JPH0756782B2 - マイクロ波電子管の出力部構体 - Google Patents

マイクロ波電子管の出力部構体

Info

Publication number
JPH0756782B2
JPH0756782B2 JP11467086A JP11467086A JPH0756782B2 JP H0756782 B2 JPH0756782 B2 JP H0756782B2 JP 11467086 A JP11467086 A JP 11467086A JP 11467086 A JP11467086 A JP 11467086A JP H0756782 B2 JPH0756782 B2 JP H0756782B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
airtight
conductor
airtight window
inner conductor
window
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP11467086A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS62272424A (ja
Inventor
圭司 大家
良男 川上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP11467086A priority Critical patent/JPH0756782B2/ja
Publication of JPS62272424A publication Critical patent/JPS62272424A/ja
Publication of JPH0756782B2 publication Critical patent/JPH0756782B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Microwave Tubes (AREA)
  • Waveguide Connection Structure (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) この発明は、クライストロン、進行波管、ジャイロトロ
ンのようなマイクロ波電子管の出力部構体に関する。
(従来の技術) クライストロンのようなマイクロ波電子管の出力部構体
として、出力空胴に同軸導波管が接続され、その先端に
矩形導波管が結合される同軸・矩形導波管交換器を備え
る場合がある。そして同軸導波管構体の先端部に、気密
窓と称されるセラミックス誘電体製の気密窓板が真空気
密に設けられる。
このような同軸導波管構体を有するビーム直進形多空胴
クライストロンの概略構成例を第7図により説明する。
クライストロン本体はその一部を構成する中間共振空胴
11、ドリフト管12、出力空胴13、およびコレクタ部14が
管軸に沿って縦列に配設されている。そして出力回路部
である出力空胴13の空胴壁の一部には、出力部を構成す
る同軸導波管構体15が気密接続されている。この同軸導
波管構体15は、内導体16および外導体17を有し、内導体
16には矢印Qで示す如く、また外導体にも図示しないが
冷却水が循環させられるようになっている。内、外導体
はともにその途中から直径が拡大されて内導体径大部18
および外導体径大部19に変換され、これら径大部におい
て両導体間に誘電体気密窓板20が真空気密に接合されて
いる。そしてこの気密窓板20の位置よりも内法の分割部
18a、19aで両導体は部品状態で軸方向に分割されてお
り、いずれもこの部分でアーク溶接などで電気的および
真空気密的に一体結合されてなる。この同軸導波管構体
15の先端部は、矩形導波管21に接続される。すなわち外
導体径大部19の先端フランジ部が矩形導波管21の幅広面
22の開孔部に接続され、また内導体径大部18の先端部18
bが、ドアノブ状拡張部23を介して矩形導波管の対向幅
広面24に電気的および機械的に接続されている。なお出
力導波管の開口フランジ25は、外部負荷回路に接続され
る。
