JPH076146B2 - スチールコードおよびタイヤ - Google Patents

スチールコードおよびタイヤ

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JPH076146B2
JPH076146B2 JP1300842A JP30084289A JPH076146B2 JP H076146 B2 JPH076146 B2 JP H076146B2 JP 1300842 A JP1300842 A JP 1300842A JP 30084289 A JP30084289 A JP 30084289A JP H076146 B2 JPH076146 B2 JP H076146B2
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steel
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    • D07B1/062Reinforcing cords for rubber or plastic articles the reinforcing cords being characterised by the strand configuration
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    • D07ROPES; CABLES OTHER THAN ELECTRIC
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、自動車用タイヤおよびコンベヤベルト等のゴ
ム補強材として使用される新規な撚り構造のスチールコ
ード、および当該スチールコードを補強材として用いた
タイマに関するものであり、スチールコードの内部空洞
へのゴムの浸入をスムーズにして、当該空洞へのゴムの
充填率を向上させることができるものである。
[従来の技術] スチールラジアルタイヤにおいて、ベルト部の補強層に
使用されるスチールコードとしては、4本又は5本の素
線を撚り合せた1×4、1×5構造のものが一般的に使
用されている。
例えば、1×5構造のスチールコードは、第6図(イ)
に示すように5本の素線(11)が密着して撚り合せられ
てスチールコード(12)を形成しているため、加硫時に
ゴムが中央の空洞部(D)まで十分浸入せず、スチール
コードの空洞部(D)がほとんどそのまま長手方向に連
続して残されていた。
このため、上記スチールコードを使用したタイヤは、自
動車の走行中に受けた外傷の傷口から水が浸入し、この
水がスチールコードの上記空洞部内に入り込み、上記空
洞を伝わってコードの長手方向に浸透してスチールコー
ドを広範囲にわたって腐食させる。このためスチールコ
ードとゴムとの接着力が低下し、いわゆるセパレーショ
ン現象を起す。このためにタイヤの寿命が著しく低下す
ることになる。
近年、スチールコードの内部までゴムを浸入させ、スチ
ールコードとゴムとの接着性を改善したいわゆるオープ
ンコードと称されるスチールコードが開発されている
(例えば特開昭55−90692号公報)。このオープンコー
ドと称されるスチールコードは第6図(ロ)に示すよう
に5本の素線(11)が互いの素線間に隙間(C)を有す
るように撚り合され、その横断面はそれら素線の外郭形
状が略円形を有するスチールコード(13)である。ま
た、横断面における外郭形状が楕円形のオープンコード
としては、実開昭61−108397号公報に示されたものがあ
る。このスチールコードは第6図(ハ)、(ニ)に示す
ように複数本の素線が素線間に隙間(C)を介して撚り
合されたものである。
外郭形状が略楕円形のオープンコードはゴム浸入性が幾
分改良されたものではあるが、各素線間に隙間(C)を
有する断面楕円形の構造を有するものであるため、素線
が移動できる自由空間が大きすぎ、ゴム加硫時にスチー
ルコード(14)に加えられる張力によって上記の隙間
(C)が減少する。このためにゴムの浸入が十分に達成
できず、ゴムの接着性を低下するという問題が残されて
おり、さらに、ゴム加硫時に、加熱により溶融、軟化し
たゴムのフローによる引張り力あるいはコード表面に負
荷されるしごき力によって、素線が撚りグセに沿って回
