JP2636467B2 - ジェットルームにおける緯入れ制御装置 - Google Patents

ジェットルームにおける緯入れ制御装置

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JP2636467B2
JP2636467B2 JP2128257A JP12825790A JP2636467B2 JP 2636467 B2 JP2636467 B2 JP 2636467B2 JP 2128257 A JP2128257 A JP 2128257A JP 12825790 A JP12825790 A JP 12825790A JP 2636467 B2 JP2636467 B2 JP 2636467B2
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廣 金嵜
洋一 牧野
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、緯糸測長貯留装置から緯糸を引き出して緯
入れ用メインノズルから射出緯入れすると共に、この緯
入れされた緯糸を複数の緯入れ用補助ノズルの噴射作用
によってリレー牽引するジェットルームにおける緯入れ
制御装置に関するものである。
[従来の技術] この種のジェットルームでは所定の緯入れ末端位置に
緯糸を所定タイミングで到達させるという良好な緯入れ
状態を達成することが品質の良い織布を織る上で重要で
あり、緯糸を所定タイミングで到達させるために緯入れ
用ノズルの噴射圧あるいは噴射タイミングの適正な設定
が必要である。そのため、緯糸到達タイミングを正確に
測定する必要があり、特公昭64−494号公報に開示され
ているように緯糸検出器から得られる検出信号レベルが
機台1回転中の所定期間内で設定しきい値を越えた最初
の時を緯糸到達タイミングとする方式が一般的である。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、緯糸検出器から出力される信号は緯糸
検出信号のみならず風綿検出信号あるいはノイズ信号の
場合もあり、風綿検出信号あるいはノイズ信号が前記所
定期間内で緯糸検出信号に先立って出力されると検出さ
れた緯糸到達タイミングが実際の緯糸到達タイミングと
は大きく異なってしまう場合がある。このような測定ミ
スが生じれば適正の噴射圧あるいは噴射タイミングの設
定ができず、良好な緯入れ状態を達成することができな
い。
本発明は、風綿検出信号あるいはノイズ信号がある場
合にも緯糸到達タイミングの測定精度の低下を回避し得
るジェットルームにおける緯入れ制御装置を提供するこ
とを目的とするものである。
[課題を解決するための手段] そのために本発明では、所定の緯入れ位置に到達する
緯糸を検出する光電式緯糸検出器から得られる機台1回
転中の所定の期間内の検出パルス信号を緯糸有無判定手
段に取り込み、この入力信号のカウント数が予め設定さ
れた数に達した時を緯糸到達タイミングと判定するよう
にした。
[作用] 緯糸有無検出手段は前記所定期間内の検出パルス信号
数をカウントしてゆくと共に、各検出パルス信号の発生
タイミングを測定し、前記設定数番目に測定されたパル
ス信号の発生タイミングを緯糸到達によるものと判定す
る。風綿あるいはノイズによる信号は機台1回転毎に比
較的定常的に生じる傾向にあり、風綿あるいはノイズに
よる信号発生を本来の製織段階の前に測定しておくこと
によって前記設定数が把握される。例えば風綿あるいは
ノイズによるパルス信号発生数が緯糸到達信号発生前に
(N−1)個ある場合には緯糸到達による信号発生タイ
ミングはN番目のパルス信号検出時となる。
[実施例] 以下、本発明を具体化した一実施例を図面に基づいて
説明する。
1は巻付方式の緯糸測長貯留装置であり、緯糸測長貯
留装置1で測長貯留された緯糸Yは緯入れ用メインノズ
ル2から射出緯入れされ、複数の緯入れ用補助ノズル群
3,4,5,6,7,8,9,10のリレー噴射へと受け継がれる。緯入
れが良好に行われた場合には所定の機台回転角度範囲
〔θ1〕にて緯糸が反射式光電センサからなる緯糸
検出器11によって検出され、織機運転が継続される。緯
糸検出器11が所定の機台回転角度範囲〔θ1〕で緯
糸有りを検出しなかった場合には織機運転が停止され
る。
緯糸測長貯留装置1の糸巻付面1aからの緯糸の引き出
