JPH075682B2 - 低吸湿性メタクリル系樹脂の製造方法 - Google Patents

低吸湿性メタクリル系樹脂の製造方法

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JPH075682B2
JPH075682B2 JP61159800A JP15980086A JPH075682B2 JP H075682 B2 JPH075682 B2 JP H075682B2 JP 61159800 A JP61159800 A JP 61159800A JP 15980086 A JP15980086 A JP 15980086A JP H075682 B2 JPH075682 B2 JP H075682B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は新規な低吸湿性メタクリル系樹脂の製造方法に
関するものである。さらに詳しくいえば、本発明は、光
学式情報記録用デイスク、光学式情報記録用カード、光
学式情報記録用シート、光学式情報記録用フイルムなど
の光学式情報記録用素子、レンズ、ミラー、プリズム、
光伝送繊維、光導波路などの光学用素子、看板、デイプ
レー、間仕切り、採光窓、テレビ前面板、液晶表示装置
前面板などの透光板など、光が透過することによつて機
能を発揮する製品の素材として適した、優れた透明性、
成形性、低複屈折性、熱安定性を有し、さらに低吸湿
性、耐熱性に優れた新規なメタクリル系樹脂の製造方法
に関するものである。
従来の技術 従来、メタクリル酸メチル樹脂は、透明性に優れ、かつ
複屈折が小さいなど、光学的に優れた樹脂であることか
ら、例えば光学式情報記録用素子、光学用素子、透光板
など、光が透過することによつて機能を発揮する製品の
素材として幅広く用いられている。
しかしながら、このメタクリル酸メチル樹脂は吸湿性が
大きく、吸湿によつて寸法変化、そり、変形などが生
じ、また、耐熱性もあまり良好でないので、高温環境下
においては、機械的性質の低下、そり、変形などが生じ
るという欠点を有しており、その用途に制限を受けてい
るのが実状である。
メタクリル酸メチル樹脂の吸湿性を改善するために、ス
チレンを共重合する技術が知られている(特開昭57−33
446号公報、同57−162135号公報、同57−108012号公
報)。しかしながら、スチレンを共重合しても吸湿性の
改善効果はあまり大きくなく、また該効果を大きく発揮
させるために、スチレン単位の含有量を増加すると、複
屈折が大きくなつてメタクリル酸メチル樹脂本来の優れ
た特徴が失われ、光学用途に使用できなくなるという問
題が生じ、さらに、スチレンを共重合しても耐熱性は改
善されないので、メタクリル酸メチル樹脂の耐熱性より
高い耐熱性を必要とする用途には使用することができな
い。
一方、複屈折をあまり大きくしないでメタクリル酸メチ
ル樹脂の吸湿性を改善するために、メタクリル酸シクロ
ヘキシルを共重合する技術が知られている(特開昭57−
186241号公報、同58−127754号公報、同59−1518号公
報、同60−104110号公報)。しかしながら、メタクリル
酸シクロヘキシルを共重合しても吸湿性の改善効果はあ
まり大きくなく、また、該効果を大きく発揮させるため
に、メタクリル酸シクロヘキシル単位の含有量を増加す
ると、耐熱性が著しく低下し、かつ極めてもろくなるた
めに、用途の著しい制限を免れないという好ましくない
事態が招来する。
また、複屈折を大きくしないで、メタクリル酸メチル樹
脂の吸湿性を改善するためにメタクリル酸シクロヘキシ
ルの他に、アクリル酸4−イソプロピルシクロヘキシル
及びフマール酸ジシクロヘキシルを用いた例(特開昭57
−186241号公報)や、メタクリル酸−3,3,5−トリメチ
ルシクロヘキシル及びメタクリル酸イソボルニルを用い
た例(特開昭60−104110号公報)が開示されている。し
かしながら、これらの例においては、メタクリル酸メチ
ル樹脂の吸湿性は改善されるが、得られた樹脂は耐熱変
形性が低く、また機械的強度や熱安定性が不良であると
いう問題を有する。
さらに、メタクリル酸メチル樹脂の吸湿性と耐熱性を共
に改善するために、メタクリル酸イソボルニルを共重合
する技術が知られている(特開昭59−227909号公報、特
開昭60−115605号公報)。しかしながら、メタクリル酸
イソボルニルを共重合しても、吸湿性の改善効果はあま
り大きくなく、また該効果を大きく発揮させるために、
メタクリル酸イソボルニル単位の含有量を増加すると、
