JPH0762496B2 - パワートランスミッション - Google Patents

パワートランスミッション

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JPH0762496B2
JPH0762496B2 JP3064923A JP6492391A JPH0762496B2 JP H0762496 B2 JPH0762496 B2 JP H0762496B2 JP 3064923 A JP3064923 A JP 3064923A JP 6492391 A JP6492391 A JP 6492391A JP H0762496 B2 JPH0762496 B2 JP H0762496B2
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JP
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speed ratio
gear
shaft
counter shaft
assembly
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ジェームス・パトリック・オードウ
ジェームス・アレン・ラツコウスキー
ドナルド・クレメン
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Motors Liquidation Co
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Publication date
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    • F16H3/00Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion
    • F16H3/02Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion without gears having orbital motion
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    • F16H3/087Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion without gears having orbital motion exclusively or essentially with continuously meshing gears, that can be disengaged from their shafts characterised by the disposition of the gears
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  • Mechanical Engineering (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はパワートランスミッショ
ンに関し、特に、複数のカウンタシャフトを有するパワ
ートランスミッションに関する。
【0002】
【従来の技術】多数のカウンタシャフトを備えたパワー
トランスミッションは一般に、ダウエルピンにより整合
せしめられた少なくとも2つの部材で構成されたハウジ
ング組立体を有する。これらの部材はケーシング及び端
部カバー即ちベルハウジングである。一般には、ベルハ
ウジングはトルクコンバータ即ち摩擦クラッチを包囲し
ている。カウンタシャフトは一端でケーシングに支持さ
れ、他端で端部カバーに支持される。入力シャフトは一
般には端部カバーに支持され、出力シャフトはケーシン
グに支持される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】シャフトの整合及び平
行性はケーシングとカバーとの間のドウエルピン接続及
びケーシングや端部カバーにおける軸受(支持)ボアに
より決定される。必要なドウエルピンや軸受ボアの機械
加工では、パワートランスミッションの静寂で有効で耐
久性ある作動を提供するために、その製造公差を極めて
小さなものとしなければならない。周知のように、公差
の少ない機械加工は全体の製造費を増大させてしまう。
【0004】また、従来のパワートランスミッションは
後進ギヤ速比のためのアイドルギヤに対して別個の軸線
を使用している。アイドルギヤのための構造体を準備す
るためには、ハウジング組立体のケーシング部材内に付
加的な材料を設け、付加的な機械加工を施す必要があ