(発明が解決しようとする問題点) とくに超大電力用途のこの種マイクロ波電子管の出力部
構体は、誘電体気密窓板の内外気密接合部の保護のた
め、前述のように気密接合部を外部から冷却する構造に
なっている。また、誘電体気密窓板がマルチパクタ放電
により破壊されるのを防止するため、その内面に放電防
止用のコーティング層を被覆する。このため、同軸導波
管構体の組立てにあたっては、気密窓板に接合される内
外導体部分と、その他の例えば出力空胴に接続される外
方延長部とを分離し別々に製作しておき、ほぼ最終段階
でそれらを一体的に結合する構成をとる必要がある。従
来は、この内導体、外導体のいずれも前述のように溶接
により一体接合している。
しかし、内導体および外導体とも、高周波電流が流れる
部分に溶接箇所があると、この溶接部に不所望な発熱が
生じやすい。そこでこの溶接部を銅などの導電度のよい
金属材料で構成することも考えられるが、材料の性質か
ら溶接の信頼性が劣る不都合がある。またとくに内導体
を誘電体気密窓板よりも真空領域側で溶接することは、
外導体の存在が障害になるため困難である。このように
同軸導波管の内外導体の一体化結合部の信頼性が十分得
にくいという問題がある。
また、気密窓構体は高周波大電力の伝送のため不所望な
損傷を受けやすい。この気密窓構体が破損した場合、ク
ライストロン全体が使用不能となり、また再生不可能で
あると省資源のうえから重大な損失となる。
この発明は以上のような事情に鑑み、クライストロンの
ようなマイクロ波電子管本体と出力部気密窓構体とを必
要により容易に分離可能な構造のマイクロ波電子管の出
力部構体を提供することを目的とする。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段) この発明は、気密窓構体の気密窓内導体の同軸導波管構
体側端部に厚肉の内導体接続用リングが設けられ、この
内導体接続用リングが同軸導波管構体の内導体の先端部
に設けられた厚肉の内導体有底円筒部の凹部に焼嵌め又
は冷却嵌めにより密嵌合状態で接合され、気密窓構体の
気密窓外導体が同軸導波管構体の外導体に溶接により気
密接合されてなるマイクロ波電子管の出力部構体におい
て、気密窓構体の気密窓内導体に設けられた内導体接続
用リングには、軸方向に沿い大気側に通じる雌ねじ孔が
形成されているとともにこの雌ねじ孔を真空気密に閉塞
する薄肉の気密閉塞板が設けられ、さらに焼嵌め又は冷
却嵌めにより接合された内導体接続用リングの端面と同
軸導波管構体の内導体有底円筒部の凹部底面との間に機
械的強度の高い補強板が介在配置されているマイクロ波
電子管の出力部構体である。
(作用) この発明によれば、気密窓構体とマイクロ波電子管本体
側の同軸導波管部とを容易に分離、交換することができ
る。すなわち、両者の焼嵌め又は冷却嵌めによる結合部
を分離する必要がある場合に、まず外導体相互の溶接接
合部を分離したうえ気密窓構体の気密窓内導体の内導体
接続用リングの雌ねじ孔に工具を挿入して行き、気密閉
塞板を突き破り、補強板を支点にして同軸導波管構体の
内導体から内導体接続用リングをスムーズに抜き出して
焼嵌め又は冷却嵌めを引き離すことができる。こうして
ほとんど各部の破損を起すことなく比較的容易に分離で
き、またこれら部品を再利用して組立をすることもでき
る。
(実施例) 以下この発明の実施例を図面を参照しながら説明する。
なお同一部分は同一符号であらわす。
この発明をビーム直進形多空胴クライストロンに適用し
た例を第1図乃至第6図により説明する。
図示しないクライストロン本体の出力空胴に同軸導波管
構体30が電気的及び真空気密的に接続される。そしてこ
の同軸導波管構体30の先端には、同軸状の気密窓構体60
が接続される。同軸導波管構体30は、内導体31及び外導
体32を有している。
一方、気密窓構体60は、その内外導体の一部を構成する
薄肉円筒状からなる気密窓内導体66と気密窓外導体61と
の間に真空気密接合されたセラミックス誘電体からなる
気密窓板34を有する。
さらに、気密窓板34の大気側における近傍には、誘電体
隔壁円板35が機械的に固定されている。大気側に延長さ
れた内導体延長部36は、薄い導電体板が椀状に成形され
