP2796449B2 - ビルの建設方法と同建設方法に使用する昇降装置 - Google Patents

ビルの建設方法と同建設方法に使用する昇降装置

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JP2796449B2
JP2796449B2 JP13588391A JP13588391A JP2796449B2 JP 2796449 B2 JP2796449 B2 JP 2796449B2 JP 13588391 A JP13588391 A JP 13588391A JP 13588391 A JP13588391 A JP 13588391A JP 2796449 B2 JP2796449 B2 JP 2796449B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビルの建設方法と同建
設方法に使用する昇降装置に関し、特にビルの最上階を
地上で組み立ててこれをジャッキで上昇させながら最上
階の下方に建設階を建て付けていくビルの建設方法と、
同建設方法に使用される上記ビルの最上階の上昇用の昇
降装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、高層ビルの建設は、クライミング
クレーンや作業用エレベータを使用して部材を地上から
運び上げる積み上げ方式で建て付けを行なう方法でなさ
れている。またビル建設を天候に左右されずに行なうた
め、建設するビルの最上階をジャッキで押し上げながら
その下に部材を挿入し建て付ける方法(特開平2-70844
号)等も提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、建設するビ
ルの最上階をジャッキで押し上げながら最上階の下に建
造階を建て付けて行く場合、最上階の下に充分な高さの
作業用空間が保たれるように、最上階を大揚程で高く押
し上げ、かつ安全に支持することが必要となる。また最
上階を支持し、上昇させるジャッキ等の設備機械を建造
階への部材の搬入や建付作業の邪魔にならないように配
設することが必要である。
【0004】また、建設の最終段階では押し上げた最上
階をジャッキその他の設備と干渉し合わないよう手順良
く最上階位置に接合完成させなければならない等の問題
点がある。
【0005】また、上記の従来方式で用いる屋上階の押
し上げは、大ストロークの油圧シリンダを上方からビル
の本設柱の上端に突き合わせるよう屋上階側に取り付
け、油圧シリンダを順に縮めて本設柱を挿入して建て付
け、全部の油圧シリンダが縮んだ状態で一斉に油圧シリ
ンダを押し屋上階の押し上げを行なうものであり、大ス
トロークの油圧シリンダが多数必要になり、また一回の
押し上げ高さをあまり大きくできず建造階では部材の運
搬作業が油圧シリンダなどの仮設備と干渉し合い手順が
複雑になったりして能率が上がらない等の問題点があ
る。
【0006】本発明は、これらの問題点の解決をはかろ
うとするもので、安全な建造階作業空間を確保でき、作
業工程を単純化させて作業を容易にすることができると
ともに、最終工程で手順良く機械の撤去と仕上げ作業と
ができるようにした、ビルの建設方法と、同建設方法に
使用する昇降装置であって、最上階押し上げのための昇
降装置を建造階での部材の運搬・建て付けに干渉せず、
しかも大揚程で、かつ安全な昇降装置を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明のビルの建設方法は、(イ) 建設するビルの最
上階部をコア部分を切り欠いて地上で組み立て、(ロ) 同
最上階部に屋上クレーンを仮設するとともに同最上階部
の下面に天井クレーンおよび先行して建て付けたビルコ
ア部を支点として同最上階部を昇降させうる昇降装置を
仮設し、(ハ) 上記ビルのコア部を支点とし上記昇降装置
により最上階部を上昇させ、上昇した高さで上記屋上ク
レーンおよび天井クレーンによりビルのコア部およびウ
イング部を建て付ける工程を繰り返し、(ニ) 上記最上階
部の直下階の本設柱建て付けまでの作業が終了した時点
で上記最上階部の天井クレーンを撤去し、上記最上階部
