JPH0755955B2 - 光学活性なジヒドロピリジン−5−ホスホン酸エステル - Google Patents

光学活性なジヒドロピリジン−5−ホスホン酸エステル

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JPH0755955B2
JPH0755955B2 JP61213412A JP21341286A JPH0755955B2 JP H0755955 B2 JPH0755955 B2 JP H0755955B2 JP 61213412 A JP61213412 A JP 61213412A JP 21341286 A JP21341286 A JP 21341286A JP H0755955 B2 JPH0755955 B2 JP H0755955B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、血管拡張作用を有する光学活性な1,4−ジヒ
ドロピリジン−5−ホスホン酸誘導体、およびその薬理
学的に許容される塩に関する。
(発明の背景) 式(I) で表わされる化合物(以下、化合物(I)という。)
は、US4,576,934(同格の日本特許公開公報、特開昭61-
63688)(文献a)に記載されている化合物である。
また、化合物(I)は、心拍数にほとんど影響を与える
ことなく、血圧を緩徐に低下させさ、しかもその作用の
持続時間が長いという優れた特長を有している。〔第73
回日本薬理学会関東部会、講演番号A-9('85、10.13発
表)(以下、文献(b)という。〕 化合物(I)は、3ケの不斉炭素を有しているので、化
合物(I)には、光学的、立体的な異性体が存在し得
る。然るに、上記文献(a)と(b)には、これら異性
体に就いての記載がない。
(発明が解決しようとする問題点) 化合物(I)には、3個の不斉炭素があるので8個の光
学異性体の存在が推測される。本発明者らは、meso体
(R,S体)とdl体(R,R体、S,S体混合物)の2,4−ペンタ
ンジオールを原料として、このうちの2つの異性体を合
成しその薬理作用を試験したところ、meso体から合成し
た異性体〔II〕のみに強い心臓抑制作用があることが判
った。
(式〔II〕中、ジオキサホスホリナン環の4,6位に置換
されている2個のメチル基は、互いにシスの配位になっ
ている。) (式〔III〕中、ジオキサホスホリナン環の4,6位に置換
されている2個のメチル基は、互いにトランスの配位に
なっている。) そこで、本発明者らは、よりすぐれた医薬品を探索する
ためdl体の全ての光学異性体を合成次いで分割し、その
薬理作用を試験したところ、後述する薬理試験結果から
明らかなように左旋光性の異性体〔V〕,〔VIII〕が、
右旋光性の異性体〔VI〕,〔IX〕に比較して著しくすぐ
れた効果を有していることを見出して本発明を完成し
た。
次に、本発明化合物の合成法について説明する。
本発明化合物の合成のステップを下記した。
(下記の各ステップに於て、R,R体の原料からは、R,R体
の生成物が、S,S体の原料からは、S,S体の生成物が得ら
れる。) 上記工程(A),(B),(C)は下述した参考例に準
じた常法によって行われる。(C)工程において得られ
る生成物を精製分離することなしに、次の工程(D)に
用いることも可能である。
工程(D)では不活性の溶媒を用いる。
不活性溶媒とは、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、イソプロパノールなどのアルコール系溶媒、1,2−
ジメトキシエタン、THFなどのエーテル系溶媒、ベンゼ
ン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒、
アセトニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル系溶
媒、DAM、DMF、N−メチルピロリドンなどのアミド系溶
媒、DMSOやスルホランなどのスルホキシド系溶媒、酢酸
エチルやブチロラクトンなどのエステル系溶媒の他にピ
リジンなども利用することが可能である。
反応は、室温〜200℃の間、好ましくは60〜140℃の間