著しくもろくなるために、用途の制限を免れない。さら
に、メタクリル酸イソボルニルを、通常用いられている
重合条件下に共重合しても、得られた樹脂中に未反応単
量体がかなり残存し、このものを該樹脂から除去するこ
とは著しく困難である。樹脂中に未反応単量体が残存す
ると、該樹脂の耐熱性が著しく低下するのみならず、熱
安定性も著しく低下する。したがつて、大量の残存単量
体を含有する樹脂から成形品を得ようとしても、成形時
に着色したり、発泡したりして成形できなかつたり、あ
るいは成形できても、得られた成形品は着色していた
り、耐熱性が予期したほど優れていなかつたりして、用
途の制限を免れない。
さらに、メタクリル酸イソボルニルを共重合して得られ
た樹脂は熱安定性が低く、特別な方法や条件によつて残
存単量体を減少させた樹脂でも、光デイスクの射出成形
において高いビツト再現性を得るために用いられる280
℃のような高温溶融成形を行う場合、著しい着色と分解
発泡が同時に起こり、良好な成形品を得ることが困難で
ある。
また、メタクリル酸メチル樹脂の吸湿性と耐熱性を同時
に改善するために、メタクリル酸ボルニル、メタクリル
酸−3,5−ジメチルアダマンチル、メタクリル酸フエン
チルを共重合させた例が開示されている(特開昭59−22
7909号公報)。しかしながら、この例においては、メタ
クリル酸メチル樹脂の吸湿性は改善されるが、得られた
樹脂の機械的強度が低い上に、熱安定性が不良であっ
て、280℃のような高温で溶融成形する場合に、著しい
着色や分解発泡を伴うという欠点がある。
発明が解決しようとする問題点 本発明はメタクリル酸メチル樹脂の特徴である優れた透
明性、成形性、低複屈折性、熱安定性を有する上に、吸
湿性が小さく、かつ耐熱性に優れた新規なメタクリル系
樹脂を得るための方法を提供することを目的とするもの
である。
問題点を解決するための手段 本発明者らは前記目的を達成するために鋭意研究を重ね
た結果、メタクリル酸メチルと少なくともメタクリル酸
p−tert−ブチルシクロヘキシルを共重合させると、メ
タクリル酸メチル樹脂本来の優れた透明性、成形性及び
低複屈折性を有し、しかも該メタクリル酸p−tert−ブ
チルシクロヘキシルの炭素数がメタクリル酸イソボルニ
ルの炭素数と同じであるにもかかわらず、メタクリル酸
イソボルニルを共重合した樹脂と比較すると、残存単量
体の含有量が著しく少ない上に、吸湿性もさらに小さ
く、かつメタクリル酸メチル樹脂に比べて耐熱性が十分
に高く、その上280℃のような高温で溶融成形しても、
著しい着色や分解発泡が起こらず、良好な成形品を得る
ことができるなど、優れた物性を有するメタクリル系樹
脂が得られることを見出し、この知見に基づいて本発明
を完成するに至つた。
すなわち、本発明は、(A)メタクリル酸p−tert−ブ
チルシクロヘキシルと、(B)メタクリル酸メチルと
を、重量比5:95ないし95:5の割合で含む単量体混合物又
は、さらに(C)前記(A)及び(B)と共重合可能な
他の単量体を全単量体の合計量の30重量%を超えない割
合で含有する単量体混合物を、重合開始剤の存在下で共
重合させることを特徴とする低吸湿性メタクリル系樹脂
の製造方法を提供するものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に従えば、所望の低吸湿性メタクリル系樹脂は、
メタクリル酸p−tert−ブチルシクロヘキシルとメタク
リル酸とを、又はメタクリル酸p−tert−ブチルシクロ
ヘキシルとメタクリル酸メチルとこれらと共重合可能な
他の単量体とを通常の方法により共重合させることによ
って得ることができる。
この際のメタクリル酸p−tert−ブチルシクロヘキシル
とメタクリル酸メチルとの割合は、重量比で5:95ないし
95:5の範囲にすることが必要である。メタクリル酸p−
tert−ブチルシクロヘキシルの量がこれよりも少ないと
低吸湿性及び高耐熱性のメタクリル系樹脂が得られない
し、メタクリル酸メチルの量がこれよりも少ないと、メ
タクリル酸メチルに依存する好ましい物性が発揮されな
くなる。メタクリル酸p−tert−ブチルシクロヘキシル
とメタクリル酸メチルとの好ましい割合は、10:90ない
し60:40、特に15:85ないし50:50の範囲である。
なお、メタクリル酸p−tert−ブチルシクロヘキシルに
は、シス体及びトランス体が存在するが、本発明におい
ては、そのいずれも使用することができるし、またいか
なる割合の混合体も使用することができる。
本発明方法において、所望により用いられる共重合可能
