JPS6238443B2 - - Google Patents

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JPS6238443B2
JPS6238443B2 JP10180880A JP10180880A JPS6238443B2 JP S6238443 B2 JPS6238443 B2 JP S6238443B2 JP 10180880 A JP10180880 A JP 10180880A JP 10180880 A JP10180880 A JP 10180880A JP S6238443 B2 JPS6238443 B2 JP S6238443B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fibers
temperature
spinning
coagulation bath
cellulose acetate
Prior art date
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Expired
Application number
JP10180880A
Other languages
English (en)
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JPS5725408A (en
Inventor
Yukio Shinkai
Takeji Ootani
Kunihiro Aoki
Tadao Kobayashi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Rayon Co Ltd filed Critical Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority to JP10180880A priority Critical patent/JPS5725408A/ja
Publication of JPS5725408A publication Critical patent/JPS5725408A/ja
Publication of JPS6238443B2 publication Critical patent/JPS6238443B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明はセルロースアセテート、とりわけ酢化
度58%以上のセルローストリアセテートの湿式紡
糸法に関するものであり、とくに透明性及び機械
的性質の優れたセルロースアセテート繊維の製造
法に係る。 アセテート系繊維は発色性、染色鮮明性が良好
でシルキーな繊維として知られ広く実用に供され
ている。この場合の繊維は通常アセトン又は塩化
メチレン等の溶剤を用いた乾式紡糸による繊維で
あり、しかもフイラメントが主体である。 一方、アセテート繊維の用途拡大上トウないし
ステープルの開発が強く要請されているが、上記
乾式法で得られる繊維は一般に機械的性質が劣る
ため紡積加工性がよくないという欠点がある上
に、繊維生産性の面でも十分でない。 本発明者等は、かかる欠点を解消しかつステー
プル製造に有利な湿式紡糸法につき検討を進め強
度的性質を大巾に改善せしめたアセテート繊維の
製造法を完成した。 即ち、まず第1に単に通常の湿式紡糸条件を適
用すると繊維中にボイド又はヘイズと呼ばれる空
隙の生成が大きく繊維は失透現象を呈し、光択の
減少及び染色鮮明性の低下が顕著に起る。しかも
この失透の度合が繊維の強度と密接に相関するの
である。 更に、第2の問題として通常一般の合成繊維の
製造で用いられる定長下の乾操工程を適用する
と、伸度及び結節強伸度の大巾な低下を惹き起
す。特に結節強伸度の低下は著しく、ステープル
としての実用性、特に、紡積加工上問題となる。
この現象は乾操の熱履歴に伴なう過大な結晶の成
長に起因するものと考えられる。即ち当該繊維は
乾操に伴ない数%収縮するが、定長下に乾操を行
なうと収縮が妨げられると同時に張力が生じ、こ
れが結晶の成長を促進すると考えられる。 本発明者らはこのような問題を解消すべく種々
検討した結果、温度30℃以上に保持された凝固浴
を用い湿式紡糸し、洗浄后実質的に無緊張下で乾
操するという方法を導入することにより目的とす
る透明性及び機械的性質の優れたセルロースアセ
テート繊維を製造することに成功したのである。 本発明の要旨とするところは、酢化度58%以上
のセルローストリアセテートを溶媒に溶解してな
る紡糸原液を用い湿式紡糸によりセルロースアセ
テート繊維を製造するに当り、凝固浴の温度を30
℃以下にして紡糸し、洗浄した糸条を実質的に糸
長方向に緊張力が作用しない状態で乾操すること
を特徴とするセルロースアセテート繊維の製造法
にある。 本発明で用いられるセルロースアセテートポリ
マーは、好ましくは酢化度58%以上のセルロース
トリアセテートである。酢化度がこの値より小さ
