JP2713775B2 - ゴム補強用スチールコードおよびその製造方法 - Google Patents

ゴム補強用スチールコードおよびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、剛性と柔軟性とが望まれるゴム製品を補強
するのに適したスチールコードおよびその製造方法に関
するものである。
(従来の技術) 高品質指向を進めているゴム製品の開発において、ゴ
ム製品の補強に使用されるスチールコードに要求される
事項としては、スチールコードの引張強さを更に向上さ
せること、耐機械的疲労性や耐腐食疲労性を改良するこ
とが挙げられる。
実開昭63-186798号公報では、素線の強度を300〜360k
g/mm2とし、この素線を12本撚り合せてコアストランド
とし、更に11〜14本の素線をシースとしたスチールコー
ドにより、ゴム製品の軽量化とともにゴムとの接着性や
耐フレッティング性の改良が図られることが開示されて
いる。また、特開昭58-128902号公報では、スチールコ
ードの炭素含有量が0.75〜0.85重量%であり、強度を従
来のコードよりも高い値で特定し、かつ結節強力保持率
が60%以上であるスチールコードを空気入りタイヤに適
用することが開示されており、この実施例1に於て1×
4×0.22構造の当該スチールコードを乗用車用ラジアル
タイヤのベルト補強材として使用することにより、タイ
ヤの軽量化とそれによる燃費の低減および走行コード切
れ数の低減が図られることが開示されている。
(発明が解決しようとする課題) 実開昭63-186798号公報によるとスチールコードの素
線強度は360kg/mm2を超えると靱性が減少し、繰返し曲
げによりコードが折れ易くなるとし、このため360kg/mm
2を上限値としている。また、この公報ではスチールコ
ードの構造は層撚りであり、単撚りについては開示して
いない。
次に、特開昭58-128902号公報は、実施例1において
1×4×0.22構造のコードを開示しており、また計算式
により特定したコード強力を45.1〜53.5kgとしている。
このコード強力と素線の直径と撚り合せ素線本数とから
素線強度を求めると、303〜354kg/mm2となり、結局この
公報でも360kg/mm2以上については開示していないこと
になる。
スチールコードの線材の組成を特定することにより高
強度と高靱性を得る技術は多数知られているが、この場
合線材が高価となるためゴム補強用として広く利用され
るには至っていない。
一方、単撚りスチールコードを撚り合せる前に各素線
に最密コード断面形状よりも大きい螺旋くせ付けを施し
て撚り合せたいわゆるオープンコードとすることにより
コード内部にゴムを侵入させてスチールコードの発錆を
抑制する技術も知られているが、ゴムの侵入を多くする
ためには、より大きい螺旋くせ付けをした素線を撚り合
せることが必要であり、このようにして作製したコード
は伸びが大きくゴム製品を製造する際の加工性を困難と
していた。このような問題点を解決するものとして、特
開昭59-157391号公報では、コードの断面を楕円形状と
し、短径/長径の比を0.435〜0.910としてゴムの侵入性
を改良する技術が開示されているが、この公報では素線
の螺旋形状および強度について全く触れていない。
上述のように、素線の強度を高めることによりスチー
ルコードの使用量を低減してゴム製品の軽量化を図るこ
と、層撚りコードのシース素線強度を高くしてそれに対
応してシース素線本数を減少させシース素線間に隙間を
もたせゴムとの接着性や耐フレッティング性を改良する
こと、および単撚りコードの素線間に隙間をもたせてコ
ード内部にゴムが侵入するようにして水分によるスチー
ルコードの耐腐食性を改良することは夫々既知である
が、ゴム製品の剛性と柔軟性とを同時に改良することに
