JP2594099B2

JP2594099B2 - 吸収冷温水機の不凝縮ガス排出装置

Info

Publication number: JP2594099B2
Application number: JP63075737A
Authority: JP
Inventors: 直樹坂本; 秀夫鎌田
Original assignee: Sanyo Electric Co Ltd
Current assignee: Sanyo Electric Co Ltd
Priority date: 1988-03-29
Filing date: 1988-03-29
Publication date: 1997-03-26
Anticipated expiration: 2012-03-26
Also published as: JPH01247971A

Description

【発明の詳細な説明】（イ）産業上の利用分野本発明は再生器に付設の温水器から不凝縮ガスを抽気
する吸収冷温水機用不凝縮ガス排出装置の改良に関す
る。

（ロ）従来の技術上記装置の従来の技術として、例えば実開昭53−1039
64号公報や実開昭54−181049号公報などにみられるよう
に、吸収冷温水機を運転しつつ抽気装置を作動させて温
水器内の不凝縮ガスを抽気し、抽気した不凝縮ガスを貯
室に集め、この貯室内のガス圧が所定の値まで高くなる
と排気管路の弁を開いて不凝縮ガスを貯室から排出する
ものが知られている。

（ハ）発明が解決しようとする課題吸収冷温水機においては、その運転中、再生器から温
水器内に流れ込みその熱交換器で凝縮する冷媒蒸気の流
れに同伴して不凝縮ガスが温水器内に集まってくるの
で、上記した従来の装置によれば、機内の不凝縮ガス
〔特に再生器で発生する水素ガス〕を貯室へ集めやすい
利点がある。

しかし、温水器の熱交換器への水の供給を断つと共に
再生器の加熱を止めて吸収冷温水機の運転を休止させた
とき、従来の装置においては、抽気装置の作動も止まる
ため、温水器内に集まっていた不凝縮ガスが凝縮器や再
生器などへ再び拡散してしまうという問題があった。そ
して、実験によれば、吸収冷温水機の運転中に温水器の
熱交換器の伝熱管外壁へ集中していた不凝縮ガスが熱交
換器への水の供給停止の直後に凝縮器や再生器などの機
内へ多量に拡散しやすいことも確認された。

本発明は、温水器の熱交換器への水の供給を止めた直
後にその伝熱管外壁から多量に遊離し始める不凝縮ガス
を抽気してこれの機内への拡散量を少なくすることの可
能な吸収冷温水機用不凝縮ガス排出装置の提供を課題と
したものである。

（ニ）課題を解決するための手段本発明は、吸収冷温水機用不凝縮ガス排出装置におい
て、温水器の熱交換器への水の供給を停止した後、所定
の時間、温水器からの不凝縮ガスの抽気装置を作動させ
ると共に、この装置と温水器との連結管路の弁を開くタ
イマー付きコントローラーを備える構成としたものであ
る。

（ホ）作用本発明の装置においては、温水器への給水停止後にそ
の熱交換器の伝熱管外壁から遊離する多量の不凝縮ガス
を、一定の時間、抽気する作用がある。このため、温水
器から凝縮器や再生器などの機内への不凝縮ガスの拡散
量を大巾に少なくすることができる。

（ヘ）実施例図面は本発明の一実施例としての不凝縮ガス排出装置
を二重効用の吸収冷温水機に適用した場合の概略構成説
明図である。図において、（１）は高温再生器、（２）
は低温再生器、（３）は凝縮器、（４）は蒸発器、
（５）は吸収器、（６），（７）は低温、高温溶液熱交
換器、（８）は希吸収液用ポンプ、（９）は冷媒液用ポ
ンプであり、これら機器は希吸収液用の管路（10），
（11），（12），（13）、中間濃度の吸収液用の管路
（14），（15）、濃吸収液用の管路（16），（17）、冷
媒蒸気用の管路（18）、冷媒ドレン用の管路（19）、冷
媒液流下用のＵ字状管路（20）、冷媒液還流用の管路
（21），（22）により接続されて従来の二重効用吸収冷
凍機と同様の冷媒〔水〕および吸収液〔臭化リチウム水
溶液〕の循環路が形成されている。なお、（23）は管路
（22）と吸収器（５）の液溜とを結んだ冷媒液ブロー用
の管路で、これには開閉弁（V_B）が備えてある。

（Ｂ）は高温再生器（１）のバーナー、（24），（2
4）…は燃焼ガスの通路、（25）は燃焼排ガス路、（2
6）は低温再生器（２）の加熱器、（27）は加熱器（2
6）の出口側ヘッダー、（28）は凝縮器（３）の冷却
器、（29）は蒸発器（４）の冷水器、（30）は吸収器
（５）の冷却器である。また、（31），（32）は冷水器
（29）と冷房負荷側とを結ぶ冷水用管路であり、（3
3），（34），（35）は冷却器（30），（28）を直列に
接続した冷却水用管路である。

（36）は高温再生器（１）に付設した温水器で、これ
と高温再生器（１）とは冷媒蒸気用管路（37）および冷
媒ドレン用管路（38）で結ばれ、冷媒の循環路が形成さ
れている。（39）は温水器（36）に内蔵した熱交換器で
ある。（40），（41）は熱交換器（39）と接続した温水
用管路であり、（42）は管路（40）に備えた温水用ポン
プである。なお、（V_R）は管路（38）に設けた制御弁で
あり、その開度は熱交換器（39）出口側の温水温度によ
り制御されるようになっている。

