JPH0762297B2 - 球状繊維塊の製造法 - Google Patents

球状繊維塊の製造法

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JPH0762297B2 JP61190144A JP19014486A JPH0762297B2 JP H0762297 B2 JPH0762297 B2 JP H0762297B2 JP 61190144 A JP61190144 A JP 61190144A JP 19014486 A JP19014486 A JP 19014486A JP H0762297 B2 JPH0762297 B2 JP H0762297B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、球状繊維塊の工業的な製造法に関する。
〔従来技術と問題点〕
球状繊維塊は、詰綿、クッション材、立体柄、水処理用
材等の広範な用途に適用され得ることから、その工業
的製造手段について多数の提案がなされている。
例えば、特開昭49−48456号公報に記載される短繊維よ
りなる繊維集合体を機械的延伸(ひっかき)作用により
塊形成に必要な量だけ分離独立したのち機械的なもみ作
用を与えて球状乃至塊状となす手段が挙げられる。しか
し、このような手段では、繊維の絡み合いが不十分であ
り、また密度も低いので、腰がなく、保形性に乏しいも
のしか形製させることができず、また、装置も複雑とな
る。
そこで、特開昭51−34060号公報に記載されるように、
熱接着繊維を混用し、繊維の接合点を熱固定させる手段
も提案されているが、当然のことながら、熱接着繊維の
使用、該繊維と基材繊維との均一な混合及び熱固定操作
が必要となる。
一方、液中に分散させた短繊維を撹拌して塊状に絡み合
せて繊維塊を形成させる手段は簡便な装置を用いること
ができ工業的に優れており、かかる手段として、例えば
特開昭57−156012号が提案されているが、このような手
段によっても絡み合いが不十分であり、また直径の大き
な繊維塊しか形成させることができない。
即ち、本発明の目的は、何ら複雑な装置や操作を必要と
することなく、繊維の絡み合いが十分になされ、保形性
に優れており且つ任意の大きさの球状繊維塊を形製させ
ることのできる工業的手段を提供することである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の目的は、撹拌翼を備え水系媒体を収容した容器
中で、内部水分率が15%以上であるアクリル系重合体の
湿式複合紡糸未乾燥水膨潤ゲル状繊維を、撹拌翼先端速
度V1を300cm/秒以下、該繊維の二次転移点Tgより30℃低
い温度より高く且つ媒体沸点より低い媒体温度T1で前処
理撹拌した後、撹拌翼先端速度V2をV1を超え且つ120cm/
秒以上、媒体温度T2をT1未満として球体化撹拌を行うこ
とにより、工業的有利に達成される。
以下、本発明を詳述するが、先ず本発明で使用する出発
繊維としては、アクリル系重合体の湿式紡糸による複合
繊維であって、未だ乾燥されておらず、内部水分率が15
%以上好ましくは15〜100%である水膨潤ゲル状繊維
(湿式紡糸後、完全に乾燥緻密化させる前の繊維)を採
用する必要がある。なお、かかる水膨潤ゲル状繊維は、
実用的水準の物性(例えば、強度が1g/d以上、好ましく
は2g/d以上)を備えている方が好ましく、従って、湿式
紡糸後、延伸操作が施された繊維であることが望まし
い。また、水膨潤度差、熱収縮率差を有する少なくとも
二種類の重合体を、サイド・バイ・サイド型、ランダム
型、海島型、偏心的鞘−芯型等に複合紡糸してなる複合
繊維は、前段の処理、及び後段の球体化の各工程におい
て核の形成、繊維の絡み合いを助長し、一段と均質かつ
保形性に優れた球状繊維塊を形製させることができるの
で、発明の達成上必須である。また、上記繊維の球体化
が妨げられない限り、他の繊維、例えば天然繊維、ガラ
ス繊維、金属繊維、無機繊維等やポリアミド系、ポリエ
ステル系、ポリオレフイン系等の熱融着繊維、水膨潤ゲ
ル状繊維として例示した繊維で乾燥緻密化されたもの等
を混用することは、差し支えない。
なお、かかる繊維の太さとしては、単繊維繊度が概ね0.
1〜100d、好ましくは0.5〜50d、また繊維のカット長と
しては、概ね0.5〜50mm、好ましくは1〜20mmが望まし
く、かかる範囲内の繊維を用いることにより、繊維の絡
み合い等に優れ、腰、保形性などが一層改善された繊維
塊を有利に形製させることができる。
次に、上記原料繊維を用いて球状繊維塊を製造する方法
としては、先ず、原料繊維を撹拌翼を備え水系媒体を収
容した容器内で、撹拌翼の先端速度(V1)が300cm/秒以
下、好ましくは200cm/秒以下の撹拌条件下、温度(T1
が出発繊維の二次転移点(Tg)−30℃以上、好ましくは
Tg−10℃以上且つ媒体沸点より低い水系媒体中で前処理
撹拌する必要があり、前処理条件が該範囲を外れる場合
には、後続の球体化工程において工業的に球状繊維塊を
