JPH0754596B2 - カセツトテ−プレコ−ダ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は小型軽量のカセットテープレコーダに関するも
のである。

従来の技術 近年、カセットテープレコーダは小型軽量化が顕著であ
り、カセットマガジンの装着の有無によりカセットマガ
ジンを装着しない場合は縮小し、装着する場合は伸長す
るとか、カセットマガジンが装着時にカセットテープレ
コーダ本体より一部突出するといった形態のものが知ら
れている。このような形態に於いては、カセットマガジ
ンを装着した状態のポータビリティは損なわれる。

そこでカセットマガジンの装着時においても縮小し、そ
のポータビリティをよくするひとつの方策としてリール
台およびキャプスタン軸を有する第１の本体と、磁気ヘ
ツドとピンチローラを有し前記第１の本体に摺動可能に
保持される第２の本体と、前記第１の本体に回動自在に
保持されるカセット蓋を備え、カセットマガジンの装着
状態又は未装着状態では第２の本体は第１の本体から摺
動しない第１の状態にあり、前記カセットマガジンの装
着時又は脱着時は前記第２の本体は前記第１の本体から
前記カセットマガジンの装着又は脱着可能な位置まで摺
動する第２の状態となるように形態を変えることが考え
られる。

発明が解決しようとする問題点 しかしながら、上述したようにカセットマガジンの装着
状態又は未装着状態と、カセットマガジンの装着時又は
脱着時との間で形態を変えるものにあって、そのカセッ
トマガジンの装着時又は脱着時にカセットテープレコー
ダ本体の録音，再生，早送り，巻戻し等の各種の操作釦
が操作可能な状態にあったのでは、まだ完全にカセット
マガジンの装着，脱着を完了していない状況で操作釦を
操作してしまうことがあり、はなはだ不都合を生ずると
いう問題点を有していた。

問題点を解決するための手段 上記の問題点を解決するため、本発明のカセットテープ
レコーダは、リール台およびキャプスタン軸を有する第
１の本体と、磁気ヘツドおよびピンチローラを有し第１
の本体に摺動可能に保持された第２の本体と、上記第１
の本体に回動自在に保持されたカセット蓋を備え、上記
第２の本体を上記キャプスタン軸に上記ピンチローラが
圧接される準備位置に持ち来たされた時に上記第１の本
体に設けた操作釦を操作可能な位置に現出させ、上記キ
ャプスタン軸から上記ピンチローラが離間した位置にあ
る時に上記操作釦を操作不可とするストローク範囲で摺
動するように構成したことを特長とするものである。

作用 本発明は上記した構成により、第２の本体が第１の本体
から摺動しない第１の状態にある時にキャプスタン軸に
ピンチローラが圧接される準備位置に持ち来たされてお
り、カセットマガジンの装着状態又は未装着状態とな
り、この状態で第１の本体に設けた操作釦が第２の本体
から突出して操作可能になる。一方、第２の本体が第１
の本体からカセットマガジンの装着又は脱着を可能とす
る位置まで摺動した時にキャプスタン軸からピンチロー
ラが離間されており、カセットマガジンの装着又は脱着
を許容する状態となり、この状態で第１の本体に設けた
操作釦が第２の本体内に後退させられて操作不可にな
る。もって、カセットマガジンの装着時又は脱着時に操
作釦を操作することができず、不用音に操作釦を操作し
てしまうことに起因する不都合をなくすることができ
る。

実施例 以下本発明の一実施例のカセットテープレコーダについ
て図面を参照しながら説明する。

第１図乃至第５図は本発明の一実施例を示しており、第
１図は第１の状態を示す。第２図は第２の状態を示す。
第３図は前記第２の状態よりカセット蓋が回動した状態
を示す。第１図〜第３図において、１は第１の本体、２
は前記第１の本体１に摺動可能に保持される第２の本
体、３は前記第１の本体１に回動自在に保持されるカセ
ット蓋である。前記第１の本体１はリール５とキャプス
タン軸（図示せず）と、このキャプスタン軸をカセット
マガジンのテープ走行部の両端部で回転自在に支持する
キャプスタン軸受（図示せず）を具備する。また前記第
２の本体２は磁気ヘツド（図示せず）を具備し、ピンチ
ローラ（図示せず）を回動自在に保持している。また、
第２の本体２にはロック部材６を有し、第１の本体１に
は上記ロック部材６が係合されるロックピン７を有し、
カセット蓋３には上記ロック部材６による上記ロックピ
ンとの係合状態を解除するロック解除ツマミ８を有して
いる。上記ロック部材６は上記第１の本体１に対して上
記第２の本体２が縮小するように移行し、キャプスタン
軸にピンチローラが圧接される準備位置に持ち来たされ
た状態において、上記ロックピン７と係合し、カセット
蓋に収納されたカセットマガジンをリール５に嵌合する
装着状態を保持する。この状態において、ロック解除ツ
マミ８を操作することにより上記ロック部材６による上
記ロックピン７との係合状態が解除され、第１の本体１
から第２の本体２を伸長するように移行することを許容
し、かつカセット蓋３の回動を許容する。

