JPS6136082B2 - - Google Patents
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- JPS6136082B2 JPS6136082B2 JP15998979A JP15998979A JPS6136082B2 JP S6136082 B2 JPS6136082 B2 JP S6136082B2 JP 15998979 A JP15998979 A JP 15998979A JP 15998979 A JP15998979 A JP 15998979A JP S6136082 B2 JPS6136082 B2 JP S6136082B2
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- cellulose acetate
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Description
本発明は酢化度56%以上のセルロースアセテー
ト、とりわけセルローストリアセテート繊維の湿
式紡糸法によつて作成する方法に関するものであ
り、とくに透明性及び機械的性質の優れたセルロ
ースアセテート繊維の製法に係るものである。 アセテート系繊維は発色性染色鮮明性が良好で
あり、シルキーな繊維として知られ広く実用に供
されている。この場合の繊維は通常アセトン又は
塩化メチレン等の溶剤を用いた乾式紡糸法によつ
て作られ、とくにそのうちフイラメントが主体で
ある。 一方、アセテート繊維の用途拡大上ステープル
の開発が強く望まれるが、上記乾式紡糸法で得ら
れる繊維は一般に機械的性質が劣り、紡績加工法
が極めて劣るという致命的な欠点を有している上
に生産性の面でも十分でない。 この欠点を解消しかつステープル製造に有利な
湿式紡糸法につき検討をすすめ、湿式紡糸しうる
セルロースアセテート溶液として先にジメチルア
セトアミド(以下DMAcと呼称する)を溶剤とす
ることが好ましいことを見出し、またこの溶液よ
り作られた繊維は機械的強度も大巾に向上したも
のとすることを見出した。 しかしながらこの方法においても単に通常の紡
糸条件を適用して得られる繊維は、繊維中にボイ
ド又はヘイズと呼ばれる空隙の生成する傾向が大
きく、繊維は先透現象を呈し光沢の減少及び染色
鮮明性の低下が顕著になる。しかもこの失透の度
合が繊維の強度と密接に相関することも分つた。 本発明はDMAcを溶剤とする湿式紡糸法で得ら
れるセルロースアセテート繊維の光沢を改良しか
つ乾式成形法によつて達成し難い高い強度を有す
る成形品、とくに繊維の製造を目的とする。 本発明の要旨とするところは、DMAcを溶媒と
する酢化度56%以上のセルロースアセテート溶液
を、−15〜15℃のジメチルアセトアミドの水溶液
を凝固浴として湿式又は乾−湿式紡糸することを
特徴とするセルロースアセテート繊維の湿式紡糸
法にある。 以下本発明を実施に則して説明する。 本発明で採用するセルロースアセテートは酢化
度56%以上のセルロースアセテートである。酢化
度がこの値より小さい、普通にはセルロースジア
セテートと呼ばれる重合体を本発明に適用しても
前記失透現象が顕在し目的とする十分な光沢を有
する繊維とはし難い。この点酢化度として58%以
上のいわゆるセルローストリアセテートが好まし
く選択される。重合度は特に規定されないが通常
は150〜400のものを使用する。 セルロースアセテートのフレーク又は粉末状物
をそのままあるいは一旦乾燥したあと、適当な装
置を用いてDMAcに溶解する。この際溶解温度は
80〜140℃、好ましくは90〜120℃を適用しミクロ
ゲルの含まれない均一溶液となし、ついで常法に
より過・脱泡して紡糸原液となす。重合体濃度
は10〜40wt%、通常は操作性ないし繊維の望ま
しい糸質形成上、15〜25wt%の範囲が好適であ
る。かくして得られた紡糸原液は比較的低温下に
安定であり30〜80℃といつた温度に保持され紡糸
に供される。 凝固浴はDMAcの水溶液を主体とする。主体と
は目的によつて他の少量の別の添加剤例えば
DMAcに溶解するアルコール類等の有機物あるい
は無機塩類を含むことがあつても差支えないこと
を意味する。ここでDMAcの濃度は任意に設定し
うるが、本検討によれば10〜70wt%の広い範囲
に亘つて充分な糸条形成性をもつ。 本発明の特徴は上記凝固浴の温度を特定の温度
以下に保持すること、即ち−15〜15℃、好ましく
は−10〜5℃の範囲に保つて湿式紡糸するもので
ある。 図面の第1図は酢化度61.5%のセルローストリ
アセテート20wt%DMAc溶液から、各種温度の
DMAc50wt%水溶液を凝固浴として湿式紡糸され