転を伴ないながら引き延ばされ、素線間の隙間が一様に
減少し、スチールコード内部へのゴムの浸入が十分に達
成できないという問題が残されている。
[発明が解決しょうとする課題] 本発明は、外郭形状楕円形のオープンコードについて、
上記の両問題を効果的に解決できるようにその撚り構造
を工夫することをその課題とするものである。
[課題解決のために講じた手段] 上記課題解決のために講じた第1番目の手段は次のとお
りである。
スチールコードの略楕円形の長径D2と短径D1の比を1.1
≦D2/D1≦2.2とし、 前記楕円形の長径軸方向両端域に隣り合う二つの素線が
位置すると、該隣り合う素線同士は接触乃至近接し、他
の域にては離間し、 かつ、前記楕円形の長径軸を含む面を挾む両側に位置す
る各素線の、隣り合う素線同士間の隙間を細長ヒステリ
シスループ状とし、 さらに、このヒステリシスループ状の隙間をコードの長
手方向に略等間隔に設けたこと。
また、第2番目の解決手段は第1番目の解決手段におけ
る、隣り合う素線同士間の細長ヒステリシスループ状の
隙間の最大幅を、素線径の0.2〜1.0倍にしたことであ
る。
さらに、第3番目の解決手段は次のとおりである。
第1番目の手段、第2番目の手段におけるスチールコー
ド複数本をその横断面の長径軸が略同一平面上に位置す
るように、かつ各コード間に間隔をおいて並列に配置
し、これら複数本のスチールコードをゴムシートで被覆
したこと。
さらに、第4番目の手段は第3番目の手段におけるゴム
中の隣り合う各素線間に、少なくとも素線径の0.04倍以
上の隙間を有するようにしたことである。
なお、上記第3番目の手段、第4番目の手段は第1番目
の手段、第2番目の手段のスチールコードを用いたゴム
シートの実施態様である。さらには、上記第5番目の手
段は、上記スチールコードとゴムの複合体を少なくとも
ベルト部に用いてなるタイヤを提供するものである。
[作用] 外郭形状楕円形オープンコードについて、そのスチール
コードの略楕円形状の長径D2と短径D1の比を1.1≦D2/D1
≦2.2とし、 前記楕円形の長径軸方向両端域に隣り合う二つの素線が
位置すると、該隣り合う素線同士は接触乃至近接し、他
の域にては離間し、 かつ、前記楕円形の長径軸を含む面を挾む両側に位置す
る各素線の、隣り合う素線同士間の隙間を細長ヒステリ
シスループ状になっており、 さらに、このヒステリシスループ状の隙間がコードの長
手方向に略等間隔に設けられていることによって、スチ
ールコードに対する引張り力、しごき力によって素線が
撚りの方向に沿って回転することなく、また、長径軸方
向両端域に位置する隣り合う素線同士が接触乃至近接し
ているため、外力による素線の自由な移動が抑制され
る。したがって、スチールコードをゴムに埋設し、加硫
する際に生じるゴムのフローにより、素線間の隙間が減
少することが防止され、前記楕円形の長径軸を含む面の
両側に位置する各素線間に形成された細長ヒステリシス
ループ状の隙間からゴムの浸入を確実にすることができ
る。
隣り合う素線同士間の細長ヒステリシスループ状の隙間
の最大幅を、素線径の0.2〜1.0倍とすることによって、
上記の作用を確実にし、その効果を確実にすることがで
きる。
したがって、スチールコード内への水の浸入、この水の
浸入によるセパレーション現象を防止することができ、
タイヤ、コンベア等のゴム製品の寿命を向上させること
ができる。
[実 施 例] 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
実施例 1 第1図(イ)および(ロ)に示すように、素線径dが0.
25mmφで、表面に真鍮メッキを施した5本の素線(1)
を、撚り方向がS方向で、撚りピッチPが10mmとなるよ
うに撚り合せて1×5×0.25の撚り構成を有する単層撚
りでオープン構造の断面円形のコードを形成し、上記コ
ードをローラダイス、楕円形の孔を有するダイス或いは
矯正ローラー群等により引き抜き或いは押圧加工を適宜
行うことにより、外郭形状がスチールコード(2)の長
手方向において同一方向の略楕円形を有し、かつ長径軸
を含む面の両側に位置する各素線は、隣り合う素線同士
が細長ヒステリシスループ状の隙間を形成し、かつこの
隙間がコード長手方向に略等間隔に設けられ、しかも素