形製させることはできない。なお、前処理時間として
は、繊維の種類、内部水分率、撹拌及び温度条件などに
より変化し、一義的に規定することは困難であるが、概
ね1〜20分間、好ましくは2〜10分間が適当である。
また、球体化撹拌は、撹拌翼の先端速度(V2)が、120c
m/秒以上、好ましくは150cm/秒以上で且つV1<V2の撹拌
条件下、温度(T2)がT2<T1、好ましくは漸次冷却して
最終的に常温に至る水系媒体中で行なう必要があり、か
かる球体化条件を外れる場合には、目的とする球状繊維
塊を工業的有利に形製させることはできない。なお、球
体化時間は、概ね10〜300分間、好ましくは30〜200分間
が適当である。
なお、Tgは、常法に従って求められる。
また、水系媒体としては、工業的には水が有利である
が、アセトン、エチレングリコール、アルコール等の水
混和性有機溶媒と水との混合媒体も使用できる。なお、
浴比としては、概ね1/20〜1/200の範囲内が適当であ
る。
撹拌羽根の形状としては、タービン型、プロペラ型、パ
ドル型などが挙げられる。
このようにして、形状が真球乃至楕円球であり、その最
大直径が概ね1〜10.0mm、好ましくは2〜50mmの球状繊
維塊を、製造することができる。
〔作 用〕
上述した本発明の構成により繊維の絡み合いが十分にな
され、保形性に優れかつ均質な球状繊維塊を効果的に製
造させ得る理由については十分解明されていないが、次
のように考えられる。
即ち、所定の内部水分率の湿式複合紡糸未乾燥水膨潤ゲ
ル状繊維は、水との馴染みが良く、水系媒体中に均一に
分散され、また所定の撹拌及び温度条件のもとに、前処
理工程において適度に収縮、コイル状になって集合して
多数の核を形成し、かかる核を中心として後続の球体化
工程で均質な球状繊維塊が効率的に形製されるものと推
察される。
〔実施例〕
以下に実施例を示し、本発明を更に具体的に説明する
が、本発明はこれらの実施例の記載によってその範囲を
何ら限定されるものではない。なお、実施例中に示され
る部及び百分率は特に断りのない限り重量基準による。
実施例 1 アクリロニトリル(AN)90%、アクリル酸メチル10%及
び微量のメタリルスルホン酸ソーダ(MAS)を共重合さ
せたAN系重合体と、AN88%、酢酸ビニル12%及び微量の
MASを共重合させたAN系重合体とを、それぞれロダンソ
ーダの濃厚水溶液に溶解して2種類の紡糸原液(重合体
濃度は共に12%)を作製した。
これらの紡糸原液を、常法に従ってサイド・バイ・サイ
ド型に複合紡糸、凝固、水洗、熱延伸して水膨潤ゲル状
複合繊維(内部水分率:50%、単繊維繊度:7d)を作製し
た。
得られた繊維(カット長:10mm)1部を、パドル型の撹
拌羽根(直径:40cm)を備えた槽(槽内の水の量:100
部)に投入し、下記第1表に示す条件で球体化操作を行
なった。
球状繊維塊の形製性、球状化率及び直径を観察、測定し
た結果を、第1表に併記する。
上表より、本発明に従う(No.3)ことにより、均質な球
状繊維塊を製造することができるのに対し、本発明を外
れる場合(No.1、2、4及び5)には、良好な繊維塊を
工業的に形製させることができない事実が、明瞭に理解
される。
実施例 2 実施例1で得られた水膨潤ゲル状複合繊維を緊張下で乾
燥して内部水分率が異なる繊維を作製し、これらの繊維
について、実施例1(No.3)と同様にして球体化操作を
行なった。
結果を第2表に示す。
上表より、本発明を満たす水膨潤ゲル状繊維を使用(N
o.7及び8)することにより、球状繊維塊を良好に形製
させることができることが理解される。
比較例 1 実施例1において作製したAN90%のAN系重合体の紡糸原
液のみを使用した単独紡糸により、実施例1と同様にし
て水膨潤ゲル状単独繊維(内部水分率:64%、単繊維繊
度:7d)を作製した。試料No.3と同一の条件で球体化操
作を行った結果、球状繊維塊の形製性は×,球状化率は
わずか2%,直径は測定に至るものではなく、単独繊維
では極めて球状繊維塊の製造が困難であることが判る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】撹拌翼を備え水系媒体を収容した容器中
    で、内部水分率が15%以上であるアクリル系重合体の湿
    式複合紡糸未乾燥水膨潤ゲル状繊維を、撹拌翼先端速度
    V1を300cm/秒以下、該繊維の二次転移点Tgより30℃低い
    温度より高く且つ媒体沸点より低い媒体温度T1で前処理
    撹拌した後、撹拌翼先端速度V2をV1を超え且つ120cm/秒
    以上、媒体温度T2をT1未満として球体化撹拌を行うこと
    を特徴とする球状繊維塊の製造方法。
JP61190144A 1986-08-12 1986-08-12 球状繊維塊の製造法 Expired - Fee Related JPH0762297B2 (ja)

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