る。このような付加的な材料を使い、付加的な機械加工
を行えば、全体の製造費が増大し、ケーシングの鋳造が
複雑化してしまう。別個の軸線上に後進ギヤ速比のため
のアイドルギヤを使用すると、後進速比に影響を及ぼ
し、ロー前進速比に等しい後進速比を提供することが困
難になる。
【0005】従来技術の一例は米国特許第4,831,
894号明細書に開示されている。本発明の目的は、上
述の如き従来技術の欠点を解消することができるパワー
トランスミッションを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段並びに作用効果】本発明の
パワートランスミッションの特徴とするところは、第1
速比ギヤと一緒に回転可能な第1部材及び第2カウンタ
シャフトに回転支持された第2部材を有する後進ギヤ手
段と;第2速比ギヤ及び後進ギヤ手段の第2部材に対し
選択的に接続可能な同期クラッチ手段と;入力シャフト
と出力シャフトとの間に後進駆動速比及び別の前進駆動
速比を選択的に確立するために、同期クラッチ手段を第
2カウンタシャフトに選択的に接続してこれらを共働さ
せる第2の選択的に係合可能な摩擦クラッチ手段と;を
備え、後進駆動速比が第1速比ギヤ及び第1速比出力ギ
ヤを介して出力シャフトに伝達されることである。
【0007】本発明は、多数のカウンタシャフトを備え
た従来のトランスミッションの有する多数の欠点を克服
する。本発明のパワートランスミッションは入力シャフ
トと、2つのカウンタシャフトと、出力シャフトとを有
する。ギヤ部材はカウンタシャフト上に回転支持され、
液圧作動摩擦クラッチを介してカウンタシャフトと選択
的に接続できる。各カウンタシャフトはその物理的な寸
法が同じであり、従って、これらのカウンタシャフトは
同じ長さ、直径、横断方向のドリル穴、長手方向のドリ
ル穴を有する。各クラッチ組立体は同一構成で、溶接に
よりシャフトに固定された環状ハウジングと、シャフト
上及び環状ハウジング内で摺動可能に配置された環状ピ
ストンと、環状ハウジング及び出力ハブに交互にスプラ
イン係合した複数個の摩擦ディスクと、帰還バネ組立体
とを有する。これらの各素子は各クラッチ組立体におい
て同じものを使用でき、従って、各素子について複数の
種類を準備する必要はなく、カウンタシャフト組立体の
製造期間中に部品の選択で悩むことがない。各カウンタ
シャフト組立体は、2つの中央に位置したクラッチ組立
体と、これらにスプライン係合したヘッドギヤ部材と、
クラッチ組立体に回転支持された速比ギヤ部材と、ギヤ
部材を支持するための軸受(支持)部材とを有する。各
カウンタシャフトはこれに圧入した一対のテーパ状ロー
ラ軸受を有する。組立て時にドウエルによる整合性を提
供するドウエルリングスリーブに係合する目的で各カウ
ンタシャフト上に2つの端部延長部がそれぞれ設けら
れ、トランスミッション作動中の潤滑流体のための通路
等が機械加工してある。出力ハブは一般には溶接により
対応するギヤ部材に固定される。
【0008】各クラッチ組立体は別個のギヤ比を確立す
るが、これらの組立体の構造は同じである。クラッチ組
立体の1つは、ロー以外の前進速比、例えば第3速比
と、後進駆動速比の双方を確立することができる。この
特定の摩擦クラッチ組立体により確立すべき速比の選択
は同期子(シンクロナイザ)の操作により行われる。従
って、同期した後進作動が得られる。
【0009】後進速比は一方のカウンタシャフトにクラ
ッチ接続可能な一方の後進ギヤ部材及び前進駆動速比ギ
ヤ(ロー速比ギヤがよい)に回転可能に固定された別の
ギヤ部材により得られる。従って、一方の摩擦クラッチ
組立体の係合により後進速比が確立され、他方の摩擦ク
ラッチ組立体の係合によりロー前進速比が確立される。
これにより、雪道や泥道にはまって動かなくなった状態
から車両を引き出す補助をなすロックサイクル(rock sy
cle)が可能となる。
【0010】ロー前進速比の数値と後進速比の数値は同
じである。伝動装置は、ローラ軸受及びスラスト軸受を
介してカウンタシャフトに装着され、そして、上述のよ
うに、摩擦クラッチ組立体の作動によりカウンタシャフ
トに接続可能となっている。各カウンタシャフトはこれ
にスプライン係合したヘッドギヤセットの部材を有し、
この部材は端部支持体に回転支持された入力シャフト上
のヘッドギヤに噛合している。出力シャフトはこれに固
定した摩擦クラッチ組立体の1つに関連して、入力シャ
フトと出力シャフトとの間の直接駆動を提供する。
【0011】入力シャフトを回転支持する端部支持体は
また、カウンタシャフトのための軸受位置を有する。端
部支持体(板)は、ベルハウジングに固定した後は、外
側ケーシングをパワートランスミッションに設置する前
に、カウンタシャフト、入力シャフト及び出力シャフト
