JP5440060B2 - 塗工包装用紙 - Google Patents

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本発明はフレキソ印刷適性に優れ、製袋適性を備えた塗工包装用紙に関する。
近年、印刷物の多色化が進み、要求される印刷品質の高級化、印刷速度の高速化が進んできており、それに対応する包装用紙の開発が求められている。ショッピングバックに代表されるような紙製手提げ袋に用いられる包装用紙においても、印刷品質の高級化が強く要求されている。印刷品質の高級化手法としては、例えば、高速で高精細なオフセット印刷やグラビア印刷での印刷が一般的である。しかしながら、包装用紙においては、フレキソ印刷を使用するケースが多く、その印刷品質は、オフセット印刷やグラビア印刷に比べて見劣り感がすることは否めない。一方、フレキソ印刷の技術進歩も目覚しく、小ロット多品種化や環境と安全性問題、コスト削減などの市場課題に対して、近年のデジタル化の波とともに、画期的で斬新な技術でもって注目されている。さらに印刷品質についても、他の印刷方式と比較しても遜色ないレベルまで改良されている。フレキソ印刷は上述のごとく、水性化や無溶剤化の面で大きな優位性が認められ、欧米の包装分野では既にフレキソ印刷が主流となっており、日本においても普及の兆しがある。このようなフレキソ技術を駆使して、一般に使用されているオフセット用やグラビア用印刷用紙にフレキソ印刷をしても、インキ発色性が劣るので濃度の高い印刷ができず、多量にインキを載せると、画線部のインキが紙に吸着せず、流れる現象がおき、印刷品質を高級化するには不十分であった。
また、包装用紙は、品物を包装、保持する役割が必要なため、印刷品質だけでなく、強度、剛度などの品質も重要な要素のひとつである。印刷品質と強度を両立する手法として例えば、原紙に両性ポリアクリルアミド系紙力剤及びポリアミドエピクロロヒドリン系紙力剤を含有させ、湿潤強度を持たせた原紙の片面にピグメント層を形成することが例示されている(特許文献1)。
原紙抄紙時に表裏の繊維配向角の差、及び繊維配向比をある範囲に調整し、少なくとも一方の面に1〜10g/mの塗工層を設けることが例示されている(特許文献2)。
また、針葉樹クラフトパルプを50重量%以上用いて形成され、縦横引っ張り強度比が1.7以上に調整された原紙上の少なくとも片面に顔料と接着剤とを含有する塗工層が1〜10g/m形成された坪量が100〜500g/mの範囲の塗工包装用紙が例示されている(特許文献3)。前記文献はいずれもフレキソ印刷を想定しているものではない。
特開2005−248394号公報 特開2006−83487号公報 特開2006−97149号公報
本発明は、フレキソ印刷時におけるフレキソインキ発色性に優れ、且つ、通常包装用紙として適用されるニス加工、ラミネート加工時の加工適性、製袋適性に優れた塗工包装用紙を提供するものである。
本発明は、原紙の少なくとも片面に顔料と接着剤を含有する塗工層を有し、紙袋として使用される塗工包装用紙において、前記原紙にクラフトパルプを含有し、さらに前記塗工層中の顔料100質量部当り、焼成カオリンを20〜95質量部、タルクを5〜80質量部含有し、且つ、JIS P8147:1994に基づく水平方法で測定された塗工層表面間の動摩擦係数が0.25〜0.35であることを特徴とする塗工包装用紙
記顔料100質量部に対し、水分散性接着剤を8〜30質量部含有することが好ましい。
前記顔料100質量部に対し、澱粉誘導体を2〜40質量部含有することが好ましい。
本発明によって、フレキソ印刷におけるインキ発色性に優れた塗工包装用紙を提供することが可能になった。
一般に、フレキソ印刷は水性タイプのインキを使用して印刷が実施されることから、印刷面の吸水性度合いによりインキの浸み込みが異なる。このため、フレキソインキにおけるインキ発色性、および網点再現性は、印刷面の吸水性の度合いとフレキソインキ量に大いに影響される。包装用紙表面に形成する塗工層中に焼成カオリンが存在するとフレキソインキ吸収性が極めてよくなり、この焼成カオリンの配合量、及びその他の顔料配合量を調整することにより、各種のフレキソ印刷機に適応したインキ発色性の優れた品質を得ることができる。
