JPH0754220B2

JPH0754220B2 - 冷温切換型吸収冷凍機の抽気装置

Info

Publication number: JPH0754220B2
Application number: JP8903887A
Authority: JP
Inventors: 正之大能; 雅裕古川; 一寛吉井
Original assignee: Sanyo Electric Co Ltd
Current assignee: Sanyo Electric Co Ltd
Priority date: 1987-04-10
Filing date: 1987-04-10
Publication date: 1995-06-07
Anticipated expiration: 2010-06-07
Also published as: JPS63254363A

Description

【発明の詳細な説明】（イ）産業上の利用分野本発明は蒸発器に内蔵した熱交換器より冷温流体を取出
し得るよう配管構成した冷温切換型の吸収冷凍機の抽気
装置に関する。

（ロ）従来の技術上記型式の吸収冷凍機においては、その冷房運転時には
不凝縮ガスが主に吸収器内に集中して滞留する一方、暖
房運転時には主に蒸発器内に集中して滞留する。

そのため、上記型式の吸収冷凍機における抽気装置の従
来の技術として、例えば実開昭60−180972号公報や特開
昭61−11578号公報などにみられるように、抽気装置と
吸収冷凍機の蒸発器および吸収器の気相部とを抽気管路
で接続し、これら抽気管路のそれぞれに開閉弁を備えた
ものが知られている。

（ハ）発明が解決しようとする問題点上述のような従来の装置においては、吸収冷凍機の冷暖
房運転の切替毎に開閉弁の開閉の切換えを行う必要があ
り、煩雑となる問題点があった。

本発明は、この問題点に鑑み、冷温切換型吸収冷凍機用
の簡便な抽気装置の提供を目的としたものである。

（ニ）問題点を解決するための手段本発明は、上記の問題点を解決する手段として、吸収
器、発生器、凝縮器及び蒸発器を配管接続し、且つ蒸発
器に内蔵した熱交換器より冷温流体が得られるように配
管構成している冷温切換型吸収冷凍機の機内の不凝縮ガ
スを抽気する装置において、蒸発器と抽気装置とを結ぶ
抽気路、この抽気路と凝縮器とを結ぶ凝縮器側抽気路及
び吸収器と抽気装置とを結ぶ抽気路を備え、前記凝縮器
側抽気路の途中には凝縮器から流出した不凝縮ガスと冷
媒蒸気との圧力を抽気装置の抽気能力以下に降下させる
オリフィスを設けた冷温切換型吸収冷凍機の抽気装置を
提供するものである。

（ホ）作用本発明の抽気装置は冷温切換型吸収冷凍機の冷房運転に
は不凝縮ガスの集中的に滞留しやすい吸収器および凝縮
器内のガスの抽気作用を主として発揮し、かつ不凝縮ガ
ス及び冷媒蒸気の凝縮器から蒸発器への流入を回避し、
暖房運転時には不凝縮ガスの集中的に滞留しやすい蒸発
器内のガスの抽気作用を主として発揮する。

（ヘ）実施例図面は本発明による冷温切換型吸収冷凍機用抽気装置の
一実施例を示した概略構成説明図である。図において、
（１）は高温発生器、（２）は低温発生器、（３）は凝
縮器、（４）は蒸発器、（５）は吸収器、（６）、
（７）は低温、高温溶液熱交換器、（８）は冷媒液用ポ
ンプ、（９）は希溶液用ポンプ、（10）は濃溶液用ポン
プであり、これら機器は希溶液用管路（11）、（12）、
（13）、（14）、中間濃度の溶液用管路（15）、（1
6）、濃溶液用管路（17）、（18）、冷媒用管路（1
9）、（20）、冷媒液流下用管路（21）、冷媒液還流用
管路（22）、（23）により接続されて従来の吸収冷凍機
と同様の冷媒〔水〕および溶液〔臭化リチウム水溶液〕
の循環路が形成され、吸収冷凍サイクルが生成されるよ
うになっている。また、（24）は蒸発器（４）および吸
収器（５）の器胴と冷媒用管路（19）とを接続した冷媒
蒸気用管路、（25）は上記器胴と溶液用管路（15）とを
接続した管路であり、これら管路にはそれぞれ冷温切替
弁（V₁）、（V₂）が備えてある。