で、1時間〜100時間、好ましくは5時間〜20時間加温
することによって行われる。
工程(D)で得られた化合物〔IV〕または〔VII〕に塩
酸を反応せしめて、化合物〔IV〕または〔VII〕の塩酸
塩とする(工程(E))。
次いで、それぞれの塩酸塩をエタノールに加熱溶解、冷
却すると、R,R体については(−)−体が析出し、S,S体
については(+)−体が析出した。それぞれのエタノー
ルからの析出物を取得し、それぞれを必要に応じて、エ
タノールから再結すれば純度の高い該当の(−)−R,R
体または(+)−S,S体が得られた(工程(F))。
エタノールからの析出物を取得した後のそれぞれのエタ
ノール濾液を、減圧下、溶媒を留去、乾涸し、アセトン
から再結するとR,R−体のアセトン液からは、(+)−
R,R体が得られた。また、S,S−体のアセトン液からは、
(−)−S,S体が得られた。こらを更に精製するのに
は、これらアセトンからの再結物をエタノールに溶解、
溶媒を減圧下乾涸し、アセトンから再結した。
薬理学的に許容される塩は、薬理学的に不活性な酸との
1酸塩または2酸塩を意味する。例として、塩酸塩、硫
酸塩、硝酸塩、乳酸塩またはコハク酸塩を挙げうる。
これらの塩は、例えば上記の方法によって取得した塩酸
塩を中和し、該当する酸を添加することにより取得し得
る。
本発明化合物は、後記の降圧試験の結果から明らかなよ
うに血管拡張作用があるのでほ乳動物の狭心症、脳血行
障害、高血圧症等の循環器系疾病の治療に有用である。
本発明化合物を、上記治療の目的に使用する場合、この
種のジヒドロピリジン類と、薬学的に、または獣医学的
に許容可能の希釈剤または担体とからなる薬学的または
獣医学的組成物に形成される。
これらの組成物は経口投与に適した形たとえば錠剤また
はカプセル剤、経皮投与に適した形たとえば軟膏または
湿布剤、吸入剤に適した形たとえばスプレーに適したエ
アロゾルまたは溶液、非経口投与に適した形たとえば注
射剤として使用するのに適した無菌の水溶液剤、または
肛門または膣、直腸等内に使用するのに適した坐剤の形
で使用することができる。
本発明化合物を含有する上記組成物は、全組成物の重量
に対して、本発明化合物を約0.1〜99.5%、好ましくは
約0.5〜95%を含有する。
本発明化合物にまたは本発明化合物を含有する組成物に
加えて他の薬学的にまたは獣医学的に活性な化合物を含
ませることができる。また、これらの組成物は本発明化
合物の複数を含ませることができる。
本発明化合物を含有する薬物の1日当りの投薬量は、治
療する症状の種類と程度および個人差(年齢、性別、感
受性等)によって差がある。静脈内投与による1日当り
の投薬量は、体重1kg当り活性成分0.0001〜10mg、好ま
しくは0.0005〜1mgである。経口投与および経皮投与に
よる1日当りの投薬量は同様に、体重1kg当り活性成分
0.001〜100mgである。また、膣、直腸等内に坐薬の形で
投与する場合の1日当りの投薬量は、体重1kg当り活性
成分0.001〜200mg、好ましくは0.005〜100mgである。吸
入剤の活性成分の含有量は0.1〜10%好ましくは0.1〜2
%である。これら1日当りの投薬量を必要に応じて、1
日当り2回以上に分けて投与することができる。
本発明化合物を含有する上記組成物は、常法で製造する
ことができ、かつ常用の賦形剤を配合することができ
る。
(試験例、参考例、実施例、製剤例) 以下に本発明を試験例、参考例、実施例および製剤例に
よりさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれら
に制限されるものではない。なお、下記構造式中のPhは
フェニル基を意味する。
(試験例) (1)カルシウム拮抗作用 モルモット摘出盲腸紐を栄養液中に1gの張力をかけてつ
るし、安定するを待つ。栄養液をカルシウムフリー高カ
リウム溶液に置換し10〜20分後塩化カルシウム10mMを加
えて収縮させ、張力が安定してから被検薬を累積的に投
与し、50%弛緩させるのに必要な被検薬の濃度ID
50(M)を求めその逆対数根(pID50)を算出した。そ
の結果を表1に記載した。
