JPH0762292B2 - よこ糸測長貯留装置の係止ピンタイミング設定方法およびその装置 - Google Patents
よこ糸測長貯留装置の係止ピンタイミング設定方法およびその装置Info
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- JPH0762292B2 JPH0762292B2 JP13770786A JP13770786A JPH0762292B2 JP H0762292 B2 JPH0762292 B2 JP H0762292B2 JP 13770786 A JP13770786 A JP 13770786A JP 13770786 A JP13770786 A JP 13770786A JP H0762292 B2 JPH0762292 B2 JP H0762292B2
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Description
【発明の詳細な説明】 発明の技術 本発明は、ドラム式のよこ糸測長貯留装置に関し、特に
よこ糸の係止タイミングを適切に設定するための方法お
よび装置に係る。
よこ糸の係止タイミングを適切に設定するための方法お
よび装置に係る。
発明の背景 ドラム式のよこ糸測長貯留装置は、測長貯留用のドラム
の外周に、よこ糸を巻き付け、このよこ糸の解舒停止を
上記ドラムの周面に進退自在に設けられた係止ピンによ
り行い、また貯留状態のよこ糸の解舒を上記係止ピンの
後退運動により行っている。このようにして、1ピック
分のよこ糸が測長され、かつよこ入れタイミングでよこ
入れ用のノズルによってたて糸開口中によこ入れされ
る。
の外周に、よこ糸を巻き付け、このよこ糸の解舒停止を
上記ドラムの周面に進退自在に設けられた係止ピンによ
り行い、また貯留状態のよこ糸の解舒を上記係止ピンの
後退運動により行っている。このようにして、1ピック
分のよこ糸が測長され、かつよこ入れタイミングでよこ
入れ用のノズルによってたて糸開口中によこ入れされ
る。
ところで、上記係止ピンの駆動は、織機の回転と同期し
た状態で行われる。したがって、その係止タイミング
は、通常一定である。そのため、給糸体の大小によるよ
こ糸物性の違いや、よこ糸の重さ、あるいはよこ糸の撚
りの状態等によって、よこ入れされたよこ糸の反給糸側
への到着タイミング(飛走速度)が1巻の解舒に必要な
時間を越えて、変化すると、正しい長さのよこ糸の測長
が不可能となる。例えば飛走速度が遅くなると、完全な
解舒前によこ糸がドラム上で係止されるため、よこ糸の
長さは、所定の長さよりも短くなり、また逆に飛走速度
が速くなると、よこ糸が必要な巻数より多く解舒される
ため、よこ糸の長さは、必要以上に長くなる。このよう
によこ糸に過不足が生じると、織機が停台したり、織布
に織り傷が発生したり、またよこ糸が無駄に消費され
る。
た状態で行われる。したがって、その係止タイミング
は、通常一定である。そのため、給糸体の大小によるよ
こ糸物性の違いや、よこ糸の重さ、あるいはよこ糸の撚
りの状態等によって、よこ入れされたよこ糸の反給糸側
への到着タイミング(飛走速度)が1巻の解舒に必要な
時間を越えて、変化すると、正しい長さのよこ糸の測長
が不可能となる。例えば飛走速度が遅くなると、完全な
解舒前によこ糸がドラム上で係止されるため、よこ糸の
長さは、所定の長さよりも短くなり、また逆に飛走速度
が速くなると、よこ糸が必要な巻数より多く解舒される
ため、よこ糸の長さは、必要以上に長くなる。このよう
によこ糸に過不足が生じると、織機が停台したり、織布
に織り傷が発生したり、またよこ糸が無駄に消費され
る。
従来技術 一方、製織中に係止タイミングを自動的に決定するもの
として、各種の技術が既に提案されている。
として、各種の技術が既に提案されている。
例えば特開昭57−29640号の発明は、ドラム上のよこ糸
の解舒状態を解舒センサーによって検出し、所定数だけ