な単量体については、特に制限はないが、本発明樹脂の
特徴である優れた透明性、成形性、低複屈折性、熱安定
性、低吸湿性、高耐熱性などをあまり大きく損わない単
量体が使用される。このような単量体としては、例えば
メタクリル酸及びそのアルキルエステルやフツ化アルキ
ルエステル、アクリル酸及びそのアルキルエステルやフ
ツ化アルキルエステル、イタコン酸及びそのアルキルエ
ステルやフツ化アルキルエステルなどの不飽和脂肪酸及
びそのアルキルエステルやフツ化アルキルエステル、ス
チレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレンなど
の芳香族ビニル化合物、アクリロニトリル、メタクリロ
ニトリルなどのシアン化ビニル化合物、アクリルアミ
ド、メタクリルアミド、イタコン酸アミドなどの不飽和
脂肪酸アミド、無水マレイン酸、シクロヘキシルマレイ
ミドなどの不飽和二塩基酸及びその誘導体などが挙げら
れるが、必ずしもこれらの単量体に限定されるものでは
なく、キヤスト重合のように直接重合によつて成形品を
得る場合には、ウレタンメタクリレートやウレタンアク
リレート、多価アルコールのメタクリル酸エステルやア
クリル酸エステルのような架橋性多官能単量体も使用で
きる。これらの単量体はそれぞれ単独で用いてもよい
し、2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明方法においては、これらの単量体の使用量は全単
量体の合計量の30重量%以下であり、30重量%を超える
と、本発明の特徴が十分に発揮されなくなり好ましくな
い。最適な含有量は使用する単量体の種類や組合せによ
つて異なり、また樹脂の使用目的によつても異なる。
本発明方法において、所望により使用される共重合可能
な他の単量体の代表例としては、アクリル酸メチル、ア
クリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブ
チル、アクリル酸2−エチルヘキシルなどのアルキル基
の炭素数が1〜8のアクリル酸アルキルが挙げられる。
この炭素数1〜8のアクリル酸アルキルを使用すること
によつて、熱安定性、成形時の流動性を改善することが
できるが、あまり多く使用すると耐熱性が低下するので
好ましくない、該アクリル酸アルキル単位の好ましい含
有量は20重量%以下、さらに好ましい含有量は10重量%
以下である。
本発明方法により得られるメタクリル系樹脂は、キヤス
ト重合、塊状重合、懸濁重合、溶液重合、乳化重合など
の一般に行われている各種重合方法によつて製造するこ
とができる。
本発明方法において用いられる開始剤としては、一般に
ラジカル重合において用いられる任意の開始剤も使用す
ることができ、例えばアゾビスイソブチロニトリルなど
のアゾ化合物、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイル
パーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘ
キサノエートなどの有機過酸化物が特に好ましく挙げら
れる。その使用量は、一般に単量体総量の0.01−10重量
%の範囲内で選ばれる。
本発明方法において、必要に応じて用いられる分子量調
節剤としては、一般にラジカル重合において用いられる
任意の分子量調節剤を使用することができ、例えばブチ
ルメルカプタン、オクチルメルカプタン、ドデシルメル
カプタン、チオグリコール酸2−エチルヘキシルなどの
メルカプタン化合物が特に好ましく挙げられる。
本発明方法の重合温度については、特に制限はないが、
通常0〜150℃、好ましくは50〜120℃の範囲で選ばれ
る。最適重合温度は重合方式、重合装置、重合開始剤、
分子量調節剤、得られる樹脂の特性などを考慮して決定
される。
本発明方法において得られるメタクリル系樹脂の重量平
均分子量は特に限定されるものではなく、必要に応じて
決定される。キヤスト重合のように、直接重合によつて
成形品を得る場合には、高い強度の樹脂を得るために、
1×105以上のように、比較的高い重量平均分子量の樹
脂が好まれる場合が多いが、溶融成形が必要な成形材料
を得る場合には、通常1×103−1×107の範囲で決定さ
れ、良好な成形性を得るためには、1×104−1×106
重量平均分子量の樹脂が好ましく、特に1×104−5×1
05の重量平均分子量の樹脂が好適である。なお、重量平
均分子量は、標準ポリスチレンを標準資料とし、GPC
(ゲルパーミエーシヨンクロマトグラフイー)によつて