焼成カオリンを塗工層中に含有するとフレキソ印刷適性を改善する理由は必ずしも定かではないが、焼成カオリンは、天然に産するカオリンをキルンなどで約800℃程度の高温処理することにより、カオリンの結晶構造中に存在する結晶水を放出させたもので、結晶構造が崩壊して非晶質な構造となり、不透明性、多孔質でインキ吸収性に優れた性質を持っている。このことから、焼成カオリンのもつ空隙性によって、顔料中にインキを取り込み、またインキ中の溶媒が均一に吸収されて、インキの発色性と均一性が得られ、また密着性の向上による網点の再現性も得られるものと考える。焼成カオリンの含有量は顔料100質量部当り、20〜95質量部であり、好ましくは40〜90質量部である。
塗工層中の顔料が焼成カオリンのみでは、塗工層表面の摩擦係数が高く、後加工、製袋加工時に塗工表面に異物が接触して擦れた時に異物付着による汚れの問題や印刷後に塗工面同士が擦れ、画線部のインキが非画線部に転移するコスレ汚れなどの問題が生じる。発明者らが検討重ねた結果、上記の問題を解決するには塗工包装用紙の塗工面同士の動摩擦係数(JIS P8147:1994に基づく水平方法で測定、以下同様)を0.35以下にすれば良好であることを見出した。一方、動摩擦係数が0.25未満の場合は、塗工包装用紙の塗工面同士が滑りやすく、製袋加工時の用紙走行性に問題が生じるため好ましくない。つまり、本発明の動摩擦係数は0.25〜0.35の範囲である。
上記動摩擦係数範囲の場合、静摩擦係数(JIS P8147:1994に基づく水平方法で測定、以下同様)は0.35〜0.55であることが好ましい。静摩擦係数が0.35未満では製袋加工時の用紙がスタート走行時にずれなどが生じる虞がある。静摩擦係数が0.55を超えると印刷後の製袋加工時に、塗工面同士が擦れ、画線部のインキが非画線部に転移するコスレ汚れが発生しやすい。
本発明は、上記塗工層表面間の動摩擦係数範囲を達成するには、塗工層中の顔料として焼成カオリンの他に、タルクが配合される。扁平顔料であるタルクは摩擦低減効果が大きく、極めて有効である。一般的に製紙用のタルクは、セディグラフによって測定した平均粒径が1〜5μm、クロライト含有率は0〜90%であるが、中でもクロライト含有率5〜80%のタルクの使用は、顔料の分散性と加工時の汚れを軽減させる効果のバランスがとれているため好ましい。また、インキ吸収性を阻害せずかつ上記動摩擦係数範囲を実現するには、タルク配合部数は顔料100質量部当たり、5〜80質量部であり、クロライト含有率によりタルク配合部数は変わるものの、好ましくは20〜60質量部である。
本発明の塗工包装用紙の摩擦係数は前述したタルクの種類や配合量を適宜調節することによって達成される。勿論、摩擦係数をさらに微調整するにはパラフィンワックス、ステアリン酸化合物、ポリエチレンワックスなどを塗料に適宜配合してもよい。
本発明に使用する焼成カオリン、タルク以外の顔料としては、製紙分野で通常使用されている顔料、例えば、クレー、構造化カオリン、エンジニアードカオリン、水酸化アルミニウム、二酸化チタン、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化亜鉛、サチンホワイト、硫酸カルシウム等の一種または二種以上を使用することができる。なお、これらの顔料は、フレキソインキの吸収性の観点から、本発明の所望する効果を阻害しない範囲で使用するのが望ましいが、プラスチックピグメント等の有機顔料はインキ吸収性が劣るので好ましくない。
本発明の接着剤としては、一般の塗被紙製造分野で使用されている公知の水分散性接着剤、水溶性接着剤が適宜使用される。水分散性接着剤としては、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体ラテックス、スチレンーメチルメタクリレートーブタジエン共重合体ラテックス等の共役ジエン系共重合体ラテックス、アクリル酸エステルおよび/またはメタクリル酸エステルの重合体または共重合体ラテックス等のアクリル系重合体ラテックス、エチレン−酢酸ビニル重合体ラテックス等のビニル系重合体ラテックス、あるいはこれらの各種重合体ラテックスをカルボキシル基等の官能基含有単量体で変性した重合体または共重合体ラテックス等が使用でき、1種または2種以上を適宜選択して使用できる。なお、例示した水分散性接着剤の中で、費用と接着強度のバランスの良い、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックスを使用することがより好ましい。また、水分散性の接着剤の塗工層中の配合量としては、顔料100質量部に対して8〜30質量部が好ましく、更に好ましくは、10〜25質量部である。これは、焼成カオリンが上述のごとく、多孔質な特徴があることから、後加工時や製袋加工時に塗工層が剥がれ落ちないように塗工層の強度を発現させるために上記範囲とすることが好ましい。