ついては今まで全く触れられていない。
高強度の鋼線を得るには細線径にすることにより達成
され、JIS G 3521硬鋼線では0.08mmの線径で最大320kgf
/mm2の引張強さが、またJIS G 3522ピアノ線では0.08mm
の線径で最大355kgf/mm2の引張強さが得られる。特開昭
62-192532号公報では、パテンティング処理中ワイヤの
変態完了後、5秒以内変態温度に保持しかつ3以上の真
歪に相当する加工を行うことにより、同公報の実施例2
の表3に於てC=0.74重量%の汎用鋼線材を得、これを
真歪み4.14で伸線加工することにより、強度が368kg/mm
2、捻回値48の鋼線を得ている。しかし、強度と捻回値
との関係を同公報の実施例に基づいて図示すると第5図
のようになり、強度が356kg/mm2附近から捻回値は急激
に低下しはじめており、外挿すると376kg/mm2で捻回値
は20になるものと推定される。また、この公報では高強
度の鋼線をどのようなコードとしてゴム補強に使用する
かについては一切開示されていない。
そこで本発明の目的は、ゴム製品の面外曲げ剛性を低
減させてこの柔軟性と機械的耐久性を改良すると共に、
面内曲げ剛性は維持あるいは増加させることのできる、
耐腐食疲労性に優れたスチールコードを提供することに
ある。
尚、面外、面内の曲げ剛性とスチールコードとの関係
は、一般に次の通りである。例えば、空気入りラジアル
タイヤにおいて、振動乗り心地を改良するためには路面
の凹凸に対しベルト部が屈曲しやすくするためにベルト
補強用スチールコードの線径は小さいものがよく、また
操縦性、安定性を改良するためにはベルト補強用スチー
ルコードの線径を太くするか、スチールコードの打込数
をふやせばよいが、スチールコードの線径を太くすると
振動乗心地の悪化を来たし、打込数をふやすとゴムとの
接着性が悪化する。また、伝動ベルトでは伝動効率を向
上するためにベルトの面外剛性を低く、蛇行を防ぐため
に面内剛性を高くした方がよいので、使用するスチール
コードは強力が高く線径が細く、面内剛性を高めるコー
ド構造が望ましい。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、スチールコードで補強されたゴム製品
の剛性と柔軟性とを同時に改善することができ、しかも
機械的刺激や化学的刺激に対して優れた特徴を発揮し得
るスチールコードを見い出すべく鋭意検討を進めた結
果、炭素含有量が0.78〜0.86重量%である鋼素線を5本
撚り合せてなるゴム補強用スチールコードにおいて、各
素線の強度を340〜450kg/mm2、素線の直径を0.21mm以
下、素線の表層部の炭素含有量を0.70重量%以上とし、
更に素線の各々の偏平率を85%以下となるように偏平螺
旋状に型付けし、その平均型付率を120%以上とするこ
とにより、上記目的を達成し得ることが判かった。
また本発明は、かかるスチールコードを、高炭素鋼線
材を冷間伸線するに際し、パテンティング回数を低減し
かつパテンティング時の加熱による酸化を抑制して、真
歪が4.0以上の伸線加工を施し、撚り線において捩りが
伴わないようにかつオープン型構造に撚り合せ、同時に
素線の螺旋形状を偏平にすることにより製造することに
関するものでもある。
ゴム製品の面外曲げ剛性を低減するには、スチールコ
ードのみの改良からはスチールコードを構成する素線の
直径を小さくすることが最も有効である。しかし、素線
の直径を小さくすると素線1本当りの強力が低くなり、
スチールコードの強力を維持するためには素線の本数を
増加しなければならない。ところが、素線を6本以上撚
り合せると芯を有するコード断面となり、コードの断面
積が減少し、素線本数当りの面内曲げ剛性が低下してし
まうことになる。このため、素線本数は5本以下としな
ければならない。
一方、素線本数を4本以下とすると、素線の強度を同