(2)降圧作用(静注法) 本発明化合物の血圧降下作用をウレタン−α−クロラロ
ースで麻酔したSHR(自然発生高血圧ラット)を用いて
試験した。この試験は、3〜5匹のSHRを一群とし、各
ラットの大腿動脈における血圧を観血的に測定した。各
化合物は3%ツイーン(tween)80−生理食塩水に溶解
し大腿動脈に注入した。薬量と最大降圧率の相関から30
%降圧するのに要する薬量ED30(mg/kg)を求めた。結
果を表1に記載した。
(3)降圧作用(経口法) 本発明化合物をPEG:H2O=3:1の溶媒に溶解し一群4匹の
SHRに経口投与(15mg/kg)した。血圧の測定は、tail-c
uff法(夏目製作所、KN-210-1を使用)で行った。
結果は、投与前の血圧に対する降圧率(%)で表わし、
表1に記載した。
(4)毒性試験 4週令の雄性ddY系マウス3匹に被検化合物を0.5%‐MC
水溶液に懸濁して1w/w%液とし胃ゾンデで経口投与して
7日間観察した。実施例1.(−)−R,R体の化合物は600
mg/kgの投与量においても死亡例を認めなかった。
参考例1. (+)−(2S,4S)−ペンタン−2,4−ジオール10gとト
リメチルホスファイト13.6gを混合し100℃の油浴上で加
温する。メタノールの留去が終了したら残渣を減圧下で
留去して無色透明な2−メトキシ−(4S,6S)−4,6−ジ
メチル−1,3,2−ジオキサホスホリナンを得た。bp70〜7
2℃/15mmHg。収量7.5g NMR(CDCl3);δ(ppm):4.8-4.0(2H,m)3.5(3H,d,J
=12Hz),2.2-1.5(2H,m),1.45 (3H,d,J=7Hz),1.25(3H,d,J=7Hz) (−)−(2R,4R)−ペンタン−2,4−ジオールを出発原
料として同様な操作を行って、2−メトキシ−(4R,6
R)−4,6−ジメチル−1,3,2−ジオキサホスホリナンが
得られた。
参考例2. ヨードアセトン6.2gをベンゼン60mlに溶解し、80℃の油
浴上で加温する。参考例1で得られた2−メトキシ−
(4S,6S)−4,6−ジメチル−1,3,2−ジオキサホスホナ
リン5.5gのベンゼン溶液(20ml)を10分かけて滴下す
る。滴下終了後80℃で1時間保ったのち減圧下溶媒を留
去する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(展開溶媒;酢酸エチル:メタノール=9:1(v/v)、Rf
値0.4)に付し、目的とする2−アセトニル−(4S,6S)
−4,6−ジメチル−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−
オキシド4.2gを得た。無色透明な液体。
NMR(CDCl3);δ(ppm):5.0-4.5(2H,m)3.1(2H,d,J
=23Hz),3.3(3H,s),1.95(2H),1.5(3H,dd,J=6.3H
z,J=0.5Hz),1.4(3H,dd,J=6.3Hz,J=1.5Hz) 2−メトキシ−(4R,6R)−4,6−ジメチル1,3,2−ジオ
キサホスホリナンを出発原料として同様な操作を行なっ
て、2−アセトニル−(4R,6R)−4,6−ジメチル−1,3,
2−ジオキサホスホリナン−2−オキシドが得られた。
参考例3. 2−アセトニル−(4R,6R)−4,6−ジメチル−1,3,2−
ジオキサホスホリナン−2−オキシド3.38gとm−ニト
ロベンズアルデヒド2.4gをベンゼン15mlに溶解し、これ
に0.5mlのピペリジンを加えて5時間還流した。反応液
をシリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチ
ル:メタノール=9:1(v/v)、Rf:値0.4)に付し、目的
とする2−(1−アセチル−2−(3−ニトロフェニ
ル)−エテニル)−(4R,6R)−4,6−ジメチル−1,3,2
−ジオキサホスホリナン−2−オキシド1.78gを得た。
黄色粘調な液体。
NMR(CDCl3);δ(ppm):8.5〜7.3(5H,m)5.2〜4.4
(2H,m),2.3(3H,s),2.0(2H,m),1.55(3H,d,J=6H
z),1.45(3H,d,,J=6Hz) 2−アセトニル−(4S,6S)−4,6−ジメチル−1,3,2−