解舒された時点で、係止ピンをドラム上に突入させるよ
うにしている。
の解舒状態を解舒センサーによって検出し、所定数だけ
解舒された時点で、係止ピンをドラム上に突入させるよ
うにしている。
また特開昭60−65150号の発明は、よこ糸の到達タイミ
ングを反給糸側で測定し、よこ入れに必要な巻数より1
巻だけ少ない解舒時点から測定中の到達タイミングまで
の時間中に係止ピンの係止タイミングを測定している。
ングを反給糸側で測定し、よこ入れに必要な巻数より1
巻だけ少ない解舒時点から測定中の到達タイミングまで
の時間中に係止ピンの係止タイミングを測定している。
さらに、特開昭60−151343号の発明は、よこ糸到達側の
織り端から、測長貯留用ドラムの少なくとも1巻の長さ
に対応する距離だけよこ入れ側に入った位置に、よこ糸
端検出用のセンサーを設け、このセンサーの検出信号に
より係止ピンを制御している。
織り端から、測長貯留用ドラムの少なくとも1巻の長さ
に対応する距離だけよこ入れ側に入った位置に、よこ糸
端検出用のセンサーを設け、このセンサーの検出信号に
より係止ピンを制御している。
上記の従来技術では、いずれも製織が開始されると、自
動的に係止ピンの係止タイミングが定められるから、本
格的な製織運転に入る前に、すなわち試織段階で係止ピ
ンの適切なタイミングの設定が不必要となる。しかし、
上記従来技術は、いずれもよこ糸の解舒信号、あるいは
到達信号などセンサーからの信号を受けて、係止ピンに
係止動作をさせている。すなわち、上記従来技術は、セ
ンサーの出力信号の発生タイミングを基準として、織機
の回転数や係止ピン駆動用のソレノイドの動作遅れなど
を考慮して、演算により係止タイミングを予測的に定め
ている。この演算過程には、時間的な予測の要素が必ず
含まれているため、適切なタイミング設定は、あくまで
も予測通り正確に動作したときにしか得られないことに
なる。
動的に係止ピンの係止タイミングが定められるから、本
格的な製織運転に入る前に、すなわち試織段階で係止ピ
ンの適切なタイミングの設定が不必要となる。しかし、
上記従来技術は、いずれもよこ糸の解舒信号、あるいは
到達信号などセンサーからの信号を受けて、係止ピンに
係止動作をさせている。すなわち、上記従来技術は、セ
ンサーの出力信号の発生タイミングを基準として、織機
の回転数や係止ピン駆動用のソレノイドの動作遅れなど
を考慮して、演算により係止タイミングを予測的に定め
ている。この演算過程には、時間的な予測の要素が必ず
含まれているため、適切なタイミング設定は、あくまで
も予測通り正確に動作したときにしか得られないことに
なる。
発明の目的 したがって、本発明の目的は、係止ピンの係止タイミン
グを予測の要素を含まない状態で、実測によって、適切
に設定できるようにすることである。
グを予測の要素を含まない状態で、実測によって、適切
に設定できるようにすることである。
発明の解決手段 そこで、本発明は、正規の製織に入る前の段階で、よこ
糸の測長貯留動作およびよこ入れ運動を試験的に実行
し、この過程で係止タイミングを時間的に少しずつ変化
させることによって、よこ入れされたよこ糸の長さが1
巻増加して1ピックの適切な長さになったときあるいは
よこ入れされたよこ糸の長さが1巻減少して1ピックの
適切な長さ未満になったときの係止タイミングと、よこ
入れされたよこ糸の長さが1巻増加して1ピックの適切
な長さを越えたときあるいはよこ入れされたよこ糸が1
巻減少して1ピックの適切な長さになったときの係止タ
イミングとを比較し、この比較結果から1巻解舒に必要
なタイミング差を求め、このタイミング差を係数倍し、
その値で係止タイミングを補正することにより係止ピン
の適切な係止タイミングを設定するようにしている。
糸の測長貯留動作およびよこ入れ運動を試験的に実行
し、この過程で係止タイミングを時間的に少しずつ変化
させることによって、よこ入れされたよこ糸の長さが1
