JPH0759531B2 - フツ化イソブチリルの合成方法 - Google Patents
フツ化イソブチリルの合成方法Info
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- JPH0759531B2 JPH0759531B2 JP61260771A JP26077186A JPH0759531B2 JP H0759531 B2 JPH0759531 B2 JP H0759531B2 JP 61260771 A JP61260771 A JP 61260771A JP 26077186 A JP26077186 A JP 26077186A JP H0759531 B2 JPH0759531 B2 JP H0759531B2
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- fluoride
- reaction
- carbon monoxide
- synthesizing
- pressure
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Catalysts (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、フッ化イソプロピルと一酸化炭素よりフッ化
イソブチリルを合成する方法に関する。
イソブチリルを合成する方法に関する。
フッ化イソブチリルを加水分解して得られるイソ酪酸は
医薬品および香料の原料として用いられる。
医薬品および香料の原料として用いられる。
(従来の技術) 類似の反応として、HFの存在化フッ化エチルと一酸化炭
素の反応については、Takezakiらにより、Bulletin of
The Japan Petroleum Institute 11、48〜53頁(1969)
に記載されている。
素の反応については、Takezakiらにより、Bulletin of
The Japan Petroleum Institute 11、48〜53頁(1969)
に記載されている。
また特開昭60−224653号には、HFの存在下フッ化イソプ
ロピルと一酸化炭素の反応が記載されている。原料がフ
ッ化エチルの場合はフッ化プロピオニル、フッ化イソプ
ロピルの場合はフッ化イソブチリルが生成されるが、こ
れらの生成物は加水分解させることにより、プロピオン
酸ないしイソ酪酸が得られ収率が計算される。
ロピルと一酸化炭素の反応が記載されている。原料がフ
ッ化エチルの場合はフッ化プロピオニル、フッ化イソプ
ロピルの場合はフッ化イソブチリルが生成されるが、こ
れらの生成物は加水分解させることにより、プロピオン
酸ないしイソ酪酸が得られ収率が計算される。
(発明が解決しようとする問題点) Takezakiらの文献によるば、高い収率でプロピオン酸を
得るためにフッ化エチルに対するHFのモル比を大きく高
い圧力で反応させる必要がある。例えばフッ化エチルに
対するHFのモル比を1:57.2とし、反応圧力177kg/cm2、
温度140℃の反応条件下で約1時間反応させることによ
り、プロピオン酸の収率が70%となっている。
得るためにフッ化エチルに対するHFのモル比を大きく高
い圧力で反応させる必要がある。例えばフッ化エチルに
対するHFのモル比を1:57.2とし、反応圧力177kg/cm2、
温度140℃の反応条件下で約1時間反応させることによ
り、プロピオン酸の収率が70%となっている。
また特開昭60−224653号においても反応圧力が高く、実
施例によれば、フッ化イソプロピルに対するHFのモル比
1:9.3、反応圧力500psi(35kg/cm2)、温度50℃とし
て、約1時間の反応でのイソ酪酸の収率が93%である。
施例によれば、フッ化イソプロピルに対するHFのモル比
1:9.3、反応圧力500psi(35kg/cm2)、温度50℃とし
て、約1時間の反応でのイソ酪酸の収率が93%である。
このようにHF存在下での反応では、反応圧力を高くする
必要があり、またHFのモル比が大きいため反応器等が大
きくなる。
必要があり、またHFのモル比が大きいため反応器等が大
きくなる。
本プロセスで高圧反応の場合は、特にHFを使用するため
反応系で高級な材質が必要であることから反応装置が高
価となり、また一酸化炭素ガス圧縮機の動力が大きくな
る。更にHFは腐食性が大きく、且つ一酸化炭素ガスは毒
性ガスであることから、高圧反応装置では撹拌機などの
回転部分のシールを完全に行う必要があるなど、技術上
問題点が多く、複雑な装置となる。
反応系で高級な材質が必要であることから反応装置が高
価となり、また一酸化炭素ガス圧縮機の動力が大きくな
る。更にHFは腐食性が大きく、且つ一酸化炭素ガスは毒
性ガスであることから、高圧反応装置では撹拌機などの
回転部分のシールを完全に行う必要があるなど、技術上
問題点が多く、複雑な装置となる。