を降下させてこれを直下階の本設柱上に接合し、(ホ) 次
いで上記屋上クレーンにより上記昇降装置を撤去し、
(ヘ) 上記最上階部の仕上げ作業を完成して上記屋上クレ
ーンの撤去を行なう、ことを特徴としている。
【0008】また本発明の昇降装置は、ビルの建設方法
に使用する昇降装置において、上記ビルの最上階部に取
り付けられて上記ビルのコア部の複数の対称位置で同コ
ア部に懸架して設けられたガイド支柱に着脱可能なジャ
ッキと、上記ビルのコア部上を通り両端を上記ビルの最
上階部の梁下面と重なる位置に亘って差し渡され上記最
上階部を数箇所で上記コア部の上に仮支持可能な複数の
可動支持梁とをそなえてなることを特徴としている。
【0009】
【作用】上述の本発明のビルの建設方法では、ビルの建
設が、建設するビルの最上階部をコア部を切り欠いて地
上で組み立て、同最上階部に屋上クレーンおよび先行し
て建て付けたビルのコア部を支点とし同最上階部を昇降
させる装置を仮設し、建て付けたコア部を支点として最
上階部を上昇させ、上昇した高さで屋上クレーンおよび
天井クレーンでビルのコア部およびウイング部を積み上
げ建て付ける工程を繰り返すことにより行なわれるか
ら、ビル地上部から最上階直下階までの全工程を同じ要
領で屋上クレーンおよび天井クレーンを使用して最上階
押し上げによる建て付け作業で行なうことができる。ま
た最上階下、および屋上に常に広い自由な作業空間が確
保されるようになり、ビル建造作業の安全性と能率が著
しく高くなる。
【0010】また、ビルの最上階直下階の本設梁建て付
けが済むと、天井クレーン系の撤去,最上階部の降下接
合,昇降装置系設備の撤去,最上階の仕上げ作業,屋上
クレーンの撤去の順に工程を進めることにより機械設備
が最終段階の作業の邪魔をせず、手順良く、かつ補強材
を本設部材に使用しながら円滑にビル建設を完成するこ
とができる。
【0011】また、本発明の昇降装置では、ビルのコア
部を支点としてビル最上階部を昇降させる装置が、上記
ビル最上階部に取り付けられてビルのコア部の数箇所の
対称位置にコア部に懸架して設けたガイド柱に対し着脱
結合可能なジャッキと、上記ビルのコア部梁上を通り両
端を上記ビルの最上階部の梁下面と重なる位置に亘って
差し渡されて上記最上階部を数箇所で上記コア部の上に
仮支持可能な複数の可動支持梁とをそなえることによ
り、最上階部昇降用のジャッキおよびガイド柱が最上階
部上の天井クレーンやジブクレーンの部材搬入路と干渉
しなくなり、安全に部材の搬入,建て付けおよび最上階
部上昇を行なうことが可能となる。
【0012】またガイド支柱の長さの設定により2階高
さ分あるいは3階高さ分のような充分な最上階部上昇ス
トロークを得ることができ、ビル架設作業の能率を高め
ることができる。
【0013】
【実施例】以下、図面により本発明の一実施例としての
ビルの建設方法と同建設方法に使用する昇降装置につい
て説明すると、図1は平面図、図2は最初の工程におけ
る正面図、図3,図4は図2の状態からビルの最上階直
下階までの繰り返し建造工程を示す正面図、図5乃至図
8はビル最上階部と屋上階との建て付けと、機械撤去、
ビル完成までの工程を示す部分正面図、図9乃至図12は
図5乃至図8に対応する昇降装置まわりの詳細正面図、
図13はビル最上階部をコア部に仮支持する方法の1例の
説明図、図14は図9の一部を拡大して示した正面図、図
15は図14の平面図、図16乃至図19は昇降装置によるビル
屋上階部の上昇工程を示す正面図、図20,図21は可動支
持梁の変形例を示す正面図である。
【0014】最初に図1,図2により、設備の概略を説
明する。図において符号1aは建設するビルの中央のコ
ア部を、また符号1bはウイング部、1Rは屋上階部をそ
れぞれ示している。また符号2はコア部1aを切り欠い
て地上で組み立てられたビルの最上階部を示し、最上階
部2に天井クレーン8を取り付けのため張出部2aが仮
設されている。符号3はビルの本設柱、符号4はビルの
本設梁、符号5はあらかじめ地上に先行して建て付けら
れたビルコア部1aの周囲8ケ所に仮設配置されコア部
1a上を支点としてビル最上階部2を昇降可能に支持す
る昇降装置を示している。さらに符号6は昇降装置5の
盛り替え式のガイド支柱、符号7は昇降装置5のガイド