てなるドアノブ状拡張部37に電気的に接続されている。
このドアノブ状拡張部37は、出力矩形導波管38の一方の
幅広面39に電気的および機械的に接続されている。そし
て内導体延長部36は内部に矢印Pの如く冷却水を循環で
きるように構成されている。また、気密窓外導体の径大
な先端フランジ40は、矩形導波管の他方の幅広面41に、
その開口部近傍で接続されている。
マイクロ波電子管の出力部から延長された内導体31は、
冷却水路を構成する外側パイプ31a及び内側パイプを有
し、また、外導体32は同じく冷却水路を構成する内側パ
イプ32a、及び外側パイプを有している。こうしてこれ
ら冷却水路に矢印Qの如く冷却水を循環できるように構
成されている。このようにクライストロンの出力部の同
軸導波管から矩形導波管への変換部が構成されている。
次に各部の構造を好ましい組立て順序にしたがって説明
する。
同軸導波管構体30を構成する内導体31、及び外導体32は
ともに銅からなり、内導体31の先端部には径大で厚肉の
有底状の内導体有底円筒部42が一体的に設けられ、外導
体32の先端部には同じく径大で厚肉の外導体漏斗状部43
及びそれに外側第1整合用円筒44が一体的に設けられて
いる。内導体有底円筒部42は、内側第1整合用円筒部45
を有するとともに、内側底部に3段の凹部46、47、48を
有する。そして底部48には、ステンレス鋼のような機械
的強度の高い材料からなる段付き補強円板49が嵌合され
ている。内導体有底円筒部42はまた、微小通気孔50、お
よび外周の一部に穿設された位置決め用の雌ねじ部51を
有している。外側第1整合用円筒44は、先端の整合用円
筒部52を有し、外周には固定用フランジ53および薄肉ス
テンレス鋼からなる気密封着用フランジ54が接合されて
いる。固定用フランジ53には、複数本の後述する締付け
用ボルト55が挿入される。外導体漏斗状部43および外側
第1整合用円筒44の一部には、位置決め用工具56を挿入
するための透孔57が穿設されている。以上の内導体及び
外導体を備える同軸導波管構体30は、その端部がクライ
ストロンの出力空胴に一体的に固着されている。
一方、誘電体気密窓板34を有する気密窓構体60は、これ
とは別に次のようにして組立てられる。すなわちセラミ
ックスからなる誘電体気密窓板34の外周面に薄肉円筒か
らなる気密窓外導体61が気密ろう接され、その外周に水
冷用環状冷却室62を形成する冷却ジャケット用円筒体63
が接合されている。環状冷却室62には、外部から矢印R
の如く冷却水を導入、排出できるようになっている。冷
却ジャケット用円筒体63の大気側端部には、複数個の微
小通気孔64が放射状に形成され、また真空側の端部外周
には薄肉のステンレス鋼からなる気密封着用フランジ65
が接合されている。なお冷却ジャケット用円筒体63の上
端面には、複数個の雌ねじ63aが形成されており、また
外周に固定用リング63bが嵌合され膨出部63cに係止され
るようになっている。
誘電体気密窓板34の中央孔の内周面には、薄肉円筒から
なる気密窓内導体66が気密ろう接され、その内周に同様
に水冷用の環状冷却室67を形成するように銅製の略円筒
状内導体接続用リング68及び厚肉内側円筒69が固定され
ている。内導体接続用リング68は、部品状態で前述の内
導体有底円筒部42の段部内周壁47aの内径寸法Daよりも
わずか大きい外周径Dbを有する。またこれは、中心部に
軸方向に沿って延び大気側に通じる雌ねじ孔70を有する
とともに、その先端開口部が銅製の薄肉気密閉塞板71に
より真空気密に閉塞されている。こうして内導体接続用
リング68は、誘電体気密窓板34に封着される円筒状の気
密窓内導体の薄肉気密閉塞板を備えている。これにより
気密窓構体60は、それ自体で気密窓外導体の内側領域
が、誘電体気密窓板34及び気密閉塞板を備える内導体接
続用リング68により真空気密に閉塞されている。
なお、厚肉内側円筒69には、気密窓内導体66の外周大気
側の環状冷却室67に冷却水を循環させるための複数組の
透孔72、73が冷却室両端部に対応して放射状に形成され
ている。またこの厚肉内側円筒69の上端部には、内側整