水溶性接着剤としては、酸化澱粉、エステル化澱粉、エーテル化澱粉、デキストリン、冷水可溶性澱粉、カチオン性澱粉、酵素変性澱粉等の各種澱粉類、カゼイン、大豆蛋白、合成蛋白等の蛋白類、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリビニルアルコールやその変性品等が例示され、これらの中から1種または2種以上を適宜選択して使用できる。
また本発明の塗料に対しては、必要に応じて、分散剤、苛性ソーダ、アンモニア水等のpH調整剤、消泡剤、防腐剤、蛍光染料、離型剤、防滑剤、染料、耐水化剤、流動変性剤、増粘保水剤、着色顔料、酸化防止剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、撥水剤等の各種助剤を、インキ発色性向上を阻害しない範囲で適宜添加することもできる。
本発明に使用する焼成カオリンは、塗料の保水性を著しく低下させることが知られている。塗料保水性が低いと、原紙中に塗料が浸透し易くなり、均一な塗工層が原紙表面に形成することが困難となる。また、塗工装置によっては、塗工筋が発生したり、全く塗工が出来なくなったりすることがあるので、塗料保水性を向上するために澱粉誘導体を使用することが好ましい。またその配合量としては、顔料100質量部当り、2〜40質量部が好ましく、10〜30質量部の割合で配合することがより好ましい。塗料保水性の向上には、澱粉誘導体以外に、カルボキシメチルセルロースや一般市販の増粘保水剤を添加することも好ましい方法である。
本発明の塗工層は、単層であっても、複層であっても差し支えないが、全体の塗工量は0.5〜10g/mが好ましい。塗工量がこの範囲であると、経済性にすぐれ、且つ水性フレキソのインキ発色性が優れた包装用紙が得られる。より好ましい塗工量としては、1.5〜7g/mである。
本発明の塗料を原紙に塗工するに当たっては、塗被紙製造に一般に使用される塗工装置が使用でき、例えば、ブレードコーター、エアーナイフコーター、ロールコーター、リバースロールコーター、バーコーター、カーテンコーター、ダイスロットコーター、グラビアコーター、チャンプレックスコーター、2ロールサイズプレスコーター、ゲートロールサイズプレスコーター、フィルムメタリングサイズプレスコーター等の塗工装置を使用して、オンマシン方式またはオフマシン方式で原紙の表面に、単層または多層で塗工される。塗工時の顔料組成物の固形分濃度は、10〜75質量%の範囲で選ぶことができるが、塗工量が0.5〜10g/mの範囲に留まるよう、また、塗工するコーターを考慮し、適宜調整することが好ましい。
本発明で塗工された塗工包装用紙は、塗工面や印刷適性をさらに向上させるために、カレンダー処理をすることが出来る。例えば、金属ロール間でニップするマシンカレンダーや弾性ロールにコットンロールを用いたスーパーカレンダーや弾性ロールに合成樹脂ロールを用いたソフトニップが挙げられる。ソフトニップカレンダーは合成樹脂ロール表面の耐熱温度がコットンロールに比べて高く設定することが可能なため、高温での処理が可能であり、同一の平滑性を目標とした場合、スーパーカレンダーに比べて処理線圧を低く設定できるので好ましい態様である。
本発明に使用されるクラフトパルプは通常、高強度を確保することが出来る利点がある。このクラフトパルプの種類は特に限定がなく、例えば、針葉樹未晒クラフトパルプ(以下、NUKPという)、広葉樹未晒クラフトパルプ(以下、LUKPという)、針葉樹晒クラフトパルプ(以下、NBKPという)、広葉樹晒クラフトパルプ(以下、LBKPという)、針葉樹や広葉樹を用いて晒工程を酸素晒工程まで行った針葉樹酸素晒クラフトパルプ(以下、NOKPという)、広葉樹酸素晒クラフトパルプ(以下、LOKPという)、または、晒を1段から2段行った半晒クラフトパルプ等があげられ、これらの中から1種以上を適宜選択して用いる。