(問題点を解決するための手段) 発明者はフッ化イソブチリルを合成するに際しての以上
の如き問題点に対して鋭意研究を重ねた結果、HF中に一
定量のフッ化ホウ素(BF3)を添加することにより、フ
ッ化イソブチリルの収率が向上し、低圧での合成が可能
となることを見出し、本発明に到った。
の如き問題点に対して鋭意研究を重ねた結果、HF中に一
定量のフッ化ホウ素(BF3)を添加することにより、フ
ッ化イソブチリルの収率が向上し、低圧での合成が可能
となることを見出し、本発明に到った。
即ち本発明は、HF1モル当たりのBF3が0.001〜0.03モル
の範囲のHFおよびBF3の存在下、圧力5〜20kg/cm2G、温
度20〜50℃で、フッ化イソプロピルと一酸化炭素を反応
させることを特徴とするフッ化イソブチリルの合成方法
である。
の範囲のHFおよびBF3の存在下、圧力5〜20kg/cm2G、温
度20〜50℃で、フッ化イソプロピルと一酸化炭素を反応
させることを特徴とするフッ化イソブチリルの合成方法
である。
本反応は、反応器を不活性ガスまたは一酸化炭素ガスで
置換後、冷却しながらHFを張り込み、BF3を添加し、撹
拌しながら原料の一酸化炭素ガスおよびフッ化イソプロ
ピルを圧入することにより行われる。
置換後、冷却しながらHFを張り込み、BF3を添加し、撹
拌しながら原料の一酸化炭素ガスおよびフッ化イソプロ
ピルを圧入することにより行われる。
本発明の合成方法は、バッチ式でも連続式でも行われる
が、工業的には過剰のHF、BF3および一酸化炭素の回
収、循環再使用を考慮すると連続式が好ましい。
が、工業的には過剰のHF、BF3および一酸化炭素の回
収、循環再使用を考慮すると連続式が好ましい。
触媒のHF使用量はフッ化イソプロピル1モル当たり5〜
20モル、好ましくは7〜15モルであり、BF3の使用量はH
F1モル当たり0.001〜0.03モル、好ましくは0.005〜0.02
モルとする。
20モル、好ましくは7〜15モルであり、BF3の使用量はH
F1モル当たり0.001〜0.03モル、好ましくは0.005〜0.02
モルとする。
BF3使用量がこの範囲より多すぎても少なすぎても収率
が低下し、従って最適点がこの範囲に存在する。
が低下し、従って最適点がこの範囲に存在する。
反応圧力は、30kg/cm2G以下、好ましくは5〜20kg/cm2G
とする。反応圧力が低いと反応率が小さく、また反応圧
力を30kg/cm2G以上としても収率の向上割合が小さく反
応装置が割高となる。反応温度は5〜70℃、好ましくは
20〜50℃である。反応温度が低過ぎると反応に要する時
間が長くなり、一方高過ぎると収率が低下する。
とする。反応圧力が低いと反応率が小さく、また反応圧
力を30kg/cm2G以上としても収率の向上割合が小さく反
応装置が割高となる。反応温度は5〜70℃、好ましくは
20〜50℃である。反応温度が低過ぎると反応に要する時
間が長くなり、一方高過ぎると収率が低下する。
(効果) 実施例に示す如く本発明によりフッ化イソプロピルより
のフッ化イソブチリルの合成が10kg/cm2程度の低圧での
合成が可能となった。これにより反応装置が簡略化され
ることにより装置コストが低減され、また一酸化炭素圧
縮機の動力も低減されることなどから工業上有利なプロ
セスが展開されるので、本発明の工業上の意味が大き
い。
のフッ化イソブチリルの合成が10kg/cm2程度の低圧での
合成が可能となった。これにより反応装置が簡略化され
ることにより装置コストが低減され、また一酸化炭素圧
縮機の動力も低減されることなどから工業上有利なプロ
セスが展開されるので、本発明の工業上の意味が大き
い。
(実施例) 次に実施例によって、本発明を具体的に説明する。但し
本発明はこれらの実施例により限定されるものではな
い。
本発明はこれらの実施例により限定されるものではな
い。
なお、各実施例および比較例の結果を第1表にまとめ
た。この表中でのIPFはフッ化イソプロピル、IBFはフッ
化イソブチリルを示す。またIBF収率はフッ化イソプロ
ピルを基準とし、イソ酪酸の分析値より得られた数値で
ある。
た。この表中でのIPFはフッ化イソプロピル、IBFはフッ
化イソブチリルを示す。またIBF収率はフッ化イソプロ
ピルを基準とし、イソ酪酸の分析値より得られた数値で
ある。
実施例1 撹拌機を備え、上部に3個の入口ノズル、底部に1個の
出口ノズルがあり、水ジャケットにより反応温度を制御
できる容積300ccのステンレス製オートクレープを用い
本発明の反応を行った。
出口ノズルがあり、水ジャケットにより反応温度を制御
できる容積300ccのステンレス製オートクレープを用い
本発明の反応を行った。
反応器をまず一酸化炭素でフラッシュし、56g(2.8モ
ル)のHFで装入した。次にこのHFを撹拌しながら計量槽
より1.9g(0.028モル)のBF3を導入し吸収させた。BF3