巻増加して1ピックの適切な長さになったときあるいは
よこ入れされたよこ糸の長さが1巻減少して1ピックの
適切な長さ未満になったときの係止タイミングと、よこ
入れされたよこ糸の長さが1巻増加して1ピックの適切
な長さを越えたときあるいはよこ入れされたよこ糸が1
巻減少して1ピックの適切な長さになったときの係止タ
イミングとを比較し、この比較結果から1巻解舒に必要
なタイミング差を求め、このタイミング差を係数倍し、
その値で係止タイミングを補正することにより係止ピン
の適切な係止タイミングを設定するようにしている。
このような設定手段では、係止ピンが現実に動作し、そ
の連続的な係止タイミングから適切な係止タイミングが
実測によって設定されるため、従来技術のような予測の
要素がなくなり、実測値に基づいて正確な係止タイミン
グが設定されるので、その後の製織運転でのよこ入れが
安定化することになる。
の連続的な係止タイミングから適切な係止タイミングが
実測によって設定されるため、従来技術のような予測の
要素がなくなり、実測値に基づいて正確な係止タイミン
グが設定されるので、その後の製織運転でのよこ入れが
安定化することになる。
よこ糸測長貯留装置の概要 第1図は、本発明の前提となるドラム式のよこ糸測長貯
留装置1の概要を示している。
留装置1の概要を示している。
よこ糸2は、給糸体3に巻き付けられており、バルーン
ガイド4を経て中空状の巻付けアーム5の内部に導かれ
ている。この巻付けアーム5は、静止状態の測長貯留用
のドラム6の中心線を回転中心とし、ドラム6の外周に
上記よこ糸2を順次巻き付けていく。このドラム6の外
周でのよこ糸2の解舒およびその解舒停止は、係止ピン
7の進退運動によって行われる。すなわち、この係止ピ
ン7は、例えば電磁式のアクチュエータ8によって駆動
され、解舒タイミングでよこ糸2を解舒し、その後の係
止タイミングでドラム6の周面の溝または孔に突入し、
その位置でよこ糸2を係止する。このよこ糸2の先端部
分は、ヤーンガイド9を経て、よこ入れ用のノズル10に
導かれていく。よこ糸2の解舒中に、よこ入れ用のノズ
ル10は、よこ入れ用の高圧流体を取り入れ、たて糸11の
開口12中に解舒状態のよこ糸2を噴射流体とともに飛走
させ、よこ糸2のよこ入れを行う。
ガイド4を経て中空状の巻付けアーム5の内部に導かれ
ている。この巻付けアーム5は、静止状態の測長貯留用
のドラム6の中心線を回転中心とし、ドラム6の外周に
上記よこ糸2を順次巻き付けていく。このドラム6の外
周でのよこ糸2の解舒およびその解舒停止は、係止ピン
7の進退運動によって行われる。すなわち、この係止ピ
ン7は、例えば電磁式のアクチュエータ8によって駆動
され、解舒タイミングでよこ糸2を解舒し、その後の係
止タイミングでドラム6の周面の溝または孔に突入し、
その位置でよこ糸2を係止する。このよこ糸2の先端部
分は、ヤーンガイド9を経て、よこ入れ用のノズル10に
導かれていく。よこ糸2の解舒中に、よこ入れ用のノズ
ル10は、よこ入れ用の高圧流体を取り入れ、たて糸11の
開口12中に解舒状態のよこ糸2を噴射流体とともに飛走
させ、よこ糸2のよこ入れを行う。
そして、反給糸側でのよこ糸2の到達は、よこ糸検出手
段として、第1のよこ糸検出器13aおよび第2のよこ糸
検出器13bによって検出される。なお一方のよこ糸検出
器13aは、最も適切なよこ入れ長さに対応する位置にあ
り、また他方のよこ糸検出器13bは、例えば最も適切な
長さよりドラム上で1巻分だけ長い長さが占める位置に
設置されている。
段として、第1のよこ糸検出器13aおよび第2のよこ糸
検出器13bによって検出される。なお一方のよこ糸検出
器13aは、最も適切なよこ入れ長さに対応する位置にあ
り、また他方のよこ糸検出器13bは、例えば最も適切な
長さよりドラム上で1巻分だけ長い長さが占める位置に
設置されている。
次に、第2図は、上記係止ピン7のタイミング関係を示
している。
している。
