JPH0755308Y2 - エンジンのシリンダブロツク構造 - Google Patents

エンジンのシリンダブロツク構造

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JPH0755308Y2
JPH0755308Y2 JP1987062348U JP6234887U JPH0755308Y2 JP H0755308 Y2 JPH0755308 Y2 JP H0755308Y2 JP 1987062348 U JP1987062348 U JP 1987062348U JP 6234887 U JP6234887 U JP 6234887U JP H0755308 Y2 JPH0755308 Y2 JP H0755308Y2
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JP
Japan
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cylinder block
oil pan
flange
engine
center
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勇 井口
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Mazda Motor Corp
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、エンジンのシリンダブロック構造に関するも
のである。
(従来の技術) 従来のエンジンのシリンダブロック構造の制振構造を備
えた一例として、シリンダブロックのエンジンブロック
下部に設けられたベアリングキャップと間隔を隔てた横
断ビームを設け、その両端をスカート部下部に固定した
もの(特開昭60−95164号公報参照)、また、第6図に
示すようにシリンダブロックaの下方のスカート部bの
オイルパン取付用フランジ部cの肉厚を仮想線で示すも
のよりも厚くし、横曲げ剛性を向上させたシリンダブロ
ックaがある。
(考案が解決しようとする課題) しかし、上記従来のシリンダブロック構造において、前
者は新たにビームを付加するために重量が増大する他、
ビーム取付用のねじ穴加工が必要となり、コスト高にな
る等の問題点を有している。また、後者のシリンダブロ
ック構造においても、オイルパン取付用フランジの肉厚
を厚くするため重量が増大する他、スカート部が横方向
に開閉する振動を引き起こす等の問題点を有していた。
そこで、重量の増大を招くことなしにシリンダブロック
の振動を抑制すべくその横曲げ剛性を向上させるように
したものとして、実開昭58−15482号公報に開示されて
いるようにスカート部の一部を膨出させるようにしたも
のが知られている。
しかしながら、上述した各構成にあっては、シリンダブ
ロックの下端縁部に形成されているフランジ部及び該シ
リンダブロックの下側に組み付けられるオイルパンの上
端縁部に形成されているフランジ部が共に水平方向外側
に向って延び、この各フランジ部同士が重ね合わされて
接続されることによってシリンダブロックとオイルパン
とが組み付けられるようになっていることから以下に述
べるような課題があった。
つまり、シリンダブロック下端部の内部空間つまりクラ
ンク室にはクランクシャフトが配設されて、これが回転
することになるために、該クランク室はできるだけ大き
な空間であることが望ましく、また、このようにクラン
ク室が大きければ該クランク室内の内圧を分散させるこ
ともでき、シリンダブロックを厚肉にすることなくクラ
ンク室内圧に対する強度が向上されることになる。とこ
ろが、従来の構成においてクランク室を大きくする場合
には、それに伴ってシリンダブロックに設けられている
フランジが外側に位置されてしまうことになる。そし
て、このような状況では、このフランジの位置とシリン
ダブロックの振動中心としてのロールセンタとの距離が
大きくなってしまって、このフランジ周辺部の重心位置
とロールセンタとの距離が大きくなって、シリンダブロ
ックの振動発生時におけるフランジ周辺部の振幅が大幅
に増大してしまうことになる。また、このような構成で
は、クランク室を大きくすることに伴ってオイルパンの
内部空間も不必要に大きくなってしまい、オイルパンの
大型化に伴って該オイルパンの振動振幅の増大を招いて
しまうことにもなる。
本考案は、上記に鑑み案出されたもので、重量増加を最
小限に抑制しつつシリンダブロックの横曲げ剛性を高
め、また各気筒間のクランク室内容積を大きくして該ク
ランク室内の圧力上昇を緩和することができ、更には、