添加跡、反応温度を35℃としながら一酸化炭素で9kg/cm
2Gまで加圧した。次にフッ化イソプロピル15.9g(0.256
モル)を、同様の圧力、温度を維持しつつ、1000rpmで
撹拌しながら、約30分間で反応器内の気相部へ供給し
た。フッ化イソプロピル添加後、これらの条件で更に20
分間撹拌を行った。反応圧力が一定のまま反応器を冷却
し、25gの水を加えて加水分解を行った。反応器の底部
出口より生成混合物を氷水中に抜き出し、アルカリで処
理した後、加水分解で生成したイソ酪酸をトルエンで抽
出し、ガスクロマトグラフィーで分析した。
ル)のHFで装入した。次にこのHFを撹拌しながら計量槽
より1.9g(0.028モル)のBF3を導入し吸収させた。BF3
添加跡、反応温度を35℃としながら一酸化炭素で9kg/cm
2Gまで加圧した。次にフッ化イソプロピル15.9g(0.256
モル)を、同様の圧力、温度を維持しつつ、1000rpmで
撹拌しながら、約30分間で反応器内の気相部へ供給し
た。フッ化イソプロピル添加後、これらの条件で更に20
分間撹拌を行った。反応圧力が一定のまま反応器を冷却
し、25gの水を加えて加水分解を行った。反応器の底部
出口より生成混合物を氷水中に抜き出し、アルカリで処
理した後、加水分解で生成したイソ酪酸をトルエンで抽
出し、ガスクロマトグラフィーで分析した。
実施例2 実施例1と同様の装置および手順で、BF3量を変えて反
応を行った。
応を行った。
比較例1、比較例2 実施例1と同様の装置および手順で、BF3を使用した場
合およびBF3を過剰に用いた場合での反応を行った。
合およびBF3を過剰に用いた場合での反応を行った。
第1表に示す結果より、BF3を添加することによりIBF収
率が向上するが、過剰に用いた場合にはIBF収率が低下
しており、最適のBF3濃度範囲であることがわかる。
率が向上するが、過剰に用いた場合にはIBF収率が低下
しており、最適のBF3濃度範囲であることがわかる。
Claims (1)
- 【請求項1】HF1モル当たりのBF3が0.001〜0.03モルの
範囲のHFおよびBF3の存在下、圧力5〜20kg/cm2G、温度
20〜50℃で、フッ化イソプロピルと一酸化炭素を反応さ
せることを特徴とするフッ化イソブチリルの合成方法
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61260771A JPH0759531B2 (ja) | 1986-11-04 | 1986-11-04 | フツ化イソブチリルの合成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61260771A JPH0759531B2 (ja) | 1986-11-04 | 1986-11-04 | フツ化イソブチリルの合成方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63115842A JPS63115842A (ja) | 1988-05-20 |
JPH0759531B2 true JPH0759531B2 (ja) | 1995-06-28 |
Family
ID=17352499
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61260771A Expired - Lifetime JPH0759531B2 (ja) | 1986-11-04 | 1986-11-04 | フツ化イソブチリルの合成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0759531B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2512811B1 (fr) * | 1981-07-10 | 1985-07-05 | Ashland Oil Inc | Procede pour produire un derive anionique d'acylium et des acides et esters organiques en derivant |
DE3213395A1 (de) * | 1982-04-10 | 1983-10-13 | Röhm GmbH, 6100 Darmstadt | Verfahren zur herstellung von isobuttersaeurefluorid bzw. isobuttersaeure |
-
1986
- 1986-11-04 JP JP61260771A patent/JPH0759531B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63115842A (ja) | 1988-05-20 |
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