JP2776128B2 - 建物の建築用架構の昇降装置 - Google Patents

建物の建築用架構の昇降装置

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JP2776128B2
JP2776128B2 JP9126092A JP9126092A JP2776128B2 JP 2776128 B2 JP2776128 B2 JP 2776128B2 JP 9126092 A JP9126092 A JP 9126092A JP 9126092 A JP9126092 A JP 9126092A JP 2776128 B2 JP2776128 B2 JP 2776128B2
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脇坂達也
古屋則之
栗田康平
福田一成
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OOBAYASHIGUMI KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、建物の建築用仮設柱
などの柱部材を継ぎ足しつつ順次上昇させ、建物の完成
状態で順次下降させつつ解体するための昇降装置におい
て、特に地上部で前記柱に梁などの水平部材を組付けた
状態で順次上昇させることが出来る建物の建築用架構の
昇降装置に関する。
【0002】
【従来の技術】高層ビルの建築用の仮設足場として、仮
設梁組装置が提案されている。この仮設梁組装置は、構
築予定ビルの周囲の地上部に配置された昇降装置をガイ
ドとして伸縮可能な少なくとも4本の仮設支柱と、各仮
設支柱間の頂部に平行に掛け渡された大梁を備えてい
る。
【0003】この大梁は天井クレーンのクレーンレール
を兼用するもので、ビルの施工の進捗度合いに応じて前
記仮設支柱を上昇させ、構築完了後は下降させて最終的
に解体撤去するものであり、類似する大きさのビル建築
に何度でも転用できること、及び仮設屋根が取り付けら
れることによって天候に左右されずに工事が行えるた
め、工期が安定する等の利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、大梁のみを
各支柱間に架設したのでは各支柱の自立安定性に不安が
生ずる。したがって、建物が高層化するにつれ各柱間に
中間梁を架設する必要が生ずるが、従来では前記中間梁
は昇降装置との干渉を避けるために、昇降装置の上部で
架設作業を行わなければならず、高所作業となるので作
業そのものに繁雑な手間を要し、危険性を回避するため
の手段を必要とするものであった。
【0005】この発明は以上の問題を解決するものであ
って、その目的は地上部で前記柱に梁などの水平部材を
組付けても昇降装置との干渉がなく、水平部材を組み付
けた状態で順次上昇させることの出来る建物の建築用柱
の昇降装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、この発明は、構築対象建物の周囲に立設される建築
用架構の柱の下部を包囲した状態で昇降可能にガイドす
る構台と、該構台の上部に配置されたジャッキシステム
と、前記構台の内部にあって、前記ジャッキシステムに
連結するとともに、前記柱の下端をクランプ・アンクラ
ンプする連結装置を備え、前記構台の側部には前記柱の
下部に順次連結される柱部材及び該柱部材に取付けられ
る水平部材を通過させるためのスリットを縦方向に貫通
形成したことを特徴とする。
【0007】
【作用】スリットを通じて柱部材を構台の内部に配置
し、連結装置にクランプされた状態で上昇位置にある柱
の下部に柱部材の上端を連結する。次に連結装置をアン
クランプし、ジャッキシステムのプランジャを下降させ
て連結装置を一体化された柱の下部外周に位置させ、連
結装置を再度クランプ動作させる。次に連結装置の上部
側においてスリットを通じて水平部材を柱の側部に付き
当てて柱に連結する。組立作業完了後プランジャを上昇
させれば、柱は水平部材とともに上昇することができ
る。
【0008】
【実施例】以下この発明の一実施例を詳細に説明する。
図1はこの発明を高層ビルの構築用仮設構造物に適用し
た場合を示している。図における仮設構造物は、構築し
ようとする高層ビル1の四周の地上部に立設固定された
少なくとも4つの昇降装置2と、昇降装置2に下部をガ
イドされつつ上部に向けて順次継ぎ足される仮設支柱3
と、各支柱3の頂部に平行に架設されたクレーンレール
兼用の大梁4と、各支柱3間に架設されて高層ビル1の
周囲を囲う複数の中間梁5、及び前記大梁4の上部に両
端を走行可能に支持された天井走行クレーン6を備えて
いる。なお、図では省略されて描かれているが、支柱
3,大梁4,中間梁5共にトラス組の軽量鉄骨構造であ
る。
【0009】昇降装置2は、図2ないし図5に示すよう
に、地上部に固定される台座21と、台座21の上部に
立設固定されるとともに、複数のサポートバー22によ
り鉛直状態に保持され、前記支柱3を昇降ガイドする中
空柱状の構台23と、構台23の上部ステージ23a上
において、前記支柱3の対角線上に固定配置された一対
のジャッキシステム24と、構台23の内部にあって、
前記ジャッキシステム24の下部に突出するプランジャ
25の下端に結合し、プランジャ25の上昇下降動作に
応じて構台23の内部の上部位置と台座21の間往復昇
降する連結装置26とからなっている。
【0010】この連結装置26は矩形枠状をなし、前記
支柱3の下端を嵌合した状態でこれをクランプ・アンク
ランプするための係止ピン26a等からなる連結機構を
備えている。
【0011】前記上部ステージ23aの中心には図4に
示すように、前記支柱3を挿通させるための開口部27
が開口さている。さらに前記構台23の対角線位置の両
側面には図3,図5に示すように、支柱3の下部に順次
継ぎ足される支柱部材3a及び中間梁5を挿通するため
のスリット28が縦方向に開口され、この各スリット2
8はステージ23aの前記開口部27に連続するスリッ