ジオキサホスホリナン−2−オキシドを出発原料として
同様な操作を行なって、2−(1−アセチル−2−(3
−ニトロフェニル)−エテニル−(4S,6S)−4,6−ジメ
チル−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−オキシドが
得られた。
実施例1. 2−(1−アセチル−2−(3−ニトロフェニル)−エ
テニル)−(4R,6R)−4,6−ジメチル−1,3,2−ジオキ
サホスホリナン−2−オキシド1.7gと3−アミノクロト
ン酸 4−ジフェニルメチル−1−ピペラジノエチルエ
ステル1.9gをトルエン10mlに溶解して10時間還流した。
冷後、反応液をシリカゲルクロマトグラフィー(展開
液;酢酸エチル:メタノール=9:1(v/v)、Rf値0.4)
に付し、目的とする5−〔(4R,6R)−4,6−ジメチル−
1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル〕−1,4−ジヒ
ドロ−2,6−ジメチル−4−(3−ニトロフェニル)−
3−ピリジンカルボン酸 4−ジフェニルメチル−1−
ピペラジノエチルエステル P−オキシド2.3gが得られ
た。黄色液体。
NMR(CDCl3);δ(ppm):8.1〜7.1(14H,m),6.2(1H,
broads),4.9〜4.1(6H,m),2.7〜2.2(16H,m),1.75
(2H,m),1.5〜1.0(6H,m) 2−(1−アセチル−2−(3−ニトロフェニル)−エ
テニル)−(4S,6S)−4,6−ジメチル−1,3,2−ジオキ
サホスホリナン−2−オキシドを出発原料として同様な
操作を行なって、5−〔(4S,6S)−4,6−ジメチル−1,
3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル〕−1,4−ジヒド
ロ−2,6−ジメチル−4−(3−ニトロフェニル)−3
−ピリジンカルボン酸 4−ジフェニルメチル−1−ピ
ペラジノエチルエステル P−オキシドがが得られた。
(塩酸塩の合成) 上で得られた5−〔(4R,6R)−4,6−ジメチル−1,3,2
−ジオキサホスホリナン−2−イル〕−1,4−ジヒドロ
−2,6−ジメチル−4−(3−ニトロフェニル)−3−
ピリジンカルボン酸 4−ジフェニルメチル−1−ピペ
ラジノエチルエステル P−オキシド 5.76gをエタノ
ール28.8gに溶解させ35%塩酸1.89gを加えたのち、減圧
下で溶媒を留去すると黄色粘調な塩酸塩が得られた。こ
のものの旋光度は、▲〔α〕25 D▼+8.9°(c=1.03,M
eOH)であった。
(光学分割) 上で得られた塩酸塩を、エタノール43gで2回再結晶す
ると、(−)−5−〔(4R,6R)−4,6−ジメチル−1,3,
2−ジオキサホスホリナン−2−イル〕−1,4−ジヒドロ
−2,6−ジメチル−4−(3−ニトロフェニル)−3−
ピリジンカルボン酸 4−ジフェニルメチル−1−ピペ
ラジノエチルエステル P−オキシド 2塩酸塩が得ら
れた。
淡黄色結晶 mp 172-177° ▲〔α〕25 D▼−16.8°(c=0.51,MeOH) 上の再結母液を合わせて減圧下で溶媒を留去し残渣の20
倍量(w/w)のアセトンで再結した。得られた淡黄色結
晶を再びエタノールに溶解させ減圧下溶媒を留去した。
残渣の20倍量のアセトンで再結すると(+)−5−
〔(4R,6R)−4,6−ジメチル−1,3,2−ジオキサホスホ
リナン−2−イル)−1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチル−
4−(3−ニトロフェニル)−3−ピリジンカルボン酸
4−ジフェニルメチル−1−ピペラジノエチルエステ
ル P−オキシド 2塩酸塩が得られた。
淡黄色結晶 mp 159-164℃ ▲〔α〕25 D▼+34.8°(c=0.51,MeOH) 遊離アミンのNMR(CDCl3); 各種水素原子の該当NMR値(δ)(ppm)を記載した。
〔(−)−S,S体〕
〔(+)−R,R体〕 5−〔(4S,6S)−4,6−ジメチル−1,3,2−ジオキサホ
スホリナン−2−イル〕−1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチ
ル−4−(3−ニトロフェニル)−3−ピリジンカルボ
ン酸 4−ジフェニルメチル−1−ピペラジノエチル
P−オキシドを出発原料として同様な操作を行なうと、
エタノール液から、(+)−S,S体が析出し、アセトン
液からは(−)−S,S体が析出した。これらを(+)−
S,S体については、エタノールから再結し、(−)−S,S
体についてはエタノールに溶解、溶媒留去した後アセト
ンを添加、アセトンから再結して精製した。
(+)−S,S異性体 淡黄色結晶 mp 172-177℃ ▲〔α〕25 D▼+16.9°(c=0.52,MeOH) (+)−S,S異性体 淡黄色結晶 mp 159-164℃ ▲〔α〕25 D▼−34.8°(c=0.51,MeOH) 遊離アミンのNMRのスペクトルは(+)−S,S異性体が
(−)−R,R異性体のスペクトルに、また(−)−S,S異
性体が(+)−R,R異性体のスペクトルに全く一致し
た。
製剤例1:錠剤 成分(1,000錠) 実施例1の(−)−R,R体の塩酸塩 5.0(g) 乳 糖 190.0 コーンスターチ 75.0 微結晶セルロース 25.0 メチルセルロース 3.0 ステアリン酸マグネシウム 2.0 300.0 上記成分分量を計り、V型混合機に入れ、均一に混合す
る。この混合粉末を直接打錠法で錠剤とする。一錠当た
りの重量は300mgである。
製剤例2:カプセル剤 成分(1,000錠) 実施例1の(−)−R,R体の塩酸塩 5.0(g) コーンスターチ 145.0 微結晶セルロース 145.0 ステアリン酸マグネシウム5.0 300.0 上記成分分量を計り、V型混合機に入れ、均一に混合す
る。この混合粉末を硬カプセルに充填する。1カプセル
当りの内容物は300mgである。
製剤例3:シロップ剤 成分(2%液) 実施例1の(−)−R,R体の塩酸塩 2.0(g) 白 糖 30.0 グリセリン 5.0 香味剤 0.1 96%エタノール 10.0 p−オキシ安息香酸メチル 0.03 蒸溜水 全量100.0gにする量 白糖および実施例1の化合物の塩酸塩を60gの温水に溶
解した後、冷却後、グリセリンおよびエタノールに溶解
した香味剤溶液を加えた。ついでこの混合物に水を加え
て全量100.0gにした。
製剤例4:散 剤 実施例1の(−)−R,R体の塩酸塩 1.0(g) 乳 糖 88.0 微結晶セルロース 10.0 メチルセルロース 1.0 100.0 上記の成分分量を計り、V型混合機に入れ均一混合し
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 作彌 埼玉県南埼玉郡白岡町大字白岡1470 日産 化学工業株式会社生物化学研究所内 審査官 一色 由美子 (56)参考文献 特開 昭61−63688(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(1-R,R) 〔式中、ジオキサホスホリナン環の4,6位に置換されて
    いる2コのメチル基は、(R,R)の配位である。〕 で表わされる化合物であって、ジヒドロピリジン環の4
    位の不斉炭素にもとづく光学異性体のうち、左施性の施
    光度を与える化合物およびその薬理学的に許容される
    塩。
  2. 【請求項2】式(I-R,R) 〔式中、ジオキサホスホリナン環の4,6位に置換されて
    いる2コのメチル基は、(R,R)の配位である。〕 で表わされる化合物であって、ジヒドロピリジン環の4
    位の不斉炭素にもとづく光学異性体のうち、左施性の施
    光度を与える化合物又はその薬理学的に許容される塩を
    有効成分とする血管拡張剤。
  3. 【請求項3】式(I-R,R) 〔式中、ジオキサホスホリナン環の4,6位に置換されて
    いる2コのメチル基は、(R,R)の配位である。〕 により表わされる化合物をエタノールに加熱溶解した後
    冷却して、析出物を取得することを特徴とする式(I-R,
    R)により表わされる化合物の左施光性化合物の精製
    法。
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