一とした場合、スチールコードの強力を低下させないよ
うにするためには素線の直径を1.12倍以上としなければ
ならない。しかし、それに伴いスチールコードの曲げ剛
性は1.56倍に増加し、本発明の目的とするスチールコー
ドから逸脱してしまうことから、スチールコードを構成
する素線の本数は5本に限定されることになる。
素線の強度は、現在汎用されている素線で280kg/mm2
程度であり、その直径は0.23mm程度である。ゴム製品の
性能を著しく向上させるためには、スチールコードの曲
げ剛性は汎用のものにくらべ0.80倍以下にすることが必
要とされる。このため、素線の直径は0.94倍以下にしな
ければならず、汎用コードの素線直径を0.23mmとすれ
ば、改良コードの素線径は0.217mm以下にしなければな
らないことになる(第2図参照)。第2図では、1×5
×0.23構造のコードを基準として、コードの曲げ剛性比
が小さい程、素線直径が小さくなり、コードの曲げ柔軟
性に富んでいることを示している。
スチールコードを構成する素線は5本に限定されてい
るために、コード強力を汎用コード並みに保つためには
素線の強度を340kg/mm2程度以上にしなければならな
い。素線の強度は高くなるほど素線の直径を減少でき、
コードの曲げ剛性を低減できるのであるが、強度が450k
g/mm2を超えると耐疲労性が著しく低下して、ゴム補強
用として実用に供し得ないため、450kg/mm2を強度の上
限とした。
ゴム製品の面内曲げ剛性を高めるには、スチールコー
ド単体で考えるとスチールコードの断面積を大きくする
ことが有効であることが判明し、最密なコード断面より
も素線間に隙間を持たせたいわゆるオープン型スチール
コードを採用した方が良いことが判った(第3図参
照)。第3図では、1×5×0.23構造のコードにおい
て、コードの断面積が大きくなる程、コード・ゴム複合
体の面内曲げ剛性が大きくなることを示している。
オープン型スチールコードの素線の平均型付率が140
%を超えるとゴム製品の製造工程に於てわずかの力が加
わっても伸びやすくなり、製品の外観不良を来したり、
コードの引揃えが不均一となったり、コード強力の利用
率が低下したりし、またゴムがコード内部に侵入するカ
レンダー工程、加硫工程においてコードに力が加わりコ
ードの断面積が減少してゴム製品の面内剛性が低下した
りする。
ゴム製品の面内剛性を高めるには、素線の螺旋形状の
平均型付率は大きいほどよいが、上述の問題があるため
に平均型付率の上限は140%とし、下限はコード内部に
ゴムが侵入しスチールコードの水分に対する耐腐食疲労
性を付与するに十分な110%以上を必要とする。
また更に、コード内部へのゴム侵入性を改良するため
には素線の螺旋形状は偏平とすることが好ましい。特
に、本発明では素線の直径を小さくして、ゴム製品の機
械的耐久性を向上させているので、水分の侵入に対する
スチールコードの腐食耐久性の向上も必要になってくる
が、素線の螺旋形状を偏平にすることにより素線間の隙
間が広くなる。素線径0.18mmの素線を螺旋形状の直径が
0.65mmとなるように型付けをし、それを5本撚り合せた
後偏平加工したときの偏平率と素線間の隙間の大きさの
関係を具体的に示すと第4図のようになる。
次に、本発明においては炭素含有量が0.78〜0.86重量
%である高炭素鋼線材を使用する。工業的に使用するに
はJIS G 3506に規定されたSWRH82A,SWRH82BおよびJIS G
3502に規定されたSWRS80A,80B,82A,82Bなどから選択す
ればよい。
最終線径にまで伸線された素線の表層部の炭素含有量
は、耐疲労性の維持あるいは向上のために0.70重量%以
上であることを要する。このような素線を製造するに
は、ステルモア処理などによりパテンティング回数を減
すことができる線材を使用することにより高温時の酸化