し解舒及び停止は係止ピン1aを駆動する電磁ソレノイド
12の励消磁によって行われる。電磁ソレノイド12の励消
磁制御は制御コンピュータCからの指令により行われ、
制御コンピュータCはロータリエンコーダ13からの角度
検出信号に基づいて駆動回路14を介して電磁ソレノイド
12の励消磁を制御する。糸巻付面1aの近傍には反射式光
電センサからなる緯糸解舒検出器15が配設されており、
糸巻付面1aから引き出し解舒される緯糸Yが緯糸解舒検
出器15によって検出される。制御コンピュータCは緯糸
解舒検出器15からの検出解舒数が設定数に達すると電磁
ソレノイド12の消磁を指令し、係止ピン12aが糸巻付面1
aに係合して緯糸引き出しを阻止する。
緯入れ用メインノズル2の圧力エア噴射は電磁バルブ
V1の開閉により制御され、緯入れ用補助ノズル群3〜10
における圧力エア噴射は電磁バルブV2,V3,V4,V5,V6,V7,
V8,V9の開閉により制御される。電磁バルブV1は圧力エ
ア供給タンク16に接続されており、電磁バルブV2〜V9
圧力エア供給タンク17に接続されている。各圧力エア供
給タンク16,17と図示しない元圧タンクとの間には圧力
調整用の電磁レギュレータ19,20が介在されている。
各電磁バルブV1,V2〜V9の開閉制御は制御コンピュー
タCからの指令により行われ、制御コンピュータCはロ
ータリエンコーダ13からの角度検出信号に基づいて駆動
回路18を介して各電磁バルブV1,V2〜V9の開閉を指令す
る。又、制御コンピュータCは駆動回路21を介して電磁
レギュレータ19,20の調圧状態を制御する。
制御コンピュータCのデータメモリC1には緯入れされ
る緯糸Yの先端が緯糸検出器11の設置位置に到達する目
標到達時期Tωに関する許容誤差ρ、両圧力エア供給タ
ンク16,17の標準圧力P1,P2、各電磁バルブV1,V2〜V9
標準開閉タイミング〔αi,βi〕(i=1〜9)が入力
設定装置22によって入力設定されており、中央演算処理
部CPUはこれら各入力データ及びプログラムメモリC2
入力設定されている緯入れ制御プログラムに基づいて緯
入れ制御を遂行する。なお、第4図の曲線Dは緯糸の理
想的な飛走曲線を表す。
第2図(a),(b)の複数の曲線E1は機台1回転中
の所定期間〔θ1〕に制御コンピュータCに取りこ
まれる緯糸検出パルス信号を表し、曲線E2は風綿の検出
パルス信号あるいはノイズ信号を表す。緯糸Yの先端部
はエア流によって振動しており、この振動により緯糸が
光電式緯糸検出器11の光束と繰り返し交差することによ
って発生する検出信号を波形処理したものがパルス信号
E1である。パルス信号E2が緯糸検出信号ではないことは
第1図のストロボ23及び緯糸検出器11を用いて製織の前
に予め把握される。ストロボ23は緯糸Yの先端が緯糸検
出器11の設置位置に到達した瞬間の状態を捉え、この時
の到達タイミングθrと、緯糸検出器11から得られる各
検出パルス信号E2,E1の発生タイミングθxとが比較さ
れる。θxがθrに一致しない(θx<θr)限り発生
タイミングθxの検出パルス信号E2は緯糸検出信号以外
の信号であり、θxがθrに一致した(θx=θr)時
の検出パルス信号E10が緯糸Yの到達タイミングθrを
表す。
第2図(a)の場合には緯糸検出以前のパルス信号E2
が1つであり、例えば第3図に示すように風綿24が緯糸
Yに先立って緯糸検出器11を通過するような場合であ
る。この場合には緯糸到達タイミングは所定期間〔θ1,
θ〕内での第2番目のパルス信号E10の発生タイミン
グに等しい。第2図(b)の場合には緯糸検出以前のパ
ルス信号E2が2つであって緯糸到達タイミングは所定期
間〔θ1〕内での第3番目のパルス信号E10の発生
タイミングに等しい。緯糸検出パルス信号E1,E10以外の
パルス信号が第2図(a)のように発生する傾向にある
場合には制御コンピュータCには設定数N=2が入力設
定装置22によって入力設定される。又、緯糸検出パルス
信号E1,E10以外のパルス信号が第2図(b)のように発
生する傾向にある場合には制御コンピュータCには設定
数N=3が入力設定装置22によって入力設定される。
第5図のフローチャートは緯糸到達時期を検出して緯
入れ用メインノズル2及び緯入れ用補助ノズル3〜10の
噴射圧を制御する圧力制御プログラムを示す。
機台回転角度がθになると、制御コンピュータCは
緯糸検出器11からの信号取り込み待機状態に入り、緯糸