ト29に連通している。そしてスリット28の幅は支柱
部材3aの外形に応じた幅に設定され、スリット29の
幅は中間梁5の幅に応じて設定されているとともに外部
に向けて拡径した形状に形成されている。
【0012】各支柱部材3aはユニット化された寸法で
あり、それぞれ上端及び下端に支柱3あるいは支柱部材
3aに対する連結部が設けられているとともに、下部側
側面の対角線位置には中間梁5に対する連結部を形成し
ている。
【0013】なお、図2中30はステージ23aの下面
に設けられた水平力伝達用のロ―ラ、31は連結装置2
6の下面に配置された同じく水平力伝達用ロ―ラであ
る。
【0014】次に以上の構成の昇降装置2を用た支柱3
の継ぎ足し及び中間梁5の組立手順を説明する。
【0015】まず、図2(a)に示すように、連結装置
26にクランプされた支柱3が上昇位置にある状態でス
リット28を通じて支柱部材3aを配置し、支柱3の下
部に想像線で示す支柱部材3aの上端を連結して一体の
支柱3とする。一体化された支柱3の下部は台座21上
に着座した状態である。
【0016】次に連結装置26をアンクランプして、支
柱3に加わる荷重を台座20側に預け、ジャッキシステ
ム24のプランジャ25を下降させて連結装置26を一
体化された支柱3の外周に沿って下降させて台座20上
に着座させ、次いで連結装置26を再度クランプ動作さ
せれば、図2(b)に示すように支柱3は支柱部材3a
の長さ分上方に伸ばされた状態で下部を昇降装置2に安
定支持される。
【0017】次に連結装置26の上部側において各スリ
ット28を通じて中間梁5の端部を支柱3の側部に付き
当て支柱3に連結する。中間梁5の組立作業完了後ジャ
ッキシステム24を駆動してプランジャ25を上昇させ
れば、図6に示すように連結装置26に下端を結合され
た支柱3は連結した中間梁5とともに上昇し、中間梁は
ステージ23aに形成されたスリット29を通じて昇降
装置2の上部側に抜ける。
【0018】この上昇動作は各昇降装置2で一斉かつ同
一速度で行うことによって、仮設構造物全体を安定状態
に上昇させることが出来る。なお、図6において符号3
2で示されるのは支柱3と中間梁5を連結するためのブ
レース材である。
【0019】その後は同一作業により支柱部材の組み込
み、連結装置26の下降,中間梁5の組付けを繰返すこ
とにより、ビル1の工事の進捗に応じて仮設構造物をリ
フトアップできることになるのである。
【0020】ビル1が完成したならば仮設構造物の解体
作業を行うのであるが、この場合には天井走行クレーン
6を大梁4の一方に寄せてビル1との干渉を避けた状態
で前記と逆の手順で下部から順次支柱部材3aを取り外
し、中間梁5を解体しつつ支柱3を下降させる作業を繰
返すことにより、仮設構造物の解体作業を終了する。な
お、実施例では構築予定ビルの隅角部に配置される昇降
装置2に適用してスリット28,29を構台26の対角
線上の側面二ケ所に形成したが、配置によっては対面す
る両側面に形成しても良いし、一面でも良い。またこの
発明は、仮設構造物のみに限定適用されるものでなく、
本設柱,梁の建造にも適用可能であることは勿論であ
る。
【0021】
【発明の効果】以上実施例によって詳細に説明したよう
に、この発明にかかる建物の建築用柱の昇降装置にあっ
ては、昇降装置内部で柱に水平部材を連結し、組立状態
のまま昇降装置に干渉されることなく上昇させることが
出来るため、水平部材の組立も地上部で行うことがで
き、作業能率が向上し、また安全性も各段に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明をビル構築用仮設構造物に適用した場
合の概略斜視図である。
【図2】(a)は連結装置が上昇位置にある状態の昇降
装置の側断面図である。(b)は連結装置が下降位置に
ある状態の昇降装置の側断面図である。
【図3】昇降装置の平断面図である。
【図4】図2(a)のA−A線断面図である。
【図5】図2(b)のB−B線断面図である。
【図6】支柱及び中間梁の上昇状態を示す部分斜視図で
ある。
【符号の説明】
1 高層ビル 2 昇降装置 3 仮設支柱 4 大梁 5 中間梁 23 構台 23a 上部ステージ 24 ジャッキシステム 25 プランジャ 26 連結装置 28,29 スリット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福田一成 東京都清瀬市下清戸4丁目640番地 株 式会社大林組技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭60−30761(JP,A) 実開 平3−25626(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04G 1/20 E04G 21/16

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構築対象建物の周囲に立設される建築用
    架構の柱の下部を包囲した状態で昇降可能にガイドする
    構台と、該構台の上部に配置されたジャッキシステム
    と、前記構台の内部にあって、前記ジャッキシステムに
    連結するとともに、前記柱の下端をクランプ・アンクラ
    ンプする連結装置を備え、前記構台の側部には前記柱の
    下部に順次連結される柱部材及び該柱部材に取付けられ
    る水平部材を通過させるためのスリットを縦方向に貫通
    形成したことを特徴とする建物の建築用架構の昇降装
    置。
JP9126092A 1992-04-10 1992-04-10 建物の建築用架構の昇降装置 Expired - Lifetime JP2776128B2 (ja)

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JPH05287898A JPH05287898A (ja) 1993-11-02
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