の垂直方向からの組立てを許容する。従って、パワート
ランスミッションが組立てラインに沿って進行するとき
に、シャフト上の種々の部品及びこれらの部品とパワー
トランスミッションの他の部分との関係を常に目視検査
又は自動検査できる。
【0012】各カウンタシャフトは一対の長手方向の流
体通路を有し、これらの通路内には分配チューブが位置
しており、従って、流体は中央の長手方向通路と環状の
長手方向通路とに別れて流れる。クラッチを係合させた
とき及び分配チューブとカウンタシャフトとの間の空間
に軸受へ導く潤滑流体及び係合期間中のクラッチ組立体
へ送られる冷却流体を供給したときには、分配チューブ
の中心部は高流体圧力を受ける。カウンタシャフト及び
端部カバー又は支持部材の支持構造体はブッシュを有
し、このブッシュは、カウンタシャフト、端部支持体及
びベルハウジング即ちトランスミッションハウジング間
のドウエル接続及びシールリングスリーブ構造体を提供
する。この組み合わせたドウエルピン及びシールリング
スリーブは、部品間のドウエルピンによる整合を保証
し、カウンタシャフト内の長手方向通路へ種々の流体を
供給するための流体通路を提供する。シール構造及び通
路はクラッチ供給回路からの漏洩流体を潤滑回路へ導く
ように配置されている。このため、ユニット全体の効率
が向上し、供給ポンプの必要寸法を減少させることがで
きる。
【0013】各環状ピストンは上述のような各カウンタ
シャフトに摺動係合する。各環状ピストンはそれぞれの
クラッチ組立体のためのカウンタシャフト内の冷却通路
を部分的に覆う内側環状スカート部分を有する。スカー
ト部分はカウンタシャフト内の冷却通路と共働して、ク
ラッチ組立体が係合していないときにはそのクラッチ組
立体へ分配される流体流量を制限するような流れ絞りを
提供する。クラッチ組立体の係合期間中は、スカート部
分は十分に移動し、スカート部分の開口を通してカウン
タシャフト内の長手方向通路からクラッチ板へ冷却流体
を流入させ、クラッチ板の内部温度を所定のレベル又は
それ以下に維持させる。
【0014】スカート部分とカウンタシャフトとの共働
により、冷却流体流れを制御できるから、このような制
御のための精確なドリル穴(即ち、流れ絞りオリフィ
ス)をカウンタシャフト内に設ける必要がなくなる。こ
のような制御が行えなければ、トランスミッションの液
圧装置の冷却流体要求を減少させなければならない。
【0015】本発明は、一対の平行なカウンタシャフト
と、入力シャフトと、出力シャフトとを有し、後進駆動
速比及びロー前進駆動速比が同じ数値を有するようなパ
ワートランスミッションを提供する。
【0016】また、本発明は、端部カバー及びトランス
ミッションハウジングに支持された一対の平行なカウン
タシャフトを有し、各カウンタシャフトが後進ギヤ部材
をそれぞれ回転支持し、一方の後進ギヤ部材には駐車ギ
ヤ機構が固定され、この駐車ギヤ機構が、1以上のトル
ク比を提供して駐車ギヤ機構への負荷を減少させるよう
に、ローギヤ速比ギヤセットを介して出力シャフトに接
続可能となっているようなパワートランスミッションを
提供する。
【0017】更に、本発明は、上述の目的におけるもの
と実質上同様のパワートランスミッションであって、同
期クラッチ組立体を設けて、摩擦クラッチ組立体の出力
ハブ部材を後進ギヤ列又は前進速比ギヤに選択的に接続
し、もって、同期クラッチと組み合わせて摩擦クラッチ
を選択的に係合させることにより、後進速比及び1つの
前進速比において異なるギヤ比を提供するようにしたパ
ワートランスミッションを提供する。
【0018】
【実施例】以下の説明において、各図に示す同じ参照番
号は同じ部材又は対応する部材を示すものとする。図1
に示すように組み合わせたときの図2aないし図2d
は、多数のカウンタシャフトを備えたパワートランスミ
ッションの断面立面図を示す。パワートランスミッショ
ンは複数部片でできたハウジングを備え、このハウジン
グは端部支持体10と、外側ケーシング12と、ベルハ
ウジング即ちエンジン装着部材(端部支持体10と共働
して第1端部カバーを画定する)14と、第2端部カバ
ー16とを有する。端部支持体10は組立体支持板を画
定し、カウンタシャフトのための軸受支持凹所18、2
0と入力シャフトを支持するための凹所22とを有する
実質上環状のデイスク部材でできている。外側ケーシン
グ12はドウエルピン(図示せず)によりベルハウジン
グ14上に位置決めされ、第2端部カバー16はドウエ
ルピン(図示せず)により外側ケーシング12上に位置
決めされる。
【0019】外側ケーシング12は実質上円筒状の部材
で、カウンタシャフトを軸受支持するための凹所24、
26と出力シャフトを軸受支持するための凹所又は開口