線径の約0.55倍の最大幅を有し、長径D2と短径D1の比が
約1.36となっている。
また、この実施例においてはその楕円形の長径端部に位
置する隣り合う素線は接触乃至近接した状態にある。そ
して上記細長ヒステリシスループ状の隙間の両端部が上
記の長径端部に当たる。したがって、第1図(ハ)の断
面に示すように楕円形の長径軸の両端上乃至はその直近
に(両端域に)隣り合う二つの素線が位置すると、該隣
り合う素線同士は接触乃至近接し、他の域にては離間し
ている。すなわち、第1図(ハ)の断面Aにおいて素線
f1が上端にあり、下端に位置する素線f3が素線f4と接触
しており、断面Bにおいて素線f1が上端において素線f2
と近接し、断面Cにおいて素線f1が上端において素線f2
と接触し、断面Dを経た断面Eにおいて素線f1が上端の
素線f2から離間する。このとき下端において素線f4が素
線f5に接触している。断面A〜断面Kはスチールコード
(2)の撚りの1/2ピッチの間の断面の変化を示すもの
であるが、その間に素線f1が上端から下端まで移動し、
前記楕円形の長径軸方向両端域に隣り合う二つの素線が
位置すると、該隣り合う素線同士は近接乃至は接触して
いる。そして接触する素線はf1〜f5の間で撚り1ピッチ
で一巡する。そしてこの一巡の間に全ての素線が隣り合
う左右の素線と必ず当接する。このために各素線の外力
に対する安定性が高く、スチールコードに外力が加えら
れた状態でも、ヒステリシスループ状の隙間が安定的に
保持される。
実施例 2 第2図に示すように、素線径dが0.25mmφで、表面に真
鍮メッキを施した4本の素線(3)を、撚り方向がS方
向で、撚りピッチPが10mmとなるように撚り合せて1×
4×0.25の撚り構成を有する単層撚りでオープン構造の
断面円形のコードを形成し、上記コードを前記実施例1
と同様に引き抜き或いは押圧加工を適宜行なうことによ
って、素線の外郭形状がコードの長手方向において同一
方向の略楕円形を有し、かつ長径軸を含む面の両側に位
置する各素線は、隣り合う素線同士が細長ヒステリシス
ループ状の隙間を形成し、この隙間がコードの長手方向
に略等間隔で、しかも素線径の0.35倍の最大幅を有し長
径D2と短径D1との比が約1.4となるように成してスチー
ルコード(4)を形成した。この時の長径両端部、即ち
上記細長ヒステリシスループ状の隙間の両端部に位置す
る隣り合う素線間同士は前記実施例1と同様の接触状態
である。
なお、前記4本の素線と同様の素線で撚り合わせた1×
3×0.25および1×6×0.25の撚り構成を有する3本お
よび6本素線の単層撚で、素線の外郭形状が、その長手
方向において同一方向の略楕円形を有するコードは、上
記実施例と同様の細長ヒステリシスループ状の隙間を有
する。
実施例 3 第3図(イ)に示すように、上記実施例1で得られたス
チールコード(2)を長径軸Gが水平方向で略同一平面
上に位置するよう複数本並列に配置してゴム材(5)に
より被覆し、スチールコード(2)とゴム材(5)との
複合体(6)を形成した。
上記複合体(6)においては、ゴムの加硫前に長径端部
で近接していた素線間が加硫後はゴムのフローにより0.
015mm以上の隙間が現われた。
実施例 4 第3図(ロ)に示すように、上記複合体(6)をタイヤ
のベルト部(7)に複数枚配設してタイヤ(8)を構成
する。
なお、上記実施例ではスチールコードをベルト部(7)
に配設したが、タイヤのカーカス部、チェーファ部の少
なくとも一部に配置することが可能である。
本発明のスチールコードは上記実施例のように、断面形
状が略楕円形状で、かつ楕円の方向がコードの長手方向
において連続して同一方向に形成されており、しかも長
径軸方向の楕円両端域、即ち上記細長ヒステリシスルー
プ状の隙間の両端域に位置する隣り合う素線同士が接触
乃至近接した状態にあるため、その接触による抵抗によ
り、コードに対して引張り力やしごき力のような外力が
働いても、素線の螺旋グセに沿った回転を防止でき、外
力による素線の自由動を防止できるため、ゴムを加硫す
る時に発生するゴムのフローによる外圧によって素線間
の隙間が減少されるのを防止する。また、楕円の長径軸
を含む面の両側に位置する素線間に細長ヒステリシスル
ープ状の充分な隙間をもたせているので、従来のオープ