第2図のグラフは、よこ軸に時間Tを取り、またたて軸
によこ入れ開始位置Sから反給糸側での到達位置Eを示
している。解舒の開始時点すなわちよこ入れ開始タイミ
ングTsが固定的に定められ、よこ糸2の先端が反給糸側
の到達位置Eに到達する到達タイミングTe2がその後に
与えられ、かつこの間よこ糸2が一定の速度で飛走する
ものと仮定すれば、その経路は、実線のような直線のグ
ラフとして表される。
によこ入れ開始位置Sから反給糸側での到達位置Eを示
している。解舒の開始時点すなわちよこ入れ開始タイミ
ングTsが固定的に定められ、よこ糸2の先端が反給糸側
の到達位置Eに到達する到達タイミングTe2がその後に
与えられ、かつこの間よこ糸2が一定の速度で飛走する
ものと仮定すれば、その経路は、実線のような直線のグ
ラフとして表される。
ここで、1ピック分のよこ糸2の長さがドラム6で、例
えば4巻きに相当すると仮定すれば、係止ピン7の係止
タイミングの範囲は、3巻の解舒完了(4巻の解舒開
始)のタイミングTe1後で、4巻の解舒完了(5巻の解
舒開始)のタイミングTe2前でなければならない。第2
図はこの期間を斜線によって示している。
えば4巻きに相当すると仮定すれば、係止ピン7の係止
タイミングの範囲は、3巻の解舒完了(4巻の解舒開
始)のタイミングTe1後で、4巻の解舒完了(5巻の解
舒開始)のタイミングTe2前でなければならない。第2
図はこの期間を斜線によって示している。
ところで、タイミングTe1は、3巻解舒と4巻解舒との
境界にあるから、解舒巻数の不足となりやすいタイミン
グである。例えばドラム周面でよこ糸2の解舒が標準よ
りも遅れたときに、タイミングTe1で係止ピン7が係止
動作をすると、よこ糸2は3巻しか解舒されない。また
タイミングTe2は、4巻解舒と5巻解舒との境界にある
から、解舒巻数の過剰となりやすいタイミングである。
例えばドラム周面でよこ糸2の解舒が標準よりも早くな
っているのに、タイミングTe2で係止ピン7が係止動作
をすると、よこ糸2は5巻も解舒されてしまう。つま
り、上記タイミングTe1、Te2は、実用上の設定値として
誤動作の起こしやすいタイミングである。
境界にあるから、解舒巻数の不足となりやすいタイミン
グである。例えばドラム周面でよこ糸2の解舒が標準よ
りも遅れたときに、タイミングTe1で係止ピン7が係止
動作をすると、よこ糸2は3巻しか解舒されない。また
タイミングTe2は、4巻解舒と5巻解舒との境界にある
から、解舒巻数の過剰となりやすいタイミングである。
例えばドラム周面でよこ糸2の解舒が標準よりも早くな
っているのに、タイミングTe2で係止ピン7が係止動作
をすると、よこ糸2は5巻も解舒されてしまう。つま
り、上記タイミングTe1、Te2は、実用上の設定値として
誤動作の起こしやすいタイミングである。
そこで、通常、係止ピン7の最適な、つまり誤動作の確
率の低い係止タイミングTcは、最も安定な動作状態とす
るために、下記の式により、上記両タイミングのほぼ中
間位置(中央値)に設定する。
率の低い係止タイミングTcは、最も安定な動作状態とす
るために、下記の式により、上記両タイミングのほぼ中
間位置(中央値)に設定する。
Tc=Te1+0.5(Te2−Te1) 実施例 第3図は本発明の係止タイミング設定装置14の構成を示
している。この係止タイミング設定装置14は、前記よこ
糸検出器13a、13bのほか、主要部として、係止タイミン
グToの変更部15、最適係止タイミングTcの演算部16、前
記アクチュエータ8の駆動制御部17を備えている。そし
て、外部の係止タイミング設定器18および解舒タイミン
グ設定器19は、それぞれ変更部15および駆動制御部17に
接続されている。
している。この係止タイミング設定装置14は、前記よこ
糸検出器13a、13bのほか、主要部として、係止タイミン
グToの変更部15、最適係止タイミングTcの演算部16、前
記アクチュエータ8の駆動制御部17を備えている。そし