い、いわゆるセルロースジアセテートを適用して
も差支えないが、酢化度が小さいポリマーを用い
る場合は前記の失透現象が、特に熱水での洗浄工
程で幾分顕存し、十分な光択を有するものとする
ことが難しい点が難点である。この点酢化度58%
以上のいわゆるセルローストリアセテートが好ま
しく選択される。重合度は特に規定されないが通
常は150〜400のものを使用する。 該セルロースアセテートのフレーク又はパウダ
ー状物をそのままあるいは一旦乾操した后適当な
装置を用いて溶媒に溶解する。溶媒としては具体
的には、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルム
アミド、ジメチルスルホキシド(以下夫々
DMAC,DMF,DMSOと称する)アセトン等が
挙げられる。溶解温度は普通80〜140℃、好まし
くは90〜120℃を適用し、ミクロゲルのない均一
溶液となし、ついで常法により過、脱泡し紡糸
原液とする。ポリマー濃度は8〜40wt%、が適
用されるが濃度があまり低いと繊維のマクロ構造
が粗雑化し、繊維は失透現象を呈し、望ましい強
力が得られない。又あまりに高いと非常な高粘度
となるため、原液の流動性、洩糸性が損なわれ紡
糸操作性及び繊維物性両面より問題となる。好ま
しくは15〜25wt%が蒙用される。かくして得ら
れた原液は30〜100℃の温度に保持された紡糸に
供される。 凝固浴はDMAC,DMFもしくはDMSO等の水
溶液を主体とする。主体とは、目的によりこれら
に溶解する他の少量の成分、例えばアルコール類
等の有機物あるいは無機塩類を含ませ得ることを
意味する。凝固浴組成としては、水の割合が20〜
90wt%の広い範囲に亘つて十分な糸条形成性を
もつが、好ましくは水が40〜75wt%が適用され
る。本発明の特徴の1つは糸条の乾操条件にある
が他の特徴は上記凝固浴の温度を特定の温度以下
に保持することにより得られる糸の透明性を向上
することにある。即ち凝固浴の温度を30℃以下、
好ましくは20〜−15℃の範囲として紡糸すること
である。凝固浴温度の繊維の透明性に対して与え
る影響は顕著であり、低温化により透明性を一層
向上しうる。この理由としては水はセルロースア
セテートに対し、強い凝固剤であり、凝固浴温度
が高いと水の糸条への拡散が速くなり沈殿凝固性
が増し、糸条構造が粗雑化するためと考えられ
る。これに対し、低温凝固せしめると水の拡散が
抑えられるゆるやかに凝固が進行し糸構造が緻密
化、均一化し透明性が飛躍的に向上する。一方凝
固浴温度をあまりに低くすることは冷却エネルギ
ーの消費が大きく、かつ目的とする透明性向上の
効果もほぼ−15℃付近で飽和するので工業的には
20〜−15℃の範囲が好適である。 紡糸された糸条は、ついで温水又は熱水で洗浄
されるが洗浄は連続的にカスケードで定長下もし
くは他の適当な装置を用い、バツチ又は連続的に
実質的に無緊張下で行なつても差支えない。又必
要ならば若干の延伸を適用することも可能である
が、一般に延伸性は小さく、高々2倍程度が限界
であり、その範囲に於て繊維の強度を若干向上せ
しめうるが、温度の延伸はむしろ伸度の大巾な低
下を惹き起こすため、その場合にも低倍率が好ま
しい。 かくして洗浄された糸条は、次いで油剤を付与
したのち、実質的に無緊張下で乾操される。ここ
で乾操はバツチもしくは連続方式どちらでも差支
えないが生産性の点より連続方式が好ましい。方
法としては例えば、走行している無端の処理コン
ベア上にオーバーフイードで振込み乾操する方式
が挙げられる。本発明の最も主要な特徴はこの無
緊張下で乾操を行なう事にある。前記したように
緊張下乾操処理を行なうと繊維物性の低下を生じ
好ましくない。該処理を行なうに際して用いるコ
ンベヤの材質は糸条に付着して持ち込まれる凝固
浴、油浴の分等に耐え、又乾操工程の加熱に耐え
ることが必要である。又その構造は糸条の付着水
その他の液体が核ベルトを貫通して流れるか浸透
する事が好ましく、一般に編織物状、網状もしく
は多孔板状物が好適である。例えばステンレスス
チール製の金網、多孔板、テフロン製の多孔板、
ガラス繊維の編織物等種々のものが用いられる。
乾操温度は乾操速度の点よりできるだけ高温度を
採用するが180℃付近の温度をこえると、この乾
操過程においても結晶の成長が生じ前記したと同
様に特に結節強伸度の低下を招くので好ましくな
い。通常好ましくは80〜160℃が選ばれる。乾操
の雰囲気は空気中でも窒素ガス等の不活性ガス中
でも差支えない。乾操工程の加熱の方法として
は、熱風吹付け、又は循環、赤外線ヒーターもし
くは熱板等種々の方法を任意に用いうる。 以上説明した条件により本発明の繊維となる
が、更に捲縮を与え熱処理し、適当な長さに切断
しステープル状とする。特に本発明の繊維はステ
ープルとして通常の紡績工程にかけられ、単独又
は木綿等の天然繊維やポリエステル等の合成繊維
と混紡、交編、交織により巾広い製品用途に適用