た未延伸糸(紡糸ドラフト1.0)を、定長下98℃
の熱水で洗浄し風乾して得た糸条の失透度と凝固
浴の温度との関係を示したものである。又第2図
はそのうち2−aは凝固浴温度30℃で、2−bは
凝固浴温度0℃としたときに得られた繊維側面の
光学顕微鏡写真である。いずれにおいても凝固浴
温度の影響は顕著で、低温化によつて繊維の透明
性は向上する。 一方凝固浴温度をあまりに低く採用する条件は
冷却エネルギーの消費も大きく、かつ目的とする
光沢アツプの効果も−10℃付近で飽和するようで
あり工業的には−10〜5℃の範囲が好適である。
紡糸方式としては通常の湿式紡糸以外に、一旦空
気又はその他の気体媒質中に吐出し、直ちに該凝
固浴に導びくいわゆる乾−湿式紡糸にも適用され
有効である。 紡糸された糸条はついで温水又は熱水で洗浄
し、必要ならば若干の延伸を付与したのち、油剤
を適用し乾燥及び捲縮を与え、熱処理して原繊維
を得る。これを適当な長さに切断してステープル
状とする。特に本発明の繊維はステープルとして
通常の紡績工程にかけられ、単独又は木綿等の天
然繊維やポリエステル等の合成繊維と混紡・交
編・交織により巾広い製品用途に適用され有用な
商品を与えること可能である。 以上本発明の主要条件を説明したが、これ等の
条件以外に本発明の主旨を損なわない限り副次的
に公知の種々の条件を導入して差支えない。例え
ば本発明のセルロースアセテートとその他の重合
体のブレンド紡糸や、又賦型として必ずしも通常
の繊維のみでなく、中空繊維、フイルム等の湿式
成型に応用される。 以下本発明を実施例を挙げて説明する。 実施例 1 凝固浴温度を各種変更する湿式紡糸の実験を行
なつた。酢化度61.5%のセルローストリアセテー
ト(平均重合度300)フレークを、ニーダを用い
て0℃のDMAcに投入し、20分間かきまぜ均一に
分散させた後、120℃に昇温して120分間かきまぜ
を続けて溶解した。直ちに温度50℃に下げ過・
脱泡してセルロースアセテート濃度20重量%の紡
糸原液を調製した。 この原液を孔径0.05mmφ孔数200の紡糸ノズル
からDMAc50%水溶液に湿式紡糸し20m/分の速
度でひき取り(紡糸ドラフト1.18)、引き続き連
続的に沸水中で洗浄し、油剤処理したのちネツト
コンベア上に振り込み110℃の熱風中で乾燥を行
なつて繊度約3デニールの繊維とした。 本実験において上記凝固浴の温度を60〜−15℃
の範囲で変更して得られる繊維物性を第1表に示
した。
ト、とりわけセルローストリアセテート繊維の湿
式紡糸法によつて作成する方法に関するものであ
り、とくに透明性及び機械的性質の優れたセルロ
ースアセテート繊維の製法に係るものである。 アセテート系繊維は発色性染色鮮明性が良好で
あり、シルキーな繊維として知られ広く実用に供
されている。この場合の繊維は通常アセトン又は
塩化メチレン等の溶剤を用いた乾式紡糸法によつ
て作られ、とくにそのうちフイラメントが主体で
ある。 一方、アセテート繊維の用途拡大上ステープル
の開発が強く望まれるが、上記乾式紡糸法で得ら
れる繊維は一般に機械的性質が劣り、紡績加工法
が極めて劣るという致命的な欠点を有している上
に生産性の面でも十分でない。 この欠点を解消しかつステープル製造に有利な
湿式紡糸法につき検討をすすめ、湿式紡糸しうる
セルロースアセテート溶液として先にジメチルア
セトアミド(以下DMAcと呼称する)を溶剤とす
ることが好ましいことを見出し、またこの溶液よ
り作られた繊維は機械的強度も大巾に向上したも
のとすることを見出した。 しかしながらこの方法においても単に通常の紡
糸条件を適用して得られる繊維は、繊維中にボイ
ド又はヘイズと呼ばれる空隙の生成する傾向が大
きく、繊維は先透現象を呈し光沢の減少及び染色
鮮明性の低下が顕著になる。しかもこの失透の度
合が繊維の強度と密接に相関することも分つた。 本発明はDMAcを溶剤とする湿式紡糸法で得ら
れるセルロースアセテート繊維の光沢を改良しか
つ乾式成形法によつて達成し難い高い強度を有す
る成形品、とくに繊維の製造を目的とする。 本発明の要旨とするところは、DMAcを溶媒と
する酢化度56%以上のセルロースアセテート溶液
を、−15〜15℃のジメチルアセトアミドの水溶液
を凝固浴として湿式又は乾−湿式紡糸することを
特徴とするセルロースアセテート繊維の湿式紡糸
法にある。 以下本発明を実施に則して説明する。 本発明で採用するセルロースアセテートは酢化
度56%以上のセルロースアセテートである。酢化
度がこの値より小さい、普通にはセルロースジア
セテートと呼ばれる重合体を本発明に適用しても
前記失透現象が顕在し目的とする十分な光沢を有
する繊維とはし難い。この点酢化度として58%以
上のいわゆるセルローストリアセテートが好まし