28とを有する環状の半閉じ端部分を具備する。凹所又
は凹所18ー28内にそれぞれ配置した軸受30ー40
は同形のものであり、それ故、特定の凹所に特定の軸受
を配置する悩みがなくなる。しかし、条件や組立体次第
では、軸受30ー40を異なる寸法のものとしてもよ
い。軸受30、36はカウンタシャフト42を支持し、
軸受32、38はカウンタシャフト44を支持する。軸
受34は入力シャフト46を回転支持し、軸受40は出
力シャフト48を回転支持する。出力シャフト48は入
力シャフト46と共働するスラスト軸受組立体52及び
ニードル軸受50によっても回転支持されている。特
に、ニードル軸受50及びスラスト軸受組立体52は、
入力シャフト46と一体的に形成するかこれに固定され
た(第1)ヘッドギヤ54と共働する。ヘッドギヤ54
はカウンタシャフト42にスプライン係合した(第2)
ヘッドギヤ56及びカウンタシャフト44にスプライン
係合した第3ヘッドギヤ58に噛合している。
【0020】カウンタシャフト42、44は端から端ま
で寸法的に同一であるが、その組立て構造は、図2aな
いし2dに示すように、著しく異なっている。カウンタ
シャフト42の組立体を図5a、5bに示す。図5aに
おいて、カウンタシャフト42は減径端部60、62
と、これらの減径端部にそれぞれ隣接した一対の軸受表
面64、66とを有する。
【0021】減径端部60から減径端部62に向かって
カウンタシャフト42に沿って見ると、カウンタシャフ
ト42の外表面はスプライン部分68と、一定直径部分
70と、僅かに大径の部分72と、ピストン装着表面部
分74と、中央のクラッチハウジング支持表面76と、
ピストン装着表面78と、一対の一定直径表面80、8
2と、軸受表面66に隣接した減径表面84とを有す
る。カウンタシャフト44は同一の構造を有し、その対
応する表面は同じ参照番号で示し、その後に添字aを付
す。
【0022】カウンタシャフト42は一対の長手方向の
通路86、88を有し、これらの通路は減径端部60、
62からそれぞれ内方に延び、中央クラッチハウジング
支持表面76に整合した部分90、92でそれぞれ終端
している。各通路86、88内にはチューブ94、96
がそれぞれ位置し、これらのチューブは、対応する通路
86、88と共働して一対の環状の潤滑通路98、10
0を形成し、対応するクラッチ供給通路102、104
を有する。環状潤滑通路98は一対の半径方向に延びた
流体通路106、108を有し、これらの通路は大径部
分72及びピストン装着表面74にそれぞれ連通してい
る。半径方向の通路110はクラッチ供給通路102か
らの流体を中央クラッチハウジング支持表面76に隣接
したピストン装着表面74上のピストンへ連通させる。
環状潤滑通路100は3つの通路112、114、11
6に連通し、これらの3つの通路は流体をピストン装着
表面78及び一定直径表面80、82にそれぞれ連通さ
せる。半径方向の通路118はクラッチ供給通路104
からの流体を中央クラッチハウジング支持表面76に隣
接したピストン装着表面78に連通させる。
【0023】以下の説明から一層明らかになるが、通路
106、108、112、114、116はカウンタシ
ャフト42上に位置した種々のギヤ部材及びクラッチ組
立体のために冷却及び(又は)潤滑流体を提供し、半径
方向通路110、118はカウンタシャフト42上に位
置したクラッチ組立体クラッチ係合圧力を分配する役目
を果たす。カウンタシャフト44も(カウンタシャフト
42と)同じ通路及びチューブ組立体を有する。これら
の対応した素子は同じ参照番号で示し、その後に、添字
aを付す。
【0024】ヘッドギヤ56は、係止リング120によ
りカウンタシャフト42上に位置決めされた軸受30に
当接した状態でスプライン部分68にスプライン接続さ
れている。ヘッドギヤ56に隣接したスペーサスリーブ
122はヘッドギヤ56及びスラスト軸受組立体124
に当接して配置されている。スラスト軸受組立体124
はニードル軸受126によりカウンタシャフト42上に
回転支持された速比ギヤ部材125に当接している。速
比ギヤ部材125は大径部分72に隣接して形成した肩
部130により位置決めされたスラスト軸受128に当
接している。
【0025】クラッチ組立体(摩擦クラッチ手段)13
2は、カウンタシャフト42上に位置し、カウンタシャ
フト42に溶着又は固定された環状ハウジング134
と、環状ハウジング134内及びカウンタシャフト42
上に摺動配置された環状ピストン136と、環状ハウジ
ング134及び出力ハブ142にそれぞれ交互にスプラ
イン結合された複数個の摩擦板138、140とを有す
る。
【0026】出力ハブ142は速比ギヤ部材125に溶
着又は固定する。帰還バネ組立体144は係合解除位置