され、有用な商品を与える。勿論本発明のプロセ
ス条件によつてフイラメントの製造も可能であ
る。 以上本発明の主要条件を説明したが、これ等の
条件以外に本発明の主旨を損なわない限り、副次
的に公知の種々の条件を導入して差支えない。例
えば、本発明のセルロースアセテートとその他の
重合体のブレンド紡糸や又賦型としても、必ずし
も通常の繊維のみならず、中空繊維、フイルム等
の湿式成型に応用される。 以下本発明と実施例を挙げて説明する。 実施例 1 ポリマーとして酢化度61.5%のセルローストリ
アセテート(平均重合度300)フレークを、ニー
ダーを用いて、0℃のDMAC中に投入し20分撹
拌し均一に分散させた后、120℃に昇温し、120分
間撹拌をして溶解した。直ちに温度60℃に下げ
過、脱泡してポリマー濃度17.5wt%の紡糸原液を
調製した。 この原液を孔径0.04mmφ、孔数200の紡糸ノズ
ルからDMAC40%水容液よりなる凝固液中に湿
式紡糸し、20m/分の速度で引き取り(紡糸ドラ
フト0.66)、引き続き連続的に定長下に沸水で洗
浄し油剤を付与した后、2m/分の速度で走行す
るステンレス金網コンベア上に振込み130℃の熱
風中で乾操を行なつて繊度3デニールの繊維とし
た。本実験において上記凝固浴の温度は150〜−
15℃の範囲で行なつた。得られた繊維物性を第1
表に示した。 尚、比較例として、凝固浴の温度を35℃、60℃
とした場合の繊維物性及び凝固浴温度−5℃で得
られた糸条を表面温度130℃の熱ロール上で定長
下に乾操した場合の繊維物性を第1表に示した。
【表】
【表】 実施例 2 実施例1と同一のポリマーをニーダーを用いて
30℃のDMSO中に投入し、20分間撹拌し均一に分
散させた后、95℃に昇温し120分間撹拌して溶解
した。直ちに温度を60℃に下げ、過、脱泡しポ
リマー濃度17.5wt%の紡糸原液を調製した。この
原液を15℃に保持したDMSO35%水容液を凝固浴
として実施例1と同一条件下紡糸、乾操した。得
られた繊維物性を第2表に示した。 尚、比較例として凝固浴温度35℃の場合の繊維
物性及び凝固浴湿度15℃で得られた繊維を熱ロー
ル上定長下に乾操した場合の繊維物性をも第2表
に示した。
【表】 実施例 3 ポリマーとして酢化度55%のセルロースジアセ
テート(平均重合度290)フレークをニーダーを
用いて0℃のDMAC中に投入し20分撹拌し、均
一に分散させた后、110℃に昇温し120分間撹拌し
て溶解した。直ちに温度50℃に下げ、過、脱泡
してポリマー濃度20wt%の紡糸原液を調製し
た。 この原液を孔径0.05mmφ、孔数200の紡糸ノズ
ルからDMAC30%水溶液に湿式紡糸し、20m/分
の速度で引き取つた(紡糸ドラフト1.18)。該凝
固浴温度は−5℃で行なつた。引き続き連続的に
90℃熱水で洗浄、延伸を行なつた。延伸は倍率
1.2及び延伸なし(倍率1.0)を適用した。次いで
油剤を付与した后2m/分の速度で走行するステ
ンレス金網コンベヤ上に振込み、110℃の熱風中
で乾操を行なつて未延伸繊維で繊度3テニールの
繊維とした。得られた繊維物性を第3表に示し
た。 尚、比較例として延伸率1.6倍とした場合の繊
維物性をも第3表に示した。
【表】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 酢化度58%以上のセルローストリアセテート
    を溶媒に溶解してなる紡糸原液を用い湿式紡糸に
    よりセルロースアセテート繊維を製造するに当
    り、凝固浴の温度を30℃以下にして紡糸し、洗浄
    した糸条を実質的に糸長方向に緊張力が作用しな
    い状態で乾燥することを特徴とするセルロースア
    セテート繊維の製造法。
JP10180880A 1980-07-24 1980-07-24 Production of cellulose acetate fiber Granted JPS5725408A (en)

Priority Applications (1)

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JP10180880A JPS5725408A (en) 1980-07-24 1980-07-24 Production of cellulose acetate fiber

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JP10180880A JPS5725408A (en) 1980-07-24 1980-07-24 Production of cellulose acetate fiber

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JPS5725408A JPS5725408A (en) 1982-02-10
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