て、外部の係止タイミング設定器18および解舒タイミン
グ設定器19は、それぞれ変更部15および駆動制御部17に
接続されている。
また前記よこ糸検出器13a、13bおよび係数設定器20は、
演算部16の入力側に接続されている。さらに上記駆動制
御部17は、入力側で変更部15、演算部16および織機の回
転角検出器21に接続されており、既に述べたように、出
力側で係止ピン7を駆動するために、駆動用のアクチュ
エータ8に接続されている。なお、上記駆動制御部17
は、以下に記載するように、各種のプログラムを記憶
し、それにもとづいて内部のレジスタと協働して、必要
な制御を実行して行く。
演算部16の入力側に接続されている。さらに上記駆動制
御部17は、入力側で変更部15、演算部16および織機の回
転角検出器21に接続されており、既に述べたように、出
力側で係止ピン7を駆動するために、駆動用のアクチュ
エータ8に接続されている。なお、上記駆動制御部17
は、以下に記載するように、各種のプログラムを記憶
し、それにもとづいて内部のレジスタと協働して、必要
な制御を実行して行く。
そして、第4図は、上記制御系の一連の動作順序を示し
ている。同図(1)のメインプログラムでは、その開始
後に、イニシャライズによって、終了フラグ、レジスタ
の値P、最適係止タイミングTcなどの初期化を行う。
ている。同図(1)のメインプログラムでは、その開始
後に、イニシャライズによって、終了フラグ、レジスタ
の値P、最適係止タイミングTcなどの初期化を行う。
また、同図(2)の係止タイミングToの設定のための割
り込みプログラムでは、織機の主軸の1回転につき、所
定の回転角で回転角検出器21から発せられる基準タイミ
ング毎に、この割り込みプログラムが実行される。ある
係止タイミングT0は、係止タイミング設定器18によっ
て、予め暫定的に決められており、適当な時間ΔT毎に
小さく設定される。ここで、Pmは所定ピックを定める値
であり、例えばPm=0と予め設定しておけば、1ピック
毎に仮決めされた係止タイミングT0が時間ΔTずつ変更
されていく。以上が係止タイミングTo変更用の割り込み
ルーチンである。
り込みプログラムでは、織機の主軸の1回転につき、所
定の回転角で回転角検出器21から発せられる基準タイミ
ング毎に、この割り込みプログラムが実行される。ある
係止タイミングT0は、係止タイミング設定器18によっ
て、予め暫定的に決められており、適当な時間ΔT毎に
小さく設定される。ここで、Pmは所定ピックを定める値
であり、例えばPm=0と予め設定しておけば、1ピック
毎に仮決めされた係止タイミングT0が時間ΔTずつ変更
されていく。以上が係止タイミングTo変更用の割り込み
ルーチンである。
次に、同図(3)のように、第1および第2のよこ糸検
出器13a、13bによる最適な係止タイミングTcの設定の割
り込みプログラムは、第2よこ糸検出器13bが第5図
(a)のように糸有り状態から糸無し状態への変化を検
出したときに、開始される。第2のよこ糸検出器13bか
らの検出信号のレベルが変化すると、演算部16は、その
ときの変更中の係止タイミングT0を上限の係止タイミン
グTmaxとして記憶する。次に第1のよこ糸検出器13aが
第5図(b)のように糸無し状態を検出すると、同様に
最適な係止タイミングTc設定の割り込みプログラムが実
行され、演算部16は、そのときの係止タイミングT0を下
限の係止タイミングTminとして記憶し、これらのタイミ
ングから最適な係止タイミングTcを算出する。この演算
式は、下記の一般式で表される。
出器13a、13bによる最適な係止タイミングTcの設定の割
り込みプログラムは、第2よこ糸検出器13bが第5図
(a)のように糸有り状態から糸無し状態への変化を検
出したときに、開始される。第2のよこ糸検出器13bか
らの検出信号のレベルが変化すると、演算部16は、その
ときの変更中の係止タイミングT0を上限の係止タイミン