の方へ図5aで右方に環状ピストン136を押圧してい
る。クラッチ供給通路102及び半径方向通路110へ
流体圧力を作用させたとき、環状ピストン136が左方
へ動き、交互に離間した摩擦板138、140を係合さ
せ、これにより、速比ギヤ部材125をカウンタシャフ
ト42に連結する。
【0027】第2クラッチ組立体132aはクラッチ組
立体132に隣接してこれと鏡面対称的にカウンタシャ
フト42に固定されている。クラッチ組立体132aの
(クラッチ組立体132に)対応する素子は同じ参照番
号で示し、その後に、添字aを付す。
【0028】出力ハブ142aはギヤ組立体145に固
定され、この組立体は後進ギヤ146と、スリーブ14
8と、速比ギヤ部材(第1速比ギヤ)150とを有す
る。ギヤ組立体145は一対のスラスト軸受142、1
54によりカウンタシャフト42上に位置決めされ、ニ
ードル軸受156、158によりカウンタシャフト42
上で回転支持される。スラスト軸受154は係止リング
160によりカウンタシャフト42上に位置決めされた
軸受36に当接した状態で配置してある。
【0029】減径端部60、62はシール溝162を備
え、これらの溝は、減径端部60でのドウエル及びシー
ルスリーブ164、及び減径端部62でのスリーブ16
4aと共働する。減径端部60は環状潤滑通路98に連
通した供給通路166を有し、減径端部62は環状潤滑
通路100に連通した流体通路166aを有する。ドウ
エル及びシールスリーブ164はベルハウジング14に
圧入され、端部支持体10とドウエル嵌合し、これによ
り、端部支持体10とベルハウジング14との間の整合
性を提供する。スリーブ164aは第2端部カバー16
に圧入される。軸受支持みぞ18、20は、ドウエル及
びシールスリーブ164並びに別のドウエル及びシール
スリーブ164bのための端部支持体のボアに対して厳
密な公差にて保持される。従って、カウンタシャフト4
2、44の入力端部及び入力シャフトのための軸受位置
はベルハウジング14により厳密に制御される。
【0030】カウンタシャフト44は軸受32及びヘッ
ドギヤ58を装着している。スペーサスリーブ168が
ヘッドギヤ58とスラスト軸受170との間に位置し、
このスラスト軸受はスラスト軸受172と共働して、ニ
ードル軸受176によりカウンタシャフト44に回転支
持された速比ギヤ174を位置決めする。速比ギヤ17
4は、クラッチ組立体132と同じ構造を有し速比ギヤ
174に固定した出力ハブ142bを備えたクラッチ組
立体132bの制御された作動の下にカウンタシャフト
44と選択的に接続できる。クラッチ組立体132bの
残りの素子はクラッチ組立体132の対応する素子と同
じであり、従って、同じ参照番号で示し、その後に、添
字bを付す。クラッチ組立体132bに隣接したクラッ
チ組立体132cはクラッチ組立体132bと鏡面対称
であり、しかもクラッチ組立体132と同じ素子を有す
るので、それらの素子は同じ参照番号で示し、その後
に、添字cを付す。
【0031】出力ハブ142cは、一対のスラスト軸受
182、184によりカウンタシャフト44上に位置決
めされニードル軸受186によりこのカウンタシャフト
に回転支持されたスリーブ180に固定されている。ス
リーブ180は、速比ギヤ(第2速比ギヤ)188又は
後進ギヤ190をクラッチ組立体132cの出力ハブ1
42cに接続するように選択的に作動する普通の同期組
立体187にスプライン連結されている。それ故、同期
組立体187の選択的な位置決め及びクラッチ組立体1
32cの作動により、カウンタシャフト44と速比ギヤ
188又は後進ギヤ190との間の駆動関係が確立され
る。後進ギヤ190は後進ギヤ列内の1部材であり、カ
ウンタシャフト42に回転支持されたギヤ組立体146
と噛合関係にある。
【0032】速比ギヤ188はニードル軸受192に支
持され、スラスト軸受184、194、スリーブ196
及び軸受38により長手方向で位置決めされる。上述の
ように、カウンタシャフト44の組立体はカウンタシャ
フト42のものと同じ素子を有するので、これらの素子
は同じ参照番号で示し、添字aを付してある。特に、チ
ューブ94a、96aは、冷却及び潤滑通路と、ドウエ
ル及びシールスリーブ164並びにスリーブ164aに
ついてそれぞれ既述した方法と同じ方法でドウエル及び
シールスリーブ164b並びにスリーブ164cを介し
て供給されるべき流体のためのクラッチ係合用通路を確
立するようになっている。
【0033】ヘッドギヤ54に固定されたハブ部材14
2dはクラッチ組立体132と同形のクラッチ組立体1
32d内の1素子である。代わりに、クラッチ組立体1
32dにおける摩擦板138d、140dの数を一層少
なくしてもよいし、環状ハウジング134dの軸方向長
