JPH0754320Y2 - 画材用紙 - Google Patents

画材用紙

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JPH0754320Y2
JPH0754320Y2 JP2388191U JP2388191U JPH0754320Y2 JP H0754320 Y2 JPH0754320 Y2 JP H0754320Y2 JP 2388191 U JP2388191 U JP 2388191U JP 2388191 U JP2388191 U JP 2388191U JP H0754320 Y2 JPH0754320 Y2 JP H0754320Y2
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JP
Japan
Prior art keywords
paper
suitability
polyvinyl alcohol
base paper
carboxyl group
Prior art date
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JP2388191U
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JPH0530198U (ja
Inventor
卓麻 木下
洋一 藤本
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Tokushu Paper Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Tokushu Paper Manufacturing Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、水性、アルコール性、
油性の各マーカーに対する適性、パステル適性、鉛筆適
性及び水彩絵の具適性のいずれも有する画材用紙に関す
る。
【0002】
【従来の技術】パステル(カラースティックとも呼ばれ
る)、鉛筆、水彩絵の具適性のある画材用紙は画用紙と
呼ばれ、古くからよく知られている。その構成はセルロ
ースパルプにサイズ剤を内添して抄紙したものが大部分
である。パステルおよび鉛筆は素材が固体であり、画材
用紙にデザインを描いた時に適度の量の素材が用紙の表
面に転移することが必要である。転移量は主に用紙表面
の平滑性に支配され、平滑性の高い用紙は転移量が少な
くなり、逆に平滑性が低い用紙は転移量が多くなる。
【0003】最近は上記した筆記具の他に、マーカーと
呼ばれる筆記具の普及が著しい。マーカーはマーキング
ペンとも呼ばれ、ガラスやプラスチックなどの瓶に吸収
体とインクを入れ、インクが浸透したペン先(フェルト
で作られている)で筆記する。マーカー適性は、インク
が表面でにじまないこと、インクが用紙の裏面に裏ぬけ
しないこと、インクの発色が良いことで評価する。マー
カーインクは主に染料とバインダー、および水またはア
ルコールまたはキシレンなどの有機溶剤よりなってい
る。上記した従来の画用紙にアルコール性や有機溶剤系
(普通油性と呼ばれている)のマーカーでデザインを描
くと、用紙にインクがにじみやすく、また裏ぬけの問題
を起こす。この問題は、アルコールや有機溶剤が紙中に
過度に浸透することに起因している。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】本考案は上記した筆記
具のいずれも使用できる画材用紙、即ち水性、アルコー
ル性、油性の各マーカーに対する適性、パステル適性、
鉛筆適性及び水彩絵の具適性のいずれも有する、オール
マイティな画材用紙を開発することを課題とする。
【0005】本考案者らは、アルコールや有機溶剤の紙
中への浸透を防止するには、これらに対するバリア性の
高い薬品を、原紙表面に塗工すればよいとの発想で検討
を開始した。即ち、本考案者らは、各種澱粉、セルロー
ス誘導体、カゼイン、アルギン酸ソーダ、ポリアクリル
アマイド、ポリビニルアルコール等の水溶性樹脂を原紙
表面に塗工し、前記各適性を評価した。その結果、これ
ら水溶性樹脂を原紙表面に多量に塗工すれば、アルコー
ルや有機溶剤の浸透は防止され、アルコール性および油
性マーカー適性は向上することが判った。しかし、水性
マーカー及び水彩絵の具適性は逆に低下するという問題
が生じた。アルコール性及び油性マーカー適性を良好と
するには、前記したように水溶性樹脂の塗工量を大きく
しなければならず、こうすると水の浸透も阻害されるよ
うになり、水性マーカー及び水彩絵の具適性が低下して
しまうことが原因であると推定した。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案者らは、さらに検
討を進めた結果、ある特定の変性ポリビニルアルコール
が目的を達成できることを見いだし、本考案を完成し
た。即ち、本考案の要旨とするところは、硫酸アルミニ
ウム塩が添加されており、400〜100mlC.S.
Fに叩解されたパルプで抄紙した原紙1の片面もしくは
両面に、0.3〜4g/m2(片面塗工量)のカルボキ
シル基変性ポリビニルアルコール塗工層2を形成した画
材用紙を得ることにある。
【0007】本考案ではNBKP、LBKP、NBSP
などの製紙用パルプのいづれも使用でき、これらの1種
以上を400〜100mlC.S.F(カナディアン・
スタンダード・フリーネス)に叩解する。フリーネスが
400mlを越えると原紙の地合が悪くなり、後に述べ
るように、カルボキシル基変性ポリビニルアルコールを
塗工しても均一な塗工層が得られ難くなり、マーカーイ
ンキの用紙への吸収が不均一となり、にじみや裏ぬけが
発生する。フリーネスが100ml未満であると、地合
が緻密になりすぎ、パステル適性、鉛筆適性が低下す
る。またマーカーインキの吸収が悪くなり、発色が薄く
なる。従って、上記範囲にパルプを叩解することが必要
である。これに必要に応じ、澱粉、サイズ剤、紙力増強
剤、填料、着色剤などの副資材を添加し、ついで硫酸ア
ルミニウム塩を添加する。
【0008】硫酸アルミニウム塩を添加する理由は、後
に塗工するカルボキシル基変性ポリビニルアルコールと
反応させ、諸特性を向上させることにある。硫酸アルミ
ニウム塩には硫酸バンド(化学式Al2(SO43・1
6〜18H2O)が好適に使用される。その添加量は通
常パルプに対して0.3〜5%が好ましい、この範囲よ
り添加量が多いと用紙の酸性度が大きくなり、長期保存
時に用紙が劣化し易くなる。またこの範囲より添加量が
少ないと、後に述べるカルボキシル基変性ポリビニルア