による脱炭を抑制するとか、加熱時の雰囲気を非酸化性
または不活性にするとか、あるいはまた加熱の初期に薄
い緻密な酸化被膜を形成させ、以後の酸化を抑えること
により、脱炭を少なくすることができる。
撚線工程において、素線に実質的に捩りが入らないよ
うに撚り合せるには、チューブラー撚線機を使用すれば
よい。但し、強度が340kg/mm2以上の素線をダブルツイ
スト型バンチャー撚線機により撚り合せると素線に捩り
が加わり断線することがあるので好ましくない。素線の
型付けは通常使用されるプリホーマーで行う。
素線の螺旋形状を偏平にするには、千鳥足状に配置し
た小径ローラー群に撚り合せたオープンコードを屈曲通
過させることによって行い、偏平率の調節は小径ローラ
ーの直径およびローラーの左右と上下の間隔を調整する
ことによって行う。
(実施例) 次に本発明を実施例により具体的に説明する。
ステルモア処理されたSWRH82Aの、直径5.5mmの線材を
乾式伸線により1.43mmまで縮径加工し、次いで非酸化性
雰囲気下で1100℃に加熱して溶体化し、600℃の鉛浴に
浸漬して微細なパーライト組織とした。しかる後、パテ
ンティング処理を施し、ブラスめっきし、湿式伸線によ
り0.18mmに縮径加工した。この素線の伸歪は4.14、強度
は405kg/mm2であり、表層部の炭素含有量は0.75重量%
であった。
チューブラー撚線機を用いて上記の素線を5本撚り合
せて1×5×0.18構造のコードを製造した。コードを製
造する際、ピン型プリホーマーによって素線に125%の
螺旋型付をし、6.0mmの撚りピッチで撚合せた後、直径1
2mmの小径ロールによりコードを屈曲して素線の螺旋形
状を80%の偏平率とした。得られたコードの強力は49kg
であった。
従来例として、SWRH72Aの、直径5.5mmの線材をパテン
ティング処理を2回施して0.215mmまで真歪3.20になる
ように伸線することにより、素線強度が285kg/mm2、素
線表層部の炭素含有量が0.56%の素線を得た。この素線
を5本、100%の型付率でくせ付けをし、バンチャー撚
線機で撚り合わせて強力49kgのコードを得た。
従来コードに比較して本発明のコードはコードの曲げ
剛性が51%低下して柔軟なコードとなり、コードとゴム
との複合体においてコードの素線1本当りの面内曲げ剛
性は11%向上し、コード内部へのゴム侵入性は従来コー
ドが0%であったのに対し本発明のコードは100%と、
改良されていた。その他の例を第1表に示す。
尚、平均形付率、素線表層部における炭素含有量、ス
チールコード内部へのゴム侵入性、回転曲げ疲労限、コ
ードの曲げ剛性、コード強力比およびコード・ゴム複合
体の面内曲げ剛性の測定は以下のようにして行った。
平均形付率測定法 平均形付率とは、該当する素線径、素線数を稠密に撚
り合せたときのコード径をdcとし、またオープン撚り
構造のスチールコードの素線がフリーの状態で有する偏
平螺旋形状の長径をa、短径をbとしたとき(第1図参
照)、次式 で表わされる数値をいう。
また、偏平率とは前記aとbとの関係式が次式、 で表わされる数値という。
尚、素線の螺旋形状とは、スチールコードの素線がフ
リーの状態で素線の長手方向に螺旋状に形付けされてい
るものを素線の断面方向から観察した形状のことであ
る。
素線表層部における炭素含有量測定法 先ず、スチールコードを素線にほぐした後その素線の
めっきを溶解除去した。次いで、12NのH2SO4水溶液
中、超音波による攪拌のもとで素線の全体積の10%を溶
解した。このようにして表層部を溶解した鋼線は水洗、
エタノール洗浄後、乾燥し、LECO社製炭素分析計により
炭素含有量を求めた。
素線表層部の炭素含有量は次式より求めた。
表層部の炭素含有量(重量%) =〔(めっきを除去した素線の炭素含有量:重量%)− (表層を除去した素線の炭素含有量:重量%)×0.