さを一層短くしてもよい。これにより、パワートランス
ミッションの軸方向長さを減少できるという効果が得ら
れる。クラッチ組立体132dの軸方向長さを短くする
と、クラッチ組立体132dへ送られる前のエンジント
ルクがヘッドギヤセット54ー56又は54ー58によ
り増大せしめられないので、可能なトルク容量が小さく
なる。このようなクラッチ組立体は別の製造ラインで処
理せねばならないが、材料の節約や軸方向寸法の減少の
効果を考慮すれば、この欠点を補って余りある。残りの
ギヤ速比1、2、3、5及び後進速比では、それぞれの
ヘッドギヤセットの存在のため、これらの速比を確立す
るそれぞれのクラッチ組立体へ供給する前のエンジント
ルクは増大する。クラッチ組立体132dの残りの素子
はクラッチ組立体132のものと同じなので、同じ参照
番号で示す。クラッチ組立体132dの環状ハウジング
134dは出力シャフト48に固定されていて、通路2
00内の流体圧力によりクラッチ組立体132dを選択
的に係合させたときに、入力シャフト46と出力シャフ
ト48との間の直接駆動接続を確立するようになってい
る。出力シャフト48には複数個の速比出力ギヤ部材2
02、204、206、208がスプライン結合され、
これらのギヤ部材はカウンタシャフト44上の対応する
速比ギヤ174及びカウンタシャフト42上の速比ギヤ
部材150に常時噛合している。速比ギヤ部材150、
208は、クラッチ組立体132aの選択的な係合時に
入力シャフト46と出力シャフト48との間にロー前進
ギヤ速比を提供する。
【0034】第2のギヤ作動はクラッチ組立体123b
の選択的な係合時に速比ギヤ174及び速比出力ギヤ部
材202により提供される。第3速前進ギヤ比は同期組
立体187の選択及びクラッチ組立体132cの選択的
な係合により提供される。第4速前進ギヤ比は上述のよ
うにクラッチ組立体132dの選択的な係合により提供
される。これは直接駆動速比である。第5速前進ギヤ比
及びオーバードライブ前進ギヤ比はクラッチ組立体13
2の選択的な係合により提供される。明らかなように、
いずれの時期においても、クラッチ組立体132ー13
2dのうちの1つのみが係合する。これらのクラッチ組
立体の選択的な係合及びその交換は現在使用されている
種々の既知の液圧制御回路により制御できる。
【0035】トランスミッションにおいて後進駆動速比
を確立するためには、同期組立体187を前方位置に設
定し、クラッチ組立体132cを選択的に係合させる。
この動力流れ経路が確立されると、動力は、入力シャフ
ト46から、ヘッドギヤ54、58、カウンタシャフト
44、後進ギヤ190、146、速比ギヤ部材150、
208及びヘッドギヤセット54ー58を介して、出力
シャフト48へ流れる。後進ギヤ146、190は、後
進速比期間中に回転方向の逆転を生じさせると共に、後
進ギヤ手段の第1及び第2部材をそれぞれ提供する。噛
合した速比ギヤ部材150、208及びヘッドギヤセッ
ト54ー58はロー前進ギヤ比と同じ後進ギヤの速比を
確立する。ギヤの逆転即ち後進アイドリング機能が後進
ギヤ146、190により提供されるので、本発明にお
いては別のアイドラギヤ軸線は必要でない。
【0036】駐車ギヤ210は後進ギヤ146に固定さ
れ、従って、速比ギヤ部材150、208のロー前進速
比を通して出力シャフト48に接続可能である。駐車ギ
ヤ210と出力シャフト48との間に機械的な効果を与
えるように駐車ギヤ210を係合させるために、普通の
駐車爪機構を使用できる。この効果はヘッドギヤセット
54ー58の利点を伴わないロー前進速比ギヤ部材15
0、208の速比と同じである。
【0037】パワートランスミッションの組立て期間
中、カウンタシャフト42、44及び出力シャフト48
の位置決めはカムシムパック組立体212、214、2
16によりそれぞれ制御される。これらのカムシムパッ
ク組立体212ー216は同じ構造のもので、内側カム
リング218、外側カムリング220及び係止リング2
22を有する。係止リング222は外側ケーシング12
に関する外側カムリング220の軸方向後方変位を阻止
する。内側カムリング218は複数個の半径方向に延び
た突起224により外側ケーシング12内に非回転支持
される。内側カムリング218は各カムシムパック組立
体のためのそれぞれの軸受36、40、38に当接した
状態で位置している。
【0038】組立て期間中、外側カムリング220は内
側カムリング218に関して回転せしめられ、これによ
り、外側ケーシング12と内側カムリング218との間
の相対軸方向運動を生じさせ、外側ケーシング12内で
シャフトを支持するそれぞれの軸受組立体を介してカウ
ンタシャフト42、44及び出力シャフト48の長手方