支柱6を盛り替える際に使用する最上階部内に保持した
最上階部仮支持用の可動支持梁、符号8は最上階部2下
面に仮設されたレール9に係合しウイング部1b上を走
行可能に設けられた4台の天井クレーン、符号10は最上
階部2の屋上に仮設されたレール11上に設けられた移動
型屋上ジブクレーン、符号12は地上に設けられた複数の
組み立て用架台をそれぞれ示している。
【0015】図9に示すように、昇降装置5は上部をヒ
ンジアーム13でコア部本設梁4に懸架されるとともに、
ピン孔14列を設けられたガイド支柱6と、最上階部2の
天井梁に上端を固定されガイド支柱6とピン結合するよ
うに設けられたクライミングジャッキ15とから構成さ
れ、クライミングジャッキ15は上下に伸縮駆動する昇降
用油圧シリンダの上下端にピンユニット15a,15aを持ち
下部ピンをピン孔14に嵌め、昇降シリンダを伸ばし上部
ピンをピン孔14に嵌め、下部ピンを外し、シリンダを縮
め下部ピンをピン孔14に嵌める操作を繰り返すことによ
り、ガイド支柱6上をクライミングして最上階部2をコ
ア部1aを支点に上昇させる機能を有する。またこれと
逆の操作により最上階部2を降下させることもできる。
【0016】ガイド支柱6は、クライミングジャッキ15
がビル2階高さ分上昇し得る長さに設定されている。ま
た可動支持梁7は、最上階部2内の天井梁下位置に保持
されて最上階部2と一緒に昇降できるようになってお
り、ガイド支柱6の盛り替え時に図1および図13に示す
ように、最上階部2とコア部本設梁4とにまたがる位置
へ移動挿入され、クライミングジャッキ15が下降操作さ
れると最上階部の重量を可動支持梁7からコア部1a上
に仮支持させる役目をもっている。
【0017】クライミングジャッキ15の下降操作を続け
るとガイド支柱6が上昇し、上部ヒンジアーム13を上位
の本設梁4上に乗せ替えることによりガイド支柱6を上
方へ盛り替えることができる。
【0018】なお昇降装置5と、最上階部仮支持用可動
支持梁7とを他の構成手段で代用することが可能であ
る。また天井クレーン8および屋上ジブクレーン10は地
上からビル躯体部材を最上階まで吊り上げ、ビルのウイ
ング部1b,コア部1aへの搬入、積み上げ接合に使用する
もので、上述の例示以外の形式のものを使用できること
は言うまでもない。
【0019】次に、ビル建設方法を説明する。図2のよ
うに、コア部を切り欠いたビル最上階部2を地上で組み
立て用架台12上に組み立て、先行して建て付けたビルの
コア部1aとの間に、前記昇降装置5を介装し、かつ屋
上クレーン10,天井クレーン8を仮設する。このとき仮
設された屋上クレーン10は直ちにコア部1aの建て付け
に使用できる。
【0020】次いで建て付けたビルのコア部を支点とし
昇降装置5により、図3のように最上階部2を上昇さ
せ、上昇した高さで屋上クレーン10および天井クレーン
8によりビルのコア部1a,ウイング部1bを建て付け、
この工程を繰り返し、図3から図4の状態に至る。
【0021】図5は上述した工程の繰り返しでビル最上
階の直下階の本設柱3の建て付けが済んだ状態を示して
いる。この時点でコア部は屋上階のペントハウス1F16ま
で建て付けを済ませ、最上階部2はペントハウス1F16高
さに支持し、この状態で最上階部2の天井クレーン系設
備、すなわち天井クレーン8,レール9,最上階張出部2
a等を解体し、屋上クレーン10を使用して地上へ撤去す
る。図6はその撤去中の状態を示している。このとき昇
降装置5用のガイド支柱6の下部半分近くを同時に解体
撤去できる。
【0022】次いで、図6の状態から昇降装置5により
最上階部2を直下階の本設柱3上に降下し本設柱3上に
接合し、それから昇降装置5系設備を屋上クレーン10に
より解体し地上へ吊り降ろし撤去する(図7)。
【0023】最上階部2には上述した昇降装置5部取り
付け用の補強用柱,梁が多く設けられておりこれらは屋
上ペントハウス2F17の建て付け用および最上階部2とコ
ア部1aとの接続用に使用してペントハウス2F17および
最上階部2を完成させたのち、屋上クレーンを解体撤去
することにより図8のように、ビル最上部の建て付けと
機械撤去が円滑に完了する。