測定したものである。
本発明方法における共重合は、ランダム共重合、ブロッ
ク共重合、グラフト共重合など任意の形式で行うことが
できる。
本発明方法により得られるメタクリル系樹脂が多量の残
存単量体を含有する場合には、本発明方法により得られ
るメタクリル系樹脂の特徴の1つである高耐熱性の他、
高熱安定性などが損われるので、残存単量体の少ない樹
脂であることが好ましく、好ましい残存単量体の含量は
5重量%以下であり、さらに好ましくは2重量%以下で
あり、最も好ましくは1重量%以下である。本発明方法
により得られるメタクリル系樹脂は、一般に用いられる
重合条件下に重合することによつて、実用上充分に低い
残存単量体にすることができるが、さらに著しく低い残
存単量体の樹脂を得るために、一般に知られた残存単量
体の除去法を適用することが好ましい。一般に知られた
残存単量体の除去法には、樹脂を気流下に加熱する方
法、減圧下に加熱する方法、ベント付押出機により減圧
下にベント押出する方法などがある。
本発明方法により得られるメタクリル系樹脂には、その
優れた特徴をあまり大きく損わない範囲内で、一般に知
られた添加剤を加えることによつて、樹脂の各種性質を
改善することもできる。例えば、各種酸化防止剤、熱安
定剤、紫外線吸収剤、金属封鎖剤、滑剤、離型剤、可塑
剤、耐衝撃性改善剤、帯電防止剤、離燃化剤、防曇剤、
染顔料などを添加することもできる。
本発明方法により得られるメタクリル系樹脂の製品形態
については特に制限はなく、キヤスト重合や注型重合の
ように、重合によつて直接得られる成形品であつてもよ
く、薄膜を得るのに便利な溶液であつてもよく、溶融成
形に便利な顆粒状であつてもよく、また粉体であつても
よい。
発明の効果 本発明方法により得られるメタクリル系樹脂は、メタク
リル酸メチル樹脂の特徴である優れた透明性、成形性、
低複屈折性、熱安定性を有する上に、メタクリル酸メチ
ル樹脂の欠点である吸湿性及び耐熱性が大幅に改善され
た新規な樹脂である。
該メタクリル系樹脂はこのような優れた特徴を有するこ
とから、種々の用途に使用することができ、特に光学式
情報記録用デイスク、光学式情報記録用カード、光学式
情報記録用シート、光学式情報記録用フイルムなどの光
学式情報記録用素子、レンズ、ミラー、プリズム、光伝
送繊維、光導波路などの光学用素子、看板、デイプレ
ー、間仕切り、採光窓、テレビ前面板、液晶表示装置前
面板などの透光板など、光が透過することによつて機能
を発揮する用途に好適である。
実施例 次に実施例によつて本発明をさらに詳細に説明するが、
本発明は、この実施例によつてなんら限定されるもので
はない。
なお、第1表、第2表に記載した単量体略称の物質名は
下記のとおりである。
p−t−BCHMA…メタクリル酸p−tert−ブチルシクロ
ヘキシル MMA……メタクリル酸メチル IBA……アクリル酸イソブチル CHMA…メタクリル酸シクロヘキシル ST……スチレン IBOMA…メタクリル酸イソボルニル MA……アクリル酸メチル EA……アクリル酸エチル また、物性は次に示す試験方法に従つて測定した。
(1)残存単量体 n−ブタノールを内部標準物質として含有するアセトン
に試料を溶解し、昇温がスクロマトグラフイー法により
定量した。単位は(重量%)である。
(2)熱安定性 ASTM−D1238のMI測定の装置を用いて、280℃で押出棒の
みの負荷で、16分間樹脂を滞留させたのち、さらに負荷
を加えて押出し、押出されたストランドの外観により判
定した。
良:無色透明、無発泡のストランド 不良:着色発泡したストランド (3)引張強度 ASTM−D638に基づいて測定した。試験片は96℃で2時間
アニーリングを行つたのち、状態調節を行つて測定し
た。単位は〔kg/cm2〕である。
(4)HDT ASTM−D648に基づいて測定した。試験片は96℃で2時間
アニーリングを行つたのち測定した。単位は〔℃〕であ
る。
(5)平衡吸水率 ASTM−D570に基づいて23℃で測定した。単位は〔重量
%〕である。
(6)複屈折 直交した2枚の偏光板の間に、射出成形によつて得られ
た平板を置き、透過光により撮影した。
少:ゲート近傍の少面積のみ白色 中:平板面積の1/2が白色 大:平板の全面積が白色 (7)全光線透過率 ASTM−D1003に基づいて測定した。単位は〔%〕であ
る。
実施例1 内容物10のガラス製セパラブルフラスコに、水5、
ポリアクリル酸カリウム50g、リン酸水素二ナトリウム
1.5gを加え、30−35℃でかきまぜて水相を作つた。一