向の位置決めを行う。突起付きのワッシャ225はその
外周部で外側ケーシング12に接続され、突起付きワッ
シャ225の内径は外側カムリング220の開口227
内で変位でき、組立て後の内側カムリング218と外側
カムリング220との間の運動を阻止する。この調整機
構は米国特許第3,901,568号明細書に開示され
た軸受調整機構に基づき構成することができる。
【0039】カウンタシャフト42、44、入力シャフ
ト46、出力シャフト48及びその関連素子は、端部支
持体10を組立てライン上又はベルハウジング14上で
垂直に位置決めするときに、この端部支持体上に組立て
ることができる。この組立ては外側ケージング12をギ
ヤ組立体上に設置する組立てに匹敵する。従って、パワ
ートランスミッションの組立てを組立てラインに沿って
進めると、適正なギヤの位置決めやギヤの噛合がなされ
ているか否かの目視検査を連続して行うことができる。
【0040】次いで、外側ケーシング12をパワートラ
ンスミッション組立体上に設置し、ベルハウジング14
又は端部支持体10に固定できる。この組立てが完了す
ると、カムシムパック組立体212、214、216に
より提供される調整機構を操作してシャフト組立体を適
正に位置決めし、次いで第2端部カバー16を外側ケー
シング12上に位置決めしてこれに固定する。
【0041】端部支持体10及びベルハウジング14は
共に、ドウエル及びシールスリーブ組立体164、16
4bを介してカウンタシャフト42、44に対して整合
せしめられることに留意されたい。これにより、適正な
整合性を得るために端部支持体10及び外側ケーシング
12上の寸法的な位置に依存せねばならないような種々
の素子に対する付加的なドウエル穴の機械加工が不要と
なる。カウンタシャフト42、44が同じ型式なので、
これらの素子に対して必要な機械加工や各素子の種類を
大幅に減少できる。更に、共通のクラッチ組立体を使用
することにより、材料を節約できる。また、使用すべき
別素子の数が少なくて済むのみならず、クラッチ組立体
の組立てミスの危険性も大幅に減少するという効果もあ
る。
【0042】各環状ピストン136ー136dはカウン
タシャフト42、44及び出力シャフト48の対応部分
上に摺動配置された内側スカート部分226を有する。
内側スカート部分226は、クラッチが係合していない
ときのクラッチ組立体132に対するそれぞれの潤滑及
び冷却通路(例えば、108)を部分的に又は完全に覆
う。クラッチを係合させるための環状ピストン136の
運動期間中、内側スカート部分226の開口228が対
応する潤滑通路に連通し、環状潤滑通路98から交互に
離間した摩擦板138、140への(絞りを伴わない)
流体の流入を許容する。これにより、制御された冷却流
体の流れが必要な場合はクラッチ係合中にそのような冷
却流体の流れを可能にするが、クラッチ組立体が係合し
ていないときはこの回路内の流体流れを制限又は阻止す
る。冷却流体流れの要求量を少なくすれば、システム内
での冷却流体流れ要求量も少なくなり、これにより、潤
滑回路に利用できる流体量が増え、制御システムへ流体
を供給するに必要な制御ポンプの容量を減少させること
ができる。
【0043】シール、クラッチ供給通路及び潤滑通路の
上記のような構成、配列により、オイル(流体)の漏洩
を最少化でき、クラッチ供給通路から流体が漏洩したと
しても、その漏洩流体は潤滑回路へ導かれる。この特徴
により、供給ポンプの必要容量を減少できる。また、先
に指摘したように、環状ピストンに延長したスカート部
分が設けてあるので、システムへ連続的に流れるオイル
の量を減少することにより、ポンプに対する要求量を減
少させることができる。
【0044】パワートランスミッション組立体内の素子
である種々のスラスト軸受及びニードル軸受に同型のも
のを使用することにより、材料の節約及び品目数の減少
が更に可能になる。
【0045】種々のギヤ速比を広い範囲で選択でき、ト
ランスミッションの他の素子を大幅に変更することな
く、組立て後にもギヤ速比を変更することができる。本
発明の他の利点は同数値のロー前進駆動速比及び後進速
比を提供することである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2ないし図5の相互配列関係を示すブロック
図。
【図2】図1に示すような配列関係で、本発明の一実施
例に係るパワートランスミッションを構成する第1の部
分の断面図。
【図3】図1に示すような配列関係で、本発明の一実施
例に係るパワートランスミッションを構成する第2の部
分の断面図。
【図4】図1に示すような配列関係で、本発明の一実施
例に係るパワートランスミッションを構成する第3の部
分の断面図。