【0024】次に図9乃至図12は上記図5から図8まで
に対応する状態下で昇降装置6取付部まわりの仕舞い状
態を示している。すなわち図9はウイング部1bが最上
階部2の直下階の本設梁3建て付けまで終了し、最上階
部2をペントハウス1F16階上に支持した状態を示してお
り、天井クレーン8関係とガイド柱下部6'を解体撤去
し、最上階部2を降下し直下階の本設柱3上に接合する
と図10の状態になる。昇降装置5関係設備を解体し、屋
上クレーン10で地上へ降ろし図11のように、最上階部の
補強柱3',補強梁4'を解体してこれをペントハウス2F1
7の柱組,梁組に転用しかつ最上階部2とコア部1aの本
設柱3との繋ぎに使用し最上階部2およびペントハウス
1F,2F部16,17を完成し、それから屋上クレーン10,10を
解体撤去すると、図12のようにビル上端までの建造が完
成した状態となる。
【0025】上述したビルの建設方法によれば、最初に
コア部を切り欠いたビル最上階部2を地上で組み立てそ
の最上階部2に仮設した昇降装置5,天井クレーン8,屋
上ジブクレーン10を地上レベルから最上階建造階まで同
じ要領で繰り返し使用でき、また常に最上階部2の下お
よび屋上に部材の運搬建て付けに自由につかえる広い建
造用空間を保つことができる。そしてビル上端部の仕上
げ段階では、天井クレーンの撤去,最上階の下階との接
合,昇降装置の撤去,最上階・屋上階の仕上げ作業,屋上
クレーンの撤去の順にきわめて手順よく無駄なく円滑に
ビルの建設を行なうことができる。
【0026】次に、上述のビルの建設方法に使用する昇
降装置の実施例について説明する。ガイド支柱6とクラ
イミングジャッキ15との具体例を示した図14,図15にお
いて、ガイド支柱6は、断面を溝形に形成され両側壁に
定ピッチのピン孔14を持ち、上端近くに背面側へ振り出
し可能に蝶着26された一対のアーム部13,13でコア部の
本設梁4,4上に支持され、背面に設けられたすべり材1
8で本設柱3に接し上下に摺動自由に設けられている。
アーム部13は図示省略の操作用油圧シリンダの駆動で図
15の本設梁4上の位置から鎖線で示す位置へ回動可能に
構成されている。
【0027】クライミングジャッキ15は縦向きの昇降用
油圧シリンダ19上下端にピンシリンダ箱20,20をそな
え、上部ピンシリンダ箱20を可撓継手21を介し屋上階の
梁張出部22下面へ固定接続して取り付けられ、上下のピ
ンシリンダ箱20からシリンダ駆動で進延するピンをガイ
ド支柱6のピン孔14と着脱嵌合し、結合できるようにな
っている。
【0028】屋上階部1Rの上昇は、下部のピンシリン
ダ箱20をピン孔14に結合、上部のピンシリンダ箱20をピ
ン孔14から開放とし昇降用油圧シリンダ19を伸ばし、上
部のピンシリンダ箱20を結合、下部のピンシリンダ箱20
を開放、昇降用油圧シリンダ19を縮め、下部のピンシリ
ンダ箱20を結合、上部のピンシリンダ箱20を開放の順に
操作することにより行なわれる。また屋上階部1Rの降
下は、上記と逆方向にクライミングジャッキ15を操作す
ることにより行なわれる。
【0029】クライミングジャッキ15は図示省略のピン
シリンダ箱20とピン孔14とを位置合わせするためのガイ
ドレールとローラとを介しガイド支柱6と係合させられ
る。なお、上記したガイド支柱6とクライミングジャッ
キ15との組み合わせの構成は、さらに他の形式で代えら
れてよい。
【0030】図16乃至図19は本昇降装置により、屋上階
部1Rを上昇させる工程を示している。すなわち図16は
ある高さ位置でガイド支柱6の上部に屋上階部1Rが停
止支持され、屋上階部1Rの天井クレーン8および屋上
ジブクレーン10(図2参照)によりビルのコア部1aお
よびウイング部1bの積み上げ建て付けが終了した状態
を示していて、屋上階部1R内には可動支持梁7が保持
されている。この状態で屋上ジブクレーン10からコア部
内を通したワイヤ掛け等を用い屋上階部1R内の可動支
持梁7を図1のような差し渡し位置に引き出し、クライ
ミングジャッキ15により屋上階部1Rを降下させると屋
上階部1Rは可動支持梁7を介しこの高さのコア部の本
設梁4上に支持され、さらにクライミングジャッキによ
る屋上階部1Rの降下操作を続けると逆にガイド支柱6