また、（26）は高温発生器（１）のバーナー、（27）は
低温発生器（２）の加熱器、（28）は凝縮器（３）の冷
却器、（29）は蒸発器（４）の熱交換器、（30）は吸収
器（５）の冷却器である。

そして、上述の構成の冷暖切換型吸収冷凍機において
は、従来の冷暖切換型吸収冷凍機と同様、冷房時に冷温
切替弁（V₁）、（V₂）を閉じて運転して吸収冷凍サイク
ルを生成させつつ熱交換器（29）での冷媒の気化作用で
冷水を得る一方、暖房時に上記冷温切換弁を開き、か
つ、冷却器（30）、（28）への通水を断って運転し、熱
交換器（29）での冷媒の凝縮作用により温水を得る。

（E₁）、（E₂）はそれぞれ不凝縮ガス抽気用のエゼクタ
ー、（31）は吸収器（５）の気相部とエゼクター（E₁）
とを結ぶ抽気管、（32）、（33）はエゼクター（E₂）と
凝縮器（３）の気相部、蒸発器（４）の気相部とを結ぶ
抽気管であり、抽気管33は蒸発器（４）の気相部とエゼ
クター（E2）とを結び、抽気管32は凝縮器（３）の気相
部と抽気管（33）とを結ぶ。そして、抽気管（32）と抽
気管（33）との接続部（合流点）より凝縮器（３）側の
抽気管（32）の途中には凝縮器から流出した不凝縮ガス
と冷媒蒸気との圧力をエゼクター（E2）の抽気能力以下
に降下させるオリフィス（O1）が備えられてある。

（34）はその下端を希溶液用管路（12）と接続した溶液
用導管で、その分岐管（35）、（36）がそれぞれエゼク
ター（E₁）、（E₂）に接続されている。（Ｓ）は溶液用
導管（34）に配備したストレーナーであり、これにより
エゼクター（E₁）、（E₂）の溶液噴射部の目詰りを防ぐ
ようにしている。

（Ｓ_Ｇ）はエゼクター（E₁）、（E₂）で噴射された溶液
とこれによるエゼクタ作用で抽気された不凝縮ガスとが
押し出されて流下する管（37）、（38）を接続した気液
分離槽である。（39）は気液分離槽（Ｓ_Ｇ）と不凝縮ガ
ス排気用ポンプ（Ｐ）とを接続した排気管で、この管に
は開閉弁（V₃）、（V₄）が配備されている。また、（4
0）は排気管（39）に備えた水銀マノメータであり、（4
1）は排気管（40）と抽気管（31）とを結んだ開閉弁（V
₅）付きの管である。なお、（PC）は水素ガス排出用の
パラジウム・セルである。

（42）は気液分離槽（Ｓ_Ｇ）底部と吸収器（５）の溶液
溜めとを接続した溶液戻し管である。

次に、このように構成された抽気装置の動作例を冷暖切
換型吸収冷凍機の運転動作と併せて説明する。

吸収冷凍機の冷房運転時、溶液から分離した冷媒蒸気と
共に不凝縮ガスは凝縮器（３）および蒸発器（４）へ流
れ、これらの気相部に集中して滞留する。そして、この
冷房運転時、凝縮器（３）内から抽気管（32）に流入し
た不凝縮ガスと冷媒蒸気との圧力はオリフィス（O1）の
圧力降下作用によってエゼクター（E2）の抽気能力以下
に降下し、凝縮器（３）から流出した不凝縮ガスと冷媒
蒸気とはエゼクター（E2）に引かれ、凝縮器（３）内の
不凝縮ガスと多量の冷媒蒸気とが蒸発器（４）内に流れ
込むのが防止できる。このため、凝縮器（３）内の不凝
縮ガスは抽気管（32）を介してエゼクター（E₂）により
抽気され、また、吸収器（５）内の不凝縮ガスは抽気管
（31）を介してエゼクター（E₁）により抽気される。