合用円筒部74を有する銅製内側第2整合用円筒部材75が
接続されている。その内側整合用円筒部74は、薄肉円筒
からなる気密窓内導体66を所定間隔をおいてとりまき、
先端部が気密窓板の近傍まで延長されている。さらにそ
の底部には軸方向に平行な複数個の通気孔76が形成され
ている。なお誘電体気密窓板34の内面には、マルチパク
タ防止用のコーティング層(図示せず)が被着されてい
る。前述のようにこの気密窓構体60はそれ単体で組立て
られる。このように、気密窓内導体及び気密窓外導体の
間に気密接合される誘電体気密窓板の部分を含む気密窓
構体60は、それ単体で管本体とは独立に組立てられるの
で、それらの気密接合部をきわめて信頼性の高い接合構
造とすることが容易にできる。とくに誘電体気密窓板の
内、外周面の気密接合部の形成、及びマルチパクタ防止
用コーティング層の被着をきわめて信頼性あるものとす
ることが容易にできる。
さて、このように用意した気密窓構体60を、出力空胴か
ら延長された同軸導波管構体30の内導体31及び外導体32
の各端部に次のようにして結合する。すなわち、まず内
導体31の先端の内導体有底円筒部42に局部加熱できる小
型の電熱炉77を被せ、この内導体有底円筒部を局部的に
加熱する。なお、内導体および外導体の同心位置を正確
に保つため、3方向から位置決め用治具56を両者間にね
じ込んで位置合わせしておく。そして、内導体有底円筒
部42が所定温度に達し熱膨張している状態で、速やかに
電熱炉を除去するとともに気密窓構体60をそれらに合致
させ、その内導体接続用リング68の先端部を熱膨脹して
いる内導体有底円筒部42の段部内周壁47aの内側に挿入
又は圧入する。その後室温まで冷却すると、内導体接続
用リング68および内導体有底円筒部42は相互に焼嵌めに
よる密嵌合状態で機械的および電気的に結合される。こ
の焼嵌めによる密嵌合結合部を符号10であらわしてい
る。
そして外導体側に設けられた固定用フランジ53、63b
を、複数個のボルト55により全周を締付け固定する。こ
の状態で、同軸導波管構体30の外導体構成部品の封着用
フランジ54と、気密窓構体60の外導体構成部品の封着用
フランジ65とは、合掌構造に合致するので、それらの全
周をアーク溶接により気密溶接する。こうして外導体側
の構成部品は、相互に真空気密に且つ電気的に接続され
る。両者の結合が終了した後、位置決め用治具56を抜取
り、透孔57を密封部材78により真空気密に密封する。
このように組立てることにより、誘電体気密窓板34に接
合されている薄肉円筒からなる気密窓内導体66の外周に
は、所定のわずかな間隔をおいて内側第1整合用円筒部
45が位置する。この内側第1整合用円筒部45、これに気
密窓板を挟んで近接対向する大気側の第2整合用円筒部
74、及び気密窓内導体66を含む導電体壁は、後述する外
導体側整合用環状溝とともに誘電体気密窓板の付近での
インピーダンスの不連続をなくして電磁波反射が生じな
いように高周波整合を得るための整合用環状溝を構成す
る。近接対向する両整合用円筒部45、74はまた、気密窓
内導体66と気密窓板34との気密ろう接部を高周波電磁界
から遮蔽する作用もする。気密窓板34と気密窓内導体66
との気密ろう接部は略この環状溝の内部に位置し、これ
には高周波電流がほとんど流れず接合部が保護される。
また焼嵌めにより接続された結合部10も整合用環状溝の
奥の部分に位置するのでここに高周波電流がほとんど流
れず、機械的および電気的な接合の信頼性が高く維持さ
れる。このようにして両者は、内導体側が焼嵌めによ
り、また外導体側がその後の溶接により相互に一体結合
される。
次に、冷却ジャケット用円筒体63の上に、外側第2整合
用円筒部79をもち気密窓外導体61に電気的に短絡接続さ
れる隔壁板保持用リング80を、固定ボルト81を雌ねじ63
aに螺合することにより接続固定する。そしてこの隔壁
板保持用リング80の内側段部80a、および内導体側の内
側第2整合用円筒部材75の段部75aに、テフロン(商品
名)のような高周波損失の少ない誘電体材料からなる隔
壁円板35の中央孔35aを嵌合する。この隔壁円板35は、