が上昇し始める。
【0031】ガイド支柱6のアーム部13を後退位置にた
たんで、ガイド支柱6をいっぱいに上昇させ、アーム部
13を振り出して、逆に若干屋上階部1Rを上昇操作する
ことにより、アーム部13が上部の本設梁4上に乗り、こ
の部分で屋上階部1Rが支持されることになる。この状
態で図17のようにガイド支柱6の上部への盛り替えが終
了する。次いで可動支持梁7を逆の操作で屋上階部分1
R内に収めクライミングジャッキ15により屋上階部1Rを
設定高さ上昇させ、上昇した屋上階部1R上の天井クレ
ーン8と屋上ジブクレーン10とでコア部1a,ウイング部
1bの積み上げ建て付けを行なう(図18)。
【0032】図19は再び図17のように可動支持梁7を引
き出して、ガイド支柱6の上昇盛り替えを繰り返す工程
を示している。
【0033】このようにこの昇降装置によると、屋上階
部1R昇降用のジャッキ15およびガイド柱6がコア部1
a,ウイング部1bの上積み建て付けに際し、部材の搬入
・建て付け作業と干渉しなくなり、また屋上階部1Rの
押し上げ上昇ストロークをガイド柱6の長さにより2階
高さ分、あるいは3階高さ分のように大きくとることが
可能になりビル架設作業を安全にし、能率を高められ
る。
【0034】次に、屋上階部1Rを支持する可動支持梁
7の変形例を図20,図21により説明する。図20におい
て、可動支持梁は、上端がアイプレート27にピン結合さ
れ、下端が下端梁25にピン結合された逆L字型のスウィ
ング式ストッパ23で構成されている。そして、屋上階部
1Rのジャッキアップ中は、ストッパ23が屋上階部1R内
部に引き込まれていて所定位置まで屋上階部1Rをジャ
ッキアップした後ストッパ23の後部に設置された油圧シ
リンダ24を伸ばし、ストッパ23の下端梁25が押し出され
る。図21はストッパ23が押し出された状態を示してい
る。すなわちストッパ23は屋上階部1Rの上弦材に取り
付けられたアイプレート27のピンを中心に回転して前面
に押し出される。ストッパ23の下端梁25には長穴が形成
されていて、屋上階部1Rの下弦材に取り付けられたア
イプレート36のピンに沿って、下端梁25は前面に押し出
され、長穴の端部がアイプレート36のピンに当たったと
ころでストッパ23の押し出しが完了する。
【0035】図21において、ストッパ23の下端梁25には
常に引っ張り力が作用するため、仮に油圧シリンダ24の
油圧が抜けても、アイプレート36のピンが下端梁25の前
方への移動を拘束していて、ストッパ23がはずれること
はない。
【0036】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のビルの建
設方法と同建設方法に使用する昇降装置によれば、次の
ような効果乃至利点が得られる。 (1) 建設するビルの最上階部をコア部を切り欠いて地上
で組み立て、同最上階部に屋上クレーン、下面に天井ク
レーンおよび先行して建て付けたビルのコア部を支点と
し最上階部を昇降させる装置を仮設し、建て付けたコア
部を支点として最上階部を上昇させ、上昇した高さで屋
上クレーン、天井クレーンでビルのコア部およびウイン
グ部を積み上げ建て付ける工程を繰り替えすから、ビル
地上部から最上階直下階まで全工程同じ要領で屋上クレ
ーンおよび天井クレーンを使用して最上階押し上げによ
る建て付け作業を行なうだけで、ビルの建設を行なうこ
とができる。 (2) 最上階下および屋上に常に広い自由な作業空間が確
保されるようになり、ビル建設作業の安全性と能率を著
しく高められる。 (3) ビルの最上階直下階の本設梁建て付けが済むと天井
クレーン系の撤去、最上階部の降下接合,昇降装置系設
備の撤去,最上階の仕上げ作業,屋上クレーンの撤去の順
に工程を進めることにより、機械設備が最終段階の作業
の邪魔をせず、手順良く、かつ補強材を本設部材に使用
しながら円滑にビル建設を完成させられる効果がある。 (4) 屋上階部昇降用のジャッキおよびガイド柱が、屋上
階部への天井クレーンや屋上クレーンによる部材搬入路
を干渉しなくなり、安全に部材の搬入、建て付けおよび
屋上階部の上昇を行なうことが可能となる。 (5) ガイド支柱の長さの設定により、2階高さ分あるい