一方、吸収冷凍機の暖房運転時、不凝縮ガスは溶液から
分離した冷媒蒸気と共に管路（19）、（24）を通して蒸
発器（４）および吸収器（５）器胴内へ主に流れ、ここ
から蒸発器（４）の気相部へ流れてここに集中して滞留
する。そして、不凝縮ガスは抽気管（33）を介してエゼ
クター（E₂）により抽気される。なお、暖房運転時、不
凝縮ガスのごく一部が、凝縮器（３）側へ流れるため、
抽気管（32）を介してエゼクター（E₂）により抽気され
る。

抽気された不凝縮ガスは気液分離槽（Ｓ_Ｇ）の気相部に
貯えられ、ここから排気ポンプ（PP）やパラジウム・セ
ル（PC）により機外へ排出される。

このように、本発明の抽気装置によれば、冷温切換型吸
収冷凍機のいずれの運転時においても、機内の不凝縮ガ
スを簡便かつ確実に抽気することができるのである。

なお、図において、（43）は冷媒液還流用管路（22）
（23）を結んだオリフィス付き管路、（44）は冷媒液還
流用管路（22）と吸収器（５）の溶液溜めとを結んだ弁
付き管路、（45）は弁付き冷媒液ブロー用管路、
（O₂）、（O₃）、（O₄）はそれぞれ冷媒用管路（20）、
冷媒液還流用管路（23）、溶液用導管（34）に備えたオ
リフィス、（D₁）、（D₂）、（D₃）、（D₄）はそれぞれ
希溶液用管路（12）内、溶液用管路（16）内、濃溶液用
管路（18）内、冷媒液還流用管路（23）内に配備したダ
ンパー、（V₆）、（V₇）、（V₈）、（V₉）、（V₁₀）は
それぞれ高温発生器（１）、低温、高温溶液熱交換器
（６）、（７）、希溶液用管路（12）、冷媒液還流用管
路（23）に設けた液抜き用弁、（V₁₁）は高温発生器
（１）の気相部の開放用弁、（V₁₂）、（V₁₃）、
（V₁₄）、（V₁₅）はエルボ型の弁、（V₁₆）は逆止弁で
あり、（V₁₇）はフロート弁である。また、（46）は冷
却水用管路（47）と冷温水用管路（48）とを接続した弁
（18）付き管路であり、（V₁₉）、（V₂₀）、（V₂₁）、
（V₂₂）はそれぞれ冷却水用管路（47）、（49）、冷温
水用管路（48）、（50）に備えた弁である。（51）は管
路（12）と管路（25）とを結んだ管であり、（52）は管
路（17）、（18）を結んだ管である。

（ト）発明の効果以上のとおり、本発明によれば、従来の抽気装置のよう
に抽気路に備えた開閉弁の開閉を吸収冷凍機の冷暖房運
転の切替毎に切換えるという煩雑さから解放され、冷房
運転時に不凝縮ガス及び冷媒蒸気の蒸発器への流入を回
避し、簡便かつ確実に不凝縮ガスを冷暖房運転いずれの
際にも抽気し得る効果がもたらされる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明による冷温切換型吸収冷凍機用抽気装置一
実施例を示した概略構成説明図である。（３）……凝縮器、（４）……蒸発器、（５）……吸収
器、（29）……熱交換器、（31）、（32）、（33）……
抽気管路、（E₁）、（E₂）……エゼクター、（O₁）……
オリフィス、（Ｓ_Ｇ）……気液分離槽。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】吸収器、発生器、凝縮器及び蒸発器を配管
接続し、且つ蒸発器に内蔵した熱交換器より冷温流体が
得られるように配管構成している冷温切換型吸収冷凍機
の機内の不凝縮ガスを抽気する装置において、蒸発器と
抽気装置とを結ぶ抽気路、この抽気路と凝縮器とを結ぶ
凝縮器側抽気路及び吸収器と抽気装置とを結ぶ抽気路を
備え、前記凝縮器側抽気路の途中には凝縮器から流出し
た不凝縮ガスと冷媒蒸気との圧力を抽気装置の抽気能力
以下に降下させるオリフィスを設けたことを特徴とした
冷温切換型吸収冷凍機の抽気装置。