第１の本体１には録音，再生，早送り，巻戻しの各種の
操作釦９を有しており、第２の本体２には上記操作釦９
と対向する位置に透孔10を有している。上記第２の本体
２は第１状態と第２状態の間で形態を変えるに応じて上
記第１の本体１に設けた操作釦９が見え隠れするような
ストローク範囲で摺動可能に構成されている。つまり、
上記第１の本体１に対して上記第２の本体２が縮小する
ように移行し、キャプスタン軸にピンチローラが圧接さ
れる準備位置に持ち来たされた状態において、上記第１
の本体１に設けた操作釦９は上記第２の本体２に設けた
透孔10より突出し、操作釦９自体が操作可能となる。一
方、上記第１の本体１から上記第２の本体２が伸長する
ように移行し、キャプスタン軸からピンチローラが離間
された位置に持ち来たされた状態において、上記第１の
本体１に設けた操作釦９は上記第２の本体２に設けた透
孔10内に後退し、操作釦９自体が操作不可となる。

次に上記の構成によるカセットマガジンの装着及び脱着
について説明する。まづカセットマガジンを装着する場
合は、前記第１の状態より第２の状態へ移行し、前記カ
セット蓋３を回動することにより装着される。そして、
前記カセット蓋３を閉じ第２の状態とし、さらに第１の
状態へ移行することで前記カセットマガジンの装着が完
了する。ここで、各操作釦を作動することで夫々のモー
ドが得られる。

次に、上述の状態より前記カセットマガジンを脱着する
場合は、前記第１の状態より第２の状態へ移行せしめ、
前記カセット蓋３を回動することで前記カセットマガジ
ンが脱着可能となる。ここで前記カセットマガジンを取
出し、前記カセット蓋３を回動させ閉じることで第２の
状態とし、これより第１の状態へと移行せしめる。

発明の効果 以上のように本発明は、リール台およびキャプスタン軸
を具備する第１の本体と、磁気ヘツドとピンチローラを
具備し前記第１の本体に摺動可能に保持される第２の本
体と、前記第１の本体に回動自在に保持されるカセット
蓋を設けることにより、第1,第２の状態を得ることがで
き、使用状態あるいは携態状態で優れたポータビリティ
を得られる。また、第２の本体を第１の本体に設けた操
作釦の操作可否を決定づけるストローク範囲内で摺動さ
せることにより、カセットマガジンの装着，脱着の途中
で操作釦自体を不用意に操作してしまうことの危険性を
なくすることができ、使いやすく操作の確実性を増すこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例におけるカセットテープレコ
ーダの第１の状態を示す斜視図、第２図は同第２の状態
を示す斜視図、第３図は第２の状態よりカセット蓋が回
動した状態を示す斜視図、第４図は第１の状態における
要部の拡大斜視図、第５図は第２の状態における要部の
拡大斜視図である。 １……第１の本体、２……第２の本体、３……カセット
蓋、５……リール、６……ロック部材、７……ロックピ
ン、８……ロック解除ツマミ、９……操作釦、10……透
孔。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】リール台およびキャプスタン軸を有する第
   １の本体と、磁気ヘッドおよびピンチローラを有し上記
   第１の本体に摺動可能に保持された第２の本体と、上記
   第１の本体に回動自在に保持されたカセット蓋を備え、
   上記第２の本体は上記キャプスタン軸に上記ピンチロー
   ラが圧接される準備位置に持ち来たされた時に上記第１
   の本体に設けた操作釦を操作可能な位置に現出させ、上
   記キャプスタン軸から上記ピンチローラが離間した位置
   にある時に上記操作釦を操作不可とするストローク範囲
   で摺動するように構成したことを特徴とするカセットテ
   ープレコーダ。