オイルパンの振動の抑制を図ることができる構造を提供
することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するための本考案の手段は、シリンダブ
ロックのスカート部の下端部にオイルパンに接続するた
めのコ字状部が設けられており、前記オイルパンに設け
られた該オイルパンの上端縁から外側に延びるフランジ
部に対して前記コ字状部が接続されるシリンダブロック
構造を前提としている。そして、前記コ字状部を、略水
平方向外側に延びる中間壁と、該中間壁の外側端から略
鉛直下方に延びる側壁部と、該側壁部の下側に設けられ
前記オイルパンのフランジ部の上面に重ね合わされる接
続フランジとを設けて成し、該接続フランジを、前記コ
字状部の重心位置がエンジン中央側に位置するように前
記側壁部の下端からエンジン中央側へ延長させるような
構成としている。
(作用) 上記手段による作用は、シリンダブロックのスカート部
の下端部にコ字状部が設けられているため、コ字状部の
重心位置がエンジン中央側に位置して、このコ字状部の
重心位置とシリンダブロックのロールセンタとの距離を
短くできるので、シリンダブロックの重量を増加させる
こと無しにシリンダブロックの横曲げ剛性を高めると共
に、クランク室内容積を大きくするものである。また、
オイルパンが必要以上に大型化するようなこともなくな
る。
(実施例) 次に本考案の一実施例を図面に沿って説明する。
第1図に示すように本実施例の直列型エンジン1のシリ
ンダブロック2は、第2図からもわかるようにシリンダ
が直列に配設されたもので、シリンダブロック2の下部
に形成されているスカート部3の下端部には、該シリン
ダブロック2をオイルパン4に接続するためのコ字状部
Aが設けられている。一方、前記オイルパン4には、該
オイルパン4の上端縁から外側に延びるフランジ部4aが
設けられていて、このフランジ部4aと前記コ字状部Aと
が接続されることによってシリンダブロック2とオイル
パン4とが一体的に組み付けられている。
このシリンダブロック2とオイルパン4との接続構造に
ついて詳しく説明すると、前記コ字状部Aは、前記スカ
ート部3に対して中間壁3cを経て連続形成された略鉛直
下方に延びる側壁部3bと、該側壁部3bの下側に設けられ
た接続フランジ3dとを備えてなっている。そして、前記
接続フランジ3dは、前記側壁部3bの下端からクランク室
5の中央側に向って水平方向に延長されている。そし
て、前記オイルパン4のフランジ部4aの上面に対して、
オイルシール4bを介して前記接続部Aの接続フランジ3d
が重ね合わされ、このフランジ部4aと接続フランジ3dと
がボルト締結等の手段によって接続されることによって
シリンダブロック2とオイルパン4とが一体的に組み付
けられている。
このようにして、シリンダブロック2とオイルパン4と
が組み付けられているために、前記コ字状部Aの重心位
置は、従来のようにシリンダブロック下端部のフランジ
が外側に延長するようなものに比較してエンジン中央側
に位置されることになり、このため、コ字状部Aの重心
とロールセンタとの距離を大きくすることなしに、クラ
ンク室5を拡大することができることになって、シリン
ダブロック2の振動発生時における振幅の増大を招くこ
となしに、クランク室5内の内圧を分散させることがで
き、シリンダブロック2のスカート部3周辺を厚肉にす
ることなくクランク室内圧に対する強度を向上すること
もできる。言い換えると、シリンダブロックの重量増加
を最小限に抑制しつつシリンダブロックの横曲げ剛性を
高め、また各気筒間のクランク室内容積を大きくして該
クランク室内の圧力上昇を緩和することができることに
なる。
また、前記接続フランジ3dは、前記側壁部3bの下端から
クランク室5の中央側に向って水平方向に延長されてい
るのに対して、前記オイルパン4のフランジ部4aは、該
オイルパン4の上端縁から外側に延長されていることに
より、必要以上にオイルパン4の内部空間を大きくする
ようなことがなくなり、これによって、オイルパン4の
大型化を回避して該オイルパン4の振動振幅の増大を抑
制することができることになる。
次に、本例の効果を確認するために行った解析結果につ
いて説明する。この解析は、エンジンのスカート部のよ
うな板材の横曲げ剛性に関し、この板材の形状とその曲
げ剛性との関係ついて行ったものである。そして、第2
図乃至第5図に示すように、スカート部3に対する有限
要素法(FEM)によって確認した。即ち、スカート部3
のリブの無い原形のモデルをタイプ1とし、これに対し
て従来から用いられてきたビーム形リブを付設したモデ
ルをタイプ2とし、本考案に係る断面が略コの字形のリ