ルコールとのゲル化反応が不完全となり、本考案の目的
を達成し難くなる。
【0009】このように調製した紙料を長網抄紙機や円
網抄紙機などを使用して、常法に従い原紙を抄造する。
抄造重量は画材用紙の用途により異なるが通常は、60
〜200g/m2である。本考案では、さらに原紙にカ
ルボキシル基変性ポリビニルアルコールを塗工するが、
ここに本考案の最大の特徴がある。
【0010】カルボキシル基変性ポリビニルアルコール
は、造膜性に優れ、分子中に−COOH基を含み、マイ
ナスに荷電している。この水溶液を原紙に塗工すると、
原紙に含まれるプラスのアルミニウムイオン(A
+++)と直ちに反応し、原紙表面でゲル化し、原紙内
部への塗工液の浸透がおさえられる。従って用紙を乾燥
した後は、カルボキシル基変性ポリビニルアルコールは
原紙表面で均一な塗工層を形成することとなる。これが
特にアルコール性および油性のマーカーインキ適性を向
上させる理由である。またカルボキシル基変性ポリビニ
ルアルコールは親水性であり、その塗工量は少ないので
水の浸透はあまり阻害されず、水性マーカー、水彩絵の
具適性はほとんど低下しない。変性していないポリビニ
ルアルコールでは、アルミニウムイオンによってもゲル
化せず、塗工液は原紙内部まで浸透してしまい、上記適
性はあまり向上しない。
【0011】塗工層2は原紙を抄造した後にエアナイフ
塗工機、ブレード塗工機、ロール塗工機、グラビア塗工
機などの公知の塗工機を使用するか、または抄紙機上の
サイズプレス装置などを使用して塗工され、必要に応じ
てキャレンダー処理される。塗工層は用途により、原紙
の片面に設けても、両面に設けてもどちらでもかまわな
いが、片面につき0.3〜4g/m2形成することが必
要である。0.3g/m2より塗工量が少ないと、アル
コール性マーカーや油性マーカーのインクが過度に紙中
に浸透し、にじみや裏ぬけを生じ、また4g/m2を越
えると逆に浸透し難くなるので発色が悪くなる。
【0012】
【実施例】NBKP:LBKP=1:1の配合のパルプ
を叩解し、ポリアクリルアマイドを対パルプ0.2%、
ロジンサイズ剤を対パルプ0.5%、および硫酸バンド
を対パルプ3.5%添加した。ついで長網抄紙機を使用
して常法に従い、坪量70g/m2の原紙を抄造し、抄
紙機上のサイズプレス装置でカルボキシル基変性ポリビ
ニルアルコール(商品名ゴーセナールT350、日本合
成化学工業社製造)を塗工した。表1に実施例1〜5の
各フリーネス及びカルボキシル基変性ポリビニルアルコ
ールの塗工量(片面の乾燥塗工量で単位はg/m2、こ
れを両面に設けた)を示す。表中変性PVAとはカルボ
キシル基変性ポリビニルアルコールを示し、また各種適
性は5点法で評価した。3点以上が実用的に使用可能な
範囲である。
【0013】比較例 実施例と同一の原紙に抄紙機上のサイズプレス装置で、
表1に示す薬品を塗工した。表中PVAは変性していな
いポリビニルアルコール(商品名ゴーセノールNH1
8、日本合成化学工業社製造)を、CMCはカルボキシ
メチルセルロース(商品名セロゲン、第一工業製薬社製
造)を、PAMはポリアクリルアマイド(商品名ポリマ
セット500L、荒川化学工業製造)を示す。澱粉は酸
化澱粉(商品名エースA、王子コーンスターチ社製造)
を使用した。
【0014】
【表1】 実施例と比較例の対比
【0015】
【考案の効果】以上説明したように本考案は構成され、
表1からも明らかなように、水性、アルコール性、油性
の各マーカー適性、パステル適性、鉛筆適性及び水彩絵
の具適性のいずれも有するオールマイティな画材用紙を
得ることができた。また、抄紙機上でオンマシン塗工で
きるので、薬品の使用量が少なくて済み、安価に製造で
きるという顕著な効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】両面に塗工層を設けた構成の画材用紙の一部拡
大断面図である。
【符号の説明】
1 原紙である。 2 カルボキシル基変性ポリビニルアルコール塗工層で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D21H 27/00 D21H 3/68 5/00 Z

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硫酸アルミニウム塩が添加されており、
    400〜100mlC.S.Fに叩解されたパルプで抄
    紙した原紙1の片面もしくは両面に、0.3〜4g/m
    2(片面塗工量)のカルボキシル基変性ポリビニルアル
    コール塗工層2を形成したことを特徴とする画材用紙。
JP2388191U 1991-03-18 1991-03-18 画材用紙 Expired - Lifetime JPH0754320Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2388191U JPH0754320Y2 (ja) 1991-03-18 1991-03-18 画材用紙

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JP2388191U JPH0754320Y2 (ja) 1991-03-18 1991-03-18 画材用紙

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0530198U JPH0530198U (ja) 1993-04-20
JPH0754320Y2 true JPH0754320Y2 (ja) 1995-12-18

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ID=12122795

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JP2388191U Expired - Lifetime JPH0754320Y2 (ja) 1991-03-18 1991-03-18 画材用紙

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JP4142148B2 (ja) * 1997-03-26 2008-08-27 日本合成化学工業株式会社 紙加工用組成物

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JPH0530198U (ja) 1993-04-20

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