方、別のガラス製容器に、メタクリル酸p−tert−ブチ
ルシクロヘキシル400g、メタクリル酸メチル1,560g、ア
クリル酸イソブチル40g、アゾビスイソブチロニトリル3
g、n−オクチルメルカプタン3gを加え、かきまぜて単
量体相を作つた。この単量体相を前記水相に加え、かき
まぜて、懸濁させ、さらにセパラブルフラスコ内の空気
を窒素に置換したのち、かきまぜながら75℃の温度に2
時間保つことによつて重合を行つた。さらに反応を完結
させるために、95℃に昇温し、2時間この温度に保つ
た。次いで室温に冷却し、内容物をろ過、洗浄、乾燥す
ることによつて、無色のさらさらしたビーズ状重合体を
得た。得られたビーズ状重合体を、スクリユー経30mmφ
のベント型2軸押出機を用いて、230℃で、ベント真空
度730mmHg以上でストランドに押出し、切断することに
よつて、顆粒状樹脂(ペレツト)を得た。このものの重
量平均分子量は1.7×105であった。得られたペレツト
を、30zのスクリユー型射出成形機を用いて、230℃で射
出成形することによつて、試験片を得た。得られたビー
ズ状重合体、ペレツト、試験片の物性測定結果を第1表
に示す。
なお、280℃でも射出成形を行つたが、無色透明な良好
な成形片が得られた。
実施例2〜5 メタクリル酸p−tert−ブチルシクロヘキシル、メタク
リル酸メチル、及びアクリル酸イソブチルの合計量2,00
0gに対し、メタクリル酸p−tert−ブチルシクロヘキシ
ルとメタクリル酸メチルとの組成を変え、かつn−オク
チルメルカプタンの添加量を変えたこと以外は、実施例
1と同様にして、ビーズ状重合体、ペレツト、試験片を
得、物性を測定した。得られた結果を第1表に示す。
比較例1〜4 実施例4において、メタクリル酸p−tert−ブチルシク
ロヘキシルを、それぞれメタクリル酸メチル、メタクリ
ル酸シクロヘキシル、スチレン及びメタクリル酸イソボ
ルニルに置き換えたこと以外は、実施例4と同様にし
て、ビーズ状重合体、ペレツト、試験片を得、物性を測
定した。得られた結果を第1表に示す。
比較例5 比較例4と同様にして得られたビーズを、その4倍量の
メタノールに浸漬し、かきまぜながら50℃以下の温度で
2時間加熱し、次いでろ過することによつて、残存単量
体を抽出除去する操作を3回繰返したのち、70℃で48時
間乾燥した。得られた乾燥ビーズを実施例1と同様にし
てペレツト化し、試験片を得、物性を測定した。得られ
た結果を第1表に示す。
実施例6〜10 メタクリル酸p−tert−ブチルシクロヘキシル、メタク
リル酸メチル及びアクリル酸イソブチル合計量2,000gに
対して、それぞれメタクリル酸メチルとアクリル酸イソ
ブチルとの組成を変える(実施例6)、アクリル酸イソ
ブチルの代りにアクリル酸メチル(実施例7)又はアク
リル酸エチル(実施例9)を用いる、アクリル酸イソブ
チルの代りにアクリル酸メチル又はアクリル酸エチルを
用いると共に、メタクリル酸メチルとこれらのアクリル
酸アルキルの組成を変える(実施例8、実施例10)こと
以外は、実施例1と同様にして、ビーズ状重合体、ペレ
ツト、試験片を得、物性を測定した。得られた結果を第
2表に示す。
実施例11 実施例4と同様にして得られたビーズ状重合体と比較例
1と同様にして得られたビーズ状重合体の等量混合体
を、実施例1と同様にして押出し、ペレツトを得た。得
られたペレツトを実施例1と同様にして射出成形し、試
験片を得た。得られたペレツト、試験片の物性測定結果
を第2表に示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)メタクリル酸p−tert−ブチルシク
    ロヘキシルと、(B)メタクリル酸メチルとを、重量比
    5:95ないし95:5の割合で含む単量体混合物を、重合開始
    剤の存在下で共重合させることを特徴とする低吸湿性メ
    タクリル系樹脂の製造方法。
  2. 【請求項2】(A)メタクリル酸p−tert−ブチルシク
    ロヘキシルと、(B)メタクリル酸メチルと、(C)前
    記(A)及び(B)と共重合可能な他の単量体とを、
    (A)と(B)との重量比が5:95ないし95:5であって、
    (C)が全単量体の合計量の30重量%を超えない割合で
    含有する単量体混合物を、重合開始剤の存在下で共重合
    させることを特徴とする低吸湿性メタクリル系樹脂の製
    造方法。
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