後述する冷却風の逃げを抑えて冷却風が気密窓板34の大
気側の全面にくまなく確実に当るようにするとともに、
気密窓内導体及び気密窓外導体並びにそれらに結合され
た部品の機械的保持強度を高めるものである。そしてこ
の隔壁円板35の面には、高周波耐電圧を向上するための
円周溝82が同軸状に複数本形成され、また一部に気密窓
板監視用の比較的小さい透孔83が穿設されている。各外
側整合用円筒部79,52、薄肉円筒からなる気密窓外導体6
1は、前述と同様に誘電体気密窓板付近での高周波整合
を得るための整合用環状溝を構成している。また同様
に、近接対向する両整合用円筒部79,52は、同様に薄肉
円筒からなる気密窓外導体61と気密窓板34との気密ろう
接部を高周波電磁界から遮蔽する作用をする。それによ
り気密窓外導体61やこの外導体への各結合部は、この整
合用環状溝の内部に位置するのでそこには高周波電流が
ほとんど流れず、各結合部の高い信頼性が保たれる。
さらに、内側第2整合用円筒部材75の上に、冷却水およ
び冷却風を案内する冷媒ガイド部材84をOリング85を介
して接続する。この冷媒ガイド部材84は、略円筒状をな
し、軸方向に平行に4個の冷却風通路用透孔84aが、ま
たそれから円筒方向にずれた位置に放射状に4個の冷却
水通路用透孔84bが、それぞれ交互に穿設されている。
なおこの冷媒ガイド部材84には気密窓内導体延長部36を
構成するシリンダ86、及びその内側の冷媒通路用隔壁シ
リンダ87がろう接されている。これらシリンダには、上
端フランジ88、89が接合されている。上端フランジ88に
は、ドアノブ状拡張部37がボルト90により接続固定され
る。さらに中空の内導体延長部36の内側に、冷却水案内
用のパイプ91a、91bを、厚肉内側円筒69の中心透孔内ま
で挿入し液密に固定する。上端フランジ89には冷却風送
風用のパイプ92aが、また内側案内用パイプ91aには冷却
水導入用ホース92bが、さらにフランジ89には排水用ホ
ース92cがそれぞれ接続され、矩形導波管外に延長され
ている。なおこれらは支柱93により支持板94に機械的に
保持固定されている。こうして動作に際しては、冷却水
が矢印Pの如く内導体の各部を循環して冷却できるよう
になっている。また冷却風は点線矢印Sの如く内側第2
整合用部材の内側奥に形成されている大気側通気孔76か
ら内側整合用環状溝を通して誘電体気密窓板34の面に吹
付けられるように導入される。そして気密窓板34と隔壁
円板35とで区画される空間Tにより冷却風の流れが放射
方向に規制され、外側第2整合用円筒79の整合用環状溝
を経てその奥の外側円筒に形成された通気孔64から外部
に排出される。気密窓内導体側及び気密窓外導体側に形
成されたこれら通気孔76、64は、いずれも寸法が伝送高
周波に対して遮断寸法になっているのみならず、内外整
合用環状溝の内部に位置しているので、前述と同様にこ
れら通気孔からの高周波外部漏洩が確実に抑止される。
外導体側においては、隔壁板保持用リング80に導電体製
Oリング95を介してフランジ40がボルトにより接続固定
され、このフランジ40は矩形導波管38に一体固定されて
いる。矩形導波管38には、外部負荷回路に接続するため
の外部接続フランジ97が設けられている。
また、ドアノブ状拡張部の一部には、高周波遮断寸法の
小透孔98が設けられている。それによりこの小透孔98お
よび誘電体隔壁円板35に形成した小透孔83を通して誘電
体気密窓板34の温度あるいはこの付近での高周波アーク
放電の有無等を検出することができる。その目的のた
め、温度あるいはアーク検出用などのセンサ装置99が、
ドアノブ状拡張部を構成する薄肉導体板の内側椀状空間
U内に収納されている。勿論センサ装置は導波管の外部
に設けてもよく、あるいは監視する必要がある場合のみ
装着して使用してもよい。
なお、内導体側の相互の密嵌合結合部10は、焼嵌めに限
らず冷却嵌めによることもできる。すなわち相互結合す
る各内導体構成部品のうち、外側になる方を加熱する
か、または内側になる方を冷却し、若しくはこれらを組
合わせて実施することができることは勿論である。
この発明の実施例によれば、内導体側が焼嵌めなど機械