上記のクラフトパルプ以外に紙の強度を阻害しない範囲において、例えば、雑誌古紙、チラシ古紙、新聞古紙、オフィス古紙、情報用紙古紙、段ボール古紙、紙器古紙等の古紙パルプを必要に応じて脱墨処理をして使用することが可能である。
内添薬品は必要に応じて使用でき、例えば、硫酸バンド、ロジン等のサイズ剤、ポリアミド、澱粉等の紙力増強剤、濾水歩留まり向上剤、ポリアミドポリアミンエピクロヒドリン等の耐水化剤、染料等が使用される。例示したパルプ、内添薬品を使用した原紙を使用する。
原紙の抄紙条件においても特に限定は無く、例えば、長網式抄紙機、ギャップフォーマー型抄紙機、丸網式抄紙機、短網式抄紙機等の商業規模の抄紙機が、目的に応じて適宜選択して使用できる。抄紙方式としては、酸性抄紙、中性抄紙、弱アルカリ抄紙等のいずれの方式でも使用できる。これらの抄紙条件で抄紙された原紙の米坪としては、30〜180g/mが製袋加工するのに適した坪量であり包装用紙として好ましい。より好ましくは、60〜150g/mである。
以下に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、勿論、本発明はそれらの範囲に限定されるものでない。なお、例中の「部」、「%」は特に断わらない限り、質量部、質量%を示す。
実施例1
焼成カオリン(商品名:アンシレックス93、BASF社製)70部、タルク(商品名:ミクロタッチ、日本ミストロン社製)30部、接着剤(商品名:PA−8064、エイアンドエル社製)15部、酸化澱粉(商品名:GRS−T110、王子コーンスターチ社製)20部(いずれも固形分換算)からなる塗料を、濃度40%となるよう調製した。
560mlCSFのNBKP60%、460mlCSFのLBKP40%を混合し、カチオン化澱粉(商品名:ピラーP3YK、ピラースターチ社製)0.5%、硫酸バンド1.3%、サイズ剤(商品名:ペローザーE3655、東邦化学工業社製)0.4%を添加して調製した紙料で抄紙し、引き続きゲートロール塗工装置により上記塗料を片面に乾燥重量が3g/m(固形分)となるように塗工し、反対面には、酸化澱粉(商品名:GRS−T110、王子コーンスターチ社製)を0.5g/mとなるように塗工、乾燥後、カレンダー処理をして紙水分6.0%、坪量80g/mの塗工包装用紙を得た。
実施例2
実施例1において、原紙中のパルプをNOKP25%、LOKP75%とした以外は、実施例1と同様にして塗工包装用紙を得た。
実施例3
実施例1において、原紙中のパルプをNUKP25%、LUKP50%、脱墨処理した新聞古紙パルプ25%とした以外は、実施例1と同様にして塗工包装用紙を得た。
実施例4
焼成カオリン35部、タルク65部、接着剤15部、酸化澱粉20部(いずれも固形分換算)からなる塗料を、濃度40%となるよう調製した。
塗料を前述の条件とした以外は、実施例1と同様にして塗工包装用紙を得た。
実施例5
焼成カオリン85部、タルク15部、接着剤15部、酸化澱粉20部(いずれも固形分換算)からなる塗料を、濃度40%となるよう調製した。
塗料を前述の条件とした以外は、実施例1と同様にして塗工包装用紙を得た。
実施例6
焼成カオリン70部、タルク30部、接着剤35部、市販増粘保水剤(商品名:ソマッレクス270K、ソマール社製)0.4部(いずれも固形分換算)からなる塗料を、濃度40%となるよう調製した。
塗料を前述の条件とした以外は、実施例1と同様にして塗工包装用紙を得た。
実施例7
焼成カオリン70部、タルク30部、接着剤5部、酸化澱粉30部(いずれも固形分換算)からなる塗料を、濃度38%となるよう調製した。
塗料を前述の条件とした以外は、実施例1と同様にして塗工包装用紙を得た。
比較例1
実施例1において、原紙中のパルプをサーモメカニカルパルプ40%、ストーングランドパルプ30%、プレッシャライズドグランドパルプ30%とした以外は、実施例1と同様にして塗工包装用紙を得た。
比較例2
焼成カオリン100部、接着剤15部、酸化澱粉20部(いずれも固形分換算)からなる塗料を、濃度40%となるよう調製した。
塗料を前述の条件とした以外は、実施例1と同様にして塗工包装用紙を得た。
比較例3
タルク100部、接着剤15部、酸化澱粉20部(いずれも固形分換算)からなる塗料を、濃度40%となるよう調製した。