は3階高さ分のような十分な屋上階部上昇ストロークを
得ることができ、ビル仮設作業の能率を高めることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としてのビルの建設方法と同
建設方法に使用する昇降装置を示す平面図である。
【図2】同最初の工程における正面図である。
【図3】,
【図4】図2の状態からビルの最上階直下階までの繰り
返し建造工程を示す正面図である。
【図5】,
【図6】,
【図7】,
【図8】同ビルの最上階部と屋上階との建て付けと、機
械撤去、ビル完成までの工程を示す部分正面図である。
【図9】,
【図10】,
【図11】,
【図12】図5乃至図8に対応する昇降装置まわりの詳細
正面図である。
【図13】同ビル最上階部をコア部に仮設支持する方法の
1例の説明図である。
【図14】図9の一部を拡大して示した正面図である。
【図15】図14の平面図である。
【図16】,
【図17】,
【図18】,
【図19】同昇降装置によるビル屋上階部の上昇工程を示
す正面図である。
【図20】,
【図21】可動支持梁の変形例を示す正面図である。
【符号の説明】
1 ビル 1a コア部 1b ウイング部 2 最上階部 3 本設柱 4 本設梁 5 昇降装置 6 ガイド支柱 7 可動支持梁 8 天井クレーン 10 屋上ジブクレーン 13 アーム部 14 ピン孔 15 クライミングジャッキ 18 すべり材 19 昇降用油圧シリンダ 20 ピンシリンダ箱 21 可撓継手 23 ストッパ 24 油圧シリンダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石井 政喜 東京都千代田区丸の内二丁目5番1号 三菱重工業株式会社内 (72)発明者 丸田 隆明 東京都千代田区丸の内二丁目5番1号 三菱重工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−70844(JP,A) 特開 平4−131447(JP,A) 特開 平4−231549(JP,A) 特開 平2−70845(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04G 21/14 E04B 1/35

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビルの建設方法において、(イ) 建設する
    ビルの最上階部をコア部分を切り欠いて地上で組み立
    て、(ロ) 同最上階部に屋上クレーンを仮設するとともに
    同最上階部の下面に天井クレーンおよび先行して建て付
    けたビルコア部を支点として同最上階部を昇降させうる
    昇降装置を仮設し、(ハ) 上記ビルのコア部を支点とし上
    記昇降装置により最上階部を上昇させ、上昇した高さで
    上記屋上クレーンおよび天井クレーンによりビルのコア
    部およびウイング部を建て付ける工程を繰り返し、(ニ)
    上記最上階部の直下階の本設柱建て付けまでの作業が終
    了した時点で上記最上階部の天井クレーンを撤去し、上
    記最上階部を降下させてこれを直下階の本設柱上に接合
    し、(ホ) 次いで上記屋上クレーンにより上記昇降装置を
    撤去し、(ヘ) 上記最上階部の仕上げ作業を完成して上記
    屋上クレーンの撤去を行なう、ことを特徴とする、ビル
    の建設方法。
  2. 【請求項2】 建設すべきビルの最上階部を上記ビルの
    コア部を支点とし昇降させるビル建設用昇降装置におい
    て、上記ビルの最上階部に取り付けられて上記ビルのコ
    ア部の複数の対称位置で同コア部に懸架して設けられた
    ガイド支柱に着脱可能なジャッキと、上記ビルのコア部
    上を通り両端を上記ビルの最上階部の梁下面と重なる位
    置に亘って差し渡され上記最上階部を数箇所で上記コア
    部の上に仮支持可能な複数の可動支持梁とをそなえてな
    ることを特徴とする、請求項(1)に記載のビルの建設方
    法に使用する昇降装置。
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