グTmaxとして記憶する。次に第1のよこ糸検出器13aが
第5図(b)のように糸無し状態を検出すると、同様に
最適な係止タイミングTc設定の割り込みプログラムが実
行され、演算部16は、そのときの係止タイミングT0を下
限の係止タイミングTminとして記憶し、これらのタイミ
ングから最適な係止タイミングTcを算出する。この演算
式は、下記の一般式で表される。
Tc=Tmin+K(Tmax−Tmin) ここで係止タイミングTminは第2図のタイミングTe1に
対応し、また係止タイミングTmaxは第2図のタイミング
Te2に対応している。そして、係数Kは、前記式の0.5に
相当し、係止設定器20によって設定され、0<K<1
で、通常単純平均値(中央値)算出のために、1/2つま
り0.5として設定される。このような演算が終了した時
点で、終了フラグがセットされ、次のステップに移る。
対応し、また係止タイミングTmaxは第2図のタイミング
Te2に対応している。そして、係数Kは、前記式の0.5に
相当し、係止設定器20によって設定され、0<K<1
で、通常単純平均値(中央値)算出のために、1/2つま
り0.5として設定される。このような演算が終了した時
点で、終了フラグがセットされ、次のステップに移る。
このようなタイミングの演算は、正規の製織運転に入る
前の試織段階に行われ、駆動制御部17に記憶される。し
たがって、その後の正規の製織運転中には、駆動制御部
17は、その求められた最適な係止タイミングtcでアクチ
ュエータ8を駆動することになる。
前の試織段階に行われ、駆動制御部17に記憶される。し
たがって、その後の正規の製織運転中には、駆動制御部
17は、その求められた最適な係止タイミングtcでアクチ
ュエータ8を駆動することになる。
他の実施例 この実施例は、よこ糸2の到達側に配置された第1のよ
こ糸検出器13a、第2のよこ糸検出器13bの代わりに、よ
こ糸検出手段として、よこ入れ時にドラム6から解舒さ
れるよこ糸2をドラム6の近くで検出する解舒センサー
22と、この解舒センサー22からの解舒信号を計数する第
1のカウンタ23および第2のカウンタ24とからなる。
こ糸検出器13a、第2のよこ糸検出器13bの代わりに、よ
こ糸検出手段として、よこ入れ時にドラム6から解舒さ
れるよこ糸2をドラム6の近くで検出する解舒センサー
22と、この解舒センサー22からの解舒信号を計数する第
1のカウンタ23および第2のカウンタ24とからなる。
例えば、ドラム6上での4巻が1ピック長に相当すると
し、第1のカウンタ23は、4つの解舒信号を計数する
と、“H"レベルの信号を出力し、また第2のカウンタ24
は、5つの解舒信号を計数すると“H"レベルの信号を出
力するものとする。
し、第1のカウンタ23は、4つの解舒信号を計数する
と、“H"レベルの信号を出力し、また第2のカウンタ24
は、5つの解舒信号を計数すると“H"レベルの信号を出
力するものとする。
そして、前記実施例と同様に、よこ糸2の長さが長から
短となるように係止タイミングToを変化させて行くと、
1ピック長より1巻長いよこ入れ状態から1ピック長の
よこ入れ状態に変化した過程で、第2のカウンタ24の信
号は、“H"レベルから“L"レベルに変化し、さらに、1
ピック長のよこ入れ状態から1ピック長より1巻短いよ
こ入れ状態に変化した過程で、第1のカウンタ23の信号
は、“H"レベルから“L"レベルに変化する。そこで、演
算部16は、これら第1および第2のカウンタ23、24の出
力信号が変化した時点での係止タイミングToをそれぞれ
下限、上限の係止タイミングとして記憶する。その後の
動作は、前記実施例と同様である。
短となるように係止タイミングToを変化させて行くと、
1ピック長より1巻長いよこ入れ状態から1ピック長の
よこ入れ状態に変化した過程で、第2のカウンタ24の信
号は、“H"レベルから“L"レベルに変化し、さらに、1
ピック長のよこ入れ状態から1ピック長より1巻短いよ