9〕×10 スチールコード内部へのゴム侵入性の測定法 スチールコードを1本当り2kgの荷重を与えた状態に
して、2枚の加硫性の天然ゴム組成物シートの間に配置
し加圧加熱で加硫した。このコードを長さ芳香に5mm間
隔で切断し、コード断面10個を光学顕微鏡によりゴムの
コード内部への侵入度合を観察した。
回転曲げ疲労限の測定法 回転曲げ疲労試験機を用い、温度25℃、湿度50%の雰
囲気下で回転数5000回/分にて素線の曲立を変えて、延
べ回転数20万回において試料が10本とも破断しない最大
応力を疲労限とした。
コードの曲げ剛性の測定法 コード1本を両端自由支持とし、支持点の中央部に荷
重を加えそのときの撓みとから、荷重と撓みとの初期勾
配から曲げ剛性を求めた。
コード強力比 第1表に示す所定の線径の素線を所定本数撚り合せて
コードとし、引張試験によりコード破断強力を測定し
た。従来例のコード強力を100として指数で示してお
り、指数が大きいほどコード強力が高いことを示してい
る。
コード・ゴム複合体の面内曲げ剛性の測定法 長さ15cm、幅5cm、厚さ0.3cmの未加硫ゴムシートにス
チールコードを幅方向に40本等間隔に配列し、その上に
上記と同形状の未加硫ゴムシートを重ねて加硫した。こ
の複合体から長さ10cm、幅2cmの試料を切り出し、両端
を自由として5cmの間隔で支持し、その中央部を面内方
向に曲げて応力と撓みを測定し、その勾配から曲げ剛性
を求めた。
ついで、コード曲げ剛性比および複合体のコード1本
当りの面内剛性比を、いずれも従来例の剛性を100とし
て指数表示し、指数が大きいほど剛性が高いことを示す
ものとした。
コードの曲げ剛性比は低いほど、ゴム製品の面外曲げ
柔軟性にすぐれており、一方複合体のコード1本当りの
面内剛性比は高いほど面内の曲げ座屈性にすぐれてお
り、例えばラジアルタイヤのベルト部の補強コードとし
て使用すると乗心地と操縦性との改良を図ることができ
る。
(発明の効果) 以上説明してきたように本発明のゴム補強用スチール
コードにおいては耐腐食疲労性に優れ、これで補強され
たゴム製品の面外曲げ剛性を低減させてこの柔軟性と機
械的耐久性を改良すると共に、面内曲げ剛性は維持ある
いは増加させることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一例スチールコードの平均形付率測
定法を示す説明図、 第2図は、素線直径とコード曲げ剛性比との関係を示す
グラフ、 第3図は、素線の型付率とコード・ゴム複合体の面内剛
性比との関係を示すグラフ、 第4図は、螺旋の偏平度と素線間の隙間との関係を示す
グラフ、 第5図は、素線の強度と捻回値との関係を示すグラフで
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福村 浩二 栃木県黒磯市下中野800 ブリヂスト ン・ベカルト・スチール・コード株式会 社栃木工場内 (56)参考文献 特開 昭63−186798(JP,A) 特開 昭58−128902(JP,A) 特開 平3−193983(JP,A) 実開 平1−62396(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素含有量が0.78〜0.86重量%である鋼素
    線を5本撚り合せてなるゴム補強用スチールコードにお
    いて、 各素線の強度が340〜450kg/mm2であり、かつ素線の直径
    が0.21mm以下であって素線の表層部の炭素含有量が0.70
    重量%以上であり、更に素線は各々偏平率が85%以下と
    なるように偏平螺旋状に型付けされており、その平均型
    付率が120%以上であることを特徴とするゴム補強用ス
    チールコード。
  2. 【請求項2】高炭素鋼線材を冷間伸線するに際し、パテ
    ンティング回数を低減しかつパテンティング時の加熱に
    よる酸化を抑制して、真歪が4.0以上の真線加工を施
    し、撚り線において撚りが伴なわないようにかつオープ
    ン型構造に撚り合せ、同時に素線の螺旋形状を偏平にす
    ることを特徴とする請求項1記載のゴム補強用スチール
    コードの製造方法。
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