【図5】図1に示すような配列関係で、本発明の一実施
例に係るパワートランスミッションを構成する第4の部
分の断面図。
【図6】外側ケーシング内の入力シャフト、カウンタシ
ャフト及びいくつかのギヤの配置関係を示す、端部カバ
ーを取り除いた状態でのトランスミッションの端面断面
図。
【図7】図8及び図9の相互配列関係を示すブロック
図。
【図8】図7に示すような配列関係で、1つの典型的な
カウンタシャフト組立体とこれに組立てたギヤ及びクラ
ッチ部材とを構成する第1の部分の断面図。
【図9】図7に示すような配列関係で、1つの典型的な
カウンタシャフト組立体とこれに組立てたギヤ及びクラ
ッチ部材とを構成する第2の部分の断面図。
【図10】図5の6ー6線における断面図。
【図11】図10の7ー7線に沿って見た平面図。
【図12】図2ないし図5に示す本発明のパワートラン
スミッションの概略構成図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジェームス・アレン・ラツコウスキー アメリカ合衆国インディアナ州46234,イ ンディアナポリス,ショール・クリーク・ レーン 8617 (72)発明者 ドナルド・クレメン アメリカ合衆国インディアナ州46032,カ ーメル,シェバル・コート 13137 (56)参考文献 特開 昭58−84247(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1端部カバー(10、14)及び第2
    端部カバー(16)を有するハウジングと;第1端部カ
    バーに回転装着された入力シャフト(46)と;ハウジ
    ング内で入力シャフトに回転支持された出力シャフト
    (48)と;入力シャフト及び出力シャフトに平行なそ
    れぞれの軸線のまわりで回転できるように一方の端部カ
    バー及びハウジング内に回転支持された第1カウンタシ
    ャフト(42)及び第2カウンタシャフト(44)と;
    入力シャフトと一緒に連続回転可能な第1ヘッドギヤ
    (54)と;第1ヘッドギヤに噛合し第1及び第2カウ
    ンタシャフトとそれぞれ一緒に連続回転可能な第2ヘッ
    ドギヤ(56)及び第3ヘッドギヤ(58)と;前記各
    カウンタシャフトに回転支持され、第1カウンタシャフ
    ト上の第1速比ギヤ(150)及び第2カウンタシャフ
    ト上の第2速比ギヤ(188)を含む複数個の速比ギヤ
    と;前記出力シャフトに接続され、第1速比ギヤに噛合
    する第1速比出力ギヤ(208)及び第2速比ギヤに噛
    合する第2速比出力ギヤ(206)を有する出力ギヤ手
    段と;前記入力シャフトと出力シャフトとの間でロー前
    進駆動速比を確立するため、第1速比ギヤを前記第1カ
    ウンタシャフトに接続するための第1の選択的に係合可
    能な摩擦クラッチ手段(132a)と;を備えたパワー
    トランスミッションにおいて、 前記第1速比ギヤと一緒に回転可能な第1部材(14
    6)及び前記第2カウンタシャフトに回転支持された第
    2部材(190)を有する後進ギヤ手段と;前記第2速
    比ギヤ及び後進ギヤ手段の同第2部材に対し選択的に接
    続可能な同期クラッチ手段(187)と;前記入力シャ
    フトと出力シャフトとの間に後進駆動速比及び別の前進
    駆動速比を選択的に確立するために、同期クラッチ手段
    を前記第2カウンタシャフトに選択的に接続してこれら
    を共働させる第2の選択的に係合可能な摩擦クラッチ手
    段(132c)と;を備え、前記後進駆動速比が前記第
    1速比ギヤ及び前記第1速比出力ギヤを介して前記出力
    シャフトに伝達されることを特徴とするパワートランス
    ミッション。
  2. 【請求項2】 前記出力シャフト(48)が前記入力シ
    ャフト(46)上及び前記第2端部カバー(16)内に
    回転支持され、前記第1カウンタシャフト(42)及び
    第2カウンタシャフト(44)が前記第1端部カバー
    (10、14)及び第2端部カバー(16)の双方に回
    転支持されていることを特徴とする請求項1のパワート
    ランスミッション。
  3. 【請求項3】 前記出力シャフト(48)によるトルク
    比よりも大きなトルク比を有する駐車固定を提供するた
    め、前記後進ギヤ手段の前記第1部材(146)又は第
    2部材(190)に固定された歯付き駐車爪手段(21
    0)を更に備えたことを特徴とする請求項1又は2のパ
    ワートランスミッション。
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