そして、（43）は不凝縮ガスの抽気槽で、これと温水
器（36）の気相部とは弁（V₁）付きの抽気管（44）で結
ばれている。抽気槽（43）には冷水もしくは冷却水など
の冷却流体を通す冷却コイル（45）が内蔵されており、
これによって抽気槽（43）内の飽和蒸気圧が温水器（3
6）内のそれよりも低く維持され、この温水器内の不凝
縮ガスが冷媒蒸気と共に槽（43）内に流れ、ここで冷媒
蒸気は液化して不凝縮ガスと分離する。また、（46）は
冷却コイル（45）へ冷却流体を送るポンプである。（4
7）は不凝縮ガス貯留用のタンクで、これと抽気槽（4
3）上部とが管路（48）で結ばれている。なお、（49）
は抽気槽（43）底部と冷媒液用ポンプ（９）の吸込み側
とを結んだ冷媒液戻し用管路である。（50）はパラジウ
ム・セルで、これとタンク（47）とは弁付きの管（51）
で接続されている。また、（52）は抽気ポンプであり、
これとタンク（47）とを結ぶ管路（53）には弁（V₂）が
備えてある。

（Ｃ）はタイマー〔図示せず〕付きのコントローラー
であり、これは、温水用ポンプ（42）の停止信号を受け
たとき、所定の時間〔例えば３分間程度〕経過後に弁
（V₁）を開から閉へ切換えると共にさらにポンプ（46）
の作動を止めるよう、ポンプ（42），（46）および弁
（V₁）と電気配線で結ばれている。なお、図示していな
いが、コントローラー（Ｃ）は吸収冷温水機の運転スイ
ッチ〔あるいはバーナー（Ｂ）の点火スイッチ〕と電気
配線で結ばれており、このスイッチのオン信号を受けて
いる場合に温水用ポンプ（42）の作動開始信号を受けた
とき、ポンプ（46）を作動させ、さらに一定の時間〔例
えば10分間〕経過後に弁（V₁）を閉から開へ切換えるよ
うになっている。また、コントローラー（Ｃ）は弁
（V₂）および抽気ポンプ（52）と電気配線で結ばれてお
り、温水用ポンプ（42）の停止信号を受けたとき、所定
の時間〔例えば３分間〕だけ、抽気ポンプ（52）を動か
すと共に弁（V₂）を開くようになっている。

上記のような機能をもつコントローラ（Ｃ）の備えら
れた吸収冷温水機用不凝縮ガス排出装置〔以下、本装置
という〕においては、吸収冷温水機を運転しつつ負荷側
へ温水を供給しているとき、温水器（36）内へ流れ込ん
でくる水素ガス等の不凝縮ガスが、冷媒蒸気と共に抽気
槽（43）内に抽気され、ここで冷媒と分離されてタンク
（47）に溜まる。また、タンク（47）内の不凝縮ガスの
うち、水素ガスはパラジウム・セル（50）により外へ排
出される。なお、負荷側への温水の供給中、温水器（3
6）内へ流れ込んでくる不凝縮ガスの一部は、熱交換器
（39）の伝熱管外壁で凝縮する冷媒蒸気の流れに同伴し
てこれら伝熱管外壁へ集まるため、熱交換器（39）周辺
に滞留する不凝縮ガスの量が次第に多くなる。そして、
温水用ポンプ（42）の作動を止めて負荷側への温水供給
を停止したとき、熱交換器（39）周辺に集中して滞留し
ていた多量の不凝縮ガスが冷媒の凝縮の停止と同時に熱
交換器（39）周辺から遊離して温水器（36）内に拡散し
始める。このとき、本装置においては、温水用ポンプ
（42）の停止後、３分間、弁（V₁）は開かれていると共
に冷却流体供給用ポンプ（46）の作動が継続されるの
で、温水器（36）内に拡散し始めた多量の不凝縮ガスの
ほぼ全部が抽気槽（43）内に抽気され、タンク（47）へ
導かれる。その結果、温水供給停止直後における多量の
不凝縮ガスの温水器（36）側から凝縮器（３）などの機
内への拡散を防ぐことができる。

また、本装置においては、温水供給停止後、抽気ポン
プ（52）を３分間ほど作動させてタンク（52）内の不凝
縮ガスを外へ排気するので、温水器（36）内の不凝縮ガ
スの機内への拡散をより効果的に防ぐことができる。

（ト）発明の効果以上のとおり、本発明は、吸収冷温水機の再生器に付
設した温水器への温水供給停止後、所定の時間、抽気装
置を作動させて温水器から抽気するようにしたものであ
るので、温水供給停止直後における不凝縮ガスの温水器
から凝縮器などの機内への拡散を防ぐ効果を有し、冷温
水同時取出し型の吸収冷温水機に好適な不凝縮ガス排出
装置を提供するものとして高い実用的価値をもつ。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例としての不凝縮ガス排出装置を
二重効用吸収冷温水機に適用した場合の概略構成説明図
である。（１）……高温再生器、（２）……低温再生器、（３）
……凝縮器、（４）……蒸発器、（５）……吸収器、
（９）……冷媒液用ポンプ、（18），（19），（20）…
…管路、（Ｂ）……バーナー、（36）……温水器、（3
7），（38）……管路、（39）……熱交換器、（40），
（40）……管路、（42）……温水用ポンプ、（43）……
抽気槽、（44）……抽気管、（45）……冷却コイル、
（46）……ポンプ、（47）……タンク、（48）……管
路、（49）……管路、（50）……パラジウム・セル、
（52）……管路、（Ｃ）……タイマー付きコントローラ
ー、（V₁），（v₂）……弁。

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】再生器に付設した温水器の気相部と抽気ポ
ンプ等の抽気装置とを弁付きの抽気管路で結んだ吸収冷
温水機の不凝縮ガス排出装置において、温水器の熱交換
器への温水供給の停止後、所定の時間、前記抽気装置を
作動させると共に弁を開くタイマー付きコントローラー
が備えられていることを特徴とした吸収冷温水機の不凝
縮ガス排出装置。