こ入れ状態に変化した過程で、第1のカウンタ23の信号
は、“H"レベルから“L"レベルに変化する。そこで、演
算部16は、これら第1および第2のカウンタ23、24の出
力信号が変化した時点での係止タイミングToをそれぞれ
下限、上限の係止タイミングとして記憶する。その後の
動作は、前記実施例と同様である。
この実施例から理解されるように、よこ糸検出手段は、
よこ糸2の到達側、あるいは解舒側のいずれかに配置さ
れていてもよい。
よこ糸2の到達側、あるいは解舒側のいずれかに配置さ
れていてもよい。
発明の変形例 なお上記各実施例は、一例として機能ブロックにより示
しているが、これらの各部分の機能は、マイクロコンピ
ュータの機能を利用して実現できる。また、よこ糸2の
長さ変化は、逆に短から長へと変化させてもよい。
しているが、これらの各部分の機能は、マイクロコンピ
ュータの機能を利用して実現できる。また、よこ糸2の
長さ変化は、逆に短から長へと変化させてもよい。
発明の効果 本発明では、実際に係止ピンの係止タイミングを変化さ
せ、よこ糸の長さを変化させていく過程で、最も適切な
最適係止タイミングが実測によって、しかもよこ糸の飛
走状態の影響を取り込んで求められていくため、係止タ
イミングの設定過程で従来技術のような予測の要素がな
くなり、それだけよこ入れが安定化することになる。
せ、よこ糸の長さを変化させていく過程で、最も適切な
最適係止タイミングが実測によって、しかもよこ糸の飛
走状態の影響を取り込んで求められていくため、係止タ
イミングの設定過程で従来技術のような予測の要素がな
くなり、それだけよこ入れが安定化することになる。
第1図はよこ糸測長貯留装置の概略的側面図、第2図は
よこ糸の到達タイミングとよこ糸先端の位置を示すグラ
フ、第3図は係止タイミング設定装置のブロック線図、
第4図は(1)(2)(3)のフローチャート図、第5
図はよこ糸先端と第1および第2のよこ糸検出器との位
置関係の平面図、第6図は係止タイミング設定装置の他
の実施例のブロック線図である。 1……よこ糸測長貯留装置、2……よこ糸、5……巻付
けアーム、6……ドラム、7……係止ピン、8……アク
チュエータ、10……ノズル、13a、13b……よこ糸検出
器、14……係止タイミング設定装置、15……変更部、16
……演算部、17……駆動制御部、18……係止タイミング
設定器、19……解舒タイミング設定器、20……係数設定
器、21……回転角検出器、22……解舒センサー、23……
第1のカウンタ、24……第2のカウンタ。
よこ糸の到達タイミングとよこ糸先端の位置を示すグラ
フ、第3図は係止タイミング設定装置のブロック線図、
第4図は(1)(2)(3)のフローチャート図、第5
図はよこ糸先端と第1および第2のよこ糸検出器との位
置関係の平面図、第6図は係止タイミング設定装置の他
の実施例のブロック線図である。 1……よこ糸測長貯留装置、2……よこ糸、5……巻付
けアーム、6……ドラム、7……係止ピン、8……アク
チュエータ、10……ノズル、13a、13b……よこ糸検出
器、14……係止タイミング設定装置、15……変更部、16
……演算部、17……駆動制御部、18……係止タイミング
設定器、19……解舒タイミング設定器、20……係数設定
器、21……回転角検出器、22……解舒センサー、23……
第1のカウンタ、24……第2のカウンタ。
Claims (2)
- 【請求項1】測長貯留用のドラムの外周によこ糸を巻き
付け、よこ入れ開始時のよこ糸の解舒およびよこ入れ終
了時のよこ糸の解舒停止を上記ドラムの周面に突入する
係止ピンの進退運動により行う形式のよこ糸測長貯留装
置において、 上記係止ピンの最適係止タイミングを設定するに際し、
上記係止ピンの係止タイミングを暫定的に少しずつ増加
方向あるいは減少方向に変化させる過程と、 この過程で、よこ入れされたよこ糸の長さが1巻増加し
て1ピックの適切な長さになったときあるいはよこ入れ