く選択される。重合度は特に規定されないが通常
は150〜400のものを使用する。 セルロースアセテートのフレーク又は粉末状物
をそのままあるいは一旦乾燥したあと、適当な装
置を用いてDMAcに溶解する。この際溶解温度は
80〜140℃、好ましくは90〜120℃を適用しミクロ
ゲルの含まれない均一溶液となし、ついで常法に
より過・脱泡して紡糸原液となす。重合体濃度
は10〜40wt%、通常は操作性ないし繊維の望ま
しい糸質形成上、15〜25wt%の範囲が好適であ
る。かくして得られた紡糸原液は比較的低温下に
安定であり30〜80℃といつた温度に保持され紡糸
に供される。 凝固浴はDMAcの水溶液を主体とする。主体と
は目的によつて他の少量の別の添加剤例えば
DMAcに溶解するアルコール類等の有機物あるい
は無機塩類を含むことがあつても差支えないこと
を意味する。ここでDMAcの濃度は任意に設定し
うるが、本検討によれば10〜70wt%の広い範囲
に亘つて充分な糸条形成性をもつ。 本発明の特徴は上記凝固浴の温度を特定の温度
以下に保持すること、即ち−15〜15℃、好ましく
は−10〜5℃の範囲に保つて湿式紡糸するもので
ある。 図面の第1図は酢化度61.5%のセルローストリ
アセテート20wt%DMAc溶液から、各種温度の
DMAc50wt%水溶液を凝固浴として湿式紡糸され
た未延伸糸(紡糸ドラフト1.0)を、定長下98℃
の熱水で洗浄し風乾して得た糸条の失透度と凝固
浴の温度との関係を示したものである。又第2図
はそのうち2−aは凝固浴温度30℃で、2−bは
凝固浴温度0℃としたときに得られた繊維側面の
光学顕微鏡写真である。いずれにおいても凝固浴
温度の影響は顕著で、低温化によつて繊維の透明
性は向上する。 一方凝固浴温度をあまりに低く採用する条件は
冷却エネルギーの消費も大きく、かつ目的とする
光沢アツプの効果も−10℃付近で飽和するようで
あり工業的には−10〜5℃の範囲が好適である。
紡糸方式としては通常の湿式紡糸以外に、一旦空
気又はその他の気体媒質中に吐出し、直ちに該凝
固浴に導びくいわゆる乾−湿式紡糸にも適用され
有効である。 紡糸された糸条はついで温水又は熱水で洗浄
し、必要ならば若干の延伸を付与したのち、油剤
を適用し乾燥及び捲縮を与え、熱処理して原繊維
を得る。これを適当な長さに切断してステープル
状とする。特に本発明の繊維はステープルとして
通常の紡績工程にかけられ、単独又は木綿等の天
然繊維やポリエステル等の合成繊維と混紡・交
編・交織により巾広い製品用途に適用され有用な
商品を与えること可能である。 以上本発明の主要条件を説明したが、これ等の
条件以外に本発明の主旨を損なわない限り副次的
に公知の種々の条件を導入して差支えない。例え
ば本発明のセルロースアセテートとその他の重合
体のブレンド紡糸や、又賦型として必ずしも通常
の繊維のみでなく、中空繊維、フイルム等の湿式
成型に応用される。 以下本発明を実施例を挙げて説明する。 実施例 1 凝固浴温度を各種変更する湿式紡糸の実験を行
なつた。酢化度61.5%のセルローストリアセテー
ト(平均重合度300)フレークを、ニーダを用い
て0℃のDMAcに投入し、20分間かきまぜ均一に
分散させた後、120℃に昇温して120分間かきまぜ
を続けて溶解した。直ちに温度50℃に下げ過・
脱泡してセルロースアセテート濃度20重量%の紡
糸原液を調製した。 この原液を孔径0.05mmφ孔数200の紡糸ノズル
からDMAc50%水溶液に湿式紡糸し20m/分の速
度でひき取り(紡糸ドラフト1.18)、引き続き連
続的に沸水中で洗浄し、油剤処理したのちネツト
コンベア上に振り込み110℃の熱風中で乾燥を行
なつて繊度約3デニールの繊維とした。 本実験において上記凝固浴の温度を60〜−15℃
の範囲で変更して得られる繊維物性を第1表に示
した。
【表】
第1表から凝固浴温度が繊維の基本特性に顕著
に影響していることが分る。凝固浴温度が30℃以
上になると急激に透明性が損なわれ同時に強度が
減少する。 実施例 2 酢化度の異なるセルロースアセテート3種に本
発明の方法を適用した。但し、ここでは実施例1
の実験No.5と同様の条件にて作られた未延伸糸に
98℃の熱水中で洗浄しながら1.1倍の延伸を施し
ている。得られた繊維の物性を第2表に示した。
に影響していることが分る。凝固浴温度が30℃以
上になると急激に透明性が損なわれ同時に強度が
減少する。 実施例 2 酢化度の異なるセルロースアセテート3種に本
発明の方法を適用した。但し、ここでは実施例1
の実験No.5と同様の条件にて作られた未延伸糸に
98℃の熱水中で洗浄しながら1.1倍の延伸を施し
ている。得られた繊維の物性を第2表に示した。
【表】
第2表から本発明の繊維は、強度的性質が充分