ブを付設したモデルをタイプ3として有限要素法を利用
して1次曲げおよび2次曲げについての固有振動数比
(第4図参照)と、重量比(第5図参照)を求め比較し
た。この結果、第4図および第5図から明らかなよう
に、本例に係る構成のように断面が略コの字形のリブを
付設したタイプ3は、ビーム形リブを付設したタイプ2
よりも横曲げ剛性が増大しており、また重量が軽減され
ていることがわかる。従って、本例のような構成によれ
ば、シリンダブロックの重量を大幅に増大させるような
ことなしに、その横曲げ剛性の向上を図ることができ、
シリンダブロック2の振動発生時における振幅の増大を
招くことがないといった効果が確認されたことになる。
(考案の効果) 上述の如く、本考案のエンジンのシリンダブロック構造
によれば、コ字状部の重心位置が、従来のようにシリン
ダブロック下端部のフランジが外側に延長するようなも
のに比較してエンジン中央側に位置されることになるの
で、コ字状部の重心とロールセンタとの距離を大きくす
ることなしに、クランク室を拡大することができること
になって、シリンダブロックの振動発生時における振幅
の増大を招くことなしに、クランク室内の内圧を分散さ
せることができ、シリンダブロックのスカート部周辺を
厚肉にすることなくクランク室内圧に対する強度を向上
することができる。また、前記接続フランジは、前記側
壁部の下端からクランク室の中央側に向って水平方向に
延長されているのに対して、前記オイルパンのフランジ
部は、該オイルパンの上端縁から外側に延長されている
ことにより、必要以上にオイルパンの内部空間を大きく
するようなことがなくなり、これによって、オイルパン
の大型化を回避して該オイルパンの振動振幅の増大を抑
制することができることになる。つまり、本考案によれ
ば、重量増加を最小限に抑制しつつシリンダブロックの
横曲げ剛性を高め、また各気筒間のクランク室内容積を
大きくして該クランク室内の圧力上昇を緩和することが
でき、更には、オイルパンの振動の抑制を図ることがで
きるといった様々な効果を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案のエンジンのシリンダブロック構造の一
実施例を示す縦断面図、第2図はシリンダブロックのス
カート部の有限要素法の割付けを示す説明図、第3図は
スカート部の3種類のタイプを示す斜視図、第4図はス
カート部の3種類のタイプ間の固有振動数比の比較を示
す説明図、第5図は同重量比の比較を示す説明図、第6
図は従来のエンジンのシリンダブロック構造の要部縦断
面図である。 1……直列型エンジン、2……シリンダブロック、3…
…スカート部、3b……側壁部、3c……中間壁、3d……接
続フランジ、4……オイルパン、4a……フランジ部。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダブロックのスカート部の下端部に
    オイルパンに接続するためのコ字状部が設けられてお
    り、前記オイルパンに設けられた該オイルパンの上端縁
    から外側に延びるフランジ部に対して前記コ字状部が接
    続されるエンジンのシリンダブロック構造において、 前記コ字状部は、略水平方向外側に延びる中間壁と、該
    中間壁の外側端から略鉛直下方に延びる側壁部と、該側
    壁部の下側に設けられ前記オイルパンのフランジ部の上
    面に重ね合わされる接続フランジとが設けられており、 該接続フランジは、前記コ字状部の重心位置がエンジン
    中央側に位置するように前記側壁部の下端からエンジン
    中央側へ延長されていることを特徴とするエンジンのシ
    リンダブロック構造。
JP1987062348U 1987-04-23 1987-04-23 エンジンのシリンダブロツク構造 Expired - Lifetime JPH0755308Y2 (ja)

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JPS63168246U JPS63168246U (ja) 1988-11-01
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS58154842U (ja) * 1982-04-09 1983-10-17 日産自動車株式会社 エンジンのシリンダブロツク

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JPS63168246U (ja) 1988-11-01

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