塗料を前述の条件とした以外は、実施例1と同様にして塗工包装用紙を得た。
比較例4
カオリン(商品名:ミラグロスJ、BASF社製)50部、重質炭酸カルシウム(商品名:ハイドロカーブ90、備北粉化工業社製)50部、接着剤11部、酸化澱粉7部(いずれも固形分換算)からなる塗料を、濃度55%となるよう調製した。
塗料を前述の条件とし、当該塗料の塗工量を7.5g/m、反対面にポリビニアルアルコールを0.8g/m塗工した以外は、実施例1と同様にして塗工包装用紙を得た。
得られた塗工包装用紙について、下記の評価方法で評価を行い、得られた結果を表1に示した。なお、本発明における塗工包装用紙の測定及び評価については特に記載のない限り、23℃、50%RHの環境下で行った。
(動摩擦係数)
JIS P8147:1994に基づき、水平方法の試験で、用紙の方向として縦と縦および塗工面同士の組み合わせにて、オートグラフ試験機(島津製作所社製、商品名:AGS−500NG)を用い測定した。
(フレキソ印刷におけるインキの発色性)
K印刷プルーファー(RK Print−Coat Instruments社製)、100線/インチに彫刻したアニロックスプレートで、水性フレキソ藍インキ(商品名:ラップトーンHR、サカタインクス社製)を使用して、得られた塗工包装用紙に印刷した。印刷した面をカラー反射濃度計(Model404G、X−Rite社製)でシアンインキ濃度を計測した。
(印刷部インキ泳ぎ)
上記K印刷プルーファーにて印刷した部分を観察し、印刷面のインキが均一に定着されているかを拡大鏡と目視で評価した。
[評価基準]
◎:拡大鏡、目視ともインキが均一に定着されている。
○:拡大して印刷部分を観察すると、不均一部が一部存在するが、目視では均一に定着されている。
×:インキが用紙に吸収し難く、余ったインキが泳いでおり、目視の観察でインキ定着面が不均一である。
(製袋適性)
自動製袋機にて、底幅115mm、袋幅315mm、袋長さ315mmの角底袋(手提げ袋)に加工した。加工後に折部の割れ、印刷部の割れを目視観察し、総合的に製袋適性として評価した。
[評価基準]
◎:全く割れが発生しない。
○:ごく一部割れが発生したが、実用範囲である。
×:割れが定常的に発生した。
(搬送性)
自動製袋機にて、底幅115mm、袋幅315mm、袋長さ315mmの角底袋(手提げ袋)に加工した。加工中に機上での搬送性を目視観察し、下記のように評価した。
[評価基準]
◎:全く問題が発生しない。
○:ごく一部搬送時にずれが生じたが、実用範囲である。
×:搬送ずれが定常的に発生した。
(コスレ汚れ)
印刷直後に自動製袋機にて、底幅115mm、袋幅315mm、袋長さ315mmの角底袋(手提げ袋)に加工した。加工中に塗工面同士が擦れた時の画線部のインキが非画線部に転移するコスレ汚れを目視観察し、下記のように評価した。
[評価基準]
◎:全くコスレ汚れが発生しない。
○:ごく薄く発生するが、気になるレベルではない。
×:汚れがかなり目立つ。
Figure 0005440060
上記表1に明らかなように、本発明の要件を満たす実施例1〜7は、本発明の要件をいずれか欠く比較例1〜4に対して、フレキソインキの発色性に優れ、印刷部のインキ泳ぎがなく、かつ製袋適性、搬送性が良好で、汚れにくい塗工包装用紙であった。
以上の通り、本発明によりフレキソ印刷に対して優れたインキ発色性、良好な製袋適性、搬送性、かつ汚れにくい塗工包装用紙を得ることが可能となった。

Claims (3)

  1. 原紙の少なくとも片面に顔料と接着剤を含有する塗工層を有し、紙袋として使用される塗工包装用紙において、前記原紙にクラフトパルプを含有し、さらに前記塗工層中の顔料100質量部当り、焼成カオリンを20〜95質量部、タルクを5〜80質量部含有し、且つ、JIS P8147:1994に基づく水平方法で測定された塗工層表面間の動摩擦係数が0.25〜0.35であることを特徴とする塗工包装用紙。
  2. 前記顔料100質量部に対し、水分散性接着剤を8〜30質量部含有する請求項1記載の塗工包装用紙。
  3. 前記顔料100質量部に対し、澱粉誘導体を2〜40質量部含有する請求項1〜のいずれか1項記載の塗工包装用紙。
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