ンコードに比べてコード内へのゴムの浸入が大幅に改善
され、耐腐食性が向上するものである。
なお、上記実施例において、楕円の長径軸を含む面を介
して位置する各素線間の細長ヒステリシスループ状の隙
間の最大幅は素線径の0.2倍以上が望ましい。0.2倍未満
であると、ゴムの加硫時にゴムが充分浸入しない。また
この最大幅が素線径の1.0倍より大きくなると撚りが悪
くなり形状安定性が悪く耐疲労性も低下する。
なお、撚りピッチPと素線径dとの比は30≦P/d≦80の
範囲とするのが良く、30未満であると撚りピッチが短く
なりすぎ生産コストが高くなり、80を超すと撚りピッチ
が長くなり過ぎ、撚りの効果がなくなり、コードとして
一体となった働きをせず、スチールコードの耐疲労性が
劣るものであり、好ましくはP/d=35〜50とするもので
ある。
また長径D2と短径D1との比は1.1≦D2/D1≦2.2の範囲が
良く、1.1未満であるとコードの断面が円に近づき、従
来のオープンコードと同様の問題が発生し、2.2を超え
ると偏平率が大きくなり過ぎ、楕円形状が長手方向に略
同一向きで継続できなくなり、うねりが生じ、圧縮、曲
げの繰り返し応力に耐えられず座屈が発生し易いという
問題が生じ、好ましくはD2/D1=1.3〜1.7とするもので
ある。
さらに、長径軸方向の楕円両端域に隣り合う二つの素線
が位置すると、該隣り合う素線同士は略接触しているの
であるがこの隙間は少なくとも素線の0.1倍以下である
のが好ましい。
次に本発明の異なるD2/D1のスチールコードを用いて10k
gでしごいた時の隙間の減少率を測定したので、その結
果を第4図に基づいて説明する。
第4図(イ)は実験方法を示し、本発明のスチールコー
ド(1×5×0.25mmS撚、撚ピッチ10mm、細長ヒステリ
シスループ状の隙間の最大幅を0.1mm)をしごき力付加
点Fにおいて10kgのしごき力を付与しながら矢印A方向
に引張り、しごき力を付与しない部分M点におけるコー
ドの平均隙間m0と、しごき力を付与した部分N点におけ
るコードの平均隙間m1とを測定し、m1とm0の比、すなわ
ち、隙間の減少率 {(m0−m1)/m0×100}を求め、第4図(ロ)に示し
た。
第4図(ロ)により明らかなように、コードの長径D2
短径D1の比は1.1≦D2/D1≦2.2の範囲がよく、1.3〜1.7
が最も好ましいものである。
なお、図中M0は従来のオープンコードの隙間減少率のレ
ベルを示している。
次いで、本発明のスチールコードと従来のオープンコー
ドのゴムの侵入性について比較テストを行なった。
まず、テスト用試料の作成について説明する。
第5図(イ)に示すように、素線径が0.25mmφの真鍮メ
ッキを施した素線を5本撚り合わせて形成した1×5の
撚り構成を有する本発明のスチールコード2種類(S
撚、撚ピッチ10mm、細長ヒステリシスループ状の隙間の
最大幅0.1mm、D2/D1=1.85および1.20)および従来の断
面形状円形のオープンコード(S撚、撚ピッチ10mm、オ
ープン度Do/Dc=1.3)ならびに断面形状が楕円のオープ
ンコード(S撚、撚ピッチ10mm、D2/D1=1.40、素線間
平均隙間0.06mm)を用い、上記コードを夫々加硫ゴム
(9)間に配置し、上記未加硫ゴム(9)の外側に夫々
加硫中のゴムのフローを変化させるために2種類の厚み
の異なる未加硫ゴム(10)を配置した状態で、上下より
30kg/cm2の加圧力で加圧しながら、150℃で25分間加硫
して、次表に示す2種類のフロー条件の資料を得た。ス
チールコードがゴムで加圧加硫されるときは概念図は
(ロ)に示すごとくである。
上記加硫中に中央部のゴムがスチールコードの端部へ流
れ始め、スチールコードには2水準の異なるしごき力お
よび引張り力が端部方向に印加される。
加硫後にスチールコードとゴムとの一体物を取り出し、
スチールコードの空間に侵入したゴムの侵入状態を調べ
たところ第5図(ハ)に示す結果であった。
第5図(ハ)に示すように、本発明のスチールコードは
従来のオープンコードに比べ、ゴムの侵入性において極
めて優れた特性を有するものである。
[発明の効果] 本発明のスチールコードは上記構成であるため、撚り構
造の安定性が優れ、コードをゴムにて被覆する際に発生
する隙間の減少が少なく、コードの中央部に充分なゴム