検出器11からの入力パルス信号数をカウントする。この
カウント数が機台回転角度θになっても設定数Mに達
しない場合には緯糸無を判定し、織機を停止する。カウ
ント数が機台回転角度θになる前に設定数Mに達した
場合には緯糸有を判定し、設定数N番目のパルス信号の
到達時期Tωを記憶する。この到達時期Tωは緯入
れn回分ずつの平均値〈Tω算出に最前の検出到
達時期に代えて用いられる。
平均値〈Tωと目標到達時期Tωと差|〈Tω
−Tω|=|ΔTωN|が許容誤差ρ以下であれば
制御コンピュータCは電磁レギュレータ19,20の調圧状
態を前のままに維持し、緯入れ用ノズル2,3〜10の噴射
圧は前のままに保たれる。差|ΔTωN|が許容誤差ρを
越える場合には制御コンピュータCは電磁レギュレータ
19,20の調圧状態変更を指令し、緯入れ用ノズル2,3,〜1
0の噴射圧が差|ΔTωN|を許容誤差ρ以下に収束する
方向へ補正される。
そして、機台回転角度がθになると、制御コンピュ
ータCは緯糸検出器11からの信号取り込み待機状態を解
除し、緯糸検出器11からのパルス信号入力を無効化す
る。
緯糸到達タイミングの特定は第2図(a),(b)に
示すような風綿あるいはノイズによる緯糸検出信号以外
のパルス信号E2発生の傾向を予め把握しておくことによ
って行われる。従って、予め把握されたパルス信号E2
発生傾向を表す第2図(a),(b)のように緯糸到達
タイミング以前に発生するパルス信号E2が緯糸到達信号
として捉えられることはなく、正確な緯糸到達タイミン
グ測定が行われる。
又、第2図(a),(b)のようなパルス信号E2が発
生しない場合にも緯糸到達タイミングとしては緯糸検出
パルス信号E1のうちの第N番の検出パルス信号の発生タ
イミングが緯糸到達タイミングとして把握される。各緯
糸検出パルス信号E10,E1間の間隔は短く、実際の緯糸到
達タイミングθrとの差は小さい。従って、この程度の
誤差は風綿あるいはノイズによるパルス信号発生タイミ
ングを緯糸到達タイミングとしてしまう場合に比べれば
精度は高く、本実施例の緯糸到達タイミング測定方式は
噴射圧補正を行なう上で信頼度の高いものとなる。
本発明は勿論前記実施例にのみ限定されるものではな
く、例えば機台1回転中の所定期間〔θ1〕におけ
る緯糸検出パルス信号数及び緯糸検出信号以外のパルス
信号の最大個数の傾向に基づいて機台条件、製織条件に
関係なく一定の数Nを設定した実施例も可能である。
又、機台回転角度範囲〔θ1〕で緯糸検出器11か
らの信号取り込み、機台回転角度θ以後に種々の演算
処理を行なうようにしてもよい。
さらに本発明は緯入れ用ノズルの噴射タイミング制御
にも適用可能である。
[発明の効果] 以上詳述したように本発明は、機台1回転中の所定の
期間内の検出パルス信号の数が予め設定された数に達し
た時を緯糸到達タイミングと判定するようにしたので、
精度の高い緯糸到達タイミング測定を達成し得るという
優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明を具体化した一実施例を示し、第1図は略
体正面図、第2図(a),(b)はいずれも検出パルス
信号を示すグラフ、第3図は風綿検出状態を示す略体正
面図、第4図は緯入れ状態を示すグラフ、第5図は圧力
調整プログラムを示すフローチャートである。 緯入れ用メインノズル2、緯入れ用補助ノズル群3〜1
0、光電式緯糸検出器11、緯糸有無判定手段としての制
御コンピュータC。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】緯糸測長貯留装置から緯糸を引き出して緯
    入れ用メインノズルから射出緯入れするジェットルーム
    において、 所定の緯入れ位置に到達する緯糸を検出する光電式緯糸
    検出器と、 緯糸検出器からの検出パルス信号の入力数をカウントす
    ると共に、各検出パルス信号の入力タイミングを測定す
    る緯糸有無判定手段とからなり、 機台1回転中の所定の期間内の前記検出パルス信号の入
    力数が予め設定された数に達した時を緯糸到達タイミン
    グと判定する到達タイミング判定機能を前記緯糸有無判
    定手段に付与したジェットルームにおける緯入れ制御装
    置。
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