されたよこ糸の長さが1巻減少して1ピックの適切な長
さ未満になったときの係止タイミングTminと、よこ入れ
されたよこ糸の長さが1巻増加して1ピックの適切な長
さを越えたときあるいはよこ入れされたよこ糸が1巻減
少して1ピックの適切な長さになったときの係止タイミ
ングTmaxとを記憶する過程と、 上記記憶された係止タイミングから係止タイミングの差
(Tmax−Tmin)を演算により求め、この差と記憶された
係止タイミング(Tmax,Tmin)とに基づいて最適な係止
タイミングを設定する過程とからなることを特徴とする
係止ピンタイミング設定方法。 - 【請求項2】測長貯留用のドラムの外周によこ糸を巻き
付け、よこ入れ開始時のよこ糸の解舒およびよこ入れ終
了時のよこ糸の解舒停止を上記ドラムの周面に突入する
係止ピンの進退運動により行う形式のよこ糸測長貯留装
置において、 上記係止ピンの係止タイミングを暫定的に少しずつ増加
方向あるいは減少方向に変化させる変更部と、 よこ入れされたよこ糸の長さが1巻増加して1ピックの
適切な長さになったときあるいはよこ入れされたよこ糸
の長さが1巻減少して1ピックの適切な長さ未満になっ
たときの係止タイミングTminと、よこ入れされたよこ糸
の長さが1巻増加して1ピックの適切な長さを越えたと
きあるいはよこ入れされたよこ糸が1巻減少して1ピッ
クの適切な長さになったときの係止タイミングTmaxとを
検知するよこ糸検出手段と、 上記2つの係止タイミングを記憶し、上記記憶された係
止タイミングから係止タイミングの差(Tmax−Tmin)を
演算により求め、この差と記憶された係止タイミング
(Tmax、Tmin)とに基づいて最適な係止タイミングを設
定する演算部と、固定的な解舒タイミングと上記変更部
からの暫定的な係止タイミングおよび上記演算部からの
最適な係止タイミングを入力として織機の回転角と照合
しながら上記係止ピン駆動用のアクチュエータを制御す
る駆動制御部とからなることを特徴とする係止ピンタイ
ミング設定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13770786A JPH0762292B2 (ja) | 1986-06-13 | 1986-06-13 | よこ糸測長貯留装置の係止ピンタイミング設定方法およびその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13770786A JPH0762292B2 (ja) | 1986-06-13 | 1986-06-13 | よこ糸測長貯留装置の係止ピンタイミング設定方法およびその装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62299548A JPS62299548A (ja) | 1987-12-26 |
JPH0762292B2 true JPH0762292B2 (ja) | 1995-07-05 |
Family
ID=15204942
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13770786A Expired - Lifetime JPH0762292B2 (ja) | 1986-06-13 | 1986-06-13 | よこ糸測長貯留装置の係止ピンタイミング設定方法およびその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0762292B2 (ja) |
-
1986
- 1986-06-13 JP JP13770786A patent/JPH0762292B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62299548A (ja) | 1987-12-26 |
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