に改良され従来の乾式繊維で得られなかつた水準
を達成した。一方比較の酢化度の低いセルロース
ジアセテートを出発原料とする場合は本発明の方
法を適用しても繊維の失透度が大きく好ましくな
い。
に改良され従来の乾式繊維で得られなかつた水準
を達成した。一方比較の酢化度の低いセルロース
ジアセテートを出発原料とする場合は本発明の方
法を適用しても繊維の失透度が大きく好ましくな
い。
第1図は凝固浴温度と得られるセルロースアセ
テート繊維の失透の度合との相関を、第2図は繊
維の側面顕微鏡写真(倍率150)を示しており、
2−aは凝固浴温度30℃、2−bはそれが−5℃
の条件で得られた状態を示す。
テート繊維の失透の度合との相関を、第2図は繊
維の側面顕微鏡写真(倍率150)を示しており、
2−aは凝固浴温度30℃、2−bはそれが−5℃
の条件で得られた状態を示す。
Claims (1)
- 1 ジメチルアセトアミドを溶媒とする酢化度56
%以上のセルロースアセテート溶液を、−15〜15
℃のジメチルアセトアミドの水溶液を凝固浴とし
て湿式又は乾−湿式紡糸することを特徴とするセ
ルロースアセテート繊維の湿式紡糸法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15998979A JPS5685414A (en) | 1979-12-10 | 1979-12-10 | Wet molding method for molded cellulose acetate article |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15998979A JPS5685414A (en) | 1979-12-10 | 1979-12-10 | Wet molding method for molded cellulose acetate article |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5685414A JPS5685414A (en) | 1981-07-11 |
JPS6136082B2 true JPS6136082B2 (ja) | 1986-08-16 |
Family
ID=15705559
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15998979A Granted JPS5685414A (en) | 1979-12-10 | 1979-12-10 | Wet molding method for molded cellulose acetate article |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5685414A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1993010171A1 (fr) * | 1991-11-19 | 1993-05-27 | Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha | Procede de production de moulages en cellulose |
JPH0544475Y2 (ja) * | 1987-07-07 | 1993-11-11 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107475782B (zh) * | 2017-07-31 | 2019-10-29 | 东华大学 | 一种醋酸纤维及其制备方法 |
-
1979
- 1979-12-10 JP JP15998979A patent/JPS5685414A/ja active Granted
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0544475Y2 (ja) * | 1987-07-07 | 1993-11-11 | ||
WO1993010171A1 (fr) * | 1991-11-19 | 1993-05-27 | Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha | Procede de production de moulages en cellulose |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5685414A (en) | 1981-07-11 |
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