的な密嵌合状態で一体結合されているので、銅のような
高周波導電度のよい金属材料同士を直接接合でき、した
がって高周波損失がほとんど生じない。またこの密嵌合
による接合部を整合用環状溝の内部に設ければ、それに
より焼嵌め結合部に高周波電流がほとんど流れず、電気
的および機械的な接合の高い信頼性が得られる。
そしてとくにこの発明によれば、マイクロ波電子管本体
側の同軸導波管部と気密窓構体とを必要に応じて容易に
交換することができる。すなわち、両者の焼嵌めによる
結合部を分離する必要がある場合には、冷媒案内部材や
誘電体隔壁円板を解除し、また外周の両フランジ54、65
の溶接部を切削により切離す。そしてその状態で、気密
窓構体の内導体接続用リング68の雌ねじ孔70に、これに
適合するねじ溝をもつ工具を螺合する。この工具の回転
進行によりまず薄肉の気密閉塞板71が突き破られる。さ
らに工具が進行するとその先端が、内導体有底円筒部42
の内側凹部に配置されている機械的強度の高い補強円板
49に突き当る。この状態からさらに工具を回転進行して
行くとこの補強円板49への当接面を支点にして内導体接
続用リング68を内導体有底円筒部42から徐々に抜き出す
ことができる。こうしてほとんど各部の破損を起すこと
なく比較的容易に分離でき、またこれら部品を再利用又
は交換して新たに組立をすることができる。
なおこの発明は、同軸導波管と矩形導波管との高周波結
合部に適用できるのみならず、要するに同軸導波管構体
及び同軸状の気密窓構体を備える各種マイクロ波電子管
の出力部構体に広く適用することができる。なおまた、
気密閉塞板71は、内導体接続用リング68自体に一体形成
したものであってもよい。
[発明の効果] 以上説明したようにこの発明によれば、両者の焼嵌め又
は冷却嵌めによる結合部を分離する必要がある場合に、
まず外導体側の係合部を分離したうえ気密窓構体の内導
体接続用リングの内側の雌ねじ孔に工具をねじ込み、こ
れを回転前進させて気密閉塞板を突き破り、補強板を支
点にして気密窓構体の内導体接続用リングを抜き出すこ
とができる。こうしてマイクロ波電子管本体側の同軸導
波管部と気密窓構体とをほとんど各部の破損を起すこと
なく比較的容易に分離でき、また新たに組立をすること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の実施例を示す縦断面図、第2図はそ
の要部の分解断面図、第3図はその要部部品の上面図、
第4図は同様に要部部品の横断面図、第5図は同じく要
部部品の斜視図、第6図はこの発明の要部拡大断面図、
第7図は従来構造を説明する概略図である。 13…クライストロン出力空胴、30…同軸導波管構体、31
…内導体、32…外導体、34…誘電体気密窓板、60…気密
窓構体、66…気密窓内導体、61…気密窓外導体、10…密
嵌合(焼嵌め)結合部、42…内導体有底円筒部、49…補
強板、68…内導体接続用リング、70…雌ねじ孔、71…気
密閉塞板。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マイクロ波電子管の出力回路部から延長さ
    れた内導体31及び外導体32を有する同軸導波管構体30
    と、この同軸導波管構体30に接続された同軸状の気密窓
    構体60とを備え、 前記気密窓構体60は、誘電体気密窓板34の中心部に気密
    接合されるとともにこの誘電体気密窓板34を貫通して気
    密窓内導体66が設けられ、且つ前記誘電体気密窓板34の
    外周に気密窓外導体61が気密接合され、 上記気密窓構体60の気密窓内導体66の上記同軸導波管構
    体側端部に厚肉の内導体接続用リング68が設けられ、こ
    の内導体接続用リング68が上記同軸導波管構体の内導体
    31の先端部に設けられた厚肉の内導体有底円筒部42の凹
    部に焼嵌め又は冷却嵌めにより密嵌合状態で電気的およ
    び機械的に接合され、上記気密窓構体60の気密窓外導体
    61が上記同軸導波管構体30の外導体32に溶接により気密
    接合されてなるマイクロ波電子管の出力部構体におい