の侵入が得られる。しかも、スチールコードをゴムによ
り被覆したとき、スチールコードを構成する各素線間に
ゴムが略確実にいきわたるため、コードとゴムの接着性
が極めて良好となり、コードの腐食が防止できるととも
にゴムとコードのセパレーション現象も防止できるた
め、タイヤやコンベアベルト等のゴム補強材に使用した
時、その耐久性を著しく向上できるという優れた効果を
有するものである。
また、上記スチールコードをゴムとの複合体あるいはタ
イヤに使用した場合、ゴム中の水分やタイヤの傷口から
侵入した水分によるコードの腐食がなく、しかもコード
とゴムとのセパレーション現象が発生しない。このた
め、タイヤに使用した時はタイヤの寿命が大幅に延長さ
れるとともにタイヤのバーストが起らず、走行中の安全
性も大幅に高められる。さらに、スチールコードを楕円
形状とし、長径或いは短径が夫々平面的に同一方向を向
いているため、短径軸側をタイヤのゴムの厚み方向に配
置することにより、タイヤの厚みを薄くすることが可能
となり、タイヤの軽量化が図れ、自動車の省エネ効果に
つながるという極めて優れた実用的効果を有するもので
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のスチールコードの一実施例を示し、
(イ)は概略平面図、(ロ)は同正面図、(ハ)のA〜
Lは(イ)のA−A線〜L−L線における各断面図、第
2図は本発明のスチールコードの他の実施例を示す断面
図、第3図(イ)は本発明のスチールコードを用いた複
合体の一部破断断面図、(ロ)は(イ)の複合体を用い
た本発明のタイヤの一実施例を示す要部断面図、第4図
(イ)は本発明のスチールコードの隙間の減少率を測定
する測定方法の説明図、(ロ)は(イ)による隙間の減
少率の測定結果を示す曲線図、第5図(イ)はスチール
コードのゴム侵入率を測定する測定方法の説明図、
(ロ)は加圧加硫工程における概念図、(ハ)は(イ)
によるゴム侵入率の測定結果を示す曲線図、第6図
(イ)は従来のスチールコードおよび第6図(ロ)、
(ハ)、(ニ)はそれぞれ従来のオープンコードをを示
す断面図である。 1、3、11……素線、2、4、12、13、14……スチール
コード、5……ゴム、6……複合体、7……ベルト部、
8……タイヤ、9、10……未加硫ゴム

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】3乃至6本の素線を撚り合せたコードの断
    面形状が略同一向きの略楕円形のスチールコードにおい
    て、その長径D2と短径D1の比が、1.1≦D2/D1≦2.2であ
    り、前記楕円形の長径軸方向両端域に隣り合う二つの素
    線が位置すると、該隣り合う素線同士は接触乃至近接
    し、他の域にては離間し、かつ、前記楕円形の長径軸を
    含む面を挟む両側に位置する各素線の、隣り合う素線同
    士が細長ヒステリシスループ状の隙間を形成し、さら
    に、このヒステリシスループ状の隙間がコードの長手方
    向に略等間隔に設けらていることを特徴とするスチール
    コード。
  2. 【請求項2】隣り合う素線間の上記細長ヒステリシスル
    ープ状の隙間が、素線径の0.2〜1.0倍の最大幅を有する
    請求項1記載のスチールコード。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2記載の複数本のス
    チールコードをその横断面の長径軸が略同一平面上に位
    置するように、かつ各コード間に間隔をおいて並列に配
    置し、これら複数本のスチールコードをゴムシートで被
    覆したことを特徴とするスチールコードとゴムとの複合
    体。
  4. 【請求項4】ゴム中の隣り合う各素線間に、少なくとも
    素線径の0.04倍以上の隙間を有する請求項3記載のスチ
    ールコードとゴムとの複合体。
  5. 【請求項5】請求項1、2記載のスチールコードまたは
    請求項3、請求項4記載のスチールコードとゴムの複合
    体を、少なくともベルト部に用いたことを特徴とするタ
    イヤ。
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