    て、 上記気密窓構体60の気密窓内導体66に設けられた上記内
    導体接続用リング68には、軸方向に沿い大気側に通じる
    雌ねじ孔70が形成されているとともにこの雌ねじ孔70を
    真空気密に閉塞する薄肉の気密閉塞板71が設けられ、 さらに上記焼嵌め又は冷却嵌めにより接合された上記内
    導体接続用リング68の端面と上記同軸導波管構体の内導
    体有底円筒部42の凹部底面との間に、機械的強度の高い
    補強板49が介在配置されていることを特徴とするマイク
    ロ波電子管の出力部構体。
JP11467086A 1986-05-21 1986-05-21 マイクロ波電子管の出力部構体 Expired - Lifetime JPH0756782B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11467086A JPH0756782B2 (ja) 1986-05-21 1986-05-21 マイクロ波電子管の出力部構体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11467086A JPH0756782B2 (ja) 1986-05-21 1986-05-21 マイクロ波電子管の出力部構体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62272424A JPS62272424A (ja) 1987-11-26
JPH0756782B2 true JPH0756782B2 (ja) 1995-06-14

Family

ID=14643660

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11467086A Expired - Lifetime JPH0756782B2 (ja) 1986-05-21 1986-05-21 マイクロ波電子管の出力部構体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0756782B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPS62272424A (ja) 1987-11-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0241943B1 (en) Microwave apparatus having coaxial waveguide partitioned by vacuum-tight dielectric plate
JPH0756782B2 (ja) マイクロ波電子管の出力部構体
US4683401A (en) Microwave tube output section
JPH0542093B2 (ja)
JPH0517792Y2 (ja)
JPH0438448Y2 (ja)
US5821693A (en) Electron beam tubes having a unitary envelope having stepped inner surface
JP4083364B2 (ja) 同軸高周波気密窓構体
JPS6182639A (ja) マイクロ波電子管の出力部
JP3170106B2 (ja) 高周波結合器
JPH083902Y2 (ja) 肉薄部における冷却流路構造
JP3039956B2 (ja) マグネトロン陰極構体
GB2602129A (en) Electron gun
JPH0745210A (ja) ヘリックス型進行波管の出力回路
JPH0427082Y2 (ja)
JPS6323871Y2 (ja)
JPH0578011U (ja) マイクロ波同軸導波管構体
JPH0250501A (ja) 同軸導波管構体
JPH0532960Y2 (ja)
JPH0532855B2 (ja)
JPH0127543B2 (ja)
JP3503595B2 (ja) 出力窓及びその製造方法
JP2597386B2 (ja) ジャイロトロン
JPS6223013Y2 (ja)
JPH01187736A (ja) ジャイロトロン